JPH11233485A - 半導体ウエーハの加工方法および半導体ウエーハ - Google Patents
半導体ウエーハの加工方法および半導体ウエーハInfo
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- JPH11233485A JPH11233485A JP24110198A JP24110198A JPH11233485A JP H11233485 A JPH11233485 A JP H11233485A JP 24110198 A JP24110198 A JP 24110198A JP 24110198 A JP24110198 A JP 24110198A JP H11233485 A JPH11233485 A JP H11233485A
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Abstract
つ、機械的加工歪み層を除去し、表面粗さを改善し、特
に局所的な深いピットをより浅く、滑らかな凹凸形状を
持ち、パーティクルや汚染の発生しにくいエッチング表
面を有する化学エッチングウエーハとなる加工方法を提
供する。 【解決手段】 単結晶棒をスライスして得た半導体ウエ
ーハを、少なくとも面取り、ラッピング、エッチング、
鏡面研磨および洗浄する工程からなる半導体ウエーハの
加工方法において、前記エッチング工程をアルカリエッ
チングの後、酸エッチング、特には反応律速型酸エッチ
ングを行うものとし、その際、アルカリエッチングのエ
ッチング代を、酸エッチングのエッチング代よりも大き
くする方法であり、前記エッチング代を、アルカリエッ
チングでは10〜30μm、酸エッチングでは5〜20
μmとする。
Description
特に単結晶シリコンウエーハの製造工程において発生す
るウエーハ表面の加工変質層を化学エッチング除去する
方法の改善に関する。
は、通常、シリコン等の単結晶棒をスライスし、得られ
た半導体ウエーハに少なくとも面取り、ラッピング、酸
エッチング、鏡面研磨および洗浄する工程から構成され
ている。これらの工程は目的により、その一部の工程が
入れ替えられたり、複数回繰り返えされたり、あるいは
熱処理、研削等他の工程が付加、置換されたりして、種
々の工程が行われる。ここで、上記の内、酸エッチング
は、スライス、面取り、ラッピング等の機械的加工時に
導入された表面加工変質層の除去を目的として行われ、
例えば、フッ酸、硝酸、酢酸、水からなる混酸水溶液に
より表面から数〜数十μmエッチングする工程である
が、次のような問題点が指摘されている。
[Total Thickness Variation ](μm)、LTVmax
[Local Thickness Variation ](μm)等で表現され
る厚さのバラツキを示すウエーハの平坦度が、エッチン
グ代が多い程損なわれる。 2)エッチング表面にmmオーダーのうねりやピールと
呼ばれる凹凸が発生する。 3)エッチングにより有害なNOx が発生する。 等であり、これらの問題点を考慮してアルカリエッチン
グが用いられる場合がある。
と、先ず利点は、 a)ラッピング後の平坦度が、エッチング後も維持され
る、 b)有害ガスの発生が抑制される、 等であり、問題点は、 イ)エッチング後の表面には、局所的に深さが数μm
で、大きさが数〜十数μm程度のピットが存在するた
め、ピットに異物が侵入すると、後工程でパーティクル
の発生や汚染の原因となる、 ロ)深いピットが存在したり、表面粗さ(Ra)が大き
くなるため、後工程の鏡面研磨(メカノケミカル研磨)
での研磨代を大きくする必要がある、 ハ)エッチング後の表面の凹凸は、酸エッチングに較
べ、鋭利な形状をしているため、凹凸自体がパーティク
ルの発生源となる、 等である。
