JPH11236355A - 3−メチル−1,7−オクタンジオール ジ(メタ)アクリレートおよびその製造方法 - Google Patents

3−メチル−1,7−オクタンジオール ジ(メタ)アクリレートおよびその製造方法

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JPH11236355A
JPH11236355A JP5586798A JP5586798A JPH11236355A JP H11236355 A JPH11236355 A JP H11236355A JP 5586798 A JP5586798 A JP 5586798A JP 5586798 A JP5586798 A JP 5586798A JP H11236355 A JPH11236355 A JP H11236355A
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methyl
octanediol
acrylate
meth
catalyst
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JP5586798A
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Tsuyoshi Kajiyashiki
強 鍛冶屋敷
Yoichi Kido
洋一 木戸
Takashi Onishi
孝志 大西
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクリル系樹脂、熱可塑性エラストマー、樹
脂改質剤、粘着剤;紫外線、電子線または放射線硬化型
のインキ;紫外線、電子線または放射線硬化型の塗料;
紫外線、電子線または放射線硬化型の接着剤等の原料と
して有用な、新規な(メタ)アクリル酸エステルおよび
その製造方法を提供する。 【解決手段】 3−メチル−1,7−オクタンジオール
とメタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルのエステ
ル交換反応により3−メチル−1,7−オクタンジオー
ル ジ(メタ)アクリレートを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3−メチル−1,
7−オクタンジオール ジメタクリレートおよび3−メ
チル−1,7−オクタンジオール ジアクリレート並び
にそれらの製造方法に関する〔以下、本明細書では、3
−メチル−1,7−オクタンジオール ジメタクリレー
トおよび3−メチル−1,7−オクタンジオール ジア
クリレートを3−メチル−1,7−オクタンジオール
ジ(メタ)アクリレートと総称する〕。本発明によって
提供される3−メチル−1,7−オクタンジオール ジ
(メタ)アクリレートは、新規なメタクリル酸エステル
およびアクリル酸エステル〔以下、本明細書では、メタ
クリル酸エステルおよびアクリル酸エステルを(メタ)
アクリル酸エステルと総称することがある〕であり、ア
クリル系樹脂、熱可塑性エラストマー、樹脂改質剤、粘
着剤;紫外線、電子線または放射線硬化型のインキ;紫
外線、電子線または放射線硬化型の塗料;紫外線、電子
線または放射線硬化型の接着剤等の原料として有用であ
る。
【0002】
【従来の技術】エチレングリコール、1,3−プロピレ
ングリコール、1,4−ブタンジオール、2,2−ジメ
チル−1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコー
ルなどのジオールの(メタ)アクリル酸エステル類は工
業的に入手可能であり、アクリル系樹脂、熱可塑性エラ
ストマー、樹脂改質剤、粘着剤などの原料に用いられて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】(メタ)アクリル酸エ
ステル類は、そのエステル部分を構成するアルコール成
分の炭素鎖長および構造の違いにより、物性が異なるこ
とが知られている。従って、このような(メタ)アクリ
ル酸エステル類として従来知られているものとは異なる
新規な化合物を提供することができれば、従来とは異な
る物性をもつことが期待されるアクリル系樹脂、熱可塑
性エラストマー、樹脂改質剤、粘着剤などを提供するこ
とが可能となり、その技術的意味は大きい。しかして、
本発明は、このような新規な(メタ)アクリル酸エステ
ル、特に側鎖を有する分岐状の長鎖のジオールから誘導
される(メタ)アクリル酸エステルおよびその製造方法
