JPH11237355A - ガスセンサ - Google Patents

ガスセンサ

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JPH11237355A
JPH11237355A JP4170698A JP4170698A JPH11237355A JP H11237355 A JPH11237355 A JP H11237355A JP 4170698 A JP4170698 A JP 4170698A JP 4170698 A JP4170698 A JP 4170698A JP H11237355 A JPH11237355 A JP H11237355A
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gas
cover
wall
gas sensor
sensor
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JP4170698A
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English (en)
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Hiromasa Takashima
裕正 高島
Hideko Sugimoto
英子 杉本
Masanori Enomoto
正徳 榎本
Masato Kondo
正登 近藤
Takuji Shigeoka
卓二 重岡
Izumi Katsube
泉 勝部
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Yazaki Corp
Gastar Co Ltd
Original Assignee
Yazaki Corp
Gastar Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスセンサの周囲温度が急激に変化するなど
の環境下にあっても、被検ガス中の被検物質の濃度を正
確に検出することができるガスセンサを提案すること。 【解決手段】 ガスセンサが例えば、給湯器等の燃焼装
置22の排気通路27に設置され、ガスセンサの周囲温
度が急激に変化しあるいは、温度分布が過渡的に発生す
ると、遮熱壁17とカバー13の周壁14との間に空間
層18が形成されているので、周囲温度の急激な変化等
の原因となる熱を空間層18が遮断し、カバー13の内
部に収容されたガス検出機構部3の過渡特性変化量を小
さくすることができ、ガスセンサが被検ガス中の被検物
質の濃度を正確に検出することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検ガスの流路に
配設され、被検ガス中の被検物質の濃度を検出するため
のガスセンサに関し、特に、燃焼装置の排気側に設けら
れて燃焼排気ガス(排気ガス)中の一酸化炭素ガス(C
Oガス)の濃度を検出するCOセンサに関するものであ
る。なお、本明細書において、被検ガスとは、被検物質
を含むガスである。
【0002】
【従来の技術】ガスや石油を燃料とする給湯器、風呂
釜、暖房機等の燃焼装置の排気トップ(燃焼室の排気
側)には、燃焼室から出る排気ガス中のCO濃度(CO
ガス濃度)を検出するCOセンサであるガスセンサが設
けられており、ガスセンサにより排気ガスである被検ガ
ス中のCO濃度である被検物質濃度を検出して、被検物
質検出濃度が所定の基準濃度を超えたときに警報を発し
たり、燃料供給遮断等の安全動作が行われるようになっ
ている。
【0003】この種のガスセンサとしては、例えば図8
および図9にそれぞれ示すようなものがある。すなわ
ち、図8に示すものは、ガス漏れ警報器に使用されてい
る接触燃焼式ガスセンサであって、センサ基台の表面側
にガス検出機構部が設けられ、カバー1aがセンサ基台
に被せられ、カバー1aによってガス検出機構部が覆わ
れている。カバー1aはSUS100meshの2重金
網であって、ガス検知機構部の検知素子5を防爆してい
る。また、比較素子4はガス中の被検物質を検知できな
いように金属キャップ1bによりシーリングされてい
る。
【0004】また、図9に示すものは、比較素子4に被
検ガス中の被検物質を検知できない材料が用いられ、比
較素子4と検知素子5とが共に1つのカバー1aの内部
に収容されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ガス給
湯器の排気通路のように、周囲温度が急激に変化しある
いは、温度分布が過渡的に発生する環境下に、燃焼排ガ
