JPH11234575A - 固体撮像装置 - Google Patents

固体撮像装置

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JPH11234575A
JPH11234575A JP10035594A JP3559498A JPH11234575A JP H11234575 A JPH11234575 A JP H11234575A JP 10035594 A JP10035594 A JP 10035594A JP 3559498 A JP3559498 A JP 3559498A JP H11234575 A JPH11234575 A JP H11234575A
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photoelectric conversion
sensitivity
charge
imaging device
state imaging
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JP10035594A
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English (en)
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Ichiro Murakami
一朗 村上
Yasutaka Nakashiba
康隆 中柴
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NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CCDイメージセンサのダイナミックレンジ
及び飽和ラムを改善した固体撮像装置を提供する。 【解決手段】 入射光量に応じて電荷を蓄積する光電変
換素子で得られた信号電荷は垂直転送部を介して水平転
送部に送られるようにした固体撮像装置において、前記
光電変換素子の電荷蓄積時間を可変させることで、見か
け上感度の異なる光電変換素子を得るように構成したこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体撮像装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、CCD固体撮像素子においては、
2次元状に配置した光電変換部より出力される蓄積電荷
を、インタライン転送方式またはプログレッシブ転送方
式により順次出力して撮像結果を出力するようになされ
ている。図11は、この種のCCD固体撮像素子を示す
平面図である。CCD固体撮像素子1は、光電変換部2
がマトリックス状に配置されると共に、水平方向に連続
するこれら光電変換部2の間に、垂直転送素子3が配置
され、この垂直転送素子3の下端に、水平転送素子4が
配置される。ここで光電変換部2は、入射光を光電変換
して蓄積電荷を生成する。各垂直転送素子3は、例えば
4相の駆動パルスにより駆動されて、各光電変換部2の
蓄積電荷を一定周期で読み出し、読み出した蓄積電荷を
水平転送素子4に順次転送する。
【0003】水平転送素子4は、例えば2相の駆動パル
スにより駆動されて、垂直転送素子3より転送される蓄
積電荷を電荷検出部5に向かって順次転送し電荷検出部
5より出力する。電荷検出部5は、この蓄積電荷を出力
ゲートHOGを介してフローティングディフュージョン
部FDに蓄積し、増幅回路6を介して電気信号として出
力する。また電荷検出部5は、このフローディングディ
フュージョン部FDに隣接してリセットゲートRG及び
リセットドレインRDが順次形成され、必要に応じてフ
ローディングディフュージョン部FDの蓄積電荷を放電
する。これによりCCD固体撮像素子1では、各光電変
換部2により生成された蓄積電荷を電気信号に変換して
出力するようになされている。
【0004】ところで、現在のCCD固体撮像素子にお
いては、チップサイズの縮小や多画素化の為にセルサイ
ズの縮小が図られているが、セルサイズ縮小に伴い光電
変換部及び垂直転送素子が小さくなり、このことにより
ダイナミックレンジが低下する。よって、ダイナミック
レンジの改善が求められている。この1つの方法とし
て、菰淵他は、1995年のIEEEワークショップ予
稿集、アイイーイーイーワークショプ(IEEE Wo
rksshop)の「1/4 Inch NTSC F
ormat Hyper−D IL−CCD」において
高感度の光電変換部と低感度の光電変換部とを隣接して
配置し、CCD固体撮像素子1より出力される撮像信号
を外部回路により処理する方法を提案している。CCD
固体撮像素子1の隣接する光電変換部2において、電荷
蓄積時間を異なる時間に設定することにより、高感度の
光電変換部と低感度の光電変換部とを形成する。さらに
隣接する高感度の光電変換部と低感度の光電変換部とで
1対の画素を形成するように、外部回路において、この
高感度の光電変換部と低感度の光電変換部とから得られ
る撮像信号を加算する。このとき高感度の光電変換部よ
り出力される撮像信号においては、一定のスライスレベ
ルでスライスして加算する。
【0005】ところがこの方法の場合、高感度の撮像信
号と低感度の撮像信号とをそれぞれCCD固体撮像素子
より出力する必要があり、その分CCD固体撮像素子の
構成が煩雑になる問題がある。またCCD固体撮像素子
から1系統により撮像信号を出力して別途分離処理する
方法もあるが、この場合同一解像度の撮像結果を得よう
とすると、その分増幅回路6の帯域を2倍に拡大する必
要があり、また外部回路の構成も、複雑になる問題があ
る。
【0006】他の方法としては、図12に示したよう
に、光電変換素子個々で基板方向に高輝度信号による過
剰な電荷を掃き出す事によりクリップ動作を行う方法が
知られている。これは、以下のような方法である。基板
に排出することにより感光画素ごとにクリップ動作を行
う縦型オーバーフロードレイン構造をもつ固体撮像装置
において、高感度の光電変換部Aから読み出された電荷
及び低感度の光電変換部Bから読み出された電荷がそれ
ぞれ水平CCDの中で交互に配置するように転送し、そ
の後、水平CCDにおいては、アンプ部の方向に転送さ
れる。この際、高感度の光電変換部Aは、縦型オーバー
フロードレイン構造により高輝度信号により発生した電
荷は個々に縦型オーバーフロードレイン構造により定ま
る光電変換部における最大電荷量(以下ニーポイントに
おける電荷量と記載する)においてクリップされてい
る。
【0007】この後、A画素により発生した電荷とB画
素により発生した電荷の加算操作を行う。ただし縦型オ
ーバーフロードレイン構造により高輝度信号をクリップ
する場合、フォトダイオードのN型領域及びその下部の
P型ウエル層の画素ごとの注入プロファイルがばらつい
た場合、ニーポイントとなる電位が画素ごとにばらつ
く。このことにより高輝度の信号が入射した場合、フォ
トダイオードの飽和電荷量が画素ごとにばらつく事とな
る。これを実際の画像として見た場合、飽和した際の白
いムラが固定パターンノイズとして検出されるという問
題がある。
【0008】なお、高感度の光電変換部と低感度の光電
変換部を用いたものとしては、例えば、特開平9−11
6815号公報「固体撮像装置」が知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
した従来技術の欠点を改良し、特に、高感度の光電変換
部と低感度の光電変換部とで1対の画素を形成するよう
