JP2004290612A - 高電圧放電を用いたまな板殺菌装置と殺菌方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】まな板やまな板近傍の対象物を簡便な設備で容易に殺菌することができるまな板殺菌装置と殺菌方法を提供する。
【解決手段】殺菌カバー30を高周波高電圧が印加された電極21が内蔵されたまな板10の表面上に載置すると、殺菌カバー30内部の電熱ヒータ33の表面の接地電極32とまな板10の表面との間にコロナ放電が発生し、それによって発生したプラズマによってまな板10の表面に付着していた菌は破壊され、さらに薬液供給装置36によりスプレー用ノズル35の開口から薬液をまな板10の表面に散布すると表面のプラズマで破壊された菌が殺菌されて蘇生能力を奪われ、同時にプラズマが散布された薬液を分解する。また、電熱ヒータ33からの輻射加熱によってまな板10の表面の温度が上昇し付着している菌に対してさらに殺菌効果を生ずるとともに、高温となることによって放電効果が上昇する。
【選択図】 図3
【解決手段】殺菌カバー30を高周波高電圧が印加された電極21が内蔵されたまな板10の表面上に載置すると、殺菌カバー30内部の電熱ヒータ33の表面の接地電極32とまな板10の表面との間にコロナ放電が発生し、それによって発生したプラズマによってまな板10の表面に付着していた菌は破壊され、さらに薬液供給装置36によりスプレー用ノズル35の開口から薬液をまな板10の表面に散布すると表面のプラズマで破壊された菌が殺菌されて蘇生能力を奪われ、同時にプラズマが散布された薬液を分解する。また、電熱ヒータ33からの輻射加熱によってまな板10の表面の温度が上昇し付着している菌に対してさらに殺菌効果を生ずるとともに、高温となることによって放電効果が上昇する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はまな板殺菌装置と殺菌方法に関し、特に高電圧放電を用いたまな板殺菌装置とまな板ならびにその近傍の殺菌方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
食品加工工場や厨房における食品の加工には、まな板とナイフ(包丁)を用いた加工が大きな比重を占めている。この加工は人手によって行われるので加工対象品によって持ち込まれた汚染や、人間の手やナイフやまな板を介した汚染や、その広がりが食品衛生上大きな問題となっており、これらによる食中毒事件もしばしば発生している。
【0003】
そのためこれらの水洗いによる汚物や菌の除去が基本として行われているが、水洗いによって除去されない菌もあることから、まな板表面や人間の手の表面については蒸発の早いアルコール等の殺菌性を有する液体の噴霧による殺菌が広く行われている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−282343号公報
【特許文献2】
特開2002−293169号公報
【特許文献3】
特開2002−102313号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、まな板に確実に殺菌性の液体を散布することは容易ではなく、また殺菌性の液体の洗浄では手が荒れる原因となるという問題点がある。この問題を解決するために例えば特開2002−282343号公報にはまな板殺菌消毒器が開示されている。また、これらの方法では作業中に同時に殺菌を行うことはできないという問題がある。
【0006】
一方、コンベア上を流れる対象物の連続殺菌法としては固定電荷印加電極とベルトの間に高電圧を印加して殺菌を行う方法が例えば特開2002−293169号公報、特開2002−102313号公報に開示されているが、大型の設備であり、まな板のような小物の殺菌に適用することは困難である。
【0007】
本発明の目的は、まな板やまな板近傍の対象物を簡便な設備で容易に殺菌することができるまな板殺菌装置と殺菌方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の高電圧放電を用いたまな板殺菌装置は、
調理用のまな板の表面を殺菌するためのまな板殺菌装置であって、殺菌の対象となるまな板は誘電体材料の内部に高電圧用の電極とその電極を外部に接続するための給電ケーブルとを有し、まな板殺菌装置は給電ケーブルに所定の電圧を印加可能な交流高周波高電圧発生装置と、まな板表面からの放電を受けるためにそのまな板表面から所定の間隔に保持可能な接地電極とを備え、高電圧が印加されたまな板とそのまな板の表面上に対向して配置された接地電極との間の放電プラズマによりまな板の表面上の殺菌が行われることを特徴とする。
【0009】
