JPH11232986A - 封止接点装置 - Google Patents

封止接点装置

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JPH11232986A
JPH11232986A JP3179498A JP3179498A JPH11232986A JP H11232986 A JPH11232986 A JP H11232986A JP 3179498 A JP3179498 A JP 3179498A JP 3179498 A JP3179498 A JP 3179498A JP H11232986 A JPH11232986 A JP H11232986A
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JP
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iron core
movable
fixed
insertion hole
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Application number
JP3179498A
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English (en)
Inventor
Riichi Uotome
利一 魚留
Ritsu Yamamoto
律 山本
Tadahiro Itou
督裕 伊東
Naritoshi Hoshino
就俊 星野
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H50/00Details of electromagnetic relays
    • H01H50/02Bases; Casings; Covers
    • H01H50/023Details concerning sealing, e.g. sealing casing with resin
    • H01H2050/025Details concerning sealing, e.g. sealing casing with resin containing inert or dielectric gasses, e.g. SF6, for arc prevention or arc extinction

Abstract

(57)【要約】 【課題】飛散した接点粉が可動鉄芯にまで到達するのを
防ぐ。 【解決手段】固定鉄芯7の第1の接合部材11側の固着
部7e先端面に略円柱状の突部7dが設けてあって、突
部7dの中央に固定鉄芯7の挿通孔7bの一端が開口し
ている。而して、アークにより接点部材が溶けて飛散し
た接点粉は自重によって第1の接合部材11上に堆積
し、その堆積した接点粉が振動等によって移動して第1
の接合部材11の可動接触子3側の面に開口する挿通孔
7bに入り込み、挿通孔7bを通って可動鉄芯8のとこ
ろまで到達する虞がある。しかしながら、固定鉄芯7略
中央の挿通孔7bの開口端周縁に突部7dを設ければ、
この突部7dによって第1の接合部材11上に堆積した
接点粉が挿通孔7bに侵入することを抑制することがで
きる。その結果、接点粉が可動鉄芯8のところまで到達
することがなく、可動鉄芯8の動きを安定させることが
可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パワー負荷用のリ
レーや電磁開閉器等に好適な封止接点装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図12は従来の封止接点装置の一例を示
す側面断面図である(特開平9−259728号公報参
照)。この封止接点装置は、封止接点部A、駆動部B、
ハウジングCを備えて構成されている。まず、封止接点
部Aについて説明する。セラミックのような耐熱性材料
により一面が開口する箱状の封止容器1が形成され、そ
の底部の2箇所に貫通穴1aが設けられている。これら
の貫通孔1a,1aに一部が挿通される固定端子2,2
は、例えば銅系材料等により略多段有底円筒状に形成さ
れ、底側の一端部には固定接点2aが固着され、開口部
側の他端部には鍔部2cが設けられている。なお、固定
接点2aは、固定端子2と一体的に設けてもよい。また
固定端子2は、その他端部が封止容器1から突出した状
態で、鍔部2c付近が封止容器1にロウ付け等により気
密接合される。さらに、固定端子2の開口部側から内方
へ向かってねじ溝2bが形成されている。
【0003】可動接触子3は、例えば銅系材料等により
平板状に形成され、固定接点2aと接離する間隔を有し
て両端部に可動接点3aが固着されている。なお、この
可動接点3aは、可動接触子3と一体的に設けてもよ
い。可動接触子3の中央部には挿通孔3bが設けてあ
り、この挿通孔3bに絶縁材料により略丸棒状に形成さ
れた可動軸4の一端4aが挿通されている。また、可動
軸4の他端4bにはねじ溝4cが切られている。
【0004】中央片5a及び両対向片5b,5bを有す
る断面略コ字状に形成された可動接触子ホルダ(保持部
材)5は、可動接触子3が可動軸4に連結されるよう後
述する接圧ばね6を圧縮懸架状態で保持するものであ
る。なお、接圧ばね6の圧縮懸架状態については後述す
る。この中央片5aは、その中央に可動軸4の一端4a
が挿通される挿通孔5cが設けられている。また両対向
片5b, 5bは、その先端中央部から互いに近づく方向
へ延設片5d,5dが延設されており、さらにその延設
片5d,5dの先端部から中央片5aへ向かって突設片
5e,5eが突設されている。また、この可動接触子ホ
ルダ5は、両対向片5b, 5bの外方面が封止容器1の
内方面に対向する対向面となっており、その対向面には
封止容器1の内方面との間隙寸法と略等しい突出寸法を
