JPH11229531A - 建築用壁パネル - Google Patents

建築用壁パネル

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JPH11229531A
JPH11229531A JP3707198A JP3707198A JPH11229531A JP H11229531 A JPH11229531 A JP H11229531A JP 3707198 A JP3707198 A JP 3707198A JP 3707198 A JP3707198 A JP 3707198A JP H11229531 A JPH11229531 A JP H11229531A
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JP
Japan
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wall panel
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vertical frame
frame member
wall panels
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JP3707198A
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Inventor
Shinichi Hamada
伸一 濱田
Kazuyoshi Watanabe
和喜 渡辺
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造コスト低減および現場施工能率の向上が
可能な建築用壁パネルを提供する。 【解決手段】 壁パネルを、型鋼製の上枠材および下枠
材の少なくとも1本、型鋼製の縦枠材1本および表面材
の少なくとも1枚を含む部材で構成し、縦枠材は縦方向
に伸びた突出部の端部が隣接壁パネルの上下枠材の凹部
に嵌合し、前記突出部は隣接壁パネルの表面材に覆われ
る構造を有する。上枠材および下枠材の内側に突起を設
け、縦枠材に窪みを設け、壁パネル間の仮結合時に嵌合
させてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は住宅、小事務所、小
店舗などの3階以下の建築物に使用される壁パネルの構
造に関する。本発明の建築用壁パネルは特に近年開発さ
れつつあるスチールハウス用に適する。
【0002】
【従来の技術】住宅等の建築物の耐力構造は、主に柱構
造と、パネル構造とがある。パネル構造は規格化、標準
化による工場生産(以下プレファブという)の比率を高
め、全体の建築コストを低減する工法として適用が拡大
している。
【0003】パネル構造には、素材としてコンクリート
系、木質系、金属(鉄構造)系があり、木質系では2×
4工法が代表的なものである。鉄構造系は強度が大き
い、長尺スパンが可能、鉄鋼製品の供給と品質の安定、
耐白蟻性等のメリットがある反面、木質系に比べて、現
場施工時の部材締結に釘を使えず、ねじを使うため施工
性が悪いという短所がある。
【0004】この短所をカバーする方法としては、プレ
ファブ段階で、できるだけ大きなパネル化またはブロッ
ク化し、現場施工の能率を上げるアプローチと、小型パ
ネルでパネルの結合性を容易にして現場施工能率を上げ
るアプローチとがある。前者では狭隘な住宅地では大き
なパネルまたはブロックを搬入したり、クレーン等を使
用することが困難な場合もある。
【0005】後者のアプローチとして、次のような技術
が開示されている。特開平5−255984号公報に
は、壁パネルの1側面に雄型、他側面に雌型の嵌め合い
金具を取り付けた構造を有し、迅速にパネル間を結合し
うる構造が開示されている。
【0006】特開平8−312032号公報には、壁パ
ネルの両側面のC型溝を持つ補強フレームを設け、断面
が8の字型の結合部材を差し込んで壁パネル間を結合す
る構造が開示されている。
【0007】特開平8−260615号公報には、パネ
