JPH11234698A - 信号同期回路およびそれを用いた色信号再生回路 - Google Patents

信号同期回路およびそれを用いた色信号再生回路

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JPH11234698A
JPH11234698A JP10036224A JP3622498A JPH11234698A JP H11234698 A JPH11234698 A JP H11234698A JP 10036224 A JP10036224 A JP 10036224A JP 3622498 A JP3622498 A JP 3622498A JP H11234698 A JPH11234698 A JP H11234698A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 NTSC方式またはPAL方式の何れかの信
号再生時における色付きの劣化を防止できる色信号再生
回路を実現する。 【解決手段】 位相比較回路でサブキャリア信号とバー
スト信号との位相を比較し、比較結果に応じた位相差信
号を出力し、VCOを制御し所定の周波数および位相を
持つ発振信号を生成する。位相反転制御回路により、サ
ブキャリア信号とバースト信号との位相を比較し、その
位相差が予め設定された閾値を越えたとき位相反転制御
信号を出力し、VCOの発振信号を反転して出力し、P
AL方式の信号を再生する場合に、検出された位相差信
号に所定の位相差付加信号を加えて、調整した位相差信
号が上記閾値を越えたか否かによりVCO発振信号の反
転制御を行う。このように制御されたVCOの発振信号
を周波数変換回路に入力し、再生された低域変換色信号
をクロマ帯域の搬送色信号に変換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオ信号再生装
置、特に異なる信号方式、例えば、PAL(Phase Alte
rnation by Line )放送方式およびNTSC(National
Television System Committee)放送方式のビデオ信号
を再生する場合の色信号の再生に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ビデオ信号再生装置において、輝度信号
および色信号を再生するために、それぞれ輝度信号再生
回路と色信号再生回路が設けられている。色信号再生回
路の中には色同期回路が設けられている。色同期回路
は、色信号を再生するための基準となるサブキャリア信
号(色副搬送波)に色信号のカラーバースト信号(以
下、単にバースト信号という)の周波数および位相を同
期させる働きをする。通常、サブキャリア信号にバース
ト信号の周波数、位相を同期させるために、PLL回路
を用いて同期制御が行われる。
【0003】画像および音声信号を記録可能な記録装
置、例えばVTR(Video Tape Recorder )において
は、映像記録媒体となるもの、例えば、磁気テープに記
録されたビデオ信号は、FM変調された複合映像信号で
ある。当該複合映像信号には、映像信号の強度を表す輝
度信号と、色を表す色信号、さらに音声を表す音声信号
などが含まれている。例えば、通常8ミリビデオと呼ば
れている家庭用VTR装置において、輝度信号は、映像
信号の中でもっともレベルの低い同期信号の先端から、
もっともレベルの高い白ピークまでが、例えば、4.2
〜5.4MHz程度の周波数偏移幅を有するFM変調信
号に変調される。色信号は、低域に変換された低域変換
色信号として記録される。信号方式に応じて、低域に変
換された搬送色信号の中心周波数が異なる。例えば、N
TSC放送方式のVTRにおいて、低域に変換された搬
送色信号の中心周波数は743.444kHzであり、
一方PAL放送方式においては、低域変換色信号の中心
周波数は732.422kHzである。
【0004】VTR装置のビデオ信号再生部において、
再生ヘッドより読み出されたFM変調信号を、まずFM
検波してもとの複合映像信号を再生する。再生された複
合映像信号は、ハイパスフィルタにより輝度信号が選択
されて、輝度信号再生回路により処理される。ローパス
フィルタにより、複合映像信号に含まれている低域変換
色信号が選択され、色同期回路によりサブキャリア信号
に周波数と位相が同期したバースト信号が再生される。
これにより、低域変換された色信号が周波数変換され、
サブキャリア信号と同じ周波数、且つ位相同期した搬送
色信号が生成される。
【0005】モニタなどの画像表示装置に、カラーの映
像信号を表示させるために、水平同期信号および垂直同
期信号を含む輝度信号に搬送色信号が挿入され、さらに
色信号を再生する際に基準となるバースト信号を水平同
期信号の後方のバックポーチに挿入される。このように
生成した複合映像信号が、例えば、テレビジョン受信機
により再生され、CRTなどの表示装置にカラーの映像
信号として表示される。
【0006】サブキャリア信号の周波数は、信号方式に
より異なる。例えば、NTSC放送方式においては、サ
ブキャリア信号の周波数は3.579545MHz、通
常近似的に3.58MHzと表記しており、PAL放送
方式においては、サブキャリア信号の周波数は4.43
3619MHzであり、通常近似的に4.43MHzと
表記している。さらに、信号方式によってバースト信号
とサブキャリア信号の位相差が異なる。複合映像信号に
おけるバースト信号は、水平同期信号のバックポーチに
サブキャリア信号と同周期の発振信号の8〜12周期分
が挿入されて構成される。NTSC放送方式の複合映像
信号において、当該バースト信号は、各水平周期におい
てすべて同じ位相を有し、サブキャリア信号から90°
の位相差が保たれているが、PAL放送方式の複合映像
信号においては、一水平周期毎に、サブキャリア信号と
バースト信号の位相差が交互に45°、135°に切り
換わる。
【0007】図5は、NTSC放送方式およびPAL放
送方式におけるバースト信号の波形およびバースト信号
と基準サブキャリア信号との位相差を示している。図示
のように、NTSC放送方式において、各水平同期区間
(1H)に挿入されたバースト信号の位相はすべて同じ
であり、各バースト信号とサブキャリア信号との位相差
は、90°に保持されている。これに対して、PAL放
送方式においては、水平同期区間毎に、サブキャリア信
号に対してバースト信号の位相が45°と135°で切
