JPH11229200A - 洗浄方法及び洗浄装置 - Google Patents

洗浄方法及び洗浄装置

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JPH11229200A
JPH11229200A JP10052972A JP5297298A JPH11229200A JP H11229200 A JPH11229200 A JP H11229200A JP 10052972 A JP10052972 A JP 10052972A JP 5297298 A JP5297298 A JP 5297298A JP H11229200 A JPH11229200 A JP H11229200A
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JP
Japan
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cleaning
solution
cleaned
dissolved
cleaning method
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JP10052972A
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English (en)
Inventor
Hisashi Miyamoto
久士 宮本
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AQUA GARDEN HIGHTECH KK
Original Assignee
AQUA GARDEN HIGHTECH KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の洗浄方法及び洗浄装置では、被洗浄物
の汚れを完全に取り去ることは難しく、特に医療用分野
では、治療器具に付着した血液を代表とするタンパク質
が凝固し、短時間での剥離洗浄には限界がある。また、
洗浄液の配合物が過剰で十分に水洗しても洗浄剤が洗浄
物に付着し残留する恐れがある。また、その排水はCO
D値やBOD値を上昇させる。 【解決手段】 本発明に係る洗浄方法及び洗浄装置では
溶液中に浸漬された被洗浄物及び溶液に通電させること
で解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は高分子異物であるタンパ
ク質や脂質が付着した金属など導電物質である製品や材
料の洗浄分野に属する。
【0002】
【従来の技術】界面活性剤や酵素を使用した洗浄方法が
ある。
【0003】水酸化ナトリウムなどを使用したアルカリ
洗浄方法がある。
【0004】酸を使用した洗浄方法がある。
【0005】物理的に洗浄液を含浸させたウレタンなど
でこすり取る洗浄方法がある。
【0006】洗浄液を加温し被洗浄物を浸漬する洗浄方
法がある。
【0007】洗浄溶液を被洗浄物に噴射する噴射式洗浄
方法及び洗浄装置がある。
【0008】洗浄溶液に被洗浄物を浸漬し、超音波を照
射する超音波洗浄方法及び洗浄装置がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の洗浄方法及び洗
浄装置では、被洗浄物の汚れを完全に取り去ることは難
しく、特に医療用分野では、治療器具に付着した血液を
代表とするタンパク質が凝固し、短時間での剥離洗浄に
は限界がある。また、洗浄液の配合物が過剰で十分に水
洗しても洗浄剤が洗浄物に付着し残留する恐れがある。
また、その排水はCOD値やBOD値を上昇させる。
【0010】従来の洗浄方法及び洗浄装置では、洗浄溶
液を加温しても濃度を高くしても洗浄には限界があっ
た。
【0011】また、物理的にこするなどの作業は人件費
や時間の浪費、被洗浄物の磨耗などが発生し完全に洗浄
できるとは限らない。
【0012】ステンレスの洗浄などは強アルカリや強酸
を使用し、使用者の取り扱い上の問題や排水に問題があ
った。
【0013】医療器具の洗浄では感染症などの問題があ
る。B型肝炎ウイルスを代表とする微生物などにはグル
タルアルデヒドが用いられるが、グルタルアルデヒドに
はタンパク質を凝固させる作用が認められ、その後の洗
浄に弊害が認められ、従来の洗浄方法や洗浄装置ではそ
の洗浄が不可能であった。
【0014】使用された後1週間以上放置された医療用
器具では従来の洗浄方法では短時間で洗浄することが不