有したアール状の突出部5g,5gがそれぞれ設けられ
ている。コイル状に形成された接圧ばね6が可動接触子
ホルダ5内に保持される。この接圧ばね6は、固定接点
2aと可動接点3aの当接方向へ可動接触子3を付勢す
るものである。
【0005】固定鉄芯7は、一端部7aが太い略円柱状
に形成されるとともに、可動軸4を挿通する挿通孔7b
が軸方向に設けられている。この固定鉄芯7は、後述す
る第1の接合部材11の挿通孔11aに挿通して一端部
7aが固着され、他端部には挿通孔7bの内径よりも大
きい内径を有した凹部7cが設けられている。略円柱状
に形成された可動鉄芯8は、可動軸4が挿通される挿通
孔8aが軸方向に設けられている。この挿通孔8aに
は、可動軸4のねじ溝4cと共に可動軸4と可動鉄芯8
との連結位置を可動軸4の軸方向に沿って可変とするた
めのねじ溝8bが切られている。なお、このねじ溝8b
による調整手順については後述する。この可動鉄芯8
は、その軸方向の一端側に固定鉄芯7との対向面8cを
有しており、その他端部にねじ溝8bの内径よりも大き
い大きい内径を有した凹部8dが設けられている。ま
た、この可動鉄芯8は、その外方面が後述する有底筒部
10の内周面に摺動する摺動面8eとなっており、その
摺動面8eには可動方向の両端に亙る溝部(図示せず)
が1箇所に設けられている。なお、この溝部は、複数箇
所に設けられてもよい。
【0006】復帰ばね9は、固定接点2aと可動接点3
aの開離方向へ可動鉄芯8を付勢するものであって、固
定鉄芯7の挿通孔7bの内径よりも若干大きい内径を有
したコイル状に形成され、固定鉄芯7の挿通孔7bに挿
通された可動軸4に挿通されて、その一端部が固定鉄芯
7の凹部7cに嵌まり込んで位置規制される。有底筒部
10は、非磁性材料により筒部10a及び底部10bを
有する有底円筒状に形成され、その底部10b側に可動
鉄芯8を収納するとともに、その可動鉄芯8の対向面8
cに対向される固定鉄芯7を開口部側に収納する。
【0007】第1の接合部材11は、鉄等の磁性金属材
料により矩形状に形成され、固定鉄芯7及び可動鉄芯8
と共に磁気回路を形成する。この第1の接合部材11
は、前述したように、固定鉄芯7の一端部7aを固着す
る前に挿通する挿通孔11aが中央に設けられ、挿通孔
11a付近が有底筒部10に気密接合される。第2の接
合部材12は、金属材料により両端部に開口穴12aを
有して筒状に形成され、一端部側の開口穴12aの内周
縁が封止容器1の内方面よりも内側に位置するようにな
っている。第2の接合部材12は、その一端部側に封止
容器1の開口端部に気密接合される第1の接合部12c
が、また他端部に第1の接合部材11に気密接合される
第2の接合部12bが設けられている。また、この第2
の接合部材12は、筒部途中に屈曲部12dが周回して
設けられ、第1の接合部12cから第2の接合部12b
にかけて、開口穴12aの開口断面が一端部側よりも他
端部側の方が大きく形成されている。そして、この第2
の接合部材12は、前述した封止容器1及び第1の接合
部材11に気密接合されることによって固定接点2a及
び可動接点3a並びに固定鉄芯7及び可動鉄芯8を収容
するための気密空間30を形成し、この気密空間30が
水素を主体とするガスが例えば2気圧程度でもって気密
封止される。
【0008】次に、接圧ばね6の圧縮懸架状態について
説明する。まず、可動接点3aを挿通孔5cに向けた状
態で、可動接触子3をその可動接触子ホルダ5に嵌め込
む。次に、接圧ばね6を所定量圧縮した状態で、可動接
触子ホルダ5に嵌め込む。詳しくは、接圧ばね6は、そ
の一端部が可動接触子3を介して可動接触子ホルダ5の
中央片5aに懸架され、その他端部が可動接触子ホルダ
5の突設片5e, 5eに係止して延設片5d, 5dに懸
架される。つまり、可動接触子ホルダ5は、その中央片
5aが接圧ばね6の一端部を可動接触子3を介して懸架
する第1の懸架部となって、その延設片5d, 5dが接
圧ばね6の他端部を懸架する第2の懸架部となってい
る。そして、可動軸4をその一端4aから接圧ばね6及
び可動接触子3の挿通孔3bを挿通してから、可動接触
子ホルダ5の挿通孔5cに挿通され、可動軸4を挿通孔
5c近くで固着する。
【0009】図示していない磁気手段は、永久磁石とこ
れを挟む磁性部材からなり、磁性部材が固定接点2a及
び可動接点3aを挟むようにして封止容器1の外面に付
設される。従って磁気手段は、両接点2a, 3aが存在
する空間に可動接点3aの動作方向と直交する方向の磁
場を与える。次に、駆動部Bについてを説明する。この
駆動部Bは、固定鉄芯7及び可動鉄芯8並びに第1の接
合部材11と共に電磁石装置を構成するものである。コ
イル枠14にはコイル13が巻回される。ヨーク15
は、ヨーク本体15a及びブッシュ15bからなり、固
定鉄芯7及び可動鉄芯8並びに第1の接合部材11と共
に磁気回路をなす。ヨーク本体15aは、コイル13を
外囲するよう中央片及び両対向片でU字状に形成され、
その中央片に貫通穴15cが設けられている。ブッシュ
15bは、円筒状に形成され、ヨーク本体15aの貫通
穴15cに挿着される。これらのヨーク本体15a及び
ブッシュ15bが配設された状態では、前述した有底筒
部10の筒部10aは、ヨーク15 のブッシュ15b
と可動鉄芯8との間に位置している。
【0010】最後にハウジングCについて説明する。ハ
ウジングCは、封止接点部Aと駆動部Bとを共に収容す
るものである。このハウジングCは、固定端子2を挿通
する挿通孔16が設けられ、その挿通孔16に挿通され
た固定端子2の鍔部2cが外方面から突出している。そ
して、この突出した固定端子2は、電線接続用の端子板
(図示せず)に接続される。
【0011】上述のように構成される従来の封止接点装
置は、以下のように動作する。コイル13の励磁前は可
動接点3aが固定接点2aと接点ギャップL1 を有して
