JP2002220696A - 電析方法 - Google Patents

電析方法

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JP2002220696A
JP2002220696A JP2001021028A JP2001021028A JP2002220696A JP 2002220696 A JP2002220696 A JP 2002220696A JP 2001021028 A JP2001021028 A JP 2001021028A JP 2001021028 A JP2001021028 A JP 2001021028A JP 2002220696 A JP2002220696 A JP 2002220696A
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electrodeposition
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circulation
pure water
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JP2001021028A
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English (en)
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Jo Toyama
上 遠山
Yuichi Sonoda
雄一 園田
Yusuke Miyamoto
祐介 宮本
Kozo Arao
浩三 荒尾
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

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  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に長尺基板へ酸化物を形成するに際し、膜
の均一性を高め得ると共に、成膜に関する制御性が容易
な電析方法を提供する。 【解決手段】 導電性基板100上に酸化物を電析する
方法において、電析浴111中に少なくとも1つ以上の
対向電極109と、導電性基板100を挟んで対向電極
109と反対側に少なくとも1つ以上の裏面電極110
とを設け、裏面電極と導電性基板間に電析浴を介して通
電をすることで、対向電極と導電性基板間の通電印加電
圧を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電析(電解めっ
き、電解析出)にて酸化物、とりわけ酸化亜鉛を長尺基
板に堆積する方法の改良に関する。更に詳しくは、生産
性に優れ、かつ安定した酸化物の電析を可能ならしめる
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】真空プロセスに代わり、水溶液の電気化
学反応を利用して酸化物を堆積する方法が、たとえば特
開平10−140373号公報に開示されている。ここ
には長尺基板に電析する方法も開示されている。長尺基
板は、ロール基板、ウェブ、フープ材、コイル、テー
プ、リール材など様々な呼称を持つが、本発明では長尺
基板と呼び、極めて細長い長方形をした薄板で、長手方
向には巻き上げてロールの形に保持できるものを指す。
長尺基板は、連続的に成膜を行えるため、稼働率やラン
ニングコストを安くできるなど、工業的には極めて有利
なものである。
【0003】本発明者等は、実際にこの概念に基づき、
ステンレス鋼(SUS)を始めとするコイル状に巻かれ
た長尺基板上に酸化亜鉛を形成することを試みた。
【0004】実際に製作した長尺基板の電析装置を図2
に示す。更に、その分割拡大図を図3から図8に示す。
図2及び図3〜図8では、各部の名称及び番号は同一で
ある。
【0005】図2に示す装置は大きく分けて、コイル状
に巻かれた長尺基板を送り出す巻出装置2012、電析
膜を堆積または処理せしめる電析槽2066、電析槽に
加熱された電析浴を循環供給する循環槽2120、電析
槽の電析浴を排するに際し一旦浴を貯める排液槽217
2、電析槽内の電析浴内の粉を取り除き浴を清浄化する
フィルター循環系(電析槽フィルター循環フィルター2
161に繋がる配管系)、電析槽に浴攪拌用の圧搾空気
を送る配管系(圧搾空気導入口2182から始まる配管
系)、電析膜を堆積された長尺基板を純水のシャワーで
洗浄する純水シャワー槽2360、第一の純水リンス洗
浄を行う第一温水槽2361、第二の純水リンス洗浄を
行う第二温水槽2362、これら温水槽に必要な純水の
温水を供給するための純水加熱槽2339、洗浄された
長尺基板を乾燥させる乾燥部2363、膜堆積の完了し
た長尺基板を再びコイル状に巻き上げる巻取装置229
6、電析浴や純水の加熱段階あるいは乾燥段階で発生す
る水蒸気の排気系(電析水洗系排気ダクト2020また
は乾燥系排気ダクト2370で構成される排気系)とか
らなっている。
【0006】図3に示すように、長尺基板2006は図
中左から右へ、巻出装置2012、電析槽2066、純
水シャワー槽2360、第一温水槽2361、第二温水
槽2362、乾燥部2363、巻取装置2296の順に
流れていき、所定の電析膜が堆積される。
【0007】巻出装置2012は、巻出装置長尺基板ボ
ビン2001に巻かれたコイル状の長尺基板2006が
セットされ、巻出装置繰出し調整ローラー2003、巻
出装置方向転換ローラー2004、巻出装置排出ローラ
ー2005を順に経て長尺基板2006を送出してい
く。コイル状の長尺基板には、殊に下引き層が予め堆積
されている場合には、基板あるいは層保護のために、イ
ンターリーフ(合紙)が巻き込まれた形で供給されてく
る。このため、インターリーフが巻き込まれている場合
には、長尺基板の繰出しと共に巻出装置インターリーフ
巻取りボビン2002にインターリーフ2007を巻き
取る。長尺基板2006の搬送方向は矢印2010で示
され、巻出装置長尺基板ボビン2001の回転方向は矢
印2009で示され、巻出装置インターリーフ巻取りボ
ビン2002の巻取り方向は矢印2008で示される。
図中、巻出装置長尺基板ボビン2001から排出される
長尺基板と、巻出装置インターリーフ巻取りボビン20
02に巻き上げられるインターリーフは、それぞれ搬送
開始時の位置と搬送終了時の位置で干渉が起きていない
ことを示している。巻出装置全体は、防塵のため、ヘパ
フィルターとダウンフローを用いた巻出し装置クリーン
ブース2011で覆われた構造となっている。
【0008】電析槽2066は、図4に示すように、電
析浴に対して腐食せず電析浴を保温できる電析浴保持槽
2065中に、温度制御された電析浴が電析浴浴面20
25となるように保持されている。この浴面の位置は、
電析浴保持槽2065内に設けられた仕切板によるオー
バーフローで実現されている。不図示の仕切板は電析浴
を電析浴保持槽2065全体で奥側に向かって落とすよ
うに設置されており、樋構造にて電析槽オーバーフロー
戻り口2024に集められた溢れた電析浴は、電析槽オ
ーバーフロー戻り路2117を経て循環槽2120へ至
り、ここで加熱されて、再び電析槽上流循環噴流管20
63と電析槽下流循環噴流管2064とから電析浴保持
槽2065に還流され、オーバーフローを促すに足るだ
けの電析浴の流入を形成する。
【0009】長尺基板2006は、電析槽入口折返しロ
ーラー2013、電析槽進入ローラー2014、電析槽
退出ローラー2015を経て、電析槽2066内を通過
する。電析槽進入ローラー2014と電析槽退出ローラ
ー2015との間では、少なくも成膜面である長尺基板
の下側面(本明細書でしばしば「表面(おもてめん)」
と呼ぶ)は、電析浴の中にあって、28個のアノード2
026〜2053と対向している。実際の電析は、長尺
基板に負、アノードに正の電位を与えて、電析浴中で両
者の間に、電気化学反応を伴う電析電流を流すことによ
って行う。
【0010】電析槽2066におけるアノードは、4個
ずつが7つのアノード載置台2054〜2060に載置