ルの両側辺のフレーム部材を突き合わせ、コの字型金具
で挟んで両パネルを結合する方法が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記特開平5−255
984号公報の技術は、雄型金具と雌型金具を嵌合させ
るためにはある程度の壁パネル間の隙間が必要であり、
施工後も壁パネル同士のガタが残るため、他の手段で補
強しないと、強度的にも不足するし、振動も多いため居
住性が損なわれるおそれがある。
【0009】前記特開平8−312032号公報の技術
も、前記特開平5−255984号公報の技術と同様、
補強フレームと結合部材との隙間が必要なため、強度や
居住性の問題がある。
【0010】特開平8−260615号公報の技術は、
床面に壁パネルを並べ、コの字金具で壁パネル間を結合
し、その後壁面を立ち上げる際、コの字金具が外れやす
いという問題がある。さらに、壁パネルは両側面に耐力
部材が必要になり、コストアップとなる。
【0011】これら従来技術の問題を解決すべく、本発
明の課題は、材料面での低コスト化、現場施工能率の向
上、耐力強度の確保が可能な建築用壁パネルを提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決するため、材料コスト、プレファブコスト、運搬コ
スト、現場施工能率、および現場でのクレーン使用制約
等の検討を行い、以下の知見を得た。
【0013】(a) 輸送経路の制約のためプレファブ段階
で大型のブロックに形成できない場合や、現場で大型ク
レーンを使用できない場合を考慮すると、壁パネルを小
型化する必要がある。小型の壁パネルは現場施工の結合
数が増えるため、極力能率のあがる結合構造と工法が必
要である。また、結合後の壁パネル集合体は十分な締結
強度を確保する必要がある。そのためには、壁パネルを
床面に置いた状態で、壁パネル間の位置合わせを行い、
楽な作業姿勢で壁パネル間を締結し、締結後の壁パネル
の集合体を立ち上げる工法が能率面で有利である。
【0014】(b) 壁パネル単体の縦枠材は片側のみとし
てコストダウンを図るとともに、壁パネル間の結合状態
で1つの縦枠材を両側の壁パネルの耐力部材とする構造
が有利である。従って、1枚の壁パネルの一方の側辺に
は縦枠材を配して突出部を設け(雄側)、他方(雌側)
の表面材が隣接壁パネルの突出部を覆う連節構造とする
のがよい。
【0015】(c) 前記(a) の壁パネル間の位置合わせに
際し、両壁パネルに設けられた突起と窪みとの嵌合を用
いることによって、正しく結合したことを確認できる構
造が望ましい。突起と窪みの嵌合は、両壁パネル間の結
合方向には緩く、解離方向には緊くし、かつ必要に応じ
て解離できる構造がさらに望ましい。
【0016】上記の知見に基づいて、本発明の要旨は以
下の(1) 〜(3) にある。 (1) 金属製の上枠材および下枠材の少なくともいずれか
と、金属製の縦枠材と、少なくとも1枚の表面材とから
構成される建築用壁パネルであって、前記縦枠材は縦方
向に伸びた突出部が上端または下端を含む少なくとも一
部に設けられており、かつ、前記縦枠材を介して前記表
面材を連節させるとき、前記上枠材および下枠材のすく
なくとも一方には該突出部と嵌合する凹部が設けられて
いることを特徴とする建築用壁パネル。
【0017】(2) 前記縦枠材に設けた突出部と前記凹部
との接触面に前記表面材を連節させたとき、互いに嵌合
する突起部と窪みとを設けたことを特徴とする前記(1)
項に記載の建築用壁パネル。
【0018】(3) 前記(2) 項に記載の突起の高さが縦枠
材の幅の0.01〜0.15倍で、該突起の壁パネルの
結合方向の最大勾配が0.3〜1.5で、かつ該突起の
壁パネルの解離方向の最大勾配が0.5〜4.0である
ことを特徴とする建築用壁パネル。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は本発明の建築用壁パネルが
床面に置かれた状態の斜視図であり、同図(a) は縦枠材
1、下枠材3および表面材4が1枚で構成されたもの、
同図(b) は縦枠材1、上枠材2、下枠材3および表面材