さらに、まな板表面から所定の間隔に保持可能な加熱ヒータが設けられていてもよく、加熱ヒータが放電用の接地電極を兼ねていてもよい。
【0010】
さらに、外部の供給装置から給送される殺菌用の薬品をまな板上に噴霧可能なノズルがまな板表面から所定の間隔に保持可能に設けられていてもよく、殺菌用の薬品が過酸化水素水、電気分解酸性水、次亜塩素酸のいずれかであってもよい。
【0011】
本発明の高電圧放電を用いた殺菌方法は、
内部に高電圧用の電極とその電極を外部に接続するための給電ケーブルとを有し、高電圧用の電極には給電ケーブルを経由して高周波高電圧が印加されている誘電材料からなるまな板を用いた殺菌方法であって、まな板からの放電用の接地電極をそのまな板の表面から所定の間隔を置いて保持し、高電圧用の電極と接地電極との間に発生する放電プラズマによりまな板の表面を殺菌することを特徴とする。
【0012】
接地電極は加熱ヒータ上に設けられており、その加熱ヒータの加熱による殺菌と、温度上昇に伴って増加した放電プラズマの放電現象とによってまな板の表面を殺菌してもよく、さらに、殺菌用の薬品の散布によってまな板の表面の殺菌を促進し、散布された薬品は放電プラズマにより無害化されてもよい。
【0013】
他の態様では、内部に高電圧用の電極とその電極を外部に接続するための給電ケーブルとを有し、高電圧用の電極には給電ケーブルを経由して高周波高電圧が印加されているまな板を用いた殺菌方法であって、まな板に接近した誘電体と電極の埋め込まれたそのまな板の表面との間に発生する放電プラズマによって誘電体を殺菌することを特徴とする。
【0014】
誘電体が食品であり、その食品のまな板に接近した表面が殺菌されてもよく、誘電体が作業者の手であり、作業者の手のまな板に接近した表面が殺菌されてもよく、誘電体が作業者に把持されたナイフであり、作業者に把持されたナイフのまな板に接近した表面が殺菌される
内部に高周波高電圧を印加可能な電極が設けられているまな板の表面と接地導体あるいは誘電体との間に発生した放電プラズマによって殺菌が行われるので、簡単な装置で容易に殺菌を行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態のまな板殺菌装置の構成を示す模式的ブロック構成図である。まな板10は誘電体材料から構成されていればよいが、高密度ポリエチレンなどで構成された樹脂製のまな板が望ましい。まな板10の内部には、まな板10の表面積に近い寸法の導電材料からなる高電圧用電極21が埋め込まれている。高電圧電極21には高周波高電圧発生装置23からの給電を受けるためのケーブル22が接続されており、ケーブル22の他端は高周波高電圧発生装置23に接続が可能である。
【0016】
高周波高電圧発生装置23は所望の周波数で所望の電圧が発生できる装置であればよく、公知の装置が利用できる。本実施の形態の実施例ではまな板10の表面と接地電極31の間隔を3mmとして1kHz、15kVの電源を使用して有効な殺菌効果を得ているがこれに限定されるものではなく、まな板10の表面と接地電極31との間にコロナ放電によるプラズマを発生できればよく、電圧もこれまでの実験結果によれば30KVまで上げても支障がなく、人体との間にコロナ放電が発生しても人体に対する直接の影響は認められない。
【0017】
まな板10上を覆う形の殺菌カバー30内には、殺菌カバー30がまな板10上に載置された状態でまな板10の表面と所定の間隔でまな板10の表面と対向するように接地電極31が設けられており、接地電極31は外部で接地されている。接地電極31とまな板10の表面との間隔は15Kv、1KHzの高周波高電圧の条件で3mm程度でも良好な結果が得られたが、電圧、周波数、まな板の構成材料などの条件によって所定の値を設定することができる。また、第1の実施の形態では接地電極31が殺菌カバー30の内部に設けられる構成となっているがこれに限定されるものではなく、第2、第3の実施の形態を含めて、接地電極31とまな板10の表面とを所定の間隔に保持できる方法であればよく、例えば接地電極31の下面に支持脚が設けられていてもよく、人手でまな板10の上に保持してもよい。
【0018】
高周波高電圧発生装置23から給電を受けている状態のまな板10の上に殺菌カバー30を用いるなどして接地電極31を所定の間隔に保持すると、接地電極31とまな板10の表面との間にコロナ放電が発生し、放電によるプラズマによってまな板10の表面に付着していた菌は破壊される。
【0019】
まな板10のケーブル22は高周波高電圧発生装置23と着脱可能となっているので、高周波高電圧発生装置23と切り離して任意の場所でまな板10として使用することができる。殺菌のときだけ高周波高電圧発生装置23と接続してもよいが、常時高周波高電圧発生装置23と接続しておくと後述のように作業中にまな板10に接近する食品の下面や人手の殺菌効果も得られる。
