JPH11235478A - 刃 物 - Google Patents

刃 物

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JPH11235478A
JPH11235478A JP4001998A JP4001998A JPH11235478A JP H11235478 A JPH11235478 A JP H11235478A JP 4001998 A JP4001998 A JP 4001998A JP 4001998 A JP4001998 A JP 4001998A JP H11235478 A JPH11235478 A JP H11235478A
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JP
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blade
cutting
groove
cutter
cutting instrument
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JP4001998A
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誠 ▲たか▼城
Makoto Takashiro
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MEIKEN SANGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 これまでのカッターナイフ用の刃は、耐摩耗
性および耐久性に乏しいため、壁紙のような紙以外の材
料を加工するときは、刃先または刃縁の消耗が著しいも
のであった。 【解決手段】 焼結成形による超硬合金にて、断面V字
状の折り取り用溝部15を有する折り取り可能な刃物1
1を製作することにより、刃先14並びに刃縁13の耐
摩耗性、耐久性を向上させるとともに、折り取った後の
断片も研磨して再利用できるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、折り取り可能な刃
物(カッターナイフ用の刃)に関し、特に従来のカッタ
ーナイフ用の刃に比して摩耗、刃こぼれの少ない刃物に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6(a) は、従来のいわゆる軽作業用カ
ッターナイフ用の刃(以下、カッター刃という)を示す
斜視図である。図において、61はカッター刃の本体と
なる刃体、62は実際の使用において刃となるブレード
部、63はブレード部62が形成された後に、いわゆる
刃付けとして形成される刃縁である。66は刃先64を
有する端の他方の端部近くに設けられたガイド孔であ
り、カッターナイフ用ホルダ(図示しない)にカッター
刃60を固定するためのものである。64は刃先であ
る。65はカッター刃61の上面に刃体61を等分する
よう、多数かつ互いに平行に設けられている折り取り用
溝部である。なお、刃縁63を含む刃付けされた面は、
ブレード部62とは僅かに異なった角度を有している。
【0003】また、カッター刃60の外形は、長尺方向
の長さは80mm、刃縁63から対向する辺までの長さ
は9mm程度の寸法の平行四辺形で、刃体61の厚みは
0.5mm程度である。
【0004】次に図6(b) は、上記カッター刃の図6
(a) に示したA−A' 直線による断面図であり、ここで
示すように、折り取り用溝部65は断面凹型となるよう
成形されている。
【0005】このようなカッター刃60は、主に炭素鋼
からなる鋼板をプレスして形成されるもので、硬度を与
えるための焼き入れが行われた後、圧着加工によって折
り取り用溝部65が刃体61に刻印され、面取りとして
ブレード部62を荒い研磨によって形成して、最後に刃
縁63を形成するための刃付けといった工程を経て製造
される。
【0006】上記のような構成を有する従来の技術によ
るカッター刃60は、ガイド孔66を、カッターナイフ
用ホルダに備えられた装着用の部材に装着して、カッタ
ーナイフとして利用するものであり、摩耗した刃先64
を含む部分を、上記折り取り用溝部65に沿って折り取
ることにより、新たに未使用の刃先を得られるので、再
研磨などの手間を省いて簡便に一定の切れ味を維持する
ことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のカッ
ターナイフは、建築材料のような紙以外の材料の加工に
も用いられるが、この場合、カッター刃60は紙を扱う
場合に比して著しく消耗する。例えば、内装用壁紙に
は、防火用にセラミックパウダーを素材に配合している
ものがあるが、上記従来のカッターナイフでこのような
複合素材の壁紙を裁断する場合、極めて短期間の内に刃
