JPH11237470A - パルス圧縮符号発生器及びパルス圧縮符号発生器を備えたレーダ装置 - Google Patents

パルス圧縮符号発生器及びパルス圧縮符号発生器を備えたレーダ装置

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JPH11237470A
JPH11237470A JP10039038A JP3903898A JPH11237470A JP H11237470 A JPH11237470 A JP H11237470A JP 10039038 A JP10039038 A JP 10039038A JP 3903898 A JP3903898 A JP 3903898A JP H11237470 A JPH11237470 A JP H11237470A
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JP
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pulse compression
sequence
component
pulse
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JP10039038A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Kirimoto
哲郎 桐本
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サイドローブレベルの小さいパルス圧縮符号
を発生するパルス圧縮符号発生器及びパルス圧縮信号に
おける目標間の干渉が小さいレーダ装置を得る。 【解決手段】 ガロア体GF(q)の上のq元M系列の
複素系列に写像して得られる複素q値直交系列の一周期
を利用することにより、サイドローブレベルの小さいパ
ルス圧縮符号を生成する。また、このパルス圧縮符号を
生成するパルス圧縮符号発生器をレーダ装置に用いるこ
とにより、パルス圧縮信号における目標間の干渉を小さ
くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、サイドローブレ
ベルの小さいパルス圧縮符号を発生するパルス圧縮符号
発生器及びパルス圧縮符号発生器を備えたレーダ装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術を説明するに先立ち、ここで
用いるパルス圧縮符号の定義とこれを生成する上で関連
が深い周期系列およびパルス圧縮符号を実システムに応
用する上で有用性を示す指標である自己相関関数の定義
と性質について説明する。ここでいう周期系列とは、式
(1)のように表され、複素数の時系列として定義され
る。cnは周期系列の成分と呼ばれ、nは並びの順番を
示す因子である。
【0003】
【数2】
【0004】周期系列は、式(2)を満足し、Nは周期
系列の周期と呼ばれる。
【0005】
【数3】
【0006】周期系列の自己相関関数μ(m)は、式
(3)で定義される。
【0007】
【数4】
【0008】ここに、*は複素共役を示す。パルス圧縮
符号を、ここでは周期系列の一周期(c0,c1,・・
・,cN-1)で与えられる符号系列により定義する。パ
ルス圧縮符号の自己相関関数ρ(m)は、n<0および
n>Nに対してcn=0であるから、次式(4)で与え
られる。この場合、Nはパルス圧縮符号の符号長と呼ば
れる。
【0009】
【数5】
【0010】また、式(3)の自己相関関数と式(4)
のそれとを区別するため、以下、式(3)の自己相関関
数を周期自己相関関数と呼び、単に自己相関関数を呼ぶ
場合は、式(4)に示すパルス圧縮符号に対する自己相
関関数を意味するものとする。
【0011】このようなパルス圧縮符号を実システムに
応用するとき、多くの場合、図5に示すように式(4)
の自己相関関数がm=0で鋭いピークを持ち、それ以外
のmでは十分小さい値をとることが要求される。自己相
関関数のm=0の部分はメインローブBmと呼ばれ、そ
れ以外の部分はサイドローブBsと呼ばれる。サイドロ
ーブの大きさは、メインローブの値との相対的な大きさ
が問題にされ、サイドローブの大きさが十分小さい値を
とるというのは、式(5)なる関係が満足されることを
意味する。即ち、式(6)で定義されるピークサイドロ
ーブレベルが、式(7)を満足することを意味する。
【0012】
【数6】
【0013】サイドローブの小さいパルス圧縮符号が実
システムの応用において、有用であることを図6を用い
て以下説明する。図6はパルス圧縮符号を目標の検出を
目的としたレーダに応用した場合の構成図である。図
中、1は局部発振器、2は変調器、3はパルス圧縮符号
発生器、4は電力増幅器、5は送受切替器、6はアンテ
ナ、7は低雑音増幅器、8は検波器、9は圧縮器、TA
は目標A、TBは目標Bである。また、(c0,c1,c
2,・・・,cN-1)はパルス圧縮符号、Uは送信パルス
信号、Saは送信パルス信号Uが目標Aで反射して発生
した反射パルス信号、Sbは送信パルス信号Uが目標B
で反射して発生した反射パルス信号、Rは受信信号、V
は検波信号、Zはパルス圧縮信号である。
