JPH11230366A - スラリ流体用メカニカルシール及びロータリジョイント - Google Patents

スラリ流体用メカニカルシール及びロータリジョイント

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JPH11230366A
JPH11230366A JP10035688A JP3568898A JPH11230366A JP H11230366 A JPH11230366 A JP H11230366A JP 10035688 A JP10035688 A JP 10035688A JP 3568898 A JP3568898 A JP 3568898A JP H11230366 A JPH11230366 A JP H11230366A
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seal
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sealed
sealing ring
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潤治 大宮
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    • F16L27/00Adjustable joints, Joints allowing movement
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    • F16L27/0804Adjustable joints, Joints allowing movement allowing adjustment or movement only about the axis of one pipe the fluid passing axially from one joint element to another
    • F16L27/0808Adjustable joints, Joints allowing movement allowing adjustment or movement only about the axis of one pipe the fluid passing axially from one joint element to another the joint elements extending coaxially for some distance from their point of separation
    • F16L27/0812Adjustable joints, Joints allowing movement allowing adjustment or movement only about the axis of one pipe the fluid passing axially from one joint element to another the joint elements extending coaxially for some distance from their point of separation with slide bearings
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 研磨液等のスラリ流体を良好にシールさせた
状態で相対回転部材間において流動させることができる
スラリ流体用ロータリジョイントを提供する。 【解決手段】 相対回転自在に連結された第1及び第2
ジョイント構成部材21,31には、シリコンウエハの
研磨液を流動させる一連のスラリ流体通路51が形成さ
れている。このスラリ流体通路51の相対回転部分は、
金属成分の総含有量が200ppmである炭化珪素から
なる密封環42,43を具備し且つバランス比κを0≦
κ≦0.6とした端面接触形のメカニカルシール41に
より、シールされている。一方の密封環43の密封端面
43cの径方向幅は、0.4〜0.7mmとされてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属パーティクル
等の金属成分の混入を避ける必要のあるスラリ流体(例
えば、シリコンウエハの表面をCMP法により研磨する
場合に使用する研磨液等)をシールするためのスラリ流
体用メカニカルシールと、このようなスラリ流体を相対
回転部材間で流動させるためのスラリ流体用ロータリジ
ョイントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近時、CMP(Chemical Me
chanical Polishing)法によるシリ
コンウエハの表面研磨装置として、図5に示す如く、水
平回転される回転テーブル102と、水平進退動作及び
昇降動作するパッド支持体103と、パッド支持体10
3に支持されて強制回転される研磨パッド104と、パ
ッド支持体103に形成された非回転側スラリ流体給排
路105と、研磨パット104に形成されており、その
回転軸線上を貫通してパッド部104aの中心部に開口
する回転側スラリ流体給排路108と、パッド支持体1
03と研磨パッド104との間に介設されて、両スラリ
流体給排路105,108を相対回転自在に連通接続す
るロータリジョイント101と、非回転側スラリ流体給
排路105に接続された研磨液ポンプ,研磨液供給源等
を有しており、研磨ポンプの吐出,吸込動作により研磨
液(例えば、アルカリ成分としてKOHを含むシリカス
ラリにイソプロピルアルコールを添加したもの)106
をスラリ流体給排路105,108に給排させる給排機
構107と、を具備するものが提案されている。
【0003】すなわち、かかる表面研磨装置によれば、
まず、回転テーブル102上にシリコンウエハ109を
その表面109aを上に向けた状態で保持させた上、研
磨バッド104を下降させて、そのパッド部104aを
ウエハ表面109aに接触させる。次に、給排機構10
7の研磨液ポンプを吐出動作(正圧動作)させて、所定
圧の研磨液106をスラリ流体給排路105,108及
びロータリジョイント101を介してパッド部104a
から噴出させる。そして、パッド部104aとウエハ1
09との間に研磨液106を噴出させつつ、研磨パッド
104を回転及び水平進退させることによって、ウエハ
表面109aを研磨する。研磨終了後は、給排機構10
7の研磨液ポンプを吸引動作(負圧動作)に切り換え
て、スラリ流体給排路105,108内に残留する研磨
液106を給排機構107に吸引排出させる。つまり、
スラリ流体給排路105,108内を研磨時の正圧モー
ドから負圧ないしドライモードに切り換えることによ
り、スラリ流体給排路105,108内に残留する研磨
液106が研磨済みのウエハ表面に滴下しないように図
っている。
【0004】かかる表面研磨装置に使用するロータリジ
ョイント101としては、相対回転自在に連結した2つ
のジョイント構成部材をパッド支持体103及び研磨パ
ッド104に取り付け、パッド支持体103に取り付け
たジョイント構成部材に、非回転側スラリ流体給排路1
05に接続した第1スラリ流体通路部分を形成し、研磨
パッド104に取り付けたジョイント構成部材に、回転
側スラリ流体給排路108に接続した第2スラリ流体通
路部分を形成し、両スラリ流体通路部分の開口端部間に
形成される空間を、両ジョイント構成部材の相対回転対
向面間に介装したシール手段によりシールさせるように
構成したものが使用される。
【0005】而して、給排機構107の研磨液ポンプに
おけるインペラ軸の軸封手段やロータリジョイント10
1における両スラリ流体通路部分間のシール手段として
は、第1密封環とこれに同心対向状をなして軸線方向に
移動可能な第2密封環とを、第2密封環をスプリング部
材により第1密封環へと押圧附勢させた状態で、相対回
転させることにより、両密封環の対向端面たる密封端面
の相対回転摺接部分において、その内外周側領域の一方
であるスラリ流体領域とその他方である非密封流体領域
とをシールするように構成された端面接触形のメカニカ
ルシールが使用される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような端
面接触形のメカニカルシールでは、研磨液106が砥粒
を含むスラリ流体であることから、密封端面間に砥粒が
侵入,堆積し易く、給排機構107の研磨液ポンプやロ
ータリジョイント101におけるシール機能を長期に亘
って良好に発揮させることができず、シリコンウエハの
表面研磨を良好に行うことができない。
【0007】また、密封環は、一般に、超硬合金等の金
属や炭化珪素等のセラミックといった耐磨耗性に優れた
硬質材で構成されているが、長期使用のうちには、被密
封流体が固形分を含むスラリ流体(砥粒を含有する研磨
液106)であることとも相俟って、密封端面が相手密
封端面との摺接により摩耗して、その磨耗粉がスラリ流
体に混入する虞れがある。したがって、密封環が超硬合
金等の金属で構成されている場合には勿論のこと、セラ
ミックで構成されている場合にもスラリ流体たる研磨液
106が金属汚染されることになる。すなわち、密封環
構成材として使用される炭化珪素等のセラミックには、
不可避的に鉄等の金属成分が含まれていることから、密
封環がセラミックで構成されている場合にも、上記磨耗
