JPH11231301A - カラー画像表示装置 - Google Patents

カラー画像表示装置

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JPH11231301A
JPH11231301A JP2866998A JP2866998A JPH11231301A JP H11231301 A JPH11231301 A JP H11231301A JP 2866998 A JP2866998 A JP 2866998A JP 2866998 A JP2866998 A JP 2866998A JP H11231301 A JPH11231301 A JP H11231301A
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JP
Japan
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display device
color
image display
correction filter
light
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Application number
JP2866998A
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English (en)
Inventor
Tomoyoshi Koizumi
智義 小泉
Hiroki Katono
浩樹 上遠野
Naoki Hayashi
直樹 林
Katsuichi Machida
克一 町田
Masuhiro Shoji
益宏 庄司
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Kureha Corp
Original Assignee
Kureha Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 彩度が高くて鮮やかなカラー画像を表示する
ことのできるカラー画像表示装置を提供すること。 【解決手段】 赤色光、緑色光および青色光の三原色表
示方式によるカラー画像表示装置において、赤色光と緑
色光との境界および/または緑色光と青色光との境界に
おける特定の波長域の光を選択的に吸収することによっ
て色純度を補正する色純度補正フィルターが、光学系に
配置されている。色純度補正フィルターは、ポリマー中
に、リン酸基および3価のネオジムイオンよりなる金属
イオンが含有されてなるものであることが好ましく、更
に、3価のエルビウムイオン、3価のプラセオジムイオ
ンおよび3価のホルミウムイオンから選ばれる少なくと
も一種の金属イオンが含有されていることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、赤色光、緑色光お
よび青色光の三原色表示方式によるカラー画像表示装置
に関し、更に詳しくは、彩度が高くて鮮やかなカラー画
像が得られるカラー画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、カラー液晶(LCD)表示装
置、カラー陰極線管(CRT)表示装置などのカラー画
像表示装置においては、赤色光、緑色光および青色光を
透過するフィルターエレメントが、画素パターンに従っ
て配列されてなるカラーフィルターが設けられており、
このカラーフィルターを介して放射される赤色光、緑色
光および青色光の三原色の光によって、画面上に所要の
カラー画像が表示される。また、カラープラズマディス
プレイ(PDP)装置においては、赤色光、緑色光およ
び青色光を発する蛍光体が設けられており、これらの蛍
光体から放射される赤色光、緑色光および青色光の三原
色の光によって、画面上に所要のカラー画像が表示され
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな三原色表示方式によるカラー画像表示装置において
は、カラーフィルターあるいは蛍光体によって得られる
赤色光、緑色光および青色光は、一般に波長分布が広
く、高い色純度を有するものではない。そのため、これ
らの光によって再現されるカラー画像は、赤色光と緑色
光との境界および緑色光と青色光との境界における波長
域の光量が増大する結果、実像よりも彩度の低いものと
なる、という問題がある。
【0004】本発明は、以上のような事情に基づいてな
されたものであって、その目的は、彩度が高くて鮮やか
なカラー画像を表示することのできるカラー画像表示装
置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のカラー画像表示
装置は、赤色光、緑色光および青色光の三原色表示方式
によるカラー画像表示装置において、赤色光と緑色光と
の境界および/または緑色光と青色光との境界における
特定の波長域の光を選択的に吸収することによって色純
度を補正する色純度補正フィルターが、光学系に配置さ
れていることを特徴とする。
【0006】本発明のカラー画像表示装置においては、
色純度補正フィルターは、ポリマー中に、リン酸基およ
び3価のネオジムイオンよりなる金属イオンが含有され
てなるものであることが好ましく、ポリマー中に、3価
のエルビウムイオン、3価のプラセオジムイオンおよび
3価のホルミウムイオンから選ばれる少なくとも一種の
金属イオンが更に含有されてなるものであることがより
好ましい。
【0007】また、本発明のカラー画像表示装置におい
ては、色純度補正フィルターは、リン酸基がポリマーの
分子構造中に化学的に結合されてなるものであることが
好ましく、このポリマーが下記式(1)で表される単量
体およびこれと共重合可能な単量体を共重合して得られ
る共重合体よりなることがより好ましい。
【0008】
【化2】
【0009】本発明においては、色純度補正フィルター
における金属イオンの含有割合が、ポリマー100質量
部に対して0.1〜13質量部であることが好ましい。
また、色純度補正フィルターを構成するポリマー中に、
