JPH11235645A - Nc工作機械における複数軸モータの駆動装置 - Google Patents

Nc工作機械における複数軸モータの駆動装置

Info

Publication number
JPH11235645A
JPH11235645A JP3774298A JP3774298A JPH11235645A JP H11235645 A JPH11235645 A JP H11235645A JP 3774298 A JP3774298 A JP 3774298A JP 3774298 A JP3774298 A JP 3774298A JP H11235645 A JPH11235645 A JP H11235645A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
axis
servo
motor
data
spindle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3774298A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiko Takahashi
昭彦 高橋
Satoshi Nojo
聡 野條
Yoshihiko Suzuki
快彦 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP3774298A priority Critical patent/JPH11235645A/ja
Publication of JPH11235645A publication Critical patent/JPH11235645A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Numerical Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】サーボモータをスピンドルモータと擬制して同
期運転を行うことができる。 【解決手段】NCコントローラ15A中に第1および第
2の指令バッファ51、52を配し、この第1および第
2の指令バッファ51、52からサーボ処理部54によ
りサーボ周期毎にn軸(X・Y・Z3軸)各軸の回転量
データ指令値とスピンドル軸回転量データ指令値を合成
して読み出し、(n+1)軸(X・Y・Z軸+スピンド
ル軸)の各軸のサーボモータ16〜19に接続された
(n+1)軸の各軸のサーボアンプ11〜14の入力側
にそれぞれ出力する。これにより、(n+1)軸のサー
ボモータ16〜19の中、1軸のS軸サーボモータ19
をスピンドルモータと擬制して駆動することが可能とな
り、用途によってはサーボモータに比較して高価なスピ
ンドルモータを使用する必要がなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、NCコード(G
コードやMコード等)からなるNCデータに基づき複数
のモータを駆動するNC工作機械における複数軸モータ
の駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車等の部品を製作する生産
現場では、被加工物に対して自動的に加工を行うNC制
御の工作機械(以下、NC工作機械という。)が多用さ
れている。
【0003】NC工作機械は、例えば、被加工物に対し
て穴加工等を行うためのスピンドルモータと、前記被加
工物の位置決めを行うための3軸のサーボモータから構
成されている。
【0004】図11は、従来技術に係わるNC工作機械
2の構成を示している。このNC工作機械2は、ワーク
4を固定してXY軸方向に移動する移動テーブル6と、
ワーク4に対してツール8を介して穴加工等を行うため
のスピンドルモータ10が固定されZ軸方向に移動する
ラム9と、これらを全体として駆動制御するためのNC
コントローラ15とを備えている。
【0005】移動テーブル6は、X・Y軸サーボアンプ
11、12の出力が供給されるX・Y軸サーボモータ1
6、17を介して移動が制御され、ラム9は、Z軸サー
ボアンプ13の出力が供給されるZ軸サーボモータ18
を通じて移動が制御される。
【0006】ラム9に取り付けられているスピンドルモ
ータ10は、スピンドルアンプ26を通じて回転制御さ
れる。スピンドルアンプ26は、コントローラ20とア
ンプ22を有し、NCコントローラ15からコントロー
ラ20を通じて駆動制御されるとともに、NCコントロ
ーラ15からシーケンサであるプログラマブルコントロ
ーラ(PLC)24を通じて駆動制御される。
【0007】これにより、NCコントローラ15によ
り、X軸サーボモータ16およびY軸サーボモータ17
を通じて移動テーブル6が移動制御され、この移動テー
ブル6上に固定された被加工物であるワーク4に対し
て、Z軸サーボモータ18により制御されるラム9上の
スピンドルモータ10に取り付けられたドリル等のツー
