JPH11230535A - 溶融スラグ処理装置 - Google Patents

溶融スラグ処理装置

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Publication number
JPH11230535A
JPH11230535A JP10036345A JP3634598A JPH11230535A JP H11230535 A JPH11230535 A JP H11230535A JP 10036345 A JP10036345 A JP 10036345A JP 3634598 A JP3634598 A JP 3634598A JP H11230535 A JPH11230535 A JP H11230535A
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JP
Japan
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slag
mold
molten slag
air
housing
Prior art date
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Application number
JP10036345A
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English (en)
Inventor
Ryoji Samejima
良二 鮫島
Yoshihito Kurauchi
良仁 蔵内
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Takuma Co Ltd
Original Assignee
Takuma Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モールドコンベヤの下方位置に堆積する空冷
スラグを除去し、モールドコンベヤの正常な運転を維持
できるようにする。 【解決手段】 溶融炉2の溶融スラグ落口2aに接続さ
れ、一端部側に空冷スラグ排出口3bを有するハウジン
グ3と、ハウジング3内に配設され、溶融スラグ落口2
aから出湯される溶融スラグSを受け取る複数のモール
ド11を備えたモールドコンベヤ4とから成り、モール
ド11内の溶融スラグSを空冷スラグ排出口3b側へ移
送する間にモールド11内で空冷固化し、この空冷スラ
グS1 をモールド11の反転により空冷スラグ排出口3
bから落下排出させるようにした溶融スラグ処理装置1
に於いて、ハウジング3の他端部側に、ハウジング3内
に落下した空冷スラグS2 を排出し得る落下スラグ排出
口3cを形成し、又、モールドコンベヤ4のモールド1
1間の少なくとも一個所に、ハウジング3内に落下した
空冷スラグS2 を落下スラグ排出口3c側へ掻き出す掻
き体12を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼却残滓や飛灰、
下水汚泥、破砕不燃物等の被溶融物を溶融処理する溶融
炉から出湯される溶融スラグを、空気により徐冷固化し
て空冷スラグとして取り出せるようにした溶融スラグ処
理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、都市ごみや産業廃物等を焼却処
理する焼却炉から排出される焼却残滓や飛灰等は、その
多くが埋立て処理されて来た。
【0003】しかし、前記焼却残滓や飛灰等は、重金属
やダイオキシン等の有害物質が含まれている為、埋立て
処理後に有害物質が溶出して環境汚染を生じる虞れがあ
る。又、埋立て地の確保も年々困難になりつつあるう
え、埋立て地に於いて粒子径の小さい飛灰が飛散したり
することがあり、実務上様々な問題を生じている。
【0004】そこで、近年、焼却炉から排出される焼却
残滓や飛灰等の減容化及び無害化を図る為、前記焼却残
滓や飛灰等を被溶融物とする溶融固化処理法が注目さ
れ、現実に実用に供されている。即ち、被溶融物を溶融
処理して固化すると、容積を1/2〜1/3に減らすこ
とができると共に、重金属等の有害物質の溶出防止や溶