【0014】ここで以下の説明を簡潔にするため信号の
数式表現はすべて複素信号を用いる。実信号はオイラー
の公式(8)が示すように、複素信号の実部に対応させ
ることができる。
【0015】
【数7】
【0016】局部発振器1は正弦波信号ejωtを発生
し、変調器2にこれを転送する。一方、パルス圧縮符号
発生器3は、パルス圧縮符号(c0,c1,・・・,
N-1)を発生し、変調器2にこれを転送する。変調器
2はパルス圧縮符号(c0,c1,・・・,cN-1)を用い
て正弦波信号ejωtを符号変調し、送信パルス信号Uを
発生する。送信パルス信号Uは電力増幅器4で増幅され
た後、送受切替器5およびアンテナ6を介して外部空間
に放射される。外部空間に放射された送信パルス信号は
その一部が目標A(TA)、目標B(TB)でそれぞれ
反射され、その結果、反射パルス信号Sa、反射パルス
信号Sbが発生する。反射パルス信号Saと反射パルス
信号Sbはそれぞれアンテナ6で受信され、受信信号R
となる。受信信号は、反射パルス信号Saと反射パルス
信号Sbの合成信号であり、次式(9)で与えられる。 R=Sa+Sb (9)
【0017】受信信号Rは送受切替器5を介して低雑音
増幅器7で増幅された後、検波器8に入力される。検波
器8は受信信号Rを位相検波することによりRF(Radi
o Frequency)帯の受信信号Rをビデオ帯の検波信号V
に変換した後、圧縮器9に転送する。圧縮器9は検波信
号Vを入力すると共にパルス圧縮符号発生器3から転送
されるパルス圧縮符号(c0,c1,・・・,cN-1)を入
力し、検波信号Vとパルス圧縮符号(c0,c1,・・
・,cN-1)との相関処理を実施し、相関処理結果の信号
をパルス圧縮信号Zとして出力する。
【0018】図7、図8を用いて図6に示すレーダの動
作をさらに詳細に説明する。図7は送信パルス信号波形
Uを示す説明図であり、図8はパルス圧縮信号Zの波形
を示す説明図である。図8において、Bam、Basは
それぞれパルス圧縮信号Zに含まれる目標A(TA)の
反射パルス信号成分のメインローブおよびサイドローブ
である。Bbm、Bbsはそれぞれパルス圧縮信号Zに
含まれる目標B(TB)の反射パルス信号成分のメイン
ローブおよびサイドローブである。
【0019】図7に示されるように、変調器2では、 t=0からt=τまでの時間範囲では成分c0 t=τからt=2τまでの時間範囲では成分c1 というように 時間ごとに成分を切り替えて正弦波信号
と成分とを乗じて、正弦波信号を符号変調し、パルス幅
がNτである送信パルス信号Uを発生する。この場合、
成分の振幅は正弦波信号の振幅の変調を示し、位相は正
弦波信号の位相の変調を示している。このように符号変
調された送信パルス信号Uの数式表現は次式(10)で
与えられる。
【0020】
【数8】
【0021】ここに、rect(t)は次式(11)で
定義される矩形関数であり、成分の切替を数学的に表し
たものである。
【0022】
【数9】
【0023】反射パルス信号は送信パルス信号の一部が
目標で反射して生じたものであるから、反射パルス信号
Sa、Sbの波形は送信パルス信号と相似になる。ま
た、反射パルス信号がアンテナ6で受信されるタイミン
グは、パルス電波がレーダと目標間を往復するのに要す
る時間だけ遅れる。この遅延時間を反射パルス信号Sa
および反射パルス信号Sbに対してそれぞれta、tb
表すと、受信パルス信号の数式表現は、次式(12)で
表すことができる。なお、ηaおよびηbはそれぞれ目標
A(TA)、目標B(TB)の反射強度を示す定数であ
る。
【0024】
【数10】
【0025】パルス圧縮信号Zは、受信パルス信号 を
位相検波してビデオ帯に周波数変換した検波信号Vとパ
ルス圧縮符号(c0,c1,c2,・・・,cN-1)との相
関処理した結果の信号であるから、これよりパルス圧縮
信号Zの数式表現は、次式(13)で表せることが導け
る。式(13)に示されるようにパルス圧縮信号Zは、
式(4)に示す自己相関関数を足しあわせた信号とな
る。
【0026】
【数11】
【0027】その結果、パルス圧縮信号Zのパルス幅を
メインローブの半値幅で表すと、図8に示すように、そ
れは送信パルス信号Uのパルス幅Nのおおよそ1/Nの
τまで圧縮される。一方、パルス圧縮信号Zでは、図8
に示すようにサイドローブが発生する。その結果、目標
の干渉が発生し、目標A(TA)の反射強度が目標A
(TB)の反射強度に比べて大きい場合、目標B(T
B)のメインローブBbmが目標A(TA)のサイドロ
ーブBasに埋もれ、パルス圧縮信号Zから目標B(T
B)を検出できないという問題が発生する。これから明
らかなように、レーダの目標検出性能を確保するために
は、パルス圧縮符号として自己相関関数のサイドローブ
が小さいものを用いることが必要であり、自己相関関数
のサイドローブが小さいパルス圧縮符号は、レーダの目
標検出性能を確保する上で極めて有用である。
【0028】自己相関関数のサイドローブレベルが小さ
いパルス圧縮符号としては、IEEE Transaction Informa
tion Theory、vol. IT-13、No.2 (1967)、「Binary Pulse
Compression Codes」に開示されたベーマのパルス圧縮
符号や宮川、岩垂他によって著作された「符号理論」
