JPH11235197A - アンチトロンビンiiiの測定方法 - Google Patents

アンチトロンビンiiiの測定方法

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JPH11235197A
JPH11235197A JP10349902A JP34990298A JPH11235197A JP H11235197 A JPH11235197 A JP H11235197A JP 10349902 A JP10349902 A JP 10349902A JP 34990298 A JP34990298 A JP 34990298A JP H11235197 A JPH11235197 A JP H11235197A
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heparin
thrombin
plasma
atiii
assay
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Mark X Triscott
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Sigma Aldrich Co LLC
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    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/56Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving blood clotting factors, e.g. involving thrombin, thromboplastin, fibrinogen
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2333/00Assays involving biological materials from specific organisms or of a specific nature
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 改良されたトロンビン系アンチトロンビンII
Iアッセイであって、ヒト血漿試料および特にアンチト
ロンビンIII欠損患者の血漿試料からアンチトロンビンI
IIを検出するためのアッセイを提供する。 【解決手段】 血漿試料、異種トロンビン、およびトロ
ンビン−アンチトロンビンIII複合体の形成を促進する
のに有効であり、トロンビンに対するヘパリンコファク
タII活性を増進する効果が未処理ヘパリンよりも低いヘ
パリン誘導体を含むアッセイ混合物を調製し、アッセイ
混合物をインキュベーションし、インキュベーションし
たアッセイ混合物中の未複合化トロンビンを測定し、測
定した未複合化トロンビンを血漿試料中のアンチトロン
ビンIIIに相関させることを含んでなる、血漿試料中の
アンチトロンビンIIIの測定方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般に、血栓症発
症のおそれがある患者のうっ血状態を評価するプロトコ
ル、および具体的には患者から採取した血漿試料中に存
在するアンチトロンビンIIIのレベルを測定する診断的
アッセイに関するものである。特に本発明は、好ましい
態様において、色素原トロンビン(すなわち、IIa型)
に基づいてアンチトロンビンIIIを測定するアッセイに
関するものである。本発明はまた、ヘパリン誘導体、試
薬組成物および上記アッセイに有用な高較正物質血漿参
照およびこれを用いたキットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】創傷治癒中においては好都合な血餅形成
および血栓症に伴う望ましくない血栓発生については、
両方ともフィブリンーゲンに対するセリンプロテアーゼ
トロンビンのタンパク質分解作用が関与している。イン
ビボで存在するトロンビンのレベルは、主としてヘパリ
ン触媒トロンビン阻止物質であるアンチトロンビンIII
(ATIII)により調節される。このため、インビボで
存在するATIIIのレベルは、ATIIIレベルが異常に高
いために出血過多の危険があるか、またはATIIIレベ
ルが異常に低いために血栓発生のおそれがある患者を診
断および監視する場合に顕著な臨床的重要性を有する。
【0003】あるタイプのアンチトロンビンIIIアッセ
イは、血漿試料中に存在するATIIIがヘパリンの存在
下で外から加えられたトロンビンのタンパク質分解活性
を阻止する能力に基づいている。次いで、阻止されなか
った残留トロンビンを、典型的には例えばトロンビン特
異的色素生成基質および分光光度計分析を含む方法また
は別法としてフィブリンーゲンおよび血餅形成分析によ
り測定する。
【0004】しかしながら、上記のトロンビン系ATII
Iアッセイ(因子IIaATIIIアッセイとも称す)は、第
2のヘパリン触媒トロンビン阻害物質、ヘパリンコファ
クターII(HCII)の活性が存在するため不正確であ
る。トレフソンら、『ヘパリンコファクターII』、「ジ
ャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー」、2
57:5、2162−2169頁(1982)参照。す
なわち、当業界で知られているトロンビン系アッセイで
は、トロンビンがATIIIとだけではなく、ATIIIおよ
びHCIIの両方と反応した後に残る外生トロンビンのレ
ベルが測定される。上記アッセイの不正確さは、ATII
I欠損患者にとっては特別な臨床的重要性を有する。H
CIIが高度正常範囲にあって、ATIIIが当業界公知の
トロンビン系アッセイを用いて測定される場合、ATII
I欠損は、HCII抗トロンビン活性により隠ぺいされ得
る。
【0005】HCIIの隠ぺい作用を回避するために幾つ
かの方法が開発されてきた。因子IIaアッセイに関して
提案された一法では、比較的低濃度のヘパリンの存在下
でウシトロンビンを使用する。フライバーガーら、『ア
ンチトロンビン・アッセイ−ヒトまたはウシトロンビン
の使用および「第2」ヘパリンコファクターの観察』、
「トロンボシス・リサーチ」25、433−436頁
(1982)参照。しかしながら、この方法では、上記
問題に対して商業的に容認される解答は与えられなかっ
た。
【0006】別の方法がエノモトらによるアメリカ合衆
国特許第5646007号に記載されており、その場
合、色素原トロンビン系ATIIIアッセイは約0.2モル
〜約0.9モルの範囲の濃度、および好ましくは約0.3
より高い濃度での塩の存在下で行われる。この方法の場
合トロンビンに対するHCII活性の作用を制限するとい
う点ではある程度の利点はあるが、高い塩濃度の存在下
ではトロンビンに対するアロステリック作用が生じるた
め、塩濃度が高くなると、トロンビンに関する色素原ア
ッセイの感度は低下する。感度が低下するということ
は、自動分析装置を用いて行われるATIIIアッセイに
とって特別な商業的重要性がある。
【0007】さらに別の方法によると、ATIIIアッセ
イは、トロンビンに代わる指標として外から加えられた
因子Xaを用いて行われる。デマースら、『因子Xa阻
止に基づいたアンチトロンビンIIIアッセイは、先天性
(Congential)アンチトロンビンIII欠損症を同定する
のにトロンビン阻止に基づいたアッセイよりも信頼性の
高い試験結果を提供する』、「トロンボシス・アンド・
ヘモスタシス」69:3、231−235頁(199
3)参照。トロンビンとは違って、因子XaはHCIIに
より阻止されない。しかしながら、因子Xa型ATIII
アッセイは、因子IIa型アッセイよりも費用が高くつ
く。さらに、因子Xaはある種の条件下ではトロンビン
よりも安定性の劣る場合があり得、因子Xaベースのア
ッセイはかなり高度の希釈を必要とし得る。そのことで
も、因子XaATIIIアッセイは、自動分析装置による
使用に関する適性が劣る。
【0008】構成成分濃度が既知の参照血漿試料から得
られた標準曲線を用いることによる測定量の相関関係が
アッセイプロトコルに含まれるとき、ATIII測定アッ
セイ、および事実、他の血漿構成成分測定アッセイには
他の共通した問題が伴う。当業界公知の参照血漿は典型
的には標準の約105%未満の高末端成分濃度を有する
ため、その成分の標準濃度範囲を実質的に越える(例、
約110%またはそれ以上)血漿成分を直接測定するの
は不可能である。上記のように直接測定するのではな
く、現在では患者血漿試料を希釈し(例、食塩水中1:
1)、測定を再実行し、次いで測定量に希釈係数(例、
1:1希釈では2)を掛けることが必要である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、改良されたト
ロンビン系ATIIIアッセイであって、ヒト血漿試料お
よび特にATIII欠損患者の血漿試料からATIIIを検出
するためのアッセイを提供することが本発明の一目的で
ある。また、トロンビン系ATIIIアッセイであって、
HCIIの抗トロンビン活性による影響を受けず、自動分
析装置により好適に行われ得、実施がより簡単で、かつ
感度良好であり、正確で、再生可能であり、比較的費用
も安いアッセイを提供することも本発明の一目的であ
る。
【0010】標準より高濃度で存在するATIIIおよび
他の血漿成分を測定するためのより簡単なプロトコルを
提供することも、本発明のさらに別の目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】従って、簡単に述べる
と、本発明は、血漿試料からアンチトロンビンIIIを検
出する方法に関するものである。この方法の一態様によ
ると、血漿試料をトロンビンおよびヘパリン誘導体と合
わせることにより、アッセイ混合物が形成される。この
アッセイ混合物においてアンチトロンビンIIIおよびト
