JPH11230870A - 窒素酸化物検知装置 - Google Patents

窒素酸化物検知装置

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JPH11230870A
JPH11230870A JP10034394A JP3439498A JPH11230870A JP H11230870 A JPH11230870 A JP H11230870A JP 10034394 A JP10034394 A JP 10034394A JP 3439498 A JP3439498 A JP 3439498A JP H11230870 A JPH11230870 A JP H11230870A
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air
nitrogen oxide
gas
gas flow
flow path
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Shiro Takeda
志郎 武田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 窒素酸化物検知装置に関し、小型軽量且つ安
価で保守の手間が掛からず、従って、長期間に亙って無
人且つ継続的に窒素酸化物を検知・測定するのに好適な
装置を実現させようとする。 【解決手段】 空気が第1のガス流路71 を流れて直接
送入され且つ空気が第2のガス流路72 及び過マンガン
酸カリウムを保持した粒子(例えばアルミナ・ビーズ)
を充填したカラム3を流れて送入される切り替え弁4
と、切り替え弁4から送出されるNO+NO2 であるN
x を含む空気或いは略NO2 のみを含む空気が第3の
ガス流路73 を流れて送入される電気化学方式のNO2
ガス・センサ5とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気中の窒素酸化
物濃度を測定するのに好適な小型且つ軽量の窒素酸化物
検知装置に関する。
【0002】窒素酸化物或いは硫黄酸化物などは、酸性
雨や光化学スモッグの原因物質であり、また、人間を神
経過敏症にしたり、呼吸器官へダメージを与える大気汚
染物質であることが知られていて、これ等の大気汚染物
質を検知して測定することは重要である。
【0003】特に窒素酸化物は、自動車の排気ガス中に
多く含まれ、従って、自動車走行数の多少に対応して濃
度に高低があるので、その濃度を検知することで環境汚
染の状態を知ることができる。
【0004】然しながら、現用の検知装置は、大型、且
つ、高価である為、多数の拠点に設置して多くの情報を
蒐集するには問題があるので、本発明では、その問題を
解消する一手段を開示する。
【0005】
【従来の技術】一般に、空気中の窒素酸化物濃度を測定
する代表的且つ主流の測定手段として化学発光法が知ら
れていて、下記の式(1)及び(2)は、その方法を実
施した場合の化学反応を表す式である。
【0006】 NO+O3 →NO2 * +O2 ・・・・(1) NO2 * →NO2 +hν ・・・・(2)
【0007】化学反応発光法に於いては、NOとオゾン
を反応させ、式(1)に見られるように励起状態のNO
2 * とO2 を生成させ、そのNO2 * が式(2)に見ら
れるように基底状態に戻るときに発生する蛍光の量を測
定する方法であって、NO2は予めNOに還元しておく
ことで測定することができる。
【0008】前記したところから判るように、化学反応
発光法を実施するには、オゾン発生器が必要であり、そ
して、一定濃度のオゾンを発生させる為に一定濃度の酸
素が必要であり、しかも、オゾンを発生させるガス中の
水分を除去する為、例えば、シリカゲル入りカラムが必
要であり、また、NO2 を測定する場合には、NOに還
元する為の触媒と温度が300〔℃〕となるように加熱
する為の加熱装置が必要である。
【0009】このように、化学反応発光法では、オゾン
を使用することが必須であり、これに起因して別の問題
が派生する。
【0010】例えば、オゾンは有害物質であるから、式
(1)に見られる反応に寄与しなかったオゾンを大気中
にそのまま放出することはできず、従って、オゾンを無
害化する為の装置、例えば酸素に還元する為の装置が必
要となる。
【0011】また、化学発光法では、多くの化学反応を
させることが必要である為、それに用いる部品点数も多
くなり、必然的に検知装置は高価なものとなり、加え
て、複雑なガスの流路が必要であるから、大型化するこ
とが避けられず、一例を挙げると400〔mm〕×50
0〔mm〕×200〔mm〕にもなっている。