を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
課題の一つは、下記の式(1)
【0005】
【化3】
【0006】(式中、Rは水素原子またはメチル基を表
す)で示される3−メチル−1,7−オクタンジオール
ジ(メタ)アクリレートを提供することによって達成
される。また、本発明によれば、上記課題の他の一つ
は、3−メチル−1,7−オクタンジオールとメタクリ
ル酸メチルまたはアクリル酸メチルをエステル交換する
ことによる、上記の式(1)で示される3−メチル−
1,7−オクタンジオール ジ(メタ)アクリレートの
製造方法を提供することによって達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の3−メチル−1,7−オ
クタンジオール ジ(メタ)アクリレートは、3−メチ
ル−1,7−オクタンジオールとメタクリル酸メチルま
たはアクリル酸メチルをエステル交換することによって
製造することができる。ここで、出発物質の一つである
3−メチル−1,7−オクタンジオールは、3−メチル
−7−オキソ−1−オクタノールを還元することによっ
て製造することができる。3−メチル−7−オキソ−1
−オクタノールは公知物質であり、例えば、ロジノール
のオゾン分解〔ジャーナル オブ オーガニック ケミ
ストリー(Journal of Organic Chemistry)、第26巻、30
27頁、1961年 参照〕やコハク酸モノ(3,7−ジメチ
ルオクチル)エステルの酸化オゾン分解〔ジャーナル
オブ ケミカルソサイエティー ケミカル コミュニケ
ーション(Journal of Chemical SocietyChemical Commu
nication)、 690頁、1979年 参照〕などの方法により
製造することができる。
【0008】3−メチル−7−オキソ−1−オクタノー
ルの還元は、例えば、水素添加触媒を用いた接触水素添
加、金属水素化錯化合物との反応などの方法によって実
施することができる。上記において、水素添加触媒とし
ては、従来より接触水素添加反応において触媒として使
用されているものを使用することができ、例えば、ラネ
ーニッケル、ニッケル/珪藻土等のニッケル触媒;パラ
ジウム/炭素、パラジウムブラック等のパラジウム触媒
などが挙げられる。水素添加触媒は、単独で使用しても
よいし、2種以上を混合して使用してもよい。水素添加
触媒の使用量は、3−メチル−7−オキソ−1−オクタ
ノールに対し、通常0.001重量%〜20重量%であ
り、好ましくは0.05重量%〜5重量%である。
【0009】3−メチル−7−オキソ−1−オクタノー
ルの接触水素添加に際しては、反応を阻害しないもので
ある限り、溶媒を使用することができる。使用可能な溶
媒としては、例えば、ヘキサン、オクタン等の飽和脂肪
族炭化水素;メタノール、エタノール等のアルコール
類;酢酸エチル、酪酸メチル等のエステル類;トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素などが挙げられる。溶
媒は1種類のものを使用してもよいし、2種類以上を混
合して使用してもよい。溶媒を使用する場合、その使用
量は、3−メチル−7−オキソ−1−オクタノールに対
し、通常0.01〜50倍重量であり、好ましくは0.
1〜10倍重量である。
【0010】3−メチル−7−オキソ−1−オクタノー
ルの接触水素添加に際し、水素の圧力は、通常、常圧〜
100気圧、好ましくは2〜20気圧の範囲内に設定さ
れる。また、接触水素添加の反応温度は、通常20〜2
00℃、好ましくは40〜150℃である。
【0011】反応終了後、3−メチル−1,7−オクタ
ンジオールは、例えば、濾過等の手段により水素添加触
媒を除去した後、反応混合物を蒸留する方法などの常法
に従って反応混合物から分離することができる。かくし
て得られた3−メチル−1,7−オクタンジオールは、
所望により、減圧蒸留、カラムクロマトグラフィ−など
の公知の方法により、さらに純度を高めることができ
る。
【0012】また、上記において、3−メチル−7−オ
キソ−1−オクタノールの還元に使用することのできる
金属水素化錯化合物としては、例えば、水素化アルミニ
ウムリチウム、水素化ホウ素ナトリウムなどが挙げられ
る。金属水素化錯化合物の使用量は、3−メチル−7−
オキソ−1−オクタノール1モル当り、該金属水素化錯
化合物中の還元に利用できる水素原子換算で、通常1〜
10モルであり、好ましくは1〜3モルである。
【0013】3−メチル−7−オキソ−1−オクタノー
ルと金属水素化錯化合物との反応に際しては、反応を阻