にしてダイナミックレンジを向上する場合に、全体構成
を簡略化することができる固体撮像装置を提案しようと
するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、基本的には、以下に記載されたような技
術構成を採用するものである。即ち、本発明に係わる固
体撮像装置の第1態様は、入射光量に応じて電荷を蓄積
する光電変換素子で得られた信号電荷が垂直転送部を介
して水平転送部に送られるように構成した固体撮像装置
において、前記信号電荷の過剰電荷が、前記水平転送部
と電荷検出部との間に設けた空転送部でクリップされる
手段を設けたことを特徴とするものであり、又、第2態
様は、入射光量に応じて電荷を蓄積する光電変換素子で
得られた信号電荷が垂直転送部を介して水平転送部に送
られるように構成した固体撮像装置において、前記光電
変換素子の電荷蓄積時間を可変させることで、見かけ上
感度の異なる光電変換素子を得るように構成したことを
特徴とする固体撮像装置。
【0011】前記感度の低い光電変換素子の電荷蓄積時
間を基板シャッタを用い可変するように構成したことを
特徴とするものであり、又、第3態様は、入射光量に対
して感度の高い光電変換素子と感度の低い光電変換素子
とが設けられ、前記光電変換素子で得られた信号電荷は
垂直転送部を介して水平転送部に送られるようにした固
体撮像装置において、前記感度の低い光電変換素子の電
荷蓄積時間を基板シャッタを用い可変するように構成し
たことを特徴とするものであり、又、第4態様は、水平
方向に前記感度の高い光電変換素子と感度の低い光電変
換素子とを交互に配置したことを特徴とするものであ
り、又、第5態様は、垂直方向に前記感度の高い光電変
換素子と感度の低い光電変換素子とを交互に配置したこ
とを特徴とするものであり、又、第6態様は、前記感度
の高い光電変換素子と感度の低い光電変換素子とを市松
模様状に交互に配置したことを特徴とするものであり、
又、第7態様は、前記過剰電荷をクリップする手段は、
オーバーフロードレインであることを特徴とするもので
ある。
【0012】又、本発明に係る固体撮像装置の撮像方法
の態様は、光電変換素子に蓄積された電荷を電気信号に
変換する固体撮像装置において、前記光電変換素子に蓄
積された電荷量を基板シャッタを用い可変することでダ
イナミックレンジを広くすることを特徴とするものであ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係る固体撮像装置は、入
射光量に応じて電荷を蓄積する光電変換素子で得られた
信号電荷は垂直転送部を介して水平転送部に送られるよ
うにした固体撮像装置において、前記光電変換素子の電
荷蓄積時間を可変させることで、見かけ上感度の異なる
光電変換素子を得るように構成したものであり、又、入
射光量に対して感度の高い光電変換素子と感度の低い光
電変換素子とが設けられ、前記光電変換素子で得られた
信号電荷は垂直転送部を介して水平転送部に送られるよ
うにした固体撮像装置において、前記感度の低い光電変
換素子の電荷蓄積時間を基板シャッタを用い可変するよ
うに構成したものである。
【0014】
【実施例】図1は、本発明の第1の具体例のCCD固体
撮像素子を、図11との対比により示す平面図である。
なおこの図1に示す構成において、図11と同一部分に
は同一符号を付して示し、その説明は省略する。このC
CD固体撮像素子10は、縦ストライプの減光フィルタ
を撮像面に配置し、これにより水平方向に、斜線で示し
た高感度の光電変換部Aと低感度の光電変換部Bとを交
互に形成する。すなわちこの減光フィルタは、入射光を
ほぼ透過する透過率の高い領域と、入射光量を1/Nに
減ずる透過率の低い領域とが、光電変換部2の形成ピッ
チで繰り返し形成され、これら透過率の高い領域と透過
率の低い領域とが各光電変換部2にそれぞれ対応するよ
うにCCD固体撮像素子10の撮像面に保持されるよう
になされている。
【0015】さらに、オーバーフロードレインOFD
が、図1中の電荷検出部5の近くの水平CCDの空転送
素子のうち、任意の1ヶ所に設けられている。なお、6
はOFDが形成されている転送部を示している。このよ
うに構成されたCCD撮像素子で水平転送素子4は、高
感度の光電変換部Aより出力される蓄電電荷A(以下高
感度の蓄積電荷と呼ぶ)と、低感度の光電変換部Bより
出力される蓄積電荷B(以下低感度の蓄積電荷と呼ぶ)
とが、連続して水平転送素子4より出力されるようにな
され、CCD固体撮像素子10では、この連続する高感
度の蓄積電荷A及び低感度の蓄積電荷Bとを加算して1
画素分の撮像結果を生成するようになされている。
【0016】即ち、図2に示すように、CCD固体撮像
素子において、このように高感度の蓄電電荷Aは、入射
光量に応じて直線的に電荷量が変化した後、所定値を境
に飽和する。図2においてQLHは、OFDが形成され
ている転送部が蓄積可能な電荷量、QSは、光電変換部
2の飽和信号電荷量である。図2において、各光電変換
部によって、この飽和レベルが異なるのは、各光電変換
部により、トランスファーゲートの読み出し電圧のしき
い値が異なるためである。
【0017】これに対して図3に示すように、低感度の
蓄積電荷Bは、減光フィルタの透過率1/Nに対応し
て、飽和レベルに対応する入射光量がN倍に拡大するこ
とになる。これによりCCD固体撮像素子10は、高感
度の蓄積電荷Aを所定のOFDによりスライスした後、
低感度の蓄積電荷Bと加算し、図4に示すようにダイナ
ミックレンジを拡大した入出力特性を確保している。
【0018】次に、本発明に用いられるOFDの構成方
法に関して説明を行う。図5に出力アンプ付近のOFD
が設けられた水平CCD内の1転送部を含む水平CCD
の1部分の拡大図を示す。図5において、51はN型半
導体基板、52はP−ウエル、53はN型半導体領域、
54はN−型半導体領域、59は絶縁膜であり、これら
が順次設けられている。このN形の領域によりチャネル
が形成される。さらに、53のN型半導体領域の脇には
58のP+型半導体領域が設けられ、これがチャネルス
トップとなっている。
【0019】図5におけるOFDにおいては、N型半導
体領域による電位障壁部が、ナローチャネル効果を用い
て両脇のバリア間の距離Wを所定の幅に設定することに
より設けられ、この部分における電位障壁ΨBは、チャ
ネルストップによる電位障壁ΨHBよりも低くなってい
る。N型半導体領域55からなる電位障壁部の隣に不要
な電荷を基板に排出する不要電荷排出部となるN+型半
導体領域56、および、バスライン配線形成領域57が
設けられている。さらに、N型半導体領域53、P+型
半導体領域58、N型半導体領域55及びN+型半導体
領域56の上部には、第1層電極1PS60、及び第2
層電極2PS61が形成されている。
【0020】具体的にCCD固体撮像素子10におい
て、OFDのバリアの電位ΨBを所定値に設定すること
により、OFDが設けられた転送部の蓄積可能な電荷量
QLHを制限し、これにより光電変換部Aより出力され
る蓄積電荷を、この電荷量QLHにスライスする。この
とき、蓄積可能な電荷量QLHを設定することにより、
余剰の蓄積電荷については、OFDにおけるバリアを介
して不要電荷排出部より排出する。
【0021】このOFDが設けられた水平CCD内の1
転送部上の水平転送電極LHの蓄積可能な電荷量QLH
が、水平転送素子4の他の電極が転送可能な電荷量QH
より小さくなり、さらにQSより小さくなるように設定
し、これにより飽和ムラを有効に回避する。即ち、QL
