JPH11236354A - 3−メチル−7−オキソオクチル(メタ)アクリレートおよびその製造方法 - Google Patents
3−メチル−7−オキソオクチル(メタ)アクリレートおよびその製造方法Info
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- JPH11236354A JPH11236354A JP5586698A JP5586698A JPH11236354A JP H11236354 A JPH11236354 A JP H11236354A JP 5586698 A JP5586698 A JP 5586698A JP 5586698 A JP5586698 A JP 5586698A JP H11236354 A JPH11236354 A JP H11236354A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 アクリル系樹脂、熱可塑性エラストマー、樹
脂改質剤、粘着剤;紫外線、電子線または放射線硬化型
のインキ;紫外線、電子線または放射線硬化型の塗料;
紫外線、電子線または放射線硬化型の接着剤等の原料と
して有用な、新規な(メタ)アクリル酸エステルおよび
その製造方法を提供する。 【解決手段】 3−メチル−7−オキソ−1−オクタノ
ールとメタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルのエ
ステル交換反応により3−メチル−7−オキソオクチル
(メタ)アクリレートを得る。
脂改質剤、粘着剤;紫外線、電子線または放射線硬化型
のインキ;紫外線、電子線または放射線硬化型の塗料;
紫外線、電子線または放射線硬化型の接着剤等の原料と
して有用な、新規な(メタ)アクリル酸エステルおよび
その製造方法を提供する。 【解決手段】 3−メチル−7−オキソ−1−オクタノ
ールとメタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルのエ
ステル交換反応により3−メチル−7−オキソオクチル
(メタ)アクリレートを得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3−メチル−7−
オキソオクチルメタクリレートおよび3−メチル−7−
オキソオクチルアクリレート並びにそれらの製造方法に
関する〔以下、本明細書では、3−メチル−7−オキソ
オクチルメタクリレートおよび3−メチル−7−オキソ
オクチルアクリレートを3−メチル−7−オキソオクチ
ル(メタ)アクリレートと総称する〕。本発明によって
提供される3−メチル−7−オキソオクチル(メタ)ア
クリレートは、新規なメタクリル酸エステルおよびアク
リル酸エステル〔以下、本明細書では、メタクリル酸エ
ステルおよびアクリル酸エステルを(メタ)アクリル酸
エステルと総称することがある〕であり、アクリル系樹
脂、熱可塑性エラストマー、樹脂改質剤、粘着剤;紫外
線、電子線または放射線硬化型のインキ;紫外線、電子
線または放射線硬化型の塗料;紫外線、電子線または放
射線硬化型の接着剤等の原料として有用である。
オキソオクチルメタクリレートおよび3−メチル−7−
オキソオクチルアクリレート並びにそれらの製造方法に
関する〔以下、本明細書では、3−メチル−7−オキソ
オクチルメタクリレートおよび3−メチル−7−オキソ
オクチルアクリレートを3−メチル−7−オキソオクチ
ル(メタ)アクリレートと総称する〕。本発明によって
提供される3−メチル−7−オキソオクチル(メタ)ア
クリレートは、新規なメタクリル酸エステルおよびアク
リル酸エステル〔以下、本明細書では、メタクリル酸エ
ステルおよびアクリル酸エステルを(メタ)アクリル酸
エステルと総称することがある〕であり、アクリル系樹
脂、熱可塑性エラストマー、樹脂改質剤、粘着剤;紫外
線、電子線または放射線硬化型のインキ;紫外線、電子
線または放射線硬化型の塗料;紫外線、電子線または放
射線硬化型の接着剤等の原料として有用である。
【0002】
【従来の技術】(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)ア
クリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メ
タ)アクリル酸ラウリル等の直鎖状の飽和脂肪族アルコ
ールの(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル
酸イソブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル
等の分岐状の飽和脂肪族アルコールの(メタ)アクリル
酸エステルなどの(メタ)アクリル酸エステル類は工業
的に入手可能であり、アクリル系樹脂、熱可塑性エラス
トマー、樹脂改質剤、粘着剤などの原料に用いられてい
る。
クリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メ
