JPH11232737A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トラック幅より広い幅の磁気ヘッドを用い
て、磁気ヘッドとトラックの片エッジ一致トラッキング
を行うことにより、アセンブル編集ＩＮ点でのトラック
痩せをなくすこと。 【解決手段】 アセンブル編集ではまずプリロール再生
として切換部１２の入力端をトラッキング誤差検出部１
１に接続する。磁気ヘッド２ａ，２ｂとトラックの幅方
向のセンターが一致するＡＴＦ制御を行う。そして再生
ＣＴＬ信号３６の基準信号３１に対する位相信号３７を
検出した後、切換部１２を演算部１８側に切り換える。
検出した位相信号３７から所定量進んだＣＴＬ位相目標
値３８を記憶部１６から読み出し、ＣＴＬ位相誤差信号
３９の値が０になるようなＣＴＬ制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、映像情報及び音声
情報の編集時において、記録媒体の記録トラックの位相
ずれを防止する磁気記録再生装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】まず従来のデジタル方式の磁気記録再生
装置（ＶＴＲ）のＡＴＦ制御について説明する。従来の
デジタルＶＴＲでは、例えば図６に示すようなヘッド構
成の回転ドラムを有し、図７に示すようなトラックフォ
ーマットで、記録媒体である磁気テープに信号を記録し
ている。

【０００３】図６に示すドラム３には、磁気ヘッド２
ａ、２ｂ、２ｃ、２ｄが取り付けられている。磁気ヘッ
ド２ａ、２ｂは通常再生用に用いられるもので、図７の
トラックフォーマットのトラック幅を１８μｍとするな
らば、そのヘッド幅はトラック幅１８μｍより広く、例
えば２４μｍである。磁気ヘッド２ｃ、２ｄは、記録用
及び編集プリロール時の再生用に用いられるもので、そ
のヘッド幅はトラック幅と等しい１８μｍである。

【０００４】図７に示すように、磁気テープ１のトラッ
クフォーマットとして、主情報（例えば映像信号と音声
信号) を記録するヘリカルトラック２１と、コントロー
ル信号を記録するリニアトラック２２とが設けられてい
る。ヘリカルトラック２１は、左アジマスのトラックＴ
Ｌと右アジマスのトラックＴＲを一対として繰り返さ
れ、１フレーム期間の情報がＮ対（Ｎは正の整数）のヘ
リカルトラック２１に記録される。このヘリカルトラッ
ク２１には、映像情報を記録するビデオエリア、音声情
報を記録するオーディオエリア、各種データを記録する
サブコードエリアが設けられると共に、一方のアジマ
ス、例えば右アジマスのトラックＴＲにのみ、ＡＴＦサ
ーボのためのパイロット信号ｆ１、ｆ２が記録されてい
る。

【０００５】トラックＴＬは、図６の磁気ヘッド２ｃに
より情報が記録され、トラックＴＲは図６の磁気ヘッド
２ｄによって情報が記録される。また、磁気テープ１の
下エッジに沿って設けられたリニアトラック２２には、
コントロール信号（以下、ＣＴＬ信号という）が記録さ
れ、その記録ピッチはヘリカルトラック２１のピッチに
対応している。

【０００６】通常再生時には、磁気ヘッド２ａを用いて
ＡＴＦ制御が行われる。即ち、図７に示すように、磁気
ヘッド２ａがトラックＴＬをトレースするとき、その左
右のトラックＴＲに記録された夫々のパイロット信号ｆ
１，ｆ２の漏れ成分を比較することにより、トラックず
れを検出する。そして両者の漏れ成分が等しくなるよう
にトラッキングサーボ（ＡＴＦ）をかける。そしてＡＴ
Ｆ制御がかかった状態では、磁気ヘッド２ａはヘッドと
トラックの幅方向のセンターが一致するようにトラック
ＴＬをトレースする。