ング後の平坦度を維持したまま、機械的加工歪み層を除
去し、表面粗さを改善し、特にエッチング後に局所的な
深いピットをより浅く、しかも表面の凹凸形状を滑らか
にすることができれば、後工程でのパーティクル発生や
鏡面研磨工程における研磨代を減少させることができる
ことになる。
ような問題点に鑑みなされたもので、ウエーハのラッピ
ング後の平坦度を維持しつつ、機械的加工歪み層を除去
し、表面粗さを改善し、特に局所的な深いピットをより
浅く、滑らかな凹凸形状を持ち、パーティクルや汚染の
発生しにくいエッチング表面を有する化学エッチングウ
エーハ(Chemicaletched Wafer ,CW)を作製する半
導体ウエーハの加工方法と加工された半導体ウエーハを
提供することを主たる目的とする。
本発明の請求項1に記載した発明は、単結晶棒をスライ
スして得た半導体ウエーハを、少なくとも面取り、ラッ
ピング、エッチング、鏡面研磨および洗浄する工程から
なる半導体ウエーハの加工方法において、前記エッチン
グ工程をアルカリエッチングの後、酸エッチングを行う
ものとし、その際、アルカリエッチングのエッチング代
を、酸エッチングのエッチング代よりも大きくすること
を特徴とする半導体ウエーハの加工方法である。
ッピング後のウエーハに対して先ずアルカリエッチング
を行って、ラッピング後の平坦度を維持しつつ機械的加
工歪み層を除去し、次いで酸エッチングを行うことによ
り、アルカリエッチング後に残る局所的な深いピット
と、表面粗さや鋭利な凹凸形状を改善することができ
る。その際、アルカリエッチングのエッチング代を、酸
エッチングのエッチング代よりも大きくする必要がある
が、その主な理由は、アルカリエッチング後に残る局所
的な深いピットの深さを浅くするには、アルカリエッチ
ング代を大きくとる必要があり、その値が酸エッチング
で、ステインと呼ばれるエッチングむらに起因した汚れ
等の不良が発生する割合や平坦度を小さくするために必
要とされるエッチング代よりも大きいことによる。
に、前記エッチング工程をアルカリエッチングの後、過
酸化水素水溶液に浸漬し、次いで酸エッチングを行うよ
うにした。これは、アルカリエッチング後のウエーハ表
面は活性であり、疎水性となって異物が付着し汚れ易い
ため、過酸化水素水溶液に浸漬することによって表面を
酸化して親水性にすれば、パーティクルが付着しにくく
なるからである。
ッチング代を、アルカリエッチングにおいては10〜3
0μm、酸エッチングにおいては5〜20μmとするの
が好ましい。アルカリエッチングにおいては、エッチン
グ代が大きくなるにつれてエッチング後に残る局所的な
深いピットの深さは浅くなり、反対に表面粗さは悪くな
る傾向にあるが、上記範囲が適切な値である。そして、
酸エッチングにおいては、エッチング代が大きくなるに
つれて平坦度は悪化するが、ステイン発生率は大きく減
少するので上記範囲が適当である。
カリエッチング液をNaOH水溶液またはKOH水溶液
とし、酸エッチング液をフッ酸、硝酸、酢酸、水の混酸
水溶液とした。このようなエッチング液とすると、アル
カリエッチングにおいても、酸エッチングにおいても、
エッチング処理効果が確実に発揮され、エッチング代の
制御も比較的容易に行えるし、低コストである。なお、
本発明におけるエッチング代の具体的な数値は、全てウ
エーハの両表面のエッチング代を足し合せたトータルの
値を示すものである。
は、前記酸エッチングを、反応律速型酸エッチングとし
た。このように酸エッチングを反応律速型とすると、ア
ルカリエッチング後に残る局所的な深いピットと、表面
粗さや鋭利な凹凸形状の改善に加え、うねりを改善しよ
り一層平坦化することができる。
応律速型酸エッチング液を、フッ酸、硝酸、酢酸、水か
らなる混酸水溶液に、シリコンを濃度20〜30g/L
(リットル)に溶解した溶液とした。このようなエッチ