対向している。コイル13を励磁すると、可動鉄心8が
固定鉄芯7に吸引されて可動することにより、その可動
鉄芯8にねじ止めされて後に接着剤により固定された可
動軸4が駆動されて、可動接点3aは、接点ギャップL
1 を徐々に小さくしてゆき、復帰ばね9のばね負荷が低
下して固定接点2aに当接する。その後、接圧ばね6の
ばね負荷が急に大きくなり、更に可動軸4が駆動される
と、可動接点3aは、オーバートラベル量だけ可動し
て、ばね負荷が更に大きくなる。この上記した接点ギャ
ップL1 及びオーバートラベル量の合計は、可動接点3
aのストロークとなっている。
【0012】また、コイル13の励磁が切られると、可
動接触子3は、主として接圧ばね6及び復帰ばね9の付
勢力でもって復帰して逆に変位し、可動接点3aが固定
接点2aから開離するとともに、可動鉄心8も所定の距
離だけ復帰して元の状態に戻る。そして、復帰時に接点
間に発生するアークは、図外磁気手段の磁場により可動
接触子3の両端方向へ十分に引き伸ばされて消弧され
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記従来例で
は、接点開閉時に発生するアークにより接点2a,3a
の一部が飛散し、飛散した接点粉が固定鉄芯7の挿通孔
7bから可動鉄芯8に到達した場合に可動鉄芯8の動作
が抑制される虞がある。本発明は上記事情に鑑みて為さ
れたものであり、その目的とするところは、飛散した接
点粉が可動鉄芯にまで到達するのを防ぐことができる封
止接点装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、絶縁材料製の封止容器、固定接
点を設け前記封止容器に気密接合される固定端子、前記
固定接点に接離する可動接点を設けた可動接触子、前記
固定接点に可動接点が接離するよう可動する可動鉄芯が
底部側に収納され且つ略中央に挿通孔を有するとともに
前記可動鉄芯に対向して位置規制する固定鉄芯が開口部
側に収納される有底筒部、前記固定鉄芯を固着して有底
筒部に気密接合される金属材料製の第1の接合部材、水
素又は水素を主体とするガスが気密封止されるよう前記
封止容器及び第1の接合部材に気密接合されることによ
って前記固定接点及び可動接点並びに前記固定鉄芯及び
可動鉄芯を収容するための気密空間を形成する金属材料
製の第2の接合部材、前記可動鉄芯に連結され前記固定
鉄芯の挿通孔に移動自在に挿通される可動軸、接点開離
方向へ前記可動鉄芯を付勢する復帰ばね、接点当接方向
へ前記可動接触子を付勢する接圧ばね、前記可動接触子
が可動軸に連結されるよう前記接圧ばねを圧縮懸架状態
で保持する保持部材を具備した封止接点部と、前記可動
鉄芯を駆動して可動させる駆動部とを備えた封止接点装
置において、前記固定鉄芯先端の前記挿通孔の開口端周
縁に前記可動接触子側に突出する突部を設けたことを特
徴とし、可動接触子側に突出する突部によって、第1の
接合部材から固定鉄芯の挿通孔の開口までの距離が大き
くなり、飛散した接点粉が挿通孔に侵入するのを抑制し
て挿通孔から可動鉄芯にまで到達するのを防ぐことがで
き、可動鉄芯の動きを安定させることができる。
【0015】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記突部の周面を外側へ向けて拡がるように傾斜す
るテーパ面としたことを特徴とし、飛散した接点粉が突
部に堆積することなくテーパ面に沿って外側に落ちてし
まうから、接点粉が挿通孔から遠ざけられるために接点
粉が固定鉄芯の挿通孔に侵入する確率をさらに低くする
ことができる。
【0016】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、前記可動軸を前記固定鉄芯の挿通孔に摺動自在に挿
入したことを特徴とし、可動軸と固定鉄芯の挿通孔内周
面との隙間を小さくすることにより、飛散した接点粉が
挿通孔に侵入する確率をさらに低下させることができ
る。請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記
可動軸を受けるとともに前記可動接触子側に突出する軸
受けを前記固定鉄芯の可動接触子側の端面に設けたこと
を特徴とし、接点粉が堆積し易い第1の接合部材の上面
から軸受けの上部開口までの高さを高くすることがで
き、その結果、第1の接合部材の上面に堆積した接点粉
が振動などによって可動軸と軸受けとの間に侵入する確
率をさらに低下させることができる。
【0017】請求項5の発明は、請求項1の発明におい
て、前記固定鉄芯と前記保持部材との間に少なくとも該
固定鉄芯の挿通孔の開口を覆う板部材を介在させたこと
を特徴とし、突部の上面に開口する挿通孔と可動軸との
隙間の上部が板部材によって覆われることになり、接点
粉が直接挿通孔に侵入するのを防ぐことができる。請求
項6の発明は、請求項5の発明において、前記板部材の
周縁に可動接触子側に立ち上がる周壁を設けたことを特
徴とし、板部材の上に堆積した接点粉が第1の接合部材
の上に落下・堆積するのを周壁によって防ぐことがで
き、固定鉄芯の挿通孔接点粉が侵入するのをさらに確実
に防ぐことができる。
【0018】請求項7の発明は、請求項5の発明におい
て、前記板部材の周縁に固定鉄芯側に立ち下がる周壁を
設けたことを特徴とし、第1の接合部材上に堆積した接
点粉が固定鉄芯の突部のところまで到達するのを抑制す
ることができ、固定鉄芯の挿通孔に接点粉が侵入する確
率をさらに低くすることができる。請求項8の発明は、
請求項1の発明において、前記第1の接合部材の可動接
触子に対向する側の面に1乃至複数の凹所を設けたこと
を特徴とし、第1の接合部材の上面に設けた凹所に接点
粉を堆積させ、接点粉が固定鉄芯の挿通孔に侵入する確
率をさらに低くすることができる。
【0019】請求項9の発明は、請求項1の発明におい
て、前記第1の接合部材と前記保持部材との間にできる