されている。アノード載置台は絶縁板を介してそれぞれ
のアノードを置く構造となっており、独立の電源から独
自の電位を印加されるようになっている。また、アノー
ド載置台2054〜2060は電析浴中で長尺基板とア
ノード2026〜2053との間隔を保持する機能も担
っている。このため通常、アノード載置台2054〜2
060は、予め決められた間隔を保持するべく、高さ調
整が出来るように設計製作されている。
【0011】電析槽退出ローラー2015の直前に設け
られた電析槽裏面電極2061は、浴中で長尺基板の成
膜面と反対側の面(本明細書でしばしば「裏面(うらめ
ん)」と呼ぶ)に堆積された膜を電気化学的に除去する
ためのもので、長尺基板に対して電析槽裏面電極206
1を負側の電位とすることで、これを実現する。電析槽
裏面電極2061が実際に効力を持つことは、電界の回
り込みによって長尺基板の成膜面と反対側の裏面に電気
化学的に付着する、長尺基板の成膜面に形成されるのと
同じ材質の膜が、目視下でみるみる除去されていくこと
で確認される。
【0012】電析槽退出ローラー2015を通過し電析
浴から出た長尺基板には、電析槽出口シャワー2297
から電析浴をかけられて、成膜面が乾燥してムラを生じ
るのを防止している。また電析槽2116と純水シャワ
ー槽2360との渡り部分に設けられた純水シャワー槽
折返し進入ローラーカバー2318も、電析浴から発生
する蒸気を閉じ込め、長尺基板の成膜面が乾燥するのを
防止している。更に、純水シャワー槽入口表面純水シャ
ワー2299や純水シャワー槽入口裏面純水シャワー2
300も、電析浴を洗浄して落とすだけでなく、同様の
働きを機能する。
【0013】循環槽2120は、電析槽2066中の電
析浴の加熱保温ならびに噴流循環を担うものである。前
述のごとく、電析槽2066でオーバーフローした電析
浴は、電析槽オーバーフロー戻り口2024に集めら
れ、電析槽オーバーフロー戻り路2117を通り、電析
槽オーバーフロー戻り路絶縁フランジ2118を経て、
循環槽加熱貯槽2121へと至る。
【0014】循環槽加熱貯槽2121内には、8本の第
一循環槽ヒーター2122〜2129が設けられてお
り、室温の電析浴を初期加熱する際や、循環によって浴
温の低下する電析浴を再加熱して、所定の温度に電析浴
を保持する際に機能させられる。
【0015】循環槽加熱貯槽2121には2つの循環系
が接続されている。すなわち、循環槽電析浴上流循環元
バルブ2130、循環槽電析浴上流循環ポンプ213
2、循環槽電析浴上流循環バルブ2135、循環槽電析
浴上流循環フレキシブルパイプ2136、循環槽電析浴
上流循環フランジ絶縁配管2137を経て、電析槽上流
循環噴流管2063から電析浴保持槽2065に戻る電
析槽上流循環還流系と、循環槽電析浴下流循環元バルブ
2139、循環槽電析浴下流循環ポンプ2142、循環
槽電析浴下流循環バルブ2145、循環槽電析浴下流循
環フレキシブルパイプ2148、循環槽電析浴下流循環
フランジ絶縁配管2149を経て、電析槽下流循環噴流
管2064から電析浴保持槽2065に戻る電析槽下流
循環還流系とである。電析槽上流循環噴流管2063と
電析槽下流循環噴流管2064とから電析槽2066に
戻る電析浴は、電析浴保持槽2065内での電析浴の交
換を効果ならしめるよう、電析浴保持槽2065下部に
設けられた電析槽上流循環噴流管2063と電析槽下流
循環噴流管2064から、それぞれの噴流管に穿かれた
オリフィスを経て噴流として還流される。それぞれの循
環還流系での還流量は主に、循環槽電析浴上流循環バル
ブ2135または循環槽電析浴下流循環バルブ2145
の開閉度によって制御され、更に細かい調節は、循環槽
電析浴上流循環ポンプ2132または循環槽電析浴下流
循環ポンプ2142の出口と入口を短絡して接続したバ
イパス系に設けられた循環槽電析浴上流循環ポンプバイ
パスバルブ2133または循環槽電析浴下流循環ポンプ
バイパスバルブ2141によって制御される。バイパス
系は、還流量を少なくした場合や、浴温が極めて沸点に
近い時、ポンプ内でのキャビテーションを防止する役目
も果たしている。浴液が沸騰気化して液体を送り込めな
くなるキャビテーションは、ポンプの寿命を著しく短く
してしまう。
【0016】電析槽上流循環噴流管2063と電析槽下
流循環噴流管2064とにオリフィスを穿って噴流を形
成する場合、還流量は殆ど電析槽上流循環噴流管206
3と電析槽下流循環噴流管2064へ戻す浴液の圧力に
よって定まる。これを知るために循環槽電析浴上流循環
圧力ゲージ2134と循環槽電析浴下流循環圧力ゲージ
2143が設けられていて、還流量のバランスはこれら
の圧力ゲージにて知ることが出来る。オリフィスから吹
き出す還流浴液量は正確にはベルヌーイの定理に従う
が、噴流管に穿ったオリフィスが数ミリ以下の径の時に
は、電析槽上流循環噴流管2063ないし電析槽下流循
環噴流管2064全体にわたって噴流量を実質的に一定
とすることができる。更に還流量が充分に大きい場合に
は、浴の交換が極めてスムーズに行われるので、電析槽
2066がかなり長くとも、浴の濃度の均一化や温度の
均一化が効果的に図れる。電析槽オーバーフロー戻り路
2117がこの充分な還流量を流しうる太さを持つべき
であることは当然である。
【0017】それぞれの循環還流系に設けられた循環槽
電析浴上流循環フレキシブルパイプ2136と循環槽電
析浴下流循環フレキシブルパイプ2148は、配管系の
歪みを吸収するものであり、特に歪みに対して機械的強
度が不足しがちなフランジ絶縁配管などを用いる場合に
は有効である。それぞれの循環還流系に設けられた循環
槽電析浴上流循環フランジ絶縁配管2137と循環槽電
析浴下流循環フランジ絶縁配管2149は、電析槽オー
バーフロー戻り路2117途中に設けられた電析槽オー
バーフロー戻り路絶縁フランジ2118と共に循環槽2
120と電析槽2066とを電気的に浮かせるものであ
る。これは、不要な電流経路の形成を絶つことが、迷走
電流を防止して電析電流を電気化学的な成膜反応に殆ど
用いることにつながる。
【0018】一方の循環還流系には、直接循環槽加熱貯
槽2121へと戻る循環槽電析浴バイパス循環フレキシ
ブルパイプ2146及び循環槽電析浴バイパス循環バル
ブ2147からなるバイパス還流系が設けられており、
これは、電析槽に浴液を還流すること無く浴の循環を行
わしめたい場合、例えば室温から所定温度への昇温時な
どに用いるものである。また、循環槽からの一方の循環
還流系には、電析槽退出ローラー2015を通過し電析
浴から出た長尺基板に電析浴をかける電析槽出口シャワ
ー2067へと至る送液系が設けられており、電析槽出
口シャワーバルブ2150を介して電析槽出口シャワー
2067へとつながつている。電析槽出口シャワー20
67からの電析液噴霧量は、電析槽出口シャワーバルブ
2150の開閉度を調節することによって調整される。
【0019】循環槽加熱貯槽2121は、実際には蓋が
設けられており、蒸気となって水が失われいくのを防止
する構造となっている。浴温が高い場合には、蓋の温度
も高くなるので、断熱材を貼るなどの考慮は作業の安全
面から必要である。
【0020】電析槽電析浴の粉末除去のために、フィル
ター循環系が設けられている。電析槽に対するフィルタ
ー循環系は、電析槽フィルター循環戻りフレキシブルパ
イプ2151、電析槽フィルター循環戻りフランジ絶縁
配管2152、電析槽フィルター循環元バルブ215
4、電析槽フィルター循環サクションフィルター215
6、電析槽フィルター循環ポンプ2157、電析槽フィ
ルター循環ポンプバイパスバルブ2158、電析槽フィ
ルター循環圧力スイッチ2159、電析槽フィルター循
環圧力ゲージ2160、電析槽フィルター循環フィルタ
ー2161、電析槽フィルター循環フレキシブルパイプ
2164、電析槽フィルター循環フランジ絶縁配管21
65、電析槽フィルター循環バルブ2166、電析槽フ
ィルター循環系電析浴上流戻りバルブ2167、電析槽
フィルター循環系電析浴中流戻りバルブ2168、電析
槽フィルター循環系電析浴下流戻りバルブ2169から
なっている。この経路を電析浴は電析槽フィルター循環
方向2155、同2162、同2163の方向に流れて