り換わる。なお、上述したように、バースト信号は水平
同期信号の後方のバックポーチに挿入された8〜12周
期分の信号であり、図5は、バースト信号の位相を示す
目的で2〜3周期分のみを表示しており、実際のバース
ト信号とは異なる。
【0008】色同期回路において、上述したようにPL
L回路を用いて、基準信号となるサブキャリア信号に同
期したバースト信号を発生させる。PLL回路において
は、掛算器により位相差を検出する場合に、図6に示す
入出力特性を有する。図6では、横軸は入力した二つの
信号の位相差Δθを示し、縦軸は位相差Δθに応じて出
力された位相差信号SD のレベルを示している。図示の
ように、例えば、位相同期ポイントを90°とすると、
位相同期ポイントから位相が90°ずれたとき、位相差
信号SD が最大値SDMAXに達する。しかし、位相差がそ
れ以上増加すると、位相差信号SD のレベルが逆に低下
していく。このため、入力信号の位相が同期ポイントか
ら90°以上離れた場合に、PLL回路の引き込みが遅
くなる。これを回避するため、通常の色同期回路ではP
LL回路の他に位相反転制御回路が設けられ、同期ポイ
ントから一定の角度以上の位相ずれ、例えば、135°
以上の位相ずれが検出された場合に、バースト信号を反
転させる、即ち、位相を180°ずらすことで、PLL
回路の引き込みをはやくする。
【0009】図7はPLL回路の一構成要素である位相
比較回路および上述した位相反転制御回路の動作原理を
説明するための図である。図示のように、位相比較回路
は、掛算器1により構成され、位相反転制御回路2は掛
算器21と比較器22により構成されている。位相比較
回路において、掛算器1にはバースト信号SB0とSB1
サブキャリア信号SC0とSC1がそれぞれ入力される。バ
ースト信号SB0とSB1は互いに位相反転する差動信号で
あり、サブキャリア信号SC0とSC1も互いに位相反転す
る差動信号である。なお、図示のように、位相反転制御
回路2に入力されるサブキャリア信号SC2とSC3は、互
いに位相反転する差動信号である。さらに、二対の差動
信号を構成するサブキャリア信号SC0、SC1、SC2とS
C3において、信号SC2を基準とすると、信号SC0とSC1
の位相は、それぞれ90°と270°であり、信号SC3
の位相は180°である。
【0010】NTSC放送方式では、位相比較回路1に
より、バースト信号とサブキャリア信号の位相差が検出
され、検出結果に応じた位相差信号SD が出力される。
位相差信号SD が例えば、ローパスフィルタ(LPF)
を通して、高周波ノイズ成分を除去したあと、電圧制御
発振器(VCO)の制御信号としてVCOに印加する
と、VCOから基準となるサブキャリア信号に所定の位
相差を持つ発振信号が得られる。
【0011】位相反転制御回路2において、位相比較回
路とほぼ同じような掛算器21が設けられ、掛算器21
に、一対の差動信号であるバースト信号SB0とSB1、お
よびもう一対の差動信号であるサブキャリア信号SC2
C3がそれぞれ入力される。掛算器21によりバースト
信号とサブキャリア信号との位相差に応じて位相差信号
D0が出力される。当該位相差信号SD0が比較器22に
入力され、さらに、同じく比較器22に入力された位相
反転基準信号SP0と比較され、比較結果に応じて、位相
反転制御信号ST が出力される。なお、位相反転基準信
号SP0は、予め所定の位相差に応じて設定された信号と
すると、掛算器21からの位相差信号が当該基準信号S
P0に達したとき、比較器22により位相反転制御信号S
T が出力される。
【0012】このため、所定の位相差、例えば、135
°の位相差に応じて位相反転基準信号SP0を設定してお
くと、掛算器21に入力されたバースト信号とサブキャ
リア信号の位相差が設定された135°の位相差に達し
たとき、比較器22から位相反転制御信号ST が出力さ
れる。当該位相反転制御信号ST に応じて、VCOの発
振信号を反転させることにより、PLL回路の引き込み
時間が短縮され、PLL回路の応答特性を改善できる。
このように設定された位相反転の基準値は、閾値または
スレッショルドという。上述した例では、スレッショル
ドが135°である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した位
相比較回路および位相反転制御回路により構成された従
来の位相同期回路では、各水平同期区間においてバース
ト信号とサブキャリア信号の位相差が所定値に保持され
ているNTSC放送方式の信号に対して有効であるが、
PAL放送方式の信号のように、各水平同期区間によっ
てバースト信号とサブキャリア信号の位相差が切り換わ
る信号に対して所望の機能を果たせなくなるという不利
益がある。
【0014】通常の位相同期回路において、動作の安定
性をはかるために、例えば、連続して水平同期区間2区
間において位相差が設定したスレッショルド、例えば1
35°を越えた場合に、PLL回路の位相同期が外れた
と判定して、位相反転制御回路2により位相反転制御信
号ST が出力される。これは、ノイズによってバースト
信号の位相が一時的に乱れることがあり、バースト信号
の位相乱れが短時間において発生し、次の水平同期区間
において回復することがある。このため、1水平同期区
間において位相差がスレッショルドを越えた度にVCO
の出力信号を反転させると、次の水平同期区間からバー
スト信号の位相乱れが回復した場合に、PLL回路が再
び引き込みを開始させ、動作の安定性が損なわれる恐れ
がある。このため、位相反転制御回路2において、例え
ば、連続して2周期において位相差がスレッショルドを
越えたとき、PLL回路の位相同期が外れたと判定し、
位相反転制御信号ST を出力する。このような制御によ
り、NTSC放送方式では色同期回路が安定して動作す
ることができる。
【0015】しかし、PAL放送方式では、上述したよ
うに水平同期区間毎にバースト信号とサブキャリア信号
の位相差が45°、135°交互に切り換えられる。通
常、NTSC放送方式とPAL放送方式との切り換えが
行っていないので、NTSC放送方式のように位相差ス
レッショルドを135°に設定すると、PAL放送方式
においては、実質的な位相差が180°に達してしま
う。このため、位相差が大きくなっても、位相反転制御
回路は作動せず、VCOの出力信号の位相反転が行われ
ないので、PAL放送方式における位相同期の制御は、
位相同期回路のみで行われ、引き込みが遅くなる。