【0012】加えて、薬品を交換するなどのメンテナン
スも頻繁に行なう必要があり、従って、屋外に設置し
て、無人で且つ継続的に検知及び測定を行なうには不向
きであった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、小型軽量且
つ安価で保守の手間が掛からず、従って、無人の状態で
長期間に亙り、継続的に窒素酸化物を検知・測定するの
に好適な装置を実現させようとする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に於いては、NO
をNO2 に酸化し、NO及びNO2 の濃度、それ等の総
計であるNOx の濃度を求める電気化学方式(要すれ
ば、特開平7−234203号公報、を参照)を利用
し、また、低濃度の汚染物質の標準濃度を作り出す装置
であるゼロガス発生器の技術を利用することが基本にな
っている。尚、以下の説明に於いては、NO、NO2
NOx などの濃度を[NO]、[NO2 ]、[NOx
で表すことにする。
【0015】ゼロガス発生器とは、通常の空気中に含ま
れる微量の汚染物質を全て除去して清浄な空気を得る為
の装置であって、その装置内で用いられている窒素酸化
物の除去手段では、過マンガン酸カリウムを多くの微細
な空隙をもつアルミナ・ビーズ、即ち、活性アルミナ・
ビーズに含浸させたものをカラム中に充填しておき、そ
のカラムに空気を流すことで、空気中のNOが酸化され
てNO2 に変化するので、そのNO2 をカーボンブラッ
クに吸着させるようにしている。
【0016】前記したところから、本発明に依る窒素酸
化物検知装置に於いては、(1)空気が第1のガス流路
(例えば第1のガス流路71 )を流れて直接送入され且
つ空気が第2のガス流路(例えば第2のガス流路72
及び過マンガン酸カリウムを保持した粒子(例えばアル
ミナ・ビーズ)を充填したカラム(例えばカラム3)を
流れて送入される切り替え弁(例えば切り替え弁4)
と、該切り替え弁から送出されるNO+NO2 であるN
x を含む空気或いは略NO2 のみを含む空気が第3の
ガス流路(例えば第3のガス流路73 )を流れて送入さ
れる電気化学方式のNO2 ガス・センサ(例えば定電位
電解タイプのNO2 ガス・センサ5)とを備えてなるこ
とを特徴とするか、又は、
【0017】(2)前記(1)に於いて、電気化学方式
のNO2 ガス・センサが定電位電解タイプ或いは起電力
測定タイプの何れかであることを特徴とするか、又は、
【0018】(3)前記(1)或いは(2)に於いて、
ガス流路の適所に設置され空気を流すポンプ(例えばポ
ンプ1)及び空気の流量を検出して該ポンプの動作を制
御するガス流量計(例えばガス流量計2)を備えてなる
ことを特徴とする。
【0019】前記手段を採ることに依り、化学発光法を
実施する窒素酸化物検知装置に比較し、小型且つ安価で
あって、また、保守が容易である窒素酸化物検知装置を
実現することができ、無人且つ継続的な検知及び測定を
行なうのに好適である。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施の形態を説
明する為の窒素酸化物検知装置を表す要部ブロック図で
あり、図に於いて、1はポンプ、2はガス流量計、3は
カラム、4は切り替え弁、5はNO2 ガス・センサ、6
はガス送入管、71 ,72 ,73 は第1乃至第3のガス
流路、8はガス送出管をそれぞれ示している。
【0021】ポンプ1は、ガス流量計2からの流量信号
がフィードバックされ、その信号で動作制御されるよう
になっている。尚、ポンプ1及びガス流量計2は、NO
2 ガス・センサ5の送出側にあるガス送出管8に設置し
てもよい。
【0022】カラム3は、過マンガン酸カリウムを含浸
させたアルミナ粒子を充填したものである。
【0023】図2は図1について説明したカラムを具体
的に表した要部切断側面図であり、図に於いて、11は
プラスチック製容器、12は送気口、13は排気口、1
4A及び14Bはステンレス製メッシュ、15A及び1
5Bは通気性スポンジ、16は過マンガン酸カリウム含
浸アルミナ・ビーズをそれぞれ示している。
【0024】図3はアルミナ・ビーズに過マンガン酸カ
リウムを含浸させる場合に用いる装置を説明する図であ
って、21はデシケータ、22は蓋板、23及び24は
コック、25は減圧ポンプ、26はピペット、27はコ
ック、28はビーカ、29は活性アルミナ・ビーズ、3
0は水もしくは過マンガン酸カリウム水溶液をそれぞれ
示している。
【0025】図示の装置を用いて過マンガン酸カリウム
含浸アルミナ・ビーズ16を作成する工程の一例につい
て説明する。
【0026】 市販の直径が4〔mm〕〜8〔mm〕