いく。除去されるべき粉末は、機外から飛び込むことも
有るし、また電析反応に応じて、電極表面や浴中で形成
されることもある。除去されるべき粉末の最小の大きさ
は、電析槽フィルター循環フィルター2161のフィル
ターサイズで定まる。
【0021】電析槽フィルター循環戻りフレキシブルパ
イプ2151ならびに電析槽フィルター循環フレキシブ
ルパイプ2164は、配管の歪みを吸収して、配管接続
部からの液漏れを最小化すると共に、機械強度に劣る絶
縁配管を保護し、ポンプを始めとする循環系の構成部品
の配置自由度を上げるためのものである。電析槽フィル
ター循環戻りフランジ絶縁配管2152ならびに電析槽
フィルター循環フランジ絶縁配管2165は、大地アー
スからフロートとした電析浴保持槽2065が大地アー
スに落ちることを防止するため、電気的に浮かせること
を目的としたものである。電析槽フィルター循環サクシ
ョンフィルター2156はいわば「茶漉し」のような金
網であり、大きなごみを取り除き、後に続く第一電析槽
フィルター循環ポンプ2157や電析槽フィルター循環
フィルター2161を保護するためのものである。電析
槽フィルター循環フィルター2161はこの循環系の主
役であり、電析浴中に混入あるいは発生した粉体を除去
するためのものである。本循環系の電析浴の循環流量
は、主に電析槽フィルター循環バルブ2166で、また
従として電析槽フィルター循環ポンプ2157に並列に
設けられた電析槽フィルター循環ポンプバイパスバルブ
2158で微調整をおこなう。これらのバルブ調整によ
る循環流量を把握するために、電析槽フィルター循環圧
力ゲージ2160が設けられている。電析槽フィルター
循環ポンプバイパスバルブ2158は流量の微調整の
他、フィルター循環流量全体を絞った時に、キャビテー
ションが発生して電析槽フィルター循環ポンプ2157
が破損するのを防止している。
【0022】電析槽フィルター循環戻りフランジ絶縁配
管2152を経て電析槽排水バルブ2153から排液槽
2172に電析浴が移送できる(図5参照)。この移送
は、電析浴交換や装置のメンテナンスや更には緊急時に
行われるものである。移送される排液としての電析浴は
重力落下にて排液槽排液貯槽2144に落とされる。メ
ンテナンスや緊急時の目的には、排液槽排液貯槽214
4が、電析槽2066および循環槽2120の浴容量の
合計を貯めるだけの容量をもつことが好ましい。排液槽
排液貯槽2144には排液槽排液貯槽上蓋2277が設
置されており、電析浴の重力落下移送を効果的ならしめ
るために、排液槽空気抜き2171及び排液槽空気抜き
バルブ2170が設けられている。一旦、排液槽排液貯
槽2144に落とされた電析浴は、温度が下がった後、
排液槽排水バルブ2173より建物側の廃水処理に、あ
るいは排液槽排液回収バルブ2174、排液回収元バル
ブ2175、排液回収サクションフィルター2176と
排液回収ポンプ2177を経て不図示のドラム缶に回収
され然るべき処分がとりおこなわれる。回収や処理に先
立って排液槽排液貯槽2144内で、水による希釈や薬
液による処理など行うことも可能である。
【0023】電析浴を攪拌し電析成膜を均一化ならしめ
るために、電析浴保持槽2065底部に設置された電析
槽攪拌空気導入管2062に穿った複数のオリフィスか
ら空気バブルを噴出させるようになっている。空気は、
工場に供給される圧搾空気を圧搾空気導入口2182か
ら取り込み、電析浴攪拌用圧搾空気圧力スイッチ218
3を経て、電析槽圧搾空気導入方向2184に示される
方向で、順に電析槽圧搾空気元バルブ2185、電析槽
圧搾空気流量計2186、電析槽圧搾空気レギュレータ
ー2187、電析槽圧搾空気ミストセパレーター218
8、電析槽圧搾空気導入バルブ2189、電析槽圧搾空
気フレキシブルパイプ2190、電析槽圧搾空気絶縁配
管2191、そして電析槽圧搾空気上流側制御バルブ2
193または電析槽圧搾空気下流側制御バルブ2192
を通り電析槽攪拌空気導入管2062へと至る。
【0024】電析槽2066には、予備の液体または気
体が導入できるように、予備導入系が設置されている。
電析槽予備導入口2213からの液体または気体は、電
析槽予備導入バルブ2214を介して、電析槽予備導入
バルブ2215、電析槽予備導入絶縁配管2216を経
て電析槽へ導入される。予備導入系で最も可能性の高い
ものは、浴の能力を長時間一定に保つための保持剤や補
充薬であるが、場合によっては、浴に溶かす気体であっ
たり、また粉末を除去する酸であったりする。
【0025】洗浄は図6に示すように、純水シャワー槽
2360、第一温水槽2361、第二温水槽2362の
3段で行われる。第二温水槽2362に加温された純水
が供給され、その排液が第一温水槽2361で用いら
れ、更にその排液が純水シャワー槽2360で用いられ
る構成となっている。このことにより、長尺基板は電析
槽2066での電析を終了した後、次第に純度の高い水
で洗われていく。
【0026】第二温水槽2362は最も高純度の純水を
用いる。この純水は長尺基板が退出していく直前の第二
温水槽出口裏面純水シャワー2309、第二温水槽出口
表面純水シャワー2310へ供給される。
【0027】供給すべき純水は、図7に示すように、水
洗系純水口2337から水洗系純水供給元バルブ233
8を経て一旦純水加熱槽2339に貯められ、純水加熱
槽純水加熱ヒーター2340〜2343で所定の温度に
暖められ、純水加熱槽純水送出バルブ2344、純水加
熱槽純水送出ポンプ2346、純水加熱槽圧力スイッチ
2347、純水加熱槽カートリッジ式フィルター234
9、純水加熱槽流量計2350を通り、一方は第二温水
槽出口裏面シャワーバルブ2351から第二温水槽出口
裏面純水シャワー2309へ、他方は第二温水槽出口表
面シャワーバルブ2352から第二温水槽出口純水シャ
ワー2310へと至る。加温は洗浄効果を向上させるた
めである。シャワーヘ供給されて第二温水槽温水保持槽
2317へ溜まった純水は純水リンス浴を形成し、ここ
で長尺基板は静水での洗浄が行われる。純水の温度が下
がらないように、第二温水槽には第二温水槽温水保温ヒ
ーター2307が設けられている。
【0028】第一温水槽2361へは、第二温水槽温水
保持槽2317を溢れた純水が、第二温水槽2362か
ら温水槽間連結管2322を介して供給される。第二温
水槽2362同様、第一温水槽温水保温ヒーター230
4が設置されており純水の温度を保持するようになって
いる。更に第一温水槽2361には超音波源2306が
設置されており、積極的に長尺基板表面の汚れを第一温
水槽ローラー2282と第二温水槽折返し進入ローラー
2283の間で除去するようになっている。
【0029】第一温水槽温水保持槽2316からの純水
は、図7に示すように、純水シャワー槽純水シャワー供
給元バルブ2323に続いて、純水シャワー槽純水シャ
ワー供給ポンプ2325、純水シャワー槽純水シャワー
供給圧力スイッチ2326、純水シャワー槽純水シャワ
ー供給カートリッジ式フィルター2328、純水シャワ
ー槽純水シャワー供給流量計2329を経て、純水シャ
ワー表面純水シャワーバルブ2330から純水シャワー
槽入口表面純水シャワー2299へ、純水シャワー槽入
口裏面純水シャワーバルブ2331から純水シャワー槽
入口裏面純水シャワー2300へ、純水シャワー槽出口
裏面純水シャワーバルブ2332から純水シャワー槽出
口裏面純水シャワー2302へ、純水シャワー槽出口表
面純水シャワーバルブ2333から純水シャワー槽出口
表面純水シャワー2303へと送られ、純水シャワー槽
2360の入口と出口で、それぞれ長尺基板表面と長尺
基板裏面に洗浄用シャワー流がかけられる。
【0030】シャワーの済んだ水は純水シャワー槽受け
槽2315で受けられ、そのまま第一温水槽温水保持槽
2316と第二温水槽温水保持槽2317の一部と合流
して水洗系排水2336に捨てられる。通常は、洗浄済
みの水にはイオンその他が含まれるため、所定の処理を
必要とする。
【0031】洗浄のための純水シャワー槽2360、第
一温水槽2361、第二温水槽2362では、長尺基板
は純水シャワー槽折返し進入ローラー2279、純水シ
ャワー槽ローラー2280、第一温水槽折返し進入ロー