ロンビン間で複合体が形成される。次いで、アッセイ混
合物中で複合体を形成していないトロンビンを測定し、
測定された非複合体形成トロンビンと血漿試料中におけ
るアンチトロンビンIIIとの相関関係を調べる。
【0012】別の態様では、血漿試料、外生トロンビン
およびヘパリン誘導体を含むアッセイ混合物を製造する
ことにより、血漿試料中のATIIIを測定する。ヘパリ
ン誘導体は、トロンビン−アンチトロンビンIII複合体
の形成を高めるのには有効であるが、トロンビンに対す
るヘパリンコファクターII活性を高めることについては
未処理ヘパリンよりも実質的に有効性が劣る。次に、ア
ッセイ混合物をインキュベーションし、インキュベーシ
ョンしたアッセイ混合物中における非複合体形成トロン
ビンを測定する。測定された非複合体形成トロンビン
と、血漿試料中のアンチトロンビンIIIとの相関関係を
調べる。
【0013】血漿試料中におけるアンチトロンビンIII
を測定するためのさらに別の方法では、血漿試料、外生
トロンビンおよびヘパリン誘導体を含むアッセイ混合物
を製造する。アッセイ混合物をインキュベーションし、
次いでインキュベーションしたアッセイ混合物中の非複
合体形成トロンビンを測定する。測定された非複合体形
成トロンビンと、血漿試料中のアンチトロンビンIIIと
の相関関係を調べる。ヘパリンコファクターIIは、アン
チトロンビンIIIの測定された抗トロンビン活性に対し
て約15%またはそれ未満の割合で関与している。
【0014】血漿試料中のアンチトロンビンIIIを測定
するさらに別の方法によると、ヘパリンを酵素消化する
ことにより製造される処理ヘパリン組成物を得、血漿試
料、外生トロンビンおよび処理ヘパリン組成物を含むア
ッセイ混合物を製造する。次いで、アッセイ混合物をイ
ンキュベーションし、インキュベーションしたアッセイ
混合物中の非複合体形成トロンビンを測定する。測定さ
れた非複合体形成トロンビンと、血漿試料中のアンチト
ロンビンIIIとの相関関係を調べる。
【0015】本発明はまた、処理ヘパリン化合物に関す
るものである。処理化合物は、トロンビンに対するアン
チトロンビンIII活性を高めるのに有効ではあるが、ト
ロンビンに対するヘパリンコファクターII活性を高める
ことについては未処理ヘパリンほど有効ではないヘパリ
ン誘導体を含む。
【0016】ヘパリン誘導体は、ヘパリンを酵素と反応
させてヘパリン誘導体および1種またはそれ以上のジサ
ッカリドを形成させることにより製造されるものであり
得る。ヘパリン誘導体はまた、ヘパリンをコンドロイチ
ナーゼと反応させることにより製造されるものであり得
る。
【0017】さらに本発明は、ヘパリンを酵素消化する
ことにより製造される処理ヘパリン組成物に関するもの
である。
【0018】本発明の別の態様は、ヘパリン誘導体の製
造方法に関するものである。この方法は、ヘパリン含有
溶液を形成し、ヘパリン溶液に酵素を加え、酵素をヘパ
リンと反応させてヘパリン誘導体および不飽和ジサッカ
リドを形成させることを含む。別のアプローチによる
と、ヘパリン誘導体の製造方法は、ヘパリンをコンドロ
イチナーゼと反応させることを含む。
【0019】本発明はまた、トロンビン系アンチトロン
ビンIIIアッセイにおいて有用な試薬に関するものであ
る。試薬は、(1)トロンビンおよび(2)ヘパリンま
たはヘパリン誘導体を含む凍結乾燥組成物である。
【0020】本発明の別の態様は、血漿試料中のアンチ
トロンビンIIIを測定するのに有用なトロンビン系アン
チトロンビンIIIアッセイ用キットに関するものであ
る。このキットは、(1)コンドロイチナーゼACI処
理ヘパリンおよびハロゲン化アルカリ金属を含む希釈組
成物、(2)コンドロイチナーゼACI処理ヘパリン、
ハロゲン化アルカリ金属およびトロンビンを含む試薬組
成物および(3)色素生成トロンビン基質を含む。
【0021】本発明は、別の態様において、血漿成分の
測定用標準としての使用に適した高較正物質参照血漿の
製造方法に関するものである。標準の参照血漿を得、容
量V1の正常参照血漿を凍結乾燥する。凍結乾燥正常参
照血漿を復元することにより、容量V2(ただし、V2
1の比は、約7:8〜約1:8の範囲である)の復元
血漿が形成される。
【0022】血漿成分の測定用標準としての使用に適し
た高較正物質参照血漿の別の製造方法では、正常の約9
0%〜約110%の範囲の濃度で血漿成分を含む標準の
参照血漿が得られる。容量V1の正常参照血漿を凍結乾
燥し、次いで凍結乾燥した正常参照血漿を復元すること
により、容量V2の復元血漿が形成される。V2はV1よ
りも小さく、復元血漿は、標準の約120%またはそれ
より高い濃度で血漿成分を含む。血漿成分は好ましくは
ATIIIである。
【0023】さらに本発明は、(1)標準の約90%〜
標準の約110%の範囲の濃度で血漿成分を含む凍結乾
燥参照血漿、および(2)標準の約120%またはそれ
より高い濃度で血漿構成成分を含む復元血漿を形成する
のに十分な体積を有する凍結乾燥参照血漿を復元するた
めの使用説明書を含むキットに関するものである。
【0024】本発明は、この明細書で記載され、請求の
範囲で請求されているとおり、先行技術によるATIII
測定方法よりも有利であり、上記公知方法に伴う幾つか
の問題を解決する。特に、本発明は、トロンビンに対す
るHCII活性が本質的に除去されている化合物、試薬お
よび方法を提供する。さらに、これは、ATIIIアッセ
イの感度を犠牲にしなくても、また高価で潜在的に不安
定な試薬を使用しなくても達成される。本発明の試薬を
使用すると、簡易化されたプロトコルに従いATIIIが
測定され得る。本発明の高較正物質血漿試料を用いるこ
とにより、標準の約110%を越える構成値を有する患
者血漿試料に関してATIIIおよび/または他の血漿構
成成分を測定するためのプロトコルは単純化され得る。
本発明の他の特徴および目的は、当業界の熟練者には明
白なものもあれば、以下に示されているものもある。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明は、ヘパリンと同様、AT
IIIの抗トロンビン活性を効率的に高めるが、ヘパリン
とは異なり、HCIIの抗トロンビン活性を実質的に高め
ることはない処理ヘパリン化合物を含む。より具体的に
は、本発明の処理ヘパリン化合物は、未処理ヘパリンが
トロンビンに対するHCII活性を高めるほどには実質的
にトロンビンに対するHCII活性を高めはしないヘパリ
ン誘導体である。ヘパリン誘導体がHCII抗トロンビン
活性を高める度合いを未処理ヘパリンの場合に基づいて
比較すると、好ましくは未処理ヘパリンの方が少なくと
も約2倍、さらに好ましくは未処理ヘパリンの方が少な
くとも約4倍、および最も好ましくは未処理ヘパリンの
方が少なくとも約5倍高い関係になる。
【0026】本発明の処理ヘパリン化合物は、好ましい
態様によると、ヘパリンを酵素消化してヘパリン誘導体
および1種またはそれ以上の不飽和ジサッカリドを形成
させることにより製造される(実施例1参照)。ヘパリ
ン誘導体製造用の出発物質として使用されるヘパリンの
タイプは、あまり厳密に重大なものではない。ヘパリン
は、異種ヘパリンまたは低分子量ヘパリンであり得る。
さらに、ヘパリンは、例えばヒト、ウシおよび/または
ブタヘパリンを含む動物供給源に由来し得る。ヘパリン
は、好ましくは異種ヘパリンであり、好ましくはウシま
たはブタから得られる。異種ブタヘパリンが最も好まし
く、ミズーリ、セントルイスのシグマ・ケミカルにより
市販されている(カタログ番号H3393)。
【0027】未処理ヘパリンを含む緩衝溶液は、好まし
くはヘパリンを緩衝液と合わせ、pHを約4〜約10お
よび最も好ましくは約7.2に調節することにより形成
される。適当なものであればいずれの緩衝液でも使用さ
れ得るが、リン酸ナトリウム緩衝液が好ましい。溶液中
のヘパリンの濃度は、好ましくは約0.01U/ml〜
約100000U/ml、さらに好ましくは約1U/m
l〜約20000U/mlであり、最も好ましくは約1
0000U/mlである。ヘパリン活性の1単位、U
は、米国薬局方(USP)により定義されている。
【0028】ヘパリンから1個またはそれ以上のジッサ
カリドを開裂することにより、ヘパリン誘導体を形成さ
せる活性を有する酵素を、ヘパリン含有緩衝溶液に加え
ると、反応溶液が形成される。この酵素は好ましくはコ
ンドロイチナーゼ酵素であり、さらに好ましくはフラボ
バクテリウム・ヘパリニウムに由来するコンドロイチナ
ーゼ酵素である。コンドロイチナーゼACIは最も好ま
しい酵素であり、ミズーリ、セントルイスのシグマ・ケ
ミカルによりコンドロイチナーゼAC(カタログ番号C
2780)として市販されている。他の酵素、例えばコ
ンドロイチナーゼABC、コンドロイチナーゼB、コン
ドロイチナーゼCおよびコンドロイチナーゼACIIもま
た、本発明の実践に好適であり得る。
【0029】好ましいコンドロイチナーゼACIを使用
するとき、反応溶液中の酵素濃度は、好ましくは約0.
01単位/ml〜約100単位/ml、さらに好ましく
は約0.1単位/ml〜約10単位/mlの範囲であ
り、最も好ましくは約1単位/mlである。1単位のコ
ンドロイチナーゼACI活性は、ここでは37℃、pH
7.3でコンドロイチン硫酸Aに作用する1.0/分のデ
ルタOD232を誘発する量として定義される。濃度お
よび/または体積を調節することにより、ヘパリンに対
するコンドロイチナーゼACIの割合が好ましくは約
1:10〜約1:100000、さらに好ましくは約
1:1000〜約1:20000の範囲であり、最も好
ましくは約1:10000単位である反応溶液が形成さ
れ得る。
【0030】酵素消化は、好ましくは反応溶液を混合
し、次いで好ましくは約12℃〜約56℃、さらに好ま
しくは約30℃〜約45℃の範囲の温度、および好まし
くは約37℃の温度で約12時間〜約60時間、好まし
くは約24時間から約48時間、および最も好ましくは
約40時間の期間反応溶液をインキュベーションするこ
とにより行われる。上記で具体的に示した期間消化後、
