JPH11229194A - 電析装置 - Google Patents

電析装置

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JPH11229194A
JPH11229194A JP3444398A JP3444398A JPH11229194A JP H11229194 A JPH11229194 A JP H11229194A JP 3444398 A JP3444398 A JP 3444398A JP 3444398 A JP3444398 A JP 3444398A JP H11229194 A JPH11229194 A JP H11229194A
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浩三 荒尾
Yusuke Miyamoto
祐介 宮本
Yuichi Sonoda
雄一 園田
Jo Toyama
上 遠山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板上にムラの発生しない一様な酸化膜を均
一に電析することができる電析装置を提供する。 【解決手段】 電析浴1016中で基板1001と電極
と2017に通電して、基板1001上に酸化物を成膜
する電析槽2009と、これを通過した基板1001を
水洗する水洗手段2030と、これを通過した基板10
01を強制乾燥する乾燥手段2051とを備えている電
析装置であって、少なくとも電析槽2009の出口側の
搬送経路に、これを通過した基板1001の少なくとも
成膜面を過湿状態にして、電析浴1016から基板表面
に持ち出された浴液の乾燥を防止するための加湿手段1
071が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステンレス帯板等
の基板上に電析法(電解めっき法及び電解析出法)によ
り酸化物膜を作成する電析装置に係り、特に基板上に均
一に酸化亜鉛膜を作成する電析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光起電力素子の製造においても、
真空プロセスに代わり、水溶液の電気化学的反応を利用
して基板上に酸化物を作成する技術が注目されている。
例えば、特開平09−092861号公報には、「光起
電力素子の製造方法」に係る発明が提案されており、
「電析法により長尺基板上に酸化亜鉛等の酸化物を作成
する方法、およびこれに使用する装置」について開示さ
れている。
【0003】図2は、同公報に基づいて、電析法により
酸化物を作成する装置の一例を示す概略図であり、電析
法により酸化亜鉛膜を作成するだけの機能に単純化した
ものである。
【0004】図2において、2001はロール状に巻か
れたステンレス帯板等の長尺基板であり、フープ材、ロ
ール基板またはウェブなどと呼ばれている。長尺基板2
001は、ボビンにコイル状に巻かれた円筒体状の基板
として、本装置へと搬送されてくる。
【0005】本装置では、コイル状の長尺基板2001
を基板繰り出しローラー2002に配置し、その表面保
護のために巻き入れられた合紙を合紙巻き上げローラー
2003により巻き出しつつ、繰り出された基板を基板
巻き上げローラー2062へと搬送し、巻き取ってい
る。
【0006】すなわち、基板2001は、その搬送経路
において、まず張力検出ローラー2005、給電ローラ
ー2006を経て電析槽2009内に入る。電析槽20
09の内部では、基板2001が支持ローラー201
3,2014により位置出しされ、電析法により酸化物
膜が作成される。
【0007】次に、電析槽2009を通過した基板20
01は、水洗槽2030内に導入されて水洗される。水
洗槽2030の内部での位置出しは、支持ローラー20
31,2066によって行われる。水洗槽2030を通
過した基板2001は、温風乾燥炉2051内に導入さ
れて乾燥される。
【0008】温風乾燥炉2051を通過した基板200
1は、支持ローラー2057を経て、蛇行修正ローラー
2059により横ずれが補正され、成膜表面を保護すべ
く、合紙繰り出しローラー2060から繰り出された新
しい合紙を巻き込んで、基板巻き上げローラー2062
に巻き上げられ、必要に応じて次工程へと搬送される。
【0009】張力検出ローラー2005は、基板200
1の動的な巻き張力を検知して、基板繰り出しローラー
2002の軸にリンクされた不図示のパウダークラッチ
等のブレーキ手段にフィードバックをかけ、張力を一定
に保持するものである。これにより、基板2001の搬
送経路が支持ローラー間で所定の値になるように設計さ
れている。
【0010】特に、本装置では、成膜面にローラーが触
れない構成となっているため、張力が弱いと、支持ロー
ラーから基板2001が外れたり、電析槽2009や水
洗槽2030の出入口で基板2001が垂れ下がって成
膜面を擦って傷付くなどの、不具合が発生する。
【0011】成膜面が触れない装置構成は、成膜面が損
傷を受けたり、汚れたりしないなどの利点があり、とり
わけ太陽電池の反射膜などのように、ミクロンサイズの
凹凸を薄膜上に形成しなければならない用途には好まし
い。
【0012】給電ローラー2006は長尺基板にカソー
ド側の電位を印加するためのもので、なるべく電析浴に