【0016】特殊再生、例えば、一時停止、早送りおよ
び巻き戻し再生では、通常再生に較べて位相差が大きく
なり、サブキャリア信号とバースト信号との位相差が9
0°以上になることがある。この場合に、PLL回路の
引き込みを速くするために位相反転制御回路が機能しな
ければならないが、従来の再生装置の色信号同期回路に
おいては、PAL放送方式の信号に対して、位相反転制
御回路が殆ど正常に機能しないため、位相同期の引き込
みが遅くなり、色付きが遅いという不利益が生じる。例
えば、PAL放送方式信号に対して一時停止、早送りま
たは巻き戻しなどの特殊再生の場合に、再生した信号を
表示するモニタの画面の最上部またはノイズバーの直下
の色付きが悪くなる。
【0017】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、NTSC放送方式またはPAL
放送方式の異なる信号を再生するビデオ信号再生装置に
おいて、信号方式に応じて位相反転制御回路の切り換え
を行い、いずれの信号方式においても位相反転制御を正
常に機能でき、色同期信号の引き込みを速くすることが
でき、PAL放送方式の信号再生における色付きを改善
できる信号同期回路を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の信号同期回路は、位相が異なる第1または
第2の入力信号の何れかが入力され、当該入力信号に同
期した信号を発生する信号同期回路であって、上記入力
信号と基準信号との位相を比較し、上記入力信号と上記
基準信号との位相差に応じた位相差信号を出力する位相
比較回路と、上記位相比較回路からの上記位相差信号に
よって制御された周波数で発振し、発振信号を出力する
発振回路と、上記入力信号と上記基準信号との位相を比
較し、第2の位相差信号を出力し、上記第1の入力信号
が入力されたとき、上記第2の位相差信号を用い、上記
第2の入力信号が入力されたとき、上記第2の位相差信
号に所定の値が付加された位相差信号を用いて予め設定
された閾値とを比較し、比較結果に応じて上記発振回路
の出力信号を反転させる位相反転制御回路とを有する。
【0019】また、本発明の信号同期回路は、例えば、
基準信号発生回路により発生した所定の周波数または位
相を持つ基準信号と上記入力信号との位相を比較し、上
記入力信号と上記基準信号との位相差に応じた位相差信
号を出力する位相比較回路と、上記位相差信号に応じ
て、所定の周波数を持つ発振信号を出力する発振回路
と、上記基準信号と上記入力信号との位相を比較し、上
記入力信号と上記基準信号との位相差が所定の閾値を越
えたとき、上記発振回路の出力信号を反転させて、反転
した発振信号を出力する位相反転制御回路と、上記第2
の入力信号が入力されたとき、上記位相反転制御回路に
より検出された上記入力信号と上記基準信号との位相差
信号に、所定の位相差を示す調整信号を加えて調整し、
当該調整した位相差信号を上記閾値と比較させる切り換
え回路とを有する。
【0020】また、本発明の色信号再生回路は、周波数
または位相の異なる第1または第2の色信号の何れかに
対して、当該色信号に応じて所定の周波数および位相を
有する搬送色信号を生成する色信号再生回路であって、
所定の周波数または位相を持つ基準信号と上記入力信号
との位相を比較し、上記入力信号と上記基準信号との位
相差に応じた位相差信号を出力する位相比較回路と、上
記位相差信号に応じて、所定の周波数を持つ発振信号を
出力する発振回路と、上記基準信号と上記入力信号との
位相を比較し、上記第1の色信号が入力されたとき上記
入力信号と上記基準信号との位相差が所定の閾値を越え
たとき、上記発振回路の出力信号を反転させ、上記第2
の色信号が入力されたとき上記入力信号と上記基準信号
との位相差に、所定の位相差を示す調整信号を加えて調
整し、当該調整した位相差信号が上記閾値を越えたと
き、上記発振回路の出力信号を反転させて、反転した発
振信号を出力させる位相反転制御回路と、上記発振回路
の出力信号と上記第1または第2の入力信号の何れかの
信号との周波数の差分を持つ上記搬送色信号を発生し、
当該搬送色信号を上記入力信号として上記位相比較回路
および上記位相反転制御回路にそれぞれ出力する周波数
変換回路とを有する。
【0021】また、本発明では、好適には、上記位相反
転制御回路は、上記基準信号と上記入力信号との位相を
比較し、比較結果に応じた第2の位相差信号を出力する
第2の位相比較回路を有し、上記位相反転制御回路は、
上記第2の位相差信号と予め設定された閾値とを比較
し、上記第2の位相差信号が上記閾値を越えたか否かを
判断する比較回路を有する。
【0022】さらに、本発明では、好適には、上記切り
換え回路は、上記第2の入力信号が入力されたとき、上
記第2の位相差信号に上記調整信号を加えた信号を上記
比較回路に供給し、当該調整された位相差信号と閾値と
を比較させる。
【0023】本発明によれば、例えば、NTSC放送方
式またはPAL放送方式の2種類の異なるビデオ信号を
再生可能なVTR装置において、信号再生系の色再生回
路では再生する信号の方式に応じて、切り換えが行われ
ることにより何れの方式の信号の再生も正常に動作する
ことが可能となる。例えば、NTSC放送方式の信号を
再生する場合に、各水平同期区間にバースト信号と搬送
色信号の位相差が90°に固定されているので、位相反
転制御回路により基準信号とバースト信号の位相差が予
め設定された閾値を越えたとき、PLL回路におけるV
COの出力信号を反転させて、当該反転した信号を用い
て再生した色信号の周波数変換が行われるので、PLL
回路の引き込み速度が速くなる。一方、PAL放送方式
あの信号を再生する場合に、各水平同期区間毎にバース
ト信号と搬送色信号の位相差が45°と135°切り換
えられる。このため、PAL放送方式の信号を再生する
とき、位相反転制御回路において、検出された基準信号
とバースト信号の位相差に所定の位相差調整信号を加え
て位相差調整が行われる。当該調整した位相差が上記設
定された閾値を越えた否かにより、位相反転が行われる
か否かが制御される。
【0024】このように構成された信号同期回路および
それを用いた色信号再生回路においては、NTSC放送
方式またはPAL放送方式の何れかの信号を再生する場
合においても、同様な閾値を用いて位相反転の制御を行
うことができ、何れの方式の再生信号においても、位相
反転制御が正常に行われ、PLL回路の引き込み速度の