ラー2281、第一温水槽ローラー2281、第二温水
槽折返し進入ローラー2283、第二温水槽ローラー2
284、乾燥折返しローラー2285へと送られてい
く。純水シャワー槽折返し進入ローラー2279の直後
には純水シャワー槽裏面ブラシ2298が設けられてお
り、長尺基板裏面に付着する比較的大きな粉や付着力の
弱い生成物を取り除けるようになっている。
【0032】乾燥部2363に至った長尺基板2006
は、まず乾燥部入口で乾燥部入口裏面エアーナイフ23
11、乾燥部入口表面エアーナイフ2312による水切
りが行われる。エアーナイフヘの空気の導入は、図7に
示すように、乾燥系圧搾空気導入口2353、乾燥系圧
搾空気圧力スイッチ2354、乾燥系圧搾空気フィルタ
ーレギュレーター2355、乾燥系圧搾空気ミストセパ
レーター2356、乾燥系圧搾空気供給バルブ235
7、その後乾燥部入口裏面エアナイフバルブ2358ま
たは乾燥部入口表面エアナイフバルブ2359という経
路でなされる。乾燥部に供給される空気は特に水滴など
含むと不都合なので、乾燥系圧搾空気ミストセパレータ
ー2356の役割は重要である。
【0033】続いて乾燥折返しローラー2285から巻
取装置進入口ローラー2286に搬送される過程で、並
んだIRランプ2313の幅射熱による乾燥が行われ
る。IRランプ2313の幅射熱が充分であれば、電析
膜を成膜後長尺基板2006をCVD装置などの真空装
置に投入しても不都合は生じない。乾燥時は、水切りに
よる霧の発生と、IRランプ輻射による水蒸気の発生が
あって、排気ダクトに繋がる乾燥部排気口2314は不
可欠である。
【0034】乾燥系排気ダクト2370に集められた水
蒸気は、図8に示すように、乾燥系凝縮器2371でそ
のほとんどが水に戻り乾燥系凝縮器排水ドレイン237
3へと捨てられ、一部は乾燥系排気2374へと捨てら
れていく。水蒸気に有害気体を含む場合には、排気は所
定の処理を行うべきである。
【0035】巻取装置2296は、巻取装置進入ローラ
ー2286、巻取装置方向転換ローラー2287、巻取
り調整ローラー2288を順に経て長尺基板2006を
長尺基板巻上げボビン2289にコイル状に巻取ってい
く。堆積した層保護が必要な場合には、図6に示される
ように、インターリーフ繰出しボビン2290からイン
ターリーフを繰出し、長尺基板に巻き込まれていく。長
尺基板2006の搬送方向は矢印2292で示され、長
尺基板巻上げボビン2289の回転方向は矢印2293
で示され、インターリーフ繰出しボビン2290の巻取
り方向は矢印2294で示される。
【0036】図6中、長尺基板巻上げボビン2289へ
巻き上げられる長尺基板と、インターリーフ繰出しボビ
ン2290から繰り出されるインターリーフは、それぞ
れ搬送開始時の位置と搬送終了時の位置で干渉が起きて
いないことを示している。巻取装置全体は、防塵のた
め、ヘパフィルターとダウンフローを用いた巻取装置ク
リーンブース2295で覆われた構造となっている。
【0037】この巻取装置2296にあっては、巻取装
置方向転換ローラー2287が長尺基板の蛇行を修正す
る機能を付与されている。巻取装置方向転換ローラー2
287と巻取り調整ローラー2288との間に設置され
た蛇行検知器(不図示)からの信号に基づいて、油圧の
サーボで巻取装置方向転換ローラー2287を巻取装置
進入ローラー2286側にセットされた軸を中心として
振ってやることで、蛇行の修正が可能となる。巻取装置
方向転換ローラー2287の制御は、図6中、近似的に
手前側あるいは奥側へのローラーの移動であり、その移
動の向きは、蛇行検出器からの長尺基板蛇行検出方向と
逆である。サーボのゲインは、長尺基板の搬送速度によ
るが、一般に大きな物を必要としない。数百メートルの
長さの長尺基板を巻き上げても、その端面はサブミリの
精度で揃えられる。
【0038】電析浴や温水を室温より高い温度で使うと
必然的に水蒸気が発生する。特に80℃を越える温度を
用いると、水蒸気の発生はかなりのものとなる。槽の浴
面から発生する水蒸気は、槽の浴面上に溜まり、装置の
隙間から勢いよく吹き出したり、蓋の開閉時に大量の放
出を見たり、また装置の隙間から水滴となって流れ落ち
たり、装置の操作環境を悪化させる。このため、排気ダ
クト2020を介して強制的に吸引排気させるのが好ま
しい。電析槽2066の電析槽上流排気口2021、電
析槽中流排気口2022、電析槽下流排気口2023、
純水シャワー槽2360の純水シャワー槽排気口230
1、第一温水槽2361の第一温水槽排気口2305、
第二温水槽2308の第二温水槽排気口2308であ
る。
【0039】電析槽及び水洗槽系排気ダクトに集められ
た水蒸気は、図8に示すように、絶縁フランジ236
4,2365を通り、電析水洗系排気ダクト凝縮器23
66でそのほとんどが水に戻り電析水洗系排気ダクト凝
縮器排水ドレイン2368へと捨てられ、一部は電析水
洗系排気2369へと捨てられていく。水蒸気に有害気
体を含む場合には、排気は所定の処理を行うべきであ
る。
【0040】図2(図3乃至図8)に示される装置で
は、排気ダクトをステンレス鋼で構成したので、電析槽
2066の電析浴保持槽2065を大地アースからフロ
ート電位とするために、電析水洗系排気ダクト基幹絶縁
フランジ2365と電析水洗系排気ダクト水洗側絶縁フ
ランジ2364を設け、電気的に切り離した。
【0041】図2に示す装置を用いることにより、次の
ような利点がある。
【0042】まず、スパッタなどの真空装置と異なり、
膜堆積が極めて簡便なことである。高価な真空ポンプは
必要ないし、プラズマを使用するための電源や電極周り
の設計に気を遣うことが無い。
【0043】次に、殆どの場合、ランニングコストが安
いことである。これはスパッタでは、ターゲットの作製
に人手と装置を要し、安くない上に、ターゲットの利用
効率も2割程度以下だからである。したがって、装置の
スループットを上げなければならない場合や、成膜厚の
大きい場合には、ターゲット交換の作業がかなりのウエ
イトを占めるようになるからである。スパッタ以外の、
CVD法や真空蒸着法に対しても装置やランニングコス
トの点で優位に立つ。
【0044】また、膜が多くの場合、多結晶の微粒子で
あり、真空法で作るのと遜色ない導電特性・光学特性を
示し、ゾルゲル法や有機物を用いたコーティング法、さ
らにはスプレー・パイロリシス法などに比べて優位に立
つ。
【0045】更に、酸化物を形成する場合でもこれらの
ことが成り立つ上、廃液を簡単に処理することができ、
環境に及ぼす影響も小さく、環境汚染を防止するための
コストも高くない。
【0046】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図2に示す
装置によって導電性基板上に酸化物の成膜を行うと、次
のような不都合な点が見出された。
【0047】それは、長尺基板の抵抗がメートルあたり
0.01Ω程度あるため、対向電極の数が多かったり、
対向電極一つ当たりに流す電流が大きかったりして数十
Aの電析電流が流れた場合には、電源電圧の降下を招い
てしまい、均一な膜を付けるのに制御しづらかった。
【0048】また、上記電源電圧の降下に対応しつつ一
定の電気化学的反応を維持させるためには、より大きな
容量を持つ電源を用意しなければならず、装置コストが
上がってしまった。
【0049】また、上記電源電圧の降下に対応してより
大きな電圧が印加されると、本来、酸化物が電析される
に必要な電気化学的反応を起こす電圧以上の電圧が印加
され、酸化物生成以外の何らかの電気化学的反応が起こ
ってしまい、安定に、均一に酸化物を付けられなかっ
た。
【0050】本発明の目的は、上記課題に鑑み、特に長
尺基板へ酸化物を形成するに際し、膜の均一性を高め得
ると共に、成膜に関する制御性が容易な電析方法を提供
することにある。
【0051】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、導電性
基板上に酸化物を電析する方法において、電析浴中に少
なくとも1つ以上の対向電極と、導電性基板を挟んで該
対向電極と反対側に少なくとも1つ以上の裏面電極とを
設け、該裏面電極と該導電性基板間に該電析浴を介して
