JPH11229796A - トンネル支保工の設置方法および設置装置 - Google Patents

トンネル支保工の設置方法および設置装置

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JPH11229796A
JPH11229796A JP10029994A JP2999498A JPH11229796A JP H11229796 A JPH11229796 A JP H11229796A JP 10029994 A JP10029994 A JP 10029994A JP 2999498 A JP2999498 A JP 2999498A JP H11229796 A JPH11229796 A JP H11229796A
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光雅 小笠原
Isao Hasegawa
長谷川  功
Arisa Saitou
有佐 斎藤
Tetsuji Yasuoka
哲治 保岡
Masatoshi Noda
正利 野田
Yukinobu Yamamoto
幸信 山本
Makoto Inoue
誠 井上
Kazuo Origasa
一夫 折笠
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トンネル支保工を正確に建て込むこと。 【解決装置】 設置装置では、円弧状に分割された一対
の支保工を、切羽に中央部で相互に連結したアーチ状に
組立設置する。設置装置は、エレクター装置12と吹付
け装置14とを搭載した作業車16を有している。エレ
クター装置16は、支保工10を保持する一対のハンド
18と、各ハンドを回転および揺動させる移動機構20
と、ハンド18および移動機構20を支持する一対のブ
ーム22と、各ブーム22の伸縮機構24および傾動機
構26と水平揺動機構27とを有している。ハンド18
に設置したターゲット30を座標既知地点からレーザ測
距機32により視準して、位置座標値を求め、求められ
た位置座標値とこれから設置すべき支保工10の既知設
置座標値とに基づいて、エレクター装置12の移動量を
設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、トンネル支保工
の設置方法および設置装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】NATM工法においてトンネルを構築す
る際に、アーチ状のトンネル支保工を設置する場合、従
来は、以下に説明する手順により行われていた。まず、
切羽の近傍に吹付け機をセットして、切羽にコンクリー
トを一次吹き付けし、これが完了すると、吹付け機を退
出させる。
【0003】次いで、切羽の近傍に支保工エレクター台
車をセットして、エレクターによりアーチ状のトンネル
支保工を切羽に建て込み、これが完了すると支保工エレ
クター台車を退出させる。
【0004】次に、切羽に吹付け機を再びセットし、建
て込まれたトンネル支保工を埋め込むようにして、コン
クリートの二次吹付けを行い、吹付け機を退出させる。
【0005】しかしながら、このような手順で行われる
従来のトンネル支保工の設置方法には、以下に説明する
技術的な課題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、支保工エレ
クター台車によるトンネル支保工の設置では、予め設定
されている設置位置に支保工を正確に建て込むことが難
しいので、人手による切羽直前での設置位置の調整作業
を行うことになり、不安定な切羽直前の作業を伴うとい
う安全上の問題があった。
【0007】また、前述したトンネル支保工の設置手順
では、重機( 吹付け機および支保工エレクター台車)
の移動,セット,退出動作を3回も行う必要があり、狭
い切羽付近の作業現場で重機の移動が輻湊する。
【0008】このため、移動や待機などのロスタイムが
長く、施工能率に対する影響が大きく不経済となる。ま
た、重機の移動が輻湊すると、作業員と重機および重機
同士が接触する可能性が高く、安全上の問題もあった。
【0009】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、その目的とするところは、支
保工を正確に建て込むことにより危険性の大きな作業を
排除することができるトンネル支保工の設置方法および
設置装置を提供することにある。
【0010】また、別の目的として、重機の移動回数を
低減することにより、施工能率と安全性とを高めること