可能であった。
【0015】
【発明の目的】本発明に係る洗浄方法及び洗浄装置では
従来の技術の問題点に鑑みて発明されたものであり、通
常の洗浄方法及び洗浄装置では洗浄が困難である洗浄を
可能とし、従来の洗浄時間を短縮し、洗浄溶液の加温エ
ネルギーを皆無とし、人体や自然にやさし安全な洗浄方
法及び洗浄装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る洗浄方法及び洗浄装置では溶液中に浸
漬された被洗浄物及び溶液に通電させることで解決し
た。
【0017】
【作用】上記のように構成することにより、洗浄能力を
高め、残留性のない、洗浄物や環境にやさしい洗浄方法
及び洗浄装置を提供する。
【0018】
【実施例】ここに水道水に亜硫酸ナトリウムを溶解し、
その濃度が約0.8%になるように調整された溶液があ
る。この溶液に硝酸を加えpH7.8になるよう調整し
た溶液4を200mlのビーカーに約200mlとり、
長さ5cm、幅2cm、厚み0.1cmのステンレス
(SAS304)板に全鶏卵を攪拌させ浸漬し、ステン
レス板にまんべんなく付着させそれを通風状態で1カ月
乾燥させたものZを各々正極と負極としその溶液4の入
ったビーカーに図1のように配置し、溶液温度18度で
直流15Vを5分間通電させた。
【0019】対照としては、塩化ナトリウム0.9%溶
液を使用したものを図1と同様に配置し同様に直流15
V5分間通電させたもの、市販品医療用洗浄剤メディ
ポールZLを取扱説明書通り200倍に希釈し、液温を
40度としたものを通電させずに5分間浸漬させたもの
、に図1同様に被洗浄物を配置し、直流15V5分
間通電したものとした。
【0020】洗浄判別方法としては洗浄されたステンレ
ス片をどれも同じように水道水で2、3回軽くすすぎ、
簡単に乾燥させタンパク洗浄液(アミドブラック10B
液)で着色し判定した。
【0021】結果はプラス極で浸漬された図2に示す
O面で膜状に完全に剥離し、P面では膜状に剥離するも
のの全鶏卵の残留は1/4程度認められた。負極ではガ
スが多量に発生し、汚れが粉状に剥離し、O’面では1
/5程度P’面では1/3程度全鶏卵が残留していた。
【0022】では正極も負極もの負極に比べ剥離程
度は低いように見受けられたが同様な剥離洗浄状態を示
しO、O’面では1/4程度全鶏卵の残留が認められ、
P、P’面では1/3程度の全鶏卵の残留が認められ
た。また、正極で、ステンレス板に多少の変色が認めら
れ、塩素による腐蝕があったものと思われる。におい
ては洗浄後溶液の着色もに比べ進んでいるように見受
けられる。
【0023】では片面において2/3程度の残留、も
う片面においてはほとんど洗浄はされていない状態であ
った。
【0024】では剥離洗浄程度はとほぼ同等であっ
た。
【0025】次に溶液4を使用し、図3のように負極を
2カ所もうけ正極の洗浄物を挟み込むような形で洗浄試
験を試みた。試験方法はと同様な方式で負極には新品
の汚れの付着されていないステンレス板Z1を使用し
た。
【0026】結果は正極に配置された被洗浄物であるス
テンレス板Zに付着した全鶏卵は見事に両面において洗
浄され、残留物は皆無となった。
【0027】次に医療用コッヘル鉗子Zaと併セ無鈎ピ
ンセットに血液を多量に付着させ2カ月程度通風状態で
放置したものを溶液4を使用し通電洗浄試験を試みた。
【0028】試験は図4のように負電極としたステンレ
ス板Z1を2カ所、ステンレス棒Z2を1カ所に配置
し、被洗浄物を正極とし、溶液4を300mlビーカー
に300ml満たし直流15Vを5分間通電した。
【0029】結果は付着した血液が膜状にはがれ落ち浸
漬された部分は完全に洗浄されたものと判断できる。そ
の洗浄後液で同様に無鈎ピンセットの洗浄を試みたが同
様に洗浄は完全に行われ、どれも表面が輝いて見えた。
無論、タンパク着色液では着色されなかった。
【0030】で試験を試みた溶液を使用し、に記載
する洗浄方法で300mlのビーカーを使用300ml
の溶液を満たし、40度30分で血液の付着した同様の
コッヘル鉗子Zaと併セ無鈎ピンセットを浸漬洗浄した
が被洗浄物に付着している大きな異物の洗浄は多少可能
なものの特に被洗浄物の先端にある刃状の凹凸部では洗
浄は不可能であった。
【0031】同様に従来の洗浄方法である超音波洗浄装
置や噴射式洗浄装置と従来市販されている洗浄液を使用
して溶液温度40度、洗浄時間10分で試みたが、異物
が被洗浄物に付着し、放置時間の長いものはどれも十分