ス中のCOガスの濃度を検出するためのCOセンサとし
て、従来のガスセンサをそれぞれ設置した場合に、周囲
温度の急激な温度変化や過渡的な温度分布の発生に対し
てセンサ出力の過渡的変動量が大きくなることから、従
来のガスセンサをそのまま用いることができないで、例
えば、温度検出素子を新たに設け、温度検出素子の検出
値によってセンサ出力を補正しなければならないという
問題点があった。
【0006】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
であり、ガスセンサの周囲温度が急激に変化しあるい
は、温度分布が過渡的に発生する環境下であっても、そ
の影響を極力小さくして、被検ガス中の被検物質の濃度
を正確に検出することができるガスセンサを提案しよう
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手投】かかる課題を解決するた
めの本発明により成された請求項1に記載のガスセンサ
は、被検ガスの流路に配設され、センサ基台1の表面側
にガス検出機構部3が設けられ、前記センサ基台1に被
せられるカバー13によって前記ガス検出機構部3を覆
うようにしたガスセンサにおいて、前記カバー13は周
壁14および頂壁15を有し、前記周壁14あるいは頂
壁15には、前記カバー13の外部と内部とに連通する
微小連通孔16が複数穿設されており、前記センサ基台
1には、遮熱壁17が立設されており、前記遮熱壁17
は、前記カバー13の周壁14を包囲しており、前記遮
熱壁17と前記カバー13の周壁14との間には空間層
18が形成されているように構成した。
【0008】以上の構成において、ガスセンサが例え
ば、給湯器等の燃焼装置22の排気通路に設置される
と、燃焼によって発生する燃焼排気ガスである被検ガス
はガスセンサの遮熱壁17あるいはカバー13の周壁1
4に当たって減速される。そして、減速された被検ガス
はカバー13の周壁14あるいは頂壁15に穿設された
微小連通孔16で絞られてカバー13内部に入り込み、
カバー13内部に入り込むときは流速が殆どない状態に
なり、再び微小連通孔16を通って排出される。
【0009】排気通路に設置されるガスセンサは、その
周囲温度が急激に変化しあるいは、温度分布が過渡的に
発生する影響下にある。カバー13の周壁14を包囲す
る遮熱壁17はその影響を受けるが、遮熱壁17とカバ
ー13の周壁14との間に空間層18が形成されている
ため、その影響の原因となる熱を空間層18が遮断す
る。それにより、カバー13の内部に収容されたガス検
出機構部3の過渡特性変化量を小さくすることができ、
そのような影響下においても、ガスセンサは、被検ガス
中の被検物質の濃度を正確に検出することができる。
【0010】また、本発明により成された請求項2に記
載のガスセンサは、前記微小連通孔16は、前記カバー
13を形成する金属メッシュの網目孔によって構成され
ている。
【0011】以上の構成において、例えば、燃焼排気ガ
スである被検ガスは、カバー13の周壁14を包囲する
遮熱壁17に当たり、直接的にカバー13の周壁14や
頂壁15に当たることがなく、被検ガスがカバー13の
周壁14や頂壁15に当たる際に減速される。その上、
減速された被検ガスが、金属メッシュの網目孔である微
小連通孔16を通って染み出すようにカバー13内部に
入り込み、カバー13内部に入り込むときは流速が殆ど
ない状態となり、カバー13内部では流速が零の状態で
拡散するようになるので、被検ガスの減速効果をさらに
高めることができ、被検ガスの流速ばらつきの影響を受
けなくなり、被検ガス中の被検物質の濃度を正確に検出
することができる。
【0012】さらに、本発明により成された請求項3に
記載のガスセンサは、被検ガスの流路に配設され、セン
サ基台1の表面側にガス検出機構部3が設けられ、前記
センサ基台1に被せられるカバー13によって前記ガス
検出機構部3を覆うようにしたガスセンサにおいて、前
記カバー13は周壁14および頂壁15を有し、前記カ
バー13の頂壁15には、前記カバー13の外部と内部
とに連通する連通孔116が穿設されており、前記セン
サ基台1には、遮熱壁17が立設されており、前記遮熱
壁17は、前記カバー13の周壁14を包囲しており、
前記遮熱壁17と前記カバー13の周壁14との間には
空間層18が形成されているように構成した。
【0013】以上の構成において、例えば、排気通路に
設置されるガスセンサが、その周囲温度が急激に変化し
あるいは、温度分布が過渡的に発生する影響下にあって
も、遮熱壁17とカバー13の周壁14との間に空間層
18が形成されているため、その影響の原因となる熱を