通電をすることで、該対向電極と該導電性基板間の通電
印加電圧を制御することを特徴とする電析方法に関す
る。
【0052】上記本発明の電析方法は、さらなる好まし
い特徴として、「前記対向電極と導電性基板間の通電が
定電流モードであること」、「ロール・ツー・ロール方
式であること」、「前記裏面電極のうちの少なくとも1
つが、前記導電性基板の裏面に付着する酸化物を除去す
るように該裏面電極と該導電性基板間に前記電析浴を介
して通電をすること」、を含む。
【0053】かかる発明に至った経緯について下記に示
す。
【0054】本発明者らは、図2(図3乃至図8)に示
したような装置において、電析槽2066内での通電の
ための給電手段として巻出装置排出口ローラー2005
を、対向電極としてアノード2026〜2053を用
い、長尺基板2006への酸化物の電析を行った。すべ
てのアノードに同じ大きさの一定電流を流したが、各ア
ノードに接続した各直流電源の印加電圧は、給電手段と
しての巻出装置排出ローラー2005に最も近いアノー
ドの印加電圧が一番低く、離れていくほど徐々に印加電
圧は上がり、3番目に遠いアノードの印加電圧が一番高
かった。この時、裏面電極2061と長尺基板2006
間の通電は行わなかった。
【0055】次に、各アノードに流す電流値を徐々に上
げて行ったところ、給電手段としての巻出装置排出ロー
ラー2005に最も遠いアノードの印加電圧が、用意し
た直流電源の上限値をたたいてしまい、所望の電流値の
電流を流すことができなかった。
【0056】次に、裏面電極2061と長尺基板200
6との間で通電を行ったところ、各アノードに接続した
直流電源の印加電圧がわずかに下がることに気がつい
た。この通電量を徐々に増やしていくと、各アノードに
接続した直流電源の印加電圧も少しづつ徐々に下がって
行くことがわかった。このため、酸化物の堆積速度を大
きくするために、各アノードに流す電流値を上げたい時
には、裏面電極2061と長尺基板2006との間の通
電量を増やせばよいことがわかった。
【0057】次に、酸化物の堆積速度を大きくするため
に、各アノードに流す電流値を上げたところ、給電手段
としての巻出装置排出ローラー2005から遠いいくつ
かのアノードの印加電圧が、用意した直流電源の上限値
をたたいてしまい、所望の電流値の電流を流すことがで
きなかった。そこで、裏面電極2061と長尺基板20
06との間での通電を行って上限値をたたいた直流電源
の印加電圧を下げようとしたところ、ある通電量を超え
たところで裏面電極表面から、大量の泡が発生し、安定
的に成膜が行えなかった。このため、上限値をたたいた
すべての直流電源の印加電圧を、所望の電流値の電流を
流すことができるまで下げることができなかった。そこ
で、新たに裏面電極を電析槽2066のほぼ中央地点に
追加設置して、長尺基板2006と通電したところ(裏
面電極2061と長尺基板2006との間の通電も行っ
ている)、各アノードに所望の電流値の電流を流せるこ
とがわかった。
【0058】本発明者らは、以上の実験結果に基づき、
前記目的を達成すべく鋭意検討した結果、上述の構成を
有する本発明を完成した。
【0059】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の電析方法の好適
な実施の形態を説明するが、本発明は本実施形態に限定
されるものではない。
【0060】〔基板〕図2で示した装置で用いられる基
板材料は、膜成膜面に電気的な導通がとれ、電析浴に侵
されないものなら使用でき、ステンレス鋼(SUS)、
Al、Cu、Feなどの金属が用いられる。金属コーテ
ィングを施したPETフィルムなども利用可能である。
これらの中で、素子化プロセスを後工程で行うには、S
USが長尺基板としては優れている。
【0061】SUSは非磁性SUS、磁性SUSいずれ
も適用できる。前者の代表はSUS304であり、研磨
性に優れていて0.1s程度の鏡面とすることも可能で
ある。後者の代表はフェライト系のSUS430であ
り、磁力を利用した搬送には有効に利用される。
【0062】基板表面は、平滑でも良いし、粗面でもよ
い。SUSの圧延プロセスにおいて圧延ローラーの種類
を変えたりすることにより表面性が変わる。BAと称す
るものは鏡面に近く、2Dにあっては凹凸が顕著であ
る。いずれの面においても、SEM(走査型電子顕微
鏡)下での観察では、ミクロン単位の抉れなどが目立つ
ことがある。太陽電池基板としては、大きなうねり状の
凹凸よりも、ミクロン単位の構造の方が太陽電池の特性
には良い方向にも悪い方向にも大きく反映する。
【0063】さらに、これら基板は別の導電性材料が成
膜されていてもよく、電析の目的に応じて選択される。
場合によっては、酸化亜鉛の極薄層を予め他の方法で形
成しておくことは、電析法での堆積速度を安定的に向上
させることができて好ましい。
【0064】〔槽・管・その他浴保持材の電気的構成〕
迷走電流を減らし、流れる電流は殆どすべて電析に寄与
する、基板とアノード間に流れる電流となるように、電
析槽、それに繋がる配管、更には浴保持槽内の部品など
は絶縁処理をすることが好ましい。基本的には、アノー
ドと基板とを直接に、あるいは浴を介して接する金属部
分を最小とすることである。
【0065】また迷走電流は、フロート電位になると少
なくなるため、電析槽や基板搬送ローラーは金属で出来
ている部分を大地アースから浮かした構造となってい
る。絶縁配管や、径の太いフランジ絶縁配管や、オーバ
ーフロー戻り系に製作した絶縁フランジや、排気ダクト
中に設けた絶縁フランジなどはすべてこの目的のための
ものである。
【0066】〔電析浴〕電析浴は、基本的にビーカーな
どの小さな実験装置で確認したものが使用できる。太陽
電池下引き層に適用する光閉込め効果を有する凹凸を有
する酸化亜鉛の堆積については、特開平10−1403
73号公報で開示した溶液を使用することができる。酸
化亜鉛を電析する場合には、硝酸亜鉛と添加剤の組み合
わせが良好に使用でき、添加剤が糖類であると膜の均質
性が向上する。殊にデキストリンはその効果が著しい。
【0067】電析浴が高温で、蒸気の発生が顕著な場合
は、図2に示したように、排気ダクトを設けて蒸気を吸
引するのが、装置の隙間から蒸気やその凝結した水滴が
出てくるのを防止することができるので、好ましい。ま
た、槽に不図示の蓋が設置されていると、蓋を開けた時
に水蒸気が吹き出してきて危険であるので、殊に排気ダ
クトを設けるのが良い。電析浴からの蒸気発生・排気吸
引によって液量が減る場合には、純水を定期的に補給す
るとよい。
【0068】〔電析条件〕電析を行うにあたっては、長
尺基板に負、アノードに正の電位を印加して、電気化学
反応を駆動する。長尺基板への給電は、長尺基板の裏面
に接触するローラーを用いることができる。膜厚の制御
を行うために、電流制御で電析を行うのが適当である。
電流は電流密度で規定するのが良く、0.3〜100m
A/cm2の範囲で設定する。
【0069】〔アノード〕アノードとしては、溶解性ア
ノードとして純度2Nないし4Nの亜鉛板が使用でき
る。表面が汚れている場合には、希硝酸で軽く洗ってや
ると良い。アノードヘの給電線は、SUSボルトで締め
付ける構成にするのが、確実な電気接触を長期間保証で
きて好ましい。非溶解性アノードとして、SUSやPt
を使うこともできる。
【0070】特に溶解性アノードを、アノードバッグに
包むことは、発生する酸化亜鉛粉が電析浴中に発塵して
いくことを防ぐことが出来て好ましい。アノードバッグ
の材質としては、浴中で侵されない木綿やアミド樹脂繊
維などが使用でき、適当なメッシュ状とするのがよい。
メッシュの目の大きさは、電析浴が確実に表面に触り、
かつ発塵する粉の最大の大きさを規定して定める。通
常、0.5mmから数mmの目の大きさを選択する。
【0071】〔電析電源〕各電源はフロート出力を持っ
ていることが好ましい。電圧制御として、所定の電位を
印加した場合に電流が吸い込み方向に流れる可能性があ
る時には、吸い込み型の電源とすべきである。各電源
は、単一の、あるいは取りまとめられた複数のアノード
に電位を印加し、電流を流す。電源同士の干渉を防ぐた
めに、アノード同士を結ぶ電流の経路は、出来るだけ出