な洗浄は行われなかった。
【0032】次に亜硫酸ナトリウムを0.8%溶解した
水道水pH9.27、電気伝導度9.13mSを2つの
ビーカーそれぞれ200mlづつ分注し、各々pHが
7.5になるよう硝酸でpHを降下させたものを4−1
とし、硫酸で降下させたものを4−2とした。その時の
それぞれの電気伝導度は25度で9.4mS程度を示し
た。
【0033】それぞれに図1様に全鶏卵を攪拌しまんべ
んなくステンレス板に付着し80度30分乾燥機で乾燥
させたものをZdとし、同様にアルミ板に付着乾燥させ
たものZeを電極とし、1回目、両極にZdを配し、2
回目その洗浄後液に両極にZeを配し直流15V5分間
の通電洗浄試験を試みた。
【0034】結果は両電極どの組み合わせも溶液4−1
よりも溶液4−2の方が洗浄力は高く、両溶液とも図2
様に示す正極Zd、O面においては多少残留物は認めら
れるもののほぼ洗浄された。しかし、Zeでは正極、負
極において洗浄は十分とは言えず負極においてはアルミ
の腐蝕と思われる変色が認められた。
【0035】次にZdを両電極とし図1様に配置し、亜
硫酸ナトリュウムを1.6%溶解した水道水pH9.4
3、電気伝導度15.47mSに硫酸を加えpH7.5
に調整した溶液(電気伝導15.51mS、21度)を
使用し、直流15V5分間の通電洗浄試験を試みた。
【0036】結果は正極O面においては完全に洗浄で
き、同様の結果であった。
【0037】ここに硝酸カリウムを水道水に溶解し電気
伝導度を25度、9.4mS程度に調整した溶液pH
6.88がある。この溶液をそれぞれ100mlづつビ
ーカーに取りそのまま何も溶解させないものを溶液4−
3、過酸化水素水を3%になるよう配合したものを溶液
4−4とした。溶液4−4は電気伝導度8.54mS、
pH6.45、25度であった。
【0038】この溶液4−3、4−4を図1様にZeを
両電極とし直流15V5分間の通電洗浄試験を試みた。
【0039】結果は溶液4−4で図2様に示す負極O’
面において完全に洗浄が行われ、P’面においても残留
は少なく、正極O面においても洗浄程度は高く、P面で
は多少残留が認められた。また、アルミの腐蝕はその
後、10分間の通電でも肉眼で変色その他の変化は認め
られなかつた。溶液4−4では溶液4に相反し、負極で
のガスの発生はほとんど見受けられなかった。溶液4−
3においてはどの面も洗浄力はよいとは言えなかった。
【0040】溶液4−4を使用した洗浄では酸化還元性
をもった過酸化水素を使用する場合、直流電流では正
極、負極において、洗浄の若干の差はあるが被洗浄物で
あるアルミの腐蝕は両極において認められないように見
受けられるため、両極に洗浄物を配し、交流電流を通電
し洗浄することも可能である。
【0041】溶液4−4においてZe洗浄後液でZdの
洗浄を同様に直流15V5分間の洗浄試験を試みた。
【0042】結果はZeに示すものと同様の結果となっ
た。
【0043】溶液4−3に過マンガン酸カリウムを約
0.2%になるよう溶解したpH7.02、電気伝導度
10.19mS、20度の溶液がある。この溶液200
mlをビーカーに入れ図1様に正極にZd、Ze、負極
にZd、Zeそれぞれ2枚づつを電極とし、直流15V
5分間の通電試験を試みた。
【0044】結果はどの極どの材質においても黒変し、
何かが焼き付いたような色合いを呈し、洗浄できたとは
言えない結果であった。この結果から、重金属元素を含
む化合物を溶解することは好ましくないことがわかる。
【0045】このように被洗浄物に通電させることによ
り従来の洗浄方法では十分に行えなかった洗浄が可能と
なることになる。
【0046】通電させる電圧は被洗浄物の材質や量、洗
浄物と相反する電極の位置や種類、被洗浄物の汚れの種
類、溶液の種類や量、電気伝導度、容器の形状などによ
りそれに合致した通電ができる。
【0047】溶液は洗浄物の材質や量、通電させる電
圧、被洗浄物を正極にするか、負極にするか、両極にす
るかにより溶解させる溶質の種類や量、電気伝導度を任
意にきめることができる。たとへば、過酸化水素や過酸
化カルシウム、過酢酸などの過酸化物を溶解した溶液を
使用した酸化性のものの場合、負極での洗浄が正極に比
べ有利になることもある。また、還元剤や酸化剤ではp
Hにより安定度が悪い場合があるので注意が必要であ
る。
【0048】また、溶媒に水以外のものを使用すること
ができる。
【0049】ここに図5に示すごとく50Lのステンレ
ス容器1がある。この容器を負極とし通電棒2を正極と