ができるトンネル支保工の設置方法および設置装置を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、円弧状に分割された一対の支保工を中央
部で相互に連結するように切羽に設置して、アーチ状の
トンネル支保工を建て込むトンネル支保工の設置方法に
おいて、前記支保工を着脱可能に保持し、この保持状態
で前記支保工を回転させるとともに、前記支保工を前記
切羽に向けて移動させるエレクター装置を備えた作業車
を用い、前記作業車に設置した一対のターゲットを座標
既知地点からレーザ測距機によりそれぞれ視準して、そ
の設置座標値を求め、求められた設置座標値とこれから
設置すべき支保工の既知設置座標値とに基づいて、前記
エレクター装置の移動量を設定するようにした。このよ
うに構成したトンネル支保工の設置方法によれば、レー
ザ測距機によりターゲットの設置座標値が正確に求めら
れ、この設置座標値とこれから設置すべき支保工の既知
設置座標値とに基づいて、エレクター装置の移動量を設
定するので、支保工を切羽に正確に建て込むことができ
る。前記作業車は、前記エレクター装置とともに、前記
切羽にコンクリートを吹付ける吹付け装置を備え、前記
エレクター装置に保持されている支保工を前記切羽に設
置した状態で、前記吹付け装置によりコンクリートを吹
付けて前記支保工を仮固定した後に、前記エレクター装
置による前記支保工の保持を解除することができる。こ
の構成によれば、作業車は、コンクリートを吹付ける吹
付け装置を備えているので、作業車の移動,セット,退
出は、一度で済み、切羽直前での設置調作業も不要にな
る。また、この構成では、エレクター装置に保持されて
いる支保工を切羽に設置した状態で、吹付け装置により
コンクリートを吹付けて支保工を仮固定した後に、エレ
クター装置による支保工の保持を解除するので、正確に
建て込んだ支保工をそのままの位置決め状態で吹付けコ
ンクリート中に埋設することができる。また、本発明
は、円弧状に分割された一対の支保工を中央部で相互に
連結するように切羽に設置して、アーチ状のトンネル支
保工を建て込むトンネル支保工の設置装置において、前
記支保工を着脱可能に保持し、この保持状態で前記支保
工を回転させるとともに、前記支保工を記切羽に向けて
移動させるエレクター装置が設けられた作業車と、前記
作業車に設置した一対のターゲットと、前記ターゲット
を座標既知地点からそれぞれ視準して、前記一対のター
ゲットの設置座標値を測定するレーザ測距機とを有し、
前記設置座標値とこれから設置すべき支保工の既知設置
座標値とに基づいて、前記エレクター装置の前記移動量
を演算して、前記エレクター装置の駆動を制御するよう
にした。このように構成したトンネル支保工の設置装置
によれば、レーザ測距機によりターゲットを視準して、
その設置座標値が正確に求められ、この設置座標値とこ
れから設置すべき支保工の既知設置座標値とに基づい
て、エレクター装置の移動量を設定するので、支保工を
切羽に正確にかつ、自動的に建て込むことができる。こ
の場合、前記エレクター装置は、前記支保工を保持して
する一対ハンドと、前記各ハンドを回転および揺動させ
る一対の移動機構と、前記ハンドと前記移動機構とを支
持する伸縮自在な一対のブームと、前記各ブームの伸縮
機構および傾動機構と水平揺動機構とをそれぞれ設ける
ことができる。この構成によれば、ハンドの回転,揺動
動作により支保工の姿勢制御が可能になり、ブームの伸
縮,傾動,水平揺動動作と合せて、支保工をより一層正
確に建て込むことができる。前記ターゲットは、前記ハ
ンド部に設置することができる。この構成によれば、支
保工を保持しているハンドの位置座標値が直接レーザ測
距機により測定されるので、作業車の任意の位置にター
ゲットをセットした場合のように、面倒な座標補正の回
数を低減することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、添付図面に基づいて詳細に説明する。図1か
ら図11は、本発明にかかるトンネル支保工の設置方法
および設置装置の一実施例を示している。
【0013】図1から図4には、トンネル支保工10の
設置装置の詳細が示されている。トンネル支保工10
は、円弧状に分割された一対の支保工10a,10b
を、中央部で相互に連結して切羽にアーチ状に建て込む
ものであって、設置装置は、エレクター装置12と吹付
け装置14とを搭載した作業車16を有している。
【0014】エレクター装置16は、同一構成の一対の
ハンド18と、各ハンドを回転および揺動させる移動機
