JP3420495B2 - 長尺基板の電析装置 - Google Patents

長尺基板の電析装置

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JP3420495B2
JP3420495B2 JP03444698A JP3444698A JP3420495B2 JP 3420495 B2 JP3420495 B2 JP 3420495B2 JP 03444698 A JP03444698 A JP 03444698A JP 3444698 A JP3444698 A JP 3444698A JP 3420495 B2 JP3420495 B2 JP 3420495B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステンレス帯板等
の長尺基板上に電析法(電解めっき法及び電解析出法)
により酸化物膜を作成する電析装置に係り、特に長尺基
板上に均一に酸化亜鉛膜を作成する電析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光起電力素子の製造においても、
真空プロセスに代わり、水溶液の電気化学的反応を利用
して基板上に酸化物を作成する技術が注目されている。
例えば、特開平09−092861号公報には、「光起
電力素子の製造方法」に係る発明が提案されており、
「電析法により長尺基板上に酸化亜鉛等の酸化物を作成
する方法、およびこれに使用する装置」について開示さ
れている。
【0003】図2は、同公報に基づいて、電析法により
酸化物を作成する装置の一例を示す概略図であり、電析
法により酸化亜鉛膜を作成するだけの機能に単純化した
ものである。
【0004】図2において、2001はロール状に巻か
れたステンレス帯板等の長尺基板であり、フープ材、ロ
ール基板またはウェブなどと呼ばれている。長尺基板2
001は、ボビンにコイル状に巻かれた円筒体状の基板
として、本装置へと搬送されてくる。
【0005】本装置では、コイル状の長尺基板2001
を基板繰り出しローラー2002に配置し、その表面保
護のために巻き入れられた合紙を合紙巻き上げローラー
2003により巻き出しつつ、繰り出された基板を基板
巻き上げローラー2062へと搬送し、巻き取ってい
る。
【0006】すなわち、基板2001は、その搬送経路
において、まず張力検出ローラー2005、給電ローラ
ー2006を経て電析槽2009内に入る。電析槽20
09の内部では、基板2001が支持ローラー201
3,2014により位置出しされ、電析法により酸化物
膜が作成される。
【0007】次に、電析槽2009を通過した基板20
01は、水洗槽2030内に導入されて水洗される。水
洗槽2030の内部での位置出しは、支持ローラー20
31,2066によって行われる。水洗槽2030を通
過した基板2001は、温風乾燥炉2051内に導入さ
れて乾燥される。
【0008】温風乾燥炉2051を通過した基板200
1は、支持ローラー2057を経て、蛇行修正ローラー
2059により横ずれが補正され、成膜表面を保護すべ
く、合紙繰り出しローラー2060から繰り出された新
しい合紙を巻き込んで、基板巻き上げローラー2062
に巻き上げられ、必要に応じて次工程へと搬送される。
【0009】張力検出ローラー2005は、基板200
1の動的な巻き張力を検知して、基板繰り出しローラー
2002の軸にリンクされた不図示のパウダークラッチ
等のブレーキ手段にフィードバックをかけ、張力を一定
に保持するものである。これにより、基板2001の搬
送経路が支持ローラー間で所定の値になるように設計さ
れている。
【0010】特に、本装置では、成膜面にローラーが触
れない構成となっているため、張力が弱いと、支持ロー
ラーから基板2001が外れたり、電析槽2009や水
洗槽2030の出入口で基板2001が垂れ下がって成
膜面を擦って傷付くなどの、不具合が発生する。
【0011】成膜面が触れない装置構成は、成膜面が損
傷を受けたり、汚れたりしないなどの利点があり、とり
わけ太陽電池の反射膜などのように、ミクロンサイズの
凹凸を薄膜上に形成しなければならない用途には好まし
い。
【0012】給電ローラー2006は長尺基板にカソー
ド側の電位を印加するためのもので、なるべく電析浴に