(第5版)(昭晃堂昭和54年6月29日発行)に開示
されているバーカのパルス圧縮符号が知られている。こ
れらのパルス圧縮符号は、成分が+1と−1で与えられ
る。バーカのパルス圧縮符号は、自己相関関数のサイド
ローブレベルが1/Nで与えられ、符号長が2、3、
4、5、7、11、13だけのものしか得られていない
ことが特徴である。一方、ベーマのパルス圧縮符号は、
自己相関関数のサイドローブレベルはおおよそ0.6/
√Nで与えられ、符号長が素数に限られているのが特徴
であり、また、符号長が130以上のパルス圧縮符号の
構成は示されていない。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来のサイドローブレベルが小さいパルス圧縮符号は、符
号長が2、3、4、5、7、11、13もしくは、素数
に限られており、また、130以上の符号長が大きいパ
ルス圧縮符号の構成が示されていないため、これらのパ
ルス圧縮符号をレーダに応用した場合、レーダの送信パ
ルス幅が制約を受け、レーダのパルス繰り返し周波数、
送信電力、距離分解能等、システム設計の自由度が大き
く損なわれる課題があった。また、符号長が短い場合、
サイドローブレベルが1/Nであるので、パルス圧縮信
号における目標の干渉が大きくなる課題があった。
【0030】この発明は上記の課題を解消するためにな
されたもので、ガロア体GF(q)の上のq元M系列の
複素系列に写像して得られる複素q値直交系列の一周期
を利用することにより、サイドローブレベルの小さいパ
ルス圧縮符号を生成することができるパルス圧縮符号発
生器を得ることを目的とする。また、このパルス圧縮符
号を生成するパルス圧縮符号発生器を用いることによ
り、パルス圧縮信号における目標間の干渉を小さくでき
るパルス圧縮符号発生器を備えたレーダ装置を得ること
を目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】この発明に係るパルス圧
縮符号発生器は、qを2以上の整数としq個の元を持つ
ガロア体GF(q)の原始元をξとして、系列の成分が
上記ガロア体GF(q)の元からなり、kを2以上の整
数とし周期NがN=qk−1のq元M系列を出力するq
元M系列発生手段と、複素数a0,a1,・・・,aq-1
がmodq-1(・)をq−1を法とする演算、*を複素共役
として、次式の連立代数方程式の解からなり、
【数12】 q元M系列に基づく成分が0の場合はa0 に、当該成分
がξi(i=1,2,・・・,q−1)の場合にはai
に置換して出力する成分置換手段と、上記成分置換手段
の出力に基づいた符号長Nの符号系列(c0,c1,・・
・,cN-1)を巡回置換してN個の巡回置換符号系列
(c0,c1,・・・,cN-1),(c1,c2,・・・,c
N-2),・・・,(cN-1,c0,・・・,cN-2)を出力
する巡回置換手段と、上記巡回置換手段の出力である巡
回置換符号系列の自己相関関数を計算する自己相関関数
計算手段と、上記自己相関関数計算手段の出力である自
己相関関数のサイドローブレベルを抽出した後、当該自
己相関関数のサイドローブレベルを比較して最小のサイ
ドローブレベルを有する巡回置換符号系列のラベルを出
力するサイドローブレベル比較手段と、上記巡回置換手
段からのN個の巡回置換符号系列と上記サイドローブレ
ベル比較手段からの巡回置換符号系列のラベルを入力し
て、その内自己相関関数のサイドローブレベルが最小で
ある巡回置換符号系列を選択してパルス圧縮符号として
出力する符号系列選択手段とを備えたものである。
【0032】また、上記成分置換手段は、上記q元M系
列発生器の出力であるq元M系列の成分が0の場合はa
0 に、当該成分がξi(i=1,2,・・・,q−1)
の場合にはai に置換して直交系列を出力すると共に、
この成分置換手段の出力である直交系列の一周期を抽出
して出力する一周期抽出手段をさらに備え、上記巡回置
換手段は、上記一周期抽出手段の出力である符号長Nの
符号系列(c0,c1,・・・,cN-1)を巡回置換する
ことを特徴とするものである。
【0033】また、上記q元M系列発生手段の出力であ
るq元M系列の一周期を抽出して符号系列として出力す
る一周期抽出手段をさらに備え、上記成分置換手段は、
上記一周期抽出手段の出力である符号系列の成分が0の
場合はa0 に、当該成分がξi(i=1,2,・・・,
q−1) の場合にはai に置換して出力すると共に、
上記巡回置換手段は、上記成分置換手段の出力である符
号長Nの符号系列(c0,c1,・・・,cN-1)を巡回
置換することを特徴とするものである。
【0034】さらに、この発明に係るパルス圧縮符号発
生器を備えたレーダ装置は、上記パルス圧縮符号発生器
に対し、正弦波信号を発生する局部発振器と、上記パル
ス圧縮符号発生器からのパルス圧縮符号を用いて上記局
部発振器からの正弦波信号を符号変調して送信パルス信
号を発生する変調器と、この変調器からの送信パルス信
号を送受切替器を介して外部空間に放射すると共に、目
標から反射された反射パルス信号を受信するアンテナ
と、上記送受切替器を介して上記アンテナで受信された
反射パルス信号を入力して位相検波する検波器と、上記
パルス圧縮符号発生器からのパルス圧縮符号と上記検波