構20と、ハンド18および移動機構20を支持する同
一構成の一対のブーム22と、各ブーム22の伸縮機構
24および傾動機構26と水平揺動機構27とを有して
いる 。
【0015】ハンド18は、その詳細を図4に示すよう
に、ブーム22の先端にピン28を介して結合された、
本体18aと、本体18aの先端に揺動自在に枢着され
たチャック支持部18bとを有している。
【0016】チャック支持部18bの上部には、一端側
に挟持チャック18cが設けられるとともに、他端側に
チャックガイド18dが設けられている。挟持チャック
18cは、伸縮ジャッキ18eが内蔵されていて、この
ジッャキ18eを駆動することにより、挟持片18f間
に挿入される支保工10a,10bを、着脱可能に挟圧
保持することができる。
【0017】移動機構20は、スイングジャッキ20a
およびチルトモータ20bとから構成されている。スイ
ングジャッキ20bは、一端がブーム22の先端側に固
設され、他端側がハンド18の本体18aに枢着されて
いる。
【0018】スイングジャッキ20aを駆動すると、ハ
ンド18は、支保工10a,10bを保持した状態で、
図4(A)に示す実線位置から、ピン28を回転中心と
して、水平面内において、同図に、二点鎖線で示す位置
まで回転させることができる。
【0019】一方、チルトモータ20bは、本体18a
の一側面に配置されており、このモータ20bを駆動す
ることにより、ハンド18は、支保工a,10bを保持
した状態で、図4(B)に示すように、ハンド18のチ
ャック支持部18bを本体18aへの枢着点を中心とし
て、同図実線位置から二点鎖線で示す位置まで、垂直面
内で揺動移動させることができる。
【0020】各ハンド18のチャックガイド18dの外
側面側には、図1および図2に示す、ターゲット30が
固設されている。このターゲット30は、作業車16の
後方にあって、座標既知地点(x0,y0,z0)に設
置されるレーザ測距機32からレーザ光Lを投射して、
ターゲット30を視準し、ターゲット30までの距離と
水平および垂直角度とを測定することにより、各ターゲ
ット30の設置座標値(x1,y1,z1,x2,y
2,z2)を求めるために設けられている。
【0021】ブーム20は、基端側がピン34により作
業車16のスライドベース36に枢着された多重管から
なる伸縮構造を備えたものであって、ブーム20の下面
側に伸縮機構24が配置されている。
【0022】なお、ハンド18で各支保工10A,10
bをトンネル軸と平行になるように保持した状態では、
スライドベース36は、図1,2に示すように、後部側
に後退させる。
【0023】本実施例の伸縮機構24は、第1段および
第2段ジャッキ24a,24bから構成されており、ジ
ャッキ24a,24bを駆動することにより、ブーム2
0が先方側が前方に向かって伸長する。
【0024】傾動機構26は、一端側が作業車16に固
設され、他端側がブーム20の下面側に固設された傾動
ジッャキから構成され、このジャッキを駆動することに
より、ブーム20が垂直面内において、ピン34を中心
として揺動移動する。水平揺動機構27は、図5,10
に示すように、一端側が作業車16に枢着され、他端側
がブーム20に固設された揺動ジッャキから構成され、
このジャッキを駆動することにより、ブーム20が水平
面内において揺動移動する。
【0025】吹付け装置14は、一対のブーム22の中
心に配置されており、吹付けノズル14aと、この吹付
けノズル14aを前後方向に移動させるジャッキ14b
と、吹付けノズル14aの回転機構14cとを備えてい
る。
【0026】吹付けノズル14aには、作業車16の後
部側に搭載されたコンクリートポンプ40からコンクリ
ートが供給される。
【0027】次に、上記構成の設置装置を使用してトン
ネル支保工10を設置する手順について、図5〜図11
に基づいて説明する。同図に示した例は、ショートベン
チ工法に本発明を適用した場合であって、掘削された上
半部42にトンネル支保工10を設置する状態(図9参
照)が示されている。
【0028】上半部42にトンネル支保工10を設置す
る際には、各ハンド18に円弧状の支保工10a,10
bをそれぞれ保持させる。このときの各支保工10a,
10bの保持状態は、図5,6に示すように、各支保工
10a,10bの長手方向がトンネル軸とほぼ平行にな
るように、ハンド18に挟持させる。
【0029】次いで、この状態でレーザ測距機32によ
り各ターゲット30を視準して、その設置座標値(x
1,y1,z1,x2,y2,z2)を求める。なお、