近いところに設置され、電源2008の負極側に接続さ
れている。
【0013】電析槽2009は、電析浴2016を保持
すると共に、基板2001の経路を定め、それに対して
アノード2017を設置して、このアノード2017に
給電バー2015を介して電源2008から正極の電位
を印加する。これにより、電析浴中で基板2001を
負、アノード2017を正とする電気化学的な電解析出
プロセスが進行する。
【0014】電析浴2016が高温に保たれるときは、
水蒸気の発生がかなり多くなるので、蒸気排出ダクト2
010、2011、2012から水蒸気を逃がしてや
る。
【0015】また、電析浴2016を攪拌するために、
攪拌エアー導入管2019からエアーを導入して、電祈
槽2009内のエアー吹き出し管2018からエアーを
バブリングする。
【0016】電析槽2009に高温の浴液を補給するに
は、電析循環槽2025を設け、この中にヒーター20
24を設置して浴を加温し、かかる浴液を浴循環ポンプ
2023から電析浴液供給管2020を介して電析槽に
供給する。電析槽2009から溢れた浴液や、一部積極
的に帰還させる浴液は、不図示の帰還路を経て、電析循
環槽2025に戻して再び加温する。
【0017】ポンプの吐出量が一定の場合には、バルブ
2021とバルブ2022とで、電析循環槽2025か
ら電析槽2009への浴供給量を制御することができ
る。すなわち、供給量を増やす場合は、バルブ2021
をより開放とし、バルブ2022をより閉成とするので
あり、また供給量を減らす場合は逆の操作を行う。電析
浴2016の保持水位は、この供給量と不図示の帰還量
を調整しておこなう。
【0018】電析循環槽2025には、循環ポンプ20
27とフィルターとがらなるフィルター循環系が備えら
れており、電析循環槽2025中の粒子を除去できる構
成となっている。電析循環槽2025と電析槽2009
との間での浴液の供給・帰還が充分に多い場合には、こ
のように電析循環槽2025にのみフィルターを設置し
た形で、充分な粒子除去効果を得ることができる。
【0019】本装置では、電析循環槽2025にも蒸気
排出ダクト2026が設置されており、水蒸気が排出さ
れる構造となっている。持に、電析循環槽2025には
ヒーター2024が設置されていて加温源となっている
ため、水蒸気の発生が著しく、発生した水蒸気が不用意
に放出されたり結露したりするのが好ましくない場合
は、極めて効果的である。
【0020】電折予備槽2029は、加温された浴液を
一気に既設の廃液系に流して処理装置を傷めることを防
ぐために設置されたもので、一旦電析槽2009の電析
浴2016を保持するとともに、電析槽2009を空に
して作業の能率を図るためのものである。
【0021】電析槽2009で電析を終えた基板200
1は、続いて水洗槽2030に入って水洗される。水洗
槽2009内では、基板2001は支持ローラー203
1と支持ローラー2066で位置決めされ、第一水洗槽
2032、第二水洗槽2033、第三水洗槽2034を
順に通過する。
【0022】それぞれに水洗循環槽2047〜2049
と水循環ポンプ2044〜2046が配され、2つのバ
ルブ、すなわちバルブ2038とバルブ2041、若し
くはバルブ2039とバルブ2042、またはバルブ2
040とバルブ2043とで水洗槽2009への水供給
量が決まり、供給管2035、若しくは供給管203
6、または供給管2037を介して、水洗槽2032〜
2034内へ洗浄水が供給される。
【0023】2つのバルブによる供給量の制御法は電析
槽2009での制御と同様である。また、電析槽200
9と同様に、オーバーフローを集めたり一部を積極的に
戻す不図示の帰還水を、それぞれの水洗循環槽2047
〜2049に戻すことも可能である。
【0024】通常、図2に示すような3段の水洗システ
ムでは、基板搬送方向の上流側の水洗槽から下流側の水
洗槽、すなわち第一水洗槽2032から第三水洗槽20
34へ向けて、洗浄水の純度が高くなっている。これ
は、基板2001が搬送されプロセスが終わりに近づく
に従って、基板2001の清浄度が上がっていくことを
意味している。
【0025】このことは、洗浄水を第三水洗循環槽20
49に最初に補給し、次に第三水洗循環槽2049で溢