のアルミナ・ビーズをビーカ28に例えば300〔g〕
収容し、減圧可能なデシケータ21内にセットする。 デシケータ21の蓋板22に設けられている穴に水
を入れた300〔ml〕用のピペット26をセットし、
先端をビーカ28の直上近傍に位置させる。 コック24及び27を閉じ、デシケータ21に付属
するコック23に減圧ポンプ25を接続して、1/10
〜1/20〔気圧〕程度に減圧した後、コック23を閉
じる。 コック27を開き、アルミナ・ビーズ29が充分に
濡れるまで水を流入させてから、コック27を閉じる。 コック24を徐々に開き、デシケータ21内を常圧
に戻す。 ビーカ28を取り出し、余分な水分を流出させ、重
量を測定してアルミナ・ビーズ29に含浸した水の重量
を知得する。 で測定したアルミナ・ビーズ29に含浸した水の
重量と同量の過マンガン酸カリウム飽和水溶液をピペッ
ト26に収容する。 前記乃至で説明した工程と同様な工程を経て、
アルミナ・ビーズ29に過マンガン酸カリウム飽和水溶
液を含浸させる。但し、過マンガン酸カリウム飽和水溶
液は全量使用する。 デシケータ21からビーカ28を取り出し、乾燥機
にセットし、温度を例えば110〔℃〕として5〔時
間〕の乾燥を行なう。
【0027】前記のようにして得られたアルミナ・ビー
ズ29の重量は321〔g〕であって、含浸されている
過マンガン酸カリウムの重量は約21〔g〕であり、こ
のアルミナ・ビーズ29の約50〔g〕を図2について
説明したプラスチック製容器11に充填するものであっ
て、プラスチック製容器11は、例えば透明アクリルを
材料とし、寸法は直径が40〔mm〕、長さが100
〔mm〕である。
【0028】さて、切り替え弁4は、電磁力で駆動され
る、いわゆる電磁弁であって、ポンプ1から送入されて
くる空気をNO2 ガス・センサ5に直接送るか、或い
は、カラム3を経由した空気をNO2 ガス・センサ5に
送るように切り替える役割を果たしている。
【0029】NO2 ガス・センサ5は、電気化学方式の
ものであれば、どのようなタイプのものを用いても良い
が、本発明の場合、定電位電解タイプ(要すれば、「特
公昭61−56777号公報」、「特公平6−5637
6号公報」、などを参照)及び起電力測定タイプ(要す
れば、「特開平4−142455号公報」、を参照)に
ついて実験した。尚、定電位電解タイプのNO2 ガス・
センサは市販品を用いた。
【0030】図4は電気化学方式のNO2 ガス・センサ
を表す要部説明図であり、(A)は定電位電解方式のも
の、(B)は起電力測定方式のものをそれぞれ示してい
る。
【0031】図4(A)に於いて、31は電解質、32
は作用電極、33は対電極、34は参照電極、35は拡
散膜、36は空気流通路をそれぞれ示している。尚、図
ではセンサ・ヘッドの部分を表している。
【0032】定電位電解方式は、印加電圧V=一定なる
条件の下で流れる電流Iを測定する方式であって、作用
電極32の表面電位Eを参照電極34で測定しながら、
その表面電位Eを基準として対電極33との間の電圧V
を一定となるように制御し、そのとき流れる電流Iを測
定する。測定対象物質が拡散膜35中で定常的な濃度勾
配をもち、その勾配の傾きが物質の濃度に比例し、電極
表面での濃度に比例して電流Iが流れる。
【0033】前記定電位電解方式のNO2 ガス・センサ
でNO2 を測定する場合、作用電極32(陰極)に於け
る反応は下記の式(1)で表され、対電極33(陽極)
に於ける反応は下記の式(2)で表され、従って、全反
応式は下記の式(3)のようになる。 NO2 +2e- →NO+O2- ・・・・ (1) O2-→1/2O2 +2e- ・・・・ (2) NO2 →NO+1/2O2 ・・・・ (3)
【0034】図示のセンサ・ヘッドの大きさは、30
〔mm〕φ×20〔mm2 〕〜100〔mm〕φ×30
〔mm2 〕程度であって、全体の大きさは、150×1
00×50〔mm3 〕程度である。
【0035】図4(B)に於いて、41は固体電解質
(NASICON円盤)、42は補助層、43はAuか
らなるメッシュ、44はAuからなるワイヤ、45は無
機接着層、46は白金黒、47はPtからなるメッシ
ュ、48は石英管をそれぞれ示している。尚、図では、
センサ・ヘッドの部分を表している。
【0036】起電力測定方式は、電池を形成させること
で発生する電圧を測定する方式であって、電解質には、
イオンを通過できる固体電解質を使うのが普通であり、
ここで用いている固体電解質はNASICON(Na+
super ionic conductor)と呼ば
れるものである。
【0037】従来のNASICONでは起電力が小さい
が、その表面にNaNO2 −Li2CO3 からなる補助