先64の摩耗や、刃縁63の刃こぼれが生じてしまう。
【0008】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
もので、耐摩耗性が高く、特に紙以外の金属や非金属か
らなる材料の裁断や加工にも優れたカッターナイフまた
はナイフとして用いることのできる汎用性の高い刃物を
得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の刃物は、その上表面に折り取り
用の溝を有する刃体と、該刃体の側面に一体に形成され
たブレード部とからなる折り取り可能な刃物であって、
焼結成形による超硬合金よりなり、上記折り取り用の溝
は、断面V字状に形成されているものである。
【0010】また、請求項2に記載の刃物は、請求項1
に記載の刃物において、上記折り取り用の溝の深さは、
上記ブレード部の刃の先端の、上記刃体の厚み方向にお
ける位置よりも深いことを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)本発明の実施の
形態1による刃物は、焼結成形による超硬合金よりなる
ものとしたことで、耐摩耗性および切断力を向上させた
カッターナイフ用の刃として用いることができるもので
ある。
【0012】図1(a) は、本発明の実施の形態1による
刃物を示す斜視図である。図において、10は本発明の
超硬合金よりなる刃物である。11は刃体であり、刃物
10の本体となる部分である。12はブレード部であ
り、いわゆる刃となる部分である。13は刃縁であり、
ブレード部12の端部にあって、加工対象物と接する部
分である。14は刃先である。15は折り取り用溝部で
あり、刃先を折り取るためのものである。16はガイド
孔であり、刃物10専用のホルダ(図示しない)または
既製のカッターナイフ用ホルダに、刃物10を取り付け
るための孔である。
【0013】次に折り取り用溝部15の説明を行なう。
図1(b) は、本実施の形態1による刃物の構成を示す上
面図であり、図1(c) は、上記刃物の、図1(b) に示し
たA−A' 直線による断面図である。
【0014】折り取り用溝部15は、従来のカッターナ
イフ用の刃(カッター刃)と同様、刃物10の刃先を更
新する際に、古い刃先を折り取る補助となるものであ
る。折り取り用溝部15は、それぞれ刃物の長尺方向と
斜交し、かつ互いに平行となるように伸びている。
【0015】折り取り用溝部15の長手方向に対して直
交する断面は、図1(b)(c)にも示すようにV字状であ
り、その深さは、図1(c) に示すように、刃体11の厚
みの半分よりも僅かに足りない程度である。超硬合金
は、従来のカッターナイフ用刃の材料である炭素鋼に比
して、硬度と剛性に優れている反面、粘性や弾性に乏し
い特性を持つので、従来のカッター刃と同様の凹型形状
の溝を設けた場合は、図6(c) に示すように、曲げ応力
が刃体11に分散して、刃体11やブレード部12が不
定方向に割れてしまう恐れがある。これに対し、上記折
り取り用溝部15は、上記のように断面V字状としたこ
とで、曲げ応力を該溝部15に集中させて、折り取り時
の刃体11およびブレード部12の破損を防ぐことがで
きる。
【0016】次に、本実施の形態1による刃物の製造工
程について説明する。図2(a)(b)(c)(d)は、本実施の形
態1による刃物の製造工程を示す図である。図におい
て、図1と同一符号は同一または相当部分である。
【0017】図2(a) に示すのは、本実施の形態1によ
る刃物の原形となる超硬合金片21である。母材には、
タングステンを主成分とする直径0.5μmの超微粒子
を用い、これを成形、焼成して超硬合金片21を得る。
超硬合金片21の厚みは約1.2mmであるが、焼成の
際に上記超硬合金片21は、熱のため僅かに歪んだもの
となり、必ずしも均一な延板として得られるものではな
い。なお、この段階で、後のガイド孔16となる孔26
を開孔するが、これは本工程以後の工程にて行なっても
よい。
【0018】次に、上記超硬合金片21の加工を行な
い、本発明の刃物の原形となる素体を作成する。図2
(b) に示すのは、超硬合金片21を加工して得られる刃
物の素体22である。これは上記超硬合金片21を裏表
両面から均等に研磨したものであり、超硬合金片21の
形成時に生じる形の歪みはここで補正されるとともに、
上記超硬合金片21の長尺方向の両端部は、後の工程に
て設けられる折り取り用溝部15と平行になるように成
形される。なお、超硬合金は従来のカッター刃に使われ
る炭素鋼に比して密度が高いので、重量を軽減するため
に、上記刃物の素体22の厚みは0.4mmとなるのが
好ましい。これは従来のカッター刃に比して80%程度
のものであるが、所望される刃物の用途によっては、厚
みに変化をつけることもできる。
【0019】さらに図2(c) に示すように、素体22上
に折り取り用溝部15を形成する。折り取り用溝部15