器からの検波信号との相関処理演算をしてパルス圧縮信
号を出力するパルス圧縮器とをさらに備えて構成したも
のである。
【0035】
【発明の実施の形態】この発明に係る実施の形態を説明
するにあたって、まず、直交系列の一周期を用いて、サ
イドローブレベルの小さいパルス圧縮符号が生成できる
原理を説明する。式(3)に示す周期自己相関関数は、
式(2)を用いて、式(14)に示すように表すことが
でき、式(14)に式(4)を代入して、次式(15)
を得ることができる。
【0036】
【数13】
【0037】式(15)より、サイドローブが小さいパ
ルス圧縮符号を生成するためには、サイドローブの小さ
い周期系列を得ることが必要条件であることが分かる。
従って、周期自己相関関数が、式(16)を満足する直
交系列の一周期を用いることにより、サイドローブの小
さいパルス圧縮符号を生成することができる。
【0038】
【数14】
【0039】サイドローブレベルの小さい周期系列の一
周期を利用することは、サイドローブレベルの小さいパ
ルス圧縮符号を生成できるための十分条件ではない。例
えば、周期系列の一周期(−1、1、1、−1、1、−
1、−1)で与えられるパルス圧縮符号のピークサイド
ローブレベルは、3/7であるのに対して、これを2ビ
ット分ずらした(−1、−1、−1、1、1、−1、
1)の一周期で与えられるパルス圧縮符号のピークサイ
ドローブレベルは1/7となる。このように、周期系列
のどの一周期をとるかによって、パルス圧縮符号のサイ
ドローブレベルが変化する。従って、直交系列の一周期
を利用してパルス圧縮符号を生成する場合にも、サイド
ローブレベルが小さくなる一周期を選択することが必要
である。
【0040】以下、上記で述べた原理を踏まえ、図面を
参照してこの発明に係る実施の形態について説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1に係るパ
ルス圧縮符号発生器の構成図である。この発明では、本
発明者等が既に出願した特願平2−333281号に開
示されたqを2以上の整数としq個の元を持つガロア体
GF(q)の上のq元M系列を複素系列に写像して得ら
れる複素q値直交系列の一周期を利用して符号長がqk
−1で成分値が複数で与えられるパルス圧縮符号を生成
する。図1において、10はq元M系列発生器であり、
11−1〜11−Lは、成分置換手段、12−1〜12
−Lは一周期抽出手段、13−1〜13−Lは巡回置換
手段、14−11から14−LNは自己相関関数計算手
段、15はサイドローブレベル比較手段、16は符号系
列選択手段である。
【0041】次に、図1の動作について説明する。宮
川、岩垂他によって著作された「符号理論」(第5版)
(昭晃堂昭和54年6月29日発行)に開示されている
ように、q元M系列発生器10はk段の線形帰還シフト
レジスタで構成され、成分がガロア体GF(q)のq個
の元0,ξ,ξ2,・・・,ξq-1 で構成されるq元M
系列を出力する。この場合、q元M系列の周期NはN=
k−1で与えられる。成分置換手段11−1〜11−
Lは、複素数a0,a1,・・・,aq-1がmodq-1(・)
をq−1を法とする演算、*を複素共役として、次式の
連立代数方程式の解からなり、q元M系列に基づく成分
が0の場合はa0 に、当該成分がξi(i=1,2,・
・・,q−1)の場合にはai に置換して出力する。
【0042】
【数15】
【0043】すなわち、成分置換手段11−1〜11−
Lは、q元M系列発生器10が出力するq元M系列を入
力し、それぞれ、式(17)に示される写像関数φ
1(・),φ2(・),・・・,φL(・)を用いてq元M系列の成
分を複素数に置き換えて、周期Nの周期系列{cl n},
l=1,2,・・・,Lを出力する。例えば、成分置換
手段11−1は、入力信号であるq元M系列の成分値が
0の場合はa1 q-1に置き換え、成分値がξの場合はa1 1
に置き換え、成分値がξq-1の場合はa1 q-1に置き換え
て、周期系列{cl n}を出力する。
【0044】
【数16】
【0045】このとき、al 0,al 1,・・・,a
l q-1が、数15に示す連立代数方程式の解であるとき、
成分置換手段11−1〜11−Lから出力される複素系
列は、複素q値直交系列となることが特願平2−333
281号に開示されている。また、数15に示す連立代
数方程式は代数的に解けて、その解は式(18)で与え
られることが示されている。なお、式(18)に含まれ
るθl m(m=1,2,・・・,q−2)は実定数であ
り、また、rl 0は式(19)を満足する複素定数であ
る。
【0046】
【数17】
【0047】
【数18】
【0048】式(18)に示すように、連立代数方程式
の解には、任意定数θl m、rl 0を含んでおり、これら定
数を所定の値に設定することで、成分置換手段11−1
〜11−Lが用いる写像関数は互いに異なった関数にな
り、その結果、成分置換手段11−1〜11−Lは成分
値の異なる複素q値直交系列を出力する。任意定数
θl m、rl 0を設定する方法として、例えば、次式(2
0)のようなものが考えられる。
【0049】
【数19】
【0050】一周期抽出手段12−1〜12−Lは、そ
れぞれ、成分置換手段11−1〜11−Lの出力である