H<QHとQLH<QSの関係が成立するように54の
電位障壁部における内部ポテンシャルΨBを設定する。
【0022】なお、本発明におけるOFDの電位障壁部
55はナローチャネル効果を用いて設けられているが、
通常のP型不純物の注入により電位障壁部を設けてもよ
い。図6に図1のCCD固体撮像素子における水平転送
素子及び電荷検出部を示す。なお点線6で囲まれた領域
はOFDが形成された転送部及び上部電極を示してい
る。図6の断面図に示すように、水平転送素子4には、
垂直転送素子3に対応したピッチにより第1層電極1P
Sが形成された後、P形不純物をイオン注入することに
より第1層電極1PS間に内部ポテンシャルの浅いN−
型半導体領域54が形成される。続いて水平転送素子4
は、第1層電極1PS間に、一部積層して第2層電極2
PSが形成され、隣接する第1層電極及び第2層電極を
接続して形成される。
【0023】次に、電荷検出部の一例に関して説明を行
う。電荷検出部5は、水平転送素子4の第1層電極1P
S又は第2層電極2PSを形成する際に、同時にリセッ
トゲートRGの電極が形成され、また水平転送素子4の
第2層電極2PSを形成する際に、同時に出力ゲートH
OGの電極が形成される。電荷検出部5は、RG及びH
OG間の領域に、別途N形不純物がイオン注入され、R
Gの両側のポテンシャルが深く設定される。これにより
電荷検出部5は、RG及びHOG間の領域がフローティ
ングディフュージョン部FDに、リセットゲートRGの
外側の領域がリセットドレインRDに割り当てられる。
【0024】さらにこの具体例では、このHOGにH2
がオンの状態と同程度の一定電圧VCCを印加すること
により、OFDの設けられた転送部における電荷検出部
に面した電位障壁が常にΨBよりも低くならないように
設定する。さらに各光電変換部に対応した撮像信号を順
次出力する通常のCCD固体撮像素子と異なり、RGを
オン状態に設定するタイミングを水平転送パルスの2周
期単位に設定し、これによりFDにおいて、高感度及び
低感度の蓄積電荷A及びBを加算する。
【0025】即ち、図7に示すように、水平転送素子4
は、相補的に信号レベルが変化する2相の駆動パルスH
1及びH2(図7(A)及び(B))により駆動されて
蓄積電荷を順次転送する。電荷検出部5は、駆動パルス
H1及びH2の2周期毎に信号レベルが立ち上がるよう
に、且つこの駆動パルスH1及びH2の信号レベルが切
り換わるタイミングを間に挟んで信号レベルが立ち上が
るように、リセットパルスが生成され(図7(C))、
このリセットパルスによりRGが駆動される。
【0026】これにより各電極との対比により図8に示
すように、リセットパルスが立ち上がった直後の時点T
1において(図8(A)及び(B))、水平転送素子4
及び電荷検出部5は、それまでFDに保持していた1画
素前の蓄積電荷をRDより放電する。続いて駆動パルス
H1及びH2の信号レベルが切り換わる直前の時点T3
においてFDは、リセットパルスが立ち下がっているこ
とにより、RGは遮断され、蓄積電荷を保持可能な状態
に切り換えられて保持される。そして、T2やT3にお
けるH1がオン、H2がオフの期間中にOFDが設けら
れた転送部においては余剰な電荷は不要電荷排出部に吐
き出され高輝度信号によって発生した電荷はQLHの量
に一定にスライスされる。
【0027】これにより続いて駆動パルスH1及びH2
の信号レベルが切り換わると、時点T3において図8
(D)に示すように、水平転送素子4及び電荷検出部5
は、HOGを介して高感度の蓄積電荷AをFDに転送保
持し、続く駆動パルスH1及びH2の信号レベルの切り
換わりに応動して(図8(E)及び(F)、時点T4及
びT5)、このFDに低感度の蓄積電荷Bを転送する。
【0028】従って、この具体例において、増幅回路6
より出力される撮像信号S1(図7(D))は、RGの
信号レベルが立ち上げられている期間の間(時点T1に
対応する)、リセットレベルに保持されるのに対し、F
Dに高感度の蓄積電荷A及び低感度の蓄積電荷Bが保持
されている期間の間は(時点T6に対応する)、スライ
スされた高感度の蓄積電荷Aと低感度の蓄積電荷Bとを
加算した信号レベルに保持されることになる。
【0029】これにより、この具体例では、CCD固体
撮像素子10の出力信号を処理する相関二乗サンプリン
グ回路において、この時点T3及びT6に対応するサン
プルホールドパルスSH1及びSH2(図7(E−1)
及び(E−2))により撮像信号S1をそれぞれサンプ
ルホールドした後、これらのサンプルホールド結果を減
算することにより、蓄積電荷A及びBを加算してなるダ
イナミックレンジの大きな撮像結果を得ることができ
る。
【0030】以上の構成において、CCD固体撮像素子
10の入射光は、縦ストライプの減光フィルタにより、
水平方向に連続する光電変換部2に対して、交互に入射
光量が低減されて入射し、ここで光電変換されて蓄積電
荷が生成される。これにより減光フィルタにより入射光
量が減じられない高感度の光電変換部と、減光フィルタ
により入射光量が減じられる低感度の光電変換部とが水
平方向に順次形成される。
【0031】これら高感度及び低感度の光電変換部で生
成された高感度及び低感度の蓄積電荷A及びBは、所定
周期で垂直転送素子3に読み出された後、この垂直転送
素子3を水平転送素子4に向かって1ライン毎に転送さ
れる。これによりCCD固体撮像素子10では、水平方
向に隣接する高感度及び低感度の蓄積電荷A及びBが、
交互に電荷検出部5に出力される。
【0032】このとき、OFDが設けられた水平CCD
内の1転送部においては、ナローチャネル効果によりO
FDの電位障壁部及び不要電荷排出部が形成されてお
り、電位障壁部のバリアの高さΨBは一定の高さに保持
されている(図5)。このことにより、OFDが設けら
れた転送部の蓄積可能な電荷量が所定の電荷量QLH
(図2)に設定されていることから、各蓄積電荷A及び
Bにおいて、この電荷量QLHを越える余剰の蓄積電荷
がOFDにおける電位障壁部より不要電荷排出部に溢れ
出し、図7のT2〜3の期間中にOFD部における電位
障壁部より不要電荷排出部に放電される。これにより高
感度及び低感度の蓄積電荷A及びBは、OFDが形成さ
れた転送部により電荷量QLHに制限されて電荷検出部
5に転送される。
【0033】さらにこの電荷検出部5において、RDに
印加されるリセットパルス(図7(C))が駆動パルス
H1、H2の2周期毎に立ち上げられ、FDの蓄積電荷
が2周期毎に放電されることにより、高感度の蓄積電荷
AがFDに保持されたままの状態で、続く低感度の蓄積
電荷BがFDに転送される(図8(D)〜(F))。こ
れにより連続して電荷検出部5に転送される高感度及び
低感度の蓄積電荷A及びBは、FDにおいて加算され、
CCD固体撮像素子10では、水平方向に連続する2つ
の光電変換部2を1つの画素に設定してダイナミックレ
ンジが拡大される。
【0034】このようにしてFDにおける蓄積電荷の変
化は、増幅回路6を介して撮像信号S1として出力され
る(図7(D))。これにより続く相関二重サンプリン
グ回路において、FDの蓄積電荷を放電したタイミング
(図7(E−1)によるサンプルホールド効果と、FD
に高感度及び低感度の蓄積電荷A及びBを蓄積したタイ
ミング(図7(E−2))によるサンプルホールド結果
とを減算して、ダイナミックレンジを拡大してなる撮像
結果を得ることができる(図2〜図4)。
【0035】以上の構成によれば、第1に、高感度の蓄
積電荷A及び低感度の蓄積電荷Bとが連続して電荷検出
部5に入力するようにし、またOFD部の電位障壁部Ψ