酵素を好ましくは当業界公知の適当な方法により不活化
する。好ましい不活化段階は、酵素不活化に十分な期間
反応溶液を高温に加熱することを含む。コンドロイチナ
ーゼACIは、例えば約5分間沸騰水浴中に反応溶液を
入れた容器またはガラス瓶を沈めることにより不活化さ
れ得る。
【0031】生成した処理ヘパリン組成物は、ヘパリン
誘導体および1種またはそれ以上のジサッカリドを含
み、OD232でのその分光光度計吸光度に基づいて特
性確認され得る。処理ヘパリン組成物は、好ましくは酵
素消化前の反応溶液に対してOD232での増加した吸
光度を有する。処理ヘパリン組成物のOD232吸光度
(すなわち、消化後に測定)は、好ましくはその元の値
の約0.05%〜約50%、さらに好ましくはその元の
値の約0.1%〜約25%の範囲であり、最も好ましく
は約その元の値の10%の量で増加する。所望ならば、
ヘパリン誘導体は、当業界公知の分離プロトコルを用い
て処理ヘパリン組成物から単離され得る。例えば、ヘパ
リン誘導体は、クロマトグラフィープロトコルを用いた
サイズおよび/または硫酸含有率により分離され得る。
しかしながら、好ましくは、ヘパリン誘導体を含む処理
ヘパリン組成物は、下記要領に従いアッセイ混合物中で
直接使用される。
【0032】ヘパリン誘導体をヘパリンの接触蒸解(消
化)により調製する場合、HCII増進活性についてヘパ
リン誘導体を比較する未処理ヘパリンは、好ましくは、
ヘパリン誘導体を調製するのに用いたヘパリンと類似の
未処理ヘパリンである。すなわち、ヘパリン誘導体を比
較する未処理ヘパリンは、好ましくはヘパリン誘導体を
調製するための出発物質として用いられたヘパリンと同
じ分子量異質性(heterogenicity)を有し(例えば、異
種(heterogeneous)ヘパリン対低分子量ヘパリン)、
好ましくはヘパリン誘導体を調製するための出発物質と
して用いられたヘパリンと種−同質性(homogolous)ま
たは種−自己性(autogolous)である。例えば、ヘパリ
ン誘導体を異種ブタヘパリンから誘導する場合、ヘパリ
ン誘導体のHCII増進活性は、好ましくは、未処理の異
種ブタヘパリンのHCII増進活性と比較する。
【0033】本発明のヘパリン誘導体は、上記のよう
に、好ましくは未処理ヘパリンから誘導されるが、この
技術分野で既知の他の方法によっても調製できる。例え
ば、上記のように、ヘパリン誘導体を単離し、次いで合
成的に調製することができる。合成方法は、この技術分
野で既知の有機合成手法を含み得、適当なら、(限定さ
れるものではないが)遺伝子操作されたプラスミドまた
は他のベクターの使用を含み、ホストセル系に対応する
組換えDNA技術を包含することもできる。出発物質と
して未処理ヘパリンを用いることを含まない方法により
ヘパリン誘導体を調製する場合、HCII増進活性につい
てヘパリン誘導体を比較する未処理ヘパリンは、好まし
くは、未処理異種ウシヘパリンまたは未処理異種ブタヘ
パリンであり、より好ましくは未処理異種ブタヘパリン
である。
【0034】ヘパリン誘導体は、有利には、改良された
トロンビン系ATIIIアッセイに使用できる。(実施例
2および実施例3参照)。一般的には、ATIIIアッセ
イは、血漿試料を採取し、アッセイ混合物を形成するた
めに血漿試料をヘパリン誘導体およびトロンビンと合わ
せ、診断的に重大な程度のHCIIとトロンビンとの間の
複合体を形成することなくATIIIとトロンビンとの間
で複合体を形成し、アッセイ混合物中に存在する未複合
化トロンビンを測定し、測定された未複合化トロンビン
を、血漿試料中に存在するアンチトロンビンIIIと相関
させる。
【0035】血漿試料は、好ましくはヒト血漿試料であ
り、この技術分野で既知の常套の方法で採取した血液か
ら得ることができる。好ましくは、血漿試料は、NCC
LS(National Committee for Clinical Laborato
ry Standards,Inc.,Wayne,PA,アメリカ)ガイド
ラインH21−A2に従って、採取され、保存される。
好ましい方法によれば、静脈血は、鬱血または組織液に
よる汚染を避けながら、プラスチックまたはシリコーン
処理注射器により採血される。血液(9容量部)は、直
ちに、3.2%または3.8%クエン酸ナトリウム溶液
(1容量部)を含む容器に移される。あるいは、血液
は、クエン酸塩溶液を含んでいる市販真空チューブに採
血され得る。クエン酸塩処理血液は、混合され、次いで
2500×gで15分間遠心分離され、クエン酸塩処理
血漿を得る。血漿は、試験管に移され、約2℃〜8℃の
温度で、採血後4時間まで保存され、あるいは、−20
℃で採血後1ヶ月まで保存されて、使用前に37℃で3
0分間解凍される。
【0036】ヒト血漿試料は、ATIIIおよびHCIIア
ンチトロンビン活性の両方を含むので、本発明の方法
は、血栓症の危険があることが判っているまたは可能性
がある患者、特に、アンチトロンビン欠乏症を有してい
るまたは疑いがある患者について採用するのが最も有利
である。既知のアンチトロンビンIII欠乏症は、例え
ば、遺伝性欠乏症(例えば、Type IおよびType I
I)、および消費性凝固障害(例えば、DVT、DI
C、肺閉塞)において発生するような後天性欠乏症、他
の症状(例えば、重度肝臓病、ネフローゼ症候群)、手
術、妊娠、外傷、およびある種の治療(例えば、L−ア
スパラギナーゼ)を包含する。ATIIIレベルは、6ヶ
月までの幼児および女性では低いであろう。また、AT
IIIレベルは、年齢と共に低下する。
【0037】血漿試料は、未希釈血漿試料として直接
に、または希釈後に希釈血漿試料として、アッセイ混合
物を形成するのに使用することができる。血漿試料は、
典型的には、診断またはモニターのためにATIIIを測
定する必要がある患者から採取された試料であり、血漿
試料は、後で詳細に説明するように、相関標準を作成す
るための既知濃度のATIIIを含む標準血漿試料であっ
てもよい。
【0038】血漿試料は、ヘパリン誘導体および外生ト
ロンビンと合わされて、アッセイ混合物を形成する。ヘ
パリン誘導体は、上記のように、好ましくはアッセイ混
合物中に、血漿試料中に存在するATIIIの量に対し
て、非制限的な過剰量で存在する。ヘパリン誘導体は、
より特定的には、アッセイ混合物中に、好ましくは約
0.1U〜約10Uの範囲、より好ましくは約0.2U〜
約1.2Uの範囲、最も好ましくは約0.3〜約0.7U
の範囲の濃度で存在する。ここで、単位Uは、ヘパリン
の場合と同様に定義される。好ましいヘパリン誘導体で
あるコンドロイチナーゼACI−処理ヘパリンを用いた
場合、コンドロイチナーゼACI−処理ヘパリンの濃度
は、好ましくは、約0.5Uである。トロンビンは、ど
のようなトロンビンであってもよく、ヒト、ウシ、ブ
タ、ウマまたはヤギトロンビンを包含する。ウシトロン
ビンが好ましく、Sigma Chemical(アメリカミズーリ
州セントルイス)から市販されている(カタログ番号T
4648など)。トロンビンは、アッセイ混合物中に、
ATIIIと複合化するのに必要な量よりも化学量論的に
モル過剰量で存在し、未複合化トロンビンは、ATIII
−トロンビン反応が完了したのち、アッセイ混合物中に
残るであろう。好ましい態様では、アッセイ混合物中に
存在するトロンビンの濃度は、好ましくは約1IU/m
l〜約25IU/ml、より好ましくは約5IU/ml
〜約15IU/mlである。最も好ましくは、トロンビ
ンは、約8IU/mlの濃度で、反応混合物中に存在す
る。血漿試料、ヘパリン誘導体およびトロンビンを合わ
せる順序は、特に限定されない。例えば、最初にヘパリ
ン誘導体を血漿試料に添加し、インキュベーション(培
養)してヘパリン化血漿試料を形成し、次いでトロンビ
ンをヘパリン化血漿試料に添加することにより、血漿試
料をヘパリン誘導体およびトロンビンに合わせることが
できる。あるいは、ヘパリン誘導体およびトロンビンを
ほぼ同時に血漿試料に添加することができる。別の好ま
しい方法では、ヘパリン誘導体を血漿試料に添加し、イ
ンキュベーションを行いまたは行わずに、ヘパリン化血
漿試料を形成し、次いでトロンビンおよび追加のヘパリ
ン誘導体をヘパリン化血漿試料に添加することにより、
アッセイ混合物を形成することができる。
【0039】アッセイ混合物は、好ましくは、塩も含
む。塩は、クエン酸塩のような有機塩であってよい。有
機塩に加えてまたは代えて、無機塩を用いてもよい。好
ましい無機塩は、ハロゲン化アルカリ金属(例えば、ハ
ロゲン化ナトリウムまたはハロゲン化カリウム)を包含
し、塩化ナトリウム(NaCl)または塩化カリウム
(KCl)がより好ましい。ATIII−トロンビン複合
体の形成中にアッセイ混合物中に存在する塩の濃度は、
好ましくは、トロンビンに対するHCII活性を実質的に
増進することなくトロンビンに対するATIII活性をヘ
パリン誘導体が増進するのに十分な濃度である。塩の最
適濃度は、(1)ヘパリン誘導体がATIIIと複合化す
るが、(2)HCIIとは診断的に重大な程度では複合化
せず、なおかつ(3)トロンビンにアロステリックな悪
影響を及ぼさない程度の濃度である。診断的に重大な程
度の複合化とは、後でより詳細に説明するように、一般
にHCIIが、測定されるATIII/HCIIアンチトロン
ビン活性の15%またはそれ以下、より好ましくは測定
されるアンチトロンビン活性の10%またはそれ以下、
さらに好ましくは測定されるアンチトロンビン活性の5
%またはそれ以下、最も好ましくは複合化されたアンチ
トロンビン活性の2%またはそれ以下である。(未処理
ヘパリンおよびヘパリン誘導体を用いたATIIIアッセ
イに対する塩濃度の影響をそれぞれ示している実施例4
および実施例5参照)。ヘパリン誘導体がコンドロイチ
ナーゼ処理ヘパリン(例えば、コンドロイチナーゼAC
I−処理ヘパリンであり、塩がハロゲン化アルカリ金属
(例えば、NaCl)である好ましい態様では、塩の濃
度は、好ましくは約0.175M〜約0.3M、より好ま
しくは約0.2M〜約0.25M、最も好ましくは約0.