近いところに設置され、電源2008の負極側に接続さ
れている。
【0013】電析槽2009は、電析浴2016を保持
すると共に、基板2001の経路を定め、それに対して
アノード2017を設置して、このアノード2017に
給電バー2015を介して電源2008から正極の電位
を印加する。これにより、電析浴中で基板2001を
負、アノード2017を正とする電気化学的な電解析出
プロセスが進行する。
【0014】電析浴2016が高温に保たれるときは、
水蒸気の発生がかなり多くなるので、蒸気排出ダクト2
010、2011、2012から水蒸気を逃がしてや
る。
【0015】また、電析浴2016を攪拌するために、
攪拌エアー導入管2019からエアーを導入して、電祈
槽2009内のエアー吹き出し管2018からエアーを
バブリングする。
【0016】電析槽2009に高温の浴液を補給するに
は、電析循環槽2025を設け、この中にヒーター20
24を設置して浴を加温し、かかる浴液を浴循環ポンプ
2023から電析浴液供給管2020を介して電析槽に
供給する。電析槽2009から溢れた浴液や、一部積極
的に帰還させる浴液は、不図示の帰還路を経て、電析循
環槽2025に戻して再び加温する。
【0017】ポンプの吐出量が一定の場合には、バルブ
2021とバルブ2022とで、電析循環槽2025か
ら電析槽2009への浴供給量を制御することができ
る。すなわち、供給量を増やす場合は、バルブ2021
をより開放とし、バルブ2022をより閉成とするので
あり、また供給量を減らす場合は逆の操作を行う。電析
浴2016の保持水位は、この供給量と不図示の帰還量
を調整しておこなう。
【0018】電析循環槽2025には、循環ポンプ20
27とフィルターとがらなるフィルター循環系が備えら
れており、電析循環槽2025中の粒子を除去できる構
成となっている。電析循環槽2025と電析槽2009
との間での浴液の供給・帰還が充分に多い場合には、こ
のように電析循環槽2025にのみフィルターを設置し
た形で、充分な粒子除去効果を得ることができる。
【0019】本装置では、電析循環槽2025にも蒸気
排出ダクト2026が設置されており、水蒸気が排出さ
れる構造となっている。持に、電析循環槽2025には
ヒーター2024が設置されていて加温源となっている
ため、水蒸気の発生が著しく、発生した水蒸気が不用意
に放出されたり結露したりするのが好ましくない場合
は、極めて効果的である。
【0020】電折予備槽2029は、加温された浴液を
一気に既設の廃液系に流して処理装置を傷めることを防
ぐために設置されたもので、一旦電析槽2009の電析
浴2016を保持するとともに、電析槽2009を空に
して作業の能率を図るためのものである。
【0021】電析槽2009で電析を終えた基板200
1は、続いて水洗槽2030に入って水洗される。水洗
槽2009内では、基板2001は支持ローラー203
1と支持ローラー2066で位置決めされ、第一水洗槽
2032、第二水洗槽2033、第三水洗槽2034を
順に通過する。
【0022】それぞれに水洗循環槽2047〜2049
と水循環ポンプ2044〜2046が配され、2つのバ
ルブ、すなわちバルブ2038とバルブ2041、若し
くはバルブ2039とバルブ2042、またはバルブ2
040とバルブ2043とで水洗槽2009への水供給
量が決まり、供給管2035、若しくは供給管203
6、または供給管2037を介して、水洗槽2032〜
2034内へ洗浄水が供給される。
【0023】2つのバルブによる供給量の制御法は電析
槽2009での制御と同様である。また、電析槽200
9と同様に、オーバーフローを集めたり一部を積極的に
戻す不図示の帰還水を、それぞれの水洗循環槽2047
〜2049に戻すことも可能である。
【0024】通常、図2に示すような3段の水洗システ
ムでは、基板搬送方向の上流側の水洗槽から下流側の水
洗槽、すなわち第一水洗槽2032から第三水洗槽20
34へ向けて、洗浄水の純度が高くなっている。これ
は、基板2001が搬送されプロセスが終わりに近づく
に従って、基板2001の清浄度が上がっていくことを
意味している。
【0025】このことは、洗浄水を第三水洗循環槽20
49に最初に補給し、次に第三水洗循環槽2049で溢
れた洗浄水を第二水洗循環槽2048に補給し、さらに
第二視線循環槽2048で溢れた洗浄水を第一水洗循環
槽2047に補給することにより、水の使用量を大幅に
節約して達成することができる。
【0026】水洗の終了した基板2001は、水洗槽2
030の一部に設けられたエアーナイフ2065により
水切りされ、続いて温風乾燥炉2051へ搬送される。
ここでは、水を充分に乾燥させるだけの温度の対流空気
で乾燥をおこなう。対流空気は、熱風発生炉2055で
発生した熱風を、フィルター2054を通してゴミを除
去し、温風吹き出し管2052から吹き出して供給す
る。
【0027】溢れる空気は、再度温風回収管2053よ
り回収して、外気導入管2056からの外気と混合して
熱風発生炉に送られる。
【0028】温風乾燥炉での基板2001の搬送経路
は、支持ローラー2066と支持ローラー2057とに
よって位置出しされる。
【0029】蛇行修正ローラー2059は、基板200
1の幅方向のずれを補正して基板巻き上げローラー20