BのポテンシャルによりOFDが設けられた転送部に保
持可能な電荷量を設定して蓄積電荷量を制限し、さらに
FDにおける蓄積電荷の放電を2周期毎に実行して高感
度の蓄積電荷A及び低感度の蓄積電荷Bを加算すること
により、簡易な構成で、水平方向に隣接する高感度の光
電変換部A及び低感度の光電変換部Bとを1画素に設定
してなる撮像結果を出力することができ、これによりダ
イナミックレンジを拡大することができる。
【0036】第2に、従来のように高感度の撮像信号と
低感度の撮像信号とをそれぞれCCD固体撮像素子より
出力する必要がなく、その分CCD固体撮像素子の構成
が煩雑にはならない。第3に、従来では、光電変換素子
個々でクリップ動作を行っていたため、読み出し電圧の
しきい値のムラが固定パターンノイズとして現れていた
が、これも同一の箇所にてクリップ動作を行うことによ
り解除される。
【0037】図9は、本発明の第2の具体例のCCD固
体撮像素子を示す平面図である。このCCD固体撮像素
子20においては、第1の具体例の減光フィルタの配列
を水平方向に代えて垂直方向に形成し、これにより垂直
方向に連続して高感度の光電変換部A及び低感度の光電
変換部Bを形成する。また水平転送素子21は、垂直転
送素子3の形成ピッチに比して1/2のピッチにより転
送電極が形成され、駆動パルスにより、垂直転送素子3
から1ライン分、高感度の蓄積電荷Aを入力すると、こ
の高感度の蓄積電荷Aを電荷検出部5に向かって1転送
周期分転送した後、続いて垂直転送素子3から1ライン
分、低感度の蓄積電荷Bを入力する。
【0038】これによりこのCCD固体撮像素子20で
は、水平転送素子21に蓄積電荷を入力する際に、垂直
方向に連続する2ラインの蓄積電荷A及びBが交互に連
続するように蓄積電荷A及びBを配列し、これら蓄積電
荷A及びBを電荷検出部5において第1の具体例と同様
に処理する。これによりこの具体例では、垂直方向に連
続する2つの光電変換部2により1画素を形成し、ダイ
ナミックレンジを拡大した撮像結果を出力する。
【0039】図9に示す構成によれば、垂直方向に高感
度の光電変換部A及び低感度の光電変換部Bを形成して
も、第1の具体例と同様の効果を得ることができる。図
10は、本発明の第3の具体例のCCD固体撮像素子を
示す平面図であり、このCCD固体撮像素子30におい
ては、光電変換部2の電荷蓄積時間を可変し、垂直方向
に高感度の光電変換部A及び低感度の光電変換部Bを交
互に形成する。
【0040】具体的には、ある一定の期間の後に基板シ
ャッタを用い、基板への掃き出し動作を行った後、蓄積
を行い、蓄積期間が終了した後に、トランスファゲート
部を介して光電変換部Aからのみ垂直CCDレジスタへ
の読み出しを行う。その後、光電変換部Aよりも蓄積期
間が長くなるように、光電変換部Bにおいては、基板シ
ャッタを行わないで光電変換部Aの蓄積時間を含め、次
の垂直CCDレジスタへの読み出し時まで蓄積を行い、
その後、蓄積期間が終了した後に、トランスファゲート
部を介して光電変換部Bからのみ垂直CCDレジスタへ
の読み出しを行う。
【0041】このように減光フィルタに代えて、光電変
換部2での電荷蓄積時間を可変にすることにより高感度
及び低感度の光電変換部を形成しても、上述の実施の形
態と同様の効果を得ることができる。なお、光電変換部
2での電荷蓄積時間を可変にする方法としては、基板シ
ャッタによる蓄積開始時間を任意の時間に設定する方法
以外に、固体撮像素子の一方の出力からの信号読み出し
のタイミングを可変にすることによって両者の信号の蓄
積時間を変化させることにより一個の固体撮像素子30
から感度の異なる二種類以上の信号を取り出すこともで
きる。
【0042】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、高感度の
光電変換部と低感度の光電変換部とを隣接して配置し、
水平転送素子のアンプに近く、垂直転送素子からの電荷
が直接転送されない、いわゆる水平空転送素子の一ヶ所
にOFDを設けることにより、従来のように高感度の撮
像信号と低感度の撮像信号とをそれぞれCCD固体撮像
素子より出力する必要がなく、その分CCD固体撮像素
子の構成が煩雑になる問題もない。また本発明において
は、CCD固体撮像素子から1系統により撮像信号を出
力して別途分離処理するが、その場合においても従来の
ように増幅回路の帯域を2倍に拡大する必要はない。
【0043】また、従来技術では、光電変換素子個々で
クリップ動作を行っていたため、読み出し電圧のしきい
値のムラが固定パターンノイズとして現れていたが、こ
れも同一の箇所にてクリップ動作を行うことにより解決
される。このように本発明に従い、高感度の光電変換部
より出力される蓄積電荷を一定レベルに制限した後、フ
ローティングディフュージョン部において低感度の蓄積
電荷と加算することにより、簡易な構成でダイナミック
レンジを拡大した撮像結果を得ることができる。
【0044】なお、本発明は上記各実施例に限定され
ず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施例は適
宜変更され得ることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の具体例のCCD固体撮像素子を
示す平面図である。
【図2】図1のCCD固体撮像素子における高感度の光
電変換部の特性を示す特性曲線である。
【図3】図1のCCD固体撮像素子における低感度の光
電変換部の特性を示す特性曲線である。
【図4】図2及び図3の特性より得られる図1のCCD
固体撮像素子の総合特性を示す特性曲線である。
【図5】本発明の第1の具体例のオーバーフロードレイ
ンを示す平面図、断面図及びポテンシャル図である。
【図6】図1のCCD固体撮像素子における水平転送素
子及び電荷検出部を示す断面図である。
【図7】図1のCCD固体撮像素子の駆動信号を示す信
号波形図である。
【図8】図1のCCD固体撮像素子の動作を説明する図
である。
【図9】本発明の第2の具体例のCCD固体撮像素子を
示す平面図である。
【図10】本発明の第3の具体例のCCD固体撮像素子
を示す平面図である。
【図11】従来のCCD固体撮像素子を示す平面図であ
る。
【図12】従来のCCD固体撮像素子を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1、20、30……CCD固体撮像素子 2……光電変換部、3……垂直転送素子、4,21……
水平転送素子 5……電荷検出部、6……OFDが形成された転送部及
び上部水平転送電極 FD……フローティングディフュージョン部、HOG…
…出力ゲート LH……OFDが設けられた水平CCD内の1転送部上
の水平転送電極 51……N型半導体基板、52……P−well、5
3,55……N型半導体領域 54……N−型半導体領域、56……N+型半導体領域 57……バスライン配線形成領域、58……P+型半導
体領域 59……絶縁膜、60……第1層電極、61……第2層
電極
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年3月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 固体撮像装置
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 固体撮像装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体撮像装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、CCD固体撮像素子においては、