22Mである。記載した範囲は、現在のところ好ましい
態様における好ましい範囲であるが、一般に反応混合物
中の塩濃度は、本明細書に記載した指針に従って、当業
者なら最適化することができる。
【0040】アッセイ混合物は、この技術分野で既知の
他の化合物および/または試薬を含むこともできる。例
えば、アッセイ混合物は、そのpHを約6〜約10、最
も好ましくは約8.2に調節するような、緩衝剤を含む
ことができる。適当な緩衝剤は、例えば、トリス、ホス
フェート、バルビタール、グリシルグリシン、BES、
MOPS、TES、HEPES、TAPSOおよびTA
PSである。中でも、TAPSが好ましい。分析混合物
は、界面活性剤(例えば、Tween80またはTritonX
−100(ポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェ
ニルエーテル))、キレート化剤(例えば、EDT
A)、保存剤(例えば、アジ化ナトリウム)、および希
釈剤として血漿アッセイにおいて通常使用されている他
の剤並びに他の理由でこの技術分野において知られてい
る剤、例えばウシ血清アルブミン、ゼラチン、デキスト
ランおよび/またはポリエチレングリコールなども含む
ことができる。これら付加的な化合物および/試薬の濃
度は、当業者により決定され得る。
【0041】好ましいアッセイ混合物は、上記の通り、
血漿試料、コンドロイチナーゼACI処理ヘパリン、ト
ロンビンおよびNaCl、更に適当な量のTAPS、E
DTA、Tween80、ゼラチン、アジ化ナトリウム、デ
キストランおよびウシ血清アルブミンを含んでいる(実
施例3参照)。
【0042】便利には、分析混合物は好ましくは、ヘパ
リン誘導体および場合によりトロンビンを、血漿試料に
添加される他の化合物のそれぞれと組み合わせて含む好
適な調製済組成物から形成される。例えば、ヘパリン誘
導体希釈組成物は、適当な緩衝剤中にヘパリン誘導体お
よび塩を含み、更に、界面活性剤、キレート化剤、保存
剤および他の通常使用される化合物を含むように調製で
きる。希釈組成物中のヘパリン誘導体の濃度は、好まし
くは約0.05U/ml〜約10U/ml、より好まし
くは約0.2U/ml〜約1.2U/ml、最も好ましく
は約0.5U/mlである。好ましいヘパリン誘導体希
釈組成物は、コンドロイチナーゼACI処理ヘパリン、
NaCl、TAPS、EDTA、Tween80、ゼラチ
ン、アジ化ナトリウム、デキストランおよびウシ血清ア
ルブミンを含んでいる(実施例2参照)。
【0043】ヘパリン誘導体−トロンビン試薬組成物
は、希釈組成物の成分それぞれに加えてトロンビンを含
むことができる。試薬組成物中のトロンビンの濃度は、
好ましくは約1IU/ml〜約100IU/ml、より
好ましくは約4IU/ml〜約25IU/ml、最も好
ましくは約8IU/mlである。従って、好ましいヘパ
リン誘導体−トロンビン試薬組成物は、トロンビン、コ
ンドロイチナーゼACI処理ヘパリン、NaCl、TA
PS、EDTA、Tween80、ゼラチン、アジ化ナトリ
ウム、デキストランおよびウシ血清アルブミンを含んで
いる(実施例2参照)。希釈組成物または試薬組成物中
のヘパリン誘導体は、上記のように、ヘパリン誘導体の
調製から生じる処理ヘパリン組成物としてヘパリン誘導
体を単離せずに、これらの組成物に供給される。所望な
らば、血漿試料は、アッセイ混合物を形成する前に、希
釈組成物により希釈することができる。アッセイ混合物
は、希釈されたまたはされない血漿試料を試薬組成物と
組み合わせることにより形成することができる。
【0044】アッセイ混合物を調製する厳密な種類に拘
わらず、(アッセイ混合物の一部となっている)血漿試
料中に存在するアンチトロンビンと、血漿試料に加えら
れたトロンビンとの間で複合体が形成される。形成され
る複合体の性質は、特に重要ではない。いかなる理論に
も拘束されるものではないが、複合体は、ATIIIとト
ロンビンとの間のイオン的および/または共有結合的相
互作用に基づいていると考えられる。ヘパリン誘導体
は、ATIII中に構造変化を引き起こしている、および
/またはトロンビンとATIIIとの間で多糖類架橋とし
て機能しているものと考えられる。複合体は、好ましく
はアッセイ混合物を複合体の形成を可能にするのに十分
な温度と時間の組み合わせにおいてインキュベーション
(培養)することにより、形成される。典型的にかつ好
ましくは、複合体は、アッセイ混合物を、約18℃〜約
45℃、より好ましくは約34℃〜約40℃の温度、最
も好ましくは約37℃において、約15秒間から約30
分間、より好ましくは約1分間〜約3分間、最も好まし
くは約2分間、インキュベーションすることにより形成
される。
【0045】特徴的に、ヘパリン誘導体はトロンビンに
対するATIII活性を効果的に増進するが、トロンビン
に対するHCII活性を実質的に増進しない。すなわち、
HCIIとトロンビンとの間で、検出できるような複合体
は形成されないか、せいぜい極小量の複合体が検出され
るだけである(図1、実施例2参照)。HCII−トロン
ビン複合化の程度は、好ましくは診断的に重大であるよ
りも低い。ATIII欠乏症であることが知られているま
たは疑われている患者の血漿試料については、HCII−
トロンビン複合体形成の診断的に重大である程度は、
(実施例2に示されているような)トロンビン使用AT
IIIアッセイを用いて測定した場合、HCIIが測定され
たATIII/HCIIアンチトロンビン活性の約15%を
越える部分を占めるような程度である。従って、HCII
の寄与を約15%またはそれ以下に低減すると、HCII
が測定されたATIII活性の約25%〜30%を占めて
いる現在知られているトロンビン使用アッセイに比べて
有利になる。好ましくは、HCIIは、測定されたアンチ
トロンビン活性の約10%またはそれ以下、より好まし
くは約5%またはそれ以下、最も好ましくは約2%また
はそれ以下を占める。ヘパリン誘導体の有利な効果は、
好ましい態様では、ヘパリン誘導体を高めた塩濃度と組
み合わせて用いることにより増大される(実施例5〜8
参照)。
【0046】一旦、添加されたトロンビンが複合化され
ると、アッセイ混合物中に残っている残留未複合化トロ
ンビンを測定することができる。未複合化トロンビン
は、この技術分野において既知のいかなる方法によって
も測定でき、そのような方法には、クロット(血餅)形
成アッセイ、色素産生アッセイなどが含まれる。クロッ
ト形成アッセイでは、残留未複合化トロンビンは、フィ
ブリノゲンを添加し、フィブロメータによりクロット形
成時間を計測することにより、測定される。好ましく
は、色素生成トロンビン基質をインキュベーションした
アッセイ混合物に添加し、未複合化トロンビンの量を分
光光度計により測定する色素産生アッセイを用いる。ト
ロンビンと反応した時に発色するいくつかの適当な色素
生成基質が、この技術分野で知られており、SAR−P
RO−ARGp−ニトロアニリド、S−2238(H−
D−Phe−Pip−Arg−pNA)、スペクトロザ
イム(Spectrozyme)−TH(H−D−CHT−Ala
−Arg−pNA)、CBS−34−47(H−D−C
HG−But−Arg−pNA)および2AcOH−H
−D−HHT−Ala−Arg−pNAを包含し、とり
わけ、SAR−PRO−ARGp−ニトロアニリド(Si
gma Chemical,ミズーリ州セントルイス。カタログ番
号T1553)が好ましいトロンビン基質である。色素
生成トロンビン基質をインキュベーションしたアッセイ
混合物に添加した後、好ましくは約37℃で混合物を更
にインキュベーションして、色素生成トロンビン基質を
未複合化トロンビンと反応させ、発色させる。分光光度
計(好ましいトロンビン基質については405nm)によ
り速度測定または終点測定のいずれかを行う。速度測定
により、単位時間あたりの吸光度変化が得られ、典型的
には自動化分析計と連動されている。終点測定により、
ある時間(例えば約2分)後の混合物の吸光度が得られ
る。トロンビン反応は、停止剤を添加することにより、
適当な時間で停止される。適当な停止剤には、氷酢酸
(Sigma Chemical。カタログ番号A6283)、およ
びクエン酸一水和物(Sigma Chemical。カタログ番号
C1909)を水100mlに溶解して得られる2%ク
エン酸溶液が含まれる。他の停止剤は、この技術分野で
既知である。
【0047】未複合化トロンビンの測定された量は、次
いで、分析される血漿試料中に最初に存在していたアン
チトロンビンIIIの量と相関させる。一般に、試料中の
ATIII含有量は、測定された未複合化トロンビンと逆
比例する。測定された未複合化トロンビンは、好ましく
は、標準曲線(検量線)を用いてATIIIと相関され
る。標準曲線は、患者の血漿試料のATIII測定に用い
たのと同じ実験機器および方法を用いて作成されなけれ
ばならない。簡単に説明すると、標準曲線は、既知のA
TIIIレベルを有する血漿試料を分析し、次いで、典型
的にはX軸上の既知ATIII濃度に対して、吸光度測定
結果(例えば、吸光度の値または変化速度)を典型的に
はy軸にプロットする。標準曲線が得られると、患者の
血漿試料について吸光度測定値を得、それを曲線に当て
はめて対応するATIIIレベルを決定することにより、
患者の血漿試料中の未知ATIIIレベルを決定するのに
使用することができる。
【0048】好ましい標準曲線は、以下のようにして作
成することができる。100%基準と仮定する値を有す
る正常参照血漿(NRP:Normal Reference Plas
ma)、例えばACCUCLOT(登録商標)(Sigma Ch
emical。カタログ番号A7432)またはクエン酸塩処
理標準血漿プール(NPP)を、上述の好ましい希釈組
成物を用いて希釈する。100%−ATIII標準血漿試
料を、NRPまたはNPP(25μl)を希釈組成物
(975μl)と組み合わせて調製する。50%−AT
III標準血漿試料を、100%−ATIII標準血漿試料
(500μl)を更に希釈組成物(500μl)により
希釈することにより調製する。0%−ATIII標準血漿
試料は、希釈組成物(1000μl)そのものであって
よい。同等の方法では、好ましい標準試料は、NRPを
生理食塩水により逐次希釈し、次いで各希釈試料25μ
lを希釈組成物(975μl)に合わせることにより調
製することができる。
【0049】別の好ましい標準曲線は、より広いATII
I濃度に及ぶように、高較正物質参照血漿(high‐calib
rator reference plasma)から作成することができる