改善が実現できる。これにより、従来のNTSC信号再
生時の色付きの良い特性を維持したまま、従来PAL方
式信号再生時に問題だった色付きの劣化が改善される。
【0025】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る信号同期回路
を有する色信号再生回路の構成を示すブロック図であ
る。図1において、100は信号同期回路(以下、色信
号同期回路という)であり、当該色信号同期回路によ
り、低域変換された搬送色信号をサブキャリア信号に周
波数変換し、放送方式に応じて所定の周波数を持つ搬送
色信号を生成する。例えば、NTSC放送方式におい
て、3.579545MHzの搬送色信号を生成し、P
AL放送方式においては、4.433619MHzの搬
送色信号を生成する。
【0026】図1は、色同期回路100を含む色信号再
生回路の全体の構成を示している。図示のように、再生
ヘッドより記録媒体、例えば磁気タイプから記録信号が
読み出される。当該読み出された記録信号は、FM変調
された輝度信号と低域変換された色信号、さらに例え
ば、FM多重化した音声信号などが含まれる混合信号で
ある。再生増幅器10により、読み出した混合信号が増
幅され、さらに低域通過フィルタ(LPF)20によ
り、搬送色信号以外の周波数成分が減衰され、搬送色信
号が含まれる周波数帯域の信号のみが選択され、抽出さ
れる。なお、上述したように、低域変換された色信号の
中心周波数は、NTSC放送方式において743.44
4kHzであり、一方PAL放送方式においては、73
2.422kHzである。以下の説明において、低域変
換された色信号の中心周波数をf0 とする。また、通常
の搬送色信号の中心周波数をf1 とする。
【0027】ACC回路(自動色制御回路)30によ
り、ローパスフィルタLPFにより抽出された色信号の
振幅が調整される。そして、周波数変換回路40におい
て、振幅が調整した低域色信号と色同期回路100によ
り生成した高域信号とが混合され、これらの信号の周波
数の差を持つ信号が出力される。当該出力信号がクロマ
帯域にあるクロマバースト信号(以下、単にバースト信
号という)である。このように生成したバースト信号が
帯域通過フィルタ(BPF)50により、クロマ帯域
(f1 ±0.5MHz)の信号成分のみが抽出され、他
の周波数成分の信号が除去される。
【0028】帯域フィルタ50から出力されたバースト
信号がクロストークキャンセル回路60を通して、磁気
テープ上に隣接するトラック間の色信号のクロストーク
が除去される。クロストークキャンセル回路60の出力
信号がさらに帯域通過フィルタ70を通して、クロスト
ークキャンセル回路60で生じたノイズ成分が除去さ
れ、クロマ帯域の信号成分のみが抽出される。
【0029】ビデオ信号を磁気テープに記録する記録装
置においては、FM変調して記録された信号の高域ノイ
ズを再生装置により効果的に低減するために、記録前の
FM変調信号に対して、プリエンファシス回路により、
高域信号を強調する信号処理が行われる。このため、色
信号を含む記録信号の高域成分が強調されたあと、磁気
テープに記録される。
【0030】ビデオ信号再生装置においては、記録装置
と逆の特性を持つデエンファシス回路が設けられてい
る。当該デエンファシス回路により、信号の高域成分を
減衰することにより、再生された信号の直線性が保た
れ、高域成分のノイズ信号が抑制でき、見かけ上の解像
度が改善され、より鮮明な再生画像が得られる。このた
め、輝度信号のデエンファシスとは別に、色信号再生回
路にはデエンファシス回路が設けられている。図1に示
すように、デエンファシス回路として、バーストデエン
ファシス回路80とクロマデエンファシス回路90が設
けられている。バーストデエンファシス回路80によ
り、帯域通過フィルタ70から出力されたバースト信号
の高域成分が減衰された。記録回路においては、バース
ト信号の高域成分が、例えば、低域成分に較べて6dB
強調して記憶されているので、バースト信号デエンファ
シス回路80では、バースト信号の高域成分に対して、
記録系とは逆の処理を行い、6dBを減衰させる。この
ように処理したあと、さらにクロマデエンファシス回路
90により、クロマ帯域全体にわたってデエンファシス
が行われ、位相の変わり目における信号が強調され、色
信号の全体の直線性が調整される。
【0031】このような処理を経て得られたバースト信
号SB は、色同期回路100とキラースイッチ110に
それぞれ供給される。キラースイッチ110に供給され
たバースト信号SB は、再生した信号が白黒信号である
か、カラー信号であるかを識別して、識別の結果に応じ
て色信号の再生をオン/オフさせることにより、白黒記
録信号再生中における色雑音の発生を防止する。
【0032】キラースイッチ110の出力信号は、出力
ドライバーに入力され、出力ドライバーの出力信号は、
例えば、輝度信号再生回路で再生された輝度信号と混合
され、さらに、バースト信号が加えられ、また、音声信
号が混合されたあとの複合映像信号が生成され、出力さ
れる。当該生成された複合映像信号は、例えば、テレビ
受信機に入力され、テレビ受信機により、再生された映
像信号の表示および音声信号の出力が行われる。
【0033】色同期回路100は、サブキャリア信号を
基準信号SC として、クロマデエンファシス回路90で
出力されたバースト信号SB との位相差を検出し、当該
位相差に応じて制御された周波数を持つ発振信号SO
周波数変換回路40に供給する。ここで、色同期回路1
00のVCO104により発生した発振信号の周波数
は、低域変換色信号の中心周波数f0 とクロマ帯域の中
心周波数f1 との和であるとする。即ち、図1に示す位
相反転回路を介して、周波数変換回路40に入力された
発振信号の周波数f2 は、(f2 =f0 +f1 )であ
る。
【0034】周波数変換回路40は、例えば、ヘテロダ
イン回路により構成されており、ACC回路30からの
低域変換色信号と色同期回路100からの発振信号をも
って、これらの入力信号の周波数の差を持つ発振信号が
生成される。このため、周波数変換回路40により、
(f2 −f0 =f1 )の周波数を持つ、即ち、クロマ帯
域の搬送色信号が発生される。なお、周波数変換で生じ
たクロマ低域以外の他の周波数成分が周波数変換回路4
0の次段に設けられた帯域通過フィルタ50により、減
衰または除去されるので、中心周波数f1 とするクロマ
帯域の周波数成分のみを含む搬送色信号が得られる。