タ)アクリル酸ラウリル等の直鎖状の飽和脂肪族アルコ
ールの(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル
酸イソブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル
等の分岐状の飽和脂肪族アルコールの(メタ)アクリル
酸エステルなどの(メタ)アクリル酸エステル類は工業
的に入手可能であり、アクリル系樹脂、熱可塑性エラス
トマー、樹脂改質剤、粘着剤などの原料に用いられてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】(メタ)アクリル酸エ
ステル類は、そのエステル部分を構成するアルコール成
分の炭素鎖長および構造の違いにより、物性が異なるこ
とが知られている。従って、このような(メタ)アクリ
ル酸エステル類として従来知られているものとは異なる
新規な化合物を提供することができれば、従来とは異な
る物性をもつことが期待されるアクリル系樹脂、熱可塑
性エラストマー、樹脂改質剤、粘着剤などを提供するこ
とが可能となり、その技術的意味は大きい。しかして、
本発明は、従来のものとは構造が大きく相違する新規な
(メタ)アクリル酸エステル、特に、カルボニル基を有
する、分岐状の長鎖の(メタ)アクリル酸エステルおよ
びその製造方法を提供することを課題とする。
ステル類は、そのエステル部分を構成するアルコール成
分の炭素鎖長および構造の違いにより、物性が異なるこ
とが知られている。従って、このような(メタ)アクリ
ル酸エステル類として従来知られているものとは異なる
新規な化合物を提供することができれば、従来とは異な
る物性をもつことが期待されるアクリル系樹脂、熱可塑
性エラストマー、樹脂改質剤、粘着剤などを提供するこ
とが可能となり、その技術的意味は大きい。しかして、
本発明は、従来のものとは構造が大きく相違する新規な
(メタ)アクリル酸エステル、特に、カルボニル基を有
する、分岐状の長鎖の(メタ)アクリル酸エステルおよ
びその製造方法を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
課題の一つは、下記の式(1)
課題の一つは、下記の式(1)
【0005】
【化3】
【0006】(式中、Rは水素原子またはメチル基を表
す)で示される3−メチル−7−オキソオクチル(メ
タ)アクリレートを提供することによって達成される。
また、本発明によれば、上記課題の他の一つは、3−メ
チル−7−オキソ−1−オクタノールとメタクリル酸メ
チルまたはアクリル酸メチルをエステル交換することに
よる、上記の式(1)で示される3−メチル−7−オキ
ソオクチル(メタ)アクリレートの製造方法を提供する
ことによって達成される。
す)で示される3−メチル−7−オキソオクチル(メ
タ)アクリレートを提供することによって達成される。
また、本発明によれば、上記課題の他の一つは、3−メ
チル−7−オキソ−1−オクタノールとメタクリル酸メ
チルまたはアクリル酸メチルをエステル交換することに
よる、上記の式(1)で示される3−メチル−7−オキ
ソオクチル(メタ)アクリレートの製造方法を提供する
ことによって達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の3−メチル−7−オキソ
オクチル(メタ)アクリレートは、3−メチル−7−オ
キソ−1−オクタノールとメタクリル酸メチルまたはア
クリル酸メチルをエステル交換することによって製造す
ることができる。ここで、出発物質の一つである3−メ
チル−7−オキソ−1−オクタノールは公知物質であ
り、例えば、ロジノールのオゾン分解〔ジャーナル オ
ブ オーガニック ケミストリー(Journal of Organic
Chemistry)、第26巻、3027頁、1961年 参照〕やコハク
酸モノ(3,7−ジメチルオクチル)エステルの酸化オ
ゾン分解〔ジャーナル オブ ケミカル ソサイエティ
ー ケミカル コミュニケーション(Journal of Chemic
al Society Chemical Communication)、 690頁、1979年
参照〕などの方法により製造することができる。
オクチル(メタ)アクリレートは、3−メチル−7−オ
キソ−1−オクタノールとメタクリル酸メチルまたはア
クリル酸メチルをエステル交換することによって製造す
ることができる。ここで、出発物質の一つである3−メ
チル−7−オキソ−1−オクタノールは公知物質であ
り、例えば、ロジノールのオゾン分解〔ジャーナル オ
ブ オーガニック ケミストリー(Journal of Organic
Chemistry)、第26巻、3027頁、1961年 参照〕やコハク
酸モノ(3,7−ジメチルオクチル)エステルの酸化オ
ゾン分解〔ジャーナル オブ ケミカル ソサイエティ
ー ケミカル コミュニケーション(Journal of Chemic
al Society Chemical Communication)、 690頁、1979年