4が1枚で構成されたもの、同図(c)は縦枠材1、上枠
材2、下枠材3、表面材4が1枚および中間縦枠材6で
構成されたものである。
【0020】同図(a) 〜(c) の壁パネルの縦枠材1、上
枠材2および下枠材3は表面材接触面7を介して表面材
4にねじ5によって締結されている。ただし、表面材4
の裏面の上辺および下辺の表面材接触面7は上枠材2お
よび下枠材3の高さに相当する幅と、上枠材2、下枠材
3の厚さに相当する深さで削りとられているものとす
る。この削除によって、縦枠材1と上枠材2(または下
枠材3)の重なり部での段差がなく、表面材4は縦枠材
1と上枠材2、下枠材3と表面材接触面7の全面で密着
することができる。
【0021】ねじ5は下孔を開ける必要のないセルフド
リリングタッピンねじが用いられる。締結強度を増すた
めに、表面材接触面7に接着剤を塗布してもよい。締結
方法にはこの他、接着、スポット溶接(表面材が鋼板製
の場合)などがある。
【0022】同図の壁パネルの寸法は長さ450〜30
00mm程度、幅300〜1800mm程度、表面材4を除
く厚さ、すなわち、ほぼ縦枠材1の幅または上下枠材の
幅は50〜200mm程度で、それぞれの主要寸法は規格
化されている。
【0023】縦枠材1、上枠材2および下枠材3は金属
製で、好適材料は厚さ0.8〜3.2mmの鋼板(ステン
レス鋼板、表面処理鋼板を含む)を折り曲げ加工した形
鋼または溶接加工した形鋼である。
【0024】同図において、上枠材2および下枠材3は
それぞれ断面がコの字型、リップ付きC型で示されてい
るが、上枠材2および下枠材3は上下の壁パネルとの結
合等を考慮して断面をH型としてもよいし、縦枠材1の
断面はコの字型、H型または角管であってもよい。
【0025】表面材4は木質系(合板、パーチクルボー
ド、チップボード、厚さ4〜20mm)、金属系(鋼板
等、厚さ0.8〜6mm程度)、その他、コンクリート
系、合成樹脂板、FRP、石膏ボードなど、耐力性のあ
る材料なら種類を問わない。また、材料の厚さ不足を補
うため、表面材の裏側に補強リブを付けたり、平鋼板を
プレスにより波加工またはリブ加工したものでもよい。
住宅用の表面材の好適材料は木質系である。
【0026】同図(c) では同図(a) の態様の壁パネルに
補強用の中間縦枠材6が付加された形式であり、その
他、図示しない中間横枠材または斜め枠材を付加する態
様も可能であるが本発明の必須要件ではない。本発明の
壁パネルの態様は同図(a) 〜(c) のほか、同図(c) の壁
パネルの表面材を両面に備えた態様も可能である。
【0027】同図に示す壁パネルは連節して壁体を構成
する雌雄の両側辺をもつもので、同図の壁パネルの左側
を雌側側辺17、右側を雄側側辺18と呼ぶこととす
る。同図の壁パネルはいずれも雌雄の側辺を備えている
が、終端部の処理のため、雄側側辺18または雌側側辺
17のみを備えた壁パネルであってもよい。また、本発
明の壁パネルは、2枚の壁パネルが建物のコーナーでL
字状結合をする場合、または内部の中仕切壁部でT字状
結合をする場合は、縦枠材1に相当する別の部材を表面
材4の表面側に付加した壁パネル、または表面材4の一
部を欠いて、他の壁パネルの雄側側辺18の突出部を受
容する構造を持った壁パネルであってもよい。
【0028】図2は壁パネルの要部を示す斜視図で、同
図(a) は図1(c) 雌側側辺17のA部、同図(b) は図1
(c) 雄側側辺18のB部の詳細を示す。同図(a) に示す
ように、壁パネルの雌側側辺17には縦枠材はなく、上
枠材2の右端部と表面材4の右端部は同位置にある。
【0029】同図(b) に示すように、壁パネルの雄側側
辺18の縦枠材1の上端は上枠材2の左端で半分覆われ
ている。また、縦枠材1の表面材接触面7の長手方向の
右半分は表面材4に覆われ、縦枠材1の左半分が表面材
4に対して上下方向に伸びた突出部19を有している。
【0030】右側の壁パネルの上枠材2の端部は表面材
4の端部と同位置に図示されているが、上枠材2は縦枠
材1と重なる部分がある限り、表面材4の端部位置より
突出しない位置にあればよい。各部材は工場で壁パネル
を組み立てる際に取り付けられたプレファブねじ5aで