【0035】色同期回路100は、本発明により改良さ
れた部分であり、以下、色同期回路の構成および動作に
ついて、図1および図2を参照しながら詳細に説明す
る。図1に示すように、色同期回路100は、位相比較
回路101、位相反転制御回路102、低域通過フィル
タ(LPF)103、VCO104および位相反転回路
105により構成されている。
【0036】位相同期回路100に、位相比較の基準信
号となるサブキャリア信号SC が入力されている。な
お、サブキャリア信号SC は、位相が90°ずつずれて
いる4つの信号SC0,SC1,SC2,SC3により構成され
ている。これらの信号の中に、例えば、信号SC3の位相
が0°とすると、信号SC0の位相は90°であり、信号
C1の位相が270°、信号SC3の位相が180°であ
る。即ち、信号SC0と信号SC1は互いに位相が反転する
差動信号であり、信号SC2と信号SC3は互いに位相が反
転する差動信号である。サブキャリア信号SC を構成す
る四つの信号SC0,SC1,SC2,SC3は、図1では示し
ていないローカル発振器により発生された安定した発振
信号を、例えば、移相器により90°ずつ位相をずらし
て生成した信号である。このため、これらの信号は同じ
周波数を有しており、再生信号の放送方式によって、こ
れらの基準信号の周波数が設定される。例えば、NTS
C放送方式の信号において、サブキャリア信号SC の周
波数f1 は3.579545MHzであり、PAL放送
方式の信号においては、サブキャリア信号SC の周波数
1 は4.433619MHzである。
【0037】図2に示すように、サブキャリア信号SC
の内、一対の差動信号を構成する信号SC0と信号SC1
位相比較回路101に入力され、同じく一対の差動信号
を構成する信号SC2と信号SC3が位相反転制御回路10
2に入力される。さらに、位相比較回路101および位
相反転制御回路102には、差動信号をなす一対のバー
スト信号SB0,SB1がそれぞれ入力される。なお、バー
スト信号SB0,SB1は図1に示すクロマデエンファシス
回路90の出力信号である。
【0038】位相比較回路101は、掛算器により構成
され、位相反転制御回路102を構成する掛算器106
とほぼ同じ構成を有する。これらの掛算器により、入力
された二対の差動の位相差に応じて、レベルが設定され
た位相差信号SD およびSD0が出力される。なお、掛算
器の入出力特性は、図6に示すグラフにより表せる。例
えば、位相比較回路101を構成する掛算器において、
入力信号の位相差、ここでは、例えば、バースト信号S
B0とサブキャリア信号SC0の位相差が90°のとき、掛
算器により出力された位相差信号SD がほぼ“0”にな
る。入力信号の位相差が90°より大きくなると、位相
差信号SD のレベルが増加し、入力信号の位相差が90
°より小さくなると、位相差信号SD のレベルが負の方
向に増加していく。
【0039】一方、入力信号の位相差がある値を達した
とき、例えば、図6に示すように、入力信号の位相差が
180°に達したとき、位相差信号SD が最大値SDMAX
に達するが、入力信号の位相差がそれ以上に大きくなる
と、位相差信号SD のレベルが逆に低下していく。この
ため、位相反転制御回路102には、所定の位相差を示
す閾値SP0が予め設定されており、掛算器106の入力
信号の位相差、ここでは、例えば、バースト信号B0とサ
ブキャリア信号SC2との位相差が設定された閾値SP0
達したとき、位相反転制御信号ST を出力し、当該位相
反転制御信号に応じて、図1に示す位相反転回路105
は、VCOの発振信号の位相を反転して、位相反転した
信号を周波数変換回路40に供給する。これにより、バ
ースト信号とサブキャリア信号の位相差が予め設定され
た閾値を越えたとき、VCOの出力信号が反転され、反
転信号が色同期回路100の出力信号として周波数供給
回路40に供給される。これにより、PLL回路の引き
込みが速くなり、再生された信号の色の劣化を防止でき
る。
【0040】本発明の色同期回路100において、再生
信号の方式に応じて位相反転制御回路106の切り換え
が行われる。これによって、NTSC放送方式またはP
AL放送方式の何れの方式の信号を生成する場合におい
ても、位相反転制御回路が正常に動作でき、PLL回路
の引き込み速度の改善が図れる。
【0041】以下、図3の回路図を参照しつつ、上述し
た切り換え動作について説明し、あわせて本発明の色同
期回路全体の動作について説明する。図3は、位相反転
制御回路102の構成を示している。図示のように、位
相反転制御回路102は、掛算器106、切り換え回路
109、バッファ108および比較器107により構成
されている。なお、図2においては、バッファ108が
省略されている。
【0042】掛算器106は、一対の差動信号を構成す
るバースト信号SB0,SB1および一対の差動信号を構成
するサブキャリア信号SC2,SC3を受けて、サブキャリ
ア信号を基準として、バースト信号と当該基準信号の位
相差を検出し、位相差に応じてレベルが設定される位相
差信号SD0を出力する。
【0043】切り換え回路109は、再生する信号の方
式に応じて切り換えが行われ、PAL放送方式の信号を
再生する場合に、掛算器106により得られた位相差信
号にさらに所定の位相差に応じた信号を加えて、当該調
整された信号を位相差信号SD0として、バッファ108
を通して比較器108に供給する。
【0044】掛算器106により出力された位相差がバ
ッファ108を通して比較器107に入力される。比較
器107において、バッファ108からの位相差信号S
D0と予め設定された閾値SP0とが比較され、比較の結
果、位相差信号SD0が閾値SP0に越えたとき、位相反転
制御信号ST が出力される。
【0045】以下、掛算器106および切り換え回路1
09の構成および動作について、図3を参照しつつ、詳
細に説明する。掛算器106において、npnトランジ
スタ(図3の回路例では、掛算器106および切り換え
回路109を構成するトランジスタは、すべてnpnト
ランジスタであるので、以下、単にトランジスタとい
う)Q1とQ3により第1の差動増幅回路が構成され、
同様に、トランジスタQ4とQ6により第2の差動増幅
回路が構成されている。さらに、トランジスタQ2とQ
5により、第3の差動増幅回路が構成され、当該第3の
差動増幅回路は、上記第1および第2の差動増幅回路に
駆動電流を供給する。