3価のエルビウムイオン、3価のプラセオジムイオンま
たは3価のホルミウムイオンが含有される場合には、当
該色純度補正フィルターにおける3価のエルビウムイオ
ン、3価のプラセオジムイオンおよび3価のホルミウム
イオンの合計量に対する3価のネオジムイオンの比率
が、重量比で0.5以上であることが好ましい。
【0010】本発明のカラー画像表示装置において、バ
ックライト装置と、液晶パネルとを有するバックライト
型液晶表示装置として実施する場合には、前記バックラ
イト装置からの光の光路上に、色純度補正フィルターを
配置すればよい。また、反射鏡と、液晶パネルとを有す
る反射型液晶表示装置として実施する場合には、前記反
射鏡の前面側の光路上に色純度補正フィルターを配置す
ればよい。また、プラズマディスプレイ装置として実施
する場合には、蛍光体の前面側の光路上に色純度補正フ
ィルターを配置すればよい。また、陰極線管画像表示装
置として実施する場合には、カラーフィルターの前面ま
たは後面に色純度補正フィルターを配置すればよい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明のカラー画像表示装
置をバックライト型のカラー液晶表示装置として実施し
た場合について詳細に説明する。図1は、本発明に係る
バックライト型のカラー液晶表示装置の一例における構
成の概略を示す説明図である。このカラー液晶表示装置
においては、光源ランプ11を有するエッジライト型の
バックライト装置10が設けられており、このバックラ
イト装置10の前方(図で上方)には、第1の偏光板1
5a、第1の位相差板16a、後部側ガラス基板17、
カラーフィルターを有する液晶パネル18、前部側ガラ
ス基板19、第2の位相差板16bおよび第2の偏光板
15bが、この順で並ぶよう配置されている。バックラ
イト装置10においては、導光板を兼ねた光拡散板14
が設けられ、この光拡散板14の一縁部に、色純度補正
フィルター13が配置されており、この色純度補正フィ
ルター13に隣接して、光源ランプ11が配置されてい
る。12は、光源ランプ12を収納する箱型のハウジン
グである。
【0012】光源ランプ11としては、例えば波長62
0nm付近にピークを有する赤色光、波長540nm付
近にピークを有する緑色光、および波長450nm付近
にピークを有する青色光の混合光を放射するものが用い
られ、その具体例としては、冷陰極型蛍光ランプが挙げ
られる。
【0013】色純度補正フィルター13は、赤色光と緑
色光との境界における波長域および緑色光と青色光との
境界における波長域のいずれか一方または両方の波長域
の光を選択的に吸収する光学特性を有し、この光学特性
によって赤色光、緑色光または青色光の色純度を補正す
るものである。ここで、赤色光と緑色光との境界におけ
る波長域(以下、「赤緑境界波長域」ともいう。)は、
例えば560〜600nmであり、緑色光と青色光との
境界における波長域(以下、「緑赤境界波長域」ともい
う。)は、例えば490〜530nmである。このよう
な色純度補正フィルターとしては、ポリマー中に、リン
酸基と、赤緑境界波長域および緑赤境界波長域のいずれ
か一方または両方の波長域の光を選択的に吸収する金属
イオン(以下、「特定の金属イオン」ともいう。)とを
含有してなるを用いることができる。
【0014】上記の特定の金属イオンとしては、3価の
ネオジムイオン、3価のプラセオジムイオン、3価のエ
ルビウムイオン、3価のホルミウムイオンが挙げられ
る。これらの金属イオンは、単独でまたは2種以上を組
み合わせて用いることができるが、これらの中では、赤
緑境界波長域である波長575nm近傍に大きい吸収ピ
ークを有すると共に、緑青境界波長域である波長525
nm近傍に比較的大きい吸収ピークを有する3価のネオ
ジムイオンを用いることが好ましく、更に、緑青境界波
長域である波長525nm近傍に比較的大きい吸収ピー
クを有する3価のエルビウムイオン、赤緑境界波長域で
ある波長575nm近傍に比較的大きい吸収ピークを有
する3価のプラセオジムイオン、緑青境界波長域である
波長525nm近傍に比較的大きい吸収ピークを有する
3価のホルミウムイオンを、必要に応じて併用すること
が好ましい。
【0015】3価のネオジムイオンは、適宜のネオジム
化合物の形態で供給されることによってポリマー中に含
有させることができる。3価のネオジムイオンの供給源
として用いられるネオジム化合物としては、酢酸ネオジ
ム、塩化ネオジム、硝酸ネオジム、酸化ネオジム、ネオ
ジム−2,4−ペンタンジオネート、ネオジムトリフル
オロペンタンジオネート、フッ化ネオジム、硫酸ネオジ
ム等の無水物または水和物を挙げることができる。な
お、ネオジム化合物は、これらに限定されるものではな
い。
【0016】3価のエルビウムイオンは、適宜のエルビ
ウム化合物の形態で供給されることによってポリマー中
に含有させることができる。3価のエルビウムイオンの
供給源として用いられるエルビウム化合物としては、酢
酸エルビウム、塩化エルビウム、硝酸エルビウム、酸化
エルビウム、エルビウム−2,4−ペンタンジオネー
ト、エルビウムトリフルオロペンタンジオネート、フッ
化エルビウム、硫酸エルビウム等の無水物または水和物
を挙げることができる。なお、エルビウム化合物は、こ
れらに限定されるものではない。
【0017】3価のプラセオジムイオンは、適宜のプラ
セオジム化合物の形態で供給されることによってポリマ
ー中に含有させることができる。3価のプラセオジムイ
オンの供給源として用いられるプラセオジム化合物とし
ては、酢酸プラセオジム、塩化プラセオジム、硝酸プラ
セオジム、酸化プラセオジム、プラセオジム−2,4−
ペンタンジオネート、プラセオジムトリフルオロペンタ
ンジオネート、フッ化プラセオジム、硫酸プラセオジム
等の無水物または水和物を挙げることができる。なお、
プラセオジム化合物は、これらに限定されるものではな
い。
【0018】3価のホルミウムイオンは、適宜のホルミ
ウム化合物の形態で供給されることによってポリマー中
に含有させることができる。3価のホルミウムイオンの
供給源として用いられるホルミウム化合物としては、酢