複素q値直交系列の一周期を抽出し、これを符号長Nの
符号系列(cl 0,cl 1,・・・,cl N-1),l=1,
2,・・・,Lとして、巡回置換手段13−1〜13−
Lに転送する。例えば、一周期抽出手段12−1は直交
系列{c1 n}を入力した後、{c1 n}の一周期である
(c1 0,c1 1,・・・,c1 N-1)を抽出し、巡回置換手
段13−1に転送する。
【0051】巡回置換手段13−1〜13−Lは、符号
系列(cl 0,cl 1,・・・,cl N-1),l=1,2,・
・・,Lを入力し、それぞれ、内部で巡回置換した巡回
置換符号系列(cl 0,cl 1,・・・,cl N-1),
(cl 1,cl 2,・・・,cl N-1,cl 0),・・・,(c
l N-1,cl 0・・・,cl N-2),l=1,2,・・・,L
を生成し、自己相関関数計算手段14−11〜14−L
Nと符号系列選択手段16に転送する。例えば、巡回置
換手段13−1は、符号系列(c1 0,c1 1,・・・,c
1 N-1)を入力し、この符号系列を巡回置換してN個の巡
回置換符号系列(c1 0,c1 1,・・・,c1 N-1),(c
1 1,c1 2,・・・,c1 N-1,c1 0),・・・,
(c1 N-1,c1 0・・・,c1 N-2)を生成した後、
(c1 0,c1 1,・・・,c1 N-1)を自己相関関数計算手
段14−11と符号系列選択手段16に転送し、
(c1 1,c1 2,・・・,c1 N-1,c1 0)を自己相関関数
計算手段14−12と符号系列選択手段16に転送し、
以下同様に(c1 N-1,c1 0・・・,c1 N-2)を自己相関
関数計算手段14−1Nと符号系列選択手段16に転送
する。
【0052】自己相関関数計算手段14−11〜14−
LNは、巡回置換手段13−1〜13−Lから転送され
るLN個の巡回置換符号系列(cl 0,cl 1,・・・,c
l N-1),(cl 1,cl 2,・・・,cl N-1,cl 0),・・
・,(cl N-1,cl 0・・・,cl N-2),l=1,2,・
・・,Lをそれぞれ入力し、内部で式(4)と等価な演
算に基づいて、自己相関関数ρl,n(m)l=1,2,
・・・,L,n=1,2,・・・,Nを求め、計算結果
をサイドローブレベル比較手段15に転送する。巡回置
換符号系列では成分の並びが巡回されているため、具体
的には、式(21)で自己相関関数を求める。例えば、
自己相関関数計算手段14−11は、符号系列(c1 0
1 1,・・・,c1 N-1)を入力し、内部で式(22)に
従って自己相関関数を求める。
【0053】
【数20】
【0054】サイドローブレベル比較手段15は、自己
相関関数計算手段14−11〜14−LNから転送され
る自己相関関数ρl,n(m)l=1,2,・・・,L,
n=1,2,・・・,Nを入力し、まず、式(23)よ
りそれぞれの自己相関関数のピークサイドローブレベル
ρmaxl,nを検出する。
【0055】
【数21】
【0056】次いで、ρmaxl,n(m)l=1,2,・・
・,L,n=1,2,・・・,Nの大きさを比較し、最
も小さいピークサイドローブレベルをもつ自己相関関数
を抽出し、その自己相関関数のラベルであるl,nの値
を符号系列選択手段16に転送する。例えば、式(2
3)で検出されたピークサイドローブレベルのうち最も
小さいピークサイドローブがρmaxl,1の場合には、l=
1およびn=1の値が符号系列選択手段16に転送され
る。
【0057】符号系列選択手段16は、巡回置換手段1
3−1〜13−Lから転送されるLN個の巡回置換符号
系列(cl 0,cl 1,・・・,cl N-1),(cl 1,cl 2
・・・,cl N-1,cl 0),・・・,(cl N-1,cl 0・・
・,cl N-2),l=1,2,・・・,Lと、サイドロー
ブレベル比較手段15から転送されるラベルl,nを入
力し、ラベルl,nに対応する巡回置換符号系列をパル
ス圧縮符号(c0,c1,・・・,cN-1)として出力す
る。例えば、ラベルがl=1およびn=1の場合には、
符号系列(c1 0,c1 1,・・・,c1 N-1)がパルス圧縮
符号(c0,c1,・・・,cN-1)として出力される。
【0058】次に、本発明のパルス圧縮符号発生器によ
りサイドローブレベルの小さいパルス圧縮符号を生成で
きることをq=2の場合を例にして以下に示す。この場
合、生成されるパルス圧縮符号の符号長は、N=2k
1で与えられる。q=2の場合、写像関数は式(17)
を書き替えて、式(24)で表される。
【0059】
【数22】
【0060】ここでは、式(19)を満足する複素定数
l 0を、式(25)で与えた。
【0061】
【数23】
【0062】式(24)に示す写像関数を用いてこの発
明に係るパルス圧縮符号発生器から出力されるパルス圧
縮符号と、ピークサイドローブレベルの例を表1に示
す。
【0063】
【表1】
【0064】表1に示すパルス圧縮符号の0と1はそれ
ぞれ複素数al 0=1、複素数al 1を表している。符号長
が7の場合、ピークサイドローブレベルが0.1のパル
ス圧縮符号が得られており、これは、バーカのパルス圧
縮符号のピークサイドローブレベル 0.143=(1
/7)より小さい。
【0065】図2にこの発明によるパルス圧縮符号とベ