ル8により穴加工等が行われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に構成されるNC工作機械2においては、ワーク4に対
して単に穴加工を行う場合には、Z軸サーボモータ18
とスピンドルモータ10とを同期させて回転制御する必
要がない。このような独立的な回転制御の場合には、N
Cコントローラ15が、PLC24を通じてコントロー
ラ20に回転指令を送ることで穴加工が実行される。
【0009】一方、ワーク4に対して雌ねじ等を形成す
る場合には、Z軸サーボモータ18とスピンドルモータ
10との間で同期回転が必要となる。この場合には、N
Cコントローラ15内でZ軸サーボモータ18回転用の
軌跡データを作成するとともに、スピンドルアンプ26
内のコントローラ20内でスピンドルモータ10回転用
の軌跡データを作成する必要がある。
【0010】このような機能を有する上記従来のNC工
作機械2においては、軌跡データを作成することも可能
である等スピンドルアンプ26がきわめて高機能に作ら
れており、価格が比較的に高価である。
【0011】この発明はこのような課題を考慮してなさ
れたものであり、NC工作機械を廉価に構成することを
可能とするNC工作機械における複数軸モータの駆動装
置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、モータ回転
用の第1および第2の指令値を出力する指令値出力手段
と、前記第1の指令値をサーボ周期毎に記憶する第1の
記憶手段と、前記第2の指令値をサーボ周期毎に記憶す
る第2の記憶手段と、前記第1および第2の記憶手段に
記憶されている第1および第2の指令値を対応するサー
ボ周期毎に合成した後、サーボ周期毎に各アンプを介し
て各モータに出力するサーボ処理部とを備えることを特
徴とする。
【0013】この発明によれば、第1および第2の記憶
手段に記憶されている第1および第2の指令値を、対応
するサーボ周期毎に合成した後、サーボ周期毎に各アン
プを介して各モータに出力するサーボ処理部を備えてい
る。このため、コントローラ機能を有するスピンドルア
ンプが不要になる。
【0014】また、この発明は、n軸のサーボモータ動
作指示用のNCデータから、サーボ周期毎の前記n軸各
軸の回転量データ指令値を作成するn軸各軸回転量デー
タ指令値作成手段と、スピンドルモータ動作指示用のN
Cデータから、前記サーボ周期毎のスピンドル軸回転量
データ指令値を作成するスピンドル軸回転量データ指令
値作成手段と、前記n軸各軸の回転量データ指令値をサ
ーボ周期毎に記憶する第1の記憶手段と、前記スピンド
ル軸回転量データ指令値をサーボ周期毎に記憶する第2
の記憶手段と、前記第1および第2の記憶手段からサー
ボ周期毎に前記n軸各軸の回転量データ指令値と前記ス
ピンドル軸回転量データ指令値を読み出して合成した
後、(n+1)軸の各軸のサーボモータに接続された
(n+1)軸の各軸のサーボアンプの入力側にそれぞれ
出力するサーボ処理部とを備え、前記n軸のサーボモー
タ動作指示用のNCデータと前記スピンドルモータ動作
指示用のNCデータに基づき、前記(n+1)軸のサー
ボモータの中、1軸のサーボモータをスピンドルモータ
と擬制して駆動することを特徴とする。
【0015】この発明によれば、第1および第2の記憶
手段からサーボ周期毎にn軸各軸の回転量データ指令値
とスピンドル軸回転量データ指令値を読み出して合成
し、(n+1)軸のサーボモータの中、1軸のサーボモ
ータをスピンドルモータと擬制して駆動することが可能
となり、用途によってはサーボモータに比較して高価な
スピンドルモータを使用する必要性がなくなる。
【0016】この場合、第1および第2の記憶手段に記
憶される第1および第2の指令値は、それぞれ独立回転
用または同期回転用に作成することができる。
【0017】また、第1および第2の記憶手段としてリ
ングバッファを用いることにより記憶処理が簡単とな
り、ソフトウエアを見通しよく簡易に作成することがで
きる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態に
ついて図面を参照して説明する。なお、以下に参照する
図面において、上記図11に示したものと対応するもの
には同一の符号を付けてその詳細な説明は省略する。
【0019】図1は、この発明の一実施の形態が適用さ
れたNC工作機械40の構成を示している。このNC工
作機械40は、基本的には、複数軸モータの駆動装置と
してのNCコントローラ15Aと、このNCコントロー
ラ15Aにより駆動制御されるX・Y・Z・S軸(X・
Y・Zの直交3軸とスピンドル軸)の4軸のサーボモー
タ16〜19とから構成されている。ここで、NCコン
トローラ15Aは、図示していない中央処理装置(CP
U)、メモリ、入出力インタフェースを有する演算手段
としてのコンピュータを備えている。
【0020】NCコントローラ15Aは、ワーク4に対