隙間に前記固定鉄芯の挿通孔の開口を覆い隠す保護キャ
ップを設けたことを特徴とし、固定鉄芯の上面に開口す
る挿通孔と可動軸との隙間が保護キャップによってほぼ
完全に覆い隠され、飛散した接点粉が挿通孔に侵入する
のをほぼ完全に防ぐことができる。
【0020】請求項10の発明は、請求項1の発明にお
いて、前記復帰ばねが、可動軸の外周面に固定される下
端部よりも径の大きい上端部を有する形状に形成されて
成ることを特徴とし、挿通孔に侵入した接点粉を復帰ば
ねで受け止めて可動鉄芯にまで到達するのを防ぐことが
できる。
【0021】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図1は本発明の実
施形態1を示す側面断面図である。但し、本実施形態の
基本構成は従来例と共通であるので、共通する部分につ
いては同一の符号を付して説明を省略し、本実施形態の
特徴となる部分についてのみ説明する。すなわち本実施
形態は、固定鉄芯7の先端に可動接触子3側に突出する
突部7dを、固定鉄芯7略中央の挿通孔7bの開口端周
縁に設けた点に特徴がある。
【0022】図2に示すように、固定鉄芯7の第1の接
合部材11側の先端面に、第1の接合部材11の中央に
設けた挿通孔11aに挿通され固着される略円柱状の固
着部7eが突設され、さらにこの固着部7eの先端面に
略円柱状の突部7dが設けてあって、突部7dの中央に
固定鉄芯7の挿通孔7bの一端が開口している。而し
て、固定鉄芯7を第1の接合部材11に固着した状態で
は、図1に示すように第1の接合部材11の可動接触子
3側の面よりも突部7dが可動接触子3側に突出するた
め、可動軸4が挿通される挿通孔7bの開口部が、従来
例に比較して第1の接合部材11よりも高い位置に設け
られることになる。
【0023】すなわち、固定接点2aと可動接点3aの
開閉時に発生するアークにより接点部材が溶けて一部が
飛散する場合があり、飛散した接点粉は自重によって第
1の接合部材11上に堆積し、その堆積した接点粉が振
動等によって移動して第1の接合部材11の可動接触子
3側の面に開口する挿通孔7bに入り込み、挿通孔7b
を通って可動鉄芯8のところまで到達する虞がある。し
かしながら、本実施形態のように固定鉄芯7略中央の挿
通孔7bの開口端周縁に突部7dを設ければ、この突部
7dによって第1の接合部材11上に堆積した接点粉が
挿通孔7bに侵入することを抑制することができる。そ
の結果、固定鉄芯7の挿通孔7bに侵入した接点粉が可
動鉄芯8のところまで到達して可動鉄芯8の動きが規制
されることがなく、可動鉄芯8の動きを安定させること
が可能となる。
【0024】なお、図3に示すように太い略円柱状に形
成された一端部7aの上面に突部7dを設け、第1の接
合部材11の挿通孔11aに対して可動接触子3側から
固定鉄芯7を挿通して固着するような従来例と同様の構
造を採用してもよい。但し、本実施形態のように第1の
接合部材11の挿通孔11aに対して、可動接触子3と
反対側から挿通して固定するような構造の方が作業性の
点で望ましい。
【0025】(実施形態2)図4は本発明の実施形態2
の要部を示す分解斜視図である。すなわち、本実施形態
は、固定鉄芯7の突部7dの周面を外側へ向けて下方に
(拡がるように)傾斜するテーパ面とした点に特徴があ
り、その他の構成については実施形態1と共通であるの
で図示並びに説明は省略する。
【0026】本実施形態によれば、固定鉄芯7の挿通孔
7bの開口端周縁に設けた突部7dの周面をテーパ面と
したので、アークにより飛散した接点粉が突部7dの上
面に堆積することなく上記テーパ面に沿って外側に落ち
てしまうことになる。その結果、接点粉が挿通孔7bか
ら遠ざけられるために実施形態1に比較して接点粉が固
定鉄芯7の挿通孔7bに侵入する確率をさらに低くする
ことができる。
【0027】(実施形態3)本発明の実施形態3は基本
的な構造が実施形態1と共通であるから、図1を参照し
て説明する。実施形態1では、可動軸4と固定鉄芯7の
挿通孔7bの内周面との間には充分な隙間が有るため、
可動軸4の接点開閉方向(垂直方向)の動きが挿通孔7
b内周面で規制されることはない。それに対して本実施
形態は、固定鉄芯7の挿通孔7bの内周面と可動軸4と
の隙間を極力小さくし、可動軸4が挿通孔7bの内周面
に摺接しながら接点開閉方向に摺動するようにしてお
り、この点に本実施形態の特徴がある。
【0028】すなわち、可動軸4と固定鉄芯7の挿通孔
7b内周面との隙間を小さくすることにより、飛散した
接点粉が挿通孔7bに侵入する確率をさらに低下させる
ことができるものである。また、本実施形態の如く可動
軸4が挿通孔7b内を摺動する構成とすれば、固定鉄芯
7自体が可動軸4の軸受けの役割を果たすこととなり、
従来例や実施形態1に比較して可動軸4の動きをガイド
する部位が固定接点2a及び可動接点3aの方へ近くな
るので、可動軸4の動きをより直線的にすることができ
て可動軸4と挿通孔7b内周面との摩擦を減少させるこ
とが可能となる。
【0029】なお、本実施形態においても実施形態2と
同様に突部7dの周面をテーパ面とすれば、接点粉が固
定鉄芯7の挿通孔7bに侵入する確率をさらに低下させ
ることができる。 (実施形態4)図5は本発明の実施形態4の要部を示す
側面断面図である。なお、本実施形態の基本構成は実施
形態1と共通であるので、共通する部分については同一
の符号を付して図示並びに説明を省略する。
【0030】挿通孔7bへの接点粉の侵入を防止するに
は、第1の接合部材11上面からの突部7dの突出量
(高さ)が大きいほどよい。ところが、突部7dの上方
には接圧ばね6を圧縮懸架状態で保持する可動接触子ホ
ルダ5があるため、突部7dの高さを高くするためには
突部7dの肉厚を薄くするとともに、可動接触子ホルダ
5の突設片5e,5eと可動軸4との間の隙間に他の部