2次元状に配置した光電変換部より出力される蓄積電荷
を、インタライン転送方式またはプログレッシブ転送方
式により順次出力して撮像結果を出力するようになされ
ている。図11は、この種のCCD固体撮像素子を示す
平面図である。CCD固体撮像素子1は、光電変換部2
がマトリックス状に配置されると共に、水平方向に連続
するこれら光電変換部2の間に、垂直転送素子3が配置
され、この垂直転送素子3の下端に、水平転送素子4が
配置される。ここで光電変換部2は、入射光を光電変換
して蓄積電荷を生成する。各垂直転送素子3は、例えば
4相の駆動パルスにより駆動されて、各光電変換部2の
蓄積電荷を一定周期で読み出し、読み出した蓄積電荷を
水平転送素子4に順次転送する。
【0003】水平転送素子4は、例えば2相の駆動パル
スにより駆動されて、垂直転送素子3より転送される蓄
積電荷を電荷検出部5に向かって順次転送し電荷検出部
5より出力する。電荷検出部5は、この蓄積電荷を出力
ゲートHOGを介してフローティングディフュージョン
部FDに蓄積し、増幅回路6を介して電気信号として出
力する。また電荷検出部5は、このフローディングディ
フュージョン部FDに隣接してリセットゲートRG及び
リセットドレインRDが順次形成され、必要に応じてフ
ローディングディフュージョン部FDの蓄積電荷を放電
する。これによりCCD固体撮像素子1では、各光電変
換部2により生成された蓄積電荷を電気信号に変換して
出力するようになされている。
【0004】ところで、現在のCCD固体撮像素子にお
いては、チップサイズの縮小や多画素化の為にセルサイ
ズの縮小が図られているが、セルサイズ縮小に伴い光電
変換部及び垂直転送素子が小さくなり、このことにより
ダイナミックレンジが低下する。よって、ダイナミック
レンジの改善が求められている。この1つの方法とし
て、菰淵他は、1995年のIEEEワークショップ予
稿集、アイイーイーイーワークショプ(IEEE Wo
rksshop)の「1/4 Inch NTSC F
ormat Hyper−D IL−CCD」において
高感度の光電変換部と低感度の光電変換部とを隣接して
配置し、CCD固体撮像素子1より出力される撮像信号
を外部回路により処理する方法を提案している。CCD
固体撮像素子1の隣接する光電変換部2において、電荷
蓄積時間を異なる時間に設定することにより、高感度の
光電変換部と低感度の光電変換部とを形成する。さらに
隣接する高感度の光電変換部と低感度の光電変換部とで
1対の画素を形成するように、外部回路において、この
高感度の光電変換部と低感度の光電変換部とから得られ
る撮像信号を加算する。このとき高感度の光電変換部よ
り出力される撮像信号においては、一定のスライスレベ
ルでスライスして加算する。
【0005】ところがこの方法の場合、高感度の撮像信
号と低感度の撮像信号とをそれぞれCCD固体撮像素子
より出力する必要があり、その分CCD固体撮像素子の
構成が煩雑になる問題がある。またCCD固体撮像素子
から1系統により撮像信号を出力して別途分離処理する
方法もあるが、この場合同一解像度の撮像結果を得よう
とすると、その分増幅回路6の帯域を2倍に拡大する必
要があり、また外部回路の構成も、複雑になる問題があ
る。
【0006】他の方法としては、図12に示したよう
に、光電変換素子個々で基板方向に高輝度信号による過
剰な電荷を掃き出す事によりクリップ動作を行う方法が
知られている。これは、以下のような方法である。基板
に排出することにより感光画素ごとにクリップ動作を行
う縦型オーバーフロードレイン構造をもつ固体撮像装置
において、高感度の光電変換部Aから読み出された電荷
及び低感度の光電変換部Bから読み出された電荷がそれ
ぞれ水平CCDの中で交互に配置するように転送し、そ
の後、水平CCDにおいては、アンプ部の方向に転送さ
れる。この際、高感度の光電変換部Aは、縦型オーバー
フロードレイン構造により高輝度信号により発生した電
荷は個々に縦型オーバーフロードレイン構造により定ま
る光電変換部における最大電荷量(以下ニーポイントに
おける電荷量と記載する)においてクリップされてい
る。
【0007】この後、A画素により発生した電荷とB画
素により発生した電荷の加算操作を行う。ただし縦型オ
ーバーフロードレイン構造により高輝度信号をクリップ
する場合、フォトダイオードのN型領域及びその下部の
P型ウエル層の画素ごとの注入プロファイルがばらつい
た場合、ニーポイントとなる電位が画素ごとにばらつ
く。このことにより高輝度の信号が入射した場合、フォ
トダイオードの飽和電荷量が画素ごとにばらつく事とな
る。これを実際の画像として見た場合、飽和した際の白
いムラが固定パターンノイズとして検出されるという問
題がある。
【0008】なお、高感度の光電変換部と低感度の光電
変換部を用いたものとしては、例えば、特開平9−11
6815号公報「固体撮像装置」が知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
した従来技術の欠点を改良し、特に、高感度の光電変換
部と低感度の光電変換部とで1対の画素を形成するよう
にしてダイナミックレンジを向上する場合に、全体構成
を簡略化することができる固体撮像装置を提案しようと
するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、基本的には、以下に記載されたような技
術構成を採用するものである。即ち、本発明に係わる固
体撮像装置の第1態様は、入射光量に対して感度の高い
光電変換素子と感度の低い光電変換素子とが設けられ、
前記光電変換素子で得られた信号電荷が垂直転送部を介
して水平転送部に送られ、更に、前記信号電荷が前記水
平転送部から電荷検出部に送られるように構成した固体
撮像装置において、前記水平転送部は複数の水平転送素
子からなり、前記電荷検出部より前段で、且つ、前記垂
直転送部から直接信号電荷を受けない前記水平転送素子
の一部に前記信号電荷の過剰電荷をクリップする手段を
設けたことを特徴とするものである。
【0011】又、第2態様は、前記クリップする手段
は、オーバーフロードレイン構造を含み、このオーバー
フロードレインの電位障壁が電位障壁部の幅により定め
られることを特徴とするものであり、又、第3態様は、
前記感度の高い光電変換素子と感度の低い光電変換素子
とを水平方向に交互に配置したことを特徴とするもので
あり、又、第4態様は、前記感度の高い光電変換素子と
感度の低い光電変換素子とを垂直方向に交互に配置した
ことを特徴とするものであり、又、第5態様は、前記感
度の高い光電変換素子と感度の低い光電変換素子とを市
松模様状に交互に配置したことを特徴とするものであ
り、又、第6態様は、減光フィルタを用いることで、前
記感度の高い光電変換素子と感度の低い光電変換素子と
を構成することを特徴とするものであり、又、第7態様
は、前記感度の高い光電変換素子と感度の低い光電変換
素子とは、電荷蓄積時間が異なることを特徴とするもの
である。
【0012】又、第8態様は、前記感度の低い光電変換
素子は、基板への電荷掃き出し動作と光電変換素子への
電荷蓄積動作とを行うことを特徴とするものであり、
又、第9態様は、前記感度の高い光電変換素子から、及
び、前記感度の低い光電変換素子からの信号読出しのタ
イミングが異なるように構成したことを特徴とするもの
である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係る固体撮像装置は、