【0046】図示のように、トランジスタQ1とQ6の
ベースがサブキャリア信号SC2の入力端子に共通に接続
され、トランジスタQ3とQ4のベースがサブキャリア
信号SC3の入力端子に共通に接続されている。トランジ
スタQ1とQ4のコレクタ同士が共通に接続され、その
接続点ND1が抵抗素子R1を介して電源電圧VCCに接
続されている。さらに、トランジスタQ3とQ6のコレ
クタ同士が共通に接続され、その接続点ND2が抵抗素
子R3を介して電源電圧VCCに接続されている。
【0047】トランジスタQ1とQ3のエミッタ同士が
共通に接続され、その接続点がトランジスタQ2のコレ
クタに接続され、トランジスタQ4とQ6のエミッタ同
士が共通に接続され、その接続点がトランジスタQ5の
コレクタに接続されている。トランジスタQ2のベース
がバースト信号SB1の入力端子に接続され、トランジス
タQ5のベースがバースト信号SB0の入力端子に接続さ
れている。トランジスタQ2のエミッタが電流源I11
に接続され、トランジスタQ5のエミッタが電流源I1
2に接続され、さらに、トランジスタQ2とQ5のエミ
ッタが抵抗素子R2を介して接続されている。
【0048】このように構成されている第1、第2およ
び第3の差動増幅回路により、入力されたバースト信号
およびサブキャリア信号の掛け算の結果に応じて、出力
信号のレベルが制御される。即ち、入力信号の掛け算の
結果に応じた信号が負荷を構成する抵抗素子R1とR3
の電圧降下に変換され、ノードND1とND2から出力
される。
【0049】トランジスタQ7では、そのベースがノー
ドND2に接続され、コレクタが電源電圧VCCに接続さ
れ、エミッタが抵抗素子R4を介して電流源I3に接続
されている。トランジスタQ8では、そのベースがノー
ドND1に接続され、コレクタが電源電圧VCCに接続さ
れ、エミッタが抵抗素子R5を介して電流源I4に接続
されている。トランジスタQ7、抵抗素子R4および電
流源I3により、エミッタフォロワが構成され、当該エ
ミッタフォロワにより、ノードND2の出力信号がレベ
ル変換されてトランジスタQ9とQ10からなる差動増
幅回路の一方の入力端子に印加される。同様に、トラン
ジスタQ8、抵抗素子R5および電流源I4によりエミ
ッタフォロワが構成され、当該エミッタフォロワによ
り、ノードND1の出力信号がレベル変換されてトラン
ジスタQ9とQ10からなる差動増幅回路の他方の入力
端子に印加される。
【0050】トランジスタQ9とQ10により構成され
た差動増幅回路は、ノードND1,ND2の電流圧に応
じた電流をカレントミラーIC11,IC21にそれぞれ出
力する。即ち、トランジスタQ9とQ10は、電圧/電
流変換回路を構成し、トランジスタQ9とQ10のそれ
ぞれのベースに入力された電圧に応じた電流がトランジ
スタQ9とQ10のコレクタにより出力される。トラン
ジスタQ9とQ10のコレクタがカレントミラーI
11,IC21にそれぞれ接続され、エミッタが電流源I
51とI52にそれぞれ接続され、さらに、トランジス
タQ9とQ10のエミッタの間に、抵抗素子R6が接続
されている。カレントミラーIC11,IC12の電流がキ
ャパシタC1のチャージ電流となり、カレントミラーI
21,IC22,IC31,IC32の電流がキャパシタC1
のディスチャージ電流となる。
【0051】このため、掛算器106において、入力さ
れたバースト信号とサブキャリア信号との掛け算の結
果、これらの入力信号の位相差に応じた信号がノードN
D1とノードND2に出力される。ノードND1,ND
2の電圧がエミッタフォロワを介して差動増幅回路を構
成するトランジスタQ9とQ10のベースに入力され、
当該差動増幅回路により電圧信号に応じた電流信号に変
換され、カレントミラーを介して、キャパシタC1に対
して、チャージまたはディスチャージが行われる。例え
ば、カレントミラーIC12に電流が出力された場合に、
キャパシタC1がチャージされ、ノードND3の電位が
上昇する。逆に、カレントミラーIC32に電流が流れる
と、キャパシタC1がディスチャージされ、ノードND
3の電位が降下する。即ち、ノードND3の電位は、掛
算器106に入力されたバースト信号とサブキャリア信
号との位相差に応じて変化するので、ノードND3の電
位が位相差信号SD0として出力され、バッファ108を
介して比較器107に供給される。
【0052】上述したように、再生信号の方式に応じて
位相差信号SD0に所定の位相差に応じて信号が加えられ
る。切り換え回路109は、当該切り換え機能を実現す
るために設けられている。図示のように、切り換え回路
109は、トランジスタQ11とQ12からなる差動増
幅回路、当該差動増幅回路に電流を供給する電流源I
6、当該差動増幅回路の電流切り換えを制御する電圧源
VS1および可変電圧源VS2、さらにカレントミラー
IC41,IC42,IC51,IC52により構成されてい
る。
【0053】トランジスタQ11のベースが電圧源VS
1に接続され、コレクタがカレントミラーIC51に接続
されている。トランジスタQ12のベースが可変電圧源
VS2に接続され、コレクタが電源電圧VCCに接続され
ている。トランジスタQ11とQ12のエミッタ同士が
接続され、その接続点が電流源I6に接続されている。
【0054】電圧源VS1の電圧は、所定のレベル
th、例えばVCC/2に設定されている。一方、可変電
圧源VS2の電圧は、再生信号の方式に応じて設定され
ている。例えば、NTSC放送方式のビデオ信号が再生
されているとき、可変電圧源VS2の電圧が電圧源VS
1の電圧Vthより低く設定される。この場合に、トラン
ジスタQ11がオフ、トランジスタQ12がオン状態に
それぞれ保持されるので、電流源I6により供給された
電流がトランジスタQ12側に流れる。PAL放送方式
のビデオ信号が再生されているとき、可変電圧源VS2
の電圧が電圧源VS1の電圧Vthより高く設定される。
この場合に、トランジスタQ11がオン、トランジスタ
Q12がオフ状態にそれぞれ保持されるので、電流源I
6により供給された電流がトランジスタQ11側に流れ
る。トランジスタQ11のコレクタに流れる電流がカレ
ントミラーIC51,IC52を介して、カレントミラーI
41,IC42に伝達され、キャパシタC1に対するディ
スチャージ電流として、ノードND3に供給される。こ
のため、PAL放送方式のビデオ信号再生中に、電流源
I6により設定された電流に応じた電流でキャパシタC