この場合、本実施例では、ハンド18のチャックガイド
18dの外側面にターゲット30を設置したが、このタ
ーゲット30の設置位置は、この場所に限ることはな
い。
【0030】すなわち、例えば、ハンド18の位置から
の座標が測定されている作業車16の後部側の2個所に
ターゲット30設置し、その設置座標値を求めて、測定
されている座標値に基づいてこれを補正し、ハンド18
による支保工10a,10bの保持座標値に換算するこ
ともできる。
【0031】各ターゲット30の設置座標値(x1,y
1,z1,x2,y2,z2)値が求められると、その
設置位置と各支保工10a,10bの保持位置までの偏
移量が既知なので、この既知偏移量に基づいて、設置座
標値(x1,y1,z1,x2,y2,z2)を補正
し、支保工10a,10bの保持座標値(xa,ya,
za,xb,yb,zb)が求められる。
【0032】このときの各ターゲット30の位置座標値
(x1,y1,z1,x2,y2,z2)は、作業車1
6の移動距離と方向とを測定することにより換算され
る。
【0033】次に、図7〜図9に示すように、作業車1
6をショートベンチ44の近傍にセットし、アウトリガ
ー46によりその位置に固定する。次いで、支保工10
a,10bをこれから設置する切羽に、吹付け装置14
を用いて、コンクリートを吹付ける一次吹付けが行われ
る。
【0034】この場合、各支保工10a,10bは、同
図に示すように、ハンド18の回転とブーム22の伸長
および傾動とにより、ショートベンチ44の上方におい
て、各支保工10a,10bがトンネル軸と直交するよ
うに移動させる。
【0035】移動後の各支保工10a,10bは、同図
に示すように、前後方向に若干ズラせ、相互に一端側が
重複するようにセットする。この移動は、例えば、ショ
ートベンチ44が障害になる場合には、図5,6に示し
た位置から作業車16をショートベンチ44の近傍に移
動させるまでに行う。
【0036】このような移動にショートベンチ44が障
害にならない場合には、作業車16をショートベンチ4
4の近傍にセット,固定した状態で、各ターゲット30
をレーザ測距機32により視準して、その設置座標値
(x1,y1,z1,x2,y2,z2)を求めること
もできる。
【0037】また、ターゲット30の設置座標値(x
1,y1,z1,x2,y2,z2)は、図7〜9に示
した状態においても測定することができる。
【0038】次に、図10,11に示すように、伸縮機
構24,傾動機構26,水平揺動機構27をそれぞれ駆
動させ、各支保工10a,10bが、それぞれ外方に向
けて広がるようにして切羽側に向けて移動させられる。
【0039】このときの移動量は、設置すべき支保工1
0a,10bの設置座標値(xn,yn,zn)と、保
持座標値(xa,ya,za,xb,yb,zb)とに
基づいて設定される。
【0040】なお、支保工10a,10bの設置座標値
(xn,yn,zn)は、例えば、第何番目の支保工で
あるかによってその位置が特定される既知座標値であ
る。
【0041】この場合の移動量の設定には、以下の態様
がある。 .ショートベンチ44の後方でターゲット30の位置
座標値(x1,y1,z1,x2,y2,z2)を求
め、作業車16のセット,固定後に各支保工10a,1
0bをショートベンチ44上まで移動させる場合
【0042】作業車16の移動距離と方向とを測定し、
この測定値およびターゲット30と支保工10a,10
bとの間の偏移量との補正を行い、保持座標値(xa,
ya,za,xb,yb,zb)求め、この保持座標値
(xa,ya,za,xb,yb,zb)と設置座標値
(xn,yn,zn)とから移動量を設定する。
【0043】.ショートベンチ44の後方でターゲッ
ト30の位置座標値(x1,y1,z1,x2,y2,
z2)を求め、作業車16のセット,固定前に各支保工
10a,10bをショートベンチ44上まで移動させる
場合
【0044】作業車16の移動距離と方向とを測定し、
この測定値およびターゲット30と支保工10a,10
bとの間の偏移量との補正、ハンド18およびブーム2
2のショートベンチ44上への移動量の補正を行い、保
持座標値(xa,ya,za,xb,yb,zb)求
め、この保持座標値(xa,ya,za,xb,yb,
zb)と設置座標値(xn,yn,zn)とから移動量
を設定する。
【0045】.ショートベンチ44の近傍に作業車1
6をセット,固定し、ターゲット30の位置座標値(x
1,y1,z1,x2,y2,z2)を求め、その後に
各支保工10a,10bをショートベンチ44上まで移