は、30μm幅で切削を行なうダイヤモンド製回転砥石
によって溝切りを行う。これは、超硬合金は高硬度かつ
弾性に乏しく、従来のカッター刃において用いられる圧
着加工をこの超硬合金に対して行うと、超硬合金からな
る素体22を完全に破壊してしまうからである。
【0020】最後に、素体22の短手方向の端部を、裏
表両面から対称になるよう研磨してブレード部12およ
び刃先14を形成し、図2(d) に示す刃物10を得る。
このとき刃縁13は、ブレード部12と同時に一度の工
程によって成形されるので、従来のカッター刃のよう
に、改めて刃縁13を成形するための刃付けの工程は必
要ない。
【0021】以上のような構成を有する本発明の実施の
形態1による刃物10の使用方法を次に説明する。
【0022】利用者は、刃物10を、ガイド孔16を利
用して、従来のカッター刃と同様にして、専用または既
製のカッターナイフ用ホルダ(図示しない)に装着する
ことで、上記刃物を従来同様のカッターナイフとして操
作することができる。
【0023】この時、刃物10は、従来の炭素鋼に比し
て50倍の硬度を持つ超硬合金よりなるので耐摩耗性が
向上しており、特に紙以外の金属や非金属からなる材料
の裁断や加工においても、刃先14が摩耗したり、刃縁
13が刃こぼれを起こすことはなく、安定した切れ味を
長期間保持することができる。
【0024】次に、本実施の形態1による刃物における
刃先14の更新は、従来のカッターナイフにおけるのと
同様に、古くなった刃先14を、ホルダに付属した折り
取り用溝に挿入するか、ペンチなどの器具にはさみ込ん
だ後に、上記刃先14を折り取ることによって行なう。
このとき、折り取り用溝部15は断面V字状となってい
るので、曲げ応力が溝部15に集中して刃体11の破損
を防ぐこととなり、従来のカッターナイフを操作する時
以上に的確な刃の折り取りが行なわれる。
【0025】また、本実施の形態1による刃物10は、
折り取った後の断片を再利用することもできる。
【0026】図3(a)(b)は、本実施の形態1による刃物
の断片およびその利用様態の一例を示す図である。図に
おいて、図1と同一符号は同一又は相当部分であり、3
0は刃物10の断片からなる刃物、31は既製のクラフ
トナイフ用ホルダ、32はクラフトナイフ用ホルダ31
に刃物30を固定するとともに、使用時に利用者によっ
て保持される保持部、33は軸である。
【0027】本発明の刃物10は、ブレード部12を、
刃縁13の形成も含めて一度に成形していることから、
その断片は、一般に市販されているクラフトナイフ用ホ
ルダ31に装着することで、一般の刃物と同様にして研
磨して、ナイフとして利用することができ、ブレード部
12が摩耗した場合も、再研磨することで、切れ味を回
復することができる。
【0028】以上のように、本発明の実施の形態1の刃
物によれば、材質を焼結成形による超硬合金として、従
来のカッター刃に使われる炭素鋼に比して50倍の硬度
を獲得し、従来のカッターナイフ用ホルダにそのまま装
着することのできる構成としたことにより、紙の他、金
属、ゴム、石膏、コンクリート、またはセラミックを含
んだ複合素材の裁断、加工においても高い切断力を有す
るカッターナイフを実現することができる。
【0029】また、本発明の実施の形態1の刃物によれ
ば、材質が超硬合金であるので、一回の使用における刃
先14の更新期間、およびブレード部12、刃縁13の
耐摩耗性も、従来品と比較して飛躍的に向上でき、カッ
ターナイフ用の刃として用いた場合、従来のカッターナ
イフ用の刃に比して、刃の交換または刃先の折り取りの
頻度を大幅に削減することができる。
【0030】さらに、本実施の形態1による刃物によれ
ば、折り取り用溝部15を、超硬合金の剛性を考慮した
断面V字状としたことで、曲げ応力を該溝部15に集中
させることができるので、刃体11を破損することな
く、溝部15に沿った所定形状に刃の折り取りを行なう
ことができる。
【0031】また、本発明の実施の形態1の刃物によれ
ば、ブレード部12は刃縁13の成形も含めて一度の加
工で成形されていて、刃縁13が従来のカッター刃より
鋭くなっているので、切削対象物への食い込み具合を向
上することができる。
【0032】また、本発明の実施の形態1の刃物によれ
ば、刃物10の、折り取った刃先を含む断片を従来のク
ラフトナイフ用ホルダに装着することで、超硬合金によ
りなる再研磨可能なクラフトナイフとして使用すること
ができ、ガラス、アクリル、または石膏ボードの罫描き
といった用途にも用いることができるとともに、超硬合
金である刃物を無駄無く利用することができる。
【0033】(実施の形態2)本発明の実施の形態2に
よる刃物は、超硬合金製の刃物を従来の大型のカッター
ナイフ用刃に適合するような規格としたことで、耐摩耗
性に優れ、汎用性の高いカッターナイフを実現するもの
である。
【0034】図4(a) は、本発明の実施の形態2による
刃物を示す斜視図である。図において、40は刃物、4