62に巻き込むものであり、不図示のセンサーによって
ずれ量を検知し、蛇行修正ローラー2059を不図示の
アームを支点として回転することによって制御する。通
常、センサーの検知するずれ量も、蛇行修正ローラー2
059の作動量も極めて小さく、1mmを超えないよう
にしている。
【0030】基板2001を巻き上げるに際して、その
表面膜保護のために、合紙繰り出しローラー2060か
ら新しい合紙を供給する。
【0031】ストッパー2007とストッパー2058
は同時に働いて、基板2001を搬送張力の掛かったま
ま静止させるものである。これは、基板2001の交換
時や装置のメンテナンス時に、作業性を向上させる。
【0032】図2に示すような電析装置を用いることに
より、次のような利点がある。
【0033】まず、スパッタリング装置などの真空装置
と異なり、膜作成が極めて簡便なことである。高価な真
空ポンプを必要とせず、プラズマを使用するための電源
や電極周りの設計に気を遣うこともない。
【0034】次に、殆どの場合、ランニング・コストが
低いことである。これはスパッタリング装置では、ター
ゲットの作製に人手と装置を要し、費用がかかる上に、
ターゲットの利用効率も2割程度以下だからである。し
たがって、装置のスループットが上がったり、膜厚の大
きい場合には、ターゲット交換の作業がかなりのウエイ
トを占めるようになるからである。
【0035】スパッタリング以外の、CVD法や真空蒸
着法に対しても装置やランニング・コストの点で優位に
立つ。
【0036】また、膜が多くの場合、多結晶の微粒子で
あり、真空法で作成するのと遜色ない導電特性・光学特
性を示し、ゾルゲル法や有機物を用いたコーティング
法、さらにはスプレー・パイロリシス法などに比べて優
位に立つ。
【0037】さらに、酸化物を形成する場合でもこれら
のことが成り立つ上、廃液を簡単に処理することがで
き、環境に及ぼす影響も小さく、環境汚染を防止するた
めのコストも低い。
【0038】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の電析
装置によって成膜を行ってみると、次のような不都合な
点が見出された。
【0039】すなわち、電析槽2009における電析は
極めて首尾よく行われるものの、電析浴2016の溶質
濃度が高く、また浴温度が高いため、水洗槽2030に
至る以前に成膜面が乾燥し、結果として乾燥後の成膜面
にもやもやとしたムラが発生する。このもやもやとした
ムラは、例えば太陽電池を形成するために、CVD法に
よりアモルファス・シリコンを主体とする半導体起電力
層、さらにITO等の透明導電層を形成しても消失せ
ず、しかも特性の斑として残ってしまうという問題があ
った。
【0040】本発明は、基板上にムラの発生しない一様
な酸化膜を均一に電析することができ、太陽電池の反射
層などに好適な酸化物膜を作成することができる電析装
置を提供することを目的とする。
【0041】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、電析浴中で基板と電極とに通電して、基
板上に酸化物を成膜する電析槽と、電析槽を通過した基
板を水洗する水洗手段と、水洗手段を通過した基板を強
制乾燥する乾燥手段とを備えている電析装置において、
少なくとも電析槽の出口側の搬送経路に、電析槽を通過
した基板の少なくとも成膜面を過湿状態にして、電析浴
から基板表面に持ち出された浴液の乾燥を防止するため
の加湿手段が設けられている。
【0042】このような加湿手段を用いて基板を過湿状
態にすれば、電析槽から基板表面に持ち出された浴液が
乾燥するのが防止され、過湿状態のままで水洗槽等へ搬
送されるので、溶質は析出せず、成膜面のムラは発生し
ない。
【0043】電析浴の温度が室温よりも高い場合に、電
析槽と水洗手段との間の搬送経路を囲繞手段で覆うこと
により、囲繞手段の内部が過湿状態に維持されるので、
基板温度の上昇による乾燥を防止することができる。
【0044】この囲繞手段としてウォータージャケット
を用いることにより、周囲の温度が下がるので、温度に
対して敏感な酸化物にも、本発明を適用することができ
る。
【0045】また、水洗手段として複数の水洗槽が備え
られ、搬送経路において基板表面が乾燥し易くなる程度
に水洗水の温度が高い場合には、水洗槽間に上記の加湿
手段が備えられる。この加湿手段により、成膜面へのム
ラの発生が防止されるので、電析浴がスクロース等の糖
類を含む場合にも、水洗水の温度を高く保って洗浄効果
を高めることができる。
【0046】加湿手段としては、霧状液体の噴霧装置、
超音波発振子の振動を利用して微少液滴を発生させる装
置、ピエゾ素子を用いた加湿器、および水蒸気発生器が
挙げられる。
【0047】特に、加湿手段が超音波発振子の振動を利
用して微少液滴を発生させる装置である場合は、超音波
発振子の振動面が基板の成膜面に対して傾けて配し、該
発振子には、基板搬送に同期して超音波を発生させる超
音波電源と、該発振子の振動面に加湿液を供給する液供
給手段と、液滴とならなかった加湿液を回収する未使用
液回収手段と、該回収手段から液供給手段へ加湿液を循
環させる循環手段とが備えることが好ましい。
【0048】加湿液としては、水、先行する電析浴と同