酸ホルミウム、塩化ホルミウム、硝酸ホルミウム、酸化
ホルミウム、ホルミウム−2,4−ペンタンジオネー
ト、ホルミウムトリフルオロペンタンジオネート、フッ
化ホルミウム、硫酸ホルミウム等の無水物または水和物
を挙げることができる。なお、ホルミウム化合物は、こ
れらに限定されるものではない。
【0019】色純度補正フィルターにおいては、上記の
特定の金属イオン以外の金属イオンがポリマー中に含有
されていてもよい。そのような他の種類の金属イオンと
しては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルウシ
ムイオン、鉄イオン、マンガンイオン、コバルトイオ
ン、マグネシウムイオン、ニッケルイオン、アルミニウ
ムイオン等を用いることができる。これらの金属イオン
は、これらの金属イオンによる金属化合物の形態で供給
されることによってポリマー中に含有させることができ
る。
【0020】色純度補正フィルターにおいて、特定の金
属イオンの含有割合は、ポリマー100質量部に対して
0.1〜13質量部であることが好ましい。この割合が
0.1質量部未満である場合には、目的とする波長域の
光を十分に吸収することが困難となるため、色純度を補
正する機能を有するフィルターが得られないことがあ
る。一方、この割合が13質量部を超える場合には、金
属イオンをポリマー中に分散させることが困難となるた
め、得られるフィルターは、不透明なものとなりやすい
傾向がある。
【0021】また、特定の金属イオンとして、3価のネ
オジムイオンと共に、3価のプラセオジムイオン、3価
のエルビウムイオンまたは3価のホルミウムイオンを用
いる場合には、3価のプラセオジムイオン、3価のエル
ビウムイオンおよび3価のホルミウムイオンの合計量に
対する3価のネオジムイオンの比率が、重量比で0.5
以上であることが好ましく、より好ましくは0.5〜1
2である。この比率が0.5未満である場合には、ポリ
マー中の3価のネオジムイオンの含有割合が過小となっ
て、色純度を補正する機能を有するフィルターが得られ
ないことがある。
【0022】色純度補正フィルターを構成するポリマー
中には、上記の特定の金属イオンと共にリン酸基が含有
されている。ここで、本発明において「リン酸基」と
は、PO(OH)n −(nは1または2である。)で表
される基をいう。このようなリン酸基がポリマー中に含
有されることにより、上記の特定の金属イオンがリン酸
基に配位した状態でポリマー中に含有される。従って、
特定の金属イオンをポリマー中に均一に分散させる観点
から、リン酸基は、ポリマーの分子構造中に化学的に結
合されていることが好ましい。
【0023】このようなリン酸基が化学的に結合されて
なるポリマーを用いる場合において、ポリマー中におけ
るリン酸基の割合は、0.5〜60質量%であることが
好ましく、特に1〜50質量%であることが好ましい。
この割合が0.5質量%未満である場合には、ポリマー
中に特定の金属イオンを均一に分散させることが困難と
なり、クリヤー性に優れたフィルターが得られない。一
方、この割合が60質量%を超える場合には、特定の金
属イオンの供給源である金属化合物をポリマー中に分散
させることが困難となる。
【0024】リン酸基が化学的に結合されてなるポリマ
ーとしては、上記式(1)で表される単量体(以下、
「特定のリン酸基含有単量体」という。)およびこれと
共重合可能な単量体(以下、「共重合性単量体」とい
う。)よりなる混合単量体を共重合して得られる共重合
体(以下、「特定のリン酸基含有共重合体」ともい
う。)を用いることが好ましい。
【0025】特定のリン酸基含有単量体の分子構造を示
す式(1)において、基Rは、エチレンオキサイド基が
結合したアクリロイルオキシ基(Xが水素原子の場合)
またはメタクリロイルオキシ基(Xがメチル基の場合)
である。このように、特定のリン酸基含有単量体は、そ
の分子構造中に、ラジカル重合性の官能基であるアクリ
ロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基を有する
ため、極めて共重合性に富み、種々の単量体との共重合
を行うことができる。ここで、エチレンオキサイド基の
繰り返し数mは0〜5の整数である。このmの値が5を
超えると、得られる共重合体は、硬度が大幅に低下する
ので、フィルターとしての実用性に欠けたものとなる。
【0026】また、式(1)において水酸基の数nは1
または2であり、得られるフィルターに要求される特
性、成形法および使用目的に応じて、nの値が1である
特定のリン酸基含有単量体およびnの値が2である特定
のリン酸基含有単量体のいずれか一方または両方を用い
ることができ、また、両方を用いる場合には、その混合
割合を適宜選択することができる。
【0027】具体的に説明すると、nの値が1である特
定のリン酸基含有単量体は、リン原子に結合したラジカ
ル重合性のエチレン性不飽和結合の数が2であり、架橋
重合性を有するものとなる。一方、nの値が2である特
定のリン酸基含有単量体は、前記エチレン性不飽和結合
の数が1であり、リン原子に結合した水酸基の数が2と
なり、特定の金属イオンとの結合性が大きいものとな
る。従って、フィルターを熱可塑性樹脂の一般的な成形
加工法である射出成形法或いは押出成形法により成形す
る場合には、nの値が2である特定のリン酸基含有単量
体を用いることが好ましい。また、nの値が1である特
定のリン酸基含有単量体を用いる場合、或いはnの値が
1である特定のリン酸基含有単量体およびnの値が2で
ある特定のリン酸基含有単量体の両方を用いる場合に
は、特定のリン酸基含有共重合体を製造するに際して
は、フィルターとしての形状が直接得られる注型重合法
を利用することが好ましい。
【0028】このように、フィルターに要求される特
性、成形法および使用目的に応じて、nの値が1である
特定のリン酸基含有単量体およびnの値が2である特定
のリン酸基含有単量体のいずれか一方または両方を選択
することができるが、特定の金属イオンの供給源である
金属化合物の溶解性が高い混合単量体が得られる点で、
nの値が1である特定のリン酸基含有単量体と、nの値