層42を形成すると起電力が大きくなるのであるが、空
気中のCO2 (〜0.03〔容積%〕)の影響が大きく
なる。
【0038】NaNO2 −Li2 CO3 のモル比が9:
1であれば、CO2 の影響は小さくなり、NO2 の濃度
に対して約3〔ppbv〕程度のノイズを発生するだけ
で済み、しかも、極端に低濃度のNO2 に対し特に優れ
た感応性を示すようになり、5〔ppbv〕以上のNO
2 濃度を計測することができる。
【0039】前記起電力測定方式のNO2 ガス・センサ
に於ける起電力は、150〔℃〕に於いて5〔ppb〕
〜200〔ppm〕という広いNO2 濃度範囲に亙って
ネルンストの式に従い、その傾斜からNO2 の1電子還
元が推定された。尚、150〔℃〕に於ける10〔pp
m〕と5〔ppb〕に対する応答時間は、それぞれ約8
〔秒〕及び3〔分〕である。尚、このNO2 ガス・セン
サは150〔℃〕程度の高温にしないと感度が小さいの
で、周囲に小さいヒーターを設けて加熱しながら使用す
るのが普通である。
【0040】前記起電力測定方式のNO2 ガス・センサ
でNO2 を測定する場合、作用電極であるAuメッシュ
43に於ける反応は下記の式(4)で表され、対電極で
あるPtメッシュ47に於ける反応は下記の式(5)で
表され、従って、全反応式は下記の式(6)のようにな
る。 Na+ +NO2 +e- =NaNO2 ・・・・ (4) Na+ +1/4O2 +e- =1/2Na2 O(in NASICON) ・・・・ (5) NO2 +1/2Na2 O=NaNO2 +1/4O2 ・・・・ (6)
【0041】図示のセンサ・ヘッドの大きさは、15
〔mm〕φ×20〔mm3 〕程度であって、全体の大き
さは、100×100×30t 〔mm2 〕程度である。
【0042】前記窒素酸化物検知装置の構成に関する説
明を踏まえ、以下、該窒素酸化物検知装置を用いて空気
中の窒素酸化物の濃度を測定する場合について説明する
が、ここで取り扱う空気は、実験的に作った一定濃度の
NOとNO2 を含んだ空気である。
【0043】窒素酸化物検知装置に於けるカラム3は、
前記した通り、ゼロガス発生器で用いているものと同
様、過マンガン酸カリウムを含浸したアルミナ・ビーズ
を充填したものであり、また、NO2 ガス・センサ5は
定電位電解タイプである。
【0044】ポンプ1から前記空気を送入すると、一部
は第1のガス流路61 を流れて切り替え弁4に達し、残
部は第二のガス流路62 を流れると共にカラム3を経由
して切り替え弁4に達する。
【0045】ここで、窒素酸化物に着目すると、切り替
え弁4に直接達する空気にはNO+NO2 が含まれ、カ
ラム3を経由した空気にはNO2 のみが含まれているか
ら、切り替え弁4を何れかに切り替えておくことで、N
2 ガス・センサ5では、NO+NO2 、即ち、NOx
を検知するか、或いは、NO2 のみを検知することにな
る。
【0046】従って、[NO]+[NO2 ]=[N
x ]及び[NO2 ]を測定することができるから、
[NOx ]−[NO2 ]=[NO]の計算から[NO]
を知ることができる。
【0047】図5は本発明に於ける実験に依って得られ
た窒素酸化物濃度の測定例を表にした図であり、図には
三例が示されていて、何れの場合にも、正確な測定値が
得られていることを看取でき、少なくとも、10〔pp
b〕オーダの[NO]と[NO2 ]及びその総和である
[NOx ]を測定できることが理解されよう。
【0048】図6は本発明の窒素酸化物検知装置の一例
と化学発光法の窒素酸化物検知装置との利害得失を表に
した図であり、図からすると、本発明に依る窒素酸化物
検知装置では、検知部分が小さいだけでなく、基準にな
るO2 の供給と濃度測定、及び、O3 の発生器と除去器
が不要であり、従って、空気の流路も単純なので、チュ
ーブの本数が少なく、全長も短く、しかも、ポンプ及び
電磁弁の数も少なくて済むので、全体として小型化でき
ることが看取されよう。
【0049】本発明に依る窒素酸化物検知装置に於いて
は、無人の状態で長期間に亙って継続的に窒素酸化物を
検知・測定できることが大きな利点になっているが、ア
ルミナ・ビーズに含浸させた過マンガン酸カリウムでN
OをNO2 に酸化する手段を採っている為、時間経過に
ともない、当然、その酸化能力は失われるので、所定期
間毎に保守を行なう必要があり、ビーズ交換に関する実
験に依れば、保守から保守までの期間は3か月乃至1年
の範囲であることが判っている。
【0050】この期間は、空気中に含まれるNOの濃度
の影響は勿論であるが、カラムの大きさ及び充填する活
性アルミナ・ビーズの量に依存することは云うまでもな
い。
【0051】検知部分の大きさを150×200×50