して所望の加工を遂行するために予めプログラミングさ
れ前記メモリに格納されているNCコードからなるNC
データを解析するNCデータ解析部(NCコード選別手
段)42と、NCデータ解析部42により選別されたN
Cコードに基づきモータ回転用の指令値としての軌跡デ
ータを作成して非同期で出力する軌跡データ作成部44
と、前記軌跡データをサーボ周期(単位時間)と各軸と
のマトリクスとして記憶する第1および第2の記憶手段
としての第1および第2の指令バッファ51、52と、
これら第1および第2の指令バッファ51、52から対
応するサーボ周期毎にX・Y・Z・S軸サーボアンプ1
1〜14に振り分け、図示していないD/A変換器によ
りアナログ信号としての速度信号に変換して出力するサ
ーボ処理部54を有する。この実施の形態において、サ
ーボ周期は1msに選択している。
【0021】軌跡データ作成部44は、NCコード中、
位置決め、直線補間、ねじ切りのための切削送り等を指
定するGコードおよび送り速度を指示するFコード等に
基づきサーボ周期毎の直交3軸(X・Y・Z)各軸の回
転量データ指令値である単位時間(サーボ周期)毎の速
度データ、すなわち加速度データを作成して第1の指令
バッファ51に供給する位置軌跡データ作成部46と、
主軸(スピンドル軸)の始動や停止を指定するMコー
ド、主軸の回転数を指定するSコード等から、サーボ周
期毎のスピンドル軸回転量データ指令値であるサーボ周
期毎の速度データ、すなわち加速度データ等を作成して
第2の指令バッファ52に供給するスピンドル軌跡作成
部48とを有している。
【0022】この実施の形態において、第1および第2
の指令バッファ51、52としては、図2および図3に
示すように、それぞれ、サーボ周期に対応した10行の
アドレス(行アドレスという。)と、直交3軸X・Y・
ZとS軸の3列のアドレス(軸アドレスという。)とで
指定される記憶領域を有するリングバッファを用いてい
る。リングバッファを用いた場合、リングバッファ以外
のものを用いた場合に比較して、後述するように、メモ
リ容量を低減することが可能である。
【0023】図2および図3の模式図から分かるよう
に、第1および第2の指令バッファ51、52は、それ
ぞれ、行アドレスが第1行から第10行までの10行あ
り、軸アドレスがX・Y・Z・S軸に対応して4列あ
り、登録数(行アドレス中、データが記憶されているア
ドレスの数)N1、N2の初期値がN1=N2=0であ
り、各書込ポインタ(次に書き込む行アドレス値)W
1、W2および読出ポインタR1、R2(次に読み出す
行アドレス値)の初期値がW1=W2=R1=R2=1
であるものとする。各記憶領域内に記憶されているデー
タVx、Vy、Vz、Vsは、後述するように軌跡デー
タとしてのX・Y・Z・S軸各軸の回転速度である速度
データである。
【0024】第1および第2の指令バッファ51、52
に書き込まれている速度データV(Vx,Vy,Vz,
Vs)が、サーボ処理部54によりサーボ周期毎に読み
出されて合成された後、図示していないD/A変換器に
よりアナログ信号としての速度信号{符号は、速度デー
タV(Vx,Vy,Vz,Vs)と同一の符号を用い
る。}に変換されて出力される(図1参照)。
【0025】そして、サーボ処理部54からサーボ周期
毎に同期して出力される各速度信号Vx,Vy,Vz,
Vsに基づきX・Y・Z・S軸各軸のサーボアンプ11
〜14を通じてX・Y・Z・S軸各軸のサーボモータ1
6〜19の回転がそれぞれ制御される。
【0026】この場合、まず、X・Y軸各軸サーボモー
タ16、17により移動テーブル6が移動制御され、こ
の移動テーブル6に固定されているワーク4の所定箇所
が、ラム9に固定されているS軸サーボモータ19に装
着されたドリルあるいはタップ等のツール8に対向す
る。
【0027】この状態において、Z軸サーボモータ18
とS軸サーボモータ19とが同期運転されることで、ワ
ーク4の所定箇所に雌ねじまたは穴が形成され、Z軸サ
ーボモータ18とS軸サーボモータ19とが非同期(独
立)に運転されることで穴が形成される。
【0028】次に、上述の実施の形態の詳しい動作につ
いて、図4に示すメインフローチャートに基づいて説明
する。
【0029】まず、移動テーブル6上に被加工物である
ワーク4を装着し、ラム9上のS軸モータ19に所定の
ツール8を取り付けた状態において、NC工作機械40
が、図示していないシーケンサから供給される起動信号
を検知したとき(ステップS1)、NCデータ解析部4
2は、NCデータの存在を確認し(ステップS2)、N
Cデータが存在する場合には、NCデータを構成するN
Cコードを解析する(ステップS3)。この解析作業で
は、NCデータが、例えば、位置決め機能を表すG00
や直線補間機能を表すG01等のGコード、その他、主
軸(スピンドル軸)の始動や停止の機能を指定するMコ
ードMXX、ツール8の選択を指定するTコードTX
X、主軸の回転数を指定するSコードSXX等、各NC