(実施例9および実施例10参照)。高較正物質参照血
漿は、ATIIIアッセイに関連して本明細書に記載され
るが、その使用は、ATIII較正に限定されない。高較
正物質参照血漿は、ATIIIの外、他の血漿蛋白質(例
えば、蛋白質C、蛋白質S、ファクタII、ファクタV、
ファクタVIII、ファクタIX、ファクタX、ファクタX
I、ファクタXII、カリクレイン、プレカリクレイン、
tPA、PAI−1、フィブリノーゲン、およびプラス
ミノーゲン)を含むあらゆる血漿成分について、標準と
して使用することができる。高較正物質参照血漿の使用
により、予備希釈形の試料を2回目の分析により再分析
する必要がなく、成分の正常量より高い(正常値の11
0%を越える)患者の血漿試料中の血漿成分(例えば、
ATIII)を測定することが可能になる。
【0050】高較正物質参照血漿は、正常参照血漿を
得、容量V1の正常参照血漿を凍結乾燥し、脱イオン水
により凍結乾燥正常参照血漿を復元して、容量V2(V2
はV1より少ない)の復元血漿を形成することにより作
成することができる。V2は、好ましくは、正常の約1
20%またはそれ以上、より好ましくは正常の約120
%〜約175%、最も好ましくは正常の約130%〜約
150%の濃度で血漿成分を有する復元血漿を形成する
ような量である。第2容量の第1容量に対する比
(V2:V1)は、好ましくは約7:8〜約1:8、より
好ましくは約3:4〜約1:4、更に好ましくは約3:
4〜約1:4、最も好ましくは約2:3である。得られ
る復元血漿は、正常の約120%またはそれ以上の濃度
で血漿成分を含む高較正物質参照血漿である。参照血漿
は、好ましくは、正常の約120%〜約175%、最も
好ましくは正常の約130%〜約150%の濃度で、血
漿成分(実際、血漿成分それぞれ)を含む。
【0051】高較正物質参照血漿を調製するのに使用さ
れる正常標準血漿は、好ましくはヒト血漿である。正常
標準血漿は、市販原料から得ることができ、または健康
なヒトからの血漿試料をプールすることにより得ること
ができる。そのような正常血漿プールは、典型的にはク
エン酸塩処理され、100%基準の仮定値を有する。好
ましくは、少なくとも7単位のヒト血漿がプールされ
る。プールは、所望により、ATIII含有量、または参
照血漿が較正標準として用いられる対象である他の血漿
成分のいずれかの含有量について、試験される。一般
に、プールは、ATIIIについて正常の90%〜110
%の値を有すると考えられる。他の血漿成分について
は、正常値の範囲は、80%(例えばファクタVIII)か
ら130%(例えばファクタXII)まで広がり得る。A
TIII以外の特定の血漿成分についての固有の正常範囲
は、この技術分野において知られており、かつ/また
は、本明細書に記載しているように正常プールを形成
し、特定成分を測定することにより当業者なら容易に決
定することができる。プール血漿は、約6〜約8.5の
範囲のpH、好ましくは約7.3のpHを得るために、
適当な緩衝剤と混合することができる。プール血漿に、
グリシンを添加することもできる。血漿は、混合後、粒
子を除去するために濾過することができる。
【0052】調製方法に拘わらず、正常参照血漿は、バ
イアルまたは他の適当な容器に容量V1で分配され、次
いでこの技術分野で既知の方法により凍結乾燥される。
一般に、血漿は、凍結血漿を形成するのに十分な温度に
おいて十分な時間、真空下に凍結される。温度、真空度
および時間は、限定されないが、凍結乾燥は一般に以下
のようにして行うことができる。血漿は、真空を適用せ
ずに典型的には約−60℃〜約−20℃の凍結温度にお
いて約2時間〜約24時間の期間で凍結される。次い
で、好ましくは約10mTorr〜約200mTorr
の範囲で真空を適用する。次いで、シェルフ温度をわず
かに、典型的には約0℃〜約25℃の温度へ、血漿の凍
結乾燥に十分な時間、上昇させる。凍結乾燥は、より好
ましくは、最初に真空を適用せずに約−40℃の温度で
約4時間、チャンバ内の試料を凍結し、次いで、チャン
バを脱気して約200mTor以下の真空にし、続い
て、温度を、好ましくは約25℃に、製品が約25℃で
に達するのに十分な時間、例えば4時間で上昇させる。
好ましい態様では、正常参照血漿1.5mlをバイアル
に供給し、真空を適用せずに−40℃で約4時間凍結す
る。続いて、約200mTorrより低い真空を適用
し、シェルフ温度を約25℃に、血漿試料を凍結乾燥す
るのに十分な時間、上昇させる。凍結乾燥血漿は、復元
するまで、約2℃〜約8℃の温度で、約2年間貯蔵する
ことができる。
【0053】使用するには、上述のように、凍結乾燥血
漿試料を適当な溶媒により元に戻して、容量V2の復元
血漿を得る。水が好ましい復元用溶媒であり、脱イオン
水が最も好ましい。しかしながら、凍結乾燥血漿試料の
復元には、他の溶媒および/または溶液、例えば上記の
ヘパリン誘導体希釈組成物またはヘパリン誘導体−トロ
ンビン試薬組成物も使用することができる。高較正物質
参照血漿は、上記の好ましい態様については、V2:V1
比が3:2となるように、脱イオン水により1.0ml
に復元される。これにより、ATIIIを含めて全ての血
漿成分の濃度が最初の濃度の約1.4倍まで、すなわち
正常の約130%〜140%の血漿成分量に、効果的に
高められる。高較正物質参照血漿は、復元形で、ATII
Iについては、約2℃〜約8℃の温度において約96時
間保存することができる。保存時間は、他の血漿成分に
ついては異なることがある。
【0054】標準試料の形成に使用する前に、復元血漿
を、承認された出所の明らかな一次または二次標準に対
して較正するのが好ましい。例えば、ATIIIアッセイ
において使用する場合、高較正物質参照血漿は、WHO
2nd International Standard for Antithrom
bin,Plasma 93/768(1994年設立)を用い
て照合され得る。(International Insititute for
Biological Standarad and Controls,Potter
s Bar,U.K.)。照合は、復元高較正物質参照血
漿を食塩水により(例えば1:1に)希釈し、関心のあ
る血漿成分(例えばATIII)の値を承認済標準に対し
て決定し、次いで、決定された値に希釈倍率(例えば、
1:1希釈なら2)を掛けることにより、行うことがで
きる。上記のように調製され照合された高較正物質参照
血漿は、典型的な分析仕様範囲内(代表的には5〜8
%)に回復していなければならない。
【0055】照合された高較正物質参照血漿は、この技
術分野において一般に知られており、本明細書ではAT
IIIについて記載しているように、あらゆる血漿成分に
ついての標準較正曲線を作成するのに使用できる。照合
済高較正物質参照血漿は、復元血漿溶液として、凍結乾
燥高較正物質参照血漿として、キットの形で供給するこ
とができる。あるいは、キットは、(1)正常の約90
%〜約110%の範囲の濃度で血漿成分を含む凍結乾燥
正常参照血漿、および(2)正常の約120%またはそ
れ以上の濃度、もしくは上述の高較正物質参照血漿の好
ましい範囲および濃度で血漿成分を含む復元血漿を形成
するのに十分な量で凍結乾燥参照血漿を復元することを
指示する使用説明書を含み得る。
【0056】上記のように、ATIIIアッセイは、用い
る参照血漿に拘わらず、手動または自動化方法を用いて
実施することができる。好ましい手動分析方法では、血
漿試料を、上記のように患者から採取する。血漿試料
(25ml)を、上記の好ましいヘパリン誘導体希釈組
成物(1000μl)により希釈する。この組成物は、
好ましいヘパリン誘導体を含んでいる。希釈された血漿
試料(200μl)を、ガラスまたはプラスチック試験
管中で、37℃において2〜4分間インキュベーション
する。次いで、上記のように血漿試料を好ましいヘパリ
ン誘導体−トロンビン試薬組成物(200μl)と合わ
せて、アッセイ混合物を形成する。この試薬組成物は、
好ましいヘパリン誘導体とトロンビンを含んでいる。次
に、アッセイ混合物を、37℃で2分間インキュベーシ
ョンし、停止剤により停止する。上記の好ましい色素生
成トロンビン基質(200μl)を、インキュベーショ
ンしたアッセイ混合物に添加し、混合し、2分間インキ
ュベーションして発色したアッセイ混合物を得る。その
後、反応を停止する。場合によりこの時点で、水(20
0μl)を発色したアッセイ混合物に加えてもよい。次
に、以下の組成で調製した試薬ブランクに対して405
nmで吸光度を読み取る:停止剤(200μl)、希釈
組成物(200μl)、試薬組成物(200μl)、色
素生成トロンビン基質(200μl)、および(発色し
たアッセイ混合物に水が加えられた場合には)水(20
0μl)。その後、測定された吸光度を、上記のように
既知のATIII含有量を有する試料について同じ手順に
より作成した標準曲線に対して相関させる。
【0057】好ましい自動化分析では、AMELUNG
AMAX CS−190(登録商標)凝析分析機(Co
agulation Analyzer)を、その操作指示書に従って使
用することができる。1つの方法では、未希釈血漿試料
5μlを採取し、上記ヘパリン誘導体−トロンビン試薬
組成物275μlを加えてアッセイ混合物を形成し、ア
ッセイ混合物を37℃で3分間インキュベーションし、
次いで、色素生成トロンビン基質50μlを添加するよ
うに、分析機をプログラムする。分析機は、20秒後、
40秒後および60秒後の反応速度(mE/min)を
測定し、機器により行われた参照較正によって得られた
較正曲線から、自動的にATIII活性を計算し、その値
は、正常に対するパーセント(%)として報告される。
別の自動化分析方法では、希釈を計算に入れる分析計の
適切なプログラムを用いて、希釈した血漿試料を使用す
ることができる。
【0058】記載したATIIIアッセイを実施するため
のキットは、上記のようなヘパリン誘導体希釈組成物、
上記のようなヘパリン誘導体−トロンビン試薬組成物、
および色素生成基質を含む。キットは、本明細書に記載
した方法に従ってアッセイ混合物を形成するための使用
説明書も含む。好ましいキットのための希釈組成物は、
ヘパリン誘導体、好ましくはコンドロイチナーゼACI
−処理ヘパリン、および塩、好ましくはハロゲン化アル
カリ金属を含む。好ましいキットのための試薬組成物
は、ヘパリン誘導体、好ましくはコンドロイチナーゼA
CI−処理ヘパリン、塩、好ましくはハロゲン化アルカ
リ金属、およびトロンビンを含む。キットの使用説明書
に従ってこれら組成物から調製されるアッセイ混合物中
の塩の濃度は、好ましくは約0.175M〜約0.3Mの