粉には必然的に金属成分が含まれることになる。さら
に、スプリング部材は、一般に、金属製のコイルスプリ
ング等で構成されているから、研磨液106中の砥粒と
の接触により金属パーティクルを発生する虞れがある。
このような磨耗粉や金属パーティクルといった金属成分
が混入した研磨液106によりシリコンウエハを表面研
磨すると、ウエハ性能に悪影響を及ぼすことになり、高
品質のウエハを得ることができなくなる。この点は、高
集積化の傾向にある近時においては特に重大な問題とな
る。
【0008】さらに、シリコンウエハの表面研磨装置で
は、上記した如く、給排機構107の研磨液ポンプが吐
出動作と吸引動作とに切り換えられ、スラリ流体給排路
105,108内が正圧モードと負圧ないしドライモー
ドとに切り換えられることにより、研磨液ポンプやロー
タリジョイントのメカニカルシールに作用する研磨液圧
力が大きく変動して、シール機能が低下する虞れがあ
る。例えば、メカニカルシールに逆圧が作用して、密封
端面間の接触圧が不足して、研磨液106が密封端面間
から漏洩する虞れがある。特に、ロータリジョイントに
おいては、漏洩した研磨液106がウエハ表面109a
を汚損したり、ジョイント構成部材間のベアリングに侵
入して研磨パッド104の回転を妨げることになり、良
好な表面研磨を期待し得ない。
【0009】このような問題は、シリコンウエハの研磨
液106のように固形分や凝固性成分を含み且つ金属汚
染を避ける必要のあるスラリ流体を端面接触形のメカニ
カルシールによりシールさせるようにしたポンプ,ロー
タリジョイント等の各種回転機器において共通するもの
であり、その解決が強く要請されている。
【0010】本発明は、このような要請に基づいてなさ
れたもので、研磨液等のスラリ流体を良好に軸封させる
ことができるスラリ流体用メカニカルシールを提供する
と共に、かかるスラリ流体を良好にシールさせた状態で
相対回転部材たるジョイント構成部材間において流動さ
せることができるスラリ流体用ロータリジョイントを提
供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した本発
明(以下「第1発明」という)は、第1密封環とこれに
同心対向状をなして軸線方向に移動可能な第2密封環と
を、第2密封環をスプリング部材により第1密封環へと
押圧附勢させた状態で相対回転させることにより、両密
封環の対向端面たる密封端面の相対回転摺接部分におい
て、その内外周側領域の一方であるスラリ流体領域とそ
の他方である非密封流体領域とを遮蔽シールするように
構成された端面接触形のメカニカルシールであって、上
記の目的を達成すべく、特に、次のように構成されたス
ラリ流体用メカニカルシールを提案する。
【0012】すなわち、バランス比Κが0≦Κ≦0.6
となるように構成して、密封環に逆圧が作用した場合に
も、シール機能(軸封機能)が低下しないように工夫し
ている。また、スラリ流体への金属成分の混入を可及的
に防止するために、前記スプリング部材を被密封流体で
あるスラリ流体に接触しない非密封流体領域に配置する
と共に、一方の密封環の密封端面形成部分をその内外周
面が円錐面をなす尖端形状に形成して、当該密封端面の
径方向幅Wを0.1〜0.8mmとなし、且つ両密封環
の少なくとも密封端面を、鉄等の金属成分の総含有量が
200ppm以下である炭化珪素で構成してある。
【0013】また、第1発明のスラリ流体用メカニカル
シールにあっては、請求項2〜4に記載するように、
(a)前記密封端面の径方向幅Wを0.4〜0.7mm
としておくこと、(b)前記一方の密封環の密封端面形
成部分の内外周面が、当該密封端面に対して105〜1
50°の同一角度をなす円錐面とされていること、
(c)両密封環を炭化珪素で構成しておくこと、(d)
少なくとも一方の密封環の密封端面を、炭化珪素の化学
蒸着層で構成しておくことが、好ましい。
【0014】また、請求項6に記載された本発明(以下
「第2発明」という)は、上記の目的を達成すべく、特
に、相対回転自在に連結された第1及び第2ジョイント
構成部材間に、スラリ流体用メカニカルシール(以下
「ジョイントシール」という)及びこれによって相対回
転部分をシールされる一連のスラリ流体通路を設けてな
るスラリ流体用ロータリジョイントを提案する。
【0015】すなわち、ジョイントシールは、第1ジョ
イント構成部材にその相対回転軸線と同心状をなして固
定された第1密封環と、第2ジョイント構成部材に第1
密封環に同心対向状をなして軸線方向に移動可能に保持
された第2密封環とを、第2密封環をスプリング部材に
より第1密封環へと押圧附勢させた状態で、相対回転さ
せることにより、両密封環の対向端面たる密封端面の相
対回転摺接部分において、その内周側領域であるスラリ
流体領域とその外周側領域で非密封流体領域とをシール
するように構成された端面接触形のメカニカルシールで
あって、バランス比κが0≦κ≦0.6となるように構
成されている。また、前記スプリング部材を被密封流体
であるスラリ流体に接触しない非密封流体領域に配置す
ると共に、一方の密封環の密封端面形成部分をその内外
周面が円錐面をなす尖端形状に形成して、当該密封端面
の径方向幅Wを0.1〜0.8mmとなし、且つ両密封
環の少なくとも密封端面を、金属成分の総含有量が20
0ppm以下である炭化珪素で構成してある。なお、ジ
ョイントシールは、第1発明のスラリ流体用メカニカル
シールと基本構成を同一とするものであり、スラリ流体
用メカニカルシールにおけると同様に、上記(a)〜
(d)の如く構成しておくことが好ましいものである。
【0016】また、第2発明のスラリ流体用ロータリジ
ョイントにおけるスラリ流体通路は、両密封環の内部空
間と第1及び第2ジョイント構成部材に当該内部空間に
開口すべく形成された第1及び第2スラリ流体通路部分
とで構成された一連のものであり、第1ジョイント構成
部材と第2ジョイント構成部材とが相対回転する状況下
においても、研磨液等のスラリ流体をジョイントシール
によりシールさせた状態で流動させることができるもの
である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
〜図4に基づいて具体的に説明する。
【0018】この実施の形態は、本発明を冒頭で述べ図
5に示した表面研磨装置に適用した例に係るものであ
り、特に、第1発明を給排機構107の研磨液ポンプに
おけるインペラ軸の軸封手段に適用すると共に、第2発
明を非回転側スラリ流体給排路105と回転側スラリ流
体給排路108とを連通させるロータリジョイント10
1に適用したものである。なお、以下の説明において
は、便宜上、前後とは図1における左右を意味し、上下
とは図3における上下を意味するものとする。
【0019】図1及び図2は第1発明のスラリ流体用メ
カニカルシールの実施の形態を示したもので、この実施
の形態におけるスラリ流体用メカニカルシール1は、給
排機構107(図5参照)の研磨液ポンプにおいてポン
プケーシング2とインペラ軸3との間に組み込まれてい
る。なお、インペラ軸3はインペラ3aを設けた回転軸
であり、正転駆動させることにより研磨液ポンプを吐出
動作(正圧動作)させ、逆転駆動させることにより研磨
液ポンプを吸引動作(負圧動作)させる。
【0020】すなわち、このスラリ流体用メカニカルシ
ール1は、図1及び図2に示す如く、シールケーシング
たるポンプケーシング2に固定された第1密封環4と、
インペラ軸3に軸線方向移動可能に保持された第2密封
環5と、第2密封環5を第1密封環4へと押圧附勢する
スプリング部材6とを具備して、インペラ軸3の正逆転
駆動による両密封環4,5の相対回転により、両密封環
4,5の対向端面たる密封端面4a,5aの相対回転摺
接部分において、その外周側領域であるスラリ流体領域
Aとその内周側領域である非密封流体領域Bとを遮蔽シ
ールするように構成された端面接触形のものである。な
お、スラリ流体領域Aには被密封流体たるスラリ流体
(研磨液106)が充満するが、その圧力は研磨液ポン
プの吐出動作,吸引動作つまりインペラ軸3の回転速
度,回転方向によって変動する。一方、非密封流体領域
Bはポンプケーシング2外に開放される大気領域であ
り、常に一定圧(大気圧)に保持されている。
【0021】第1密封環4は、回転軸たるインペラ軸3
に同心状に遊嵌させた状態で、第1密封環リテーナ7を
介してポンプケーシング2に固定されている。すなわ
ち、第1密封環リテーナ7は円筒形状をなすものであ
り、インペラ3aの前方において、ノックピン8及びO
リング9を介してポンプケーシング2に固定されてい
る。第1密封環4は断面矩形の円環形状をなすものであ
り、第1密封環リテーナ7の後端部に嵌着固定されてい
る。第1密封環4の後端面である密封端面(以下「第1
密封端面」という)4aは、軸線に直交する平滑環状面
に構成されている。
【0022】第2密封環5は、第1密封環4の後方にお
いて、スプリングリテーナ10及び第2密封環リテーナ
11を介してインペラ軸3に軸線方向移動可能に保持さ
れている。すなわち、スプリングリテーナ10は有底の
二重円筒形状をなすものであり、ビス等の固定具12及
びOリング13を介して、底部たる後端部をインペラ3
aに当接させた状態でインペラ軸3に外嵌固定されてい
る。第2密封環リテーナ11は、前端部に環状のスプリ
ング受部11aを備えた円筒形状をなすものであり、ス
プリングリテーナ10の外周部に軸線方向移動可能に嵌
合保持されている。第2密封環5は円環形状をなすもの