コードに分類される。
【0030】位置軌跡データ作成部46は、例えば、G
コードG00、G01等に基づきX・Y・Z軸各軸の動
作計画を立案する(ステップS4)。このとき、複数軸
での同期回転が必要な場合には、その同期回転を考慮し
て動作計画を立案する。
【0031】図5に示すように、動作計画61は、X・
Y・Z軸各軸について、回転速度である速度データVが
目標速度である一定の速度データV1に至るまでの加速
時間t1、目標速度である一定の速度データV1での送
り時間である定速時間t2および目標速度である一定の
速度データV1から減速して停止させるまでの減速時間
t3からなる。この場合、時間t1〜t3における動作
計画を、それぞれ加速計画、定速計画および減速計画と
いう。なお、ここでの回転速度である速度データVは、
X・Y・Z軸各軸の場合であるので、移動テーブル6お
よびラム9をX・Y・Z各軸方向に移動させるための速
度である。
【0032】次いで、ステップS4の処理で立案された
動作計画61に基づき、位置軌跡データ作成部46にお
いて、図6に示すように、サーボ周期T0毎に、この実
施の形態では、T0=1ms毎に更新するための回転量
データ指令値であり位置軌跡データ62としての速度デ
ータ{この場合も符号はV(Vx,Vy,Vz)とす
る。}を作成し(ステップS5)、メモリ領域に空きが
あれば、第1の指令バッファ51に第2の指令バッファ
52とは独立に記憶させる(ステップS6)。
【0033】次いで、サーボ処理部54は、加工指令等
の割込指令に基づき、第1の指令バッファ51に書き込
まれたサンプリング時間(サーボ周期)毎のパルス数デ
ータである速度データV(Vx,Vy,Vz)と、後述
する第2の指令バッファ52に書き込まれたサンプリン
グ時間(サーボ周期)毎のパルス数データである速度デ
ータV(Vs)とを、サーボ周期に同期して読み出して
合成し、レジスタ53に一旦記憶した後、レジスタ53
から同時に読み出し、サーボ処理部54中の図示してい
ないD/A変換器によりアナログ信号に変換して、それ
ぞれX・Y・Z・S軸サーボアンプ11〜14に供給す
ることでサーボタスクが実行される(ステップS7)。
具体的に説明すると、このサーボタスクでは、第1およ
び第2の指令バッファ51、52から払い出された速度
データV(Vx,Vy,Vz,Vs)に基づき、X・Y
・Z・S軸サーボアンプ11〜14により、それぞれ対
応するX・Y・Z・S軸サーボモータ16〜19がフィ
ードバック制御されることで位置・速度制御が行われ、
タップあるいはドリルであるツール8によりワーク4の
所定の箇所に対して雌ねじが切られ、あるいは穴が形成
される加工が実行される。この場合、X・Y・Z軸サー
ボモータ16〜18とS軸サーボモータ19とを同期回
転させてタップ動作等をさせる場合には、予め同期計算
を行ってしまい、X・Y・Z・S軸の4軸のデータを第
1の指令バッファ51に書き込んでおく必要があり、こ
の第1の指令バッファ51から払い出された速度データ
V(Vx,Vy,Vz,Vs)に基づき、X・Y・Z・
S軸の4軸のサーボモータ16〜19の同期回転が実行
される。
【0034】次いで、図3に示した動作計画61による
動作が完了したかどうかが確認され(ステップS8)、
動作が完了していない場合、動作計画61に係る位置軌
跡データ62の作成・記憶作業が続行される(ステップ
S5、6)。そして、割込処理によるサーボタスク、す
なわちワーク4に対する加工が行われる(ステップS
7)。
【0035】動作計画61によるワーク4に対する加工
処理が終了したとき(ステップS8:YES)、最終N
Cデータによる処理が終了したかどうかが確認され(ス
テップS9)、終了してないと判断された場合には、他
の加工処理等に係わるNCデータが残っていないかどう
かが確認され(ステップS2)、NCデータが残ってい
る場合には、ステップS3〜S9の処理が行われ、残っ
ていない場合(ステップS2:NO)、最終NCデータ
による処理が終了している場合(ステップS9:YE
S)、ステップS1の起動待ち状態にもどる。
【0036】次に、ステップS4〜S8の処理と並列的
に処理されるスピンドル動作指示に係わる処理を説明す
る。
【0037】NCコードとして、Mコードが存在すると
き、そのMコード(図4中、符号Mxxと表してい
る。)による処理がS(スピンドル)軸の回転動作指示
に係わるものであるかどうかを判定する(ステップS1
1)。この判定が否定的であって、クーラント開始等の
軸の回転動作指示に係わるものでない場合には、図示し
ていないPLCによるタスクとなるので、そのMコード
をPLCに出力し(ステップS13)、その回答(アン
サー)を待って(ステップS14)、上述したステップ
S9の処理に移る。
【0038】ステップS11の判定が肯定的であって、
S軸の回転動作指示に係わる処理である場合には、スピ
ンドル動作タスクを動作指示する(ステップS12)。
【0039】また、NCコードとして、主軸の回転数を