材と当接しないように挿入されるような位置関係にしな
ければならない。しかし、固定鉄芯7の突部7dを高く
しかも肉厚を薄くすることには加工上の制約があり困難
である。
【0031】そこで、本実施形態では、図5に示すよう
に略円筒状の胴部23aの下端にフランジ部23bを設
けて成る軸受け23を固定鉄芯7の上面に固着し、胴部
23aの上部を可動接触子ホルダ5の突設片5e,5e
と可動軸4との間に形成される隙間イに挿入するように
している。軸受け23は、金属製の板材をプレス加工に
より加工して形成され、略円筒状の胴部23aに可動軸
4が挿通される。而して、軸受け23の胴部23aの肉
厚を薄くすることは容易であり、可動接触子ホルダ5の
突設片5e,5eと可動軸4との間に形成される隙間イ
に胴部23aの上部を挿入することができる。なお、軸
受け23を固定鉄芯7の上面に固着する場合に、突部7
dが無い方が固着し易いことから、本実施形態では突部
7dを設けずに固定鉄芯7の固着部7eの上面に軸受け
23を固着するようにしている。つまり、この軸受け2
3が突部7dの代わりとなる。
【0032】而して、本実施形態では、略円筒状の胴部
23aの下端にフランジ部23bを設けて成る軸受け2
3を固定鉄芯7の上面に固着し、胴部23aの上部を可
動接触子ホルダ5の突設片5e,5eと可動軸4との間
に形成される隙間イに挿入しているので、接点粉が堆積
し易い第1の接合部材11の上面から軸受け23の上部
開口までの高さを高くすることができるので、第1の接
合部材11の上面に堆積した接点粉が振動などによって
可動軸4と軸受け23との間に侵入する確率を実施形態
1〜3に比較してさらに低下させることができる。
【0033】(実施形態5)図6は本発明の実施形態5
の要部を示す側面断面図である。なお、本実施形態の基
本構成は実施形態1と共通であるので、共通する部分に
ついては同一の符号を付して図示並びに説明を省略す
る。実施形態1では、突部7dによって第1の接合部材
11上面に堆積した接点粉の挿通孔7bへの侵入を阻止
しているが、突部7dの上面から挿通孔7bに直接侵入
する接点粉を防ぐことはできない。
【0034】そこで、本実施形態では、可動接触子ホル
ダ5と固定鉄芯7の突部7dとの間に略円板状の板部材
24を介在させ、この板部材24によって接点粉が突部
7dの上面から挿通孔7bに直接侵入するのを防いでい
る。なお、板部材24は、略中央に形成された貫通孔に
可動軸4を圧入したり、あるいは貫通孔に可動軸4を貫
通させて溶接したり、あるいは可動軸4の外周面に設け
た切欠部に貫通孔の周縁を係止するなどの方法で可動軸
4に固定される。
【0035】而して、本実施形態によれば、突部7dの
上面に開口する挿通孔7bと可動軸4との隙間の上部が
板部材24によって覆われることになり、接点粉が直接
挿通孔7bに侵入するのを防ぐことができるものであ
る。 (実施形態6)図7は本発明の実施形態6の要部を示す
側面断面図である。本実施形態は、実施形態5の構成に
おいて、可動接触子ホルダ5と固定鉄芯7の突部7dと
の間に介在させた略円板状の板部材24の周縁に可動接
触子ホルダ5側(上側)に立ち上がる周壁24aを略全
周に渡って設けた点に特徴がある。なお、その他の構成
については実施形態1及び5と共通であるので、共通す
る部分については同一の符号を付して図示並びに説明を
省略する。
【0036】上記実施形態5の構成では、飛散した接点
粉のうちで板部材24の上に堆積した接点粉が振動など
によって最終的に第1の接合部材11上に落下し、さら
に第1の接合部材11上に堆積した接点粉が振動などに
よって突部7dを乗り越えて挿通孔7bに侵入する虞が
ある。そこで、本実施形態では略円板状の板部材24の
周縁に略全周に渡って可動接触子ホルダ5側に立ち上が
る周壁24aを設け、板部材24の上に堆積した接点粉
が第1の接合部材11上に落下するのを防止している。
【0037】上述のように本実施形態によれば、板部材
24の上に堆積した接点粉が第1の接合部材11の上に
落下・堆積するのを防ぐことができ、実施形態5に比較
して固定鉄芯7の挿通孔7bに接点粉が侵入するのをさ
らに確実に防ぐことができる。 (実施形態7)図8は本発明の実施形態7の要部を示す
側面断面図である。本実施形態は、実施形態5の構成に
おいて、可動接触子ホルダ5と固定鉄芯7の突部7dと
の間に介在させた略円板状の板部材24の周縁に固定鉄
芯7側(下側)に立ち下がる周壁24bを略全周に渡っ
て設けた点に特徴がある。なお、その他の構成について
は実施形態1及び5と共通であるので、共通する部分に
ついては同一の符号を付して図示並びに説明を省略す
る。
【0038】上述のように上記実施形態5の構成では、
飛散した接点粉のうちで板部材24の上に堆積した接点
粉が振動などによって最終的に第1の接合部材11上に
落下し、さらに第1の接合部材11上に堆積した接点粉
が振動などによって突部7dを乗り越えて挿通孔7bに
侵入する虞がある。そこで、本実施形態では略円板状の
板部材24の周縁に略全周に渡って固定鉄芯7側に立ち
下がる周壁24bを設け、固定鉄芯7の突部7dの周囲
を板部材24の周壁24bで覆うようにしている。
【0039】而して、板部材24の周壁24bによって
固定鉄芯7の突部7dの周囲を覆うことにより、第1の
接合部材11上に落下・堆積した接点粉が振動などによ
って移動しても板部材24の周壁24bに進路を阻まれ
て突部7dのところまで達することができず、その結
果、接点粉が固定鉄芯7の挿通孔7bに侵入するのを防
止することができる。
【0040】上述のように本実施形態によれば、第1の
接合部材11上に堆積した接点粉が固定鉄芯7の突部7
dのところまで到達するのを抑制することができるか
ら、実施形態1又は5の構成に比較して、固定鉄芯7の
挿通孔7bに接点粉が侵入する確率をさらに低くするこ
とができる。 (実施形態8)図9は本発明の実施形態8の要部を示す