範囲である。
【0059】好ましい態様において、ヘパリン誘導体希
釈組成物およびヘパリン−トロンビン誘導体試薬組成物
は、凍結乾燥組成物として、キットに含まれる。凍結乾
燥希釈組成物は、ヘパリン誘導体を含む。凍結乾燥試薬
組成物は、トロンビンおよびヘパリン誘導体を含む。凍
結乾燥組成物は、適当な緩衝剤、無機塩、並びに付加的
に界面活性剤、キレート化剤、保存剤および他の通常使
用される化合物を含む。好ましい凍結乾燥試薬組成物
は、好ましくはコンドロイチナーゼACI−処理ヘパリ
ン、トロンビン、NaCl、TAPS、EDTA、Twe
en80、ゼラチン、アジ化ナトリウム、デキストラン、
およびウシ血清アルブミンを含む。好ましい凍結乾燥希
釈組成物は、トロンビンを除いて、好ましい試薬組成物
と同じ成分を含む。
【0060】凍結乾燥試薬組成物は、ヘパリン誘導体の
濃度は好ましくは約0.5U/ml〜約6U/ml、よ
り好ましくは約1.0U/ml〜約2.5U/ml、最も
好ましくは約1.5U/mlであり、トロンビンの濃度
は好ましくは約8IU/ml〜約96IU/ml、より
好ましくは約16IU/ml〜約40IU/ml、最も
好ましくは約24IU/mlである、ヘパリン誘導体−
トロンビン試薬溶液から凍結乾燥により調製される。試
薬溶液(凍結乾燥用に調製された溶液)中のヘパリン誘
導体およびトロンビンのこれらの濃度は、ヘパリン誘導
体−トロンビン試薬組成物(それから上記のアッセイ混
合物を好ましく形成する)中の好ましい濃度の1倍から
12倍の好ましい範囲を表している。より好ましい範囲
は、2倍から5倍であり、最も好ましい濃度は3倍であ
る。
【0061】組成物は、凍結乾燥血漿を形成するのに十
分な温度および時間、十分な真空下で凍結することによ
り凍結乾燥される。温度、真空度および時間は、特に臨
界的ではないが、凍結乾燥は、一般に次のように行われ
る。組成物を、典型的には約−60℃〜約−20℃の凍
結温度において、約2時間〜約24時間の間凍結する。
次いで、好ましくは約10mTorr〜約200mTo
rrの範囲で真空を適用する。その後、シェルフ温度
を、凍結乾燥するのに十分な時間、少し高め、典型的に
は約0℃〜約25℃に高める。より好ましくは、凍結乾
燥は、チャンバー内で、真空を適用することなく約−4
0℃に約4時間凍結し、チャンバー内の真空度が約20
0mTorr以下になるように脱気し、続いて、製品の
温度が約4時間で約25℃に到達するのに十分な時間、
好ましくは25℃に昇温する。好ましい態様において
は、試薬溶液4mlをバイアルに供給し、真空を適用せ
ずに−40℃で約4時間凍結して凍結乾燥する。次に、
約200mTorr以下の真空を適用し、シェルフ温度
を、溶液を凍結乾燥するのに十分な時間、約25℃に上
げる。凍結乾燥された組成物は、好ましくは真空化でシ
ールされる。凍結乾燥組成物は、復元されるまで、約2
℃〜約8℃の温度で、約2年間保存することができる。
【0062】重要なことに、凍結乾燥試薬組成物は、単
一の凍結乾燥組成物中にヘパリン誘導体およびトロンビ
ンの両方を含む。ヘパリンまたはトロンビンの一方のみ
が凍結乾燥され、あるいはヘパリンおよびトロンビンが
別の組成物として凍結乾燥されていた従来技術のアプロ
ーチとは異なり、本発明の凍結乾燥試薬組成物は、簡単
化されたトロンビン使用ATIIIアッセイ方法を可能に
する。ATIIIアッセイに使用するのに適した試薬組成
物は、凍結乾燥試薬組成物を水のみで戻すことにより、
得ることができる。他の復元用溶媒または溶液も使用で
きるが、水、好ましくは脱イオン水が最も使用者にとっ
て使いやすい分析方法を提供する。
【0063】本発明において使用する上記の凍結乾燥試
薬組成物は、ヘパリン誘導体およびトロンビンを含んで
いるが、未処理ヘパリンおよびトロンビンの両者を含む
凍結乾燥試薬組成物も、他の分析方法において未処理ヘ
パリンおよびトロンビンを用いる場合に同じ利点を得る
ように、調製することができる。凍結乾燥ヘパリン−ト
ロンビン試薬組成物の形成に使用するために調製される
ヘパリン−トロンビン試薬組成物溶液中の未処理ヘパリ
ンの濃度は、ヘパリン誘導体について記載した上記濃度
と同じであってよい。
【0064】以下の実施例により、本発明の原理および
利点を説明する。
【実施例】
【0065】実施例1:ヘパリン誘導体の調製 一塩基性リン酸ナトリウムで50mMリン酸ナトリウム
緩衝液を調製し、pH7.2に調節した。ヘパリンのナ
トリウム塩(グレードA−1、Porcine Intestinal M
ucosa、活性170USP単位/mg、Sigma Cat N
o.H3393)を用いて、上記のように調製したリン
酸ナトリウム緩衝液中、ヘパリン10000U/ml溶
液とした。コンドロイチナーゼAC(Sigma Catalog
C2780、Flavobacterium heparinum由来、0.5
〜1.5U/mg、1単位は、pH7.3、37℃で、
コンドロイチン硫酸Aからの不飽和二糖の遊離により、
1.0/分のデルタOD232をもたらす)を、使用直
前に脱イオン水中で再構成して、10U/mlとした。
コンドロイチナーゼACをヘパリン原液に加えて、終濃
度1U/mlとした。コンドロイチナーゼACとヘパリ
ンとの比が1U/10000Uとなるように、濃度およ
び/または体積を調節した。液をよく混合し、OD23
2を測定した。前記リン酸緩衝液をブランク液として用
いた。次いで、混合物を密閉し、37℃で24〜48時
間インキュベートした。インキュベーション時間の終了
時に、OD232を再度測定した。ODは最初の測定値
と比較して約10%上昇していたが、これにより、酵素
的分解が起こったこと、およびヘパリンから二糖が分解
してヘパリン誘導体が生成したことがわかった。バイア
ルを再密閉し、沸騰水浴に5分間浸した。
【0066】実施例2:ヘパリン誘導体−トロンビン試
薬組成物、ヘパリン誘導体希釈組成物、および色素生成
トロンビン基質の調製 ヘパリン誘導体−トロンビン試薬組成物を、次のように
して調製した。N−トリス[ヒドロキシメチル]メチル
−3−アミノ−プロパンスルホン酸(TAPS−38m
M)、0.175M NaCl、エチレンジアミン四酸
酸(EDTA−3.75mM)、tween80(ポリオキシ
エチレンソルビタンモノオレエート−0.015%)、
アジ化ナトリウム(0.003%)、ゼラチン(ウシ、オ
ートクレーブ処理済−33μg/ml)、デキストラン
(1.5%)、ウシ血清アルブミン(0.1%)、ポリエ
チレングリコール(8000MW−0〜1%)、およびコ
ンドロイチナーゼAC処理したヘテロブタヘパリン
(0.5U/ml)を含有する緩衝液(pH8.2)に、ト
ロンビン(2〜12IU/ml)を加えた。ヘパリン誘導
体希釈組成物は、トロンビンを用いないことを除いて
は、上述のようにして調製した。色素生成トロンビン基
質組成物は、サルコシル−プロリン−アルギニンp−ニ
トロアニリド・ジヒドロクロリドを、1%マンニトール
に2〜3mMとなるように溶解することによって調製し
た。
【0067】実施例3:コンドロイチナーゼACI処理
ヘパリンを用いるATIIIアッセイ ATIIIレベル既知の標準血漿サンプル2セットに対
し、ATIIIアッセイを行って、二標準曲線(参照曲線お
よびHCII−正常曲線)を得た。標準血漿サンプルの
第一のセット(参照サンプルと称する)を用いて、参照曲
線を得た。参照サンプルは、100%−ATIII正常参
照血漿(NRP)(Sigma CatNo.A7432)を塩溶液で
希釈して、75%−ATIII、50%−ATIIIおよび0
%−ATIII参照サンプル(ATIIIおよびHCIIの両
方を包含するすべての血漿成分を順次低いレベルとし
た)とすることによって調製した。標準血漿サンプルの
第二のセット(HCII−正常サンプルと称する)を用い
て、HCII−正常曲線を得た。このサンプルは、10
0%−ATIII正常参照血漿(NRP)を、ATIIIレベル
は1%正常未満であるがヘパリン補因子II(HCII)
レベルは正常なATIII−免疫除去血漿(Affinity Biol
ogicals)で希釈することによって調製した。HCII−
正常サンプルのATIIIレベルは順次低下したが(75%
−ATIII、50%−ATIIIおよび0%−ATIII)、他
のすべての阻害物質(HCIIを包含する)はその正常レ
ベル(100%−HCII)で一定に保った。
【0068】実施例1に従って調製したヘパリン誘導体
を用いるプロトコルによって、HCII−正常サンプル
それぞれに対するATIIIアッセイを行った。HCII
−正常サンプルを、実施例2に従って調製したヘパリン
誘導体希釈組成物中で希釈し(1/40)(25μl血漿
サンプル+975μl希釈組成物)、37℃で平衡化し
た。この混合物200μlを、実施例2に従って調製し
たヘパリン誘導体−トロンビン試薬組成物200μlと
混合し、やはり37℃で平衡化して、アッセイ混合物を
調製した。このアッセイ混合物(175mM塩化ナトリ
ウム含有)を、37℃で2分間インキュベートした。イ
ンキュベートしたアッセイ混合物に、実施例2に従って
調製した色素生成トロンビン基質200μlを加え、複
合体形成していないトロンビンと、正1分間または正2
分間(トロンビンと基質との相対濃度に応じて)反応させ
て、発色アッセイ混合物とした。氷酢酸または2%クエ
ン酸200μlで反応を停止した。発色アッセイ混合物
の吸光度を、分光光度計を用いてOD405で測定し
た。そのHCII−正常サンプルについて、既知AT−
IIIレベル(X軸)に対し、測定吸光値(y軸)をプロット
することによって、標準曲線(「HCII−正常/処
理」と称する)を作製した。これを図1に示す(▲)。
【0069】未処理ブタヘパリンを用いて、各参照サン
プル、および各HCII−正常サンプルに対して、対照
アッセイを行った。コンドロイチナーゼAC処理ヘパリ
ンの代わりに未処理ヘパリンを使用したことを除いて
は、実施例2に記載のようにして、ヘパリン希釈組成物
およびヘパリン−トロンビン試薬組成物を調製した。次
いで、このような未処理ヘパリン含有組成物を用いて、
ATIIIアッセイを上述のように行った。HCII−正
常サンプルの標準曲線(「HCII−正常/未処理」と
称する)(□)、および参照サンプルの標準曲線(「対照/
未処理」と称する)(■)を図1に示す。
【0070】図1に関して、HCII−正常/未処理曲
線(□)および参照/未処理(■)曲線の二曲線を比較する
と、未処理ヘパリンを用いるトロンビン系アッセイにお
ける測定抗トロンビン活性に対するHCIIの影響がわ
かる。5%−ATIII(参照/未処理血漿サンプルは5%
−ATIIIおよび5%−HCIIを含有し、HCII−