であり、第2密封環リテーナ11の前端部に、第1密封
環4に同心対向状をなして嵌合固定されている。第2密
封環5の前端面である密封端面(以下「第2密封端面」
という)5aは軸線に直交する平滑環状面に構成されて
おり、その内外径D1 ,D2 は第2密封端面5aの全面
が第1密封端面4aに接触しうるように第1密封端面4
aの内外径に応じて設定される(第2密封端面5aの内
外径D1 ,D2 は、両密封端面4a,5aの相対回転摺
接部分の内外径となる)。なお、両リテーナ10,11
の嵌合部分は、スプリングリテーナ10の外周部に保持
させたOリング14により二次シールされている。ま
た、スプリングリテーナ10の後端外周部には、軸線方
向に変形自在な舌片状の環状シール部15aを有する弾
性シール部材15が嵌合固定されていて、環状シール部
15aを第2密封環リテーナ11の後端面に圧接させて
おくことにより、第2密封環リテーナ11とOリング1
4との接触部分へのスラリ流体侵入を可及的に防止する
ように工夫してある。
【0023】スプリング部材6はワンコイルスプリング
であり、被密封流体たる研磨液106に接触しない非密
封流体領域(大気領域)Bに配置されている。すなわ
ち、スプリング部材6は、スプリングリテーナ10の底
部(後端部)と第2密封環リテーナ11のスプリング受
部11aとの間に挿入されていて、第2密封環5を第2
密封環リテーナ11を介して第1密封環4へと押圧附勢
している。
【0024】而して、第1発明に係るスラリ流体用メカ
ニカルシール1にあっては、冒頭で述べた如き問題(シ
リコンウエハの研磨液106のように固形分(砥粒)を
含み且つ金属成分の混入を嫌うスラリ流体を軸封する場
合における問題)を解決するために、以下のような工夫
が施されている。
【0025】第1に、メカニカルシール1を構成する構
成部材(ポンプケーシング2を含む)は、当該構成部材
に要求される機能,強度等に応じて選択される材質上か
ら、セラミック,プラスチックで構成して、金属パー
ティクルを発生しない構成としておくことができるもの
と、金属(合金を含む)で構成されるが、その表面に
セラミック,プラスチックをコーティングしておくこと
により、金属パーティクルを発生しない構成とできるも
のと、セラミック,プラスチックで構成することも、
これらをコーティングすることもできず、金属パーティ
クルを発生しない構成としておくことができないもの
と、ゴム等の弾性材で構成されるOリング等のシール
部材であって、当然に金属パーティクルを発生しないも
のと、に分けることができるが、に該当する構成部
材(密封環4,5及びリテーナ7,10,11)につい
ては少なくとも接液面(研磨液106が接触する部分の
表面)を金属パーティクルを発生しない材料で構成する
と共に、に該当する構成部材(スプリング部材6)に
ついては被密封流体たる研磨液106に接触しない非密
封流体領域Bに配置することにより、金属パーティクル
が研磨液ポンプの研磨液106に混入しないように図っ
ている。
【0026】すなわち、に該当する構成部材のう
ち、各密封環4,5については炭化珪素焼結体で構成し
てあり、ポンプケーシング1及び各リテーナ7,10,
11については、充分な強度を有し且つ加工による寸法
安定性,耐熱性に優れたPEEK(polyether
ether ketone),PES(polyet
hersulfone),PC(polycarbon
ate)等の機械部品用プラスチックで構成し、或いは
接液面に適宜のプラスチック(ポリテトラフルオロエチ
レン等)をコーティングして、これらの構成部材から金
属パーティクル(研磨液106中の砥粒との接触により
発生する金属パーティクルを含む)が発生しないように
工夫してある。なお、に該当するOリング9,14及
び弾性シール部材15については、それらがゴム等で構
成されたものであり、当然に金属パーティクルを発生し
ない。そして、に該当するスプリング部材(ワンコイ
ルスプリング)6については、金属で構成されるが、上
記した如く、研磨液106に接触しない非密封流体領域
(大気領域)Bに配置されているため、研磨液106に
金属パーティクルを混入させる原因たり得ない。なお、
両リテーナ10,11間には、第2密封環リテーナ11
を一定範囲での軸線方向移動を許容しつつ回転不能に係
止保持する回転阻止手段(金属ピン等)が介設されてい
るが、かかる回転阻止手段も、図示していないが、非密
封流体領域Bに配置されている。勿論、このような回転
阻止手段は、スプリング部材6と異なって、のよう
な構成とすることが可能なものであり、そのように構成
しておくことを条件として、スラリ流体領域Aに配置さ
れる場合もある。
【0027】なお、上記したメカニカルシール1及び後
述するロータリジョイント101を除く表面研磨装置の
構成部材のうち研磨液106と接触するもの(インペラ
3a等)についても、その全体又は接液面を金属パーテ
ィクルを発生しないプラスチック等で構成してあること
はいうまでもない。
【0028】第2に、第2密封環5の密封端面形成部分
である前端部分は、その内外周面を第2密封端面5aに
対して所定角度θ1 ,θ2 をなす円錐面とした尖端形状
に構成されていて、第2密封環5の径方向厚みを充分に
確保しつつ第2密封端面5aの径方向幅Wが小さくなる
ように工夫してある。
【0029】すなわち、冒頭で述べた如く、密封端面4
a,5a間にはスラリ流体たる研磨液106が侵入し
て、その含有固形分たる砥粒が付着,堆積する虞れがあ
るが、第2密封端面5aの径方向幅Wを小さくすること
によって、砥粒が付着した場合にも、これを削り取るこ
とができ、砥粒の付着,堆積を効果的に防止することが
できる。つまり、密封端面4a,5aに侵入,付着した
砥粒を第2密封端面5aによって削り取る如くして排除
する(この機能を、以下「固形分排除機能」という)の
である。また、第2密封端面5aの径方向幅Wを小さく
して、両密封端面4a,5aの接触面積を小さくしてお
くことにより、密封端面4a,5aの接触による摩耗を
効果的に抑制する(この機能を、以下「摩耗抑制機能」
という)ことができる。したがって、被密封流体が砥粒
を含む研磨液106であっても、密封端面4a,5a間
における砥粒の付着,堆積や摩耗粉の発生を効果的に防
止しつつ、良好なシール機能を発揮することができる。
【0030】このような固形分排除機能及び摩耗抑制機
能を効果的に発揮させるためには、第2密封端面5aの
径方向幅Wを0.1〜0.8mmに設定しておくことが
必要である。すなわち、W>0.8mmであると、第2
密封端面5aによる固形分排除機能が充分に発揮されな
いし、密封端面4a,5aの接触による摩耗を効果的に
防止できない。また、W<0.1mmであると、第2密
封端面5aの強度上の問題の他、第2密封端面5aによ
る削り取り力が過大となって、密封端面4a,5a間に
形成される潤滑膜(研磨液106による流体膜)までも
破壊され、密封端面4a,5aが焼き付く虞れがあると
共に、密封端面4a,5aの接触圧が必要以上に高くな
るため密封端面4a,5aの接触による摩耗が効果的に
抑制されず、摩耗粉の発生が多くなる。このような密封
端面幅Wの上下限値は、シール条件(密封すべきスラリ
流体の性状,圧力等)によって多少異なるが、かかるシ
ール条件に拘わらず、潤滑膜の破壊を確実に防止しつつ
固形分排除機能及び摩耗防止効果を充分に発揮させるた
めには、0.4mm≦W≦0.7mmとしておくことが
より好ましい。
【0031】また、第2密封環5の密封端面形成部分の
内外周面の傾斜角度θ1 ,θ2 は、当該密封端面形成部
分の強度等を考慮して105〜150°に設定しておく
ことが好ましく、更には加工性等をも考慮してθ1 =θ
2 としておくこと(105°≦θ1 =θ2 ≦150°)
が好ましい。
【0032】第3に、密封環4,5は研磨液106との
接触により金属パーティクルを発生しない炭化珪素焼結
体で構成されているものの、密封環4,5の接触により
発生する摩耗粉には金属成分が含まれることになり、研
磨液106が金属汚染される虞れがあるが、両密封環
4,5の少なくとも密封端面4a,5aを鉄等の金属成
分の総含有量が200ppm以下である炭化珪素(以下
「低金属含有炭化珪素」という)で構成しておくことに
よって、かかる虞れを排除するように工夫してある。
【0033】すなわち、密封環の構成材として一般に使
用される炭化珪素においては、冒頭でも述べたように、
鉄等の重金属がかなり含まれているため、密封環4,5
の接触により発生した摩耗粉が混入することにより、研
磨液106が金属汚染されてシリコンウエハに悪影響を
及ぼす虞れがある。しかし、両密封環4,5の少なくと
も密封端面4a,5aを低金属含有炭化珪素で構成して
おけば、密封環4,5の接触により発生した摩耗粉に含
まれる金属成分が極めて少ないことから、上記した如く
W=0.1〜0.8mm(より好ましくは、W=0.4
〜0.7mm)として密封環4,5の接触による摩耗粉
の発生を可及的に抑制するようにしたこととも相俟っ
て、密封環4,5の接触による摩耗粉がシリコンウエハ
に悪影響を及ぼす程度にまで研磨液106を金属汚染す
ることがない。かかる効果が奏せられるためには、密封
環4,5全体を低金属含有炭化珪素で構成しておくか、
密封端面4a,5aのみを低金属含有炭化珪素で構成し
ておく(つまり密封端面4a,5aに低金属含有炭化珪
素をコーティングさせておく)ことが必要である。この
例では、密封環4,5全体を、低金属含有炭化珪素の焼