融スラグの再利用(骨材や路盤材等への利用)、最終埋
立て処分場の延命等が可能になるからである。
【0005】而して、前記被溶融物の溶融固化処理方法
には、アーク溶融炉やプラズマアーク炉、電気抵抗炉等
を使用し、電気エネルギーによって被溶融物を溶融して
から冷却固化する方法と、表面溶融炉や旋回溶融炉、コ
ークスベッド炉等を使用し、燃料の燃焼エネルギーによ
って被溶融物を溶融してから冷却固化する方法とが多く
利用されている。中でも、ごみ焼却設備に発電設備が併
置されている場合には、前者の電気エネルギーを用いる
方法が、又、発電設備が併置されていない場合には、後
者の燃焼エネルギーを用いる方法が夫々多く採用されて
いる。又、溶融炉から出湯された溶融スラグを冷却固化
する方法としては、溶融スラグを水により急冷固化して
水砕スラグとする水冷方法と、溶融スラグを大気中で徐
冷固化して空冷スラグとする空冷方法とがある。
【0006】図3は溶融炉から出湯された溶融スラグを
空冷スラグとする従来の溶融スラグ処理装置13の概略
断面図であり、当該溶融スラグ処理装置13は、溶融炉
14の溶融スラグ落口14aの下方位置に略水平姿勢で
配置され、シュート15を介して溶融スラグ落口14a
に連通状に接続されたハウジング16と、ハウジング1
6内に略水平姿勢で配設され、溶融スラグ落口14aか
らハウジング16内へ落下排出された溶融スラグSを受
け取る複数のモールド17aを備えたモールドコンベヤ
17とから構成されて居り、溶融スラグ落口14aから
モールド17a内へ落下排出された溶融スラグSを、モ
ールドコンベヤ17によりハウジング16の一端部側に
形成した空冷スラグ排出口16a側へ移送する間にモー
ルド17a内で空冷固化し、この空冷スラグS1 をモー
ルド17aの反転により空冷スラグ排出口16aから落
下排出するようにしたものである。
【0007】このようにして、溶融スラグSを固形状の
空冷スラグS1 とすると、焼却残滓や飛灰等の被溶融物
に比して大幅に減容化することができ、埋立て処理に有
利になると共に、物理的・化学的に安定して重金属等の
有害物質の溶出もなくなり、無公害化を達成することが
できる。又、空冷スラグS1 は、路盤材や骨材等への有
効利用が可能となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、前記溶融ス
ラグ処理装置13に於いては、モールドコンベヤ17の
モールド17aがハウジング16の空冷スラグ排出口1
6aの上方位置で反転したときに、モールド17a内の
空冷スラグS1 がモールド17aから落下せず、反転し
たモールド17aの移動途中に於いて空冷スラグS1
ハウジング16内に落下することがしばしばあった。そ
の結果、落下した空冷スラグS2 がモールドコンベヤ1
7の下方位置(ハウジング16の底部)に堆積すること
になり、この堆積した空冷スラグS2 とモールドコンベ
ヤ17とが衝突し、又、噛み込むことによって運転不能
となり、モールドコンベヤ17のチェーンやチェーンと
モールド17aの固定部分が変形する等のトラブルが発
生した。
【0009】本発明は、このような問題点に鑑みて為さ
れたものであり、その目的は、モールドコンベヤの下方
位置に堆積した空冷スラグを除去し、モールドコンベヤ
の正常な運転を維持できるようにした溶融スラグ処理装
置を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、本発明の請求項1に記載の発明は、溶融炉の溶融ス
ラグ落口に連通状態で接続され、一端部側に空冷スラグ
排出口を形成したハウジングと、ハウジング内に配設さ
れ、溶融スラグ落口から落下排出された溶融スラグを受
け取る複数のモールドを備えたモールドコンベヤとから
成り、溶融スラグ落口からモールド内へ落下排出された
溶融スラグを、モールドコンベヤにより空冷スラグ排出
口側へ移送する間にモールド内で空冷固化し、この空冷
スラグをモールドの反転により空冷スラグ排出口から落
下排出させるようにした溶融スラグ処理装置に於いて、
前記ハウジングの他端部側に、ハウジング内に落下した
空冷スラグを排出し得る落下スラグ排出口を形成し、
又、前記モールドコンベヤのモールド間の一個所若しく