【０００７】また記録した磁気テープを用いて編集（ア
センブル編集やインサート編集）を行うときの助走期間
の再生（編集プリロール再生）時には、磁気ヘッド２ｃ
を用いてＡＴＦ制御が行われる。この場合、磁気ヘッド
２ｃのヘッド幅はヘリカルトラック２１の幅に等しいた
め、例えば図７のように、磁気ヘッド２ｃがトラックＴ
Ｌをトラッキングずれを起こすことなく正確にトレース
している状態では、磁気ヘッド２ｃは隣のトラックＴＲ
に跨らない。しかしパイロット信号の波長は、映像や音
声の主情報を記録する信号の波長に比べて長いので、隣
接トラックにパイロット信号が漏れる。従って、記録再
生の磁気ヘッド２ｃの再生信号に漏れ込むパイロット信
号ｆ１成分とｆ２成分とを比較することにより、トラッ
クずれを検出することができる。そして両者の漏れ成分
が等しくなるようにトラッキングサーボをかける。そし
てＡＴＦ制御がかかった状態では、磁気ヘッド２ｃは、
ヘッドとトラックの幅方向のセンターが一致するように
トラックＴＬをトレースする。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】さて、ＶＴＲの小型化
や軽量化が進むなかで、回転ドラムの小型化も行われて
おり、またコストダウンのためにも回転ドラムに搭載す
るヘッド数を減らしていく必要がある。その場合の一つ
の方法として、例えば、図６のドラム上の４個の磁気ヘ
ッドのうち、ヘッド幅がトラック幅１８μｍに等しい磁
気ヘッド２ｃ、２ｄを削除し、ヘッド幅が２４μｍとト
ラック幅より広い磁気ヘッド２ａ、２ｂにより、通常再
生も編集プリロール再生も記録も全て行うという方法が
考えられる。

【０００９】この場合、アセンブル編集のプリロール再
生時に、次のような課題が生じる。即ち、プリロール再
生時に、磁気ヘッド２ａは、ＡＴＦ制御がかかった状態
では、ヘッドとトラックの幅方向のセンターが一致する
ようにトラックＴＬをトレースする。そしてこの状態で
記録に入ってしまうと、図７の斜線部分に示すように、
元々記録されていた下地トラックの３μｍ分を消し込ん
でしまう。そしてアセンブル編集後の結果として、元々
記録されていた下地トラックの一番最後のトラック幅が
１５μｍとなり、他の１８μｍ幅のトラックより痩せた
状態になる。即ち、トラック幅よりも広いヘッド幅を有
する磁気ヘッドを用いてＡＴＦ制御を行った状態でアセ
ンブル編集を行なうと、アセンブル編集ＩＮ点（開始
点）でのトラック痩せが発生する。

【００１０】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、トラック幅よりも広い幅の磁
気ヘッドでトラッキングを行う際、このようなアセンブ
ル編集ＩＮ点でのトラック痩せが生じないように、磁気
ヘッドの片方のエッジをヘリカルトラックの境界線に一
致させ、磁気ヘッドとトラックの片エッジ一致トラッキ
ングを行う磁気記録再生装置を実現することを目的とす
る。

【００１１】

【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために本発明は、ヘリカルトラックとＣＴＬ信号を記
録したリニアトラックを有する記録媒体から、前記ヘリ
カルトラックのトラック幅よりも広いヘッド幅を有する
記録再生ヘッドを用いて情報の再生及び記録を行う磁気
記録再生装置であって、前記記録再生ヘッドと前記ヘリ
カルトラックとの幅方向のセンターを一致させるように
トラッキングを行うＡＴＦ制御手段と、前記ＡＴＦ制御
手段により前記記録再生ヘッドと前記ヘリカルトラック
との幅方向のセンターを略一致させた状態で、前記リニ
アトラックから得られる再生ＣＴＬ信号の基準信号に対
するＣＴＬ位相を検出し、該ＣＴＬ位相に対して所定量
進んだ位相をＣＴＬ制御位相目標値として設定するＣＴ
Ｌ位相目標設定手段と、前記再生ＣＴＬ信号の位相が前
記ＣＴＬ位相目標設定手段によって設定された位相目標
値となるようにトラッキングを行うＣＴＬ制御手段と、
アセンブル編集のプリロール再生中に前記ヘリカルトラ
ックに対するトラッキングを、前記ＡＴＦ制御手段から
前記ＣＴＬ制御手段に切り換える切換手段と、を具備す
ることを特徴とするものである。