結体で構成してある。
【0034】第4に、スラリ流体領域Aの圧力は冒頭で
述べた如く研磨液ポンプの吐出動作から吸引動作への切
り換えによって負圧となり、第2密封環5に逆圧が作用
するが、このような逆圧が作用した場合にも密封端面4
a,5a間の接触面圧が適正に保持されるべく、バラン
ス比Κが0≦Κ≦0.6となるように構成してある。
【0035】ここに、バランス比Κは、両密封環4,5
の相対回転摺接部分の径と軸線方向に移動可能な第2密
封環5における背圧受圧面の径とで特定することがで
き、図2に示す構成のメカニカルシール1にあっては、
設計上、Κ=((D2 2 −(D0 2 )/((D2
2 −(D1 2 )とすることができる。すなわち、両密
封環4,5の相対回転摺接部分に作用する見掛け上の面
圧(推力)Pa は、軸線方向に移動可能な第2密封環5
にこれを第1密封環4へと押圧すべく作用するスラリ流
体領域Aの圧力(背圧)Pとスプリング部材6による圧
力(スプリング圧)Fとによって得られ、Pa =(π/
4)((D2 2 −(D0 2 )P/(π/4)((D
2 2 −(D1 2 )+(π/4)((D2 2 −(D
1 2 )F/(π/4)((D2 2 −(D1 2 )=
(((D2 2 −(D0 2 )/((D2 2
(D1 2 ))P+Fで与えられることになり、この式
における背圧Pの係数((D2 2 −(D0 2 )/
((D2 2 −(D1 2 )がバランス比Κである。な
お、D0 は第2密封環5における背圧受圧面の内径であ
り、Oリング14が接触する第2密封環リテーナ11の
内径で特定される。
【0036】したがって、((D2 2 −(D0 2
/((D2 2 −(D1 2 )で与えられるバランス比
Κは、第2密封端面5aの内外径D1 ,D2 及び第2密
封環リテーナ11の内径D0 によって必然的に決定され
るものであり、D0 ,D1 ,D2 をDを0≦Κ≦0.6
となるように設計しておくことにより、スラリ流体領域
Aが圧力変動する条件下においても、相対回転摺接部分
における推力Pa が大きく変動せず、両密封環4,5の
接触圧を適正に保持して、常に、良好なシール機能を発
揮させることができる。すなわち、Κ<0であると、ス
プリング圧力Fを必要以上に高くしておく等の問題があ
り、Κ>0.6であると、研磨液ポンプの吸引動作(負
圧動作)時に両密封環4,5の接触圧が不足して、研磨
液106が非密封流体領域Bに漏れる等の問題がある
が、0≦Κ≦0.6としておくと、研磨液ポンプの動作
状況に拘わらず、つまり逆圧が作用する負圧状態も含め
たスラリ流体領域Aの圧力変動に拘わらず、研磨液10
6の軸封機能を良好に発揮させることができる。
【0037】また、図3及び図4は第2発明のスラリ流
体用ロータリジョイントの実施の形態を示したもので、
この実施の形態におけるロータリジョイント101は、
冒頭で述べた表面研磨装置における両スラリ流体給排路
105,108を相対回転自在に連通接続するものであ
り、第2発明に従って次のように構成されている。
【0038】すなわち、このロータリジョイント101
は、図3及び図4に示す如く、研磨パッド104(図5
参照)に取付けられる第1ジョイント構成部材21と、
パッド支持体103(図5参照)に取付けられる第2ジ
ョイント構成部材31と、両ジョイント構成部材21,
31間に介装されたスラリ流体用メカニカルシールたる
ジョイントシール41と、両ジョイント構成部材21,
31に形成された一連のスラリ流体通路51とを具備す
る。
【0039】第2ジョイント構成部材31は、図3に示
す如く、第1筒体32と、第1筒体32の下端部に連結
された第2筒体33と、第1筒体32の上端部にその開
口を閉塞すべく取着された蓋体34とからなる。両筒体
32,33はステンレス鋼等の金属で構成されている。
蓋体34は、後述する如く研磨液106が流動する第2
スラリ流体通路部分54が形成されるため、金属パーテ
ィクルを発生させることがなく且つ加工による寸法安定
性,耐熱性に優れたPEEK,PES,PC等の機械部
品用プラスチックで構成されている。
【0040】第1ジョイント構成部材21は、図3に示
す如く、上下方向に延びる円柱形状をなすものであり、
その下端近傍部と第2ジョイント構成部材31の第2筒
体33との間に介装したベアリング61により、第2ジ
ョイント構成部材21に回転自在に連結されている。す
なわち、両ジョイント構成部材21,31は、第1ジョ
イント構成部材21の軸線を相対回転軸線として相対回
転自在に連結されている。第1ジョイント構成部材21
の下端部には、研磨パッド104を取付けるための螺子
部22が形成されると共に研磨パッド104とのシール
性を確保するためのOリング23が装着されている。第
1ジョイント構成部材21は、後述する如く研磨液10
6が流動する第1スラリ流体通路部分53が形成される
ため、第2ジョイント構成部材31の蓋体34と同様
に、金属パーティクルを発生させることがなく且つ加工
による寸法安定性,耐熱性に優れたPEEK,PES,
PC等の機械部品用プラスチックで構成されている。
【0041】ジョイントシール41は、図3及び図4に
示す如く、第1ジョイント構成部材21に設けられた第
1密封環42と、第2ジョイント構成部材31に設けら
れた第2密封環43と、第2密封環43と第2ジョイン
ト構成部材31との間に介装されたスプリング部材44
とを具備するものであり、基本的にスラリ流体用メカニ
カルシール1と同一構成をなすものであって、両密封環
42,43の内周側領域であるスラリ流体領域Cと外周
側領域である非密封流体領域Dとの間をスラリ流体用メ
カニカルシール1と同様機能によりシールする。
【0042】すなわち、第1密封環42は、図3に示す
如く、円環状の本体部42aとその下端部に一体形成さ
れた円筒状の固定部42bとからなる低金属含有炭化珪
素(鉄等の金属成分の総含有量が200ppm以下であ
る炭化珪素)製のものであり、固定部42bを第1ジョ
イント構成部材21の上端部に外嵌させることにより、
第1ジョイント構成部材21に同心状に固定されてい
る。本体部42aの上端面は、第1ジョイント構成部材
21の軸線に直交する平滑面である第1密封端面42c
に構成されている。固定部42bと第1ジョイント構成
部材21との嵌合部分は、第1ジョイント構成部材21
の外周部に保持させたOリング62により二次シールさ
れている。
【0043】第2密封環43は、図3及び図4に示す如
く、第1密封環42と同様に低金属含有炭化珪素製のも
のであり、円環状の本体部43aとその上端部に一体形
成された円筒状の保持部43bとからなり、保持部43
bを第2ジョイント構成部材31の蓋体34に設けた保
持孔34aに嵌合させることにより、第2ジョイント構
成部材31に第1密封環42と同心対向状をなして軸線
方向移動可能に保持されている。保持部43bと保持孔
34aとの嵌合部分は、保持孔34aの内周部に保持さ
せたOリング63により二次シールされている。本体部
43aの外径は保持部43bの外径d0 より所定量大き
く設定されている。本体部43aの下端面は、ジョイン
ト構成部材21,31の相対回転軸線に直交する平滑面
であって、第1密封端面42cにこれと同心の円環状を
なして接触する第2密封端面43cに構成されている。
第2密封環43の密封端面形成部分である下端部分は、
その内外周面を第2密封端面43cに対して所定角度θ
3 ,θ4 をなす円錐面とする尖端形状に形成されてい
て、スラリ流体用メカニカルシール1におけると同様
に、第2密封端面43cの径方向幅wが0.1mm≦w
≦0.8mm(より好ましくは0.4mm≦w≦0.7
mm)となるように構成してある。なお、第2密封環4
3の密封端面形成部分の内外周面の傾斜角度θ3 ,θ4
も、スラリ流体用メカニカルシール1におけると同様
に、当該密封端面形成部分の強度及び加工性等を考慮し
て、105°≦θ3 ,θ4 ≦150°更にはθ3 =θ4
としておくことが好ましい。
【0044】スプリング部材44は、図3及び図4に示
す如く、第2密封環43の保持部43bの外周側に配し
て本体部43aの上端部とこれに対向する第2ジョイン
ト構成部材31の蓋体34の下端部との間に介装された
複数の金属製のコイルスプリング(一のみ図示)からな
り、第2密封環43を、両密封端面42c,43cが相
互に押圧接触せしめられるべく、第1密封環42へと押
圧附勢するものである。なお、第2ジョイント構成部材
31の蓋体34の下端部に、第2密封環43の保持部4
3bの外周側に配して、一又は複数の金属製の係止ピン
64を下方に向けて突設すると共に、第2密封環43の
本体部43aの外周部に一又は複数の係合凹部65を形
成して、係止ピン64を係合凹部65に係合させること
により、第2密封環43を第2ジョイント構成部材31
に対して軸線方向移動を許容しつつ相対回転不能に係止
保持してある。
【0045】このようにジョイントシール41において
は、バランス比κが第2密封端面43cの内外径d1
2 と第2密封環43の保持部43bの外径d0 とで特
定され、κ=((d0 2 −(d1 2 )/((d2
2 −(d1 2 )で与えられるが、スラリ流体領域Cで
あるスラリ流体通路51内が負圧モード(研磨液ポンプ
を吐出動作から吸引動作に切り換えられた場合)になる
等の圧力変動条件下においても密封端面42c,43c
が適正に接触されるように、スラリ流体用メカニカルシ
ール1と同様に、(d2 −d1 )/2(=w)が0.1