は複数個所に、ハウジング内に落下した空冷スラグを落
下スラグ排出口側へ掻き出す掻き体を設けたことに特徴
がある。
【0011】又、本発明の請求項2に記載の発明は、モ
ールドコンベヤの隣接するモールドの周縁部分を重ね合
わせると共に、モールド間に設けた掻き体に溢流口を形
成し、モールドから溢流する溶融スラグが後続のモール
ド内へ流れ込むようにしたことに特徴がある。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態
に係る溶融スラグ処理装置1を示し、当該溶融スラグ処
理装置1は、都市ごみや産業廃棄物等の焼却によって生
じた焼却残滓や飛灰等の被溶融物を溶融処理する溶融炉
2に付設されて居り、溶融炉2から出湯された溶融スラ
グSを空気により徐冷固化して空冷スラグS1 として取
り出せるようになっている。
【0013】尚、前記溶融炉2は、都市ごみ等の焼却炉
から排出された焼却残滓や飛灰等の被溶融物を、溶融点
以上(通常1300℃〜1500℃)に加熱して溶融ス
ラグSとし、この溶融スラグSを溶融スラグ落口2aか
ら落下排出するようにしたものである。この溶融炉2に
は、電気エネルギーを用いる電気溶融炉(アーク溶融
炉、プラズマアーク炉、電気抵抗炉等)や油、ガス等の
燃料の燃焼エネルギーを用いる燃焼式溶融炉(表面溶融
炉、旋回溶融炉、コークスベッド炉等)が夫々使用され
ている。
【0014】本発明の実施の形態に係る溶融スラグ処理
装置1は、溶融炉2の溶融スラグ落口2aの下方位置に
配置され、溶融スラグ落口2aに連通状態で接続された
ハウジング3と、ハウジング3内に配設され、溶融スラ
グ落口2aから落下排出された溶融スラグSを受け取る
複数のモールド11を備えたモールドコンベヤ4とから
構成されている。
【0015】具体的には、前記ハウジング3は、図1に
示す如く、耐熱性や耐火性等を有する鋼板材により断面
形状が略矩形の長い箱状に形成されて居り、溶融炉2の
溶融スラグ落口2aの下方位置に若干傾斜する姿勢(後
述する空冷スラグ排出口3b側が落下スラグ排出口3c
側よりも若干高くなる傾斜姿勢)でもって配設されてい
る。又、ハウジング3内と溶融炉2の溶融スラグ落口2
aとは、ハウジング3の上部3aと溶融炉2の溶融スラ
グ落口2aとに接続した四角筒状の鋼板製のシュート5
により気密状に連通されて居り、溶融スラグ落口2aか
ら落下排出された高温の溶融スラグSがハウジング3内
へ落下するようになっている。更に、ハウジング3の一
端部側(図1の右側)には、空冷スラグS1 を排出する
為の下方へ開放された空冷スラグ排出口3bが、又、ハ
ウジング3の他端部側(図1の左側)には、ハウジング
3内に落下した空冷スラグS2 を排出する為の下方へ開
放された落下スラグ排出口3cが夫々形成されている。
尚、空冷スラグ排出口3b及び落下スラグ排出口3cに
は、スライド式の排出ゲート6が夫々設けられている。
【0016】一方、前記モールドコンベヤ4は、ハウジ
ング3内にハウジング3と同様に若干傾斜する姿勢でも
って配設されて居り、溶融スラグ落口2aから落下排出
された溶融スラグSを受け取って空冷スラグ排出口3b
側へ移送すると共に、その間に溶融スラグSを空冷固化
して空冷スラグS1 とし、この空冷スラグS1 を空冷ス
ラグ排出口3bから落下排出させるようにしたものであ
る。
【0017】即ち、モールドコンベヤ4は、図1に示す
如く、ハウジング3内で且つ空冷スラグ排出口3bの上
方位置に駆動軸7を介して回転自在に配設された駆動ス
プロケット8と、同じくハウジング3内で且つ落下スラ
グ排出口3cの上方位置に従動軸9を介して回転自在に
配設された従動スプロケット10と、駆動スプロケット
8と従動スプロケット10との間に巻き回された一対の
平行する無端状のチェーン18と、チェーン18間に隣
接する状態で取り付けられ、溶融スラグ落口2aから出
湯された溶融スラグSを受け取るトレー形状の複数のモ
ールド11と、モールド11間に設けられ、ハウジング
3内に落下した空冷スラグS2 を落下スラグ排出口3c
側へ掻き出す掻き体12と、ハウジング3外に配設さ
れ、上側に位置するモールド11が空冷スラグ排出口3
b側へ移動するように駆動軸7及び駆動スプロケット8