空間層18が遮断し、カバー13の内部に収容されたガ
ス検出機構部3の過渡特性変化量が小さくなって、被検
ガス中の被検物質の濃度を正確に検出することができ
る。
【0014】燃焼によって発生する燃焼排気ガスである
被検ガスはガスセンサの遮熱壁17あるいはカバー13
の周壁14に当たって減速され、減速された被検ガスは
カバー13の頂壁15側に回り込み、頂壁15に穿設さ
れた連通孔116を通ってカバー13内部に入り込み、
カバー13内部に入り込むときは流速が殆どない状態に
なり、再び連通孔116を通って排出される。
【0015】さらに、本発明により成された請求項4に
記載のガスセンサは、前記遮熱壁17の上端部はフラン
ジ17aを有し、前記フランジ17aの先端部17b
は、前記カバー13の周壁14の上端に近接しているよ
うに構成した。
【0016】以上の構成において、例えば、排気通路に
設置されるガスセンサは、その周囲温度が急激に変化し
あるいは、温度分布が過渡的に発生する影響下にある
が、遮熱壁17とカバー13の周壁14との間に空間層
18が形成されているため、その影響の原因となる熱を
空間層18が遮断するので、カバー13の内部に収容さ
れたガス検出機構部3の過渡特性変化量を小さくするこ
とができる。このとき、遮熱壁17のフランジ17aが
カバー13の周壁14の上端に近接していて、前記空間
層18がいわば閉じられた空間になり、熱遮断効果が高
まって、ガスセンサの過渡特性変化量が極めて小さくな
り、被検ガス中の被検物質の濃度をさらに正確に検出す
ることができる。
【0017】さらに、本発明により成された請求項5に
記載のガスセンサは、前記ガス検出機構部3は、被検ガ
スに感応する検出素子5および、被検ガスに感応しない
比較素子4を有するように構成した。
【0018】以上の構成において、検出素子5および比
較素子4は所定温度に加熱されており、この状態で検出
素子5に被検ガスが接触すると、触媒による接触燃焼反
応が生じ、この反応により検出素子5の温度が上昇して
電気抵抗が大きくなり、接触燃焼反応を起こさない比較
素子4との抵抗バランスが崩れる。その抵抗バランスの
崩れが、ガスセンサの抵抗ブリッジ回路から電圧の変化
として取り出され、電圧の変化に基づいて被検ガス中の
被検物質の濃度を検出することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の一実
施形態を説明する。図1〜図7は、本発明の一実施形態
を示している。図1にCOセンサであるガスセンサを示
す。
【0020】センサ基台1の表面側に複数の端子ピン2
が突設されて、一対の端子ピン2間に、例えば直径数1
0μmの細い白金線を介して、燃焼排気ガスである被検
ガス中のCOガスである被検物質に感応しない比較素子
4が配設され、他の一対の端子ピン2間に同じく直径数
10μmの細い白金線を介して、被検ガス中の被検物質
に感応する検出素子5が配設されている。
【0021】図6にガスセンサの一般的な回路を示す。
図6に示すように、比較素子4と検出素子5とは、抵抗
ブリッジ回路に組み込まれている。検出素子5は、図5
に示すように、抵抗線として機能する白金線の中央部に
コイル形状部分6を形成し、このコイル形状部分6を、
例えば白金、パラジウム、ロジウム等の適宜の触媒を含
有させたセラミック材料で覆ってボール状球状に形成し
たものであり、比較素子4は、同様に、白金線の中央部
に形成したコイル形状部分6を触媒を含有しないセラミ
ック材料により覆ってボール状に形成したものである。
端子ピン2、比較素子4、検出素子5およびコイル形状
部分6等によってCO検出機構部であるガス検出機構部
3が構成されている。
【0022】センサ基台1の裏面側には端子ピン2の結
線パターンが形成された基板が設けられ、この基板の導
体結線パターンには燃焼装置22のCO安全動作を行う
回路等にセンサ信号を出力するためのリード線が接続さ
れるが、これら基板の図示は省略されている。
【0023】比較素子4および検出素子5はリード線、
端子ピン2を介しての通電により約200℃に加熱され
ており、この状態で検出素子5にCOガスである被検ガ
スが接触すると、触媒による接触燃焼反応生じ、この反
応により検出素子5の温度が上昇して電気抵抗が大きく
なり、接触燃焼反応を起こさない比較素子4との抵抗バ
ランスが崩れ、この抵抗バランスの崩れに応じてガスセ
ンサの抵抗ブリッジ回路から取り出される電圧の変化が
生じ、その変化に基づいてCOガスである被検物質の濃
度が検出される。
【0024】本実施形態ではセンサ基台1の表面側に基
面33より一段高い段部34が形成され、この段部34