1がディスチャージされ、その分ノードND3の電位が
低く設定される。
【0055】なお、図3における電流源I11,I2
1,I51,I52およびI6は、バーストゲートによ
り、オン/オフ状態が制御されている。輝度信号再生回
路において、再生された輝度信号にある水平同期信号に
応じて、水平同期信号のバックポーチにあるバースト信
号の区間に応じたバーストゲート信号が生成される。当
該バーストゲート信号に応じて、電流源I11,I2
1,I51,I52およびI6のオン/オフ状態が制御
される。即ち、バーストゲート信号の間に、これらの電
流源がオン状態となり、駆動電流がそれぞれの供給対象
トランジスタに供給されるが、それ以外の区間におい
て、これらの電流源がオフ状態に保持され、駆動電流が
供給が停止される。このため、バーストゲートの区間の
みに位相反転制御回路102が動作し、入力したバース
ト信号とサブキャリア信号の位相差に応じた位相差信号
が比較器108に供給されるが、それ以外の区間におい
て、位相差信号が生成されない。
【0056】図4は、本実施形態の色同期回路100に
おける位相反転制御の動作を示す図である。図4(a)
は、NTSC放送方式のビデオ信号を再生する場合の位
相反転制御の閾値SP0を示し、同図(b)は、PAL放
送方式のビデオ信号を再生する場合の位相反転制御の閾
値を示している。
【0057】図2に示すように、位相反転制御回路10
2に入力されたサブキャリア信号の位相が位相比較回路
101に入力されたサブキャリア信号の位相より90°
ずれている。このため、位相反転制御回路102におい
て、45°の閾値SP0を設定することにより、位相比較
回路101から見ると、135°の閾値で位相反転させ
ることになる。
【0058】図4(a)に示すように、NTSC放送方
式のビデオ信号を再生する場合に、PLL回路の位相ロ
ックポイントの位相差が0°とすると、位相反転制御た
めの閾値SP0が例えば、135°に設定されている。即
ち、位相反転制御回路102において、入力されたバー
スト信号とサブキャリア信号の位相差が閾値である13
5°を越えたと検出されたとき、比較器107により位
相反転制御信号ST が出力される。これに応じて、図1
に示す位相反転回路105はPLL回路からの発振信号
の位相を反転させて、反転信号が周波数変換回路40に
供給される。
【0059】一方、PAL放送方式のビデオ信号を再生
する場合に、上述のように水平同期区間毎に搬送色信号
とバースト信号の位相差が45°と135°で交互に切
り換えられるので、図3に示す切り換え回路109によ
り、PAL放送方式のビデオ信号を再生する場合に、掛
算器により検出された位相差信号に所定のレベルを持つ
信号が加えられる。このように調整されたあとの位相差
信号が比較器107に入力されるので、同図に示すよう
に、比較器107において、NTSC放送方式の信号再
生時と同様な閾値SP0を用いて、位相反転制御信号ST
を発生することができる。
【0060】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、位相比較回路においてサブキャリア信号とバースト
信号との位相を比較し、比較結果に応じた位相差信号を
出力し、当該位相差信号に応じてVCOは所定の周波数
および位相を持つ発振信号を生成する。位相反転制御回
路により、サブキャリア信号とバースト信号との位相を
比較し、比較結果その位相差が予め設定された閾値を越
えたとき位相反転制御信号を出力し、当該位相反転制御
信号に応じてVCOの発振信号を反転する。PAL方式
の信号を再生する場合に、検出された位相差信号に所定
の位相差付加信号を加えて、調整した位相差信号が上記
閾値を越えたか否かによりVCOの発振信号の反転制御
を行う。このように制御されたVCOの発振信号は周波
数変換回路に入力し、低域変換された色信号を所定のク
ロマ帯域に変換することができる。これによって、NT
SC方式またはPAL方式の何れかの信号を再生する場
合でも、位相反転制御を正常に機能でき、PLL回路の
引き込みの速度を改善でき、PAL方式の信号再生時に
おける色付きの劣化を回避できる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の信号同期
回路およびそれを用いて色信号再生回路によれば、NT
SC方式またはPAL方式の何れかの信号を再生する場
合においても、PLL回路の引き込み速度の低下を回避
でき、NTSC方式の信号再生時の色付きの良い特性を
維持しながら、従来PAL方式の信号再生時、特に一時
停止、早送りおよび巻き戻しなどの特殊再生時に画面最
上部またはノイズバー直下の色付きの劣化を防止できる
利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る色同期回路を含む色信号再生回路
の構成を示すブロック図である。
【図2】色同期回路の主な構成部分である位相比較回路
と位相反転制御回路の構成を示す回路図である。
【図3】位相反転制御回路の構成を示す回路図である。
【図4】位相反転制御回路の動作原理を説明するための
図である。
【図5】NTSC放送方式およびPAL放送方式の信号
のバースト信号およびサブキャリア信号とバースト信号
との位相関係を示す図である。
【図6】位相同期回路を構成する位相比較回路および位
相反転制御回路の構成を示す図である。
【図7】掛算器により構成された位相検出回路の入出力
特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1…位相比較回路、2…位相反転制御回路、10…再生
増幅回路、20…低域通過フィルタ(LPF)、21…
掛算器、22…比較器、30…ACC回路、40……周
波数変換回路、50…帯域通過フィルタ(BPF)、6
0…クロストークキャンセル回路、70…帯域通過フィ
ルタ(BPF)、80…バーストデエンファシス回路、
90…クロマデエンファシス回路、100…色同期回
路、101…位相比較回路、102…位相反転制御回
路、103…低域通過フィルタ、104…VCO、10
5…位相反転回路、、106…掛算器、107…比較
器、108…バッファ、110…キラースイッチ、R
1,R2,…,R6…抵抗素子、Q1,Q2,…,Q1
2…トランジスタ、C1…キャパシタ、I11,I1
2,I3,I4,I51,I52,I6…電流源、IC
11,IC12,IC21,IC22,IC31,IC32,I
41,IC42…カレントミラー回路、VCC…電源電圧、