害しないものである限り、溶媒を使用することができ
る。使用可能な溶媒としては、例えば、ヘキサン、オク
タン等の飽和脂肪族炭化水素;ジエチルエーテル、テト
ラヒドロフラン等のエーテル類;トルエン、キシレン等
の芳香族炭化水素などが挙げられる。溶媒は1種類のも
のを使用してもよいし、2種類以上を混合して使用して
もよい。溶媒の使用量は、3−メチル−7−オキソ−1
−オクタノールに対し、通常0.1〜100倍重量であ
り、好ましくは1〜20倍重量である。
【0014】3−メチル−7−オキソ−1−オクタノー
ルと金属水素化錯化合物との反応は、通常−70〜20
0℃、好ましくは−10〜150℃で行われる。
【0015】反応終了後、3−メチル−1,7−オクタ
ンジオールは、反応混合物に塩酸、酢酸等の酸;塩化ア
ンモニウム水溶液などを加えて反応生成物である金属錯
化合物および残存する金属水素化錯化合物を分解した
後、得られた混合物から蒸留、有機溶媒による抽出など
の常法に従って単離することができる。この際、抽出に
使用される有機溶媒としては、酢酸エチル等のエステル
類;塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素類;ヘキサン
等の飽和炭化水素類などが挙げられる。
【0016】3−メチル−1,7−オクタンジオールと
メタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルのエステル
交換反応において、3−メチル−1,7−オクタンジオ
ールとメタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルの使
用割合は、特に制限されるものではないが、3−メチル
−1,7−オクタンジオール1モルに対し、メタクリル
酸メチルまたはアクリル酸メチルが通常2〜40モル、
好ましくは2〜20モルとなる範囲である。
【0017】3−メチル−1,7−オクタンジオールと
メタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルのエステル
交換反応は、酸触媒や塩基触媒など、エステル交換反応
において従来から使用されている触媒の存在下に実施す
ることが好ましい。上記において、酸触媒としては、例
えば、硫酸、塩酸等の鉱酸;硫酸水素ナトリウム、リン
酸一水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム等の鉱酸の
塩;メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有
機酸;ピリジニウムp−トルエンスルホネート等の有機
酸の塩などが挙げられる。また、酸触媒としては、アル
ミニウムトリイソプロポキシド、チタンアセチルアセト
ナート、バナジウムアセチルアセトナート等のルイス
酸;けいモリブデン酸、リンタングステン酸等のヘテロ
ポリ酸類;シリカ、シリカ−アルミナ、活性白土、酸性
型イオン交換樹脂等の固体酸なども使用可能である。
【0018】また、上記において使用可能な塩基触媒と
しては、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエ
トキシド、ナトリウムt−ブトキシド、カリウムt−ブ
トキシド等のアルカリ金属アルコキシド;水酸化リチウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ
金属またはアルカリ土類金属の水酸化物;炭酸ナトリウ
ム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属の炭酸塩また
は炭酸水素塩;酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等のアル
カリ金属の酢酸塩などが挙げられる。
【0019】触媒の使用量は、特に制限されるものでは
ないが、3−メチル−1,7−オクタンジオールに対
し、通常10ppm〜20重量%、好ましくは0.05
〜5重量%の範囲である。
【0020】3−メチル−1,7−オクタンジオールと
メタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルのエステル
交換反応は、重合禁止剤の存在下に実施することが好ま
しい。使用可能な重合禁止剤としては、例えば、ハイド
ロキノン、ジ−t−ブチルハイドロキノン等のハイドロ
キノン類;α−ナフトール、β−ナフトール等のナフト
ール類;カテコール、ジ−t−ブチルカテコール等のカ
テコール類;p−ベンゾキノン;ピロガロール、フェニ