ング液とすると、エッチング処理効果がより一層確実に
発揮され、エッチング代の制御も比較的容易に行える
し、低コストで調整することができる。
は、請求項1ないし請求項6に記載の方法によって加工
された半導体ウエーハである。このように、アルカリエ
ッチングを行って、ラッピング後の平坦度を維持しつつ
機械的加工歪み層が除去され、次いで酸エッチングを行
うことにより、アルカリエッチング後に残る局所的な深
いピットと、表面粗さや鋭利な凹凸形状が改善された半
導体ウエーハを得ることができる。特に、反応律速型酸
エッチングによれば、うねりが改善され、より一層平坦
な半導体ウエーハを得ることができる。
は、化学エッチングされた半導体ウエーハであって、セ
ルサイズ20×20mmにおけるLTVmax が0.3μ
m以下であり、かつピット深さの最大値が6μm以下と
いうものである。
導体ウエーハのうねりの平均値を0.04μm以下とし
た。このように、本発明では、極めて平坦で、ピット深
さも小さい半導体ウエーハを得ることができる。
を参照しながら説明するが、本発明はこれらに限定され
るものではない。ここで、図1、図2および図3は、8
インチウエーハをラッピング後、アルカリエッチングし
たウエーハのエッチング代と、局所的な深いピット深さ
(図1)、TTV(図2)および表面粗さ[Ra](図
3)との関係を示している。図4は、8インチウエーハ
をラッピング後、酸エッチングしたウエーハのエッチン
グ代と、TTVとの関係を示している。図5は、一般的
な酸エッチングによるエッチング代とステインと呼ばれ
るエッチングむらに起因した汚れ等の不良が発生する割
合との関係を示している。
平坦度を維持すると共に、パーティクルや汚染の発生し
難いエッチング表面を有する化学エッチングウエーハを
作製する半導体ウエーハの加工方法、特にエッチング方
法を種々検討した結果、先ず、ラッピング後の平坦度を
維持しつつ歪み層を除去するためにアルカリエッチング
を行い、そこで残った深いピットや表面粗さあるいはう
ねりを改善するために酸エッチング、特に反応律速型酸
エッチングを行うことを発想し、処理条件を究明して本
発明を完成させた。
る。図1は、8インチウエーハを#1200のラップ砥
粒でラッピング後、85℃、濃度50%NaOH水溶液
でアルカリエッチングをしたウエーハのエッチング代と
局所的な深いピットの深さとの関係を示している。ま
た、図2は、同じくTTVとの関係を示し、図3では表
面粗さ(Ra)との関係を示している。
ング時に、ラップ砥粒がウエーハ表面に突き刺さること
で形成されたピットが、アルカリエッチングにより、そ
の大きさや深さが増大したものである。アルカリの濃度
が低いと、ピット深さは増大する傾向がある一方、アル
カリの濃度が高い場合には、ピット深さを浅くすること
もできるが、そのためには、エッチング代を多くする必
要があり、効率が悪い。そして、このピットの深さは光
学顕微鏡の焦点深度により求められるが、このピットを
除去するためには、後工程である鏡面研磨工程で研磨す
る必要がある。従って、鏡面研磨量は、このような深い
ピット深さの最大値以上とする必要があるので、極力ピ
ットを浅くするのが望ましい。
(μm)は、1枚のウエーハの中で最も厚い箇所と最も
薄い箇所の厚さの差をいう数値で、ウエーハの平坦度の
指標である。 また、LTV[Local Thickness Variat
ion ](μm)は、1枚のウエーハをセル(通常、20
×20mm又は25×25mm)に分割し、そのセルの
中で最も厚い箇所と最も薄い箇所の厚さの差をいう数値
で、各セルのLTVをLTVcbc 、1枚のウエーハの中
での最大値をLTVmax と呼んでおり、ウエーハの平坦
度の指標である。Ra(μm)は、中心線平均粗さとい
い、最もよく使用される表面粗さパラメータの1種であ