〜0.8mm(より好ましくは0.4〜0.7mm)と
なることを条件として、各径d0 ,d1,d2 を0≦κ
≦0.6となるように設定してある。
【0046】また、ジョイントシール1においては、密
封環42,43を冷却する手段を設けて、スラリ流体通
路51内がドライモードになった場合においても密封端
面42c,43cの焼き付きを確実に防止できるように
工夫されている。
【0047】すなわち、第1密封環42の下端側部位に
おいて、第1ジョイント構成部材21の内周面と第2ジ
ョイント構成部材31の第1筒体32の内周面との間
を、シール部材65でシールして、非密封流体領域Dを
密閉された冷却水供給領域に構成してある。シール部材
65としては、第1筒体32の内周部に嵌合保持されて
第1ジョイント構成部材21の外周部に押圧接触された
ゴム等の弾性材製のシールリング65aと、シールリン
グ65aに埋設された補強金属材65bと、シールリン
グ内径部の第1ジョイント構成部材21への接触力を確
保するためのガータスプリング65cとからなるものが
使用されている。そして、第1筒体流体32には、冷却
水供給領域(非密封流体領域)Dに開口する冷却水66
の注入口67及び排出口(図示せず)が設けられてい
て、冷却水67を注入口67から冷却水供給領域Dに連
続注入することにより、密封端面42c,43cを冷却
するようになっている。冷却水66としては、例えば、
常温の清水が使用される。
【0048】スラリー流体通路51は、図3及び図4に
示す如く、両密封環42,43の内部空間52と第1及
び第2ジョイント構成部材21,31に当該内部空間5
2に開口すべく形成された第1及び第2スラリ流体通路
部分53,54とで構成された一連のものであり、内部
領域を被密封流体たる研磨液106が流動するスラリ流
体領域Cとなすものである。第1スラリ流体通路部分5
3は第1ジョイント構成部材21を上下方向に貫通する
ものであり、その一端部は第1密封環42の内周部に開
口されており、その他端部は研磨パッド104に形成さ
れた回転側スラリ流体給排路108に連通接続される。
第2スラリ流体通路部分54は第1ジョイント構成部材
31の蓋体34をL字状に貫通するものであり、その一
端部は保持孔34aに保持された第2密封環43の内周
部に開口されており、その他端部はパッド支持体103
に形成された非回転側スラリ流体給排路105に連通接
続される。
【0049】以上のように構成されたロータリジョイン
ト101によれば、これを図5に示す表面研磨装置に組
み込んだ場合、研磨液106の給排を冒頭に述べた如き
問題を生じることなく良好に行なうことができ、当該表
面研磨装置によるシリコンウエハ109の表面研磨を良
好に行なうことができる。
【0050】すなわち、研磨パッド104を回転させつ
つ行なう研磨時において、給排機構107により吐出さ
れた研磨液106は、パッド支持体103の非回転側ス
ラリ流体給排路105からロータリジョイント101の
スラリ流体通路51を経て研磨パッド104の回転側ス
ラリ流体給排路108へと流動される。そして、スラリ
流体通路51においては、第1ジョイント構成部材21
の第1スラリ流体通路部分53と第2ジョイント構成部
材31の第2スラリ流体通路部分54とが研磨パッド1
04の回転に伴って相対回転せしめられるが、両通路部
分53,54間を接続する密封環42,43の内部空間
52が密封端面42c,43cの相対回転摺接作用によ
ってシールされていることから、研磨液106は両通路
部分53,54間から漏洩することなくスラリ流体通路
51を流動せしめられることになる。
【0051】このとき、研磨液106が両密封環42,
43の接触部分に付着,堆積する虞れがあるが、第2密
封端面43cの径方向幅wが極めて小さいことから、こ
のような付着物は第2密封端面43cにより削り取られ
て、両密封端面42c,43c間に研磨液106中の固
形分つまり砥粒が侵入,堆積するようなことがない。し
たがって、両密封端面42c,43cは常に適正な接触
状態を保つことができ、密封端面42c,43cの接触
不足によりシール機能が低下するようなことがない。ま
た、密封端面42c,43cは、スラリ流体通路51内
つまりスラリ流体領域Cがドライモードとなる場合に
も、冷却水66により冷却されて焼き付きを生じる虞れ
はない。
【0052】また、ロータリジョイント101を通過し
て研磨パッド104に供給される研磨液106が、シリ
コンウエハ109に悪影響を及ぼす程度にまで金属汚染
されることがない。
【0053】すなわち、両密封環42,43は超硬質材
である炭化珪素で構成されているから、それらを金属若
しくはカーボンで構成した場合や一般的な端面接触形の
メカニカルシールにおける如く炭化珪素等の硬質材から
なる密封環とカーボン等の軟質材からなる密封環との組
み合わせとした場合と異なって、密封端面42c,43
cの接触による摩耗粉の発生が少ない。また、第2密封
端面43cの径方向幅wを0.1〜0.8mm(より好
ましくは0.4〜0.7mm)として、密封端面42
c,43cの接触面積をシール機能等に悪影響を及ぼさ
ない範囲で可及的に小さくしたことによって、密封端面
42c,43cの接触による摩耗粉の発生が更に少なく
なる。しかも、密封環42,43を鉄等の金属成分の総
含有量が200ppm以下である低金属含有炭化珪素で
構成したことによって、密封端面42c,43cの接触
による摩耗粉が発生したとしても、その摩耗粉に含まれ
る金属成分は極く微量となる。
【0054】また、密封環42,43が炭化珪素製のも
のであり且つ第1及び第2スラリ流体通路部分53,5
4が形成される第1ジョイント構成部材21及び第2ジ
ョイント構成部材31の蓋体34が機械部品用プラスチ
ックで構成されていて、スラリ流体通路51の接液面が
金属パーティクルを生じない材料で構成されていること
から、研磨液106がスラリ流体通路51を流動する間
において、その接液面たる通路壁面から金属パーティク
ルが発生するようなことがない。
【0055】また、金属パーティクルが発生する材料で
構成されるスプリング部材44及び係止ピン64につい
ては、それらがスラリ流体通路51外の非密封流体領域
Dに配置されていて、スラリ流体通路51を流動する研
磨液106を金属汚染させる要因とはなり得ない。
【0056】これらのことから、研磨液106は、シリ
コンウエハ109に悪影響を及ぼす程度にまで金属汚染
されるようなことがなく、スラリ流体通路51から研磨
パッド104へと供給されて、ウエハ表面109aを良
好に研磨することができる。
【0057】また、研磨終了後においては、冒頭で述べ
た如く、スラリ流体通路51内が正圧モードから負圧な
いしドライモードに切り換えられて、第2密封環43に
は逆圧が作用することになるが、かかる場合にも、ジョ
イントシール41のバランス比κが0≦κ≦0.6とさ
れていることから、密封環42,43によるシール機能
は適正に発揮される。
【0058】なお、第1及び第2発明は上記した実施の
形態に限定されるものではなく、本発明の基本原理を逸
脱しない範囲において、適宜に改良,変更することがで
きる。
【0059】すなわち、スラリ流体用メカニカルシール
1における密封環4,5及びジョイントシール41にお
ける密封環42,43は低金属含有炭化珪素(金属成分
の総含有量が200ppm以下である炭化珪素)で構成
したが、これらの密封環は、通常の炭化珪素の焼結体で
構成して、その密封端面のみを低金属含有炭化珪素で構
成しておく(例えば、低金属含有炭化珪素の化学蒸着層
でコーティングしておく)ようにしてもよい。また、ス
ラリ流体用メカニカルシール1又はスラリ流体用ロータ
リジョイント101は、図5に示すものと異なるCMP
装置(例えば、回転テーブルを研磨液を噴出する研磨パ
ッドに構成して、このパッドテーブルにシリコンウエハ
の表面を接触させるように構成されたもの)にも適用す
ることができることは勿論、研磨液106以外のスラリ
流体を扱う各種回転機器にも当然に使用することができ
る。特に、砥粒等の固形成分,凝固性成分を含むスラリ
流体を扱う場合において好適に使用することができる。
【0060】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、第1
発明のスラリ流体用メカニカルシールによれば、スラリ
流体の金属汚染を効果的に防止しつつ、良好な軸封機能
を発揮させることができる。また、第2発明のスラリ流
体用ロータリジョイントによれば、スラリ流体を、その
金属汚染を効果的に防止つつ、相対回転するジョイント
構成部材間で良好に流動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明のスラリ流体用メカニカルシールの実
施の形態を示す縦断側面図である。
【図2】図1の要部の拡大図である。
【図3】第2発明のスラリ流体用ロータリジョイントの
実施の形態を示す縦断側面図である。
【図4】図3の要部の拡大図である。
【図5】シリコンウエハの表面研磨装置を示す概略の側
面図である。
【符号の説明】
1…スラリ流体用メカニカルシール、2…ポンプケーシ
ング(シールケーシング)、3…インペラ軸(回転
軸)、4,42…第1密封環、4a,42c…第1密封
端面、5,43…第2密封環、5a,43c…第2密封
端面、6,44…スプリング部材、21…第1ジョイン
ト構成部材、31…第2ジョイント構成部材、41…ジ
ョイントシール(スラリ流体用メカニカルシール)、5
1…スラリ流体通路、52…密封環の内部空間、53…