t 程度にする場合、カラムの大きさは40〔mm〕φ×
100〔mm3 〕程度でなければならず、その場合に
は、約6か月毎に新品と交換する必要がある。
【0052】また、空気中の塵埃などを除去する為のフ
ィルタである通気性スポンジを用いることは必須であ
り、その通気性スポンジに関しては、目詰まりを起こし
た場合には交換が必要であり、フィルタの自動洗浄機能
を付与した場合であっても、3か月乃至6か月毎に交換
しなければならず、更にまた、電気化学方式に依るセン
サの場合、3か月程度の期間毎に校正を行なうことが望
ましい。
【0053】前記諸点からすると、本発明のセンサで
は、3か月毎の保守を行なうことが好ましいが、因みに
化学発光法に於いては、計測開始時にシリカゲルの乾燥
・交換を必ず行なうことが必要であり、そして、量にも
依るが40時間で変色するとされていて、加えて、フィ
ルタの交換も同様であることなどを考えれば、本発明の
センサはメンテナンス・フリーに近いといっても過言で
はない。
【0054】
【発明の効果】本発明に依る窒素酸化物検知装置に於い
ては、空気を切り替え弁まで直接送入し得る第一のガス
流路及び過マンガン酸カリウムを保持した粒子を充填し
たカラムを介して空気を前記切り替え弁まで送入し得る
第二のガス流路、切り替え弁から送出されるNO+NO
2 であるNOx を含む空気或いは略NO2 のみを含む空
気を電気化学方式のNO2 ガス・センサに送入する第三
のガス流路を備える。
【0055】前記構成を採ることに依り、化学発光法を
実施する窒素酸化物検知装置に比較し、小型且つ安価で
あって、また、保守が容易である窒素酸化物検知装置を
実現することができ、無人且つ継続的な検知及び測定を
行なうのに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を説明する為の窒素酸化
物検知装置を表す要部ブロック図である。
【図2】図1について説明したカラムを具体的に表した
要部切断側面図である。
【図3】アルミナ・ビーズに過マンガン酸カリウムを含
浸させる場合に用いる装置を説明する図である。
【図4】電気化学方式のNO2 ガス・センサを表す要部
説明図である。
【図5】本発明に於ける実験に依って得られた窒素酸化
物濃度の測定例を表にした図である。
【図6】本発明の窒素酸化物検知装置の一例と化学発光
法の窒素酸化物検知装置との利害得失を表にした図であ
る。
【符号の説明】
1 ポンプ 2 ガス流量計 3 カラム 4 切り替え弁 5 NO2 ガス・センサ 6 ガス送入管 71 ,72 ,73 第1乃至第3のガス流路 8 ガス送出管

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気が第1のガス流路を流れて直接送入さ
    れ且つ空気が第2のガス流路及び過マンガン酸カリウム
    を保持した粒子を充填したカラムを流れて送入される切
    り替え弁と、 該切り替え弁から送出されるNO+NO2 であるNOx
    を含む空気或いは略NO2 のみを含む空気が第3のガス
    流路を流れて送入される電気化学方式のNO2ガス・セ
    ンサとを備えてなることを特徴とする窒素酸化物検知装
    置。
  2. 【請求項2】電気化学方式のNO2 ガス・センサが定電
    位電解タイプ或いは起電力測定タイプの何れかであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の窒素酸化物検知装置。
  3. 【請求項3】ガス流路の適所に設置され空気を流すポン
    プ及び空気の流量を検出して該ポンプの動作を制御する
    ガス流量計を備えてなることを特徴とする請求項1或い
    は2記載の窒素酸化物検知装置。
JP10034394A 1998-02-17 1998-02-17 窒素酸化物検知装置 Withdrawn JPH11230870A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002081986A (ja) * 2000-09-11 2002-03-22 New Cosmos Electric Corp ガス吸引装置及びガス検知機
JP2014163720A (ja) * 2013-02-22 2014-09-08 Iwatani Internatl Corp オゾン含有ガス中のNOxガス検出方法およびその装置
CN113552200A (zh) * 2020-04-24 2021-10-26 广东铭沁环保科技有限公司 一种空气中no2监测系统及方法

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