が2である特定のリン酸基含有単量体とを、それぞれが
ほぼ等モル量となる割合、例えばモル比で45:55〜
55:45となる割合で用いることが好ましい。
【0029】特定のリン酸基含有共重合体を得るために
は、上記の特定のリン酸基含有単量体と共重合性単量体
との混合単量体が用いられる。この共重合性単量体の種
類を選択することにより、得られる共重合体の吸湿性、
屈折率、硬度、耐熱性、形状保持性等の性能を調整する
ことができる。このような共重合性単量体としては、
(1)用いられる特定のリン酸基含有単量体と均一に溶
解混合すること、(2)用いられる特定のリン酸基含有
単量体とのラジカル共重合性が良好であること、(3)
光学的に透明な共重合体が得られること等を満足するも
のであれば特に限定されるものではない。
【0030】かかる共重合性単量体の具体例としては、
メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルア
クリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルアク
リレート、n−プロピルメタクリレート、n−ブチルア
クリレート、n−ブチルメタアクリレート、イソブチル
アクリレート、イソブチルメタアクリレート等のアルキ
ル基の炭素数が1〜10である低級アルキルアクリレー
ト類および低級アルキルメタクリレート類、グリシジル
アクリレート、グリシジルメタクリレート、2−ヒドロ
キシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−
ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブ
チルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレー
ト、フェノキシエチルメタクリレート等の、グリシジル
基、ヒドロキシ基またはフェノキシ基によってアルキル
基が置換された変性アルキルアクリレート類および変性
アルキルメタクリレート類、
【0031】エチレングリコールジアクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコー
ルジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレ
ート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエ
チレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレン
グリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコー
ルジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリ
レート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘ
キサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタク
リレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジメタクリロキシ
プロパン、2,2−ビス〔4−メタクリロキシエトキシ
フェニル〕プロパン、2−ヒドロキシ−1−アクリロキ
シ−3−メタクリロキシプロパン、トリメチロールプロ
パントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメ
タクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラメタクリレート等の多官能アクリレート類お
よび多官能メタクリレート類、
【0032】アクリルアミド、メタクリルアミド、N−
メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、
N−エチルアクリルアミド、N−エチルメタクリルアミ
ド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−イソプロピ
ルメタクリルアミド、N−n−プロピルアクリルアミ
ド、N−n−プロピルメタクリルアミド、N−t−ブチ
ルアクリルアミド、N−t−ブチルメタクリルアミド、
N−sec−ブチルアクリルアミド、N−sec−ブチ
ルメタクリルアミド、N−n−ブチルアクリルアミド、
N−n−ブチルメタクリルアミド等のN置換アルキルア
クリルアミド類およびN置換アルキルメタクリルアミド
類、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチ
ルメタクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミ
ド、N,N−ジエチルメタクリルアミド、N,N−ジイ
ソプロピルアクリルアミド、N,N−ジイソプロピルメ
タクリルアミド、N,N−ジ−n−プロピルアクリルア
ミド、N,N−ジ−n−プロピルメタクリルアミド、N
−メチル−N−エチルアクリルアミド、N−メチル−N
−エチルメタクリルアミド、N−メチル−N−イソプロ
ピルアクリルアミド、N−メチル−N−イソプロピルメ
タクリルアミド、N−メチル−N−n−プロピルアクリ
ルアミド、N−メチル−N−n−プロピルメタクリルア
ミド、N−エチル−N−イソプロピルアクリルアミド、
N−エチル−N−イソプロピルメタクリルアミド、N−
エチル−N−n−プロピルアクリルアミド、N−エチル
−N−n−プロピルメタクリルアミド等のN,N置換ジ
アルキルアクリルアミド類およびN,N置換ジアルキル
メタアクリルアミド類、N,N’−メチレンビスアクリ
ルアミド、N,N’−メチレンビスメタクリルアミド、
N,N’−エチレンビスアクリルアミド、N,N’−エ
チレンビスメタクリルアミド、N,N’−プロピレンビ
スアクリルアミド、N,N’−プロピレンビスメタクリ
ルアミド、N,N’−ブチレンビスアクリルアミド、
N,N’−ブチレンビスメタクリルアミド等のN,N’