動させる場合
【0046】ターゲット30と支保工10a,10bと
の間の偏移量の補正、ハンド18およびブーム22のシ
ョートベンチ44上への移動量の補正を行い、保持座標
値(xa,ya,za,xb,yb,zb)求め、この
保持座標値(xa,ya,za,xb,yb,zb)と
設置座標値(xn,yn,zn)とから移動量を設定す
る。
【0047】.各支保工10a,10bをショートベ
ンチ44上まで移動させた後に、ターゲット30の位置
座標値(x1,y1,z1,x2,y2,z2)を求め
る場合
【0048】ターゲット30と支保工10a,10bと
の間の偏移量の補正を行い、保持座標値(xa,ya,
za,xb,yb,zb)求め、この保持座標値(x
a,ya,za,xb,yb,zb)と設置座標値(x
n,yn,zn)とから移動量を設定する。
【0049】以上の移動量の設定においては、面倒な換
算が少なくなるので、,の方法が望ましい。なお、
上述した移動量の演算,設定については、例えば、パソ
コン(制御装置)を作業車16に搭載し、各支保工の
(xn,yn,zn)などをメモリに記憶させておくと
ともに、ハンド18,ブーム22の各機構の制御手順を
予めプログラム化して記憶させておく。
【0050】以上のようにして、各支保工10a,10
bが座標値(xn,yn,zn)の個所に建て込まれる
と、各支保工10a,10b同士を連結して、アーチ状
に建て込む。
【0051】このとき、ハンド18は、各支保工10
a,10bを保持した状態に維持され、吹付け装置14
を駆動して、吹付けノズル14aからコンクリートを吹
付けて、各支保工10a,10bをコンクリート中に埋
没させる二次吹付けが行われ、コンクリートをある程度
硬化させて、支保工10a,10bを仮固定する。
【0052】この仮固定までは、支保工10a,10b
は、ハンド18に保持させておき、仮固定が行われた後
にハンド18による保持を解除する。ハンド18による
解除が完了すると、作業車16を後方に退出させ、上半
部42に対するトンネル支保工10の1サイクル分の建
て込みが終了する。
【0053】さて、以上のように構成されたトンネル支
保工の設置方法および設置装置によれば、レーザ測距機
32によりターゲット30を視準して、作業車16ない
しは、支保工10a,10bを保持するハンド18の位
置座標値が正確に求められ、この位置座標値とこれから
設置すべき支保工の既知設置座標値とに基づいて、エレ
クター装置12の移動量を設定するので、支保工10
a,10bを切羽に正確にかつ、自動的に建て込むこと
ができ、施工能率の大幅な改善が達成される。
【0054】この場合、近時のトンネル構築現場では、
掘削されたトンネルの位置測定や発破挿入孔のマーキン
グ用などにレーザ測距機32が多用されており、このよ
うな測距機32を転用することにより、あまりコストを
掛けることなく、施工能率の改善が図れる。
【0055】また、本発明の設置方法では、作業車16
は、エレクター装置12とともに、切羽にコンクリート
を吹付ける吹付け装置14を備えているので、作業車1
6の移動,セット,退出は、一度で済み、重機の輻湊を
避けることができるとともに、切羽直前での支保工10
a,10bの設置位置の調整も不要になり、安全性も大
きく向上する。
【0056】さらに、本実施例では、エレクター装置に
12保持されている支保工10a,10bを切羽に設置
した状態で、吹付け装置14によりコンクリートを吹付
けて支保工10a,10bを仮固定した後に、エレクタ
ー装置12による支保工10a,10bの保持を解除す
る。従って、正確に建て込んだ支保工10a,10bを
そのままの位置決め状態で吹付けコンクリート中に埋設
することができる。
【0057】さらに、本実施例の場合には、一対のター
ゲット30は、ハンド18に設置されているので、支保
工10a,10bを保持しているハンド18の位置座標
値が直接レーザ測距機32により測定され、作業車16
の任意の位置にターゲット30をセットした場合のよう
に、面倒な座標補正の回数を少なくすることができる。
【0058】なお、上記実施例では、本発明をショート
ベンチ工法に適用し、上半部42にトンネル支保工10
を設置する場合を例示したが、本発明の実施は、これに
限定されることはなく、例えば、全断面工法などにおい
ても適用することができる。
【0059】
【発明の効果】以上、実施例で詳細に説明したように、
本発明にかかるトンネル支保工の設置方法および設置装
置によれば、正確に支保工を建て込むことができ、施工