【0020】
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。図2は本発明の第2の実施の形態のまな板殺菌装置の構成を示す模式的ブロック構成図である。図1と共通の部分については同一の符号を付し説明を省略する。第2の実施の形態では第1の実施の形態に加えて殺菌カバー30内に管状の電熱ヒータ33が設けられている。電熱ヒータ33は電源34と接続可能となっており、殺菌カバー30をまな板10の表面上に載置したときにまな板10の全体の表面を加熱できるようにまな板10に近接するように所定数配置されており、電熱ヒータ33の表面が第1の実施の形態の接地電極31に代わって接地電極32となっている。ここでは電熱ヒータ33が接地電極の役割を兼ねており、装置の構成が簡単となるがいるが電熱ヒータ33と接地電極31とがそれぞれが独立して設けられていてもよい。第1の実施の形態で説明したように必ずしも殺菌カバー30を使用せず電熱ヒータ33を何らかの方法でまな板10の表面から所定の間隔に保持してもよい。また、ここでは電熱ヒータ33を管状としたが平面状のヒータでその導電性の輻射面が接地電極32となっていてもよい。
【0021】
殺菌カバー30をまな板10の表面上に載置するなどして電熱ヒータ33をまな板10の表面から所定の間隔に保持して電熱ヒータ33に通電したときに、電熱ヒータ33の表面の接地電極32とまな板10の表面との間にコロナ放電が発生し、放電によるプラズマによってまな板10の表面に付着していた菌は破壊されるとともに、電熱ヒータ33からの輻射加熱によってまな板10の表面の温度が上昇して付着している菌に対してさらに殺菌効果を生ずる。また、高温の状態においてはHeeted Wire と呼ばれる現象で放電効果が上昇する。
【0022】
次に、本発明の第3の実施の形態について図面を参照して説明する。図3は本発明の第3の実施の形態のまな板殺菌装置の構成を示す模式的ブロック構成図である。図1および図2と共通の部分については同一の符号を付し説明を省略する。第3の実施の形態では第2の実施の形態に加えて殺菌カバー30内に薬液噴霧のためのスプレー用ノズル35が設けられている。スプレー用ノズル35は配管37を介して薬液供給装置36と接続されている。ここでもそれぞれの機器を所定の位置に保持する方法があれば殺菌カバー30は必ずしも必要ではない。殺菌カバー30をまな板10の表面上に載置するなどして電熱ヒータ33をまな板10の表面から所定の間隔に保持して電熱ヒータ33に通電したときに、電熱ヒータ33の表面の接地電極32とまな板10の表面との間にコロナ放電が発生し、それによって発生したプラズマによってまな板10の表面に付着していた菌は破壊され、さらに薬液供給装置36を作動させるとスプレー用ノズル35の開口から薬液がまな板10の表面に散布され表面上のプラズマで破壊された菌が殺菌されて蘇生能力を奪うと同時に、プラズマが散布された薬液を分解する。この場合薬液が過酸化水素(H2O2)の場合は分解時に発生するOHラジカルによってさらに殺菌が行われる。また、電熱ヒータ33からの輻射加熱によってまな板10の表面の温度が上昇し付着している菌に対してさらに殺菌効果を生ずるとともに、高温となることによって放電効果が上昇する。薬液としては食品衛生上安全な殺菌性を有する薬液であればよく、過酸化水素水、電気分解酸性水、次亜塩素酸が望ましい。また、薬液噴霧の際に超音波を利用して薬液をまな板10上に均一に散布できれば少ない薬液で効果をあげることができる。
【0023】
第3の実施の形態では、スプレー用ノズル35に薬液供給装置36から薬液を供給することとしているが、まな板10の表面に薬液を散布できればよく、例えばハンドスプレーを用いて人手で散布した後に電熱ヒータ33と接地電極32を配置すれば装置を使用しないで容易に薬液の散布を行うことができ、同様の効果が得られる。
【0024】
なお、薬液を散布しなくても長時間放電を行えば、まな板10上の水から過酸化水素やオゾンが生成するので、その生成物によっても殺菌が行われる。
【0025】
次に、本発明の第4の実施の形態について図面を参照して説明する。図4は本発明の第4の実施の形態のまな板に接近する誘電体の殺菌方法を示す模式的ブロック構成図である。図1と共通の部分については同一の符号を付し説明を省略する。第1から第3の実施の形態ではまな板殺菌装置を用いたまな板10の殺菌方法について説明したが、第4に実施の形態ではまな板殺菌装置に用いられるまな板10を用いたまな板10に近接する誘電体のまな板側の表面の殺菌方法である。
【0026】