置換アルキレンビスアクリルアミド類およびN,N’置
換アルキレンビスメタクリルアミド類、
【0033】アクリル酸、メタクリル酸、2−メタクリ
ロイルオキシエチルコハク酸、2−メタクリロイルオキ
シエチルフタル酸等のラジカル重合性の不飽和結合を有
するカルボン酸類、スチレン、α−メチルスチレン、ク
ロルスチレン、ジブロムスチレン、メトキシスチレン、
ジビニルスチレン、ビニル安息香酸、ヒドロキシメチル
スチレン、トリビニルベンゼン等の芳香族ビニル化合物
を挙げることができる。
【0034】これらの化合物は、単独で若しくは2種類
以上を組み合わせて用いることができるが、これらのう
ち、N置換アルキルアクリルアミド類、N置換アルキル
メタクリルアミド類、N,N置換ジアルキルアクリルア
ミド類、N,N置換ジアルキルメタアクリルアミド類、
N,N’置換アルキレンビスアクリルアミド類、N,
N’置換アルキレンビスメタクリルアミド類などのアミ
ド基(>NCO−で表される基をいう。)を有する化合
物を、共重合性単量体の一部または全部として用いるこ
とが好ましく、これにより、特定の金属イオンの分散性
を更に高めることができる。
【0035】特定のリン酸基含有単量体と共重合性単量
体との使用割合は、質量比で、特定のリン酸基含有単量
体:共重合性単量体=3:97〜90:10、特に3
0:70〜80:20であることが好ましい。特定のリ
ン酸基含有単量体はラジカル重合性に富むものであるた
め、混合単量体を重合処理することによって、当該混合
単量体のほとんどが共重合体に転換されるとみなすこと
ができる。従って、特定のリン酸基含有単量体と共重合
性単量体とを上記の割合で使用することにより、リン酸
基が上述の特定の割合(0.5〜60質量%)で含有さ
れた特定のリン酸基含有単量体が得られる。混合単量体
における特定のリン酸基含有単量体の割合が3質量%未
満である場合には、得られる共重合体中に、金属イオン
を十分に分散した状態で含有させることが困難となるた
め、フィルターに要求される光学特性が得られないこと
がある。一方、混合単量体における特定のリン酸基含有
単量体の割合が90質量%を超える場合には、得られる
混合単量体の粘度が高いものとなって、当該混合単量体
中に特定の金属イオンの供給源である金属化合物を均一
に溶解または分散させることが困難となり、また、得ら
れる共重合体は吸湿性の高いものとなるため好ましくな
い。
【0036】以上のような特定のリン酸基含有単量体お
よび共重合性単量体よりなる混合単量体をラジカル重合
することにより、特定のリン酸基含有共重合体が得られ
る。混合単量体のラジカル重合法としては、特に限定さ
れず、通常のラジカル重合開始剤を用いる方法、例えば
注型(キャスト)重合法、懸濁重合法、乳化重合法、溶
液重合法などの方法を採用することができる。
【0037】本発明において、ポリマー中に金属イオン
を含有させる方法は特に限定されるものではないが、ポ
リマーとして上記の特定のリン酸基含有共重合体を用い
る場合には、好ましい方法として、以下の(1)および
(2)の2通りの方法を挙げることができる。
【0038】(1)特定のリン酸基含有共重合体を得る
ための混合単量体中に金属イオンの供給源である金属化
合物を添加して溶解することにより、金属イオンが含有
されてなる単量体組成物を調製し、この単量体組成物を
ラジカル重合処理する方法。 (2)特定のリン酸基含有共重合体中に金属イオンの供
給源である金属化合物を添加して混合する方法。この方
法としては、更に、溶融させた特定のリン酸基含有共
重合体中に金属化合物を添加して混練する方法、特定
のリン酸基含有共重合体を適宜の有機溶剤に溶解させ、
この溶液に金属化合物を添加して混合した後、当該溶液
から有機溶剤を除去する方法が挙げられる。
【0039】上記(1)の方法において、単量体組成物
のラジカル重合処理の具体的な方法としては、特に限定
されるものではなく、通常のラジカル重合開始剤を用い
るラジカル重合法、すなわち単量体組成物にラジカル重
合開始剤を添加してラジカル重合性溶液を調製し、適宜
の条件下でラジカル重合性溶液における混合単量体を共
重合させる方法を利用することができるが、得られる共
重合体が架橋構造を有するものである場合には、当該共
重合体の溶融成形が困難であることから、目的とするフ
ィルターとしての形状が直接的に得られる注型重合法を
採用することが好ましい。
【0040】ラジカル重合開始剤としては、種々の有機
過酸化物系重合開始剤を用いることができるが、着色が
少ないポリマーが得られる点で、tert−ブチルパー
オクタノエート、tert−ブチルパーオキシネオデカ
ネート、tert−ブチルパーオキシピバレート、te
rt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、
tert−ブチルパーオキシラウレート等の非芳香族系
のパーオキシエステル、ラウロイルパーオキサイド、
3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド等
のジアシルパーオキサイドなどを用いることが好まし
い。また、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリ
ル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−2−カ
ルボニトリル)等のアゾ系ラジカル重合開始剤も好まし
く用いることができる。また、単量体のラジカル重合反
応は、通常のラジカル重合反応と同様の反応温度および
反応時間で行うことができる。
【0041】以上において、単量体組成物を調製する際
に、金属化合物と、特定のリン酸基含有単量体とが反応
する結果、当該金属化合物における酸成分が遊離され
る。この酸成分は、得られる色純度補正フィルターの耐
湿性を低下させる原因となることがあるため、必要に応
じて除去することが好ましい。このような酸成分を除去
する手段としては、(a)単量体組成物の重合処理を行
う前に、当該単量体組成物を溶剤により洗浄する手段、
(b)単量体組成物のラジカル重合処理を行った後、得