【００１２】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態における磁気
記録再生装置（ＶＴＲ) について、図面を参照しつつ説
明する。図１は、本実施の形態の磁気記録再生装置にお
いて、ＡＴＦ制御とＣＴＬ制御に関わる部分を中心とし
た構成図である。同図において、ドラム３は磁気テープ
１をヘリカル状に回巻きし、一定回転で回転する。ドラ
ム３には１８０°対向する位置に磁気ヘッド２ａ，２ｂ
が取り付けられている。この磁気ヘッド２ａ，２ｂはヘ
リカルトラックのトラック幅Ｗｔより広く、Ｗｈなるヘ
ッド幅の磁気ヘッドであり、互いに異なるアジマス角を
有する。

【００１３】ドラム３の回転はドラム制御部４より制御
される。破線部で示すテープ駆動部５は、キャプスタン
モータ６、キャプスタン７、ピンチローラ８、キャプス
タン制御部９を含んで構成される。キャプスタン７はキ
ャプスタンモータ６の出力軸であり、その速度制御と位
相制御はキャプスタン制御部９によって行われる。磁気
テープ１は、ピンチローラ８がキャプスタン７に圧接す
ることにより搬送される。

【００１４】ドラム１とテープ駆動部５の間に位置する
磁気テープ１の搬送経路に、ＣＴＬヘッド１０が取り付
けられている。ＣＴＬヘッド１０は磁気テープ１のリニ
アトラック２２にＣＴＬ信号を記録再生する固定の磁気
ヘッドである。トラッキング誤差検出部１１は、磁気ヘ
ッド２ａ、２ｂから読み取られたパイロット信号ｆ１，
ｆ２の漏れ成分を抽出し、トラッキング誤差信号３４を
生成するものである。

【００１５】切換部１２は、ＡＴＦ制御時とＣＴＬ制御
時にキャプスタン制御部９に与える制御信号を切り換え
るスイッチであり、ＡＴＦ制御時にはトラッキング誤差
信号３４を選択する。再生増幅回路１３は、ＣＴＬヘッ
ド１０の再生信号３５を増幅し、ＣＴＬ信号３６をＣＴ
Ｌ位相検出部１４，１７に与える回路である。ＣＴＬ位
相検出部１４，１７は、基準信号発生部２０の基準信号
３１を入力し、再生増幅回路１３の出力するＣＴＬ信号
３６との位相を比較し、位相信号４０，３７を夫々出力
する回路である。ＣＴＬ位相検出部１４，１７はトラッ
キング方法切換制御部１９により指示された互いに異な
るタイミングで位相を検出するものである。

【００１６】演算部１５は位相信号４０から（Ｗｈ−Ｗ
ｔ) ／２相当量を減算し、減算結果をＣＴＬ位相目標値
３８として記憶部１６に与える回路である。演算部１８
は、位相信号３７からＣＴＬ位相目標値３８を減算し、
減算結果をＣＴＬ位相誤差信号３９として切換部１２に
与える回路である。トラッキング方法切換制御部１９は
ＶＴＲのモード情報４１に基づいて、トラッキング方法
を指示するもので、その出力は切換部１２の切換信号と
して用いられる。基準信号発生部２０はＶＴＲの基準信
号３１を生成する回路である。

【００１７】以上の構成において、トラッキング誤差検
出部１１、テープ駆動部５は、磁気ヘッドとヘリカルト
ラックとの幅方向のセンターを一致させるようにトラッ
キングを行うＡＴＦ制御手段を構成している。また再生
増幅回路１３、ＣＴＬ位相検出部１４、演算部１５、記
憶部１６は、リニアトラックから得られる再生ＣＴＬ信
号の基準信号に対するＣＴＬ位相を検出し、該ＣＴＬ位
相に対して所定量進んだ位相をＣＴＬ制御位相目標値と
して設定するＣＴＬ位相目標設定手段を構成している。
またＣＴＬ位相検出部１７、演算部１８、テープ駆動部
５は、ＣＴＬ信号の位相がＣＴＬ位相目標設定手段にて
設定された位相目標値となるようにトラッキングを行う
ＣＴＬ制御手段を構成している。