GND…接地電位。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】位相が異なる第1または第2の入力信号の
    何れかが入力され、当該入力信号に同期した信号を発生
    する信号同期回路であって、 上記入力信号と基準信号との位相を比較し、上記入力信
    号と上記基準信号との位相差に応じた位相差信号を出力
    する位相比較回路と、 上記位相比較回路からの上記位相差信号によって制御さ
    れた周波数で発振し、発振信号を出力する発振回路と、 上記入力信号と上記基準信号との位相を比較し、第2の
    位相差信号を出力し、上記第1の入力信号が入力された
    とき、上記第2の位相差信号を用い、上記第2の入力信
    号が入力されたとき、上記第2の位相差信号に所定の値
    が付加された位相差信号を用いて予め設定された閾値と
    を比較し、比較結果に応じて上記発振回路の出力信号を
    反転させる位相反転制御回路とを有する信号同期回路。
  2. 【請求項2】上記第1および第2の入力信号は、周波数
    が異なる請求項1記載の信号同期回路。
  3. 【請求項3】上記位相比較回路は、当該位相比較回路よ
    り出力された位相差信号レベルが上記入力信号と上記基
    準信号との位相差の増加に応じて増加し、上記入力信号
    と上記基準信号との位相差が所定の臨界値を越えると、
    上記位相差の増加に伴い上記位相差信号のレベルが低下
    する非単調性を有する請求項1記載の信号同期回路。
  4. 【請求項4】上記位相反転制御回路に設定された上記閾
    値が、上記臨界値より高い値に設定される請求項3記載
    の信号同期回路。
  5. 【請求項5】位相の異なる第1または第2の入力信号の
    何れかが入力され、当該入力信号に応じて所定の周波数
    および位相を有する発振信号を生成する信号同期回路で
    あって、 上記入力信号と基準信号との位相を比較し、上記入力信
    号と上記基準信号との位相差に応じた位相差信号を出力
    する位相比較回路と、 上記位相比較回路からの上記位相差信号によって制御さ
    れた周波数で発振し、発振信号を出力する発振回路と、 上記入力信号と上記基準信号との位相を比較し、上記入
    力信号と上記基準信号との位相差が所定の閾値を越えた
    とき、上記発振回路の出力信号を反転させて、反転した
    発振信号を出力する位相反転制御回路と、 上記第2の入力信号が入力されたとき、上記位相反転制
    御回路により検出された上記入力信号と上記基準信号と
    の位相差信号に、所定の位相差を示す調整信号を加え
    て、当該調整した位相差信号と上記閾値とを比較させる
    切り換え回路とを有する信号同期回路。
  6. 【請求項6】上記第1および第2の入力信号は、周波数
    が異なる請求項5記載の信号同期回路。
  7. 【請求項7】上記位相反転制御回路は、上記基準信号と
    上記入力信号との位相を比較し、比較結果に応じた第2
    の位相差信号を出力する第2の位相比較回路を有する請
    求項5記載の信号同期回路。
  8. 【請求項8】上記位相反転制御回路は、上記第2の位相
    差信号と予め設定された上記閾値とを比較し、上記第2
    の位相差信号が上記閾値を越えたか否かを判断する比較
    回路を有する請求項7記載の信号同期回路。
  9. 【請求項9】上記切り換え回路は、上記第2の入力信号
    が入力されたとき、上記第2の位相差信号に上記調整信
    号を加えた信号を上記比較回路に供給し、上記閾値とを
    比較させる請求項8記載の信号同期回路。
  10. 【請求項10】周波数または位相の異なる第1または第
    2の色信号の何れかに対して、当該色信号に応じて所定
    の周波数および位相を有する搬送色信号を生成する色信
    号再生回路であって、 所定の周波数または位相を持つ基準信号と上記入力信号
    との位相を比較し、上記入力信号と上記基準信号との位
    相差に応じた位相差信号を出力する位相比較回路と、 上記位相比較回路からの上記位相差信号によって制御さ
    れた周波数で発振し、発振信号を出力する発振回路と、 上記基準信号と上記入力信号との位相を比較し、上記第
    1の色信号が入力されたとき上記入力信号と上記基準信
    号との位相差が所定の閾値を越えたとき、上記発振回路
    の出力信号を反転させ、上記第2の色信号が入力された
    とき上記入力信号と上記基準信号との位相差に、所定の
    位相差を示す調整信号を加えて、当該調整した位相差信
    号が上記閾値を越えたとき、上記発振回路の出力信号を
    反転させて、反転した発振信号を出力する位相反転制御
    回路と、 上記発振回路の出力信号と上記第1または第2の入力信
    号の何れかの信号との周波数の差分を持つ上記搬送色信
    号を発生し、当該搬送色信号を上記入力信号として上記
    位相比較回路および上記位相反転制御回路にそれぞれ出
    力する周波数変換回路とを有する色信号再生回路。
  11. 【請求項11】所定の周波数および位相を持つ上記基準
    信号を発生する基準信号発生回路を有する請求項10記
    載の色信号再生回路。
  12. 【請求項12】上記基準信号発生回路は、上記第1また
    は第2の入力信号に応じて、上記基準信号の周波数を切
    り換える請求項11記載の色信号再生回路。
  13. 【請求項13】上記位相反転制御回路は、上記基準信号
    と上記入力信号との位相を比較し、比較結果に応じた第
    2の位相差信号を出力する第2の位相比較回路を有する
    請求項10記載の色信号再生回路。
  14. 【請求項14】上記位相反転制御回路は、上記第2の位
    相差信号と予め設定された上記閾値とを比較し、上記第
    2の位相差信号が上記閾値を越えたか否かを判断する比
    較回路を有する請求項13記載の色信号再生回路。
  15. 【請求項15】上記切り換え回路は、上記第2の入力信
    号が入力されたとき、上記第2の位相差信号に上記調整
    信号を加えた信号を上記比較回路に入力し、上記閾値と
    を比較させる請求項14記載の色信号再生回路。
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