にカバー13が被せられている。カバー13によって、
ガス検出機構部3が外部から覆われている。センサ基台
1にはセンサ取付部材(図示省略)が固定されている。
【0025】図3にガス給湯器である燃焼装置22を示
す。ガスセンサは、燃焼装置の排気通路8の隅部に形成
された排気ガスの流速減速室27内に一般的には設置さ
れるが、本実施形態のガスセンサは被検ガスの減速機能
を十分に備えているので、図4に示すように、ガスセン
サを排気通路8に直接設置し、排気通路に流速減速室2
7を特別に設ける必要がない。
【0026】この種の給湯器には燃焼制御装置21が設
けられており、この燃焼制御装置21の制御により、燃
焼室29内のノズルホルダ24にガス管25から燃料ガ
スが供給され、一方、燃焼ファン23の回転により、空
気が図の矢印Bに示すように吸気部30から装置内に入
って図示されていないバーナ側に空気が送り込まれ、こ
の空気と前記燃料ガスとによりバーナの燃焼が行われ、
給水管26から熱交換器22に供給される水がこの熱交
換器22を通ってバーナ燃焼により加熱され、湯となっ
て、給湯管28から台所等の所望の場所に供給されるよ
うになっている。そして、このような燃焼動作により発
生した排気ガスである被検ガスが前記のように排気通路
8に流れ、被検ガス中のCO濃度である被検物質濃度が
ガスセンサによって検出される。
【0027】カバー13は、SUS100meshの2
重金網によって筒形状に形成されていて、周壁14およ
び、頂壁15を有している。周壁14および頂壁15に
は、金網の微小の網目孔である微小連通孔16が穿設さ
れている。被検ガスがカバー13に当たると、被検ガス
がカバー13の微小連通孔16から染み出すようにして
カバー13内部に入り込み、入り込むときの被検ガスの
流速は殆どない状態になることから、このカバー13自
体が前記流速減速室27と同等の機能を持つ。
【0028】図2には、同じくガスセンサを示してい
る。図2に示すガスセンサは、ガス検出機構部3が、金
属性のカバー13によって覆われている。この金属性の
カバー13の頂壁15には連通孔116が穿設されてい
る。このように、微小連通孔16あるいは、連通孔11
6は様々な形態で構成可能であり、例えば、2重金網の
間にガラス濾紙等のフィルタ材を挟むようにしてカバー
を構成し、金網の網目孔とフィルタ材の内部微小隙間空
間を微小の連通孔として構成してもよい。さらに、その
フィルタ材に例えば直径1mm程度の小径孔を穿設して
もよい。さらに、連通孔の孔形状はこのようなものに限
定されない。
【0029】センサ基台1の基面33には遮熱壁17が
立設されている。本実施形態の如く、ガスセンサが縦向
きの状態で排気通路8に設置された場合に、遮熱壁17
は被検ガスの流れに対して直交して対峙するようにな
る。
【0030】遮熱壁17は、カバー13の周壁14を包
囲している。遮熱壁17とカバー13の周壁14との間
には空間層18が形成されている。遮熱壁17の上端部
にはフランジ17aが形成され、フランジ17aの先端
部17bが、内方(カバー13側)に延出され、カバー
13の周壁14の上端に近接している。それにより、空
間層18は、閉じられた空間になり、熱遮断効果をさら
に奏するようになる。
【0031】上述の構成において、給湯器等の燃焼装置
の排気通路8にセンサ取付部材(図示省略)によって取
り付けられたガスセンサには、燃焼運転によって排気ガ
スである被検ガスの流れが当たるようになる。このと
き、被検ガスは、その流れに対峙する遮熱壁17に当た
って、減速される。減速された被検ガスはカバー13の
頂壁15に回り込み、頂壁15の微小連通孔16から絞
られてカバー13内部に入り込み、このカバー13内部
から再び絞られて微小連通孔16を通って流出する。被
検ガスがカバー13内に入るときには殆どその流速がな
い状態となり、カバー13内では殆ど流速が零の状態で
拡散し、比較素子4および検出素子5に触れる。
【0032】したがって、比較素子4と検出素子5に触
れる被検ガスの流れに差が生じるということがなく、被
検ガスの流速に起因する誤差成分を生じることなくCO
濃度である被検物質の濃度を正確に検出できるという優
れた効果を奏することができる。
【0033】図2に示すようなカバー13の頂壁15に
連通孔116を穿設した場合も、同様な効果を奏するこ
ととなり、被検ガスの流速による影響をほぼ完全に防止
することができる。
【0034】排気通路に設置されるガスセンサは、その
周囲温度が急激に変化しあるいは、温度分布が過渡的に
発生する影響下にある。カバー13の周壁14を包囲す
る遮熱壁17はその影響を受けるが、遮熱壁17とカバ