締結されている。図示していないが、同図(a) および
(b) の下枠材側についても同様の構造を有する。
【0031】図3は1つの壁パネルの雌側と他の壁パネ
ルの雄側とが結合された状態での要部を示す斜視図であ
る。同図において、左右の壁パネルの表面材4の両端は
突き合わされる。表面材4同士の突き合わせ部は必ずし
も緊密に接触している必要はなく、許容公差内で若干の
隙間があってもよい。
【0032】右側の壁パネルから見た場合、雄側側辺の
縦枠材1の突出部の上端は左側の隣接壁パネルの上枠材
2の凹部にはまり込んだ形になっている。左側の壁パネ
ルから見た場合、雌側側辺の上枠材2の凹部は右側の隣
接壁パネルの縦枠材1の上端を覆い、表面材4は右側の
隣接壁パネルの縦枠材1の突出部を覆っている。
【0033】同図には図示していないが、壁パネルの下
枠材側についても、同図に示した構造と同様の結合構造
を有する。前記の雌側および雄側の構造によって、2つ
のパネルの雌側と雄側を容易に仮結合ができる。仮結合
後、現場施工ねじ5bで縦枠材1と上枠材2または下枠
材3との重なった部分、および表面材4と縦枠材1とが
重なった部分に所定本数のねじ打ちをすれば壁パネル集
合体ができる。ねじ打ちは壁パネルを床面に寝かせた状
態で行うのが作業姿勢上好ましい。現場施工ねじ5bを
打ち終わった後は壁パネル集合体としての強度が発揮で
きるので、そのまま壁パネル集合体を引き起こし、床材
に固定すれば、壁体が形成される。
【0034】以上のように、本発明の壁パネルによって
壁パネル間の位置決めは容易であり、現場施工ねじ打ち
を楽な姿勢で行えるので、作業能率は高い。本発明では
さらに現場施工の能率を向上するため、壁パネル間の結
合手段として枠材に突起とこれに嵌合する窪みとを設け
てもよい。
【0035】図4は突起と窪みを示す切り欠き斜視図
で、同図(a) は上枠材2の突起8、同図(b) は縦枠材1
の窪み9を示す。同図(a) の壁パネルの雌側側辺と同図
(b) 雄側側辺が結合した状態で、窪み9と突起8は嵌合
し、嵌合時の「カチッ」という感覚または音感で2つの
パネルが正しく結合したことを確認できる。従って、作
業性は一層向上する。なお、同図(b) に示すように、縦
枠材の幅をTとする。
【0036】一旦壁パネル間が結合したら容易に解離し
ない方が作業性はよい。しかし、何らかの理由で再度壁
パネル間を解離したいこともあるので、強い力を加えれ
ば壁パネル間を解離できるようになっているのが望まし
い。すなわち、挿入は容易で、引抜きは若干きつくなる
ように突起と窪みの形状を決めればよい。
【0037】窪み9の形状はプレスまたはドリルによる
非貫通窪みや、ドリルまたはパンチによる貫通穴などの
突起と嵌合する自由な形状でよく、ドリルまたはパンチ
穴が加工しやすさの点から好ましい。以下、突起の形状
について説明する。
【0038】図5は本発明に係る各種の突起形状の概要
図である。同図に示すように、突起の形状は円錐型、角
錐型、屋根型、爪型等の形状が可能で、同図の対称型は
壁パネルの結合方向と解離方向とで対称形状のもの、非
対称型は後述のように、壁パネルの結合方向では緩勾
配、解離方向には急勾配を持たせた形状である。
【0039】突起は縦枠材と接する上枠材の2つの面に
少なくとも1つあればよく、一つの面には複数あっても
よい。上枠材または下枠材と隣接壁パネルの縦枠材との
重なる部分の中心は現場施工のねじ打ち位置となるた
め、突起の位置は前記重なり部分の中心から外したとこ
ろに設けるのが望ましい。
【0040】図6は本発明の突起8の勾配の説明図であ
る。同図において、突起8の裾野部と頂上12近傍は勾
配が緩く、中腹あたりで最大勾配となっている。壁パネ
ル間を結合する時、結合勾配面10は最初に縦枠材の先
端にあたり、上枠材が押し広げられ、縦枠材は圧縮方向
に弾性変形しながら、突起の頂上12が縦枠材の側面を
擦りながら進入し、最後に解離勾配面11が図示しない
窪みの縁に接触して、突起8の全体が窪みに沈み込む。
壁パネル間を再度解離しようとしても、解離勾配面11
が急勾配であるため、容易には解離しないが、ある程度