【００１８】以上のように構成されたＶＴＲの動作を説
明する。まず、切換部１２の入力端がトラッキング誤差
検出部１１に接続されているとき、即ちＡＴＦ制御動作
について説明する。磁気ヘッド２ａ，２ｂは１８０度対
向する位置にあって、ドラム３と共に回転し、ドラム３
の周囲に巻き付けられた磁気テープ１をヘリカル状に走
査する。ドラム制御部４は、基準信号発生部２０から供
給される基準信号３１に対して、ドラム３の回転が同期
するよう速度値を制御する。またドラム制御部４はドラ
ム３の回転位相を検出し、テープ走行中の磁気ヘッドを
識別するヘッドスイッチング信号（以下、ＨＳＷ信号と
いう）３２を出力する。このＨＳＷ信号はデューティ５
０％の２値信号であり、高レベルで磁気ヘッド２ａ、低
レベルで磁気ヘッド２ｂが磁気テープをトレースしてい
ることを示す。

【００１９】図２は磁気テープ１上に記録されているト
ラックパターンを模式的に示したものである。斜めの各
ヘリカルトラック２１内に示した記号”ｆ１”，”ｆ
２”は、そのトラックのデータに重畳して記録されたト
ラッキングパイロット信号の種別を示している。即ち第
１のトラッキングパイロット信号ｆ１と第２のトラッキ
ングパイロット信号ｆ２とが１トラックおきに交互に記
録されている。また”−”はトラッキングパイロット信
号が記録されていないことを示している。トラッキング
パイロット信号が記録されているトラックは磁気ヘッド
２ａと同一のアジマス角を有し、トラッキングパイロッ
ト信号が記録されていないトラックと磁気ヘッド２ｂと
は同一のアジマス角を有する。

【００２０】このようにヘリカルトラックが形成された
磁気テープ１は、ドラム３に約１８０度期間にわたって
巻き付けられ、キャプスタン７とピンチローラ８の間に
挟まれてその長手方向に走行する。キャプスタン７に直
結したキャプスタンモータ６の回転はキャプスタン制御
部９によって速度制御され、磁気テープ１がドラム３の
半回転期間にトラック１本相当分だけ進む。

【００２１】トラッキング誤差検出部１１は、磁気ヘッ
ド２ａからの再生信号３３に含まれるトラッキングパイ
ロット信号から、磁気ヘッドとトラックとの相対的なず
れを検出し、これをトラッキング誤差信号３４として出
力する。このトラッキング誤差信号３４は、再生信号３
３に含まれるｆ１、ｆ２成分の振幅の差（ｆ１成分振幅
−ｆ２成分振幅）を検出した信号を、磁気ヘッド２ａの
走査毎にその極性を反転（反転・非反転を切り換える)
した信号である。このように磁気ヘッド２ａの走査毎に
極性を反転させる理由は、図２のトラックパターンから
明らかなように、磁気ヘッド２ａの走査毎に隣接トラッ
クのトラッキングパイロット配置が入れ替わるからであ
る。

【００２２】このトラッキング誤差信号３４は、切換部
１２を介してテープ駆動部５に供給される。テープ駆動
部５においては、キャプスタン制御部９により、トラッ
キング誤差信号３４を０とするようにキャプスタンモー
タ６の回転位相制御が行われる。最終的にトラッキング
誤差信号３４が０になると、図３に示すように磁気ヘッ
ド２ａは、ヘッドとトラックの幅方向のセンターが一致
するようにトレースする。以上がＡＴＦ制御動作であ
る。

【００２３】次に、切換部１２の入力端が演算部１８に
接続されているときのＣＴＬ制御動作について説明す
る。図２に示すように、磁気テープ１の下エッジに沿っ
て設けられたリニアトラック２２にＣＴＬ信号が記録さ
れており、その記録ピッチはヘリカルトラック２１のピ
ッチに対応している。このリニアトラック２２からＣＴ
Ｌヘッド１０により再生された再生信号３５は、再生増
幅回路１３により増幅及び波形整形され、ＣＴＬ信号３
６に変換される。このＣＴＬ信号３６はＣＴＬ位相検出
部１７に入力される。ＣＴＬ位相検出部１７では、基準
信号発生部２０から供給される基準信号３１に対する再
生ＣＴＬ信号３６の位相差である位相信号３７を検出す
る。演算部１８では、この位相信号３７の値から、記憶
部１６に格納されているＣＴＬ位相目標値３８を減算
し、減算結果としてＣＴＬ位相誤差信号３９を出力す
る。