参照〕などの方法により製造することができる。
【0008】3−メチル−7−オキソ−1−オクタノー
ルとメタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルのエス
テル交換反応において、3−メチル−7−オキソ−1−
オクタノールとメタクリル酸メチルまたはアクリル酸メ
チルの使用割合は、特に制限されるものではないが、3
−メチル−7−オキソ−1−オクタノール1モルに対
し、メタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルが通常
1〜20モル、好ましくは1〜10モルとなる範囲であ
る。
ルとメタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルのエス
テル交換反応において、3−メチル−7−オキソ−1−
オクタノールとメタクリル酸メチルまたはアクリル酸メ
チルの使用割合は、特に制限されるものではないが、3
−メチル−7−オキソ−1−オクタノール1モルに対
し、メタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルが通常
1〜20モル、好ましくは1〜10モルとなる範囲であ
る。
【0009】3−メチル−7−オキソ−1−オクタノー
ルとメタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルのエス
テル交換反応は、酸触媒や塩基触媒など、エステル交換
反応において従来から使用されている触媒の存在下に実
施することが好ましい。上記において、酸触媒として
は、例えば、硫酸、塩酸等の鉱酸;硫酸水素ナトリウ
ム、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム等
の鉱酸の塩;メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン
酸等の有機酸;ピリジニウムp−トルエンスルホネート
等の有機酸の塩などが挙げられる。また、酸触媒として
は、アルミニウムトリイソプロポキシド、チタンアセチ
ルアセトナート、バナジウムアセチルアセトナート等の
ルイス酸;けいモリブデン酸、リンタングステン酸等の
ヘテロポリ酸類;シリカ、シリカ−アルミナ、活性白
土、酸性型イオン交換樹脂等の固体酸なども使用可能で
ある。
ルとメタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルのエス
テル交換反応は、酸触媒や塩基触媒など、エステル交換
反応において従来から使用されている触媒の存在下に実
施することが好ましい。上記において、酸触媒として
は、例えば、硫酸、塩酸等の鉱酸;硫酸水素ナトリウ
ム、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム等
の鉱酸の塩;メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン
酸等の有機酸;ピリジニウムp−トルエンスルホネート
等の有機酸の塩などが挙げられる。また、酸触媒として
は、アルミニウムトリイソプロポキシド、チタンアセチ
ルアセトナート、バナジウムアセチルアセトナート等の
ルイス酸;けいモリブデン酸、リンタングステン酸等の
ヘテロポリ酸類;シリカ、シリカ−アルミナ、活性白
土、酸性型イオン交換樹脂等の固体酸なども使用可能で
ある。
【0010】また、上記において使用可能な塩基触媒と
しては、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエ
トキシド、ナトリウムt−ブトキシド、カリウムt−ブ
トキシド等のアルカリ金属アルコキシド;水酸化リチウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ
金属またはアルカリ土類金属の水酸化物;炭酸ナトリウ
ム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属の炭酸塩また
は炭酸水素塩;酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等のアル
カリ金属の酢酸塩などが挙げられる。
しては、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエ
トキシド、ナトリウムt−ブトキシド、カリウムt−ブ
トキシド等のアルカリ金属アルコキシド;水酸化リチウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ
金属またはアルカリ土類金属の水酸化物;炭酸ナトリウ
ム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属の炭酸塩また
は炭酸水素塩;酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等のアル
カリ金属の酢酸塩などが挙げられる。