表すSコード(図4中、符号Sxxと表している。)が
存在するときにもスピンドル動作タスクを動作指示する
(ステップS15)。
【0040】図7は、スピンドル動作タスクのフローチ
ャートを示している。この場合、まず、NCコードの指
令種別を判別し(ステップS12a)、NCコードが指
令種別を表すコードである場合、具体的には、正転指令
または回転数変更指示である場合には回転数、すなわち
回転速度(速度データ)Vを増加させ(ステップS12
b)、また逆転指令または回転数変更指示である場合に
は、回転数、すなわち回転速度(速度データ)Vを減少
させる(ステップS12c)、さらに回転停止指令であ
った場合には回転数、すなわち回転速度(速度データ)
Vをゼロ値とする(ステップS12d)。
【0041】ステップS12aの判定において、NCコ
ードが指令種別を表すコードでない場合、およびステッ
プS12b〜12dの処理が終了した場合には、NCコ
ードの動作種別を判定する(ステップS12e)。
【0042】動作種別が加速である場合には図5を参照
して説明した加速計画を立案し(ステップS12f)、
減速である場合には図5を参照して説明した減速計画を
立案し、一定速(停止している場合も含む。)である場
合にはそのままの値をそれぞれスピンドル軌跡データ作
成部48に動作計画(符号を61Aとする。)として送
る。
【0043】次いで、立案された動作計画61Aに基づ
いて、スピンドル軌跡データ作成部48は、図6を参照
して説明したような位置軌跡データ(符号を62Aとす
る。)を作成する(ステップS12h)。すなわち、サ
ーボ周期T0毎に更新するための回転量データ指令値で
ある速度データV(Vs)を作成し、第2の指令バッフ
ァ52に記憶させる(ステップS12i)。
【0044】なお、上述したように、X・Y・Z軸サー
ボモータ16〜18とS軸サーボモータ19とを同期回
転させてワーク4に対して雌ねじを切ろうとする場合に
は、X・Y・Z・S各軸の同期計算を行い、X・Y・Z
・S軸4軸のデータを第1の指令バッファ51に書き込
むようにしている。したがって、X・Y・Z軸サーボモ
ータ16〜18に対してS軸サーボモータ19の同期回
転が必要でない場合には、S軸の位置軌跡データ62A
を第2の指令バッファ52に記憶させることになる。
【0045】次いで、サーボ処理部54は、加工指令等
の割込指令に基づき、この第2の指令バッファ52に書
き込まれたパルス数データである速度データV(Vs)
と前述した第1の指令バッファ51に書き込まれたパル
ス数データである速度データV(Vx,Vy,Vz)と
をサーボ周期に同期して読み出して合成し、レジスタ5
3に一旦記憶した後、レジスタ53からサーボ周期毎に
同時に読み出し、読み出した速度データV(Vx,V
y,Vz)を、サーボ処理部54中の図示していないD
/A変換器によりアナログ信号としての速度信号に変換
して、それぞれX・Y・Z・S軸サーボアンプ11〜1
4に供給することでサーボタスクが実行される(ステッ
プS12i)。
【0046】サーボタスクでは、上述したように、X・
Y・Z・S軸サーボアンプ11〜14によりそれぞれ対
応するX・Y・Z・S軸サーボモータ16〜19に対し
てフィードバック制御による位置・速度制御が行われ
て、ツール8によりワーク4の所定の箇所が加工され
る。この実施の形態では、所定の箇所に穴が形成され
る。この処理の後、上述したステップS13の処理が開
始される。
【0047】ここで、第1および第2の指令バッファ5
1、52に対する書込読出処理およびサーボ処理部54
における合成処理を含むサーボ処理、換言すれば、図4
のメインフローチャート中のステップS7および図5の
スピンドル動作タスクフローチャート中のステップS1
2iのサーボタスクについて詳しく説明する。
【0048】第1の指令バッファ51には、X・Y・Z
軸に係る位置軌跡データ62を構成するサンプリングデ
ータである回転速度としての速度データV(図6参照)
が、サーボ周期毎に順次書き込まれる。一方、第2の指
令バッファ52には、第1の指令バッファ51への書込
とは非同期の状態でS軸に係る位置軌跡データ62Aを
構成するサンプリングデータである回転速度としての速
度データVが、サーボ周期毎に順次書き込まれる。
【0049】図8Aは、行アドレス1〜5まで、行アド
レス毎に若い行アドレス番号からデータが順次書き込ま
れ、登録数N1がN1=5、書込ポインタW1がW1=
6、読出ポインタR1がR1=1の状態になっている第
1の指令バッファ51の記憶状態を示している。図9A
は、同様に書き込まれ、登録数N2がN2=3、書込ポ
インタW2がW2=4、読出ポインタR2がR2=1の
状態になっている第2の指令バッファ52の記憶状態を
示している。
【0050】この状態において、割込処理である加工指
令等が発生した場合、パルス数データの払出処理が開始
され、サーボ周期毎に、第1および第2の指令バッファ