【００２４】このＣＴＬ位相誤差信号３９は、切換部１
２を介してテープ駆動部５に供給される。テープ駆動部
５においては、キャプスタン制御部９により、ＣＴＬ位
相誤差信号３９を０とするようにキャプスタンモータの
位相制御が行われる。即ち、ＣＴＬ信号３６の位相が、
記憶部１６に格納されているＣＴＬ位相目標値３８と一
致するようなトラッキング制御が行われる。以上がＣＴ
Ｌ制御動作である。

【００２５】なお、切換部１２の入力端をトラッキング
誤差検出部１１に接続してＡＴＦ制御を行うか、または
演算部１８に接続してＣＴＬ制御を行うかは、トラッキ
ング方法切換制御部１９により指示される。

【００２６】次に、ＣＴＬ位相目標設定の動作について
説明する。ＣＴＬ位相検出部１４では、基準信号発生部
２０から供給される基準信号３１に対するＣＴＬ信号３
６の位相差である位相信号４０を検出する。このときＣ
ＴＬ位相検出部１４にはトラッキング方法切換制御部１
９から制御信号が入力されているので、位相信号４０を
検出する動作は、ＡＴＦ制御により磁気ヘッドのトラッ
キングが行われているときにのみに実行される。演算部
１５では、ＡＴＦ制御時の再生ＣＴＬの位相信号４０の
値から、（Ｗｈ−Ｗｔ) ／２に対応する所定量を減算
し、その減算結果を出力する。この減算値は記憶部１６
に格納され、記憶部１６から読み出されると、この値が
ＣＴＬ位相目標値３８として用いられる。

【００２７】このようにＡＴＦ制御時にヘッドのセンタ
ーとヘリカルトラックの幅方向のセンターを略一致させ
た状態にし、基準信号３１に対するＣＴＬ信号３６の位
相差を検出し、位相信号４０に対して( Ｗｈ−Ｗｔ) ／
２に対応する所定量進んだ位相をＣＴＬ位相目標値３８
として設定する。

【００２８】次に、アセンブル編集のプリロール再生中
のトラッキング方法の切り換え動作について説明する。
トラッキング方法切換制御部１９には、図示しないＶＴ
Ｒのシステムコントロール部から、ＶＴＲのモード情報
４１が入力されると、次のように動作する。即ち、プリ
ロール再生モードに入ると、トラッキング方法切換制御
部１９は、先ず切換部１２の入力端をトラッキング誤差
信号３４側に接続すると共に、ＣＴＬ位相検出部１４の
動作を開始させる。

【００２９】次にトラッキング誤差信号３４を０とする
ようなトラッキング制御を行う。即ち、図３に示したよ
うにヘッドとトラックの幅方向のセンターが一致するよ
うに磁気ヘッド２ａをトレースさせてＡＴＦ制御を行
う。そしてこのＡＴＦ制御がかかった状態で、ＣＴＬ信
号３６の基準信号３１に対する位相信号４０を検出し、
この位相信号４０に対して( Ｗｈ−Ｗｔ) ／２に対応す
る所定量進んだ位相の値をＣＴＬ制御位相目標３８とし
て記憶部１６に格納する。

【００３０】次に、トラッキング方法切換制御部１９は
ＣＴＬ位相検出部１４の動作を停止させると共に、切換
部１２の入力端をＣＴＬ位相誤差信号３９側に切り換え
る。そしてＣＴＬ信号３６の位相が、記憶部１６に格納
されているＣＴＬ位相目標値３８と一致するようなトラ
ッキング制御を行う。

【００３１】図４はアセンブル編集のプリロール再生中
のトラッキング方法切り換え動作を示す波形図である。
図４（ａ) は基準信号３１を示し、（ｂ) はＣＴＬ制御
に切り換える前のＡＴＦ制御がかかった状態での再生Ｃ
ＴＬ信号３６を示し、（ｃ)は、ＡＴＦ制御からＣＴＬ
制御に切り換えた後のＣＴＬ制御がかかった状態での再
生ＣＴＬ信号３６を示している。図４（ｃ) の波形は
（ｂ）の波形に比べて、位相が( Ｗｈ−Ｗｔ) ／２に対
応する分だけ進むことになり、その結果として、図５に
示すように磁気ヘッド２ａの片方のエッジがヘリカルト
ラックの境界線に一致するトラッキング状態となる。