以上の力で引っ張ると、解離勾配面11の摩擦抵抗に勝
って壁パネル間を解離できる。
【0041】突起が前記の結合しやすく、解離しにくい
性能を持つためには、突起の高さは図4(b) に示す縦枠
材の幅Tの0.01〜0.15倍、結合方向の最大勾配
(図6のy/x)が0.3〜1.5倍、解離方向の最大
勾配が0.5〜4.0倍とすればよい。
【0042】突起の高さが0.01T未満であれば突起
と窪みの嵌合効果がなく、0.15Tを超えると、雄側
側辺18を隣接壁パネルの雌側側辺17に挿入するのが
困難である。突起の高さはさらに好まくは0.03〜
0.1Tである。
【0043】突起の結合方向の最大勾配が0.3未満で
あると突起全体が長くなり加工しにくく、1.5を超え
ると、雄側側辺18を隣接壁パネルの雌側側辺17に挿
入するのが困難である。結合方向の最大勾配は、さらに
好ましくは0.5〜1.0である。
【0044】解離方向の最大勾配が0.5未満である
と、仮結合した壁パネル間が外れやすく、4.0を超え
ると仮結合した壁パネル間を解離できなくなる。解離方
向の最大勾配はさらに好ましくは0.7〜2.0であ
る。
【0045】
【実施例】本発明の壁パネルと比較用の木質系壁パネル
(2×4パネル)との現場作業性を比較するタイムスタ
ディーを行った。本発明例の壁パネルは図1(c) に示す
ように、片面に表面材を張ったものである。現場施工時
には図3に示す現場施工ねじ5bの位置に連続自動ねじ
打ち器でセルフドリリングタッピンねじを打ち込んだ。
【0046】比較例の木質系壁パネルはほぼ同寸法のプ
レファブ壁パネルを用いた。図7は比較例の木質系壁パ
ネルを示す斜視図である。同図において、木質系壁パネ
ルは、木質縦枠材13、木質上枠材14、木質下枠材1
5、木質中間縦枠材16および表面材4で構成され、各
部材は図示しないプレファブ釘で結合されている。現場
施工時には、同図の雌側側辺17を他の壁パネルの雄側
側辺18に突き合わせ、雌側側辺17の上から連続自動
釘打ち器で釘を打ち込んだ。
【0047】壁パネル間の結合に係る現場施工のねじ打
ち(本発明例)は150mm間隔、釘打ち(従来例)は1
00mm間隔で、いずれも規格に定められたとおりとし
た。表1に本発明例の壁パネルと比較例の壁パネルの概
要を示す。
【0048】
【表1】
【0049】施工方法は、(1) 現場に100枚の壁パネ
ルをトラックで搬入、(2) 床面に展開、(3) 壁パネル間
位置合わせと仮結合、壁パネル間締結(本発明例はねじ
打ち、比較例は釘打ち)。(4) 壁パネル集合体を引き起
こし、(5) コーナー部、T部の締結(本発明例はねじ打
ち、比較例は釘打ち)、(6) 床材に固定の順序であっ
た。
【0050】コーナー部、T部(中仕切壁を壁パネルに
接合する部分)は全体で26個所であった。従って、壁
パネル間締結1回に対し、およそ1/4回のコーナー
部、T部締結があった。
【0051】結合後の壁パネル集合体の引き起こしの作
業回数は12回であった。従って、壁パネル間締結1回
に対し、およそ1/8回の壁パネル集合体の引き起こし
があった。本発明例、比較例とも現場作業員は4人であ
った。本発明例および比較例について、壁パネル1枚当
たりの所用時間を比較した。表2に作業時間の比較を示
す。
【0052】
【表2】
【0053】表2の本発明例と比較例の作業時間を以下
に比較検討した。工程2では本発明の壁パネル間の結合
構造によって、仮結合が迅速に進んだため、所用時間が
0.5分であったのに対し、比較例では壁パネル相互の
上下位置の確認に手間取って所用時間が1.0分と長く
なった。
【0054】工程3の壁パネル間結合において、本発明
例ではねじ打ちは20個所/壁パネル、比較例では釘打
ちが29個所/壁パネルで、比較例の釘打ち数の方が多
かった。一方、1個所あたりの所要時間は比較例の釘打
ちの方が本発明例のねじ打ちより少なかった。従って、
1個所あたりの所要時間×本数では大きな差がなくな
り、本発明例で4.2分、比較例で4.5分であった。
【0055】工程4の壁パネル集合体の引き起こしにお
いて、比較例の壁パネル間の結合剛性が片面の表面材の
みに依存するため、引き起こし時に壁パネル集合体が波