ルエチルピロガロール等のピロガロール類;2,6−ジ
−t−ブチルアニソール等のアニソール類などが挙げら
れる。重合禁止剤の使用量は、特に制限されるものでは
ないが、メタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルに
対し、通常0.1〜20モル%、好ましくは1〜10モ
ル%の範囲である。
【0021】3−メチル−1,7−オクタンジオールと
メタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルのエステル
交換反応に際しては、反応を阻害しないものである限
り、溶媒を使用することができる。使用可能な溶媒とし
ては、例えば、ヘキサン、オクタン等の飽和脂肪族炭化
水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;1,2−
ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン等のハ
ロゲン化炭化水素などが挙げられる。溶媒は1種類のも
のを使用してもよいし、2種類以上を混合して使用して
もよい。溶媒を使用する場合、その使用量は、3−メチ
ル−1,7−オクタンジオールに対して、通常0.01
〜50倍重量であり、好ましくは0.1〜10倍重量で
ある。
【0022】3−メチル−1,7−オクタンジオールと
メタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルのエステル
交換反応は、通常20〜200℃、好ましくは40〜1
50℃の範囲の温度で実施される。また、3−メチル−
1,7−オクタンジオールとメタクリル酸メチルまたは
アクリル酸メチルのエステル交換反応は、窒素、アルゴ
ン等の不活性ガス雰囲気下に実施することが好ましい。
【0023】3−メチル−1,7−オクタンジオールと
メタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルのエステル
交換反応においては、反応の進行に伴いメタノールが副
生するので、目的化合物を収率よく得るためには、かか
るメタノールを除去しながら反応を行うことが好まし
い。メタノールを除去する方法としては、共沸によって
メタノールを反応系外に留去する方法、モレキュラーシ
ーブス等に吸着させる方法などが挙げられる。
【0024】なお、共沸によってメタノールを反応系外
に留去する場合には、メタノールをメタクリル酸メチル
またはアクリル酸メチルとの共沸混合物として留出させ
る方法が簡便である。また、四塩化炭素などメタノール
と共沸し得る溶媒を使用して、メタノールを反応系外に
留去することもできる。
【0025】反応終了後、目的化合物である3−メチル
−1,7−オクタンジオール ジ(メタ)アクリレート
は、エステル交換反応において使用した触媒に応じ、適
宜、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどの塩基
性物質または硫酸、塩酸などの酸性物質によって反応液
を中和した後、蒸留、有機溶媒による抽出などの常法に
従って分離取得することができる。この際、抽出に使用
される有機溶媒としては、酢酸エチル等のエステル類;
塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素;ヘキサン、トル
エン等の炭化水素類などが挙げられる。
【0026】かくして得られた3−メチル−1,7−オ
クタンジオール ジ(メタ)アクリレートは、所望によ
り、減圧蒸留、カラムクロマトグラフィーなどの公知の
方法によってさらに純度を高めることができる。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はかかる実施例により何等限定されるも
のではない。
【0028】参考例 内容積200mlのオートクレーブに、3−メチル−7
−オキソ−1−オクタノール30.0g(純度90.2
%、171mmol)およびラネーニッケル0.6g
(水分含有量:50重量%)を、室温、窒素雰囲気下に
仕込み、次いでオートクレーブ内の雰囲気をを水素で置
換し、オートクレーブ内の圧力を7気圧(絶対圧)に設
定した。オートクレーブ内の温度を100℃に上げ、オ
ートクレーブに適宜水素を供給して水素圧力を7気圧
(絶対圧)に維持しながら、同温度で25時間撹拌し
た。得られた反応混合物を、ガスクロマトグラフィーを
用いて、ジエチレングリコールモノメチルエーテルを内
部標準とした内部標準法により分析したところ、3−メ
チル−7−オキソ−1−オクタノールの転化率は99.