ー13の周壁14との間に空間層18が形成されている
ため、その影響の原因となる熱を空間層18が遮断し、
カバー13側へ伝えない。
【0035】それにより、図7にガスセンサの過応答特
性を示すように、カバー13の内部に収容されたガスセ
ンサの過渡応答渡特性変化量が、従来のガスセンサ(遮
熱壁17を設けないもの)に比して小さくなり、周囲温
度の急激な変化のごとき影響下においても、ガスセンサ
は、排気ガスである被検ガス中のCOガスである被検物
質の濃度を正確に検出することができる。
【0036】さらに、本実施形態では、遮熱壁17のフ
ランジ17aがカバー13の周壁14の上端に近接して
いて、空間層18が外部からいわば閉じられた空間にな
り、空間層18の熱遮断効果がさらに高まって、ガスセ
ンサの過渡応答特性変化量が極めて小さくなり、被検物
質の濃度をさらに正確に検出することができる。以上の
構成により、本実施形態においては、温度検出素子など
を設けて、ガスセンサの出力に対して温度補正を行う必
要がなく、部品点数が減って、コスト低減を図ることが
可能となる。
【0037】前記実施形態では、ガスセンサは縦向きに
取り付けられているが、ガスセンサが横向きに取り付け
られる状態において、燃焼運転に際し、排気量の内側と
外側とで温度差が生じ、この温度差のために、ガスセン
サの取り付け壁面27aに結露によって水滴が発生する
ことがある。このとき、カバー13の微小連通孔16を
通って水滴が内部に入り込むおそれがあるが、カバー1
3の周壁14が遮熱壁17で包囲されているので、結露
の水滴が遮熱壁17の周壁を伝わって、カバー13の周
壁14に穿設された微小連通孔16を通ってカバー13
内部へ入り込むおそれがない。
【0038】また、遮熱壁17で包囲されていないカバ
ー13の頂壁15に穿設された微小連通孔16を通って
水滴がカバー13内部に入り込むことが考えられるが、
水滴がカバー13の先端部である頂壁15側に伝わらな
いで、微小連通孔16を通ってカバー13内部に入り込
むことがなく、結露による水滴の影響を受けることがな
い。すなわち、本ガスセンサは縦向きおよび横向きに取
り付けることができ、取り付け態様に自由度があるため
に極めて都合が良い。
【0039】なお、上述の実施形態においては、ガスセ
ンサが接触燃焼式のCOセンサであるものについて述べ
たが、これに限らず、例えば、排気ガスの流速の影響を
受ける他の様々なタイプのガスセンサ(例えば固定電解
式のCOセンサ)にも適用されるものである。
【0040】また、上述の実施形態ではCOセンサであ
るガスセンサを排気通路8中に設けて排気ガス中のCO
濃度を検出したが、COセンサは給気ガスやその他のガ
ス中に設けてCO濃度の検出を行うようにしてもよい。
【0041】
【発明の効果】上述のように請求項1に記載の発明によ
れば、ガスセンサが例えば、給湯器等の燃焼装置の排気
通路に設置され、ガスセンサの周囲温度が急激に変化し
あるいは、温度分布が過渡的に発生すると、遮熱壁とカ
バーの周壁との間に空間層が形成されているので、周囲
温度の急激な変化等の原因となる熱を空間層が遮断し、
カバーの内部に収容されたガス検出機構部の過渡特性変
化量を小さくすることができ、ガスセンサが被検ガス中
の被検物質の濃度を正確に検出することができる。
【0042】また上述のように請求項2に記載の発明に
よれば、例えば、燃焼排気ガスである被検ガスは、カバ
ーの周壁を包囲する遮熱壁に当たり、直接的にカバーの
周壁や頂壁に当たることがなく、被検ガスがカバーの周
壁や頂壁に当たる際に減速され、減速された被検ガス
が、金属メッシュの網目孔である微小連通孔を通って染
み出すようにカバー内部に入り込み、カバー内部に入り
込むときは流速が殆どない状態となり、カバー内部では
流速が零の状態で拡散するようになるので、被検ガスの
減速効果をさらに高めることができ、被検ガスの流速ば
らつきの影響を受けなくなり、被検ガス中の被検物質の
濃度を正確に検出することができる。
【0043】さらに、上述のように請求項3に記載の発
明によれば、例えば、排気通路に設置されるガスセンサ
が、その周囲温度が急激に変化しあるいは、温度分布が
過渡的に発生する影響下にあっても、遮熱壁とカバーの
周壁との間に空間層が形成されているため、その影響の
原因となる熱を空間層が遮断し、カバーの内部に収容さ
れたガス検出機構部の過渡特性変化量が小さくなって、
被検ガス中の被検物質の濃度を正確に検出することがで
きる。
【0044】さらに、上述のように請求項4に記載の発
明によれば、遮熱壁のフランジがカバーの周壁の上端に
近接していて、遮熱壁とカバーの周壁との間に形成され
る空間層が空間層がいわば閉じられた空間になり、空間