しその通電棒2に被洗浄物3を接触させ通電しうる状態
とし、溶液4に被洗浄物3を浸漬させ給電器Aより、リ
ードa、a’を介し直流24Vを通電させた。11は正
極通電棒2と負極ステンレス容器1とを接触させること
なく絶縁するための絶縁構造をなす部分で、1xは正極
である被洗浄物と負極であるステンレス容器が触れるこ
とのないようにステンレス容器内面に被覆された網目状
の樹脂製絶縁物である。1xは絶縁物であればいかよう
なものでも使用できる。
【0050】この装置を利用し、血液の付着した医療用
ステンレス製器具10個の洗浄試験を試みた。試験は常
温で5分間行われ洗浄結果はどの器具においても完全に
異物が剥離した。
【0051】次に図6、6−1は樹脂製の20L容器5
を上面から見た図で負極としての白金1aを容器内面5
カ所に配置した。図6、6−2は容器5の側面断面図で
ステンレス製試験管立て2aを正極とし、その試験管立
てに接触するよう被洗浄物3を3個を全て浸析されるよ
う溶液4を注入した。1yは負極白金電極1aと正極試
験管立て2aや被洗浄物3が触れることのないことと白
金電極1aを保護する目的の網目状の樹脂の絶縁物であ
る。また、1yにはセラミックなどを使用することも可
能である。1yは1aに触れることのない構造のもので
あればいかなるものを使用することも可能で、これらは
電極洗浄の目的で脱着可能とすることが望ましい。
【0052】この装置においても、被洗浄物3を試験管
立て2aに接触させ、常温で直流15V5分間通電させ
れば、被洗浄物の異物を洗浄することができた。
【0053】次にパイプ状のステンレス洗浄試験を試み
た。図7 7−1に示す6はステンレスパイプの断面で
ありこの内面に血液を付着させ2カ月間乾燥したものと
した。このステンレスパイプ6を正極とし、7に示すス
テンレス線を負極とし、溶液4に図7−2のように浸漬
し直流15V5分常温で洗浄試験を試みた。
【0054】ステンレス線7の回りにはステンレス線7
がステンレスパイプ6に触れることのない網目状の絶縁
樹脂8が配される構造となっている。この絶縁物8はま
んべんなく6と7が溶液4を介し通電されるものであれ
ばどのような材料を使用しいかなる構造のものでもよ
い。
【0055】洗浄試験結果はステンレスパイプを縦方向
に切断し確認した結果、残留物は確認できなかった。
【0056】溶液4のように還元性のものとする場合は
負電極に腐蝕の少ない白金や金などを代表とする金属を
使用することが望ましい。また、長期使用によりこれら
の電極に異物が付着することがあるのでその洗浄を行う
必要がある。
【0057】溶液を酸化性のものにする場合は正極に白
金や金などを代表とする金属を使用し、被洗浄物を負極
に配置することが望ましい場合がある。
【0058】これらのように、溶液の種類と被洗浄物を
含めた電極をどちらに配置するかにより、メッキ前の皮
膜を取るための電気洗浄のように1製品1回きりではな
いため、被洗浄物の腐蝕、溶解が進行することや、異極
である電極が腐蝕溶解する等の弊害が生じる場合がある
ので注意が必要である。
【0059】ここに水道水に亜硫酸ナトリウム約0.9
%になるように調整された溶液がある。この溶液に硫酸
を加えpH8.2になるよう調整した溶液を使用し、図
6様の装置で洗浄を行った。その後通電を停止しグルタ
ルアルデヒドを2%になるよう注入し常温で120分間
放置した。
【0060】この結果、種々の細菌やウイルスが不活性
化することは公知の事実である。
【0061】また、洗浄前にグルタルアルデヒドを投入
しておくことも可能である。
【0062】このように、投入されうる殺菌剤の有効p
Hなど溶液の質や温度をそれに合致させ洗浄と殺菌を同
時に行うことができる。
【0063】酸化性の殺菌剤であれば溶液を酸化性にす
る必要が生じることがある。また、pHが弱酸性で効力
を発揮する殺菌剤を使用するのであればあらかじめ洗浄
液pHを弱酸性に設定しておけばよい。
【0064】また、ハロゲン族系の殺菌剤や漂白剤を使
用するのであれば洗浄終了後、通電を停止した状態でそ
れらの薬剤を投入することが望ましい。
【0065】たとえば、溶液4を使用した洗浄後液は還
元状態を示すことが多い。そのpHや還元状態で都合が
悪い場合はpH降下物や酸化物を投入し通常の状態若し
くは酸化状態とし、殺菌剤を投与し活性させることも可
能となる。
【0066】また、洗浄後液に溶液調整剤や殺菌剤を投
入することを自動的に行う装置も可能である。
【0067】本洗浄装置では被洗浄物が浸漬されている