ーマおよびバーカの従来のパルス圧縮符号のピークサイ
ドローブレベルを示す。例えば、符号長が31の場合、
この発明によるパルス圧縮符号のサイドローブレベルが
0.0945に対し従来のパルス圧縮符号は0.096
8であり、また、符号長が63のこの発明によるパルス
圧縮符号のサイドローブレベルは0.0774であり、
符号長が67の従来のパルス圧縮符号のサイドローブレ
ベルは0.0750である。このように、符号長が長い
場合、同程度の長さを持つ両パルス圧縮符号のサイドロ
ーブレベルは、ほぼ同等であることが分かる。
【0066】実施の形態2.図3はこの発明の実施の形
態2に係るパルス圧縮符号発生器の構成図である。図3
において、12はq元M系列発生器10の出力であるq
元M系列の一周期を抽出して符号系列として出力する一
周期抽出手段であり、成分置換手段11−1〜11−L
は、上記一周期抽出手段12の出力である符号系列の成
分が0の場合はa0 に、当該成分がξi(i=1,2,
・・・,q−1) の場合にはai に置換して出力する
と共に、巡回置換手段13−1〜13−Lは、上記成分
置換手段11−1〜11−Lの出力である符号長Nの符
号系列(c0,c1,・・・,cN-1)を巡回置換するよ
うになっている。
【0067】すなわち、図1に示す実施の形態1では、
q元M系列の成分を適当な複素数に置き換えて直交系列
を生成した後、直交系列の一周期を抽出して、パルス圧
縮符号を生成しているのに対し、図3に示す実施の形態
2では、q元M系列の一周期を抽出して符号系列を得た
後、この符号系列の成分を適当な複素数に置き換えて、
パルス圧縮符号を生成している点が異なるだけであり、
その他の図3の動作は、図1のそれと同等である。q元
M系列の一周期を抽出し、抽出された符号系列の成分を
適当な複素数に置き換えて得られた符号系列は、q元M
系列の成分を適当な複素数に置き換えて直交系列を生成
した後、直交系列の一周期を抽出して生成した符号系列
と等価であるから、図3のパルス圧縮符号発生器が出力
するパルス圧縮符号と、図1のパルス圧縮符号発生器が
出力するパルス圧縮符号は同一である。
【0068】実施の形態3.次に、この発明に係るレー
ダ装置の実施の形態について説明する。図4は図1また
は図3に示すこの発明のパルス圧縮符号発生器を備えた
レーダ装置の構成図である。図4において、17はこの
発明によるパルス圧縮符号(c0,c1,・・・,
N-1)を用いて正弦波信号を符号変調する変調器、1
8は検波信号Vとこの発明によるパルス圧縮符号
(c0,c1,・・・,cN-1)との相関演算を実施し
て、パルス圧縮信号Zを出力する圧縮器、19はこの発
明のパルス圧縮符号を発生する図1もしくは図3に示す
構成をもつパルス圧縮符号発生器である。その他は、図
5に示された従来のレーダ装置の構成と同等である。
【0069】この発明のレーダ装置の動作の説明は、従
来の技術で既に説明した式(9)〜(13)において、
パルス圧縮符号の成分をこの発明によるパルス圧縮符号
の成分(c0,c1,・・・,cN-1)に置き換えて同様
に説明できるので、省略する。
【0070】この発明のレーダ装置では、パルス圧縮符
号の符号長NがN=qk−1で与えられるため、qおよ
びkを適当に選ぶことにより、送信パルス信号Uのパル
ス幅Nτを運用に応じて柔軟に変えることができる。例
えば、送信パルス信号Uのパルス幅Nτを大きくするほ
ど、送信エネルギーを大きくできるので、遠距離にある
目標からの反射パルス信号を受信して、これを検出する
性能を確保できる。一方、送信パルス信号Uの送信中は
反射パルス信号を受信できない。この場合には、符号長
の小さいパルス圧縮符号を用いることにより、近距離に
ある目標からの反射パルス信号を受信して、これを検出
することができる。符号長が大きい場合でも、小さい場
合でも、この発明によるパルス圧縮符号のサイドローブ
レベルは小さいので、この発明のレーダ装置では、目標
が近距離にある場合でも、遠距離にある場合でも、目標
間の干渉を小さくでき、目標の検出性能を確保すること
ができる。
【0071】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明に係るパ
ルス圧縮符号発生器によれば、qを2以上の整数としq
個の元を持つガロア体GF(q)の原始元をξとして、
系列の成分が上記ガロア体GF(q)の元からなり、k
を2以上の整数とし周期NがN=qk−1のq元M系列
を出力するq元M系列発生手段と、複素数a0,a1,・
・・,aq-1がmodq-1(・)をq−1を法とする演算、
*を複素共役として、次式の連立代数方程式の解からな
り、
【数24】 q元M系列に基づく成分が0の場合はa0 に、当該成分
がξi(i=1,2,・・・,q−1)の場合にはai
に置換して出力する成分置換手段と、上記成分置換手段
の出力に基づいた符号長Nの符号系列(c0,c1,・・
・,cN-1)を巡回置換してN個の巡回置換符号系列
(c0,c1,・・・,cN-1),(c1,c2,・・・,c
N-2),・・・,(cN-1,c0,・・・,cN-2)を出力
する巡回置換手段と、上記巡回置換手段の出力である巡
回置換符号系列の自己相関関数を計算する自己相関関数
計算手段と、上記自己相関関数計算手段の出力である自
己相関関数のサイドローブレベルを抽出した後、当該自