【0011】触媒の使用量は、特に制限されるものでは
ないが、3−メチル−7−オキソ−1−オクタノールに
対し、通常10ppm〜20重量%、好ましくは0.0
5〜5重量%の範囲である。
ないが、3−メチル−7−オキソ−1−オクタノールに
対し、通常10ppm〜20重量%、好ましくは0.0
5〜5重量%の範囲である。
【0012】3−メチル−7−オキソ−1−オクタノー
ルとメタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルのエス
テル交換反応は、重合禁止剤の存在下に実施することが
好ましい。使用可能な重合禁止剤としては、例えば、ハ
イドロキノン、ジ−t−ブチルハイドロキノン等のハイ
ドロキノン類;α−ナフトール、β−ナフトール等のナ
フトール類;カテコール、ジ−t−ブチルカテコール等
のカテコール類;p−ベンゾキノン;ピロガロール、フ
ェニルエチルピロガロール等のピロガロール類;2,6
−ジ−t−ブチルアニソール等のアニソール類などが挙
げられる。重合禁止剤の使用量は、特に制限されるもの
ではないが、メタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチ
ルに対し、通常0.1〜20モル%、好ましくは1〜1
0モル%の範囲である。
ルとメタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルのエス
テル交換反応は、重合禁止剤の存在下に実施することが
好ましい。使用可能な重合禁止剤としては、例えば、ハ
イドロキノン、ジ−t−ブチルハイドロキノン等のハイ
ドロキノン類;α−ナフトール、β−ナフトール等のナ
フトール類;カテコール、ジ−t−ブチルカテコール等
のカテコール類;p−ベンゾキノン;ピロガロール、フ
ェニルエチルピロガロール等のピロガロール類;2,6
−ジ−t−ブチルアニソール等のアニソール類などが挙
げられる。重合禁止剤の使用量は、特に制限されるもの
ではないが、メタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチ
ルに対し、通常0.1〜20モル%、好ましくは1〜1
0モル%の範囲である。
【0013】3−メチル−7−オキソ−1−オクタノー
ルとメタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルのエス
テル交換反応に際しては、反応を阻害しないものである
限り、溶媒を使用することができる。使用可能な溶媒と
しては、例えば、ヘキサン、オクタン等の飽和脂肪族炭
化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;1,2
−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン等の
ハロゲン化炭化水素などが挙げられる。溶媒は1種類の
ものを使用してもよいし、2種類以上を混合して使用し
てもよい。溶媒を使用する場合、その使用量は、3−メ
チル−7−オキソ−1−オクタノールに対して、通常
0.01〜50倍重量であり、好ましくは0.1〜10
倍重量である。
ルとメタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルのエス
テル交換反応に際しては、反応を阻害しないものである
限り、溶媒を使用することができる。使用可能な溶媒と
しては、例えば、ヘキサン、オクタン等の飽和脂肪族炭
化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;1,2
−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン等の
ハロゲン化炭化水素などが挙げられる。溶媒は1種類の
ものを使用してもよいし、2種類以上を混合して使用し
てもよい。溶媒を使用する場合、その使用量は、3−メ
チル−7−オキソ−1−オクタノールに対して、通常
0.01〜50倍重量であり、好ましくは0.1〜10
倍重量である。
【0014】3−メチル−7−オキソ−1−オクタノー
ルとメタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルのエス
テル交換反応は、通常20〜200℃、好ましくは40
〜150℃の範囲の温度で実施される。また、3−メチ
ル−7−オキソ−1−オクタノールとメタクリル酸メチ
ルまたはアクリル酸メチルのエステル交換反応は、窒
素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下に実施することが
好ましい。
ルとメタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルのエス
テル交換反応は、通常20〜200℃、好ましくは40
〜150℃の範囲の温度で実施される。また、3−メチ
ル−7−オキソ−1−オクタノールとメタクリル酸メチ
ルまたはアクリル酸メチルのエステル交換反応は、窒