図4には誘電体として食品41を例として表示している。内部の高電圧用電極21に高周波高電圧が印加されているまな板10の表面に、まな板10で加工するための食品41が作業者の手によって近付けられると、食品41のまな板10に面した下面とまな板10の表面との間にコロナ放電が発生し、プラズマによって食品41の下面とまな板10の表面との菌が破壊される。食品41の下面に凹凸があるときには食品41がまな板10上に置かれた後でも間隙でコロナ放電が継続する。食品41の下面は接触による菌の付着の多い場所であり、菌の破壊の効果は大きい。
【0027】
同様に、誘電体である作業者の手のひらをまな板10の上面に近接させ、あるいは接触させることによって手のひらに付着した菌が破壊される。作業者は作業中に手のひらをまな板10に接触させることが多いので、減菌の効果は大きい。
【0028】
また、ナイフ(包丁)は刃自体は導電体であるが、誘電体である柄や手のひらを経由して把持されることによってまな板10に近接した刃とまな板10の表面との間にコロナ放電が生じ刃に付着した菌を破壊することができる。
【0029】
次に、本発明の殺菌方法による実験例について説明する。
【0030】
イースト菌検体を用いて各種の殺菌法による殺菌テストを行いテスト後の菌の減少桁数を調査した。
【0031】
実験例1: まな板上のサンプルに600ppmの過酸化水素を2分間噴霧
実験例2: サンプルの置かれたまな板と接地電極との間に40kV、700Hzの高周波高電圧を印加
実験例3: 電熱ヒータで180℃、2分間加熱
実験例4: 上記の過酸化水素1分間噴射後、上記の高周波電圧印加と加熱を同時に1分間実施。
【0032】
図5はイースト菌を用いた殺菌の実験結果を示すグラフである。図5に示されるように、いずれの場合でも6桁の菌の減少が見られた。これはいずれも殆ど完全に滅菌が行われたことを示す。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように本発明では、まな板やまな板近傍の対象物を簡便な設備で容易に殺菌することができるという効果がある。これは、まな板の内部に高周波高電圧が印加される電極板を内装し、まな板の表面に近接して配置した接地電極との間にコロナ放電を発生させ、それによって生じたプラズマによってまな板の表面の菌を破壊したからである。また、内部に高周波高電圧が印加される電極板を内装したまな板の表面に、誘電体である食品や手のひらを近接させることによって誘電体とまな板の表面との間にコロナ放電を発生させ、それによって生じたプラズマによって誘電体の表面の菌を破壊したからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のまな板殺菌装置の構成を示す模式的ブロック構成図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態のまな板殺菌装置の構成を示す模式的ブロック構成図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態のまな板殺菌装置の構成を示す模式的ブロック構成図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態のまな板に接近する誘電体の殺菌方法を示す模式的ブロック構成図である。
【図5】イースト菌を用いた殺菌の実験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
10 まな板
21 高電圧用電極
22 ケーブル
23 高周波高電圧発生装置
24 コロナ放電
30 殺菌カバー
31、32 接地電極
33 電熱ヒータ
34 電源
35 スプレー用ノズル
36 薬液供給装置
41 食品
51 作業者の手
【発明の属する技術分野】
本発明はまな板殺菌装置と殺菌方法に関し、特に高電圧放電を用いたまな板殺菌装置とまな板ならびにその近傍の殺菌方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
食品加工工場や厨房における食品の加工には、まな板とナイフ(包丁)を用いた加工が大きな比重を占めている。この加工は人手によって行われるので加工対象品によって持ち込まれた汚染や、人間の手やナイフやまな板を介した汚染や、その広がりが食品衛生上大きな問題となっており、これらによる食中毒事件もしばしば発生している。
【0003】
そのためこれらの水洗いによる汚物や菌の除去が基本として行われているが、水洗いによって除去されない菌もあることから、まな板表面や人間の手の表面については蒸発の早いアルコール等の殺菌性を有する液体の噴霧による殺菌が広く行われている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−282343号公報