側面断面図である。なお、本実施形態の基本構成は実施
形態1と共通であるので、共通する部分については同一
の符号を付して図示並びに説明を省略する。
【0041】本実施形態は、第1の接合部材11の上面
に多数の凹所11bを設けた点に特徴がある。すなわ
ち、第1の接合部材11に設けた多数の凹所11bに故
意に接点粉を堆積させることによって、第1の接合部材
11上に堆積した接点粉が振動などで固定鉄芯7の突部
7dの方へ移動するのを抑制することができる。上述の
ように本実施形態によれば、第1の接合部材11の上面
に多数の凹所11bを設け、この凹所11bに接点粉を
堆積させるようにしたので、実施形態1に比較して接点
粉が固定鉄芯7の挿通孔7dに侵入する確率をさらに低
くすることができる。
【0042】(実施形態9)図10は本発明の実施形態
9の要部を示す側面断面図である。なお、本実施形態の
基本構成は実施形態1と共通であるので、共通する部分
については同一の符号を付して図示並びに説明を省略す
る。実施形態1の構成においても突部7dによって挿通
孔7bへの接点粉の侵入を完全に防ぐことができるわけ
でない。そこで、本実施形態では、第1の接合部材11
と可動接触子ホルダ5との間にできる隙間に、固定鉄芯
7の挿通孔7bの開口を覆い隠す保護キャップ25を設
けている。
【0043】保護キャップ25は弾性を有する部材によ
り略円筒形あるいは略円錐形に形成され、上端部が可動
軸4に固定又は当接させてあり、下端部が固定鉄芯7
(又は第1の接合部材11)の上面に固定又は常時当接
するように、第1の接合部材11と可動接触子ホルダ5
との間にできる隙間に配設されている。而して、固定鉄
芯7の上面に開口する挿通孔7bと可動軸4との隙間が
保護キャップ25によってほぼ完全に覆い隠されるた
め、飛散した接点粉が挿通孔7bに侵入するのをほぼ完
全に防ぐことができる。なお、保護キャップ25の形状
は本実施形態のものに限定されず、例えばベローズのよ
うな形状に形成してもよい。
【0044】(実施形態10)図11は本発明の実施形
態10の要部を示す側面断面図である。なお、本実施形
態の基本構成は実施形態1と共通であるので、共通する
部分については同一の符号を付して図示並びに説明を省
略する。本実施形態は、有底筒部10内における固定鉄
芯7と可動鉄芯8との間に配設される復帰ばね26を略
逆円錐形に形成した点に特徴がある。すなわち、復帰ば
ね26は少なくとも一部に弾性を有する部材によって略
逆円錐形に形成されており、径の狭い方の端部が可動軸
4の外周面に固定され、且つ径の大きい方の端部が固定
鉄芯7の内壁に係止されて接点2a,3aの開離方向へ
可動鉄芯8を弾性付勢している。
【0045】而して、飛散した接点粉が仮に可動軸4と
挿通孔7bの隙間から侵入して可動鉄芯8の方へ落下し
たとしても、略逆円錐形に形成された復帰ばね26で落
下してくる接点粉を受け止めて可動鉄芯8にまで到達す
るのを防ぐことができる。上述のように本実施形態によ
れば、有底筒部10内における固定鉄芯7と可動鉄芯8
との間に配設される復帰ばね26を略逆円錐形に形成し
たので、挿通孔7bに侵入した接点粉を復帰ばね26で
受け止めて可動鉄芯8にまで到達するのを防ぐことがで
き、可動鉄芯8の動きを安定させることができるもので
ある。
【0046】
【発明の効果】請求項1の発明は、絶縁材料製の封止容
器、固定接点を設け前記封止容器に気密接合される固定
端子、前記固定接点に接離する可動接点を設けた可動接
触子、前記固定接点に可動接点が接離するよう可動する
可動鉄芯が底部側に収納され且つ略中央に挿通孔を有す
るとともに前記可動鉄芯に対向して位置規制する固定鉄
芯が開口部側に収納される有底筒部、前記固定鉄芯を固
着して有底筒部に気密接合される金属材料製の第1の接
合部材、水素又は水素を主体とするガスが気密封止され
るよう前記封止容器及び第1の接合部材に気密接合され
ることによって前記固定接点及び可動接点並びに前記固
定鉄芯及び可動鉄芯を収容するための気密空間を形成す
る金属材料製の第2の接合部材、前記可動鉄芯に連結さ
れ前記固定鉄芯の挿通孔に移動自在に挿通される可動
軸、接点開離方向へ前記可動鉄芯を付勢する復帰ばね、
接点当接方向へ前記可動接触子を付勢する接圧ばね、前
記可動接触子が可動軸に連結されるよう前記接圧ばねを
圧縮懸架状態で保持する保持部材を具備した封止接点部
と、前記可動鉄芯を駆動して可動させる駆動部とを備え
た封止接点装置において、前記固定鉄芯先端の前記挿通
孔の開口端周縁に前記可動接触子側に突出する突部を設
けたので、可動接触子側に突出する突部によって、第1
の接合部材から固定鉄芯の挿通孔の開口までの距離が大
きくなり、飛散した接点粉が挿通孔に侵入するのを抑制
して挿通孔から可動鉄芯にまで到達するのを防ぐことが
でき、可動鉄芯の動きを安定させることができるという
効果がある。
【0047】請求項2の発明は、前記突部の周面を外側
へ向けて拡がるように傾斜するテーパ面としたので、飛
散した接点粉が突部に堆積することなくテーパ面に沿っ
て外側に落ちてしまうから、接点粉が挿通孔から遠ざけ
られるために接点粉が固定鉄芯の挿通孔に侵入する確率
をさらに低くすることができ、可動鉄芯の動きを安定さ
せることができるという効果がある。
【0048】請求項3の発明は、前記可動軸を前記固定
鉄芯の挿通孔に摺動自在に挿入したので、可動軸と固定
鉄芯の挿通孔内周面との隙間を小さくすることにより、
飛散した接点粉が挿通孔に侵入する確率をさらに低下さ
せることができ、可動鉄芯の動きを安定させることがで
きるという効果がある。請求項4の発明は、前記可動軸
を受けるとともに前記可動接触子側に突出する軸受けを
前記固定鉄芯の可動接触子側の端面に設けたので、接点
粉が堆積し易い第1の接合部材の上面から軸受けの上部
開口までの高さを高くすることができ、その結果、第1
の接合部材の上面に堆積した接点粉が振動などによって