る。
するには、アルカリエッチングによって10μm以上の
エッチング代が必要であり、TTV(図2)を1μm以
下、Ra(図3)を0.25μm以下にするには、エッ
チング代は30μm以下にするのがよい。従って、これ
らを総合してアルカリエッチングのエッチング代として
は、10〜30μmが適切な範囲である。特に、局所的
な深いピットの深さが最小値(約5μm)に近く、TT
V、Raもさほど悪化しない条件としては、約20μm
が好ましい。
した。図4は、8インチウエーハを#1200のラップ
砥粒でラッピング後、混酸[50%フッ酸:70%硝
酸:99%酢酸=1:2:1(容積比)]でエッチング
して、そのエッチング代の平均値とエッチング後のTT
Vの値の関係を示している。図5は、一般的な酸エッチ
ングによる化学エッチングウエーハのエッチング代と、
ステインと呼ばれるエッチングむらに起因した汚れ等の
不良が発生する割合を示している。ステイン発生の有無
は、集光下目視により判別した。
エッチング代は少なくとも5μm以上、確実にステイン
を無くすためには10μm以上のエッチング代が必要で
ある。一方、図4から、TTVを1μm以下にするため
には、エッチング代は20μm以下が適当である。従っ
て、これらを総合して酸エッチングのエッチング代とし
ては、5〜20μmが適切な範囲であり、特に、好まし
くはほぼ10μmである。
ングのエッチング代とエッチング効果との関係を別々に
明らかにしてきたが、本発明ではこれらの関係を十分見
極めて、アルカリエッチングと酸エッチングとを併用す
るが、アルカリエッチングを先行させた後、酸エッチン
グを行う方式によって、両エッチングの作用の特徴を充
分に機能させ、エッチング効果を十分に発揮させること
ができた。
ングとすれば、先ず、アルカリエッチングによって、ラ
ッピング後の平坦度を維持しつつ機械的加工歪み層を除
去し、次いで酸エッチングを行うことにより、アルカリ
エッチング後に残る局所的な深いピットや、表面の鋭利
な凹凸を滑らかな形状にし、表面粗さを改善し、ステイ
ン発生率を抑制することができる。その際、アルカリエ
ッチングのエッチング代を、酸エッチングのエッチング
代よりも大きくする必要があるが、その主な理由は、ア
ルカリエッチング後に残る局所的な深いピットの深さを
浅くするには、アルカリエッチング代を大きくとる必要
があり、その値が酸エッチングで、ステイン発生率や平
坦度を小さくするために必要とされるエッチング代より
も大きいことによる。
ッチングを行った後に、過酸化水素水の水溶液に浸漬し
てから酸エッチングを行うのが好ましい。これは、アル
カリエッチング後のウエーハ表面は活性であり、疎水性
であるため異物が付着し汚れ易いからである。従って、
過酸化水素水溶液で表面を酸化して親水性にすれば、パ
ーティクルが付着しにくくなり、次工程の酸エッチング
液をパーティクル汚染することもなくなる。ここで、使
用する過酸化水素水の濃度は、0.1〜30%が好まし
い。0.1%未満では表面が十分に親水性にならないこ
とがあるし、30%もあれば、十分であり、これを越え
ても経済上不利であるからである。
明する。反応律速型酸エッチング液とは、例えばフッ
酸、硝酸、酢酸、水からなる混酸水溶液に、シリコンを
濃度20〜30g/Lに溶解した溶液であって、比較的
アルカリエッチング液に近い作用を示す酸エッチング液
である。該エッチング液は、通常の酸エッチング液であ
る混酸水溶液の反応速度が、拡散速度律速型の酸である
のに対して、反応速度が律速となる酸であるので反応律
速型酸エッチング液と呼ぶ。この反応律速型酸エッチン
グをアルカリエッチングの後に行うと、先ず、アルカリ
エッチングによって、ラッピング後の平坦度を維持しつ
つ機械的加工歪み層を除去し、次いで反応律速型酸エッ