射光量に対して感度の高い光電変換素子と感度の低い光
電変換素子とが設けられ、前記光電変換素子で得られた
信号電荷が垂直転送部を介して水平転送部に送られ、更
に、前記信号電荷が前記水平転送部から電荷検出部に送
られるように構成した固体撮像装置において、前記水平
転送部は複数の水平転送素子からなり、前記電荷検出部
より前段で、且つ、前記垂直転送部から直接信号電荷を
受けない前記水平転送素子の一部に前記信号電荷の過剰
電荷をクリップする手段を設けたことを特徴とするもの
である。
【0014】
【実施例】図1は、本発明の第1の具体例のCCD固体
撮像素子を、図11との対比により示す平面図である。
なおこの図1に示す構成において、図11と同一部分に
は同一符号を付して示し、その説明は省略する。このC
CD固体撮像素子10は、縦ストライプの減光フィルタ
を撮像面に配置し、これにより水平方向に、斜線で示し
た高感度の光電変換部Aと低感度の光電変換部Bとを交
互に形成する。すなわちこの減光フィルタは、入射光を
ほぼ透過する透過率の高い領域と、入射光量を1/Nに
減ずる透過率の低い領域とが、光電変換部2の形成ピッ
チで繰り返し形成され、これら透過率の高い領域と透過
率の低い領域とが各光電変換部2にそれぞれ対応するよ
うにCCD固体撮像素子10の撮像面に保持されるよう
になされている。
【0015】さらに、オーバーフロードレインOFD
が、図1中の電荷検出部5の近くの水平CCDの転送素
のうち、任意の1ヶ所に設けられている。なお、6は
OFDが形成されている転送部を示している。このよう
に構成されたCCD撮像素子で水平転送素子4は、高感
度の光電変換部Aより出力される蓄電電荷A(以下高感
度の蓄積電荷と呼ぶ)と、低感度の光電変換部Bより出
力される蓄積電荷B(以下低感度の蓄積電荷と呼ぶ)と
が、連続して水平転送素子4より出力されるようになさ
れ、CCD固体撮像素子10では、この連続する高感度
の蓄積電荷A及び低感度の蓄積電荷Bとを加算して1画
素分の撮像結果を生成するようになされている。
【0016】即ち、図2に示すように、CCD固体撮像
素子において、このように高感度の蓄電電荷Aは、入射
光量に応じて直線的に電荷量が変化した後、所定値を境
に飽和する。図2においてQLHは、OFDが形成され
ている転送部が蓄積可能な電荷量、QSは、光電変換部
2の飽和信号電荷量である。図2において、各光電変換
部によって、この飽和レベルが異なるのは、各光電変換
部により、トランスファーゲートの読み出し電圧のしき
い値が異なるためである。
【0017】これに対して図3に示すように、低感度の
蓄積電荷Bは、減光フィルタの透過率1/Nに対応し
て、飽和レベルに対応する入射光量がN倍に拡大するこ
とになる。これによりCCD固体撮像素子10は、高感
度の蓄積電荷Aを所定のOFDによりスライスした後、
低感度の蓄積電荷Bと加算し、図4に示すようにダイナ
ミックレンジを拡大した入出力特性を確保している。
【0018】次に、本発明に用いられるOFDの構成方
法に関して説明を行う。図5に出力アンプ付近のOFD
が設けられた水平CCD内の1転送部を含む水平CCD
の1部分の拡大図を示す。図5において、51はN型半
導体基板、52はP−ウエル、53はN型半導体領域、
54はN−型半導体領域、59は絶縁膜であり、これら
が順次設けられている。このN形の領域によりチャネル
が形成される。さらに、53のN型半導体領域の脇には
58のP+型半導体領域が設けられ、これがチャネルス
トップとなっている。
【0019】図5におけるOFDにおいては、N型半導
体領域による電位障壁部が、ナローチャネル効果を用い
て両脇のバリア間の距離Wを所定の幅に設定することに
より設けられ、この部分における電位障壁ΨBは、チャ
ネルストップによる電位障壁ΨHBよりも低くなってい
る。N型半導体領域55からなる電位障壁部の隣に不要
な電荷を基板に排出する不要電荷排出部となるN+型半
導体領域56、および、バスライン配線形成領域57が
設けられている。さらに、N型半導体領域53、P+型
半導体領域58、N型半導体領域55及びN+型半導体
領域56の上部には、第1層電極1PS60、及び第2
層電極2PS61が形成されている。
【0020】具体的にCCD固体撮像素子10におい
て、OFDのバリアの電位ΨBを所定値に設定すること
により、OFDが設けられた転送部の蓄積可能な電荷量
QLHを制限し、これにより光電変換部Aより出力され
る蓄積電荷を、この電荷量QLHにスライスする。この
とき、蓄積可能な電荷量QLHを設定することにより、
余剰の蓄積電荷については、OFDにおけるバリアを介
して不要電荷排出部より排出する。
【0021】このOFDが設けられた水平CCD内の1
転送部上の水平転送電極LHの蓄積可能な電荷量QLH
が、水平転送素子4の他の電極が転送可能な電荷量QH
より小さくなり、さらにQSより小さくなるように設定
し、これにより飽和ムラを有効に回避する。即ち、QL
H<QHとQLH<QSの関係が成立するように54の
電位障壁部における内部ポテンシャルΨBを設定する。
【0022】なお、本発明におけるOFDの電位障壁部
55はナローチャネル効果を用いて設けられているが、
通常のP型不純物の注入により電位障壁部を設けてもよ
い。図6に図1のCCD固体撮像素子における水平転送
素子及び電荷検出部を示す。なお点線6で囲まれた領域
はOFDが形成された転送部及び上部電極を示してい
る。図6の断面図に示すように、水平転送素子4には、
垂直転送素子3に対応したピッチにより第1層電極1P
Sが形成された後、P形不純物をイオン注入することに
より第1層電極1PS間に内部ポテンシャルの浅いN−
型半導体領域54が形成される。続いて水平転送素子4
は、第1層電極1PS間に、一部積層して第2層電極2
PSが形成され、隣接する第1層電極及び第2層電極を
接続して形成される。
【0023】次に、電荷検出部の一例に関して説明を行
う。電荷検出部5は、水平転送素子4の第1層電極1P
S又は第2層電極2PSを形成する際に、同時にリセッ
トゲートRGの電極が形成され、また水平転送素子4の
第2層電極2PSを形成する際に、同時に出力ゲートH
OGの電極が形成される。電荷検出部5は、RG及びH
OG間の領域に、別途N形不純物がイオン注入され、R
Gの両側のポテンシャルが深く設定される。これにより
電荷検出部5は、RG及びHOG間の領域がフローティ
ングディフュージョン部FDに、リセットゲートRGの
外側の領域がリセットドレインRDに割り当てられる。
【0024】さらにこの具体例では、このHOGにH2
がオンの状態と同程度の一定電圧VCCを印加すること
により、OFDの設けられた転送部における電荷検出部
に面した電位障壁が常にΨBよりも低くならないように
設定する。さらに各光電変換部に対応した撮像信号を順
次出力する通常のCCD固体撮像素子と異なり、RGを
オン状態に設定するタイミングを水平転送パルスの2周
期単位に設定し、これによりFDにおいて、高感度及び
低感度の蓄積電荷A及びBを加算する。
【0025】即ち、図7に示すように、水平転送素子4
は、相補的に信号レベルが変化する2相の駆動パルスH
1及びH2(図7(A)及び(B))により駆動されて
蓄積電荷を順次転送する。電荷検出部5は、駆動パルス
H1及びH2の2周期毎に信号レベルが立ち上がるよう
に、且つこの駆動パルスH1及びH2の信号レベルが切
り換わるタイミングを間に挟んで信号レベルが立ち上が
るように、リセットパルスが生成され(図7(C))、
このリセットパルスによりRGが駆動される。