素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下に実施することが
好ましい。
【0015】3−メチル−7−オキソ−1−オクタノー
ルとメタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルのエス
テル交換反応においては、反応の進行に伴いメタノール
が副生するので、目的化合物を収率よく得るためには、
かかるメタノールを除去しながら反応を行うことが好ま
しい。メタノールを除去する方法としては、共沸によっ
てメタノールを反応系外に留去する方法、モレキュラー
シーブス等に吸着させる方法などが挙げられる。
ルとメタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルのエス
テル交換反応においては、反応の進行に伴いメタノール
が副生するので、目的化合物を収率よく得るためには、
かかるメタノールを除去しながら反応を行うことが好ま
しい。メタノールを除去する方法としては、共沸によっ
てメタノールを反応系外に留去する方法、モレキュラー
シーブス等に吸着させる方法などが挙げられる。
【0016】なお、共沸によってメタノールを反応系外
に留去する場合には、メタノールをメタクリル酸メチル
またはアクリル酸メチルとの共沸混合物として留出させ
る方法が簡便である。また、四塩化炭素などメタノール
と共沸し得る溶媒を使用して、メタノールを反応系外に
留去することもできる。
に留去する場合には、メタノールをメタクリル酸メチル
またはアクリル酸メチルとの共沸混合物として留出させ
る方法が簡便である。また、四塩化炭素などメタノール
と共沸し得る溶媒を使用して、メタノールを反応系外に
留去することもできる。
【0017】反応終了後、目的化合物である3−メチル
−7−オキソオクチル(メタ)アクリレートは、エステ
ル交換反応において使用した触媒に応じ、適宜、水酸化
ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどの塩基性物質また
は硫酸、塩酸などの酸性物質によって反応液を中和した
後、蒸留、有機溶媒による抽出などの常法に従って分離
取得することができる。この際、抽出に使用される有機
溶媒としては、酢酸エチル等のエステル類;塩化メチレ
ン等のハロゲン化炭化水素;ヘキサン、トルエン等の炭
化水素類などが挙げられる。
−7−オキソオクチル(メタ)アクリレートは、エステ
ル交換反応において使用した触媒に応じ、適宜、水酸化
ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどの塩基性物質また
は硫酸、塩酸などの酸性物質によって反応液を中和した
後、蒸留、有機溶媒による抽出などの常法に従って分離
取得することができる。この際、抽出に使用される有機
溶媒としては、酢酸エチル等のエステル類;塩化メチレ
ン等のハロゲン化炭化水素;ヘキサン、トルエン等の炭
化水素類などが挙げられる。
【0018】かくして得られた3−メチル−7−オキソ
オクチル(メタ)アクリレートは、所望により、減圧蒸
留、カラムクロマトグラフィーなどの公知の方法によっ
てさらに純度を高めることができる。
オクチル(メタ)アクリレートは、所望により、減圧蒸
留、カラムクロマトグラフィーなどの公知の方法によっ
てさらに純度を高めることができる。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はかかる実施例により何等限定されるも
のではない。
するが、本発明はかかる実施例により何等限定されるも
のではない。
【0020】実施例1 蒸留塔を備えた内容積500mlの三口フラスコに、3
−メチル−7−オキソ−1−オクタノール91.7g
(580ミリモル)、メタクリル酸メチル250g
(2.5モル)およびハイドロキノン20g(182ミ
リモル)を室温、常圧下に仕込み、次いで硫酸1g(1
0ミリモル)を加え、内温を130℃に調節した。生成
するメタノールとメタクリル酸メチルの共沸混合物を留
出させながら、130℃で1時間反応させた。室温まで
冷却した後、反応液を氷と5%炭酸水素ナトリウム水溶
液250mlの混合物に注ぎ込み、次いで得られた混合
物の液性が中性となるまで炭酸水素ナトリウムを加え、
静置して有機層と水層に分離させた。有機層と水層を分
離し、水層をヘキサン100mlにて3回抽出した。有
機層とヘキサンによる抽出液を1つにして飽和食塩水2
00mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウムによって乾
燥し、次いで減圧下にヘキサンおよびメタクリル酸メチ
ルを留去した。得られた残渣を減圧蒸留することによ
り、3−メチル−7−オキソオクチルメタクリレート
(無色液体、沸点94〜107℃/0.1mmHg)を
86.3g(382ミリモル、収率:65.9%)得
た。得られた3−メチル−7−オキソオクチルメタクリ