られたポリマーを溶剤に浸漬させることにより、当該合
成樹脂から酸成分を抽出する手段、その他の手段を利用
することができる。
【0042】酸成分の除去処理に用いられる溶剤として
は、遊離される酸成分を溶解することができ、ポリマー
に対して適度な親和性(ポリマーを溶解しないが、当該
ポリマー中に浸透する程度の親和性)を有するものであ
れば、特に限定されるものではない。このような溶剤の
具体例としては、水、メチルアルコール、エチルアルコ
ール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル等の低級脂肪族アルコール、アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、ジエチ
ルエーテル、石油エーテル等のエーテル類、n−ペンタ
ン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、クロロホルム、メチ
レンクロライド、四塩化炭素等の脂肪族系炭化水素およ
びそのハロゲン化物、ベンゼン、トルエン、キシレン等
の芳香族系炭化水素などが挙げられる。これらの溶剤
は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることが
できる。これらの中では、水、メチルアルコール、エチ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、アセトン、メ
チレンクロライド等が、酸成分の除去処理が終了した
後、ポリマー中に残留しにくい点で特に好ましい。
【0043】単量体組成物または合成樹脂から除去され
る酸成分の量は、用いられる金属塩の酸成分の量の30
質量%以上、特に40%以上であることが好ましい。
除去された酸成分の量の測定は、例えば使用した溶剤中
の抽出成分を、液体クロマトグラフィー、ガスクロマト
グラフィーあるいは滴定等の分析手段によって定量化す
ることにより行うことができる。また、酸成分の除去処
理を行った後、単量体組成物または合成樹脂を水洗、乾
燥することにより、当該単量体組成物または当該合成樹
脂から酸成分の除去処理において使用した溶剤を除去す
ることが好ましい。
【0044】本発明のカラー画像表示装置によれば、色
純度補正フィルターによって、赤色光と緑色光との境界
および/または緑色光と青色光との境界における特定の
波長域の光が選択的に吸収されるので、高い色純度を有
する赤色光、緑色光または青色光が得られ、その結果、
彩度が高くて鮮やかなカラー画像を表示することができ
る。
【0045】本発明のカラー画像表示装置は、上記のカ
ラー液晶表示装置に限定されず、以下のような種々の変
更を加えることができる。 (1)色純度補正フィルターは、光源ランプに隣接して
配置する必要はなく、光源ランプからの光の光路上であ
れば、適宜の位置に配置することができる。但し、色純
度補正フィルターの小型化を図ることができる点で、光
源ランプに隣接して配置することが好ましい。 (2)バックライト装置としては、エッジライト型のも
のに限られず、直射型のものであってもよい。
【0046】(3)カラー液晶表示装置として構成する
場合には、バックライト型のものに限られず、反射鏡を
具えた反射型のものであってもよい。本発明に係る反射
板のカラー液晶表示装置の一例における構成の概略を図
2に示す。この反射型のカラー液晶表示装置において
は、光反射板20の前面に、色純度補正フィルター21
が配置され、この色純度補正フィルター21の前方に、
第1の偏光板22a、第1の位相差板23a、後部側ガ
ラス基板24、カラーフィルターを有する液晶パネル2
5、前部側ガラス基板26、第2の位相差板23bおよ
び第2の偏光板22bが、この順で並ぶよう配置されて
いる。このように、反射型のカラー液晶表示装置を構成
する場合には、色純度補正フィルター21を光反射板2
0の前面に配置することができるが、光反射板20の前
面側の光路上であればこれに限定されず、例えば液晶パ
ネル25の前面または後面に配置してもよい。
【0047】(4)本発明のカラー画像表示装置は、カ
ラー液晶表示装置に限定されず、カラープラズマディス
プレイ装置として実施することができる。本発明に係る
カラープラズマディスプレイ装置の一例における構成の
概略を示す図3に示す。このカラープラズマディスプレ
イ装置においては、背面ガラス基板30および前面ガラ
ス基板35が互いに対向するよう配置されている。背面
ガラス基板30の前面(図において上面)には、多数の
アドレス電極31が形成され、前面ガラス基板35の背
面(図において下面)には、色純度補正フィルター3
6、誘電体層37および保護層38が、この順で積重さ
れている。また、隣接するアドレス電極31の間には、
隔壁32が設けられ、この隔壁32によってセルCが形
成されており、このセルC内には、赤色光、緑色光また
は青色光の光を発する蛍光体33が保持されている。こ
のように、カラープラズマディスプレイ装置を構成する
場合には、色純度補正フィルター36を蛍光体33の前
面側の光路上に配置することができる。
【0048】(5)本発明のカラー画像表示装置は、カ
ラー陰極線管(CRT)表示装置として実施することが
できる。カラー陰極線管表示装置を構成する場合には、
図4に示すように、カラーフィルターを有する陰極線管
40の前面に、色純度補正フィルターを配置することが
でき、また、陰極線管40のカラーフィルターの背面に
色純度補正フィルターを配置することもできる。
【0049】
【実施例】以下、本発明のカラー画像表示装置の実施例
について説明するが、本発明はこれらによって限定され
るものではない。なお、以下において、「部」は「質量
部」を意味する。
【0050】〈実施例1〉下記式(2)で表されるリン
酸基含有単量体31.5部と、下記式(3)で表される
リン酸基含有単量体18.5部と、n−ブチルメタクリ
レート18部と、メチルメタクリレート10部と、フェ
ノキシエチルメタクリレート20部と、α−メチルスチ
レン2部とを十分に攪拌して混合単量体を調製した。こ
の混合単量体100部に酢酸ネオジム一水和物10部
(混合単量体100部に対するネオジムイオンの含有量