成分の液、あるいはそれと水との混合液が好適である。
【0049】また、電析浴において金属を析出させない
ためには、電析浴の温度が60℃以上であることが好ま
しい。
【0050】とりわけ、電析浴の温度が80℃以上であ
る場合には、酸化亜鉛などの高温を必要とする電析プロ
セスで、安定に成膜を行うことができる。
【0051】さらに、基板が強磁性体である場合には、
搬送手段として、基板上面に接する磁石ローラーを用い
ることにより、オーバーフロー部分での上下動を回避し
て、オーバーフローや飛沫によるムラの発生を防止する
ことができる。
【0052】そして、電析浴中で成膜される酸化物が酸
化亜鉛であり、浴液の溶媒が水であって、乾燥により析
出する溶質が硝酸亜鉛であることにより、極めて安定な
酸化亜鉛を電析により成膜することができる。
【0053】次に、本発明を想到するに至った経緯とと
もに、本発明の構成および作用を更に説明する。
【0054】本発明者らは、電析槽2009と水洗槽2
030との間の搬送経路において、積極的に霧を噴霧し
たり、乾燥を防止することで、もやもやとしたムラの発
生がなくなることを見出した。
【0055】図3は、電析槽と水洗槽の接続近傍を拡大
して示す概略図である。図3において、電析浴3016
は電析槽壁3067によって保持されるが、一部に基板
3001を通過させるための開口部があり、基板300
1はこの開口部から電析槽2009外へ搬送される。当
然、この開口部から浴液の一部はオーバーフロー306
3として流れ出るが、これは回収されて電折循環槽20
25に帰還する。
【0056】基板3001の上面(膜の非作成面)は擦
られても大きな影響はないので、液きりブレード306
5で液きりを行うとともに、ブレードに位置合せするよ
うに支持ローラー3014で基板3001の位置出しを
行っている。
【0057】また、オーバーフローの液はねを抑えるた
めに、オーバーフロー覆い3068が設けられている。
【0058】水洗槽2030への入口は、電折槽200
9の出口と対称的な構造をしており、機能も対称的であ
る。すなわち、水洗槽2030は、電折槽2009と対
称的な構成で、水洗槽壁3070、オーバーフロー覆い
3069、液きりブレード3066、および支持ローラ
ー3031を備えている。
【0059】電析槽2009からも水洗槽2030から
も相当量のオーバーフロー3063や3064が見られ
るが、浴循環ポンプ2023や水循環ポンプ2044〜
2046の循環量が、100〜200l/minの能力
をもって充分に大きければ、電析浴や水の液位を基板3
001よりも数cm上に保つことは容易である。
【0060】実験に用いた装置において、電析槽壁30
67とオーバーフロー覆い3068の間隔は150m
m、オーバーフロー覆い3068とオーバーフロー覆い
3069との間隔は200mm、オーバーフロー覆い3
069と水洗槽壁3070との間隔は150mmであっ
た。
【0061】電析浴3016の温度は80℃、水303
2の温度は25℃、基板3001の搬送速度は2000
cm/minとした。電析浴3016は硝酸亜鉛を含む
浴とし、アノードに亜鉛を用いて酸化亜鉛を電析した。
【0062】基板3001にはステンレス基板(SUS
430)を用い、電析槽全体での酸化亜鉛の成膜厚は約
1ミクロンであった。
【0063】このとき、酸化亜鉛の膜面には極めて多量
のムラが発生していることが、基板巻き上げローラー部
分で確認された。このムラは、酸化亜鉛膜自体では極う
っすらと判別されるものであったが、CVD法によりア
モルファスシリコンを約1ミクロン形成した後では、極
めて明瞭なムラとなり、これを利用した太陽電池の閉路
電流特性(Jsc)もそのムラに応じて変化していた。
【0064】そこで、純水を霧吹きに入れて霧状の純水
を基板両面に吹き付けたところ、酸化亜鉛上のムラは基
板巻き上げローラー2062部分で観察されず、CVD
法によりアモルファスシリコンを形成して太陽電池を作
製しても、ムラは見られず一様な特性を示した。
【0065】さらに、純水に替えて、浴液の持ち出し分
を若干含む第一水洗槽2032中の水3032を用いて
も同様の結果が得られた。これは、第一水洗槽2032
からの水を排水に捨てる前に利用できることを示してい
る。
【0066】次に、同様にして成膜面のみに霧を噴霧し
たところ、乾燥後の基板の成膜面には特段のムラは見ら
れず、非成膜面には液きりブレードの掻き取り痕が白く
形成されていた。これを基板として同様の手法で太陽電
池を作製したところ、性能にムラは生じなかった。ただ
し、測定時には、裏面(非成膜面)に付着した白い粉状
のものを除去した。
【0067】次に、電析浴の温度を室温とし、浴液の主
成分を硝酸インジウムとして、基板上に酸化インジウム
を成膜した。設定した基板速度では、霧を噴霧しなくと
も、電析槽と水洗槽の間で乾燥によるムラは発生しなか
った。
【0068】この硝酸インジウムを主成分とする浴液を
50℃として成膜を行ったところ、電析槽と水洗槽の間
で乾燥ムラの発生が見られた。ここで、オーバーフロー
覆い3068とオーバーフロー覆い3069の間をアル
ミホイルで覆い、この部分の湿度が95%を下らないよ
うに設定したところ、乾燥ムラは激減するのが確認され
た。
【0069】霧吹きによる液噴霧に替えて、加湿器、超
音波発振子などで液噴霧を行っても、良好なムラ防止効