【0026】これにより各電極との対比により図8に示
すように、リセットパルスが立ち上がった直後の時点T
1において(図8(A)及び(B))、水平転送素子4
及び電荷検出部5は、それまでFDに保持していた1画
素前の蓄積電荷をRDより放電する。続いて駆動パルス
H1及びH2の信号レベルが切り換わる直前の時点T3
においてFDは、リセットパルスが立ち下がっているこ
とにより、RGは遮断され、蓄積電荷を保持可能な状態
に切り換えられて保持される。そして、T2やT3にお
けるH1がオン、H2がオフの期間中にOFDが設けら
れた転送部においては余剰な電荷は不要電荷排出部に吐
き出され高輝度信号によって発生した電荷はQLHの量
に一定にスライスされる。
【0027】これにより続いて駆動パルスH1及びH2
の信号レベルが切り換わると、時点T3において図8
(D)に示すように、水平転送素子4及び電荷検出部5
は、HOGを介して高感度の蓄積電荷AをFDに転送保
持し、続く駆動パルスH1及びH2の信号レベルの切り
換わりに応動して(図8(E)及び(F)、時点T4及
びT5)、このFDに低感度の蓄積電荷Bを転送する。
【0028】従って、この具体例において、増幅回路6
より出力される撮像信号S1(図7(D))は、RGの
信号レベルが立ち上げられている期間の間(時点T1に
対応する)、リセットレベルに保持されるのに対し、F
Dに高感度の蓄積電荷A及び低感度の蓄積電荷Bが保持
されている期間の間は(時点T6に対応する)、スライ
スされた高感度の蓄積電荷Aと低感度の蓄積電荷Bとを
加算した信号レベルに保持されることになる。
【0029】これにより、この具体例では、CCD固体
撮像素子10の出力信号を処理する相関二乗サンプリン
グ回路において、この時点T3及びT6に対応するサン
プルホールドパルスSH1及びSH2(図7(E−1)
及び(E−2))により撮像信号S1をそれぞれサンプ
ルホールドした後、これらのサンプルホールド結果を減
算することにより、蓄積電荷A及びBを加算してなるダ
イナミックレンジの大きな撮像結果を得ることができ
る。
【0030】以上の構成において、CCD固体撮像素子
10の入射光は、縦ストライプの減光フィルタにより、
水平方向に連続する光電変換部2に対して、交互に入射
光量が低減されて入射し、ここで光電変換されて蓄積電
荷が生成される。これにより減光フィルタにより入射光
量が減じられない高感度の光電変換部と、減光フィルタ
により入射光量が減じられる低感度の光電変換部とが水
平方向に順次形成される。
【0031】これら高感度及び低感度の光電変換部で生
成された高感度及び低感度の蓄積電荷A及びBは、所定
周期で垂直転送素子3に読み出された後、この垂直転送
素子3を水平転送素子4に向かって1ライン毎に転送さ
れる。これによりCCD固体撮像素子10では、水平方
向に隣接する高感度及び低感度の蓄積電荷A及びBが、
交互に電荷検出部5に出力される。
【0032】このとき、OFDが設けられた水平CCD
内の1転送部においては、ナローチャネル効果によりO
FDの電位障壁部及び不要電荷排出部が形成されてお
り、電位障壁部のバリアの高さΨBは一定の高さに保持
されている(図5)。このことにより、OFDが設けら
れた転送部の蓄積可能な電荷量が所定の電荷量QLH
(図2)に設定されていることから、各蓄積電荷A及び
Bにおいて、この電荷量QLHを越える余剰の蓄積電荷
がOFDにおける電位障壁部より不要電荷排出部に溢れ
出し、図7のT2〜3の期間中にOFD部における電位
障壁部より不要電荷排出部に放電される。これにより高
感度及び低感度の蓄積電荷A及びBは、OFDが形成さ
れた転送部により電荷量QLHに制限されて電荷検出部
5に転送される。
【0033】さらにこの電荷検出部5において、RDに
印加されるリセットパルス(図7(C))が駆動パルス
H1、H2の2周期毎に立ち上げられ、FDの蓄積電荷
が2周期毎に放電されることにより、高感度の蓄積電荷
AがFDに保持されたままの状態で、続く低感度の蓄積
電荷BがFDに転送される(図8(D)〜(F))。こ
れにより連続して電荷検出部5に転送される高感度及び
低感度の蓄積電荷A及びBは、FDにおいて加算され、
CCD固体撮像素子10では、水平方向に連続する2つ
の光電変換部2を1つの画素に設定してダイナミックレ
ンジが拡大される。
【0034】このようにしてFDにおける蓄積電荷の変
化は、増幅回路6を介して撮像信号S1として出力され
る(図7(D))。これにより続く相関二重サンプリン
グ回路において、FDの蓄積電荷を放電したタイミング
(図7(E−1)によるサンプルホールド効果と、FD
に高感度及び低感度の蓄積電荷A及びBを蓄積したタイ
ミング(図7(E−2))によるサンプルホールド結果
とを減算して、ダイナミックレンジを拡大してなる撮像
結果を得ることができる(図2〜図4)。
【0035】以上の構成によれば、第1に、高感度の蓄
積電荷A及び低感度の蓄積電荷Bとが連続して電荷検出
部5に入力するようにし、またOFD部の電位障壁部Ψ
BのポテンシャルによりOFDが設けられた転送部に保
持可能な電荷量を設定して蓄積電荷量を制限し、さらに
FDにおける蓄積電荷の放電を2周期毎に実行して高感
度の蓄積電荷A及び低感度の蓄積電荷Bを加算すること
により、簡易な構成で、水平方向に隣接する高感度の光
電変換部A及び低感度の光電変換部Bとを1画素に設定
してなる撮像結果を出力することができ、これによりダ
イナミックレンジを拡大することができる。
【0036】第2に、従来のように高感度の撮像信号と
低感度の撮像信号とをそれぞれCCD固体撮像素子より
出力する必要がなく、その分CCD固体撮像素子の構成
が煩雑にはならない。第3に、従来では、光電変換素子
個々でクリップ動作を行っていたため、読み出し電圧の
しきい値のムラが固定パターンノイズとして現れていた
が、これも同一の箇所にてクリップ動作を行うことによ
り解除される。
【0037】図9は、本発明の第2の具体例のCCD固
体撮像素子を示す平面図である。このCCD固体撮像素
子20においては、第1の具体例の減光フィルタの配列
を水平方向に代えて垂直方向に形成し、これにより垂直
方向に連続して高感度の光電変換部A及び低感度の光電
変換部Bを形成する。また水平転送素子21は、垂直転
送素子3の形成ピッチに比して1/2のピッチにより転
送電極が形成され、駆動パルスにより、垂直転送素子3
から1ライン分、高感度の蓄積電荷Aを入力すると、こ
の高感度の蓄積電荷Aを電荷検出部5に向かって1転送
周期分転送した後、続いて垂直転送素子3から1ライン
分、低感度の蓄積電荷Bを入力する。
【0038】これによりこのCCD固体撮像素子20で
は、水平転送素子21に蓄積電荷を入力する際に、垂直
方向に連続する2ラインの蓄積電荷A及びBが交互に連
続するように蓄積電荷A及びBを配列し、これら蓄積電
荷A及びBを電荷検出部5において第1の具体例と同様
に処理する。これによりこの具体例では、垂直方向に連
続する2つの光電変換部2により1画素を形成し、ダイ
ナミックレンジを拡大した撮像結果を出力する。
【0039】図9に示す構成によれば、垂直方向に高感
度の光電変換部A及び低感度の光電変換部Bを形成して
も、第1の具体例と同様の効果を得ることができる。図
10は、本発明の第3の具体例のCCD固体撮像素子を
示す平面図であり、このCCD固体撮像素子30におい
ては、光電変換部2の電荷蓄積時間を可変し、垂直方向
に高感度の光電変換部A及び低感度の光電変換部Bを交
互に形成する。
【0040】具体的には、ある一定の期間の後に、露光
時間を制御する基板上に形成した電子シャッタ(以降、