現しないようにしておくのがよい。このために、テフロ
ン(登録商標)や塩ビなどの絶縁板を浴中に設置するこ
とは効果がある。
【0072】[裏面電極]裏面電極は、導電性基板との
間で通電することによって、対向電極と導電性基板間の
通電印加電圧を制御することができる。また、裏面電極
に基板に対して負の電位を印加することにより、導電性
基板の裏面に成膜される不必要な電析膜を除去すること
もできる。このため、特に電析用の電源との干渉を防ぐ
よう、両者は互いにフロート出力である必要がある。
【0073】裏面電極の数は、少なくとも一つ以上あれ
ばよい。一つしかない場合は、該通電印加電圧の制御と
該電析膜の除去との両方に用いられる。また、複数個あ
る場合には、それぞれ独立に該通電印加電圧の制御と該
電析膜の除去に用いられてもよいし、それぞれが該通電
印加電圧の制御と該電析膜の除去との両方に用いられて
もよい。
【0074】裏面電極の形状は特に限定されるものでは
ないが、電析膜の除去に用いられる裏面電極に関して
は、長尺基板の裏面に不要な電析膜を残さないという観
点から、少なくとも回り込みの多い長尺基板の端の部分
には、長尺基板に平行に平面が形成されている形状のも
のが好ましく用いられる。また、裏面電極の材質として
は、水素過電圧の高いTiやSUSなどが好適に用いら
れる。
【0075】[対向電極と導電性基板間の通電印加電圧
を制御する方法]電気化学的反応を安定的に行い、均一
に酸化物を電析するためには、対向電極の導電性基板間
の通電は、直流で、電流一定のモードで通電する方が制
御しやすい。
【0076】ここで本発明における電流一定のモード
(定電流モード)とは、対向電極と導電性基板の間に流
れる電流を許容範囲内の振れ幅に抑えて制御することを
言う。その際の制御方法としては特に制限はないが、例
えば電流検出手段により電流値を監視しながら電圧を調
整することによって電流値を一定に保つ方法が挙げられ
る。この場合、電源の印加電圧は、所望の堆積速度、膜
質を得るために設定される電流値と、電源から対向電
極、導電性基板、電源までの系の抵抗値等で決まる。
【0077】電源の印加可能電圧は、電源の仕様によっ
て決められているので、上述した内容を吟味した上で決
められなければならない。また、経済性を考えた場合、
印加可能電圧ができるだけ低い電源を使用する方が望ま
しい。そのため、対向電極と導電性基板間の通電印加電
圧を下げる方向で制御することは、工業的に大変意味が
ある。さらに、印加電圧が高くなり酸化物を堆積する以
外の電気化学的反応が起こるような場合、安定的に、均
一に酸化物を堆積することができなくなるため、対向電
極と導電性基板間の通電印加電圧を下げる方向で制御す
ることは、重要である。
【0078】対向電極と導電性基板間の通電印加電圧を
制御する方法は、裏面電極と導電性基板との間で通電す
ることによって行う。導電性基板に対して対向電極は正
の電位となるように通電する。この時、裏面電極は、導
電性基板に対して正でも負でも対向電極と導電性基板間
の通電印加電圧を制御することができる。印加電圧を下
げるためには、裏面電極は、導電性基板に対して負の電
位にする必要がある。
【0079】対向電極と導電性基板間の通電印加電圧の
制御を安定に、容易に行うためには、裏面電極と導電性
基板との間の通電は、直流の定電流モードで行うことが
望ましい。
【0080】対向電極の数が多かったり、導電性基板へ
の給電手段が電析槽の近くにできなかったりして導電性
基板への給電手段と対向電極が非常に遠い場合などは、
複数個の裏面電極を用意し、それぞれ独立に導電性基板
に対して負の電位を持つように通電することで、対向電
極と導電性基板間の通電印加電圧の制御を大変容易にす
る。
【0081】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0082】〔実施例1〕図1は、本実施例で用いた電
析装置の構成を示す模式図である。図1において、10
0は長尺基板、101は送り出しローラー、102は巻
き取りローラー、103は給電ローラー、104は電析
槽、105は水洗槽、106は水洗シャワー、107は
エアーナイフ、108は乾燥炉、109(109a〜1
09t)は対向電極、110は裏面電極、111は電析
浴である。
【0083】送り出しローラー101にコイル状に巻か
れたSUS430の長尺基板100は、電析槽104、
水洗槽105、乾燥炉108の順に搬送され、巻き取り
ローラー102に巻き取られる。基板搬送速度は、12
0cm/分とした。
【0084】電析槽内の電析浴111は、電析槽内に設
けられた不図示の仕切り板によるオーバーフローと不図
示の循環系によって液面が一定の高さとなるように保持
されている。
【0085】電析浴111は、0.2M/lの硝酸亜鉛
であり、85℃に保持される。硝酸亜鉛は亜鉛のイオン
もしくは錯イオンを浴中に存在せしめて、また同時に硝
酸イオンを浴中に存在せしめ、これらの共同作用で、電
気化学的に長尺基板表面で酸化亜鉛を電析するためであ
る。電析浴111は酸化亜鉛膜の一様性を高めるために
更にデキストリンを0.2g/l含有するものとした。
電析浴111の電導度は65mS/cmであった。
【0086】電析浴111内には対向電極は109a、
109b、…、109s、109tの20個が、基板と
向かい合うように配されている。これらの対向電極は長
尺基板100との間で電位を掛けられ電気化学反応を進
行させられる。酸化亜鉛形成のためには、対向電極側の
電位を長尺基板側の電位よりも高く維持する。
【0087】それぞれの対向電極は不図示の20個の電
源(KENWOOD製:直流定電圧定電流電源PS6−
60)にそれぞれ対向電極が長尺基板に対して正の電位
となるように繋がれていて、独立の電流を流すことがで
きるようになっている。電流のリターンは、長尺基板に
接して従動する給電ローラー103から共用リターンと
して実現されている。電源は定電流源として制御し、基
板100に向かって流す電析電流密度は、対向電極それ
ぞれで、0.3mA/cm2から30mA/cm2の範囲
で設定できるようにした。長尺基板100の搬送を停止
して、静止成膜にて検討したところ、この範囲の電流密
度で1〜200Å/sの電流にほぼ比例した堆積速度が
得られ、本例では約11mA/cm2の電流密度を用い
た。静止で得られた堆積速度は約85Å/sであった。
それぞれの対向電極の大きさは140mm×380mm
であり、厚みは20mmとした。対向電極には純度4N
の亜鉛を用いた。対向電極と長尺基板との間の20個の
電源は、電流設定値6Aの定電流モードで使用した。
【0088】裏面電極110は、SUS304製で大き
さは250mm×380mmの平板を、長尺基板との距
離が20mm程度で長尺基板と平行になるように配し
た。不図示の電源(KENWOOD製:直流定電圧定電
流電源PS6−60…この電源の電圧の上限は6V)
は、裏面電極側が長尺基板に対して負の電位になるよう
に接続した。裏面電極と長尺基板間の電源は、定電流モ
ードで使用した。この時の電流設定値は、0A、20
A、30A、40A、50Aと変化させた。
【0089】この時の対向電極と長尺基板間の電源電
圧、長尺基板上に堆積された酸化亜鉛膜の外観、長尺基
板裏面への酸化亜鉛膜の裏回りの様子に関して表1のよ
うな結果を得た。
【0090】
【表1】
【0091】表1から、裏面電極と長尺基板間の通電量
を変化させてやることによって、対向電極と長尺基板間
の電源電圧の制御が行われていることがわかる。通電量
が0〜30Aの時は、用意した電源の電源電圧の上限を
たたいてしまい、所望の電流値6Aを20個すべての対
向電極には通電できなかった。この事による外観上の違
いは確認できなかったが、光学的に膜厚を測ったとこ
ろ、5〜10%の違いがあった。
【0092】裏面電極と長尺基板間の通電は、裏面に回
り込んで付着した酸化亜鉛膜を除去する役目もあること
が、表1からわかる。通電量を増やしていくと基板裏面
への回り込み量が少なくなっていく。裏面電極と長尺基
板間の通電電流が50Aまで増えると、裏面の回り込み
を除去するだけでなく、表面の酸化亜鉛膜も少しだけは
がし取っているのがわかった。また、この時、裏面電極