溶液に通電させるためガスが発生する場合が多い。たと
えば、溶液4のように水を溶媒とした場合、負極からは
水素ガスが発生する。また、溶液4では還元状態である
ため、正極からは少ないが酸素ガスが発生する。
【0068】これらは、開放された室外や換気の行き届
いた室内であれば問題はないが、閉鎖された小さな室内
で洗浄を大量に行った場合問題となる可能性がある。
【0069】その解決策としては、まず、溶液の種類や
濃度を選定し極力ガスの発生が少ないものを選ぶ。装置
を密閉し、触媒を利用し発生する気体が水素や酸素であ
れば水とすることが望ましい。
【0070】図8は発生したガスを室内に放出させるこ
となく室外へ放出させる装置の簡単な図である。Cは洗
浄容器、Dは洗浄容器を密閉させるための蓋、Eは吸気
ファン、Fは室外への排気ダクトで、室外Gへガスを排
出する仕組みである。白矢印は室内空気の吸気で、黒矢
印はガスの含まれた排気である。もし、問題となるガス
が発生するのなら排気ダクトFの部分へ触媒を担持させ
たハニカムやその他の装置を配置すればよい。
【0071】このような装置を設け、溶液への通電は蓋
Dが閉まった状態で、吸気ファンEが作動する状態での
み行われないようにすれば、ガスが発生し、室内へ充満
し人体への危害や引火、発火、爆発等の危険性は回避で
きる。
【0072】また、高い電流や電圧での給電を行う場合
は商用電源との絶縁を目的とする絶縁トランスや接地を
設けることにより感電や漏電を防止すると共に、排気装
置などの蓋を設けることにより、通電溶液や電極に人体
が触れることのない状態で通電が開始される安全構造を
設定することも可能である。
【0073】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、通常洗浄
が困難な導電性被洗浄物を危険な薬品を使用せずに短時
間で十分な洗浄を可能とし、洗浄液に活性剤などを使用
しない環境にやさしい洗浄方法及び洗浄装置を提供する
ことを可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態を示す図である。
【図2】本発明に係る一実施形態を示す断面図である。
【図3】本発明に係る一実施形態を示す断面図である。
【図4】本発明に係る一実施形態を示す図である。
【図5】本発明に係る一実施形態を示す断面図である。
【図6】本発明に係る一実施形態を示す図である。
【図7】本発明に係る一実施形態を示す図である。
【図8】本発明に係る一実施形態を示す図である。
【符号の説明】
1 負極ステンレス製容器 2 正極ステンレス製棒 3 被洗浄物 4 洗浄溶液 Z ステンレス製板状被洗浄物 + 正極 − 負極
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年3月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項11
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】 次にZdを両電極とし図1様に配置し、
亜硫酸ナトリウムを1.6%溶解した水道水pH9.4
3、電気伝導度15.47mSに硫酸を加えpH7.5
に調整した溶液(電気伝導15.51mS、21度)を
使用し、直流15V5分間の通電洗浄試験を試みた。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】 ここに硝酸カリウムを水道水に溶解し電
気伝導度を25度、9.4mS程度に調整した溶液pH
6.88がある。この溶液をそれぞれ100mlづつビ
ーカーに取りそのまま何も溶解させないものを溶液4−
3、過酸化水素を3%になるよう配合したものを溶液4
−4とした。溶液4−4は電気伝導度8.54mS、p
H6.45、25度であった。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】 次に図6、6−1は樹脂製の20L容器
5を上面から見た図で負極としての白金1aを容器内面
5カ所に配置した。図6、6−2は容器5の側面断面図
でステンレス製試験管立て2aを正極とし、その試験管
立てに接触するよう被洗浄物3を3個を全て浸漬される
よう溶液4を注入した。1yは負極白金電極1aと正極
試験管立て2aや被洗浄物3が触れることのないことと
白金電極1aを保護する目的の網目状の樹脂の絶縁物で
ある。また、1yにはセラミックなどを使用することも