【００３２】以上説明した本実施の形態においては、ヘ
リカルトラック２１のトラック幅より広いヘッド幅の磁
気ヘッドのみをドラム３に搭載した構成でありながら、
アセンブル編集のプリロール再生時に、磁気ヘッドの片
方のエッジをヘリカルトラックの境界線に一致させ、片
エッジ一致トラッキングを実現することができる。尚、
本実施の形態においてはドラムに搭載する磁気ヘッド数
は２個としたが、ヘッド数は４個、８個等、特に限定し
なくてもよい。

【００３３】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、トラック
幅よりも広い幅の磁気ヘッドでトラッキングを行う際、
アセンブル編集開始点でのトラック痩せが生じないよう
な、ヘッドの片方のエッジをヘリカルトラックの境界線
に一致させるトラッキングを行うことができる。

【００３４】従って、これまで記録（通常記録及び編集
記録) 用に搭載されていたトラック幅と等しいヘッド幅
を有する磁気ヘッドをドラムに搭載する必要が無くな
り、ドラムの小型化およびコストダウンを図ることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態のＶＴＲにおいて、ＡＴＦ
制御とＣＴＬ制御に関わる部分の構成図である。

【図２】本実施の形態のＶＴＲで再生される磁気テープ
のトラックフォーマット図である。

【図３】本実施の形態のＶＴＲでのＡＴＦ制御時のヘッ
ド走査図である。

【図４】本実施の形態のＶＴＲにおいて、基準信号に対
する再生ＣＴＬ信号の関係を示すタイムチャートであ
る。

【図５】本実施の形態のＶＴＲでのＣＴＬ制御に切り換
え後のヘッド走査図である。

【図６】従来のＶＴＲでのヘッド配置図の一例である。

【図７】従来のＶＴＲでのヘッド走査図である。

【符号の説明】

１ 磁気テープ ２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄ 磁気ヘッド ３ ドラム ４ ドラム制御部 ５ テープ駆動部 ６ キャプスタンモータ ７ キャプスタン ８ ピンチローラ ９ キャプスタン制御部 １０ ＣＴＬヘッド １１ トラッキング誤差検出部 １２ 切換部 １３ 再生増幅回路 １４，１７ ＣＴＬ位相検出部 １５，１８ 演算部 １９ トラッキング方法切換制御部 ２０ 基準信号発生部 ２１ ヘリカルトラック ２２ リニアトラック Ｗｈ 磁気ヘッド２ａ，２ｂのヘッド幅 Ｗｔ ヘリカルトラックのトラック幅

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ヘリカルトラックとＣＴＬ信号を記録し
   たリニアトラックを有する記録媒体から、前記ヘリカル
   トラックのトラック幅よりも広いヘッド幅を有する記録
   再生ヘッドを用いて情報の再生及び記録を行う磁気記録
   再生装置であって、 前記記録再生ヘッドと前記ヘリカルトラックとの幅方向
   のセンターを一致させるようにトラッキングを行うＡＴ
   Ｆ制御手段と、 前記ＡＴＦ制御手段により前記記録再生ヘッドと前記ヘ
   リカルトラックとの幅方向のセンターを略一致させた状
   態で、前記リニアトラックから得られる再生ＣＴＬ信号
   の基準信号に対するＣＴＬ位相を検出し、該ＣＴＬ位相
   に対して所定量進んだ位相をＣＴＬ制御位相目標値とし
   て設定するＣＴＬ位相目標設定手段と、 前記再生ＣＴＬ信号の位相が前記ＣＴＬ位相目標設定手
   段によって設定された位相目標値となるようにトラッキ
   ングを行うＣＴＬ制御手段と、 アセンブル編集のプリロール再生中に前記ヘリカルトラ
   ックに対するトラッキングを、前記ＡＴＦ制御手段から
   前記ＣＴＬ制御手段に切り換える切換手段と、を具備す
   ることを特徴とする磁気記録再生装置。