チングを行うことにより、アルカリエッチング後に残る
局所的な深いピットや、表面の鋭利な凹凸を滑らかな形
状にし、表面粗さを改善し、ステイン発生率を抑制する
と共に、拡散律速型酸エッチングに比べ、うねりが抑え
られるので、より一層平坦化を図ることができる。
酸エッチングの二段階化学エッチングによれば、セルサ
イズ20×20mmにおけるLTVmax が0.3μm以
下の平坦度を有し、かつピット深さの最大値が6μm以
下である半導体ウエーハを容易に安定して製造すること
ができる。さらに、うねりの平均値が0.04μm以下
という大面積で見ても平坦性に優れた半導体ウエーハに
加工することが出来る。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例1)直径8インチのラップウエーハ(ラップ砥
粒番手:#1200)を使用して次のエッチング処理を
行った。先ず、アルカリエッチングは、エッチング代目
標を20μmとし、濃度50重量%のNaOH水溶液に
85℃で450秒間浸漬した。次に、親水化処理として
0.3%の過酸化水素水に浸漬した後、最後に、50%
フッ酸:70%硝酸:99%酢酸=1:2:1(容積
比)から成る混酸でエッチング代目標を10μmとして
酸エッチングを行った。エッチングを終了したものにつ
いては、平坦度、表面粗さ、ピット深さ、うねりを測定
し、エッチングの効果を調査した。その結果を表1に示
す。
のようになった。 アルカリエッチング代;目標:20μm、試料数:51
個、平均値:20.1μm、平均値±3σ:18.1〜
22.1μm。酸エッチング代はそれぞれ;10μm、
107個、9.8μm、8.3〜11.3μmであっ
た。また、平坦度(TTV、LTV)測定は、ADE社
製のフラットネス測定器(U/G9500、U/S96
00)を用い、表面粗さ(Ra)測定は、(株)小坂研
究所製万能表面形状測定器(SE−3C型)を用いた。
(株)小坂研究所製万能表面形状測定器(SE−3F
型)を用いた。測定方法は、ウエーハ(直径200m
m)の表面の中央部60mmを触針によりなぞり、細か
い表面粗さ成分を除いた形状成分のみを測定する。ここ
で、うねり(Waviness)は、図6に示したよう
に、測定開始地点と測定終了地点の高さを一致させて高
さの原点とし、2mm間隔で原点からの変位量の絶対値
Y1 からY29を測定し、その平均値Yをうねりと定義し
ている。
は、エッチング代目標を4μmとした以外は実施例1と
同条件でエッチングした後、直ちにエッチング代目標を
36μmとして酸エッチングにかけた。過酸化水素水に
よる親水化処理は行わなかった。その結果を表1に併記
した。
代狙い20μmのアルカリエッチングのみを行った。そ
の結果を表1に併記した。
ッチングのみ(比較例2)では、ウエーハの平坦度はよ
いが表面粗さや特に局所的な深いピットの深さが深くな
り、アルカリエッチング後酸エッチング(比較例1)を
した場合は、酸エッチング代が大きいので、逆にウエー
ハの平坦度が大幅に悪化するようになる。これらに対し
てアルカリエッチング代、酸エッチング代を適切な値に
設定してエッチングすれば(実施例1)、平坦度、表面
粗さ、局所的な深いピットの深さの間にバランスのとれ
た結果が得られた。また、それぞれの表面の凹凸形状を
顕微鏡で観察した結果、実施例1は比較例2に較べて非
常に滑らかな凹凸形状であり、比較例1とほぼ同じレベ
ルであることが解った。
ハ(ラップ砥粒番手:#1200)を使用して次のエッ
チング処理を行った。先ず、アルカリエッチングは、エ
ッチング代目標を20μmとし、濃度50重量%のNa
OH水溶液に85℃で450秒間浸漬した。次に、親水
化処理として0.3%の過酸化水素水に浸漬した後、最
後に、50%フッ酸:70%硝酸:99%酢酸=1:
2:1(容積比)から成る混酸にシリコンを濃度27.