可能である。1yは1aに触れることのない構造のもの
であればいかなるものを使用することも可能で、これら
は電極洗浄の目的で脱着可能とすることが望ましい。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンパク質や脂質の付着した金属など導
    電物質である製品や材料を洗浄する分野において、洗浄
    溶液に通電することを特徴とする洗浄方法及び洗浄装
    置。
  2. 【請求項2】 洗浄されうる導電物質を電極となりうる
    ように配置することを特徴とする請求項1に記載の洗浄
    方法及び洗浄装置。
  3. 【請求項3】 直流電流を通電し被洗浄物を正極若しく
    は負極に配置し、被洗浄物を配置した極と相反する極を
    被洗浄物の投入された溶液の回りに1カ所以上配置する
    ことを特徴とする請求項1及び請求項2に記載の洗浄方
    法及び洗浄装置。
  4. 【請求項4】 洗浄溶液に電気伝導度を上昇させること
    を目的とする化合物を溶解もしくは混合することを特徴
    とする溶液を使用する請求項1及び請求項2、請求項3
    に記載の洗浄方法及び洗浄装置。
  5. 【請求項5】 洗浄溶液にたとえば亜硫酸ナトリウム、
    チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウムなどを代表とする
    還元剤を溶解させた溶液を使用することを特徴とする請
    求項4に記載の洗浄方法及び洗浄装置。
  6. 【請求項6】 洗浄液にたとえば過酸化水素などを代表
    とする非イオン性化合物や硝酸もしくは亜硝酸塩類や過
    酸化物を含む化合物などを代表とする非重金属の酸化性
    化合物を溶解もしくは混合使用することを特徴とする請
    求項1及び請求項2、請求項3、請求項4に記載の洗浄
    方法及び洗浄装置。
  7. 【請求項7】 洗浄溶液pH濃度を5から9の範囲内に
    調整された溶液を使用することを特徴とする請求項4及
    び請求項5、請求項6に記載の洗浄方法及び洗浄装置。
  8. 【請求項8】 洗浄溶液に任意にハロゲン族元素を含む
    化合物を溶解させない溶液を使用することを特徴とする
    請求項4及び請求項5、請求項6、請求項7に記載の洗
    浄方法及び洗浄装置。
  9. 【請求項9】 洗浄溶液に任意に有機質原料を溶解もし
    くは混合させない溶液を使用することを特徴とする請求
    項1及び請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請
    求項6、請求項7、請求項8に記載の洗浄方法及び洗浄
    装置。
  10. 【請求項10】 通電前溶液もしくは通電後溶液に殺菌
    剤を溶解もしくは混合する溶液を使用することを特徴と
    する請求項1及び請求項2、請求項3、請求項4、請求
    項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9に記載
    の洗浄方法及び洗浄装置。
  11. 【請求項11】洗浄後、洗浄物や溶洗浄溶液が洗浄装置
    に放置された状態で洗浄溶液への通電を停止し、殺菌剤
    を自動的若しくは人為的に投入もしくは注入することを
    特徴とする請求項1及び請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項6に記載の洗浄方法及び洗浄装置。
  12. 【請求項12】排気装置を設けることを特徴とする請求
    項1及び請求項2、請求項3に記載の洗浄装置。 【0001】
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1650329A3 (en) * 2004-10-21 2007-11-07 Trust Sterile Services Limited Apparatus and method for electrolytic cleaning
JP2011056422A (ja) * 2009-09-10 2011-03-24 Aloka Co Ltd ノズル洗浄装置
JP2012020277A (ja) * 2010-07-12 2012-02-02 Samsung Mobile Display Co Ltd 洗浄装置

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