が4.25部)を添加し、十分に攪拌して混合すること
により、単量体組成物を調製した。
【0051】
【化3】
【0052】
【化4】
【0053】このようにして調製された単量体組成物
に、t−ブチルパーオキシオクタノエート2部を添加す
ることにより、ラジカル重合性溶液を調製した。このラ
ジカル重合性溶液をガラスモールド内に注入し、45℃
で2時間、50℃で2時間加熱し、50℃から60℃ま
でを6時間で、60℃から80℃までを5時間で、80
℃から100℃までを3時間で昇温しながら加熱し、更
に100℃で2時間加熱して注型重合を行うことによ
り、厚みが2mmの色純度補正フィルターを製造した。
この色純度補正フィルターの分光透過率曲線を測定し
た。その結果を図5に示す。図5から明らかなように、
この色純度補正フィルターは、赤緑境界波長域である波
長580nm付近に大きい吸収ピークを有すると共に、
緑青境界波長域である波長520nm付近に吸収ピーク
を有するものであることが理解される。
【0054】上記の色純度補正フィルターと、光源ラン
プとして冷陰極型蛍光ランプを用い、図1に示す構成に
従って、本発明のカラー画像表示装置を作製した。光源
ランプとして使用した冷陰極型蛍光ランプから放射され
る光の波長分布を図6に示す。図6において、縦軸は最
大ピークの値を100としたときの相対放射強度を示
し、横軸は波長を示す。
【0055】〈実施例2〉上記式(2)で表されるリン
酸基含有単量体31.5部と、上記式(3)で表される
リン酸基含有単量体18.5部と、ジメチルアクリルア
ミド30部と、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレ
ート10部と、メチルメタクリレート10部とを十分に
攪拌して混合単量体を調製した。この混合単量体100
部に、酢酸ネオジム一水和物10部(混合単量体100
部に対するネオジムイオンの含有量が4.25部)と、
酢酸エルビウム四水和物18.5部(混合単量体100
部に対するエルビウムイオンの含有量が7.43部)と
を添加し、十分に攪拌して混合することにより、単量体
組成物を調製した。
【0056】このようにして調製された単量体組成物
に、t−ブチルパーオキシネオデカネート2部を添加す
ることにより、ラジカル重合性溶液を調製した。実施例
1と同様の構成のガラスモールドを用意し、このガラス
モールド内にラジカル重合性溶液を注入し、50℃で9
時間加熱し、50℃から65℃までを4時間で、65℃
から95℃までを4時間で昇温しながら加熱し、95℃
で1時間加熱し、更に95℃から70℃までを2時間で
降温しながら加熱して注型重合を行うことにより、厚み
が2mmの色純度補正フィルターを製造した。この色純
度補正フィルターの分光透過率曲線を測定した。その結
果を図7に示す。図7から明らかなように、この色純度
補正フィルターは、赤緑境界波長域である波長580n
m付近に大きい吸収ピークを有すると共に、緑青境界波
長域である波長520nm付近に大きい吸収ピークを有
するものであることが理解される。
【0057】上記の色純度補正フィルターを用いたこと
以外は、実施例1と同様の構成の本発明のカラー画像表
示装置を作製した。
【0058】〈実施例3〉上記式(2)で表されるリン
酸基含有単量体37.5部と、上記式(3)で表される
リン酸基含有単量体22.5部と、メチルメタクリレー
ト39部と、α−メチルスチレン1部とを十分に攪拌し
て混合単量体を調製した。この混合単量体100部に、
酢酸ネオジム一水和物9部(混合単量体100部に対す
るネオジムイオンの含有量が3.8部)と、酢酸プラセ
オジム二水和物3.6部(混合単量体100部に対する
プラセオジムイオンの含有量が1.5部)とを添加し、
十分に攪拌して混合することにより、単量体組成物を調
製した。
【0059】このようにして調製された単量体組成物
に、t−ブチルパーオキシネオデカネート2部を添加す
ることにより、ラジカル重合性溶液を調製した。実施例
1と同様の構成のガラスモールドを用意し、このガラス
モールド内にラジカル重合性溶液を注入し、45℃で2
時間、50℃で2時間加熱し、50℃から60℃までを
6時間で、60℃から80℃までを5時間で、80℃か
ら100℃までを3時間で昇温しながら加熱し、更に1
00℃で2時間加熱して注型重合を行うことにより、厚
みが2mmの色純度補正フィルターを製造した。この色
純度補正フィルターの分光透過率曲線を測定した。その
結果を図8に示す。図8から明らかなように、この色純
度補正フィルターは、赤緑境界波長域である波長580
nm付近に大きい吸収ピークを有すると共に、緑青境界
波長域である波長520nm付近に大きい吸収ピークを
有するものであることが理解される。
【0060】上記の色純度補正フィルターを用いたこと
以外は、実施例1と同様の構成の本発明のカラー画像表
示装置を作製した。
【0061】〈比較例1〉色純度補正フィルターを用い
なかったこと以外は、実施例1と同様の構成の比較用の
カラー画像表示装置を作製した。
【0062】〔実験例〕実施例1、実施例2および比較
例1に係るカラー画像表示装置を用い、その画面上に、
赤色、緑色および青色の画像を表示し、この画像につい
て、分光計測器「CRT用カラーアナライザーCA10
0(ミノルタ(株)製)」により、XYZ表示系による
測色を行い、色度座標x,yを測定した。結果を表1に
示す。
【0063】
【表1】
【0064】表1の結果から、実施例1〜実施例3に係
るカラー画像表示装置によれば、比較例1に係るカラー
画像表示装置に比べて、彩度が高くて鮮やかなカラー画
像が得られることが確認された。
【0065】
【発明の効果】本発明のカラー画像表示装置によれば、
色純度補正フィルターによって、赤色光と緑色光との境
界および/または緑色光と青色光との境界における特定
の波長域の光が選択的に吸収されるので、高い色純度を
有する赤色光、緑色光または青色光が得られ、その結
果、彩度が高くて鮮やかなカラー画像を表示することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラー画像表示装置をバックライト型