果を得ることができた。
【0070】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の電析装置の好適
な実施形態を説明するが、本発明は本実施形態に限定さ
れるものではない。
【0071】本実施形態の電析装置の主要な構成要素
は、基本的には図2に示した電析装置と同様の構成を有
しているが、同装置における課題を解決するために、種
々の改良が加えられている。したがって、便宜上、図2
と同一の符号を付して説明する。
【0072】すなわち、本実施形態の電析装置は、長尺
基板2001上に均一な酸化物を連続的に成膜する装置
であり、電析浴2016中で長尺基板2001とアノー
ド2017とに通電して、基板2001上に酸化物を成
膜する電析槽2009と、電析槽2009を通過した基
板2001を水洗する水洗槽2030等の水洗手段と、
水洗手段2030を通過した基板2001を強制乾燥す
る温風乾燥炉2051等の乾燥手段とを備えており、搬
送手段の搬送速度を最適化するとともに、新たに散液手
段を備えている。以下に、各構成要素について詳細に説
明する。
【0073】〔基板〕本発明で用いられる基板2001
の材料は、膜作成面で電気的な導通がとれ、電析浴20
16によって侵食されないものであれば使用することが
でき、ステンレス鋼(SUS)、Al、Cu、Feなど
の金属、およびこれらの合金が用いられる。また、金属
コーティングを施したPETフィルムなども利用可能で
ある。
【0074】これらの中で、後工程で素子化プロセスを
行うには、ステンレス鋼が長尺基板として優れている。
【0075】基板表面は、平滑でも良いし、粗面でもよ
い。サブミクロン以上の粗面の場合には、例え濡れ性の
良い膜が作成されても、電析槽2009と水洗槽203
0との間で乾燥ムラが発生しやすく、本発明が有効であ
る。
【0076】さらに、基板2001上には、別の導電性
材料が成膜されていてもよく、電折の目的に応じて選択
される。
【0077】〔電析槽〕本発明に用いられる電析槽とし
ては、金属においては、ステンレス鋼(SUS)、F
e、Al、Cu、Cr、真ちゅうなどが耐熱性・加工性
に優れているので利用することができ、耐食性を考慮す
るとステンレス鋼が好ましい。ステンレス鋼は、フェラ
イト系、マルテンサイト系、オーステナイト系いずれも
適用可能である。
【0078】保温性が必要とされる場合には、二重構造
とし、槽壁間を断熱材で補完することができる。断熱材
としては、温度と簡便性を考慮して、空気、油脂、ガラ
スウール、ウレタン樹脂などが挙げられる。
【0079】〔電析浴〕電析槽2009内に収容される
電析浴2016は、良く知られた金属めっき用の浴のほ
か、酸化亜鉛成膜用の硝酸亜鉛を主としたものが適用可
能である。膜の一様性を高めるために、スクロースやデ
キストリンなどの糖類を添加することもできる。
【0080】特に、太陽電池の光閉じ込め反射層として
有効な光の波長程度の凹凸をもった酸化亜鉛を成膜する
には、硝酸亜鉛の濃度を0.1M/l以上とすることが
好ましい。c軸に配向した酸化亜鉛膜を得るには、基板
にもよるが、一般的には0.05M/l以下とすること
が好ましい。
【0081】いずれの場合にも、添加する糖類は、スク
ロースにあっては3g/l以上、デキストリンにあって
は、0.01g/l以上とすることが好ましい。これら
の場合、浴の温度は、60℃以上とするのが金属の析出
がないので好ましい。とりわけ、80℃以上であると、
膜の一様性が向上するので好ましい。したがって、これ
らの温度では、本発明の効果が一層顕著になる。
【0082】また、酸化インジウムを析出させる場合に
は、硝酸インジウムを0.0001M/l以上とし、糖
類を同じ程度で含有させることが好ましい。ただし、浴
温については、60℃より低いほうが好ましい。
【0083】これら酸化物が凹凸を形成して成膜される
場合には、特に、電析槽2009と水洗槽2030との
間で自然乾燥がおこり、ムラも発生しやすいので、本発
明が有効である。
【0084】〔水洗手段〕本発明に用いられる水洗手段
は、図2に示すような水洗槽2030に収容した水中に
基板2001を通過させる方式のほか、水洗用のシャワ
ーを用いることができる。後者の場合でも、一旦形成さ
れた乾燥ムラは、水洗のみで効果的に除去することは困
難である。
【0085】また、電析浴2016が温度上昇に伴って
溶解度の高くなるようなスクロース等を含む場合には、
水洗水の温度を高く保つことも洗浄効果を高めるので良
いが、その場合には、水洗槽間にも本発明のごとき加湿
手段が必要に応じて適用される。
【0086】〔乾燥手段〕本発明に用いられる乾燥手段
では、充分に水溶性の溶質を除去した後に、図2に示し
たようなエアーナイフによる水切りが極めて効果的であ
り、後続の加熱乾燥は温風で十分である。後工程で真空
装置を用いる場合には、吸着水を除去するために、赤外
線ヒーターなども利用可能である。
【0087】〔搬送手段〕本発明に用いられる基板の搬
送手段では、基板の上下振動が発生して、段状のムラが
槽間で発生しないように、基板の幅1cmあたり0.5
kg以上の張力をかけるのが好ましい。
【0088】特に、オーバーフロー部分での上下動は、
オーバーフローや飛沫によるムラを発生させやすいた