正常/未処理血漿サンプルは5%−ATIIIおよび10
0%−HCIIを含有することがわかっている)におけ
る上記曲線の測定ATIII値の差は、非ATIII阻害物質
(主にHCII)の測定活性に対する影響を表す。すなわ
ち、未処理ヘパリンを用いるアッセイにおいて、測定A
TIII活性に対するHCIIの影響は、約25%であ
る。
【0071】一方、図1の、HCII−正常/処理(▲)
およびHCII−正常/未処理の標準曲線の測定ATII
I値を、既知5%−ATIII値で比較することによって、
好ましいヘパリン誘導体を用いるトロンビン系アッセイ
における測定抗トロンビン活性に対するHCIIの影響
がわかる。アッセイに付したHCII−正常サンプルは
100%−HCIIを含有していたが、アッセイにおい
て未処理ヘパリンを用いた場合にしか、HCIIは測定
ATIIIに影響しなかった。上記サンプル中のHCII
は明らかに、アッセイにヘパリン誘導体を使用した場合
には測定ATIIIレベルに影響しなかった。 希釈血漿サンプル:ヘパリン誘導体−トロンビン試薬:
色素生成トロンビン基質(1:1:1)のアッセイ混合物
を用いた自動化プロトコルを用いても、同様の結果が得
られた。別の自動化プロトコルにおいては、血漿サンプ
ルを、ヘパリン誘導体−トロンビン組成物と、1:55
の比で総体積280μlで混合し、30〜180秒間イ
ンキュベートした。次いで、トロンビン基質40〜70
μlを加え、反応速度を装置で計算し、%正常として表
した。
【0072】実施例4:未処理ヘパリンおよび種々の濃
度の塩化ナトリウムを用いるATIIIアッセイ 本実施例においては、塩化ナトリウム濃度を175〜6
00mMの範囲で変化したアッセイ混合物中、未処理ヘ
パリンを用いて、参照サンプルおよびHCII−正常サ
ンプルに対して本質的に実施例3と同様にATIIIアッ
セイを行った。175mMおよび310mMのサンプル
の標準曲線を作製した。これら曲線は、本明細書および
図2中で、「参照/未処理/0.175M」(■)、「H
CII−正常/未処理/0.175M」(◇)、「参照/
未処理/0.310M」(▲)、および「HCII−正常
/未処理/0.310M」(□)と称する。
【0073】図2に関して、参照/未処理/0.175
M曲線(■)と、HCII−正常/未処理/0.175M
曲線(◇)との、既知5%−ATIIIレベルでの測定ATI
II値の差は、175mM塩化ナトリウムを用いた場合の
測定抗トロンビン活性に対するHCIIの影響を示す
(約25%)。参照/未処理/0.310M曲線(▲)と、
HCII−正常/未処理/0.310M曲線(□)との、
既知5%−ATIIIレベルでの測定ATIII値の差は、3
10mM塩化ナトリウム濃度とした場合の測定抗トロン
ビン活性に対するHCIIの影響を示す(5%)。すなわ
ち、塩濃度の上昇は、測定抗トロンビン活性に対するH
CIIの影響を少なくすることによって、トロンビン系
ATIIIアッセイを改善し得る。
【0074】実施例5:コンドロイチナーゼACI処理
ヘパリンを用い、塩化ナトリウム濃度を上昇したATII
Iアッセイ ヘパリン誘導体と高濃度の塩を含有するアッセイ混合物
を用いることによる組み合わせ効果を評価するために、
ATIIIアッセイを行った。コンドロイチナーゼAC処
理ヘパリンおよび310mM塩化ナトリウムを含有する
アッセイ混合物、並びに未処理ヘパリンおよび175m
M塩化ナトリウムを含有するアッセイ混合物を用いたこ
とを除いては、本質的に実施例3に記載のように、参照
サンプルおよびHCII−正常サンプルのアッセイを行
った。作製した標準曲線は、本明細書および図3中で、
「参照/未処理/0.175M」(■)、「HCII−正
常/未処理/0175M」(◇)、「参照/処理/0.3
10M」(▲)、および「HCII−正常/処理/0.3
10M」(□)と称する。
【0075】図3に関して、参照/未処理/0.175
M曲線(■)と、HCII−正常/未処理/0.175M
曲線(◇)との、既知5%−ATIIIレベルでの測定ATI
II値の差は、175mM塩化ナトリウムアッセイ混合物
中で未処理ヘパリンを用いた場合の測定抗トロンビン活
性に対するHCIIの影響を示す(約25%)。参照/処
理/0.310M曲線(▲)と、HCII−正常/処理/
0.310M曲線との、既知5%−ATIIIレベルでの
測定ATIII値の差は、ヘパリン誘導体および310m
M塩化ナトリウムアッセイ混合物を用いた場合の測定抗
トロンビン活性に対するHCII−の影響を示す(約6
%)。
【0076】実施例6:ATIII除去血漿のATIIIアッ
セイ ATIIIレベルが1%正常未満であるが、ヘパリン補因
子II(HCII)および他の血漿成分は正常レベルで含
有するATIII免疫除去血漿(Affinity Biologicals)
を、塩溶液で希釈することによって、標準血漿サンプル
(ATIII除去サンプルと称する)を調製した。このATI
II除去サンプルのHCIIレベルを順次低下し(75%
−HCII、50%−HCII、25%−HCIIおよ
び0%−HCII)、各サンプルのATIIIレベルは1%
未満とした。コンドロイチナーゼAC処理ヘパリンおよ
び310mM塩化ナトリウムを含有するアッセイ混合
物、並びに対照として、未処理ヘパリンおよび175m
M塩化ナトリウムを含有するアッセイ混合物を用いたこ
とを除いては、本質的に実施例3に記載のように、AT
III除去サンプルのアッセイを行った。作製した標準曲
線は、本明細書および図4中で、「ATIII除去/未処
理/0.175M」(■)、および「ATIII除去/処理
/0.310M」(◇)と称する。
【0077】図4に関して、塩濃度175mMで未処理
ヘパリンを用いて測定したATIII(■)は、HCII濃
度を低下するに従って変化した。これにより、HCII
が、測定抗トロンビン活性に用量依存的に影響すること
がわかる。一方、ヘパリン誘導体および310mM塩を
用いて測定したATIIIは、HCII濃度に依存せず、
各ATIII依存サンプルについて実際のATIIIが正確に
測定された。本発明のATIIIアッセイの利点は、ATI
II除去/未処理/0.175M曲線(■)と、ATIII除
去/処理/0.310M曲線(◇)とを、HCII−10
0%の点で比較することによっても示される。このデー
タによると、既知プロトコル(未処理ヘパリンおよび1
75mM塩使用)を用いて血漿サンプルのATIIIを測定
すると、HCIIが測定抗トロンビン活性に20%以上
影響する。しかし、本発明のプロトコル(ヘパリン誘導
体および310mM塩使用)を用いてATIIIを測定する
と、HCIIは測定抗トロンビン活性に約2%しか影響
しない。
【0078】実施例7:コンドロイチナーゼACI処理
ヘパリンを用いるATIIIアッセイと、他のATIIIアッ
セイとの相関 本発明のATIIIアッセイ(ヘパリン誘導体使用)と、既
知のトロンビン系ATIIIアッセイ(未処理ヘパリン使
用)および既知Xa因子系ATIIIアッセイとを比較する
研究を行った。この研究に、全部で116の血漿サンプ
ルを使用した。このような血漿サンプルは、正常で健康
なドナーからと、肝疾患、汎発性血管内凝固(DIC)並
びにI型およびII型遺伝的ATIII欠損症の患者とか
ら採取した。ATIII除去、HCII除去および正常血
漿の混合物から、少数のサンプルを調製した。対照サン
プルの分析は、自動化装置でFDA承認法に従って、市
販Xa因子系ATIIIアッセイおよび市販IIa因子(ト
ロンビン)系アッセイを用い、未処理ヘパリンおよび1
75mM塩化ナトリウムを用いて行った。本発明のAT
IIIアッセイによって、コンドロイトナーゼAC処理ヘ
パリンおよび220mM塩化ナトリウムを含有するアッ
セイ混合物を用いて、上記と同じサンプルのATIIIレ
ベルを実施例3に記載の方法で測定した。
【0079】方法間の相関レベルを調べるために、アッ
セイ結果を回帰分析に付した。図5および表1は、本発
明のATIIIアッセイ結果と、既知トロンビン系アッセ
イ(未処理ヘパリン使用)結果とを比較するものである。
図6および表2は、本発明のATIIIアッセイ結果を、
Xa因子系アッセイ結果と比較するものである。相関係
数rによると、本発明のATIIIアッセイは、既知トロ
ンビン系アッセイとよりも(r=0.93)、Xa因子系
アッセイとの相関性が高い(r=0.98)。更に、Xa
因子系アッセイと、既知トロンビン系アッセイ(未処理
ヘパリン使用)との相関性は、より低かった(r=0.8
9、y=1.07X−6.26)。このデータからわか
るように、本発明のATIIIアッセイは、既知IIa因
子系ATIIIアッセイ(未処理ヘパリン使用)とよりも、
HCII非依存性Xa系アッセイとの相関性が高い。
【0080】
【表1】 ATIIIアッセイ−自動化(Amelung-AMAX)新規トロンビン系ATIIIアッセイ 対 既知トロンビン系ATIIIアッセイ 回帰アウトプット: 定数 −2.8748223 Yの標準誤差(算出) 9.12998044 Rの2乗 0.85751825 R 0.92602281 観察数 116 自由度 114 X係数 1.03629444 係数の標準誤差 0.03956295 Y=1.03X−2.88
【0081】
【表2】 ATIIIアッセイ−自動化(Amelung-AMAX)既知Xaアッセイ 対 新規トロンビン系ATIIIアッセイ 回帰アウトプット: 定数 7.85729778 Yの標準誤差(算出) 5.06453959 Rの2乗 0.95615708 R 0.97783285 観察数 116 自由度 114 X係数 0.91307889 係数の標準誤差 0.01831222 Y=1.91X+7.85
【0082】実施例8:種々のATIIIアッセイを用い
る臨床試験における、正常および異常患者分別 Xa因子系アッセイ、既知トロンビン系アッセイ(未処
理ヘパリンおよび175mM塩使用)、および本発明の
トロンビン系アッセイ(コンドロイチナーゼACによっ
て調製したヘパリン誘導体と、220mM塩化ナトリウ
ムを使用)によって、複数の健康な志願者のATIIIレベ
ルを測定した。Xa因子系アッセイによって異常(ATI
II<75%正常)と判定された30の患者サンプルを選
択し、同じサンプルの既知トロンビン系アッセイおよび
本発明トロンビン系アッセイによって得た値と比較し
た。正常および異常の測定範囲を、未処理データに基づ
いて求め、また、平均値に平均値の二標準偏差を加減す
ることによって算出した。未処理データに基づく測定範
囲を図7に示す。その範囲によると、Xa因子系アッセ
イも、本発明のトロンビン系アッセイも、正常と異常の