1は刃体、42はブレード部、43は刃縁、44は刃
先、45は折り取り用溝部、46はガイド孔であり、図
1と同一符号は同一または相当部分である。
【0035】本実施の形態2の刃物は、長尺方向が11
0〜120mm、刃縁から対向する辺までの長さが18
mm程度の寸法である、従来の大型のカッター刃に相当
する規格を有する、超硬合金からなる折り取り可能な刃
物である。よって、その構成は、各部の寸法および折り
取り用溝部45の構成を除いて本実施の形態1と同様で
あり、また、製造方法も、本実施の形態1と同様にして
行われるものである。
【0036】次に、折り取り用溝部45の説明を行な
う。図4(b) は、本実施の形態2による刃物40の構成
を示す平面図であり、図4(c) は、上記刃物40の、図
4(b)に示したA−A' 直線による断面図である。
【0037】本実施の形態2による刃物においては、刃
体40自体の寸法が普通のカッター刃より大きいので、
刃先の折り取り易さを向上させるため、図4(c) に示す
ように、折り取り用溝部45は、刃体41の厚さより半
分、またはそれ以上となるように設けられている。一
方、ブレード部42は、本実施の形態1と同様に、刃体
41との境界線から延長して、刃縁43まで一定の割合
で薄くなるような形状を有するので、図4(b) に示すよ
うに、折り取り用溝部45は、刃体41からブレード部
42まで延伸し、ブレード部42の半ばまで達したとこ
ろで、ブレード部42を貫通して完全な空隙となる。
【0038】このように、本実施の形態2による刃物に
おいては、折り取り用溝部45は、刃体41と、ブレー
ド部42との両方に設けられており、図4(a)(b)に示す
ように、ブレード部42は一定の間隔で凹部を有してい
る。
【0039】このような構成を有する本実施の形態2に
よる刃物の使用方法は、本実施の形態1と同じく、従来
の大型カッターナイフ用ホルダに装着することで、その
まま従来のカッターナイフ同様に扱うことができるもの
であり、刃先44の更新も、従来のカッターナイフと同
様に行なわれる。
【0040】また、この刃先44の更新については、本
実施の形態2による刃物は、折り取り用溝部45がブレ
ード部42にも延伸して設けられており、ブレード部4
2が一定の間隔で凹部を有する構成としたことにより、
折り取り時の曲げ応力を、刃先44となる部分には及ば
ないようになっている。したがって、万が一、刃体41
が折り取り用溝部45に沿って上手く折り取られなかっ
た場合でも、ブレード部42を破損することなく、常に
一定形状の刃先44を得ることができる。
【0041】また、本実施の形態2による刃物において
も、本実施の形態1と同様、折り取った断片は再利用す
ることができる。
【0042】図5(a)(b)(c) は、本実施の形態2による
刃物およびその利用形態の一例を示す図である。図にお
いて、50は刃物、51は刃体、52はブレード部、5
3は刃縁、54は刃先、55は折り取り用溝部であり、
図1と同一符号は同一または相当部分である。また、5
6は刃物50の断片からなる刃物、57は刃物56が装
着可能なホルダである。
【0043】図5に示す刃物50は、刃物40の応用例
であり、折り取り用溝部55と、刃縁53とのなす角が
より鋭角になっていて、刃先54がより鋭利な形状を有
する他は、刃物40と同様の構成を有するものである。
【0044】したがって、本実施の形態1の刃物10の
場合と同様、刃物50は、その折り取った断片をホルダ
57に装着することで再研磨したナイフ用の刃物56と
して利用することができ、切れ味が落ちてきた際には、
ホルダ57に装着したままで、刃物56をさらに研磨し
て再使用することができる。これは刃物40においても
同様である。
【0045】以上のように、本発明の実施の形態2の刃
物によれば、その材質が超硬合金によるものとし、従来
の大型カッターナイフ用ホルダにそのまま装着すること
のできる構成としたことにより、汎用性のある大型カッ
ターナイフとして利用することができ、建築材料として
使われているような金属、ゴム、石膏、コンクリート、
またはセラミックを含んだ複合素材の加工においても、
刃先44や刃縁43の摩耗、刃こぼれを軽減した、優れ
た耐久性を提供することができる。
【0046】また、本実施の形態2による刃物によれ
ば、折り取り用溝部45がブレード部42にも設けられ
ており、ブレード部42を、等間隔に凹部を有した構成
としたことにより、折り取り時の曲げ応力を、刃先44
となる部分には及ばないようにしたので、本発明の刃物
の利用者は、万が一、刃物40が溝部45に沿って上手
く折り取られなかった場合でも、ブレード部42を破損
してしまうことなく、常に一定の品質を保った刃先44
を得ることができる。
【0047】また、本発明の実施の形態2による刃物に
よれば、折り取った断片をホルダに装着して再研磨する
ことにより、建築材料として使われているような金属、