【特許文献2】
特開2002−293169号公報
【特許文献3】
特開2002−102313号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、まな板に確実に殺菌性の液体を散布することは容易ではなく、また殺菌性の液体の洗浄では手が荒れる原因となるという問題点がある。この問題を解決するために例えば特開2002−282343号公報にはまな板殺菌消毒器が開示されている。また、これらの方法では作業中に同時に殺菌を行うことはできないという問題がある。
【0006】
一方、コンベア上を流れる対象物の連続殺菌法としては固定電荷印加電極とベルトの間に高電圧を印加して殺菌を行う方法が例えば特開2002−293169号公報、特開2002−102313号公報に開示されているが、大型の設備であり、まな板のような小物の殺菌に適用することは困難である。
【0007】
本発明の目的は、まな板やまな板近傍の対象物を簡便な設備で容易に殺菌することができるまな板殺菌装置と殺菌方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の高電圧放電を用いたまな板殺菌装置は、
調理用のまな板の表面を殺菌するためのまな板殺菌装置であって、殺菌の対象となるまな板は誘電体材料の内部に高電圧用の電極とその電極を外部に接続するための給電ケーブルとを有し、まな板殺菌装置は給電ケーブルに所定の電圧を印加可能な交流高周波高電圧発生装置と、まな板表面からの放電を受けるためにそのまな板表面から所定の間隔に保持可能な接地電極とを備え、高電圧が印加されたまな板とそのまな板の表面上に対向して配置された接地電極との間の放電プラズマによりまな板の表面上の殺菌が行われることを特徴とする。
【0009】
さらに、まな板表面から所定の間隔に保持可能な加熱ヒータが設けられていてもよく、加熱ヒータが放電用の接地電極を兼ねていてもよい。
【0010】
さらに、外部の供給装置から給送される殺菌用の薬品をまな板上に噴霧可能なノズルがまな板表面から所定の間隔に保持可能に設けられていてもよく、殺菌用の薬品が過酸化水素水、電気分解酸性水、次亜塩素酸のいずれかであってもよい。
【0011】
本発明の高電圧放電を用いた殺菌方法は、
内部に高電圧用の電極とその電極を外部に接続するための給電ケーブルとを有し、高電圧用の電極には給電ケーブルを経由して高周波高電圧が印加されている誘電材料からなるまな板を用いた殺菌方法であって、まな板からの放電用の接地電極をそのまな板の表面から所定の間隔を置いて保持し、高電圧用の電極と接地電極との間に発生する放電プラズマによりまな板の表面を殺菌することを特徴とする。
【0012】
接地電極は加熱ヒータ上に設けられており、その加熱ヒータの加熱による殺菌と、温度上昇に伴って増加した放電プラズマの放電現象とによってまな板の表面を殺菌してもよく、さらに、殺菌用の薬品の散布によってまな板の表面の殺菌を促進し、散布された薬品は放電プラズマにより無害化されてもよい。
【0013】
他の態様では、内部に高電圧用の電極とその電極を外部に接続するための給電ケーブルとを有し、高電圧用の電極には給電ケーブルを経由して高周波高電圧が印加されているまな板を用いた殺菌方法であって、まな板に接近した誘電体と電極の埋め込まれたそのまな板の表面との間に発生する放電プラズマによって誘電体を殺菌することを特徴とする。
【0014】
誘電体が食品であり、その食品のまな板に接近した表面が殺菌されてもよく、誘電体が作業者の手であり、作業者の手のまな板に接近した表面が殺菌されてもよく、誘電体が作業者に把持されたナイフであり、作業者に把持されたナイフのまな板に接近した表面が殺菌される
内部に高周波高電圧を印加可能な電極が設けられているまな板の表面と接地導体あるいは誘電体との間に発生した放電プラズマによって殺菌が行われるので、簡単な装置で容易に殺菌を行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態のまな板殺菌装置の構成を示す模式的ブロック構成図である。まな板10は誘電体材料から構成されていればよいが、高密度ポリエチレンなどで構成された樹脂製のまな板が望ましい。まな板10の内部には、まな板10の表面積に近い寸法の導電材料からなる高電圧用電極21が埋め込まれている。高電圧電極21には高周波高電圧発生装置23からの給電を受けるためのケーブル22が接続されており、ケーブル22の他端は高周波高電圧発生装置23に接続が可能である。
【0016】