基板シャッタという)を用い、基板への掃き出し動作を
行った後、蓄積を行い、蓄積期間が終了した後に、トラ
ンスファゲート部を介して光電変換部Aからのみ垂直C
CDレジスタへの読み出しを行う。その後、光電変換部
Aよりも蓄積期間が長くなるように、光電変換部Bにお
いては、基板シャッタを行わないで光電変換部Aの蓄積
時間を含め、次の垂直CCDレジスタへの読み出し時ま
で蓄積を行い、その後、蓄積期間が終了した後に、トラ
ンスファゲート部を介して光電変換部Bからのみ垂直C
CDレジスタへの読み出しを行う。
【0041】このように減光フィルタに代えて、光電変
換部2での電荷蓄積時間を可変にすることにより高感度
及び低感度の光電変換部を形成しても、上述の実施の形
態と同様の効果を得ることができる。なお、光電変換部
2での電荷蓄積時間を可変にする方法としては、基板シ
ャッタによる蓄積開始時間を任意の時間に設定する方法
以外に、固体撮像素子の一方の出力からの信号読み出し
のタイミングを可変にすることによって両者の信号の蓄
積時間を変化させることにより一個の固体撮像素子30
から感度の異なる二種類以上の信号を取り出すこともで
きる。
【0042】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、高感度の
光電変換部と低感度の光電変換部とを隣接して配置し、
水平転送素子のアンプに近く、垂直転送素子からの電荷
が直接転送されない水平転送素子の一ヶ所にOFDを設
けることにより、従来のように高感度の撮像信号と低感
度の撮像信号とをそれぞれCCD固体撮像素子より出力
する必要がなく、その分CCD固体撮像素子の構成が煩
雑になる問題もない。また本発明においては、CCD固
体撮像素子から1系統により撮像信号を出力して別途分
離処理するが、その場合においても従来のように増幅回
路の帯域を2倍に拡大する必要はない。
【0043】また、従来技術では、光電変換素子個々で
クリップ動作を行っていたため、読み出し電圧のしきい
値のムラが固定パターンノイズとして現れていたが、こ
れも同一の箇所にてクリップ動作を行うことにより解決
される。このように本発明に従い、高感度の光電変換部
より出力される蓄積電荷を一定レベルに制限した後、フ
ローティングディフュージョン部において低感度の蓄積
電荷と加算することにより、簡易な構成でダイナミック
レンジを拡大した撮像結果を得ることができる。
【0044】なお、本発明は上記各実施例に限定され
ず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施例は適
宜変更され得ることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の具体例のCCD固体撮像素子を
示す平面図である。
【図2】図1のCCD固体撮像素子における高感度の光
電変換部の特性を示す特性曲線である。
【図3】図1のCCD固体撮像素子における低感度の光
電変換部の特性を示す特性曲線である。
【図4】図2及び図3の特性より得られる図1のCCD
固体撮像素子の総合特性を示す特性曲線である。
【図5】本発明の第1の具体例のオーバーフロードレイ
ンを示す平面図、断面図及びポテンシャル図である。
【図6】図1のCCD固体撮像素子における水平転送素
子及び電荷検出部を示す断面図である。
【図7】図1のCCD固体撮像素子の駆動信号を示す信
号波形図である。
【図8】図1のCCD固体撮像素子の動作を説明する図
である。
【図9】本発明の第2の具体例のCCD固体撮像素子を
示す平面図である。
【図10】本発明の第3の具体例のCCD固体撮像素子
を示す平面図である。
【図11】従来のCCD固体撮像素子を示す平面図であ
る。
【図12】従来のCCD固体撮像素子を示す平面図であ
る。
【符号の説明】 1、20、30……CCD固体撮像素子 2……光電変換部、3……垂直転送素子、4,21……
水平転送素子 5……電荷検出部、6……OFDが形成された転送部及
び上部水平転送電極 FD……フローティングディフュージョン部、HOG…
…出力ゲート LH……OFDが設けられた水平CCD内の1転送部上
の水平転送電極 51……N型半導体基板、52……P−well、5
3,55……N型半導体領域 54……N−型半導体領域、56……N+型半導体領域 57……バスライン配線形成領域、58……P+型半導
体領域 59……絶縁膜、60……第1層電極、61……第2層
電極

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射光量に応じて電荷を蓄積する光電変
    換素子で得られた信号電荷が垂直転送部を介して水平転
    送部に送られるように構成した固体撮像装置において、 前記信号電荷の過剰電荷が、前記水平転送部と電荷検出
    部との間に設けた空転送部でクリップされる手段を設け
    たことを特徴とする固体撮像装置。
  2. 【請求項2】 入射光量に応じて電荷を蓄積する光電変
    換素子で得られた信号電荷が垂直転送部を介して水平転
    送部に送られるように構成した固体撮像装置において、 前記光電変換素子の電荷蓄積時間を可変させることで、
    見かけ上感度の異なる光電変換素子を得るように構成し
    たことを特徴とする固体撮像装置。前記感度の低い光電
    変換素子の電荷蓄積時間を基板シャッタを用い可変する
    ように構成したことを特徴とする固体撮像装置。
  3. 【請求項3】 入射光量に対して感度の高い光電変換素
    子と感度の低い光電変換素子とが設けられ、前記光電変
    換素子で得られた信号電荷が垂直転送部を介して水平転
    送部に送られるように構成した固体撮像装置において、 前記感度の低い光電変換素子の電荷蓄積時間を基板シャ
    ッタを用い可変するように構成したことを特徴とする固
    体撮像装置。
  4. 【請求項4】 水平方向に前記感度の高い光電変換素子
    と感度の低い光電変換素子とを交互に配置したことを特
    徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の固体撮像装
    置。
  5. 【請求項5】 垂直方向に前記感度の高い光電変換素子
    と感度の低い光電変換素子とを交互に配置したことを特
    徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の固体撮像装
    置。
  6. 【請求項6】 前記感度の高い光電変換素子と感度の低
    い光電変換素子とを市松模様状に交互に配置したことを
    特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の固体撮像装
    置。
  7. 【請求項7】 前記過剰電荷をクリップする手段は、オ
    ーバーフロードレインであることを特徴とする請求項1
    乃至6の何れかに記載の固体撮像装置。
  8. 【請求項8】 前記過剰電荷をクリップする手段は、ナ
    ローチャンネル効果を用いたものであることを特徴とす
    る請求項7記載の固体撮像装置。
  9. 【請求項9】 光電変換素子に蓄積された電荷を電気信
    号に変換する固体撮像装置において、 前記光電変換素子に蓄積された電荷量を基板シャッタを
    用い可変することでダイナミックレンジを広くすること
    を特徴とする固体撮像装置の撮像方法。
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