サンプルを区別することができる。すなわち、それらプ
ロトコルに従ってATIIIを測定すると、正常サンプル
の下限値が、異常サンプルの上限値よりも明らかに高
い。しかし、既知のトロンビン系アッセイでは、一部の
正常および異常血漿サンプルを区別することができな
い。すなわち、正常サンプルの下限値と異常サンプルの
上限値が重複していることがわかる。平均値±2SDデ
ータ(データを示さず)によっても、同様の区別と重複と
が見られる。
【0083】実施例9:高度較正参照血漿の調製 正常ヒト血漿7単位の貯留から、正常参照血漿を調製し
た。貯留血漿を、Hepes/プロピオン酸緩衝濃厚液(2M
Hepes/40g/lプロピオン酸)およびグリシン(Sig
ma catalog G7126、10g/l)と混合した。こ
の緩衝血漿を混合し、濾過して微粒分を除去した後、
1.5ml量をバイアルに入れた。ゴム栓を緩くはめ
た。バイアルを凍結乾燥器(フリーズドライヤー)に移
し、減圧することなく−40℃で2〜4時間冷凍した。
次いで、減圧し(<200ミリトル)、貯蔵温度を25℃
に設定した。血漿が4時間で25℃に達したら、減圧下
にバイアルをキャップで密閉した。
【0084】凍結乾燥した正常参照血漿を、脱イオン水
で再構成して1.0mlとし、高度較正血漿参照を形成
した。これにより、すべての血漿タンパク質(ATIIIを
包含する)の濃度を、元の濃度の約1.4倍に有効に高
めた。この高度較正参照血漿を、WHO 2nd Intern
ational Standard for Antithrombin,Plasma93/
763(1994年確立)に対して証明した。(Internati
onal Institute for Biological Standards and
Controls, PottersBar, U.K.)。すなわち、こ
の高度較正参照材料16〜24バイアルを塩溶液で1:
1希釈し、次いで、確証標準から作製した標準曲線を用
いて、2セットの実験において、本発明の方法によるA
TIIIのアッセイに付した。測定ATIII値に希釈ファク
ター2を掛けた。高度較正参照血漿は、130〜140
%正常の上昇した高末端範囲を有することがわかった。
【0085】実施例10:高度較正参照血漿を標準とし
て用いるATIIIアッセイ 実施例9に記載のように調製した高度較正参照血漿を用
いて、実施例3に記載のように標準曲線を作製した。こ
の標準曲線は、約140%正常までの高末端ATIII値
を含んでいた。高度較正参照血漿から作製した標準曲線
を用いて、約120%正常を超えるATIIIレベルを有
する患者血漿サンプルを、直接アッセイに付した。この
ような直接高末端ATIIIアッセイのデータは、図5お
よび図6(実施例7参照)、並びに図7(実施例8参照)に
含まれている。
【0086】実施例11:凍結乾燥ヘパリン誘導体−ト
ロンビン試薬組成物の調製 ヘパリン誘導体濃度を約1.5U/mlとし、トロンビ
ン濃度を約24IU/mlとしたことを除いては、実施
例2に記載のように、ヘパリン誘導体−トロンビン試薬
液を調製した。この試薬液を、4mlの量でバイアルに
入れた。ゴム栓を緩くはめた。バイアルを凍結乾燥器
(フリーズドライヤー)に移し、−40℃で2〜4時間冷
凍した。次いで、減圧(<200ミリトル)し、貯蔵温度
を25℃に設定した。組成物が4時間で25℃に達した
ら、減圧下にバイアルをキャップで密閉した。別の実験
では、ヘパリン濃度を約0.5〜6U/mlの範囲、ト
ロンビン濃度を約8〜96IU/mlの範囲で変化した
試薬液を調製した。これらの液も、本質的に前記と同様
に凍結乾燥した。
【0087】上記の本発明の詳細な説明および実施例に
照らして、本発明の複数の目的が達成されると理解され
る。本明細書中の記述および説明は、当業者に、本発
明、その原理、およびその実際の適用を教示することを
意図するものである。当業者は、本発明を、特定の適用
条件に最適となるように、種々の形態に応用および適用
し得る。すなわち、前記の本発明の特定の態様は、本発
明の制限を意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、様々な既知ATIII濃度を有する血
漿サンプルについて測定されたATIII値を示す。参照
サンプルは正常参照血漿を塩溶液で希釈することにより
製造され、HCII−正常サンプルは、正常参照血漿を、
1%正常未満ATIIIレベルを有するが、正常レベルの
ヘパリン補因子II(HCII)および他の血漿成分を含む
ATIII除去血漿(Affinity Biologicals)で希釈する
ことにより製造された。未処理ヘパリンを用いるトロン
ビン系アッセイによって参照サンプルを検定した(「参
照/未処理」と示された標準曲線--■)。HCII−正常
サンプルを、未処理ヘパリンを用いたトロンビン系アッ
セイにより検定し(「HCII-正常/未処理」と示され
た標準曲線--□)および独立して、コンドロイチナーゼ
ACを用いて製造されたヘパリン誘導体を用いるこの発
明のトロンビン系アッセイにより検定した(「HCII−
正常/処理」と示された標準曲線--▲)。値は%正常値
で記録されている。
【図2】 図2は、様々な既知ATIII濃度を有する血
漿サンプルについて測定されたATIII値を示す。参照
サンプルは正常参照血漿を塩溶液で希釈することにより
製造され、HCII−正常サンプルは、正常参照血漿を、
1%正常未満ATIIIレベルを有するが、正常レベルの
ヘパリン補因子II(HCII)および他の血漿成分を含む
ATIII除去血漿(Affinity Biologicals)で希釈する
ことにより製造された。塩化ナトリウム濃度が175ミ
リモルまたは310ミリモルであるアッセイ混合物中、
未処理ヘパリンを用いて参照サンプルおよびHCII−正
常サンプルを検定し、結果は「参照/未処理/0.17
5M」(■)、「HCII−正常/未処理/0.175
M」(◇)、「参照/未処理/0.310M」(▲)お
よび「HCII−正常/未処理/0.310M」(□)と
示されている。値は%正常値で記録されている。
【図3】 図3は、様々な既知ATIII濃度を有する血
漿サンプルについて測定されたATIII値を示す。参照
サンプルは正常参照血漿を塩溶液で希釈することにより
製造され、HCII−正常サンプルは、正常参照血漿を、
1%正常未満ATIIIレベルを有するが、正常レベルの
ヘパリン補因子II(HCII)および他の血漿成分を含む
ATIII除去血漿(Affinity Biologicals)で希釈する
ことにより製造された。コンドロイチナーゼAC−処理
ヘパリンおよび310ミリモルの塩化ナトリウムを含む
アッセイ混合物を用いて、および独立して、未処理ヘパ
リンおよび175ミリモルの塩化ナトリウムを含むアッ
セイ混合物を用いて、参照サンプルおよびHCII−正常
サンプルを検定した。作製した標準曲線は、「参照/未
処理/0.175M」(■)、「HCII−正常/未処理
/0.175M」(◇)、「参照/処理/0.310M」
(▲)および「HCII−正常/処理/0.310M」
(□)と示されている。
【図4】 図4は、様々な既知HCII濃度を有するAT
III除去血漿サンプルについて測定されたATIII値を示
す。ATIII除去サンプルは、1%正常未満ATIIIレベ
ルを有するが、正常レベルのヘパリン補因子II(HCI
I)および他の血漿成分を含むATIII免疫除去血漿(Af
finity Biologicals)を希釈することにより製造され
た。コンドロイチナーゼAC−処理ヘパリンおよび31
0ミリモルの塩化ナトリウムを含むアッセイ混合物を用
いて、および独立対照として、未処理ヘパリンおよび1
75ミリモルの塩化ナトリウムを含むアッセイ混合物を
用いて、ATIII除去サンプルを検定した。標準曲線
は、「ATIII−除去/未処理/0.175M」(■)お
よび「ATIII−除去/処理/0.310M」(◇)とし
て示されている。
【図5】 図5は、この発明のATIIIアッセイ(22
0ミリモルのNaCl濃度でコンドロイチナーゼ−AC
処理ヘパリンを用いる)をトロンビン系既知アッセイ
(175ミリモルのNaCl濃度で未処理ヘパリンを用
いる)と比較する相関関係試験の結果を示す。データの
回帰分析は、本発明ATIIIアッセイおよびトロンビン
系既知アッセイ間の相関係数rを示し、r=0.93で
ある。
【図6】 図6は、この発明のATIIIアッセイ(22
0ミリモルのNaCl濃度でコンドロイチナーゼAC処
理ヘパリンを用いる)を既知Xa因子系アッセイと比較
する相関関係試験の結果を示す。データの回帰分析は、
本発明ATIIIアッセイおよびXa因子系既知アッセイ
間の相関係数rを示し、r=0.98である。
【図7】 図7は、Xa因子系アッセイ、トロンビン系
既知アッセイ(未処理ヘパリンを使用)、およびこの発
明のトロンビン系アッセイ(コンドロイチナーゼACに
より製造されたヘパリン誘導体を使用)を用いて検定さ
れた健康な志願者集団について測定された正常および異
常ATIII範囲を比較する。異常試料は、Xa因子アッ
セイに基づき<75%正常として選択された。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血漿試料、異種トロンビン、およびトロ
    ンビン−アンチトロンビンIII複合体の形成を促進する
    のに有効であり、トロンビンに対するヘパリンコファク
    タII活性を増進する効果が未処理ヘパリンよりも低いヘ
    パリン誘導体を含むアッセイ混合物を調製し、 アッセイ混合物をインキュベーションし、 インキュベーションしたアッセイ混合物中の未複合化ト
    ロンビンを測定し、 測定した未複合化トロンビンを血漿試料中のアンチトロ
    ンビンIIIに相関させることを含んでなる、血漿試料中
    のアンチトロンビンIIIの測定方法。
  2. 【請求項2】 トロンビンに対するアンチトロンビンII
    I活性を増進するのに有効であり、トロンビンに対する
    ヘパリンコファクタII活性を増進する効果が未処理ヘパ
    リンよりも低いヘパリン誘導体を含んでなる処理ヘパリ
    ン。
  3. 【請求項3】 正常の約120%またはそれ以上の濃度
    でアンチトロンビンIIIを含む、血漿成分の測定の為の
    基準として用いるのに適した参照血漿。
JP10349902A 1997-12-09 1998-12-09 アンチトロンビンiiiの測定方法 Pending JPH11235197A (ja)

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