3%であり、3−メチル−1,7−オクタンジオールへ
の選択率は98.3%であることがわかった。上記で得
られた反応混合物を室温まで冷却した後、濾過によりラ
ネーニッケルを除去し、得られた濾液を減圧蒸留するこ
とにより、3−メチル−1,7−オクタンジオール(無
色液体、沸点136〜140℃/2.5mmHg)を2
5.8g(161ミリモル、収率:94.2%)得た。
得られた3−メチル−1,7−オクタンジオールの物性
値を以下に示す。 1H−NMR(270MHz,CDCl3,TMS) δ(ppm): 0.90(d,3H)、1.19
(d,3H)低分解能マススペクトル(EIMS) m/z: 142([M−H2O]+
【0029】実施例1 蒸留塔を備えた内容積500mlの三口フラスコに、参
考例と同様にして得られた3−メチル−1,7−オクタ
ンジオール50g(313ミリモル)、メタクリル酸メ
チル150g(1.5モル)およびハイドロキノン10
g(91ミリモル)を室温、常圧下に仕込み、次いで硫
酸1g(10ミリモル)を加え、内温を130℃に調節
した。生成するメタノールとメタクリル酸メチルの共沸
混合物を留出させながら、130℃で5時間反応させ
た。室温まで冷却した後、反応液を氷と5%炭酸水素ナ
トリウム水溶液300mlの混合物に注ぎ込み、次いで
得られた混合物の液性が中性となるまで炭酸水素ナトリ
ウムを加え、静置して有機層と水層に分離させた。有機
層と水層を分離し、水層をヘキサン200mlにて2回
抽出した。有機層とヘキサンによる抽出液を1つにして
水300mlおよび飽和食塩水300mlで順次洗浄し
た後、無水硫酸ナトリウムによって乾燥し、次いで減圧
下にヘキサンおよびメタクリル酸メチルを留去した。得
られた残渣を減圧蒸留することにより、3−メチル−
1,7−オクタンジオール ジメタクリレート(無色液
体、沸点132〜137℃/3mmHg)を53.9g
(182ミリモル、収率:58.1%)得た。得られた
3−メチル−1,7−オクタンジオール ジメタクリレ
ートの物性値を以下に示す。 1H−NMR(400MHz,CDCl3,TMS) δ(ppm): 0.92−0.94(m,3H)、
1.18−1.20(m,3H)、1.94(s,6
H)、5.53−5.55(m,2H)、6.09
(m,2H)低分解能マススペクトル(EIMS) m/z: 296(M+
【0030】実施例2 実施例1において、メタクリル酸メチル150gに代え
てアクリル酸メチル129g(1.5モル)を使用した
こと以外は実施例1と同様の操作を行い、3−メチル−
1,7−オクタンジオール ジアクリレート(無色液
体、沸点128〜132℃/2mmHg)を49.8g
(186ミリモル、収率:59.4%)得た。得られた
3−メチル−1,7−オクタンジオール ジアクリレー
トの物性値を以下に示す。 1H−NMR(400MHz,CDCl3,TMS) δ(ppm): 0.92−0.93(m,3H)、
1.18−1.19(m,3H)、5.79−5.82
(m,2H)、6.07−6.15(m,2H)、6.
36−6.41(m,2H)低分解能マススペクトル(EIMS) m/z: 268(M+
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、アクリル系樹脂、熱可
塑性エラストマー、樹脂改質剤、粘着剤;紫外線、電子
線または放射線硬化型のインキ;紫外線、電子線または
放射線硬化型の塗料;紫外線、電子線または放射線硬化
型の接着剤等の原料として有用な、新規な(メタ)アク
リル酸エステルである3−メチル−1,7−オクタンジ
オール ジ(メタ)アクリレートおよびその製造方法が
提供される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の式(1) 【化1】 (式中、Rは水素原子またはメチル基を表す)で示され
    る3−メチル−1,7−オクタンジオール ジ(メタ)
    アクリレート。
  2. 【請求項2】 3−メチル−1,7−オクタンジオール
    とメタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルをエステ
    ル交換することによる式(1) 【化2】 (式中、Rは水素原子またはメチル基を表す)で示され
    る3−メチル−1,7−オクタンジオール ジ(メタ)
    アクリレートの製造方法。
JP5586798A 1998-02-20 1998-02-20 3−メチル−1,7−オクタンジオール ジ(メタ)アクリレートおよびその製造方法 Pending JPH11236355A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001089415A (ja) * 1999-08-27 2001-04-03 Roehm Gmbh ジ(メタ)アクリル酸エステルの製造法

Cited By (2)

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JP2001089415A (ja) * 1999-08-27 2001-04-03 Roehm Gmbh ジ(メタ)アクリル酸エステルの製造法
JP4593745B2 (ja) * 1999-08-27 2010-12-08 エボニック レーム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ジ(メタ)アクリル酸エステルの製造法

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