己相関関数のサイドローブレベルを比較して最小のサイ
ドローブレベルを有する巡回置換符号系列のラベルを出
力するサイドローブレベル比較手段と、上記巡回置換手
段からのN個の巡回置換符号系列と上記サイドローブレ
ベル比較手段からの巡回置換符号系列のラベルを入力し
て、その内自己相関関数のサイドローブレベルが最小で
ある巡回置換符号系列を選択してパルス圧縮符号として
出力する符号系列選択手段とを備えたので、ガロア体G
F(q)の上のq元M系列の複素系列に写像して得られ
る複素q値直交系列の一周期を利用することにより、サ
イドローブレベルの小さいパルス圧縮符号を生成するこ
とができる。
【0072】また、上記成分置換手段は、上記q元M系
列発生器の出力であるq元M系列の成分が0の場合はa
0 に、当該成分がξi(i=1,2,・・・,q−1)
の場合にはai に置換して直交系列を出力すると共に、
この成分置換手段の出力である直交系列の一周期を抽出
して出力する一周期抽出手段をさらに備え、上記巡回置
換手段は、上記一周期抽出手段の出力である符号長Nの
符号系列(c0,c1,・・・,cN-1)を巡回置換する
ようにしたので、上記連立代数方程式を満足する複数の
解の内、上記サイドローブレベル比較手段が抽出するサ
イドローブレベルを最小にする解を用いてq元M系列の
成分を置き換えるように上記成分置換手段を構成するこ
とで符号長がN=qk−1のサイドローブレベルの小さ
いパルス圧縮符号が発生できて、qもしくはkを大きく
することで、符号長が100以上のパルス圧縮符号を容
易に生成できる。また、符号長が小さい場合には、バー
カの符号系列のような従来のものよりサイドローブレベ
ルの小さいパルス圧縮符号を生成できる。
【0073】また、上記q元M系列発生手段の出力であ
るq元M系列の一周期を抽出して符号系列として出力す
る一周期抽出手段をさらに備え、上記成分置換手段は、
上記一周期抽出手段の出力である符号系列の成分が0の
場合はa0 に、当該成分がξi(i=1,2,・・・,
q−1) の場合にはai に置換して出力すると共に、
上記巡回置換手段は、上記成分置換手段の出力である符
号長Nの符号系列(c0,c1,・・・,cN-1)を巡回
置換するようにしたので、上記連立代数方程式を満足す
る複数の解の内、上記サイドローブレベル比較手段が抽
出するサイドローブレベルを最小にする解を用いてq元
M系列の成分を置き換えるように上記成分置換手段を構
成することで、符号長がN=qk−1のサイドローブレ
ベルの小さいパルス圧縮符号が発生できて、qもしくは
kを大きくすることで、符号長が100以上のパルス圧
縮符号を容易に生成できる。また、符号長が小さい場合
には、バーカの符号系列のような従来のものよりサイド
ローブレベルの小さいパルス圧縮符号を生成できる。
【0074】さらに、この発明に係るパルス圧縮符号発
生器を備えたレーダ装置は、上記パルス圧縮符号発生器
に対し、正弦波信号を発生する局部発振器と、上記パル
ス圧縮符号発生器からのパルス圧縮符号を用いて上記局
部発振器からの正弦波信号を符号変調して送信パルス信
号を発生する変調器と、この変調器からの送信パルス信
号を送受切替器を介して外部空間に放射すると共に、目
標から反射された反射パルス信号を受信するアンテナ
と、上記送受切替器を介して上記アンテナで受信された
反射パルス信号を入力して位相検波する検波器と、上記
パルス圧縮符号発生器からのパルス圧縮符号と上記検波
器からの検波信号との相関処理演算をしてパルス圧縮信
号を出力するパルス圧縮器とをさらに備えて構成したの
で、パルス圧縮信号における目標間の干渉を小さくでき
るパルス圧縮符号発生器を備えたレーダ装置を得ること
ができ、その結果、送信パルス信号Uのパルス幅Nτを
運用に応じて柔軟に変えることができて、例えば、送信
パルス信号Uのパルス幅Nτを大きくして、遠距離にあ
る目標の検出性能を確保する一方、近距離にある目標を
検出する場合には、符号長の小さいパルス圧縮符号を用
いることにより、これを検出することができる。符号長
が大きい場合でも、小さい場合でも、この発明によるパ
ルス圧縮符号のサイドローブレベルは小さいので、この
発明のレーダ装置では、目標が近距離にある場合でも、
遠距離にある場合でも、目標間の干渉が小さくなり、検
出性能を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係るパルス圧縮符
号発生器の構成図である。
【図2】 この発明によるパルス圧縮符号のサイドロー
ブレベルと従来のパルス圧縮符号のサイドローブレベル
の計算例を示す説明図である。
【図3】 この発明の実施の形態2に係るパルス圧縮符
号発生器の構成図である。
【図4】 この発明に係る実施の形態1または2のパル
ス圧縮符号発生器を備えて構成されるレーダ装置の構成
図である。
【図5】 パルス圧縮符号の自己相関関数の波形図であ
る。
【図6】 従来のレーダ装置の構成図である。
【図7】 送信パルス信号の波形図である。
【図8】 パルス圧縮信号の波形図である。
【符号の説明】
1 局部発振器、4 電力増幅器、5 送受切替器、6
アンテナ、8 検波器、10 q元M系列発生器、1
1−1〜11−L 成分置換手段、12、12−1〜1
2−L 一周期抽出手段、13−1〜13−L 巡回置