から激しく泡が出ているのが観察された。これは、通電
量が多くなったことにより、別の電気化学的反応が起こ
ったためと思われる。この泡の発生に伴い裏面電極の付
着物が大量に電析浴中に溶け出したり、溶けずに長尺基
板の上に乗ったまま次のローラーまで搬送され、ローラ
ーと基板間でつぶしてしまい、基板に傷が付いたりし
た。
【0093】〔実施例2〕図2に示した長尺基板用の電
析装置にて成膜を行った。電析浴は実施例1と同じもの
を用いた。電析槽には、24個の対向電極を配置した。
対向電極の大きさは150mm×350mmであり、厚
みは20mmとした。対向電極には純度4Nの亜鉛を用
いた。電析槽2066内での通電のための給電手段とし
ては、巻取装置進入ローラー2286を用いた。
【0094】この時、24個の電源出力を4.0Aに
し、裏面電極の電源出力を0A、20A、30A、40
A、50Aと変化させた。長尺基板の搬送速度は250
0mm/分とした。
【0095】この時の対向電極と長尺基板間の電源電
圧、長尺基板上に堆積された酸化亜鉛膜の外観、長尺基
板裏面への酸化亜鉛膜の裏回りの様子に関して表2のよ
うな結果を得た。
【0096】
【表2】
【0097】表2から、裏面電極と長尺基板間の通電量
を変化させてやることによって、対向電極と長尺基板間
の電源電圧の制御が行われていることがわかる。
【0098】裏面電極と長尺基板間の通電は、裏面に回
り込んで付着した酸化亜鉛膜を除去していることも、表
2からわかる。通電量を増やしていくと基板裏面への回
り込み量が少なくなっていく。裏面電極と長尺基板間の
通電電流が40Aまで増えると、裏面の回り込みを除去
するだけでなく、表面の酸化亜鉛膜も少しだけはがし取
っているのがわかった。
【0099】〔実施例3〕図9に示す長尺基板用の電析
装置にて成膜を行った。図9において、300は長尺基
板、301は送り出しローラー、302は巻き取りロー
ラー、303は給電ローラー、304は電析槽、305
は水洗槽、306は水洗シャワー、307はエアーナイ
フ、308は乾燥炉、309(309a〜309t)は
対向電極、310は裏面電極、311は電析浴、320
は裏面電極である。
【0100】図9は、図1とほとんど同じ装置である
が、違う点は、対向電極309jと対向電極309kの
間のところに裏面電極320を新たに追加設置してある
点である。この裏面電極320は、裏面電極310と全
く同じものを用意した。それ以外は、すべて実施例1と
同じ装置構成とした。
【0101】対向電極と長尺基板間の20個の電源は、
電流設定値6Aの定電流モードで使用した。裏面電極3
10と長尺基板間の電源は、電流設定値20Aの定電流
モードで使用し、裏面電極320と長尺基板間の電源
も、定電流モードで使用した。ただし、この時の裏面電
極320と長尺基板間の電源電流の設定値は、0A、1
0A、20A、30Aと変化させた。
【0102】この時の対向電極320と長尺基板間の電
源電圧、長尺基板上に堆積された酸化亜鉛膜の外観、長
尺基板裏面への酸化亜鉛膜の裏回りの様子に関して表3
のような結果を得た。
【0103】
【表3】
【0104】表3から、裏面電極320と長尺基板間の
通電量を変化させてやることによって、対向電極と長尺
基板間の電源電圧の制御が行われていることがわかる。
裏面電極310と長尺基板間の通電量20Aのみでは、
用意した電源の電源電圧の上限をたたいてしまい、所望
の電流値6Aを20個すべての対向電極には通電できな
かったが、裏面電極320を追加して裏面電極320と
長尺基板間に10A以上通電することにより、所望の電
流値を対向電極に通電してやることができた。裏面電極
310、320と長尺基板間の通電は、それぞれ裏面に
回り込んで付着した酸化亜鉛膜を除去していることが、
実験中目視で確認できた。
【0105】
【発明の効果】以上示したように、本発明の電析方法に
よれば、長尺基板へ酸化物を形成するに際し、膜の一様
性が著しく向上し、あるいは安価に、あるいは膜特性が
優れたものとして、あるいは制御性が容易なものとし
て、作製できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の電析装置の構成を示す模式図であ
る。
【図2】実施例2の電析装置の全体構成を示す模式図で
ある。
【図3】実施例2の電析装置における巻出装置を示す概
略図である。
【図4】実施例2の電析装置における電析槽及び循環槽
を示す概略図である。
【図5】実施例2の電析装置における排液槽を示す概略
図である。
【図6】実施例2の電析装置における純水シャワー槽、
第一温水槽、第二温水槽、乾燥装置、及び巻取装置を示
す概略図である。
【図7】実施例2の電析装置における純水加熱槽等を示
す概略図である。
【図8】実施例2の電析装置における排水系等を示す概
略図である。
【図9】実施例3の電析装置の構成を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
100 長尺基板 101 送り出しローラー 102 巻き取りローラー 103 給電ローラー 104 電析槽 105 水洗槽 106 水洗シャワー 107 エアーナイフ 108 乾燥炉 109 対向電極 110 裏面電極 111 電析浴 300 長尺基板 301 送り出しローラー 302 巻き取りローラー 303 給電ローラー 304 電析槽 305 水洗槽 306 水洗シャワー 307 エアーナイフ 308 乾燥炉 309 対向電極 310 裏面電極 311 電析浴 320 裏面電極 400 長尺基板 401 送り出しローラー 402 巻き取りローラー 403 給電ローラー 404 電析槽 405 水洗槽 406 水洗シャワー 407 エアーナイフ 408 乾燥炉 409 対向電極 410 裏面電極 411 電析浴 420 裏面電極 430 裏面電極 2001 巻出装置長尺基板ボビン 2002 巻出装置インターリーフ巻取りボビン 2003 巻出装置繰出し調整ローラー 2004 巻出装置方向転換ローラー 2005 巻出装置排出ローラー 2006 長尺基板 2007 巻取りインターリーフ 2008 インターリーフ巻取り方向 2009 巻出装置長尺基板ボビン回転方向 2010 長尺基板巻出し方向 2011 巻出装置クリーンブース 2012 巻出装置 2013 電析槽入口折返しローラー 2014 電析槽進入ローラー 2015 電析槽退出ローラー 2017 電析槽入口折返しローラーカバー 2018 電析浴保持槽カバー 2020 電析水洗系排気ダクト 2021 電析槽上流排気口 2022 電析槽中流排気口 2023 電析槽下流排気口 2024 電析槽オーバーフロー戻り口 2025 電析浴浴面 2026〜2053 電析槽アノード 2054〜2060 電析槽アノード載置台 2061 電析槽裏面電極 2062 電析槽攪拌空気導入管 2063 電析槽上流循環噴流管 2064 電析槽下流循環噴流管 2065 電析浴保持槽 2066 電析槽 2067 電析槽出口シャワー 2117 電析槽オーバーフロー戻り路 2118 電析槽オーバーフロー戻り路絶縁フランジ 2119 電析槽オーバーフロー戻り方向 2120 循環槽 2121 循環槽加熱貯槽 2122〜2129 循環槽ヒーター 2130 循環槽電析浴上流循環元バルブ 2131 循環槽電析浴上流循環方向 2132 循環槽電析浴上流循環ポンプ 2133 循環槽電析浴上流循環ポンプバイパスバルブ 2134 循環槽電析浴上流循環圧力ゲージ 2135 循環槽電析浴上流循環バルブ 2136 循環槽電析浴上流循環フレキシブルパイプ 2137 循環槽電析浴上流循環フランジ絶縁配管 2139 循環槽電析浴下流循環元バルブ 2140 循環槽電析浴下流循環方向 2141 循環槽電析浴下流循環ポンプバイパスバルブ 2142 循環槽電析浴下流循環ポンプ 2143 循環槽電析浴下流循環圧力ゲージ 2144 排液槽排液貯槽 2145 循環槽電析浴下流循環バルブ 2146 循環槽電析浴バイパス循環フレキシブルパイ
プ 2147 循環槽電析浴バイパス循環バルブ 2148 循環槽電析浴下流循環フレキシブルパイプ 2149 循環槽電析浴下流循環フランジ絶縁配管 2150 循環槽出口シャワーバルブ 2151 電析槽フィルター循環戻りフレキシブルパイ