を回転駆動する駆動装置(モータ及び伝動機構等から成
る(図示省略))とから構成されて居り、駆動スプロケ
ット8側が従動スプロケット10側よりも若干高くなる
傾斜姿勢でもってハウジング3内に配設されている。
【0018】前記モールドコンベヤ4の各モールド11
は、図2に示す如く、高温の溶融スラグSに耐えられる
ように耐熱性や耐熱衝撃性、耐浸食性等に優れた鋳鋼や
鋳鉄等によりトレー形状に形成されて居り、隣接する周
縁部分11aが重なり合うようにしてチェーン18に取
り付けられている。尚、隣接するモールド11の周縁部
分11aを重ね合わすのは、溶融スラグ落口2aから落
下排出された溶融スラグSがモールド11間の隙間から
落下するのを防止したり、或いは溶融炉2から排出され
る溶融スラグS量の変動に伴って溶融スラグSがモール
ド11から溢流したときに後続のモールド11内へ流れ
込むようにする為のものである。
【0019】又、モールドコンベヤ4に設ける掻き体1
2は、耐熱性や耐摩耗性、耐浸食性等に優れた金属材
(鋳鋼、鋳鉄等)やセラミック材等により長方形の板状
に形成されて居り、モールド11間の一個所若しくは複
数個所に設けられている。即ち、この実施の形態に於い
ては、掻き体12は、図1に示すようにモールド11間
の二個所に設けられて居り、モールドコンベヤ4の長手
方向に等間隔毎に配置されている。又、両掻き体12
は、モールドコンベヤ4の幅方向に沿う姿勢で且つモー
ルド11の周縁部分11aに対して垂直姿勢で配置され
て居り、モールド11の周縁部分11aにボルト等によ
り着脱自在に取り付けられている。更に、両掻き体12
には、図2に示す如く、溶融スラグ落口2aから落下排
出された溶融スラグSがモールド11から溢流したとき
に、この溶融スラグSが後続のモールド11内へ流れ込
むように溢流口12aが形成されている。
【0020】尚、前記モールドコンベヤ4に於いて、各
モールド11の大きさは、溶融スラグSがモールド11
内へ落下したときに溶融スラグS中に混在している未溶
融物や不完全溶融物を溶融スラグS内へ確実に巻き込
め、且つ溶融スラグSの保有熱によって未燃溶融物や不
完全溶融物を完全に溶融させることができるだけの量の
溶融スラグSを入れられるように選定されている。又、
モールド11の移動速度及びモールドコンベヤ4の長さ
等は、モールドコンベヤ4の上側に位置するモールド1
1が溶融スラグ落口2aの下方位置からハウジング3の
空冷スラグ排出口3bの上方位置へ移動する間に、モー
ルド11内に入っている溶融スラグS中の未溶融物や不
完全溶融物が溶融スラグSの保有熱によって完全に溶融
し、且つこの均質化した溶融スラグSが空気により徐冷
固化されるように夫々選定されている。更に、掻き体1
2の高さ及び幅は、ハウジング3の底部13dに落下し
た全ての空冷スラグS2 を掻き取ってこれを落下スラグ
排出口3c側へ搬送できる程度に夫々選定されている。
【0021】次に、以上のように構成された溶融スラグ
処理装置1を用いて溶融炉2から出湯される溶融スラグ
Sを処理する場合について説明する。
【0022】図1に示す如く、溶融炉2から出湯される
溶融スラグSを空冷スラグS1 として取り出すには、先
ずモールドコンベヤ4を運転し、モールドコンベヤ4の
上側に位置するモールド11をハウジング3の空冷スラ
グ排出口3b側へ走行させる。
【0023】そうすると、溶融スラグ落口2aから落下
排出される溶融スラグSは、シュートを経てハウジング
3内へ落下排出され、溶融スラグ落口2aの下方位置に
あるモールドコンベヤ4のモールド11に受け取られ
る。このとき、溶融スラグS中に未溶融物や不完全溶融
物が塊状に混入している場合、これらはモールド11内
へ落下したときに溶融スラグSが流動性を有している為
に溶融スラグS内へ自然に巻き込まれる。然も、未溶融
物や不完全溶融物は、溶融炉2内で加熱されているう
え、通常溶融スラグSの量に比して可なり少ない。その
結果、未溶融物や不完全溶融物は、溶融スラグS内に巻
きこまれることによって、溶融スラグSの保有熱で確実
且つ簡単に溶融することになる。又、隣接するモールド
11の周縁部分11aが重ね合わされている為、溶融ス
ラグ落口2aから落下排出された溶融スラグSがモール