め、支持ローラーを磁性ローラー(強磁性体基板の場
合)として搬送経路を確保するのが好ましい。
【0089】〔加湿手段〕本発明に用いられる加湿手段
としては、霧吹きのほか、超音波発振子による液噴霧、
ピエゾ素子による液噴霧などを適用することができる。
加温することが適当な膜に対しては、熱蒸気も適用可能
である。この場合、雰囲気温度に注意して、乾燥が進ま
ないようにする必要がある。
【0090】また、温度に対して敏感な膜の場合には、
ウォータージャケットなどの周囲温度を下げるようなカ
バーで槽間を覆うことも、乾燥を防止するのに効果があ
る。これを更に効果的なものとするために、水の代わり
にチラーなどの冷却器からの冷媒をジャケットに循環す
る構成とすることもできる。
【0091】
【実施例】以下に、本発明に基づく実施例を説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0092】〔実施例1〕図1は、本発明の電析装置の
一実施例を示す要部拡大図である。図1において、10
01は基板、1014および1031は支持ローラー、
1016は電析浴、1063および1064はオーバー
フロー、1065および1066は液きりブレード、1
071は超音波発振子、1072は純水供給管、107
3は未使用水回収パン、1074は超音波電源、106
7は電析槽壁、1068および1068はオーバーフロ
ー覆い、1070は水洗槽壁である。
【0093】実施例1は、電析槽2009と水洗槽20
30との間に、ステンレス鋼で覆われた40kHz、2
00Wの超音波発振子1071を傾けて配し、これを超
音波電源1074に接続し、基板1001の搬送に同期
して超音波が超音波発振子1071から発生するように
した。
【0094】この超音波発振子1071の基板1001
と向かい合う面に、液供給手段としての純水供給管10
72から純水を100ml/minの流速で流し、微少
水滴を発生させ、基板1001の成膜面近傍の雰囲気を
過湿状態とした。
【0095】霧状の水滴とならなかった純水は、重力に
したがって未使用液回収手段としての未使用水回収パン
1073から回収されて、不図示の循環手段によって再
び純水供給管1072より超音波発振子1071の上に
滴下される。
【0096】用いた基板1001は、2D処理された厚
さ0.12mmのステンレス基板(SUS430)であ
り、スパッタリングにより2000Åの薄いアルミニウ
ムと2000Åの平滑な酸化亜鉛を下引き層として形成
したものである。
【0097】アルミニウムを形成するのは、光起電力素
子を構成したときに、反射率を確保するためである。
【0098】平滑な酸化亜鉛を形成するのは、密着性を
向上させ、かつ電析工程での粒径、すなわち凹凸のサイ
ズを光の波長オーダーに制御するためである。光の波長
程度に制御された凹凸を形成するのは、本発明による電
析膜を反射層として、反射する光を有効に利用して閉路
電流(Jsc)の優れた太陽電池を得るためである。
【0099】図1における支持ローラー1014と支持
ローラー1031は、表面磁束密度が1100ガウスの
磁石ロールを用いて、基板を上方向に引き上げ、基板が
所定位置で送られるようにした。なお、本実施例に用い
るステンレス基板1001は、SUS430のフェライ
ト系であるため、磁性を有している。
【0100】基板の送り速度は500mm/minと
し、支持ローラー1014と支持ローラー1031は基
板の搬送に従動して、基板非電析面への傷発生を防止し
ている。
【0101】搬送張力は、基板の1cm幅あたり2.5
kgかけた。搬送時の基板の振動やずれはほとんど発生
せず、基板面は極めて平面に近く保持されていた。
【0102】水洗には超純水を用い、図2に示すよう
に、第三水洗循環槽2049〜第一水洗循環槽2047
へと順に流れ込みが起こるようにした。このとき、第一
水洗循環槽2047での電析浴からの浴液持ち込みによ
る亜鉛イオンの濃度は66ppmであり、充分な洗浄効
果を示した。
【0103】乾燥は、温風乾燥炉2051の雰囲気温度
が80℃となるように制御した。7kWの熱風発生炉2
055を用い、温風吹き出し管2052から出た直後の
空気温度は150℃であった。
【0104】電析浴2016は、硝酸亜鉛を0.2M/
l、デキストリンを0.7g/lの割合で溶解させたも
のを一晩放置して用いた。浴の温度は85℃とし、エア
ー攪拌に用いたエアーの流量は20m3/hrとした。
【0105】アノード2017には4Nの亜鉛板を用
い、アノード2017と基板1001との間に2mA/
cm2の電流密度で電析電流を流し、酸化亜鉛を1.2
ミクロンの厚みで形成した。酸化亜鉛は多結晶の集合体
であり、その多結晶はいずれも1ミクロン程度の大きさ
であることが、走査型電子顕微鏡(SEM)の画像から
確認された。
【0106】この膜を反射層として、長尺基板用のCV
D成膜装置により、a−SiGe(a−はアモルファス
を意味する)とa−Siとからなるpinを3要素組み
合わせた、いわゆるトリプルセルを形成し、太陽電池の
光起電力層とした。この半導体層上には、スパッタリン
グによりITOを700Å作成し、上部電極とした。
【0107】このような太陽電池を摸擬太陽光のもとで
IV測定をし、特性を調べた。
【0108】超音波発振子1071をオフとした場合の