可動軸と軸受けとの間に侵入する確率をさらに低下させ
ることができ、可動鉄芯の動きを安定させることができ
るという効果がある。
【0049】請求項5の発明は、前記固定鉄芯と前記保
持部材との間に少なくとも該固定鉄芯の挿通孔の開口を
覆う板部材を介在させたので、突部の上面に開口する挿
通孔と可動軸との隙間の上部が板部材によって覆われる
ことになり、接点粉が直接挿通孔に侵入するのを防ぐこ
とができ、可動鉄芯の動きを安定させることができると
いう効果がある。
【0050】請求項6の発明は、前記板部材の周縁に可
動接触子側に立ち上がる周壁を設けたので、板部材の上
に堆積した接点粉が第1の接合部材の上に落下・堆積す
るのを周壁によって防ぐことができ、固定鉄芯の挿通孔
接点粉が侵入するのをさらに確実に防ぐことができ、可
動鉄芯の動きを安定させることができるという効果があ
る。
【0051】請求項7の発明は、前記板部材の周縁に固
定鉄芯側に立ち下がる周壁を設けたので、第1の接合部
材上に堆積した接点粉が固定鉄芯の突部のところまで到
達するのを抑制することができ、固定鉄芯の挿通孔に接
点粉が侵入する確率をさらに低くすることができ、可動
鉄芯の動きを安定させることができるという効果があ
る。
【0052】請求項8の発明は、前記第1の接合部材の
可動接触子に対向する側の面に1乃至複数の凹所を設け
たので、第1の接合部材の上面に設けた凹所に接点粉を
堆積させ、接点粉が固定鉄芯の挿通孔に侵入する確率を
さらに低くすることができ、可動鉄芯の動きを安定させ
ることができるという効果がある。請求項9の発明は、
前記第1の接合部材と前記保持部材との間にできる隙間
に前記固定鉄芯の挿通孔の開口を覆い隠す保護キャップ
を設けたので、固定鉄芯の上面に開口する挿通孔と可動
軸との隙間が保護キャップによってほぼ完全に覆い隠さ
れ、飛散した接点粉が挿通孔に侵入するのをほぼ完全に
防ぐことができ、可動鉄芯の動きを安定させることがで
きるという効果がある。
【0053】請求項10の発明は、前記復帰ばねが、可
動軸の外周面に固定される下端部よりも径の大きい上端
部を有する形状に形成されて成るので、挿通孔に侵入し
た接点粉を復帰ばねで受け止めて可動鉄芯にまで到達す
るのを防ぐことができ、可動鉄芯の動きを安定させるこ
とができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1を示す側面断面図である。
【図2】同上の要部分解斜視図である。
【図3】同上の他の構成を示す要部分解斜視図である。
【図4】実施形態2の要部を示す分解斜視図である。
【図5】実施形態4の要部を示す側面断面図である。
【図6】実施形態5の要部を示す側面断面図である。
【図7】実施形態6の要部を示す側面断面図である。
【図8】実施形態7の要部を示す側面断面図である。
【図9】実施形態8の要部を示す側面断面図である。
【図10】実施形態9の要部を示す側面断面図である。
【図11】実施形態10の要部を示す側面断面図であ
る。
【図12】従来例を示す側面断面図である。
【符号の説明】
1 封止容器 2 固定端子 3 可動接触子 4 可動軸 5 可動接触子ホルダ 6 接圧ばね 7 固定鉄芯 7b 挿通孔 7d 突部 8 可動鉄芯 9 復帰ばね 10 有底筒部 11 第1の接合部材 12 第2の接合部材
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年8月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】固定鉄芯7は、一端部7aが太い略円柱状
に形成されるとともに、可動軸4を挿通する挿通孔7b
が軸方向に設けられている。この固定鉄芯7は、後述す
る第1の接合部材11の挿通孔11aに挿通して一端部
7aが固着され、他端部には挿通孔7bの内径よりも大
きい内径を有した凹部7cが設けられている。略円柱状
に形成された可動鉄芯8は、可動軸4が挿通される挿通
孔8aが軸方向に設けられている。この挿通孔8aに
は、可動軸4のねじ溝4cと共に可動軸4と可動鉄芯8
との連結位置を可動軸4の軸方向に沿って可変とするた
めのねじ溝8bが切られている。なお、このねじ溝8b
による調整手順については後述する。この可動鉄芯8
は、その軸方向の一端側に固定鉄芯7との対向面8cを
有しており、その他端部にねじ溝8bの内径よりも大
い内径を有した凹部8dが設けられている。また、この
可動鉄芯8は、その外方面が後述する有底筒部10の内
周面に摺動する摺動面8eとなっており、その摺動面8
eには可動方向の両端に亙る溝部(図示せず)が1箇所
に設けられている。なお、この溝部は、複数箇所に設け
られてもよい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】第1の接合部材11は、鉄等の磁性金属材
料により矩形状に形成され、固定鉄芯7及び可動鉄芯8
と共に磁気回路を形成する。この第1の接合部材11
は、前述したように、固定鉄芯7の一端部7aを固着す
る前に挿通する挿通孔11aが中央に設けられ、挿通孔
11a付近が有底筒部10に気密接合される。第2の接
合部材12は、金属材料により両端部に開口穴12aを
有して筒状に形成され、その一端部側に封止容器1の開
口端部に気密接合される第1の接合部12cが、また他
端部に第1の接合部材11に気密接合される第2の接合
部12bが設けられている。また、この第2の接合部材
12は、筒部途中に屈曲部12dが周回して設けられ、
第1の接合部12cから第2の接合部12bにかけて、
開口穴12aの開口断面が一端部側よりも他端部側の方
が大きく形成されている。そして、この第2の接合部材
12は、前述した封止容器1及び第1の接合部材11に
気密接合されることによって固定接点2a及び可動接点
3a並びに固定鉄芯7及び可動鉄芯8を収容するための