5g/Lに溶解した反応律速型酸エッチング液でエッチ
ング代目標を10μmとして反応律速型酸エッチングを
行った。エッチングを終了したものについては、平坦
度、表面粗さ、ピット深さ、うねりを測定し、エッチン
グの効果を調査した。その結果を表1に併記した。反応
律速型酸エッチングの効果が特に平坦度(TTV、LT
Vmax )とうねりにおいて有効であることが判る。
ハにおいて、ラップ砥粒番手として、#1200と#1
500とを併用した以外は、実施例2と同一条件でアル
カリエッチングと反応律速型酸エッチング処理を行な
い、エッチングを終了したものについては、平坦度、表
面粗さ、ピット深さ、うねりを測定し、エッチングの効
果を調査し、その結果を表1に併記した。ここでも反応
律速型酸エッチングの効果が特に平坦度(TTV、LT
Vmax )とうねりにおいて有効であることが明白であ
る。
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同
一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いか
なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
ッチング液や酸エッチング液には、界面活性剤等の添加
物を加えることもできる。具体的には、アルカリエッチ
ング液には、NaNO2 のような亜硝酸塩を添加すれ
ば、ピットを浅くする効果が得られる。一方、酸エッチ
ング液にフッ素系やノニオン系の界面活性剤を添加する
と、ステインを低減する効果が得られる。また、酸エッ
チング液として、フッ酸、硝酸、酢酸、水からなる混酸
水溶液を例示したが、酢酸を含まずに、フッ酸、硝酸、
水からなる混酸水溶液であっても、本発明と同様の作用
効果が得られる。
エーハにつき、半導体シリコンの場合を例に挙げて説明
したが、本発明はこれらに限定されず、他の半導体材
料、例えば、Ge、GaAs、GaP、InP等の化合
物半導体単結晶であっても、本発明は同様に適用するこ
とができる。
ラッピング後のウエーハの平坦度を維持することがで
き、エッチング後のウエーハ表面のうねりを減少させ、
局所的な深いピットの発生や表面粗さの悪化を抑えると
共に、パーティクルやステイン等の汚染が発生しにくい
エッチング表面を持つ化学エッチングウエーハを作製す
ることが出来るので、鏡面研磨での取り代を減少できる
し、その平坦度も向上したものとなる。
ハのエッチング代と、局所的な深いピットの深さとの関
係を表すグラフである。
ハのエッチング代と、TTV(平坦度)との関係を表す
グラフである。
ハのエッチング代と、表面粗さ(Ra)との関係を表す
グラフである。
ッチング代と、TTV(平坦度)との関係を表すグラフ
である。
代とステインの発生率との関係を表すグラフである。
る。
Claims (9)
- 【請求項1】 単結晶棒をスライスして得た半導体ウエ
ーハを、少なくとも面取り、ラッピング、エッチング、
鏡面研磨および洗浄する工程からなる半導体ウエーハの
加工方法において、前記エッチング工程をアルカリエッ
チングの後、酸エッチングを行うものとし、その際、ア
ルカリエッチングのエッチング代を、酸エッチングのエ
ッチング代よりも大きくすることを特徴とする半導体ウ
エーハの加工方法。 - 【請求項2】 前記エッチング工程をアルカリエッチン
グの後、過酸化水素水溶液に浸漬し、次いで酸エッチン
グを行うものとすることを特徴とする請求項1に記載の
半導体ウエーハの加工方法。 - 【請求項3】 前記エッチング代が、アルカリエッチン
グにおいては10〜30μm、酸エッチングにおいては
5〜20μmとすることを特徴とする請求項1または請
求項2に記載の半導体ウエーハの加工方法。 - 【請求項4】 前記アルカリエッチング液がNaOH水
溶液またはKOH水溶液であり、酸エッチング液が、フ
ッ酸、硝酸、酢酸、水からなる混酸水溶液であることを
特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記
載の半導体ウエーハの加工方法。 - 【請求項5】 前記酸エッチングが、反応律速型酸エッ
チングであることを特徴とする請求項1ないし請求項3
のいずれか1項に記載の半導体ウエーハの加工方法。 - 【請求項6】 前記反応律速型酸エッチング液が、フッ
酸、硝酸、酢酸、水からなる混酸水溶液に、シリコンを
濃度20〜30g/Lに溶解した溶液であることを特徴
とする請求項5に記載の半導体ウエーハの加工方法。 - 【請求項7】 請求項1ないし請求項6に記載の方法に
よって加工されたことを特徴とする半導体ウエーハ。 - 【請求項8】 化学エッチングされた半導体ウエーハで
あって、セルサイズ20×20mmにおけるLTVmax
が0.3μm以下であり、かつピット深さの最大値が6
μm以下であることを特徴とする半導体ウエーハ。 - 【請求項9】 前記半導体ウエーハのうねりの平均値が
0.04μm以下であることを特徴とする請求項8に記
載した半導体ウエーハ。
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