高周波高電圧発生装置23は所望の周波数で所望の電圧が発生できる装置であればよく、公知の装置が利用できる。本実施の形態の実施例ではまな板10の表面と接地電極31の間隔を3mmとして1kHz、15kVの電源を使用して有効な殺菌効果を得ているがこれに限定されるものではなく、まな板10の表面と接地電極31との間にコロナ放電によるプラズマを発生できればよく、電圧もこれまでの実験結果によれば30KVまで上げても支障がなく、人体との間にコロナ放電が発生しても人体に対する直接の影響は認められない。
【0017】
まな板10上を覆う形の殺菌カバー30内には、殺菌カバー30がまな板10上に載置された状態でまな板10の表面と所定の間隔でまな板10の表面と対向するように接地電極31が設けられており、接地電極31は外部で接地されている。接地電極31とまな板10の表面との間隔は15Kv、1KHzの高周波高電圧の条件で3mm程度でも良好な結果が得られたが、電圧、周波数、まな板の構成材料などの条件によって所定の値を設定することができる。また、第1の実施の形態では接地電極31が殺菌カバー30の内部に設けられる構成となっているがこれに限定されるものではなく、第2、第3の実施の形態を含めて、接地電極31とまな板10の表面とを所定の間隔に保持できる方法であればよく、例えば接地電極31の下面に支持脚が設けられていてもよく、人手でまな板10の上に保持してもよい。
【0018】
高周波高電圧発生装置23から給電を受けている状態のまな板10の上に殺菌カバー30を用いるなどして接地電極31を所定の間隔に保持すると、接地電極31とまな板10の表面との間にコロナ放電が発生し、放電によるプラズマによってまな板10の表面に付着していた菌は破壊される。
【0019】
まな板10のケーブル22は高周波高電圧発生装置23と着脱可能となっているので、高周波高電圧発生装置23と切り離して任意の場所でまな板10として使用することができる。殺菌のときだけ高周波高電圧発生装置23と接続してもよいが、常時高周波高電圧発生装置23と接続しておくと後述のように作業中にまな板10に接近する食品の下面や人手の殺菌効果も得られる。
【0020】
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。図2は本発明の第2の実施の形態のまな板殺菌装置の構成を示す模式的ブロック構成図である。図1と共通の部分については同一の符号を付し説明を省略する。第2の実施の形態では第1の実施の形態に加えて殺菌カバー30内に管状の電熱ヒータ33が設けられている。電熱ヒータ33は電源34と接続可能となっており、殺菌カバー30をまな板10の表面上に載置したときにまな板10の全体の表面を加熱できるようにまな板10に近接するように所定数配置されており、電熱ヒータ33の表面が第1の実施の形態の接地電極31に代わって接地電極32となっている。ここでは電熱ヒータ33が接地電極の役割を兼ねており、装置の構成が簡単となるがいるが電熱ヒータ33と接地電極31とがそれぞれが独立して設けられていてもよい。第1の実施の形態で説明したように必ずしも殺菌カバー30を使用せず電熱ヒータ33を何らかの方法でまな板10の表面から所定の間隔に保持してもよい。また、ここでは電熱ヒータ33を管状としたが平面状のヒータでその導電性の輻射面が接地電極32となっていてもよい。
【0021】
殺菌カバー30をまな板10の表面上に載置するなどして電熱ヒータ33をまな板10の表面から所定の間隔に保持して電熱ヒータ33に通電したときに、電熱ヒータ33の表面の接地電極32とまな板10の表面との間にコロナ放電が発生し、放電によるプラズマによってまな板10の表面に付着していた菌は破壊されるとともに、電熱ヒータ33からの輻射加熱によってまな板10の表面の温度が上昇して付着している菌に対してさらに殺菌効果を生ずる。また、高温の状態においてはHeeted Wire と呼ばれる現象で放電効果が上昇する。
【0022】
次に、本発明の第3の実施の形態について図面を参照して説明する。図3は本発明の第3の実施の形態のまな板殺菌装置の構成を示す模式的ブロック構成図である。図1および図2と共通の部分については同一の符号を付し説明を省略する。第3の実施の形態では第2の実施の形態に加えて殺菌カバー30内に薬液噴霧のためのスプレー用ノズル35が設けられている。スプレー用ノズル35は配管37を介して薬液供給装置36と接続されている。ここでもそれぞれの機器を所定の位置に保持する方法があれば殺菌カバー30は必ずしも必要ではない。殺菌カバー30をまな板10の表面上に載置するなどして電熱ヒータ33をまな板10の表面から所定の間隔に保持して電熱ヒータ33に通電したときに、電熱ヒータ33の表面の接地電極32とまな板10の表面との間にコロナ放電が発生し、それによって発生したプラズマによってまな板10の表面に付着していた菌は破壊され、さらに薬液供給装置36を作動させるとスプレー用ノズル35の開口から薬液がまな板10の表面に散布され表面上のプラズマで破壊された菌が殺菌されて蘇生能力を奪うと同時に、プラズマが散布された薬液を分解する。