能率が大きく向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるトンネル支保工の設置装置の一
実施例を示す平面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1の背面説明図である。
【図4】図1の設置装置のハンドの拡大図である。
【図5】本発明にかかるトンネル支保工の設置方法の一
実施例を示す最初の工程の平面図である。
【図6】図5の側面図である。
【図7】図5の工程に引き続いて行われる工程の平面図
である。
【図8】図7の側面図である。
【図9】図8のB−B線矢視図である。
【図10】図7の工程に引き続いて行われる工程の平面
図である。
【図11】図10の側面図である。
【符号の説明】
10 トンネル支保工 10a,10b 支保工 12 エレクター装置 14 吹付け装置 16 作業車 18 ハンド 20 移動機構 22 ブーム 24 伸縮機構 26 傾動機構 27 水平揺動機構 28 ピン 30 ターゲット 32 レーザ測距機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 保岡 哲治 東京都千代田区神田司町2−3 株式会社 大林組東京本社内 (72)発明者 野田 正利 東京都千代田区神田司町2−3 株式会社 大林組東京本社内 (72)発明者 山本 幸信 東京都千代田区神田司町2−3 株式会社 大林組東京本社内 (72)発明者 井上 誠 東京都千代田区神田司町2−3 株式会社 大林組東京本社内 (72)発明者 折笠 一夫 埼玉県川越市南台1−10−4 株式会社大 林組東京機械工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円弧状に分割された一対の支保工を中央
    部で相互に連結するように切羽に設置して、アーチ状の
    トンネル支保工を建て込むトンネル支保工の設置方法に
    おいて、 前記支保工を着脱可能に保持し、この保持状態で前記支
    保工を回転させるとともに、前記支保工を前記切羽に向
    けて移動させるエレクター装置を備えた作業車を用い、 前記作業車に設置した一対のターゲットを座標既知地点
    からレーザ測距機によりそれぞれ視準して、その設置座
    標値を求め、求められた設置座標値とこれから設置すべ
    き支保工の既知設置座標値とに基づいて、前記エレクタ
    ー装置の移動量を設定することを特徴とするトンネル支
    保工の設置方法。
  2. 【請求項2】 前記作業車は、前記エレクター装置とと
    もに、前記切羽にコンクリートを吹付ける吹付け装置を
    備え、 前記エレクター装置に保持されている支保工を前記切羽
    に設置した状態で、前記吹付け装置によりコンクリート
    を吹付けて前記支保工を仮固定した後に、前記エレクタ
    ー装置による前記支保工の保持を解除することを特徴と
    する請求項1記載のトンネル支保工の設置方法。
  3. 【請求項3】 円弧状に分割された一対の支保工を中央
    部で相互に連結するように切羽に設置して、アーチ状の
    トンネル支保工を建て込むトンネル支保工の設置装置に
    おいて、 前記支保工を着脱可能に保持し、この保持状態で前記支
    保工を回転させるとともに、前記支保工を記切羽に向け
    て移動させるエレクター装置が設けられた作業車と、 前記作業車に設置した一対のターゲットと、 前記ターゲットを座標既知地点からそれぞれ視準して、
    前記一対のターゲットの設置座標値を測定するレーザ測
    距機とを有し、 前記設置座標値とこれから設置すべき支保工の既知設置
    座標値とに基づいて、前記エレクター装置の前記移動量
    を演算して、前記エレクター装置の駆動を制御すること
    を特徴とするトンネル支保工の設置装置。
  4. 【請求項4】 前記エレクター装置は、 前記支保工を保持してする一対ハンドと、 前記各ハンドを回転および揺動させる一対の移動機構
    と、 前記ハンドと前記移動機構とを支持する伸縮自在な一対
    のブームと、 前記各ブームの伸縮機構および傾動機構と水平揺動機構
    とをそれぞれ備えたことを特徴とする請求項3記載のト
    ンネル支保工の設置装置。
  5. 【請求項5】 前記ターゲットは、前記ハンド部に設置
    することを特徴とする請求項4記載のトンネル支保工の
    設置装置。
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