打っち、仮留め材で補強する等の補助作業が増加した。
本発明例では、上枠材の突起/縦枠材の窪みの嵌合によ
って、壁パネル間の結合剛性が維持され、容易に壁パネ
ル集合体を引き起こすことができ、作業時間も短かっ
た。以上の結果、本発明例は比較例に対し合計時間で約
10%の時間短縮となり、現場施工能率の向上を達成で
きた。
【0056】
【発明の効果】本発明の壁パネルを適用すれば、耐力強
度設計の自由度が増すとともに、工場製造コストの低
減、現場施工能率の向上をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建築用壁パネルの斜視図であり、同図
(a) は縦枠材、下枠材および表面材で構成されたもの、
同図(b) は縦枠材、上枠材、下枠材および表面材で構成
されたもの、同図(c) は縦枠材、上枠材、下枠材、表面
材および中間縦枠材で構成されたものである。
【図2】本発明の壁パネルの要部を示す斜視図で、同図
(a) は図1(c) のA部、同図(b) は図1(c) のB部の詳
細である。
【図3】本発明の壁パネルの結合状態を示す斜視図であ
る。
【図4】本発明の壁パネルに設けられた突起と窪みを示
す切り欠き斜視図で、同図(a)は縦枠材1の窪み9、同
図(b) は上枠材2の突起8である。
【図5】本発明に係る各種の突起形状の概要図である。
【図6】本発明の突起の勾配の説明図である。
【図7】比較例に係る木質系壁パネルの斜視図である。
【符号の説明】
1 縦枠材 2 上枠材 3 下枠材 4 表面材 5 ねじ 5a プレファブねじ 5b 現場施工ねじ 6 中間縦枠材 7 表面材接触面 8 突起 9 窪み 10 結合勾配面 11 解離勾配面 12 頂上 13 木質縦枠材 14 木質上枠材 15 木質下枠材 16 木質中間縦枠材 17 雌側側辺 18 雄側側辺 19 突出部 T 縦枠材の幅

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製の上枠材および下枠材の少なくと
    もいずれかと、金属製の縦枠材と、少なくとも1枚の表
    面材とから構成される建築用壁パネルであって、前記縦
    枠材は縦方向に伸びた突出部が上端または下端を含む少
    なくとも一部に設けられており、かつ、前記縦枠材を介
    して前記表面材を連節させたとき、前記上枠材および下
    枠材のすくなくとも一方には該突出部と嵌合する凹部が
    設けられていることを特徴とする建築用壁パネル。
  2. 【請求項2】 前記縦枠材に設けた突出部と前記凹部と
    の接触面に前記表面材を連節させたとき、互いに嵌合す
    る突起部と窪みとを設けたことを特徴とする請求項1に
    記載の建築用壁パネル。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の突起の高さが縦枠材の
    幅の0.01〜0.15倍で、該突起の壁パネルの結合
    方向の最大勾配が0.3〜1.5で、かつ該突起の壁パ
    ネルの解離方向の最大勾配が0.5〜4.0であること
    を特徴とする建築用壁パネル。
JP3707198A 1998-02-19 1998-02-19 建築用壁パネル Pending JPH11229531A (ja)

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JP3707198A JPH11229531A (ja) 1998-02-19 1998-02-19 建築用壁パネル

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007211453A (ja) * 2006-02-08 2007-08-23 Toyota Motor Corp 建物におけるパネルの結合構造
JP2017066666A (ja) * 2015-09-29 2017-04-06 大東建託株式会社 耐力壁パネル、及び耐力壁パネルシステム

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