れた洗浄水を第二水洗循環槽2048に補給し、さらに
第二視線循環槽2048で溢れた洗浄水を第一水洗循環
槽2047に補給することにより、水の使用量を大幅に
節約して達成することができる。
【0026】水洗の終了した基板2001は、水洗槽2
030の一部に設けられたエアーナイフ2065により
水切りされ、続いて温風乾燥炉2051へ搬送される。
ここでは、水を充分に乾燥させるだけの温度の対流空気
で乾燥をおこなう。対流空気は、熱風発生炉2055で
発生した熱風を、フィルター2054を通してゴミを除
去し、温風吹き出し管2052から吹き出して供給す
る。
【0027】溢れる空気は、再度温風回収管2053よ
り回収して、外気導入管2056からの外気と混合して
熱風発生炉に送られる。
【0028】温風乾燥炉での基板2001の搬送経路
は、支持ローラー2066と支持ローラー2057とに
よって位置出しされる。
【0029】蛇行修正ローラー2059は、基板200
1の幅方向のずれを補正して基板巻き上げローラー20
62に巻き込むものであり、不図示のセンサーによって
ずれ量を検知し、蛇行修正ローラー2059を不図示の
アームを支点として回転することによって制御する。通
常、センサーの検知するずれ量も、蛇行修正ローラー2
059の作動量も極めて小さく、1mmを超えないよう
にしている。
【0030】基板2001を巻き上げるに際して、その
表面膜保護のために、合紙繰り出しローラー2060か
ら新しい合紙を供給する。
【0031】ストッパー2007とストッパー2058
は同時に働いて、基板2001を搬送張力の掛かったま
ま静止させるものである。これは、基板2001の交換
時や装置のメンテナンス時に、作業性を向上させる。
【0032】図2に示すような電析装置を用いることに
より、次のような利点がある。
【0033】まず、スパッタリング装置などの真空装置
と異なり、膜作成が極めて簡便なことである。高価な真
空ポンプを必要とせず、プラズマを使用するための電源
や電極周りの設計に気を遣うこともない。
【0034】次に、殆どの場合、ランニング・コストが
低いことである。これはスパッタリング装置では、ター
ゲットの作製に人手と装置を要し、費用がかかる上に、
ターゲットの利用効率も2割程度以下だからである。し
たがって、装置のスループットが上がったり、膜厚の大
きい場合には、ターゲット交換の作業がかなりのウエイ
トを占めるようになるからである。
【0035】スパッタリング以外の、CVD法や真空蒸
着法に対しても装置やランニング・コストの点で優位に
立つ。
【0036】また、膜が多くの場合、多結晶の微粒子で
あり、真空法で作成するのと遜色ない導電特性・光学特
性を示し、ゾルゲル法や有機物を用いたコーティング
法、さらにはスプレー・パイロリシス法などに比べて優
位に立つ。
【0037】さらに、酸化物を形成する場合でもこれら
のことが成り立つ上、廃液を簡単に処理することがで
き、環境に及ぼす影響も小さく、環境汚染を防止するた
めのコストも低い。
【0038】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の電析
装置によって成膜を行ってみると、次のような不都合な
点が見出された。
【0039】すなわち、電析槽2009における電析は
極めて首尾よく行われるものの、電析浴2016の溶質
濃度が高く、また浴温度が高いため、水洗槽2030に
至る以前に成膜面が乾燥し、結果として乾燥後の成膜面
に波状の縞模様のムラが発生する。この波状縞模様のム
ラは、例えば太陽電池を形成するために、CVD法によ
りアモルファス・シリコンを主体とする半導体起電力
層、さらにITO等の透明導電層を形成しても消失せ
ず、場合によってはより鮮明なものとなり、特性の斑と
して残ってしまうという問題があった。
【0040】本発明は、長尺基板上に波状縞模様のムラ
の発生しない一様な酸化膜を均一に電析することがで
き、太陽電池の反射層などに好適な酸化物膜を作成する
ことができる長尺基板の電析装置を提供することを目的
とする。
【0041】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、電析浴中で長尺基板と電極とに通電し
て、基板上に酸化物を成膜する電析槽と、電析槽を通過