レートの物性値を以下に示す。低分解能マススペクトル(EIMS) m/z: 226(M+)
−メチル−7−オキソ−1−オクタノール91.7g
(580ミリモル)、メタクリル酸メチル250g
(2.5モル)およびハイドロキノン20g(182ミ
リモル)を室温、常圧下に仕込み、次いで硫酸1g(1
0ミリモル)を加え、内温を130℃に調節した。生成
するメタノールとメタクリル酸メチルの共沸混合物を留
出させながら、130℃で1時間反応させた。室温まで
冷却した後、反応液を氷と5%炭酸水素ナトリウム水溶
液250mlの混合物に注ぎ込み、次いで得られた混合
物の液性が中性となるまで炭酸水素ナトリウムを加え、
静置して有機層と水層に分離させた。有機層と水層を分
離し、水層をヘキサン100mlにて3回抽出した。有
機層とヘキサンによる抽出液を1つにして飽和食塩水2
00mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウムによって乾
燥し、次いで減圧下にヘキサンおよびメタクリル酸メチ
ルを留去した。得られた残渣を減圧蒸留することによ
り、3−メチル−7−オキソオクチルメタクリレート
(無色液体、沸点94〜107℃/0.1mmHg)を
86.3g(382ミリモル、収率:65.9%)得
た。得られた3−メチル−7−オキソオクチルメタクリ
レートの物性値を以下に示す。低分解能マススペクトル(EIMS) m/z: 226(M+)
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、アクリル系樹脂、熱可
塑性エラストマー、樹脂改質剤、粘着剤;紫外線、電子
線または放射線硬化型のインキ;紫外線、電子線または
放射線硬化型の塗料;紫外線、電子線または放射線硬化
型の接着剤等の原料として有用な、新規な(メタ)アク
リル酸エステルである3−メチル−7−オキソオクチル
(メタ)アクリレートおよびその製造方法が提供され
る。
塑性エラストマー、樹脂改質剤、粘着剤;紫外線、電子
線または放射線硬化型のインキ;紫外線、電子線または
放射線硬化型の塗料;紫外線、電子線または放射線硬化
型の接着剤等の原料として有用な、新規な(メタ)アク
リル酸エステルである3−メチル−7−オキソオクチル
(メタ)アクリレートおよびその製造方法が提供され
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記の式(1) 【化1】 (式中、Rは水素原子またはメチル基を表す)で示され
る3−メチル−7−オキソオクチル(メタ)アクリレー
ト。 - 【請求項2】 3−メチル−7−オキソ−1−オクタノ
ールとメタクリル酸メチルまたはアクリル酸メチルをエ
ステル交換することによる式(1) 【化2】 (式中、Rは水素原子またはメチル基を表す)で示され
る3−メチル−7−オキソオクチル(メタ)アクリレー
トの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5586698A JPH11236354A (ja) | 1998-02-20 | 1998-02-20 | 3−メチル−7−オキソオクチル(メタ)アクリレートおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5586698A JPH11236354A (ja) | 1998-02-20 | 1998-02-20 | 3−メチル−7−オキソオクチル(メタ)アクリレートおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11236354A true JPH11236354A (ja) | 1999-08-31 |
Family
ID=13011008
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5586698A Pending JPH11236354A (ja) | 1998-02-20 | 1998-02-20 | 3−メチル−7−オキソオクチル(メタ)アクリレートおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11236354A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20220155171A (ko) * | 2021-05-14 | 2022-11-22 | 한국화학연구원 | 아크릴계 그라디언트 공중합체의 제조방법 |
-
1998
- 1998-02-20 JP JP5586698A patent/JPH11236354A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20220155171A (ko) * | 2021-05-14 | 2022-11-22 | 한국화학연구원 | 아크릴계 그라디언트 공중합체의 제조방법 |
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