換手段、14−1〜14−LN 自己相関関数計算手
段、15 サイドローブレベル比較手段、16 符号系
列選択手段、17 変調器、18 圧縮器。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 qを2以上の整数としq個の元を持つガ
    ロア体GF(q)の原始元をξとして、系列の成分が上
    記ガロア体GF(q)の元からなり、kを2以上の整数
    とし周期NがN=qk−1のq元M系列を出力するq元
    M系列発生手段と、 複素数a0,a1,・・・,aq-1がmodq-1(・)をq−
    1を法とする演算、*を複素共役として、次式の連立代
    数方程式の解からなり、 【数1】 q元M系列に基づく成分が0の場合はa0 に、当該成分
    がξi(i=1,2,・・・,q−1)の場合にはai
    に置換して出力する成分置換手段と、 上記成分置換手段の出力に基づいた符号長Nの符号系列
    (c0,c1,・・・,cN-1)を巡回置換してN個の巡
    回置換符号系列(c0,c1,・・・,cN-1),(c1
    2,・・・,cN-2),・・・,(cN-1,c0,・・
    ・,cN-2)を出力する巡回置換手段と、 上記巡回置換手段の出力である巡回置換符号系列の自己
    相関関数を計算する自己相関関数計算手段と、 上記自己相関関数計算手段の出力である自己相関関数の
    サイドローブレベルを抽出した後、当該自己相関関数の
    サイドローブレベルを比較して最小のサイドローブレベ
    ルを有する巡回置換符号系列のラベルを出力するサイド
    ローブレベル比較手段と、 上記巡回置換手段からのN個の巡回置換符号系列と上記
    サイドローブレベル比較手段からの巡回置換符号系列の
    ラベルを入力して、その内自己相関関数のサイドローブ
    レベルが最小である巡回置換符号系列を選択してパルス
    圧縮符号として出力する符号系列選択手段とを備えたパ
    ルス圧縮符号発生器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のパルス圧縮符号発生器に
    おいて、上記成分置換手段は、上記q元M系列発生器の
    出力であるq元M系列の成分が0の場合はa0 に、当該
    成分がξi(i=1,2,・・・,q−1) の場合には
    i に置換して直交系列を出力すると共に、この成分置
    換手段の出力である直交系列の一周期を抽出して出力す
    る一周期抽出手段をさらに備え、上記巡回置換手段は、
    上記一周期抽出手段の出力である符号長Nの符号系列
    (c0,c1,・・・,cN-1)を巡回置換することを特
    徴とするパルス圧縮符号発生器。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のパルス圧縮符号発生器に
    おいて、上記q元M系列発生手段の出力であるq元M系
    列の一周期を抽出して符号系列として出力する一周期抽
    出手段をさらに備え、上記成分置換手段は、上記一周期
    抽出手段の出力である符号系列の成分が0の場合はa0
    に、当該成分がξi(i=1,2,・・・,q−1) の
    場合にはai に置換して出力すると共に、上記巡回置換
    手段は、上記成分置換手段の出力である符号長Nの符号
    系列(c0,c1,・・・,cN-1)を巡回置換すること
    を特徴とするパルス圧縮符号発生器。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載のパ
    ルス圧縮符号発生器において、正弦波信号を発生する局
    部発振器と、上記パルス圧縮符号発生器からのパルス圧
    縮符号を用いて上記局部発振器からの正弦波信号を符号
    変調して送信パルス信号を発生する変調器と、この変調
    器からの送信パルス信号を送受切替器を介して外部空間
    に放射すると共に、目標から反射された反射パルス信号
    を受信するアンテナと、上記送受切替器を介して上記ア
    ンテナで受信された反射パルス信号を入力して位相検波
    する検波器と、上記パルス圧縮符号発生器からのパルス
    圧縮符号と上記検波器からの検波信号との相関処理演算
    をしてパルス圧縮信号を出力するパルス圧縮器とをさら
    に有することを特徴とするパルス圧縮符号発生器を備え
    たレーダ装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006170842A (ja) * 2004-12-16 2006-06-29 Furuno Electric Co Ltd パルス圧縮装置、探知装置およびパルス圧縮方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006170842A (ja) * 2004-12-16 2006-06-29 Furuno Electric Co Ltd パルス圧縮装置、探知装置およびパルス圧縮方法

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