51、52の読出ポインタR1、R2により指定される
行アドレスの回転速度である速度データVが読み出さ
れ、対応するアドレス毎に合成されてサーボ処理部54
内のレジスタ53(図10参照)に順次記憶される。こ
こで、レジスタ53は、行アドレスを10個、列アドレ
スを4個確保し、第1および第2の指令バッファ51、
52のメモリアドレス数に一致させている。
【0051】この図10は、図8Aに示す第1の指令バ
ッファ51の行アドレス第1行の速度データ(X1,Y
1,Z1,S1)=(Vx,Vy,Vz,0)と、図9
Aに示す第2の指令バッファ52の行アドレス第1行の
速度データ(X1,Y1,Z1,S1)=(0,0,
0,Vs)とをマトリクス演算的に合成するとともに、
第1の指令バッファ51の行アドレス第2行の速度デー
タ(X1,Y1,Z1,S1)=(Vx,Vy,Vz,
0)と第2の指令バッファ52の行アドレス第2行の速
度データ(X1,Y1,Z1,S1)=(0,0,0,
Vs)とをマトリクス演算的に合成した後のレジスタ5
3の記憶状態を示している。
【0052】このときの第1および第2の指令バッファ
51、52の記憶状態をそれぞれ図8B、図9Bに示
す。読出ポインタR1=R2=1およびR1=R2=2
に基づき読み出された行アドレスは、理解を容易にする
ために空白状態で表している。この記憶状態において
は、第1および第2の指令バッファ51、52の新たな
行アドレスにデータが非同期で第1の指令バッファ51
には1行(第6行目)、第2の記憶バッファには2行分
(第4行目と第5行目)書き込まれたことをも表してい
る。したがって、この記憶状態において、第1の指令バ
ッファ51は、登録数N1がN1=4、書込ポインタW
1がW1=7、読出ポインタR1がR1=3の状態に変
化している。また、第2の指令バッファ52は、登録数
N2がN2=3、書込ポインタW2がW2=6、読出ポ
インタR2がR2=3の状態になっている。以下同様
に、第1および第2の指令バッファ51、52の行アド
レス第10行までデータが書き込まれた後、行アドレス
第1行に書き込まれる。
【0053】サーボ処理部54では、レジスタ53に書
き込まれているデータがFIFO(先入れ先出し)方式
でサーボ周期毎に行アドレス1行毎に同時に読み出さ
れ、図示していないD/A変換器を通じてX・Y・Z・
S軸各軸のサーボアンプ11〜14に供給される。この
ようにして、上述したZ軸サーボモータ18およびS軸
サーボモータ19の運転が実行される。この場合、X・
Y・Z・S軸各軸のX・Y・Z・S軸サーボモータ16
〜19のすべてを1つのNCコントローラ15Aで同期
運転(同期回転)させることもできる。もちろん、X・
Y・Z・S軸各軸のサーボモータ16〜19を相互に独
立に運転させることもできる。しかも、この実施の形態
では、S軸サーボモータ19をスピンドルモータと擬制
して駆動することが可能となるので、NC工作機械40
を廉価に構成することができる。
【0054】このように、上述の図1例のNC工作機械
40によれば、図11に示したNCコントローラ15に
第1および第2の指令バッファ51、52を設け、この
出力を合成する機能を有するサーボ処理部54を設けた
NCコントローラ15Aを採用することにより、従来技
術の項で説明したような高価なスピンドルアンプ26
(図11参照)を用いる必要がなく、S軸サーボモータ
19をスピンドルモータ10(図11参照)と擬制して
使用することができるので、きわめて付加価値の高い装
置となる。NCコントローラ15Aは、従来のNCコン
トローラ15に比較して、ハードウエア的には、バッフ
ァを1個増加しているだけであり、サーボ処理はソフト
ウエアにより実行することができるので、コストの増加
がきわめて少ない。さらに、ソフトウエアを作成する際
に、第1および第2の指令バッファ51、52としてリ
ングバッファを用いているので、記憶処理が簡単とな
り、ソフトウエアを簡易に作成することができる。
【0055】さらに一般的に説明すると、この発明で
は、NCコントローラ15A中に第1および第2の指令
バッファ51、52を配し、この第1および第2の指令
バッファ51、52からサーボ処理部54によりサーボ
周期毎にn軸(この実施の形態では、X・Y・Z3軸)
各軸の回転量データ指令値とスピンドル軸回転量データ
指令値を合成して読み出し、(n+1)軸(この実施の
形態では、X・Y・Z軸+スピンドル軸)の各軸のサー
ボモータ16〜19に接続された(n+1)軸の各軸の
サーボアンプ11〜14の入力側にそれぞれ出力する。
これにより、(n+1)軸のサーボモータ16〜19の
中、1軸のS軸サーボモータ19をスピンドルモータと
擬制して駆動することが可能となり、用途によってはサ
ーボモータに比較して高価なスピンドルモータを使用す
る必要がなくなる。
【0056】なお、この発明は、上述の実施の形態に限
らず、この発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成