IV特性は、目視で発生していると確認される波状縞模
様のムラにしたがって、ばらついていた。特にシリーズ
抵抗が通常の値24Ω/cm2に比べて、90Ω/cm2
〜200Ω/cm2と大きくばらついていた。このため
IVカーブにそりが見えるなどの特性上の不具合があっ
た。Jscついても、6.4mA/cm2以下と低かっ
た。
【0109】一方、超音波発振子1071をオンとした
場合には、目視ではムラを確認することができず、シリ
ーズ抵抗は23Ω/cm2〜28Ω/cm2の範囲にあっ
て、IVカーブはいずれも良好な形状を示した。Jsc
は、7.0mA/cm2〜7.3mA/cm2と良好な範
囲に入っていた。このように、本発明による効果は極め
て大きかった。
【0110】〔実施例2〕実施例2は、超音波発振子1
071に替えて、ピエゾ素子を用いた加湿器(冬期に室
内の乾燥防止に使用するもの)を加湿手段として構成し
た以外は、実施例1と同様に行った。加湿器からの霧
は、電析槽2009と水洗槽2030との間で、基板1
001の両面に噴霧された。
【0111】本実施例によれば、実施例1と同様に、成
膜面におけるムラを激減させることができるばかりでな
く、非成膜面の粉吹き模様も発生せず、後工程での影響
を極小にすることができた。
【0112】〔実施例3〕実施例3は、超音波発振子1
071に替えて、鍋とコンロを用いた水蒸気発生器を加
湿手段として構成した以外は、実施例1と同様に行っ
た。電析槽2009と水洗槽2030との間には、新た
に蒸気覆いを設置した。水蒸気発生器からの霧は、蒸気
覆いにより覆われた電析槽2009と水洗槽2030と
の間で、基板1001の両面に噴霧された。このとき、
基板表面近傍の湿度は約90%であった。
【0113】本実施例によれば、水蒸気が熱を基板10
01に運び、基板温度を高く保つことができるため、電
析浴が温度の下降に伴って析出しやすいスクロースなど
の溶質を含む場合にも、実施例2と同様に、基板両面で
のムラを激減させることができた。
【0114】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
少なくとも電析槽の出口側の搬送経路に、電析槽を通過
した基板の少なくとも成膜面を過湿状態にする加湿手段
を設けているので、電析槽から基板表面に持ち出された
浴液が乾燥するのが防止され、過湿状態のままで水洗槽
等へ搬送されるので、溶質は析出せず、成膜面のムラの
発生を防止することができる。
【0115】また、電析槽と水洗手段との間の搬送経路
を囲繞手段で覆うことにより、囲繞手段の内部が過湿状
態に維持されるので、基板温度の上昇による乾燥を防止
することができる。この囲繞手段としてウォータージャ
ケットを用いることにより、周囲の温度が下がるので、
温度に対して敏感な酸化物にも、本発明を適用すること
ができる。
【0116】さらに、水洗手段として複数の水洗槽が備
えられ、搬送経路において基板表面が乾燥し易くなる程
度に水洗水の温度が高い場合には、水洗槽間に加湿手段
を備えることにより、成膜面へのムラの発生が防止さ
れ、電析浴がスクロース等の糖類を含む場合にも、水洗
水の温度を高く保って洗浄効果を高めることができる。
【0117】電析浴の温度を60℃以上、より好ましく
は80℃以上に保持することにより、酸化亜鉛などの高
温を必要とする電析プロセスで安定に電析を行うことが
できる。
【0118】また、搬送手段として、基板上面に接する
磁石ローラーを用いることにより、基板の搬送方向を必
ずしも水平に限定する必要がなく、電析装置全体の設計
の自由度が大幅に向上する。
【0119】さらに、電析浴中で成膜される酸化物が酸
化亜鉛であり、浴液の溶媒が水であって、乾燥により析
出する溶質が硝酸亜鉛であることにより、凹凸を有する
酸化亜鉛を一様に成膜することができるため、充分な光
閉じ込め効果を有する反射層を得ることができ、優れた
特性を有する光起電力素子を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電析装置の一実施例を示す要部拡大図
である。
【図2】本発明の適用可能な装置の一例を示す概略図で
ある。
【図3】本発明の電析装置における電析槽と水洗槽の接
続近傍を拡大して示す概略図である。
【符号の説明】
1001 基板 1014、1031 支持ローラー 1016 電析浴 1063、1064 オーバーフロー 1065、1066 液きりブレード 1071 超音波発振子 1072 純水供給管 1073 未使用水回収パン 1074 超音波電源 1067 電析槽壁 1068、1068 オーバーフロー覆い 1070 水洗槽壁 2001 長尺基板 2002 基板繰り出しローラー 2003 合紙巻き上げローラー 2005 張力検出ローラー 2006 給電ローラー 2007、2058 ストッパー 2008 電源 2009 電析槽 2062 基板巻き上げローラー 2010〜2012 蒸気排出ダクト 2013、2014、2031、2057、2066