ド11間の隙間から落下するのを防止することができる
と共に、溶融炉2から排出される溶融スラグSの量が多
くなって溶融スラグSがモールド11から溢流したとき
でも、溢流した溶融スラグSが後続のモールド11内へ
流れ込むことになる。特に、モールドコンベヤ4を傾斜
姿勢(駆動スプロケット8側が従動スプロケット10側
よりも高くなる傾斜姿勢)で配設している為、モールド
11から溢流した溶融スラグSは後続のモールド11内
へ確実且つスムースに流れ込むことになる。
【0024】そして、モールド11内に落下した溶融ス
ラグSは、ハウジング3内を走行するモールド11によ
り溶融スラグ落口2aの下方位置からハウジング3の空
冷スラグ排出口3b側へ移送される。この間に、未溶融
物や不完全溶融物が溶融して全体が均質化したモールド
11内の溶融スラグSは、空気により徐冷されて固化
し、空冷スラグS1 となる。
【0025】モールド11内の空冷スラグS1 は、モー
ルド11が空冷スラグ排出口3bの上方位置(駆動スプ
ロケット8の部分)で反転する際にモールド11から外
れて落下し、空冷スラグ排出口3bから排出される。こ
のとき、溶融スラグSをモールド11内で空冷固化して
空冷スラグS1 とする為、空冷スラグ排出口3bから排
出される空冷スラグS1 は略同じ大きさ及び形状の固形
スラグとなる。又、空冷スラグS1 は、未溶融物や不完
全溶融物を含んでいない為、空冷スラグS1 の品質が大
幅に向上すると共に、これを埋立て処理したり、有価物
として有効利用する場合にも、重金属類が溶出して2次
公害問題を引き起こすと云うこともない。
【0026】一方、空冷スラグS1 が落下して空になっ
たモールド11は、引き続き反転姿勢でハウジング3内
を走行し、落下スラグ排出口3cの上方位置(従動スプ
ロケットの部分)で元の姿勢に戻って溶融スラグSを受
け取る姿勢となる。
【0027】このようにして、溶融炉2の溶融スラグ落
口2aから落下排出される溶融スラグSは、逐次モール
ド11内に落下して空冷固化されて空冷スラグS1 とな
り、モールド11の反転時にモールド11から落下して
空冷スラグ排出口3bから排出される。
【0028】ところで、各モールド11内で空冷固化し
た空冷スラグS1 の一部は、モールド11の反転時にモ
ールド11から落下せず、反転姿勢のモールド11と一
緒にハウジング3内を移送され、反転姿勢のモールド1
1が元の姿勢に戻るまでの間にハウジング3の底部3d
に落下することがある。
【0029】ハウジング3の底部3dに落下した空冷ス
ラグS2 は、ハウジング3内をモールド11と一緒に走
行移動する掻き体12に掻き取られ、掻き体12により
落下スラグ排出口3c側へ搬送された後、落下スラグ排
出口3cから落下排出される。即ち、ハウジング3内に
落下した空冷スラグS2 は、モールドコンベヤ4に設け
た掻き体12により除去排出されることになる。その結
果、この溶融スラグ処理装置1に於いては、空冷スラグ
2 がハウジング3の底部3dに堆積してモールドコン
ベヤ4のチェーン18やモールド11と衝突したり、或
いは空冷スラグS2 がチェーン18やモールド11に噛
み込むと云うことがなく、ハウジング3内に落下した空
冷スラグS2 とモールドコンベヤ4との接触や衝突、噛
み込みによるトラブル(モールドコンベヤ4の破損等)
を確実に回避することができる。又、モールドコンベヤ
4に設けた掻き体12は、モールド11から溢流した溶
融スラグSを後続のモールド11内へ流し込むことがで
きる溢流口12aを備えている為、溢流した溶融スラグ
Sを後続のモールド11内へ流し込めると云うモールド
コンベヤ4の機能を何ら損なうものではない。
【0030】尚、上記実施の形態に於いては、モールド
コンベヤ4のモールド11をトレー形状としたが、モー
ルド11の形状等は、上記例のものに限定されるもので
はなく、溶融スラグSを受け取って未溶融物や不完全溶
融物を溶融スラグSの保有熱で溶融することができ、且
つ溶融スラグSの移送中に空気により徐冷固化すること
ができれば、如何なる形状及び構造のものであっても良
い。
【0031】上記実施の形態に於いては、モールドコン
ベヤ4のモールド11間の二個所に掻き体12を設ける