した基板を水洗する水洗手段と、水洗手段を通過した基
板を強制乾燥する乾燥手段とを備えている長尺基板の電
析装置であって、長尺基板の搬送手段が、電析浴から基
板表面に持ち出された浴液が槽間の搬送経路で自然乾燥
して溶質を析出するのに要する時間よりも、短時間で槽
間を通過する搬送速度を有している。このような搬送速
度で長尺基板を搬送すれば、電析槽から基板表面に持ち
出された浴液が自然乾燥するまでに水洗槽等へ搬送され
るので、溶質は析出せず、波状縞模様のムラは発生しな
い。
【0042】酸化物を一様に成膜するためには、電析浴
が糖類を含有していることが好ましい。
【0043】また、電析浴において金属を析出させない
ためには、電析浴の温度が60℃以上であることが好ま
しい。
【0044】とりわけ、電析浴の温度が80℃以上であ
る場合には、酸化亜鉛などの高温を必要とする電析プロ
セスで、安定に成膜を行うことができる。
【0045】さらに、基板の搬送経路に、複数の電析槽
を備えていることにより、基板の搬送速度を上昇させて
も、膜厚を充分に厚くするだけの酸化亜鉛の電析を容易
に行うことができる。
【0046】そして、少なくとも電析槽の出口側の搬送
経路に、電析槽を通過した基板に散液して、その表面に
持ち出された浴液の乾燥を防止するための散液手段が設
けられていることにより、電析槽から持ち出された浴液
の中の溶質分を効果的に希釈ないしは排出することがで
きる。
【0047】散液としては、水、先行する電析浴と同じ
浴液、あるいはそれと水との混合液が好適である。
【0048】水洗手段として複数の水洗槽が備えられ、
搬送経路において基板表面が乾燥し易くなる程度に水洗
水の温度が高い場合には、水洗槽間に基板表面に湿気を
与えるための加湿手段が備えられている。この加湿手段
により、成膜面への波状縞模様のムラの発生が防止され
るので、電析浴がスクロース等の糖類を含む場合にも、
水洗水の温度を高く保って洗浄効果を高めることができ
る。
【0049】搬送手段として、基板表面に接するローラ
ーを用いることにより、基板の搬送方向を必ずしも水平
に限定する必要がなく、電析装置全体の設計の自由度が
大幅に向上する。
【0050】基板が強磁性体である場合には、搬送手段
として、基板上面に接する磁石ローラーを用いることに
より、オーバーフロー部分での上下動を回避して、オー
バーフローや飛沫によるムラの発生を防止することがで
きる。
【0051】また、電析浴中で成膜される酸化物が酸化
亜鉛であり、浴液の溶媒が水であって、乾燥により析出
する溶質が硝酸亜鉛であることにより、極めて安定な酸
化亜鉛を電析により成膜することができる。
【0052】次に、本発明を想到するに至った経緯とと
もに、本発明の構成および作用を更に説明する。すなわ
ち、本発明者らは、波状縞模様のムラについて、以下の
ような実験により検討を行った。
【0053】図1は、電析槽と水洗槽の接続近傍を拡大
して示す概略図である。図1において、電析浴1016
は電析槽壁1067によって保持されるが、一部に基板
1001を通過させるための開口部があり、基板100
1はこの開口部から電折槽2009外へ搬送される。当
然、この開口部から浴液の一部はオーバーフロー106
3として流れ出るが、これは回収されて電折循環槽20
25に帰還する。
【0054】基板1001の上面(膜の非作成面)は擦
られても大きな影響はないので、液きりブレード106
5で液きりを行うとともに、ブレードに位置合せするよ
うに支持ローラー1014で基板1001の位置出しを
行っている。
【0055】また、オーバーフローの液はねを抑えるた
めに、オーバーフロー覆い1068が設けられている。
【0056】水洗槽2030への入口は、電折槽200
9の出口と対称的な構造をしており、機能も対称的であ
る。すなわち、水洗槽2030は、電折槽2009と対
称的な構成で、水洗槽壁1070、オーバーフロー覆い
1069、液きりブレード1066、および支持ローラ
ー1031を備えている。
【0057】電析槽2009からも水洗槽2030から
も相当量のオーバーフロー1063や1064が見られ
るが、浴循環ポンプ2023や水循環ポンプ2044〜
2046の循環量が、100〜200l/minの能力
をもって充分に大きければ、電析浴や水の液位を基板1