ゴム、石膏、コンクリート、またはセラミックを含んだ
複合素材の加工に適した再研磨可能なナイフとすること
ができ、ガラス、アクリル、または石膏ボードの罫描き
といった用途にも用いることができるとともに、無駄の
ない折り取り用刃物の利用が実現できる。
【0048】なお、上記の説明において、本実施の形態
1による刃物10を構成する各部分の寸法は、いずれも
従来のカッターナイフ用ホルダに装着可能な程度である
が、これは市販されているホルダの種類に応じて適宜調
整できるものである。
【0049】また、上記の説明において、本実施の形態
2による刃物40の各部の寸法は大型カッターナイフ用
の刃の規格に合わせたものとしたが、折り取り用溝部4
5の構成は、普通サイズのカッター刃の寸法である、本
実施の形態1の刃物10に適用してもよく、この場合も
上記と同様の効果が得られる。
【0050】
【発明の効果】このように、請求項1に記載の刃物によ
れば、その上表面に折り取り用の溝を有する刃体と、該
刃体の側面に一体に形成されたブレード部とからなる折
り取り可能な刃物であって、焼結成形による超硬合金よ
りなり、上記折り取り用の溝は、断面V字状に形成され
ていることを特徴としたことで、これをカッターナイフ
に用いると、従来のカッターナイフ用の刃に比して、耐
摩耗性に優れ、刃先の折り取りによる更新や、刃自体の
交換の頻度を低減するとともに、紙以外の金属、または
非金属、もしくはそれら金属、または非金属を含んだ複
合素材の裁断や加工も容易なものとする、高寿命かつ汎
用性に優れたカッターナイフを実現することができる。
【0051】また、請求項2に記載の刃物によれば、請
求項1に記載の刃物において、上記折り取り用の溝の深
さは、上記ブレード部の刃の先端の、上記刃体の厚み方
向における位置よりも深いことを特徴としたことで、ブ
レード部が等間隔に凹部を有するようにして、折り取り
時の曲げ応力を、次の刃先となる部分には及ばないよう
にした折り取り可能な超硬合金製の刃物が得られること
により、これをカッターナイフに用いると、折り取りの
際に、曲げ応力のムラによって刃が不定方向に破損する
ことを防ぐとともに、一定の品質を保った刃先を確実に
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による刃物の構成を示す
斜視図(図1(a) )、上面図(図1(b) )および断面図
(図1(c) )である。
【図2】本発明の実施の形態1による刃物の製造工程を
示す図(図2(a) 〜(d) )である。
【図3】本発明の実施の形態1による刃物の断片(図3
(a) )およびその利用形態の一例(図3(b) )を示す図
である。
【図4】本発明の実施の形態2による刃物の構成を示す
斜視図(図4(a) )、上面図(図4(b) )および断面図
(図4(c) )である。
【図5】本発明の実施の形態2による刃物の応用例(図
5(b) ),その断片(図5(a))およびその利用形態の
一例(図5(c) )を示す図である。
【図6】従来の技術によるカッターナイフ用の刃の斜視
図(図6(a) )、上面図(図6(b) )および断面図(図
6(c) )である。
【符号の説明】
10、40、50 刃物 11、41、51、61 刃体 12、42、52、62 ブレード部 13、43、53、63 刃縁 14、44、54、64 刃先 15、45、55、65 折り取り用溝部 16、46、66 ガイド孔 21 超硬合金片 22 素体 23 孔 30 刃物10の断片からなる刃物 31 既製のクラフトナイフ用ホルダ 32 保持部 33 軸 56 刃物50の断片からなる刃物 57 ホルダ 60 従来のカッターナイフ用の刃(カッター刃)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その上表面に折り取り用の溝を有する刃
    体と、該刃体の側面に一体に形成されたブレード部とか
    らなる折り取り可能な刃物であって、 焼結成形による超硬合金よりなり、上記折り取り用の溝
    は、断面V字状に形成されていることを特徴とする刃
    物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の刃物において、上記折
    り取り用の溝の深さは、上記ブレード部の刃の先端の、
    上記刃体の厚み方向における位置よりも深いことを特徴
    とする刃物。
JP4001998A 1998-02-23 1998-02-23 刃 物 Pending JPH11235478A (ja)

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CN106736892A (zh) * 2016-12-25 2017-05-31 安徽华天机械股份有限公司 一种陶瓷电工刀片的制备方法

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