ようにしたが、他の実施の形態に於いては、モールド1
1間の一個所若しくは三個所以上に設けるようにしても
良い。
【0032】上記実施の形態に於いては、掻き体12を
板状に形成するようにしたが、他の実施の形態に於いて
は、掻き体12を櫛状に形成するようにしても良い。こ
の場合、掻き体12に溢流口12aを形成する必要もな
い。
【0033】上記実施の形態に於いては、ハウジング3
及びモールドコンベヤ4を若干傾斜する姿勢で配置する
ようにしたが、他の実施の形態に於いては、ハウジング
3及びモールドコンベヤ4を水平姿勢で配置するように
しても良い。
【0034】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の請求項1の溶融スラグ処理装置は、ハウジングに空
冷スラグ排出口及び落下スラグ排出口を夫々形成し、ハ
ウジング内に配設したモールドコンベヤにハウジング内
へ落下した空冷スラグを落下スラグ排出口側へ掻き出す
掻き体を設ける構成としている為、ハウジング内で落下
した空冷スラグがハウジング内へ堆積するのを防止する
ことができる。その結果、ハウジング内に落下した空冷
スラグがモールドコンベヤのチェーンやモールドに噛み
込んだり、衝突したりすることを回避することができ、
モールドコンベヤの破損等を確実に回避することができ
る。
【0035】又、本発明の請求項2の溶融スラグ処理装
置は、モールドコンベヤの隣接するモールドの周縁部分
を重ね合わせると共に、モールド間に設けた掻き体に溢
流口を形成している為、モールドから溢流した溶融スラ
グを後続のモールド内へ流し込むことができる。その結
果、モールドから溢流した溶融スラグがモールドからハ
ウジング内へ落下するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る溶融スラグ処理装置
の一例を示す概略縦断面図である。
【図2】溶融スラグ処理装置の要部の拡大縦断面図であ
る。
【図3】従来の溶融スラグ処理装置の概略縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1は溶融スラグ処理装置、2は溶融炉、2aは溶融スラ
グ落口、3はハウジング、3bは空冷スラグ排出口、3
cは落下スラグ排出口、4はモールドコンベヤ、11は
モールド、11aはモールドの周縁部分、12は掻き
体、12aは掻き体の溢流口、Sは溶融スラグ、S1
空冷スラグ、S2 は落下した空冷スラグ。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F27D 15/02 B09B 3/00 303L

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融炉の溶融スラグ落口に連通状態で接
    続され、一端部側に空冷スラグ排出口を形成したハウジ
    ングと、ハウジング内に配設され、溶融スラグ落口から
    落下排出された溶融スラグを受け取る複数のモールドを
    備えたモールドコンベヤとから成り、溶融スラグ落口か
    らモールド内へ落下排出された溶融スラグを、モールド
    コンベヤにより空冷スラグ排出口側へ移送する間にモー
    ルド内で空冷固化し、この空冷スラグをモールドの反転
    により空冷スラグ排出口から落下排出させるようにした
    溶融スラグ処理装置に於いて、前記ハウジングの他端部
    側に、ハウジング内に落下した空冷スラグを排出し得る
    落下スラグ排出口を形成し、又、前記モールドコンベヤ
    のモールド間の一個所若しくは複数個所に、ハウジング
    内に落下した空冷スラグを落下スラグ排出口側へ掻き出
    す掻き体を設けたことを特徴とする溶融スラグ処理装
    置。
  2. 【請求項2】 モールドコンベヤの隣接するモールドの
    周縁部分を重ね合わせると共に、モールド間に設けた掻
    き体に溢流口を形成し、モールドから溢流する溶融スラ
    グが後続のモールド内へ流れ込むようにしたことを特徴
    とする請求項1に記載の溶融スラグ処理装置。
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