001よりも数cm上に保つことは容易である。
【0058】実験に用いた装置において、電析槽壁10
67とオーバーフロー覆い1068の間隔は150m
m、オーバーフロー覆い1068とオーバーフロー覆い
1069との間隔は200mm、オーバーフロー覆い1
069と水洗槽壁1070との間隔は150mmであっ
た。
【0059】電析浴1016の温度は80℃、水103
2の温度は25℃、基板1001の搬送速度は2000
cm/minとした。電析浴1016は硝酸亜鉛を含む
浴とし、アノードに亜鉛を用いて酸化亜鉛を電析した。
【0060】基板1001にはステンレス基板(SUS
430)を用い、電析槽全体での酸化亜鉛の成膜厚は約
1ミクロンであった。
【0061】このとき、酸化亜鉛の膜面には極めて多量
の波状縞模様のムラが発生していることが、基板巻き上
げローラー部分で確認された。このムラは、酸化亜鉛膜
自体では極うっすらと判別されるものであったが、CV
D法によりアモルファスシリコンを約1ミクロン形成し
た後では、極めて明瞭なムラとなり、これを利用した太
陽電池の閉路電流特性(Jsc)もそのムラに応じて変
化していた。
【0062】波状縞模様のムラは詳細に観察すると、縞
は不透明の白色であり、主に搬送方向と逆向きに曲率半
径数mmから数cmの円弧を描き、その幅は10分の数
mmから数mmであり、縞の搬送方向側は境が明瞭であ
るのに対し、縞の搬送方向と逆側の境は次第に消えてい
くものとなっている。
【0063】波状縞模様のムラの発生場所を成膜途中に
基板搬送を停止して特定したところ、オーバーフロー覆
い1068を出てから、オーバーフロー1064に至る
途中、特にオーバーフロ―1064直前で多く発生して
いることが明らかになった。ここでは、電析等の電気化
学的反応は行われていない。
【0064】オーバーフロー1064を多くすると、発
生位置は搬送方向の上流側に移動した。また、電析浴1
016からの浴液の持ち出しによって、成膜面が浴液で
被覆された成膜済み基板を別の水洗槽にて純水洗浄しだ
ところ、ムラの発生は全く見られなかった。
【0065】酸化亜鉛の成膜が一様に行われた成膜面の
上に、浴液を滴下し、この液が幾分乾いたのち、別の水
洗槽にて純水洗浄したところ、浴液の滴下痕が明瞭な円
弧伏に白く形成された。
【0066】一方、酸化亜鉛の成膜が一様に行われた成
膜面の上に、純水を滴下し液滴を乾燥させたところ、特
に液痕は発生しなかった。
【0067】長尺基板の成膜面に現れた波状縞模様のム
ラも、浴液の滴下痕も、いずれも一旦形成された後に別
の水洗槽で純水洗浄しても、簡単にはその痕を消すこと
はできなかった。
【0068】長尺基板の成膜面に持ち出された浴液は、
酸化亜鉛が形成されてないステンレス基板に浴液が持ち
出されたときよりも、乾燥する速度が速く、また高温の
浴に浸漬されて基板の温度が上昇しているときには、そ
の傾向は顕著であった。
【0069】さらに、浴の硝酸亜鉛濃度が0.01M/
lであるときには、基板搬送速度に変更を加えなくと
も、波状縞模様のムラは発生しなかった。
【0070】これらの検討事実から、「波状縞模様のム
ラは、浴中の溶質である硝酸亜鉛が基板成膜面で乾燥し
ていく過程で、持ち出された浴液が、境目が波状に後退
してそのまま乾燥したり、またはオーバーフローの純水
で掃き寄せられた後に明瞭な境目となって折出したもの
である」と結論づけることができる。
【0071】そこで、長尺基板の搬送速度を3倍に上げ
たところ、波状縞模様のムラが発生することは殆どなく
なった。
【0072】別に、純水をオーバーフロー覆い1068
の出口付近で、端部を閉じ細孔を穿ったホースにて純水
を導き、基板成膜面に撒水したところ、酸化亜鉛上の波
状縞模様のムラは基板巻き上げローラー2062部分で
観察されず、CVD法によりアモルファスシリコンを形
成して太陽電池を作製しても、ムラは見られず一様な特
性を示した。
【0073】この場合、撒水量が少なく乾燥が速く進行
するときには、逆に波状縞模様のムラが他方向の円弧を
多く含み、逆効果であった。
【0074】さらに、純水に替えて、浴の持ち出し分を
若干含む第一水洗槽2032中の水1032を用いても
同様の結果が得られた。これは、特に第一水洗槽203
2からの水を排水として捨てる前に利用できることを示
している。