第1スラリ流体通路部分、54…第2スラリ流体通路部
分、101…スラリ流体用ジョイントシール、106…
研磨液(スラリ流体)、A,C…スラリ流体領域、B,
D…非密封流体領域。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年2月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】近時、CMP(Chemical Me
chanical Polishing)法によるシリ
コンウエハの表面研磨装置として、図3に示す如く、水
平回転される回転テーブル102と、水平進退動作及び
昇降動作するパッド支持体103と、パッド支持体10
3に支持されて強制回転される研磨パッド104と、パ
ッド支持体103に形成された非回転側スラリ流体給排
路105と、研磨パット104に形成されており、その
回転軸線上を貫通してパッド部104aの中心部に開口
する回転側スラリ流体給排路108と、パッド支持体1
03と研磨パッド104との間に介設されて、両スラリ
流体給排路105,108を相対回転自在に連通接続す
るロータリジョイント101と、非回転側スラリ流体給
排路105に接続された研磨液ポンプ,研磨液供給源等
を有しており、研磨ポンプの吐出,吸込動作により研磨
液(例えば、アルカリ成分としてKOHを含むシリカス
ラリにイソプロピルアルコールを添加したもの)106
をスラリ流体給排路105,108に給排させる給排機
構107と、を具備するものが提案されている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】
【課題を解決するための手段】明は、第1密封環と
これに同心対向状をなして軸線方向に移動可能な第2密
封環とを、第2密封環をスプリング部材により第1密封
環へと押圧附勢させた状態で相対回転させることによ
り、両密封環の対向端面たる密封端面の相対回転摺接部
分において、その内周側領域であるスラリ流体領域とそ
外周側領域である非密封流体領域とを遮蔽シールする
ように構成された端面接触形のメカニカルシールであっ
て、上記の目的を達成すべく、特に、次のように構成さ
れたスラリ流体用メカニカルシールを提案する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】すなわち、第2密封環を、円筒状の保持部
と保持部より大径の円環状をなして保持部の先端部に一
体形成された本体部とからなるものとし、第2密封環の
保持部の外径と密封端面の内外径とで特定されるバラン
ス比κが0≦κ≦0.6となるように構成して、密封環
に逆圧が作用した場合にも、シール機能(軸封機能)が
低下しないように工夫している。また、スラリ流体への
金属成分の混入を可及的に防止するために、前記スプリ
ング部材を、第2密封環の本体部を押圧する状態で、
ラリ流体に接触しない非密封流体領域に配置すると共
に、第2密封環の本体部の先端部である密封端面形成部
分をその内外周面が円錐面をなす尖端形状に形成して、
当該密封端面の径方向幅を0.1〜0.8mmとな
し、両密封環を炭化珪素で構成し且つ両密封環の少なく
とも密封端面を金属成分の総含有量が200ppm以下
である炭化珪素で構成してある。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】かかるスラリ流体用メカニカルシールにあ
っては、(a)前記密封端面の径方向幅wを0.4〜
0.7mmとしておくこと、(b)前記第2密封環の密
封端面形成部分の内外周面が、当該密封端面に対して1
05〜150°の同一角度をなす円錐面とされているこ
と、(c)少なくとも一方の密封環の密封端面を、炭化
珪素の化学蒸着層で構成しておくことが、好ましい。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】また、本発明は、上記の目的を達成すべ
く、特に、相対回転自在に連結された第1及び第2ジョ
イント構成部材間に、スラリ流体用メカニカルシール
(以下「ジョイントシール」という)及びこれによって
相対回転部分をシールされる一連のスラリ流体通路を設
けてなるスラリ流体用ロータリジョイントを提案する。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】ョイントシールは、第1ジョイント構成
部材にその相対回転軸線と同心状をなして固定された第
1密封環と、第2ジョイント構成部材に第1密封環に同
心対向状をなして軸線方向に移動可能に保持された第2
密封環とを、第2密封環をスプリング部材により第1密
封環へと押圧附勢させた状態で、相対回転させることに
より、両密封環の対向端面たる密封端面の相対回転摺接
部分において、その内周側領域であるスラリ流体領域と
その外周側領域で非密封流体領域とをシールするように
構成された端面接触形のメカニカルシールであって、
2密封環が、第2ジョイント構成部材にその軸線方向に
移動可能に保持される円筒状の保持部と保持部より大径
の円環状をなして保持部の先端部に一体形成された本体
部とからなり、第2密封環の保持部の外径と密封端面の
内外径とで特定されるバランス比κが0≦κ≦0.6と
なるように構成されている。また、前記スプリング部材
、第2密封環の本体部を押圧する状態で、スラリ流体
に接触しない非密封流体領域に配置すると共に、第2
封環の本体部の先端部である密封端面形成部分をその内
外周面が円錐面をなす尖端形状に形成して、当該密封端
面の径方向幅wを0.1〜0.8mmとなし、更に、両
密封環を炭化珪素で構成し且つ両密封環の少なくとも密
封端面を金属成分の総含有量が200ppm以下である
炭化珪素で構成してある。なお、ジョイントシールは、
上記したスラリ流体用メカニカルシールと基本構成を同
一とするものであり、スラリ流体用メカニカルシールに
おけると同様に、上記(a)〜()の如く構成してお
くことが好ましいものである。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】また、発明のスラリ流体用ロータリジョ
イントにおけるスラリ流体通路は、両密封環の内部空間
と第1及び第2ジョイント構成部材に当該内部空間に開
口すべく形成された第1及び第2スラリ流体通路部分と
で構成された一連のものであり、第1ジョイント構成部
材と第2ジョイント構成部材とが相対回転する状況下に
おいても、研磨液等のスラリ流体をジョイントシールに
よりシールさせた状態で流動させることができるもので
ある。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
及び図2に基づいて具体的に説明する。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】この実施の形態は、本発明を冒頭で述べ
に示した表面研磨装置に適用した例に係るものであ
り、特に、本発明を非回転側スラリ流体給排路105と
回転側スラリ流体給排路108とを相対回転自在に連通
接続させるロータリジョイント101に適用したもので
ある。なお、以下の説明においては、便宜上、上下とは
における上下を意味するものとする。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】削除
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】削除
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】削除
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】削除
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】削除
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】削除
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】削除
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】削除
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】削除
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】削除
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】削除
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】削除
【手続補正23】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】削除
【手続補正24】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】削除
【手続補正25】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】削除
【手続補正26】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】削除
【手続補正27】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】削除