この場合薬液が過酸化水素(H2O2)の場合は分解時に発生するOHラジカルによってさらに殺菌が行われる。また、電熱ヒータ33からの輻射加熱によってまな板10の表面の温度が上昇し付着している菌に対してさらに殺菌効果を生ずるとともに、高温となることによって放電効果が上昇する。薬液としては食品衛生上安全な殺菌性を有する薬液であればよく、過酸化水素水、電気分解酸性水、次亜塩素酸が望ましい。また、薬液噴霧の際に超音波を利用して薬液をまな板10上に均一に散布できれば少ない薬液で効果をあげることができる。
【0023】
第3の実施の形態では、スプレー用ノズル35に薬液供給装置36から薬液を供給することとしているが、まな板10の表面に薬液を散布できればよく、例えばハンドスプレーを用いて人手で散布した後に電熱ヒータ33と接地電極32を配置すれば装置を使用しないで容易に薬液の散布を行うことができ、同様の効果が得られる。
【0024】
なお、薬液を散布しなくても長時間放電を行えば、まな板10上の水から過酸化水素やオゾンが生成するので、その生成物によっても殺菌が行われる。
【0025】
次に、本発明の第4の実施の形態について図面を参照して説明する。図4は本発明の第4の実施の形態のまな板に接近する誘電体の殺菌方法を示す模式的ブロック構成図である。図1と共通の部分については同一の符号を付し説明を省略する。第1から第3の実施の形態ではまな板殺菌装置を用いたまな板10の殺菌方法について説明したが、第4に実施の形態ではまな板殺菌装置に用いられるまな板10を用いたまな板10に近接する誘電体のまな板側の表面の殺菌方法である。
【0026】
図4には誘電体として食品41を例として表示している。内部の高電圧用電極21に高周波高電圧が印加されているまな板10の表面に、まな板10で加工するための食品41が作業者の手によって近付けられると、食品41のまな板10に面した下面とまな板10の表面との間にコロナ放電が発生し、プラズマによって食品41の下面とまな板10の表面との菌が破壊される。食品41の下面に凹凸があるときには食品41がまな板10上に置かれた後でも間隙でコロナ放電が継続する。食品41の下面は接触による菌の付着の多い場所であり、菌の破壊の効果は大きい。
【0027】
同様に、誘電体である作業者の手のひらをまな板10の上面に近接させ、あるいは接触させることによって手のひらに付着した菌が破壊される。作業者は作業中に手のひらをまな板10に接触させることが多いので、減菌の効果は大きい。
【0028】
また、ナイフ(包丁)は刃自体は導電体であるが、誘電体である柄や手のひらを経由して把持されることによってまな板10に近接した刃とまな板10の表面との間にコロナ放電が生じ刃に付着した菌を破壊することができる。
【0029】
次に、本発明の殺菌方法による実験例について説明する。
【0030】
イースト菌検体を用いて各種の殺菌法による殺菌テストを行いテスト後の菌の減少桁数を調査した。
【0031】
実験例1: まな板上のサンプルに600ppmの過酸化水素を2分間噴霧
実験例2: サンプルの置かれたまな板と接地電極との間に40kV、700Hzの高周波高電圧を印加
実験例3: 電熱ヒータで180℃、2分間加熱
実験例4: 上記の過酸化水素1分間噴射後、上記の高周波電圧印加と加熱を同時に1分間実施。
【0032】
図5はイースト菌を用いた殺菌の実験結果を示すグラフである。図5に示されるように、いずれの場合でも6桁の菌の減少が見られた。これはいずれも殆ど完全に滅菌が行われたことを示す。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように本発明では、まな板やまな板近傍の対象物を簡便な設備で容易に殺菌することができるという効果がある。これは、まな板の内部に高周波高電圧が印加される電極板を内装し、まな板の表面に近接して配置した接地電極との間にコロナ放電を発生させ、それによって生じたプラズマによってまな板の表面の菌を破壊したからである。また、内部に高周波高電圧が印加される電極板を内装したまな板の表面に、誘電体である食品や手のひらを近接させることによって誘電体とまな板の表面との間にコロナ放電を発生させ、それによって生じたプラズマによって誘電体の表面の菌を破壊したからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のまな板殺菌装置の構成を示す模式的ブロック構成図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態のまな板殺菌装置の構成を示す模式的ブロック構成図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態のまな板殺菌装置の構成を示す模式的ブロック構成図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態のまな板に接近する誘電体の殺菌方法を示す模式的ブロック構成図である。