プ 2152 電析槽フィルター循環戻りフランジ絶縁配管 2153 電析槽排水バルブ 2154 電析槽フィルター循環元バルブ 2155 電析槽フィルター循環方向 2156 電析槽フィルター循環サクションフィルター 2157 電析槽フィルター循環ポンプ 2158 電析槽フィルター循環ポンプバイパスバルブ 2159 電析槽フィルター循環圧力スイッチ 2160 電析槽フィルター循環圧力ゲージ 2161 電析槽フィルター循環フィルター 2162 電析槽フィルター循環方向 2163 電析槽フィルター循環方向 2164 電析槽フィルター循環フレキシブルパイプ 2165 電析槽フィルター循環フランジ絶縁配管 2166 電析槽フィルター循環バルブ 2167 電析槽フィルター循環系電析浴上流戻りバル
ブ 2168 電析槽フィルター循環系電析浴中流戻りバル
ブ 2169 電析槽フィルター循環系電析浴下流戻りバル
ブ 2170 排液槽空気抜きバルブ 2171 排液槽空気抜き 2172 排液槽 2173 排液槽排水バルブ 2174 排液槽排液回収バルブ 2175 排液回収元バルブ 2176 排液回収サクションフィルター 2177 排液回収ポンプ 2178 排液回収口 2179 排液槽共通排水口 2182 圧搾空気導入口 2183 電析浴攪拌用圧搾空気圧力スイッチ 2184 電析槽圧搾空気導入方向 2185 電析槽庄搾空気元バルブ 2186 電析槽圧搾空気流量計 2187 電析槽圧搾空気レギュレーター 2188 電析槽圧搾空気ミストセパレーター 2189 電析槽圧搾空気導入バルブ 2190 電析槽圧搾空気フレキシブルパイプ 2191 電析槽圧搾空気絶縁配管 2192 電析槽攪拌空気下流側制御バルブ 2193 電析槽攪拌空気上流側制御バルブ 2203 電析槽系純水導入口 2204 電析槽系純水導入バルブ 2205 第一加熱貯槽純水導入フレキシブルパイプ 2206 第一加熱貯槽純水導入バルブ 2207 電析槽純水導入バルブ 2208 電析槽純水導入絶縁配管 2209 第二加熱貯槽純水導入フレキシブルパイプ 2210 第二加熱貯槽純水導入バルブ 2213 電析槽予備導入口 2214 電析槽予備導入バルブ 2215 電析槽予備導入バルブ 2216 電析槽予備導入絶縁配管 2217 第二電析槽予備導入バルブ 2275 第二排液槽空気抜きバルブ 2276 第二排液槽空気抜き 2277 第一排液槽排液貯槽上蓋 2279 純水シャワー槽折返し進入ローラー 2280 純水シャワー槽ローラー 2281 第一温水槽折返し進入ローラー 2282 第一温水槽ローラー 2283 第二温水槽折返し進入ローラー 2284 第二温水槽ローラー 2285 乾燥折返しローラー 2286 巻取装置進入ローラー 2287 巻取装置方向転換ローラー 2288 巻取り調整ローラー 2289 長尺基板巻上げボビン 2290 インターリーフ繰出しボビン 2292 長尺基板巻取り方向 2293 長尺基板巻取りボビン回転方向 2294 インターリーフ繰出しボビン回転方向 2295 巻取装置クリーンブース 2296 巻取装置 2298 純水シャワー槽裏面ブラシ 2299 純水シャワー槽入口表面純水シャワー 2300 純水シャワー槽入口裏面純水シャワー 2301 純水シャワー槽排気口 2302 純水シャワー槽出口裏面純水シャワー 2303 純水シャワー槽出口表面純水シャワー 2304 第一温水槽温水保温ヒーター 2305 第一温水槽排気口 2306 第一温水槽超音波源 2307 第二温水槽温水保温ヒーター 2308 第二温水槽排気口 2309 第二温水槽出口裏面純水シャワー 2310 第二温水槽出口表面純水シャワー 2311 乾燥部入口裏面エアーナイフ 2312 乾燥部入口表面エアーナイフ 2313 IRランプ 2314 乾燥部排気口 2315 純水シャワー槽受け槽 2316 第一温水槽温水保持槽 2317 第二温水槽温水保持槽 2318 純水シャワー槽折返し進入ローラーカバー 2319 第一温水槽折返し進入ローラーカバー 2320 第二温水槽折返し進入ローラーカバー 2321 乾燥部カバー 2322 温水槽間連結管 2323 純水シャワー槽純水シャワー供給元バルブ 2324 純水シャワー槽純水シャワー供給ポンプバイ
パスバルブ 2325 純水シャワー槽純水シャワー供給ポンプ 2326 純水シャワー槽純水シャワー供給圧力スイッ
チ 2327 純水シャワー槽純水シャワー供給圧力ゲージ 2328 純水シャワー槽純水シャワー供給カートリッ
ジ式フィルター 2329 純水シャワー槽純水シャワー供給流量計 2330 純水シャワー槽入口表面純水シャワーバルブ 2331 純水シャワー槽入口裏面純水シャワーバルブ 2332 純水シャワー槽出口裏面純水シャワーバルブ 2333 純水シャワー槽出口表面純水シャワーバルブ 2334 第一温水槽温水保持槽排水バルブ 2335 第二温水槽温水保持槽排水バルブ 2336 水洗系排水 2337 水洗系純水口 2338 水洗系純水供給元バルブ 2339 純水加熱槽 2340〜2343 純水加熱槽純水加熱ヒーター 2344 純水加熱槽純水送出バルブ 2345 純水加熱槽純水送出ポンプバイパスバルブ 2346 純水加熱槽純水送出ポンプ 2347 純水加熱槽圧力スイッチ 2348 純水加熱槽圧力ゲージ 2349 純水加熱槽カートリッジ式フィルター 2350 純水加熱槽流量計 2351 第二温水槽出口裏面シャワーバルブ 2352 第二温水槽出口表面シャワーバルブ 2353 乾燥系圧搾空気導入口 2354 乾燥系圧搾空気圧力スイッチ 2355 乾燥系圧搾空気フィルターレギュレーター 2356 乾燥系圧搾空気ミストセパレータ 2357 乾燥系圧搾空気供給バルブ 2358 乾燥部入口裏面エアナイフバルブ 2359 乾燥部入口表面エアナイフバルブ 2360 純水シャワー槽 2361 第一温水槽 2362 第二温水槽 2363 乾燥部 2364 電析水洗系排気ダクト水洗側絶縁フランジ 2365 電析水洗系排気ダクト基幹絶縁フランジ 2366 電析水洗系排気ダクト凝縮器 2367 電析水洗系排気ダクト熱交換グリッド 2368 電析水洗系排気ダクト凝縮器排水ドレイン 2369 電析水洗系排気 2370 乾燥系排気ダクト 2371 乾燥系凝縮器 2372 乾燥系熱交換グリッド 2373 乾燥系凝縮器排水ドレイン 2374 乾燥系排気
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮本 祐介 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 荒尾 浩三 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 5F051 BA14 CB11 CB29 GA02 GA05 GA06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基板上に酸化物を電析する方法に
    おいて、 電析浴中に少なくとも1つ以上の対向電極と、導電性基
    板を挟んで該対向電極と反対側に少なくとも1つ以上の
    裏面電極とを設け、該裏面電極と該導電性基板間に該電
    析浴を介して通電をすることで、該対向電極と該導電性
    基板間の通電印加電圧を制御することを特徴とする電析
    方法。
  2. 【請求項2】 前記対向電極と導電性基板間の通電が定
    電流モードであることを特徴とする請求項1に記載の電
    析方法。
  3. 【請求項3】 ロール・ツー・ロール方式であることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の電析方法。
  4. 【請求項4】 前記裏面電極のうちの少なくとも1つ
    が、前記導電性基板の裏面に付着する酸化物を除去する
    ように該裏面電極と該導電性基板間に前記電析浴を介し
    て通電をすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    かに記載の電析方法。
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