層の熱遮断効果が高まって、ガスセンサの過渡特性変化
量が極めて小さくなり、被検ガス中の被検物質の濃度を
さらに正確に検出することができる。
【0045】さらに、上述のように請求項5に記載の発
明によれば、検出素子および比較素子は所定温度に加熱
されており、この状態で検出素子に被検ガスが接触する
と、触媒による接触燃焼反応が生じ、この反応により検
出素子の温度が上昇して電気抵抗が大きくなり、接触燃
焼反応を起こさない比較素子との抵抗バランスが崩れ、
その抵抗バランスの崩れが、ガスセンサの抵抗ブリッジ
回路から電圧の変化として取り出されるので、電圧の変
化に基づいて被検ガス中の被検物質の濃度を検出するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係るガスセンサの構成説明図であ
る。
【図2】実施の形態に係るガスセンサの他の構成例を示
す説明図である。
【図3】実施の形態に係るガスセンサの給湯器における
使用例を示す説明図である。
【図4】実施の形態に係るガスセンサの給湯器における
他の使用例を示す説明図である。
【図5】実施の形態に係る比較素子および検出素子の構
成説明図である。
【図6】実施の形態に係るガスセンサの一般的な回路図
である。
【図7】実施の形態に係るガスセンサの周囲温度変化寺
の過渡応答特性を示す説明図である。
【図8】従来のガスセンサの構成説明図である。
【図9】従来のガスセンサの他の構成説明図である。
【符号の説明】
1…センサ基台 2…端子ピン 3…ガス検出機構部 4…比較素子 5…検出素子 6…コイル形状部分 8…排気通路 13…カバー 14…周壁 15…頂壁 16…微小連通孔 17…遮熱壁 17a…フランジ 18…空間層 21…燃焼制御装置 22…燃焼装置 23…燃焼ファン 24…ノズルホルダ 25…ガス管 26…給水管 27…流速減速室 28…給湯管 29…燃焼室 30…吸気部 116…連通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 榎本 正徳 神奈川県大和市深見台3−4 株式会社ガ スター内 (72)発明者 近藤 正登 神奈川県大和市深見台3−4 株式会社ガ スター内 (72)発明者 重岡 卓二 神奈川県大和市深見台3−4 株式会社ガ スター内 (72)発明者 勝部 泉 神奈川県大和市深見台3−4 株式会社ガ スター内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検ガスの流路に配設され、センサ基台
    の表面側にガス検出機構部が設けられ、前記センサ基台
    に被せられるカバーによって前記ガス検出機構部を覆う
    ようにしたガスセンサにおいて、 前記カバーは周壁および頂壁を有し、 前記周壁あるいは頂壁には、前記カバーの外部と内部と
    に連通する微小連通孔が複数穿設されており、 前記センサ基台には、遮熱壁が立設されており、 前記遮熱壁は、前記カバーの周壁を包囲しており、 前記遮熱壁と前記カバーの周壁との間には空間層が形成
    されていることを特徴とするガスセンサ。
  2. 【請求項2】 前記微小連通孔は、前記カバーを形成す
    る金属メッシュの網目孔によって構成されている請求項
    1記載のガスセンサ。
  3. 【請求項3】 被検ガスの流路に配設され、センサ基台
    の表面側にガス検出機構部が設けられ、前記センサ基台
    に被せられるカバーによって前記ガス検出機構部を覆う
    ようにしたガスセンサにおいて、 前記カバーは周壁および頂壁を有し、 前記カバーの頂壁には、前記カバーの外部と内部とに連
    通する連通孔が穿設されており、 前記センサ基台には、遮熱壁が立設されており、 前記遮熱壁は、前記カバーの周壁を包囲しており、 前記遮熱壁と前記カバーの周壁との間には空間層が形成
    されていることを特徴とするガスセンサ。
  4. 【請求項4】 前記遮熱壁の上端部はフランジを有し、 前記フランジの先端部は、前記カバーの周壁の上端に近
    接していることを特徴とする請求項1,2または3に記
    載のガスセンサ。
  5. 【請求項5】 前記ガス検出機構部は、被検ガス中の被
    検物質に感応する検出素子および、被検ガス中の被検物
    質に感応しない比較素子を有することを特徴とする請求
    項1,2,3または4に記載のガスセンサ。
JP4170698A 1998-02-24 1998-02-24 ガスセンサ Pending JPH11237355A (ja)

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