【0075】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の電析装置の好適
な実施形態を説明するが、本発明は本実施形態に限定さ
れるものではない。
【0076】本実施形態の電析装置の主要な構成要素
は、基本的には図2に示した電析装置と同様の構成を有
しているが、同装置における課題を解決するために、種
々の改良が加えられている。したがって、便宜上、図2
と同一の符号を付して説明する。
【0077】すなわち、本実施形態の電析装置は、長尺
基板2001上に均一な酸化物を連続的に成膜する装置
であり、電析浴2016中で長尺基板2001とアノー
ド2017とに通電して、基板2001上に酸化物を成
膜する電析槽2009と、電析槽2009を通過した基
板2001を水洗する水洗槽2030等の水洗手段と、
水洗手段2030を通過した基板2001を強制乾燥す
る温風乾燥炉2051等の乾燥手段とを備えており、搬
送手段の搬送速度を最適化するとともに、新たに散液手
段を備えている。以下に、各構成要素について詳細に説
明する。
【0078】〔基板〕本発明で用いられる基板2001
の材料は、膜作成面で電気的な導通がとれ、電析浴20
16によって侵食されないものであれば使用することが
でき、ステンレス鋼(SUS)、Al、Cu、Feなど
の金属、およびこれらの合金が用いられる。また、金属
コーティングを施したPETフィルムなども利用可能で
ある。
【0079】これらの中で、後工程で素子化プロセスを
行うには、ステンレス鋼が長尺基板として優れている。
【0080】基板表面は、平滑でも良いし、粗面でもよ
い。サブミクロン以上の粗面の場合には、例え濡れ性の
良い膜が作成されても、電析槽2009と水洗槽203
0との間で乾燥ムラが発生しやすく、本発明が有効であ
る。
【0081】さらに、基板2001上には、別の導電性
材料が成膜されていてもよく、電折の目的に応じて選択
される。
【0082】〔電析槽〕本発明に用いられる電析槽とし
ては、金属においては、ステンレス鋼(SUS)、F
e、Al、Cu、Cr、真ちゅうなどが耐熱性・加工性
に優れているので利用することができ、耐食性を考慮す
るとステンレス鋼が好ましい。ステンレス鋼は、フェラ
イト系、マルテンサイト系、オーステナイト系いずれも
適用可能である。
【0083】保温性が必要とされる場合には、二重構造
とし、槽壁間を断熱材で補完することができる。断熱材
としては、温度と簡便性を考慮して、空気、油脂、ガラ
スウール、ウレタン樹脂などが挙げられる。
【0084】〔電析浴〕電析槽2009内に収容される
電析浴2016は、良く知られた金属めっき用の浴のほ
か、酸化亜鉛成膜用の硝酸亜鉛を主としたものが適用可
能である。膜の一様性を高めるために、スクロースやデ
キストリンなどの糖類を添加することもできる。
【0085】特に、太陽電池の光閉じ込め反射層として
有効な光の波長程度の凹凸をもった酸化亜鉛を成膜する
には、硝酸亜鉛の濃度を0.1M/l以上とすることが
好ましい。c軸に配向した酸化亜鉛膜を得るには、基板
にもよるが、一般的には0.05M/l以下とすること
が好ましい。
【0086】いずれの場合にも、添加する糖類は、スク
ロースにあっては3g/l以上、デキストリンにあって
は、0.01g/l以上とすることが好ましい。これら
の場合、浴の温度は、60℃以上とするのが金属の析出
がないので好ましい。とりわけ、80℃以上であると、
膜の一様性が向上するので好ましい。したがって、これ
らの温度では、本発明の効果が一層顕著になる。
【0087】また、酸化インジウムを析出させる場合に
は、硝酸インジウムを0.0001M/l以上とし、糖
類を同じ程度で含有させることが好ましい。ただし、浴
温については、60℃より低いほうが好ましい。
【0088】これら酸化物が凹凸を形成して成膜される
場合には、特に、電析槽2009と水洗槽2030との
間で自然乾燥がおこり、ムラも発生しやすいので、本発
明が有効である。
【0089】複数の浴が必要な場合や、一つの浴での成
膜量が充分大きくない場合には、複数の電析槽を用いる
ことになる。後者の場合は同じ電析槽を連続してならべ
ることができる。これらの場合も、水洗槽2030に進
入するのと同じ考え方を適用することができ、乾燥させ