支持ローラー 2015 給電バー 2016 電析浴 2017 アノード 2018 エアー吹き出し管 2019 攪拌エアー導入管 2020 電析浴液供給管 2021、2022、2038〜2043 バルブ 2023 浴循環ポンプ 2024 ヒー夕ー 2025 電析循環槽 2026 蒸気排出ダクト 2027 循環ポンプ 2029 電折予備槽 2030 水洗槽 2032 第一水洗槽 2033 第二水洗槽 2034 第三水洗槽 2035〜2037 供給管 2044〜2046 水循環ポンプ 2047〜2049 水洗循環槽 2051 温風乾燥炉 2052 温風吹き出し管 2053 温風回収管 2054 フィルター 2055 熱風発生炉 2056 外気導入管 2059 蛇行修正ローラー 2060 合紙繰り出しローラー 2066 エアーナイフ 3014、3031 支持ローラー 3016 電析浴 3063、3064 オーバーフロー 3065、3066 液きりブレード 3067 電析槽壁 3068、3068 オーバーフロー覆い 3070 水洗槽壁
フロントページの続き (72)発明者 遠山 上 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電析浴中で基板と電極とに通電して、基
    板上に酸化物を成膜する電析槽と、電析槽を通過した基
    板を水洗する水洗手段と、水洗手段を通過した基板を強
    制乾燥する乾燥手段とを備えている電析装置において、 少なくとも電析槽の出口側の搬送経路に、電析槽を通過
    した基板の少なくとも成膜面を過湿状態にして、電析浴
    から基板表面に持ち出された浴液の乾燥を防止するため
    の加湿手段が設けられていることを特徴とする電折装
    置。
  2. 【請求項2】 電析浴の温度が室温よりも高い場合に、
    電析槽と水洗手段との間の搬送経路を囲繞手段で覆うこ
    とを特徴とする請求項1に記載の電析装置。
  3. 【請求項3】 電析浴中で成膜される酸化物が温度に対
    して敏感な膜である場合に、囲繞手段がウォータージャ
    ケットであることを特徴とする請求項1または2に記載
    の電析装置。
  4. 【請求項4】 水洗手段として複数の水洗槽が備えら
    れ、搬送経路において基板表面が乾燥し易くなる程度に
    水洗水の温度が高い場合に、水洗槽間に上記加湿手段が
    備えられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載の電析装置。
  5. 【請求項5】 加湿手段が、霧状液体の噴霧装置である
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電析
    装置。
  6. 【請求項6】 加湿手段が、超音波発振子の振動を利用
    して微少液滴を発生させる装置であることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれかに記載の電析装置。
  7. 【請求項7】 超音波発振子の振動面が基板の成膜面に
    対して傾けて配され、該発振子には、基板搬送に同期し
    て超音波を発生させる超音波電源と、該発振子の振動面
    に加湿液を供給する液供給手段と、液滴とならなかった
    加湿液を回収する未使用液回収手段と、該回収手段から
    液供給手段へ加湿液を循環させる循環手段とが備えられ
    ていることを特徴とする請求項6に記載の電析装置。
  8. 【請求項8】 加湿手段が、ピエゾ素子を用いた加湿器
    であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    の電析装置。
  9. 【請求項9】 加湿手段が、水蒸気発生器であることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電析装置。
  10. 【請求項10】 加湿液として、水、先行する電析浴と
    同成分の液、あるいはそれと水との混合液が用いられる
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれかにに記載の電
    析装置。
  11. 【請求項11】 電析浴が、糖類を含有していることを
    特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の電析装
    置。
  12. 【請求項12】 電析浴の温度が、60℃以上であるこ
    とを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の電析
    装置。
  13. 【請求項13】 電析浴の温度が、80℃以上であるこ
    とを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の電析
    装置。
  14. 【請求項14】 基板が強磁性体である場合には、搬送
    手段として、基板上面に接する磁石ローラーを用いるこ
    とを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の電析
    装置。
  15. 【請求項15】 電析浴中で成膜される酸化物が酸化亜
    鉛であり、浴液の溶媒が水であって、乾燥により析出す
    る溶質が硝酸亜鉛であることを特徴とする請求項1〜1
    4のいずれかに記載の電析装置。
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