を採り得ることはもちろんである。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、コントローラ機能を有するスピンドルアンプが不要
となるので、NC工作機械を廉価に構成することができ
る。
【0058】また、この発明によれば、サーボモータを
スピンドルモータと擬制して駆動することが可能となる
ので、NC工作機械を廉価に構成することができる。
【0059】さらに、この発明は、複数のモータの同期
回転用、非同期回転用のいずれの場合にも適用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態が適用されたNC工作
機械の構成を示すブロック図でる。
【図2】第1の指令バッファの構成を示す模式図であ
る。
【図3】第2の指令バッファの構成を示す模式図であ
る。
【図4】図1例の動作説明に供されるメインのフローチ
ャートである。
【図5】動作計画立案の説明に供される線図である。
【図6】位置軌跡データ作成の説明に供される線図であ
る。
【図7】スピンドル動作タスクの説明に供されるフロー
チャートである。
【図8】図8Aは、第1の指令バッファにX・Y・Z3
軸用の速度データが一部記憶されている状態を説明する
模式図、図8Bは、第2の指令バッファにS軸用の速度
データが一部記憶されている状態を説明する模式図であ
る。
【図9】図9Aは、第1の指令バッファからX・Y・Z
3軸用の速度データが一部読み出された後の状態を説明
する模式図、図9Bは、第2の指令バッファからS軸用
の速度データが一部読み出された状態を説明する模式図
である。
【図10】サーボ周期毎にレジスタにX・Y・Z・S軸
4軸の速度データが一部書き込まれた状態を説明する模
式図である。
【図11】従来の技術に係るNC工作機械の構成を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
2、40…NC工作機械 4…ワーク 6…移動テーブル 8…ツール 9…ラム 10…スピンドルモー
タ 11〜14…サーボアンプ 15、15A…NCコ
ントローラ 16〜18…サーボモータ 19…S軸モータ 20…コントローラ 22…アンプ 26…スピンドルアンプ 42…NCデータ解析
部 44…軌跡データ作成部 46…位置軌跡データ
作成部 48…スピンドル軌跡データ作成部 51、52…指令バッファ 53…レジスタ 54…サーボ処理部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータ回転用の第1および第2の指令値を
    出力する指令値出力手段と、 前記第1の指令値をサーボ周期毎に記憶する第1の記憶
    手段と、 前記第2の指令値をサーボ周期毎に記憶する第2の記憶
    手段と、 前記第1および第2の記憶手段に記憶されている第1お
    よび第2の指令値を対応するサーボ周期毎に合成した
    後、サーボ周期毎に各アンプを介して各モータに出力す
    るサーボ処理部とを備えることを特徴とするNC工作機
    械における複数軸モータの駆動装置。
  2. 【請求項2】n軸のサーボモータ動作指示用のNCデー
    タから、サーボ周期毎の前記n軸各軸の回転量データ指
    令値を作成するn軸各軸回転量データ指令値作成手段
    と、 スピンドルモータ動作指示用のNCデータから、前記サ
    ーボ周期毎のスピンドル軸回転量データ指令値を作成す
    るスピンドル軸回転量データ指令値作成手段と、 前記n軸各軸の回転量データ指令値をサーボ周期毎に記
    憶する第1の記憶手段と、 前記スピンドル軸回転量データ指令値をサーボ周期毎に
    記憶する第2の記憶手段と、 前記第1および第2の記憶手段からサーボ周期毎に前記
    n軸各軸の回転量データ指令値と前記スピンドル軸回転
    量データ指令値を読み出して合成した後、(n+1)軸
    の各軸のサーボモータに接続された(n+1)軸の各軸
    のサーボアンプの入力側にそれぞれ出力するサーボ処理
    部とを備え、 前記n軸のサーボモータ動作指示用のNCデータと前記
    スピンドルモータ動作指示用のNCデータに基づき、前
    記(n+1)軸のサーボモータの中、1軸のサーボモー
    タをスピンドルモータと擬制して駆動することを特徴と
    するNC工作機械における複数軸モータの駆動装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の複数軸モータの駆
    動装置において、 前記第1および前記第2の記憶手段に記憶される前記第
    1および前記第2の指令値とが、独立回転用または同期
    回転用に作成されていることを特徴とするNC工作機械
    における複数軸モータの駆動装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項に記載の複数