気密空間30を形成し、この気密空間30が水素を主体
とするガスが例えば2気圧程度でもって気密封止され
る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】図示していない磁気手段は、永久磁石とこ
れを挟む磁性部材からなり、磁性部材が固定接点2a及
び可動接点3aを挟むようにして封止容器1の外面に付
設される。従って磁気手段は、両接点2a, 3aが存在
する空間に可動接点3aの動作方向と直交する方向の磁
場を与える。次に、駆動部Bについてを説明する。この
駆動部Bは、固定鉄芯7、可動鉄芯8、第1の接合部材
11並びにヨーク15と共に電磁石装置を構成するもの
である。コイル枠14にはコイル13が巻回される。ヨ
ーク15は、ヨーク本体15a及びブッシュ15bから
なり、固定鉄芯7及び可動鉄芯8並びに第1の接合部材
11と共に磁気回路をなす。ヨーク本体15aは、コイ
ル13を外囲するよう中央片及び両対向片でU字状に形
成され、その中央片に貫通穴15cが設けられている。
ブッシュ15bは、円筒状に形成され、ヨーク本体15
aの貫通穴15cに挿着される。これらのヨーク本体1
5a及びブッシュ15bが配設された状態では、前述し
た有底筒部10の筒部10aは、ヨーク15 のブッシ
ュ15bと可動鉄芯8との間に位置している。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】上述のように構成される従来の封止接点装
置は、以下のように動作する。コイル13の励磁前は可
動接点3aが固定接点2aと接点ギャップL1 を有して
対向している。コイル13を励磁すると、可動鉄心8が
固定鉄芯7に吸引されて可動することにより、その可動
鉄芯8にねじ止めされて後に接着剤により固定された
可動軸4が駆動されて、可動接点3aは、接点ギャップ
1 を徐々に小さくしてゆき、固定接点2aに当接す
る。その後、接圧ばね6のばね負荷が急に大きくなり、
更に可動軸4が駆動されると、可動接点3aは、オーバ
ートラベル量だけ可動して、ばね負荷が更に大きくな
る。この上記した接点ギャップL1 及びオーバートラベ
ル量の合計は、可動接点3aのストロークとなってい
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 星野 就俊 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁材料製の封止容器、固定接点を設け
    前記封止容器に気密接合される固定端子、前記固定接点
    に接離する可動接点を設けた可動接触子、前記固定接点
    に可動接点が接離するよう可動する可動鉄芯が底部側に
    収納され且つ略中央に挿通孔を有するとともに前記可動
    鉄芯に対向して位置規制する固定鉄芯が開口部側に収納
    される有底筒部、前記固定鉄芯を固着して有底筒部に気
    密接合される金属材料製の第1の接合部材、水素又は水
    素を主体とするガスが気密封止されるよう前記封止容器
    及び第1の接合部材に気密接合されることによって前記
    固定接点及び可動接点並びに前記固定鉄芯及び可動鉄芯
    を収容するための気密空間を形成する金属材料製の第2
    の接合部材、前記可動鉄芯に連結され前記固定鉄芯の挿
    通孔に移動自在に挿通される可動軸、接点開離方向へ前
    記可動鉄芯を付勢する復帰ばね、接点当接方向へ前記可
    動接触子を付勢する接圧ばね、前記可動接触子が可動軸
    に連結されるよう前記接圧ばねを圧縮懸架状態で保持す
    る保持部材を具備した封止接点部と、前記可動鉄芯を駆
    動して可動させる駆動部とを備えた封止接点装置におい
    て、前記固定鉄芯先端の前記挿通孔の開口端周縁に前記
    可動接触子側に突出する突部を設けたことを特徴とする
    封止接点装置。
  2. 【請求項2】 前記突部の周面を外側へ向けて拡がるよ
    うに傾斜するテーパ面としたことを特徴とする請求項1
    記載の封止接点装置。
  3. 【請求項3】 前記可動軸を前記固定鉄芯の挿通孔に摺
    動自在に挿入したことを特徴とする請求項1記載の封止
    接点装置。
  4. 【請求項4】 前記可動軸を受けるとともに前記可動接
    触子側に突出する軸受けを前記固定鉄芯の可動接触子側
    の端面に設けたことを特徴とする請求項1記載の封止接
    点装置。
  5. 【請求項5】 前記固定鉄芯と前記保持部材との間に少
    なくとも該固定鉄芯の挿通孔の開口を覆う板部材を介在
    させたことを特徴とする請求項1記載の封止接点装置。
  6. 【請求項6】 前記板部材の周縁に可動接触子側に立ち
    上がる周壁を設けたことを特徴とする請求項5記載の封
    止接点装置。
  7. 【請求項7】 前記板部材の周縁に固定鉄芯側に立ち下
    がる周壁を設けたことを特徴とする請求項5記載の封止
    接点装置。
  8. 【請求項8】 前記第1の接合部材の可動接触子に対向
    する側の面に1乃至複数の凹所を設けたことを特徴とす
    る請求項1記載の封止接点装置。
  9. 【請求項9】 前記第1の接合部材と前記保持部材との
    間にできる隙間に前記固定鉄芯の挿通孔の開口を覆い隠
    す保護キャップを設けたことを特徴とする請求項1記載
    の封止接点装置。
  10. 【請求項10】 前記復帰ばねは、可動軸の外周面に固
    定される下端部よりも径の大きい上端部を有する形状に
    形成されて成ることを特徴とする請求項1記載の封止接
    点装置。
JP3179498A 1998-02-13 1998-02-13 封止接点装置 Pending JPH11232986A (ja)

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