【図5】イースト菌を用いた殺菌の実験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
10 まな板
21 高電圧用電極
22 ケーブル
23 高周波高電圧発生装置
24 コロナ放電
30 殺菌カバー
31、32 接地電極
33 電熱ヒータ
34 電源
35 スプレー用ノズル
36 薬液供給装置
41 食品
51 作業者の手
Claims (12)
- 調理用のまな板の表面を殺菌するためのまな板殺菌装置であって、
殺菌の対象となる前記まな板は誘電体材料の内部に高電圧用の電極と該電極を外部に接続するための給電ケーブルとを有し、
前記まな板殺菌装置は前記給電ケーブルに所定の電圧を印加可能な交流高周波高電圧発生装置と、
前記まな板表面からの放電を受けるために該まな板表面から所定の間隔に保持可能な接地電極とを備え、
高電圧が印加された前記まな板と該まな板の表面上に対向して配置された前記接地電極との間の放電プラズマにより前記まな板の表面上の殺菌が行われることを特徴とするまな板殺菌装置。 - さらに、前記まな板表面から所定の間隔に保持可能な加熱ヒータが設けられている、請求項1に記載のまな板殺菌装置。
- 前記加熱ヒータが放電用の接地電極を兼ねている、請求項2に記載のまな板殺菌装置。
- さらに、外部の供給装置から給送される殺菌用の薬品を前記まな板上に噴霧可能なノズルが前記まな板表面から所定の間隔に保持可能に設けられている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のまな板殺菌装置。
- 前記殺菌用の薬品が過酸化水素水、電気分解酸性水、次亜塩素酸のいずれかである、請求項4に記載のまな板殺菌装置。
- 内部に高電圧用の電極と該電極を外部に接続するための給電ケーブルとを有し、前記高電圧用の電極には前記給電ケーブルを経由して高周波高電圧が印加されている誘電材料からなるまな板を用いた殺菌方法であって、
前記まな板からの放電用の接地電極を該まな板の表面から所定の間隔を置いて保持し、前記高電圧用の電極と前記接地電極との間に発生する放電プラズマにより前記まな板の表面を殺菌することを特徴とする殺菌方法。 - 前記接地電極は加熱ヒータ上に設けられており、該加熱ヒータの加熱による殺菌と、温度上昇に伴って増加した前記放電プラズマの放電現象とによって前記まな板の表面を殺菌する、請求項6に記載の殺菌方法。
- さらに、殺菌用の薬品の散布によって前記まな板の表面の殺菌を促進し、散布された前記薬品は前記放電プラズマにより無害化される、請求項6または請求項7のいずれか1項に記載の殺菌方法。
- 内部に高電圧用の電極と該電極を外部に接続するための給電ケーブルとを有し、前記高電圧用の電極には前記給電ケーブルを経由して高周波高電圧が印加されているまな板を用いた殺菌方法であって、
前記まな板に接近した誘電体と前記電極の埋め込まれた該まな板の表面との間に発生する放電プラズマによって前記誘電体を殺菌することを特徴とする殺菌方法。 - 前記誘電体が食品であり、該食品の前記まな板に接近した表面が殺菌される、請求項9に記載の殺菌方法。
- 前記誘電体が作業者の手であり、前記作業者の手の前記まな板に接近した表面が殺菌される、請求項9に記載の殺菌方法。
- 前記誘電体が作業者に把持されたナイフであり、前記作業者に把持されたナイフの前記まな板に接近した表面が殺菌される、請求項9に記載の殺菌方法。
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WO2011027542A1 (ja) | 2009-09-03 | 2011-03-10 | 国立大学法人大阪大学 | 液体にイオンを供給する方法および装置並びに殺菌方法および装置 |
US8871146B2 (en) | 2007-09-27 | 2014-10-28 | Satoshi Ikawa | Sterilization method and apparatus |
-
2003
- 2003-03-28 JP JP2003090897A patent/JP2004290612A/ja active Pending
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