    軸モータの駆動装置において、 前記第1および前記第2の記憶手段としてリングバッフ
    ァを用いることを特徴とするNC工作機械における複数
    軸モータの駆動装置。
JP3774298A 1998-02-19 1998-02-19 Nc工作機械における複数軸モータの駆動装置 Pending JPH11235645A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3774298A JPH11235645A (ja) 1998-02-19 1998-02-19 Nc工作機械における複数軸モータの駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3774298A JPH11235645A (ja) 1998-02-19 1998-02-19 Nc工作機械における複数軸モータの駆動装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11235645A true JPH11235645A (ja) 1999-08-31

Family

ID=12505946

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3774298A Pending JPH11235645A (ja) 1998-02-19 1998-02-19 Nc工作機械における複数軸モータの駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11235645A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103926877A (zh) * 2014-04-08 2014-07-16 江门市新会区向日葵科技有限公司 一种多轴联动数控系统及其加工方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103926877A (zh) * 2014-04-08 2014-07-16 江门市新会区向日葵科技有限公司 一种多轴联动数控系统及其加工方法
WO2015154554A1 (zh) * 2014-04-08 2015-10-15 江门市新会区向日葵科技有限公司 一种多轴联动数控系统及其加工方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100347297B1 (ko) 수치제어방법
JP2003303005A (ja) 数値制御装置
JP4847428B2 (ja) 加工シミュレーション装置およびそのプログラム
US20190094831A1 (en) Control apparatus, control method, and support apparatus
US5013989A (en) Numerical control apparatus for multiple-axis and multiple-channel machine tool
JPH05324046A (ja) 多系統数値制御方法及びその装置
JP2895071B2 (ja) Nc加工方法
US5337249A (en) Numerical control machining animation with workpiece and tool movement
JP4023978B2 (ja) 工作機械シミュレーション装置
EP1403747A2 (en) Numerical controller
US4737919A (en) Numerical control sequential translator
JPH11235645A (ja) Nc工作機械における複数軸モータの駆動装置
US4766546A (en) Numerically controlled apparatus including functions of synchronous-simultaneous transaction and independent-simultaneous translation
JP3873685B2 (ja) 多軸同期制御装置、多軸同期制御方法および多軸同期制御プログラム
JPH01152508A (ja) Cnc制御方式
JP3051387B1 (ja) ロボットのプログラム変換装置
JPH11237919A (ja) サーボ装置の制御方法
JP2787207B2 (ja) 多軸位置サーボ装置
JP2779796B2 (ja) 数値制御装置
WO2023053349A1 (ja) 数値制御装置
JP2779797B2 (ja) 数値制御装置
JPH02144705A (ja) ロボットアームの制御方法
JP2694639B2 (ja) 数値制御装置
WO2022131327A1 (ja) 数値制御装置及び数値制御システム
JP7250202B1 (ja) 情報処理装置および情報処理プログラム