液晶表示装置として実施した場合の一例における構成の
概略を示す説明図である。
【図2】本発明のカラー画像表示装置を反射型液晶表示
装置として実施した場合の一例における構成の概略を示
す説明図である。
【図3】本発明のカラー画像表示装置をプラズマディス
プレイ装置として実施した場合の一例における構成の概
略を示す説明図である。
【図4】本発明のカラー画像表示装置を陰極線管画像表
示装置として実施した場合の一例における構成の概略を
示す説明図である。
【図5】実施例1で使用した色純度補正フィルターの分
光透過率曲線図である。
【図6】実施例で使用した光源ランプの発光スペクトル
を示す曲線図である。
【図7】実施例2で使用した色純度補正フィルターの分
光透過率曲線図である。
【図8】実施例3で使用した色純度補正フィルターの分
光透過率曲線図である。
【符号の説明】
10 バックライト装置 11 光源ランプ 12 ハウジング 13 色純度補正フィルター 14 光拡散板 15a 第1の偏光板 15b 第2の偏光板 16a 第1の位相差板 16b 第2の位相差板 17 後部側ガラス基板 18 液晶パネル 19 前部側ガラス基板 20 光反射板 21 色純度補正フィルター 22a 第1の偏光板 22b 第2の偏光板 23a 第1の位相差板 23b 第2の位相差板 24 後部側ガラス基板 25 液晶パネル 26 前部側ガラス基板 30 背面ガラス基板 31 アドレス電極 32 蛍光体 33 隔壁 35 前面ガラス基板 36 色純度補正フィルター 37 誘電体層 38 保護層 40 陰極線管 41 色純度補正フィルター C セル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G02F 1/1333 G02F 1/1333 G03B 21/62 G03B 21/62 H01J 11/02 H01J 11/02 E H04N 5/72 H04N 5/72 Z 9/30 9/30 (72)発明者 町田 克一 福島県いわき市錦町落合16 呉羽化学工業 株式会社錦工場内 (72)発明者 庄司 益宏 福島県いわき市錦町落合16 呉羽化学工業 株式会社錦工場内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 赤色光、緑色光および青色光の三原色表
    示方式によるカラー画像表示装置において、 赤色光と緑色光との境界および/または緑色光と青色光
    との境界における特定の波長域の光を選択的に吸収する
    ことによって色純度を補正する色純度補正フィルター
    が、光学系に配置されていることを特徴とするカラー画
    像表示装置。
  2. 【請求項2】 色純度補正フィルターは、ポリマー中
    に、リン酸基および3価のネオジムイオンよりなる金属
    イオンが含有されてなるものであることを特徴とする請
    求項1に記載のカラー画像表示装置。
  3. 【請求項3】 色純度補正フィルターは、ポリマー中
    に、3価のエルビウムイオン、3価のプラセオジムイオ
    ンおよび3価のホルミウムイオンから選ばれる少なくと
    も一種の金属イオンが更に含有されてなるものであるこ
    とを特徴とする請求項2に記載のカラー画像表示装置。
  4. 【請求項4】 色純度補正フィルターは、リン酸基がポ
    リマーの分子構造中に化学的に結合されてなるものであ
    ることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のカ
    ラー画像表示装置。
  5. 【請求項5】 色純度補正フィルターを構成するポリマ
    ーが、下記式(1)で表される単量体およびこれと共重
    合可能な単量体を共重合して得られる共重合体よりなる
    ことを特徴とする請求項4に記載のカラー画像表示装
    置。 【化1】
  6. 【請求項6】 色純度補正フィルターにおける金属イオ
    ンの含有割合が、ポリマー100質量部に対して0.1
    〜13質量部であることを特徴とする請求項2乃至請求
    項5のいずれか一に記載のカラー画像表示装置。
  7. 【請求項7】 色純度補正フィルターにおける3価のエ
    ルビウムイオン、3価のプラセオジムイオンおよび3価
    のホルミウムイオンの合計量に対する3価のネオジムイ
    オンの比率が、重量比で0.5以上であることを特徴と
    する請求項3乃至請求項6のいずれか一に記載のカラー
    画像表示装置。
  8. 【請求項8】 バックライト装置と、液晶パネルとを有
    するバックライト型液晶表示装置であって、前記バック
    ライト装置からの光の光路上に、色純度補正フィルター
    が配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項
    7のいずれか一に記載のカラー画像表示装置。
  9. 【請求項9】 反射鏡と、液晶パネルとを有する反射型
    液晶表示装置であって、前記反射鏡の前面側の光路上に
    色純度補正フィルターが配置されていることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項7のいずれか一に記載のカラー画
    像表示装置。
  10. 【請求項10】 プラズマディスプレイ装置であって、
    蛍光体の前面側の光路上に色純度補正フィルターが配置
    されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のい
    ずれか一に記載のカラー画像表示装置。
  11. 【請求項11】 陰極線管画像表示装置であって、カラ
    ーフィルターの前面または後面に色純度補正フィルター
    が配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項
    7のいずれか一に記載のカラー画像表示装置。
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