【手続補正28】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】削除
【手続補正29】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】削除
【手続補正30】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】すなわち、このロータリジョイント101
は、図1及び図2に示す如く、研磨パッド104(図3
参照)に取付けられる第1ジョイント構成部材21と、
パッド支持体103(図3参照)に取付けられる第2ジ
ョイント構成部材31と、両ジョイント構成部材21,
31間に介装されたスラリ流体用メカニカルシールたる
ジョイントシール41と、両ジョイント構成部材21,
31に形成された一連のスラリ流体通路51とを具備す
る。
【手続補正31】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】第2ジョイント構成部材31は、図1に示
す如く、第1筒体32と、第1筒体32の下端部に連結
された第2筒体33と、第1筒体32の上端部にその開
口を閉塞すべく取着された蓋体34とからなる。両筒体
32,33はステンレス鋼等の金属で構成されている。
蓋体34は、後述する如く研磨液106が流動する第2
スラリ流体通路部分54が形成されるため、金属パーテ
ィクルを発生させることがなく且つ加工による寸法安定
性,耐熱性に優れたPEEK,PES,PC等の機械部
品用プラスチックで構成されている。
【手続補正32】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】第1ジョイント構成部材21は、図1に示
す如く、上下方向に延びる円柱形状をなすものであり、
その下端近傍部と第2ジョイント構成部材31の第2筒
体33との間に介装したベアリング61により、第2ジ
ョイント構成部材21に回転自在に連結されている。す
なわち、両ジョイント構成部材21,31は、第1ジョ
イント構成部材21の軸線を相対回転軸線として相対回
転自在に連結されている。第1ジョイント構成部材21
の下端部には、研磨パッド104を取付けるための螺子
部22が形成されると共に研磨パッド104とのシール
性を確保するためのOリング23が装着されている。第
1ジョイント構成部材21は、後述する如く研磨液10
6が流動する第1スラリ流体通路部分53が形成される
ため、第2ジョイント構成部材31の蓋体34と同様
に、金属パーティクルを発生させることがなく且つ加工
による寸法安定性,耐熱性に優れたPEEK,PES,
PC等の機械部品用プラスチックで構成されている。
【手続補正33】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】ジョイントシール41は、図1及び図2
示す如く、第1ジョイント構成部材21に設けられた第
1密封環42と、第2ジョイント構成部材31に設けら
れた第2密封環43と、第2密封環43と第2ジョイン
ト構成部材31との間に介装されたスプリング部材44
とを具備するものであり、両密封環42,43の内周側
領域であるスラリ流体領域Cと外周側領域である非密封
流体領域Dとの間を両密封環42,43の相対回転摺接
作用によりシールするものである
【手続補正34】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】すなわち、第1密封環42は、図に示す
如く、円環状の本体部42aとその下端部に一体形成さ
れた円筒状の固定部42bとからなる低金属含有炭化珪
素(鉄等の金属成分の総含有量が200ppm以下であ
る炭化珪素)製のものであり、固定部42bを第1ジョ
イント構成部材21の上端部に外嵌させることにより、
第1ジョイント構成部材21に同心状に固定されてい
る。本体部42aの上端面は、第1ジョイント構成部材
21の軸線に直交する平滑面である第1密封端面42c
に構成されている。固定部42bと第1ジョイント構成
部材21との嵌合部分は、第1ジョイント構成部材21
の外周部に保持させたOリング62により二次シールさ
れている。
【手続補正35】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】第2密封環43は、図1及び図2に示す如
く、第1密封環42と同様に低金属含有炭化珪素製のも
のであり、円環状の本体部43aとその上端部に一体形
成された円筒状の保持部43bとからなり、保持部43
bを第2ジョイント構成部材31の蓋体34に設けた保
持孔34aに嵌合させることにより、第2ジョイント構
成部材31に第1密封環42と同心対向状をなして軸線
方向移動可能に保持されている。保持部43bと保持孔
34aとの嵌合部分は、保持孔34aの内周部に保持さ
せたOリング63により二次シールされている。本体部
43aの外径は保持部43bの外径d0 より所定量大き
く設定されている。本体部43aの下端面は、ジョイン
ト構成部材21,31の相対回転軸線に直交する平滑面
であって、第1密封端面42cにこれと同心の円環状を
なして接触する第2密封端面43cに構成されている。
ところで、密封環42,43は研磨液106との接触に
より金属パーティクルを発生しない炭化珪素焼結体で構
成した場合にも、密封環42,43の接触により発生す
る摩耗粉には金属成分が含まれることになり、研磨液1
06が金属汚染される虞れがあるが、両密封環42,4
3の少なくとも密封端面42c,43cを鉄等の金属成
分の総含有量が200ppm以下である炭化珪素(低金
属含有炭化珪素)で構成しておくことによって、かかる
虞れを排除することができる。すなわち、密封環の構成
材として一般に使用される炭化珪素においては、冒頭で
も述べたように、鉄等の重金属がかなり含まれているた
め、密封環42,43の接触により発生した摩耗粉が混
入することにより、研磨液106が金属汚染されてシリ
コンウエハに悪影響を及ぼす虞れがある。しかし、両密
封環42,43の少なくとも密封端面42c,43cを
低金属含有炭化珪素で構成しておけば、密封環42,4
3の接触により発生した摩耗粉に含まれる金属成分が極
めて少ないことから、後述する如くw=0.1〜0.8
mm(より好ましくは、w=0.4〜0.7mm)とし
て密封環42,43の接触による摩耗粉の発生を可及的
に抑制するようにしたこととも相俟って、密封環42,
43の接触による摩耗粉がシリコンウエハに悪影響を及
ぼす程度にまで研磨液106を金属汚染することがな
い。かかる効果が奏せられるためには、密封環42,4
3全体を低金属含有炭化珪素で構成しておくか、密封端
面42c,43cのみを低金属含有炭化珪素で構成して
おく(つまり密封端面42c,43cに低金属含有炭化
珪素をコーティングさせておく)ことが必要である。か
かる点から、この例では、密封環42,43全体を、上
記した如く、低金属含有炭化珪素の焼結体で構成してあ
る。また、第2密封環43の密封端面形成部分である下
端部分は、その内外周面を第2密封端面43cに対して
所定角度θ3 ,θ4 をなす円錐面とする尖端形状に形成
されていて、第2密封端面43cの径方向幅wが0.1
mm≦w≦0.8mm(より好ましくは0.4mm≦w
≦0.7mm)となるように構成してある。すなわち、
冒頭で述べた如く、密封端面42c,43c間にはスラ
リ流体たる研磨液106が侵入して、その含有固形分た
る砥粒が付着,堆積する虞れがあるが、第2密封端面4
3cの径方向幅wを小さくすることによって、砥粒が付
着した場合にも、これを削り取ることができ、砥粒の付
着,堆積を効果的に防止することができる。つまり、密
封端面42c,43cに侵入,付着した砥粒を第2密封
端面43cによって削り取る如くして排除する(この機
能を、以下「固形分排除機能」という)のである。ま
た、第2密封端面43cの径方向幅wを小さくして、両
密封端面42c,43cの接触面積を小さくしておくこ
とにより、密封端面42c,43cの接触による摩耗を
効果的に抑制する(この機能を、以下「摩耗抑制機能」
という)ことができる。したがって、被密封流体が砥粒
を含む研磨液106であっても、密封端面42c,43
c間における砥粒の付着,堆積や摩耗粉の発生を効果的
に防止しつつ、良好なシール機能を発揮することができ
る。このような固形分排除機能及び摩耗抑制機能を効果
的に発揮させるためには、第2密封端面43cの径方向
幅wを0.1〜0.8mmに設定しておくことが必要で
ある。すなわち、w>0.8mmであると、第2密封端
面43cによる固形分排除機能が充分に発揮されない
し、密封端面42c,43cの接触による摩耗を効果的
に防止できない。また、w<0.1mmであると、第2
密封端面43cの強度上の問題の他、第2密封端面43
cによる削り取り力が過大となって、密封端面42c,
43c間に形成される潤滑膜(研磨液106による流体
膜)までも破壊され、密封端面42c,43cが焼き付
く虞れがあると共に、密封端面42c,43cの接触圧
が必要以上に高くなるため密封端面42c,43cの接
触による摩耗が効果的に抑制されず、摩耗粉の発生が多
くなる。このような密封端面幅wの上下限値は、シール
条件(密封すべきスラリ流体の性状,圧力等)によって
多少異なるが、かかるシール条件に拘わらず、潤滑膜の
破壊を確実に防止しつつ固形分排除機能及び摩耗防止効
果を充分に発揮させるためには、0.4mm≦w≦0.
7mmとしておくことがより好ましい。なお、第2密封
環43の密封端面形成部分の内外周面の傾斜角度θ3
θ4 、当該密封端面形成部分の強度及び加工性等を考
慮して、105°≦θ3 ,θ4≦150°更にはθ3
θ4 としておくことが好ましい。
【手続補正36】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】スプリング部材44は、図1及び図2に示
す如く、第2密封環43の保持部43bの外周側に配し
て本体部43aの上端部とこれに対向する第2ジョイン
ト構成部材31の蓋体34の下端部との間に介装された
複数の金属製のコイルスプリング(一のみ図示)からな
り、第2密封環43を、両密封端面42c,43cが相
互に押圧接触せしめられるべく、第1密封環42へと押
圧附勢するものである。なお、第2ジョイント構成部材
31の蓋体34の下端部に、第2密封環43の保持部4
3bの外周側に配して、一又は複数の金属製の係止ピン
64を下方に向けて突設すると共に、第2密封環43の
本体部43aの外周部に一又は複数の係合凹部65を形
成して、係止ピン64を係合凹部65に係合させること
により、第2密封環43を第2ジョイント構成部材31
に対して軸線方向移動を許容しつつ相対回転不能に係止
保持してある。
【手続補正37】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】このようジョイントシール41において
は、バランス比κが第2密封端面43cの内外径d1
2 と第2密封環43の保持部43bの外径d0 とで特
定され、κ=((d0 2 −(d1 2 )/((d2
2 −(d1 2 )で与えられるが、スラリ流体領域Cで
あるスラリ流体通路51内が負圧モード(研磨液ポンプ
を吐出動作から吸引動作に切り換えられた場合)になる
等の圧力変動条件下においても密封端面42c,43c
が適正に接触されるように、(2 −d1 )/2(=
w)が0.1〜0.8mm(より好ましくは0.4〜
0.7mm)となることを条件として、各径d0
1 ,d2 を0≦κ≦0.6となるように設定してあ
る。
【手続補正38】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】また、ジョイントシール41においては、
密封環42,43を冷却する手段を設けて、スラリ流体
通路51内がドライモードになった場合においても密封
端面42c,43cの焼き付きを確実に防止できるよう
に工夫されている。
【手続補正39】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】スラリー流体通路51は、図1及び図2
示す如く、両密封環42,43の内部空間52と第1及
び第2ジョイント構成部材21,31に当該内部空間5
2に開口すべく形成された第1及び第2スラリ流体通路
部分53,54とで構成された一連のものであり、内部
領域を被密封流体たる研磨液106が流動するスラリ流
体領域Cとなすものである。第1スラリ流体通路部分5
3は第1ジョイント構成部材21を上下方向に貫通する
ものであり、その一端部は第1密封環42の内周部に開
口されており、その他端部は研磨パッド104に形成さ
れた回転側スラリ流体給排路108に連通接続される。
第2スラリ流体通路部分54は第1ジョイント構成部材
31の蓋体34をL字状に貫通するものであり、その一
端部は保持孔34aに保持された第2密封環43の内周
部に開口されており、その他端部はパッド支持体103
に形成された非回転側スラリ流体給排路105に連通接
続される。
【手続補正40】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】以上のように構成されたロータリジョイン
ト101によれば、これを図に示す表面研磨装置に組
み込んだ場合、研磨液106の給排を冒頭に述べた如き
問題を生じることなく良好に行なうことができ、当該表
面研磨装置によるシリコンウエハ109の表面研磨を良
好に行なうことができる。
【手続補正41】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正内容】
【0058】なお、発明は上記した実施の形態に限定
されるものではなく、本発明の基本原理を逸脱しない範
囲において、適宜に改良,変更することができる。
【手続補正42】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正内容】
【0059】すなわち、スラリ流体用メカニカルシール
たるジョイントシール41における密封環42,43は
低金属含有炭化珪素(金属成分の総含有量が200pp
m以下である炭化珪素)で構成したが、これらの密封環
は、通常の炭化珪素の焼結体で構成して、その密封端面
のみを低金属含有炭化珪素で構成しておく(例えば、低
金属含有炭化珪素の化学蒸着層でコーティングしてお
く)ようにしてもよい。また、スラリ流体用メカニカル
シール又はスラリ流体用ロータリジョイントは、図
示すものと異なるCMP装置(例えば、回転テーブルを
研磨液を噴出する研磨パッドに構成して、このパッドテ
ーブルにシリコンウエハの表面を接触させるように構成
されたもの)にも適用することができることは勿論、研
磨液106以外のスラリ流体を扱う各種回転機器にも当
然に使用することができる。特に、砥粒等の固形成分,
凝固性成分を含むスラリ流体を扱う場合において好適に
使用することができる。
【手続補正43】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正内容】
【0060】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、
明のスラリ流体用メカニカルシールによれば、スラリ流
体の金属汚染を効果的に防止しつつ、良好な軸封機能を
発揮させることができる。また、発明のスラリ流体用
ロータリジョイントによれば、スラリ流体を、その金属
汚染を効果的に防止つつ、相対回転するジョイント構成
部材間で良好に流動させることができる。
【手続補正44】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】発明のスラリ流体用ロータリジョイントの実
施の形態を示す縦断側面図である。
【図2】図の要部の拡大図である。
【図3】シリコンウエハの表面研磨装置を示す概略の側
面図である。
【符号の説明】 2…第1密封環、42c…第1密封端面(第1密封環
の密封端面)、43…第2密封環、43a…本体部、4
3b…保持部、43c…第2密封端面(第2密封環の密
封端面)、44…スプリング部材、21…第1ジョイン
ト構成部材、31…第2ジョイント構成部材、41…ジ
ョイントシール(スラリ流体用メカニカルシール)、5
1…スラリ流体通路、52…密封環の内部空間、53…
第1スラリ流体通路部分、54…第2スラリ流体通路部
分、101…スラリ流体用ジョイントシール、106…
研磨液(スラリ流体)、C…スラリ流体領域、D…非密
封流体領域。
【手続補正45】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正46】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正47】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正48】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】削除
【手続補正49】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】削除

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1密封環とこれに同心対向状をなして
    軸線方向に移動可能な第2密封環とを、第2密封環をス
    プリング部材により第1密封環へと押圧附勢させた状態
    で相対回転させることにより、両密封環の対向端面たる
    密封端面の相対回転摺接部分において、その内外周側領
    域の一方であるスラリ流体領域とその他方である非密封
    流体領域とを遮蔽シールするように構成された端面接触
    形のメカニカルシールであって、 バランス比Κが0≦Κ≦0.6となるように構成されて
    おり、 前記スプリング部材をスラリ流体に接触しない非密封流
    体領域に配置すると共に、 一方の密封環の密封端面形成部分をその内外周面が円錐
    面をなす尖端形状に形成して、当該密封端面の径方向幅
    を0.1〜0.8mmとなし、 且つ両密封環の少なくとも密封端面を、金属成分の総含
    有量が200ppm以下である炭化珪素で構成したこと
    を特徴とするスラリ流体用メカニカルシール。
  2. 【請求項2】 前記密封端面の径方向幅を0.4〜0.
    7mmとしたことを特徴とする、請求項1に記載するス
    ラリ流体用メカニカルシール。
  3. 【請求項3】 前記一方の密封環の密封端面形成部分の
    内外周面が、当該密封端面に対して105〜150°の
    同一角度をなす円錐面とされていることを特徴とする、
    請求項1又は請求項2に記載するスラリ流体用メカニカ
    ルシール。
  4. 【請求項4】 両密封環が炭化珪素で構成されているこ
    とを特徴とする、請求項1、請求項2又は請求項3に記
    載するスラリ流体用メカニカルシール。
  5. 【請求項5】 少なくとも一方の密封環の密封端面が、
    炭化珪素の化学蒸着層で構成されていることを特徴とす
    る、請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載
    するスラリ流体用メカニカルシール。
  6. 【請求項6】 相対回転自在に連結された第1及び第2
    ジョイント構成部材と、 第1ジョイント構成部材にその相対回転軸線と同心状を
    なして固定された第1密封環と、第2ジョイント構成部
    材に第1密封環と同心対向状をなしてその軸線方向に移
    動可能に保持された第2密封環とを、第2密封環をスプ
    リング部材により第1密封環へと押圧附勢させた状態で
    相対回転させることにより、両密封環の対向端面たる密
    封端面の相対回転摺接部分において、その内周側領域で
    あるスラリ流体領域とその外周側領域である非密封流体
    領域とを遮蔽シールするように構成された端面接触形の
    メカニカルシールであって、バランス比κが0≦κ≦
    0.6となるように構成されており、前記スプリング部
    材をスラリ流体に接触しない非密封流体領域に配置する
    と共に、一方の密封環の密封端面形成部分をその内外周
    面が円錐面をなす尖端形状に形成して、当該密封端面の
    径方向幅を0.1〜0.8mmとなし、且つ両密封環の
    少なくとも密封端面を、金属成分の総含有量が200p
    pm以下である炭化珪素で構成してあるスラリ流体用メ
    カニカルシールと、 両密封環の内部空間と第1及び第2ジョイント構成部材
    に当該内部空間に開口すべく形成された第1及び第2ス
    ラリ流体通路部分とで構成された一連のスラリ流体通路
    と、 を具備することを特徴とするスラリ流体用ロータリジョ
    イント。
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