ない基板速度とすること、あるいは乾燥防止のために水
もしくは浴液そのものを散液することなどを実行するこ
とにより、本発明が適用される。
【0090】〔水洗手段〕本発明に用いられる水洗手段
は、図2に示すような水洗槽2030に収容した水中に
基板2001を通過させる方式のほか、水洗用のシャワ
ーを用いることができる。後者の場合でも、一旦形成さ
れた乾燥ムラは、水洗のみで効果的に除去することは困
難である。
【0091】また、電析浴2016が温度上昇に伴って
溶解度の高くなるようなスクロース等を含む場合には、
水洗水の温度を高く保つことも洗浄効果を高めるので良
いが、その場合には、水洗槽間にも本発明のごとき加湿
手段が必要に応じて適用される。
【0092】〔乾燥手段〕本発明に用いられる乾燥手段
では、充分に水溶性の溶質を除去した後に、図2に示し
たようなエアーナイフによる水切りが極めて効果的であ
り、後続の加熱乾燥は温風で十分である。後工程で真空
装置を用いる場合には、吸着水を除去するために、赤外
線ヒーターなども利用可能である。
【0093】〔搬送手段〕本発明に用いられる基板の搬
送手段では、基板の上下振動が発生して、段状のムラが
槽間で発生しないように、基板の幅1cmあたり0.5
kg以上の張力をかけるのが好ましい。
【0094】特に、オーバーフロー部分での上下動は、
オーバーフローや飛沫によるムラを発生させやすいた
め、支持ローラーを磁性ローラー(強磁性体基板の場
合)として搬送経路を確保するのが好ましい。
【0095】本発明において、搬送手段の搬送速度は、
電析浴2016から基板表面に持ち出された浴液が槽間
の搬送経路で自然乾燥して溶質を析出するのに要する時
間よりも、短時間で槽間を通過する速度に設定すること
が好ましい。このような搬送速度で長尺基板2001を
搬送すれば、電析槽2016から基板表面に持ち出され
た浴液が自然乾燥するまでに水洗槽2030等へ搬送さ
れるので、硝酸亜鉛等の溶質は析出せず、波状縞模様の
ムラは発生しない。
【0096】図1および図2では、オーバーフローによ
る基板の水平搬送を示したが、槽間に折り曲げローラー
を用いた基板の斜め搬送でも、同様に本発明を適用する
ことができる。
【0097】〔散液手段〕本発明に用いられる散液手段
としては、検討実験で用いた端部を閉じ細孔を穿ったホ
ースの他、ノズル、シャワー等が用いられる。散液は、
霧状に噴霧されるよりも、液滴として基板の成膜面に連
続的にかかるのが好ましい。これは、充分な液流が発生
して、持ち出された浴液の中の溶質分を効果的に希釈な
いし排出するようにするためである。
【0098】散液は、純水のほか、先行する電析浴と同
じ浴液、あるいはそれと水との混合液などが用いられ
る。
【0099】
【実施例】以下に、本発明に基づく実施例を説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0100】〔実施例1〕図2に示した電折装置におい
て、電析槽2009と水洗槽2030との間に、シヤワ
ーノズルを配し、300ml/minの流速で純水を散
液した。基板表面をなめた純水は、浴液の溶質を含む濃
度が大きいため、そのまま処分された。
【0101】用いた基板2001は、2D処理された厚
さ0.12mmのステンレス基板(SUS430)であ
り、スパッタリングにより1000Åの薄いアルミニウ
ムと2000Åの平滑な酸化亜鉛を下引き層として形成
したものである。
【0102】アルミニウムを形成するのは、光起電力素
子を構成したときに、反射率を確保するためである。
【0103】平滑な酸化亜鉛を形成するのは、密着性を
向上させ、かつ電析工程での粒径、すなわち凹凸のサイ
ズを光の波長オーダーに制御するためである。光の波長
程度に制御された凹凸を形成するのは、本発明による電
析膜を反射層として、反射する光を有効に利用して閉路
電流(Jsc)の優れた太陽電池を得るためである。
【0104】図1における支持ローラー1014と支持
ローラー1031は、表面磁束密度が1100ガウスの
磁石ローラーを用いて、基板を上方向に引き上げ、基板
が所定位置で送られるようにした。なお、本実施例に用
いるステンレス基板2001は、SUS430のフェラ
イト系であるため、磁性を有している。
【0105】基板の送り速度は500mm/minと
し、支持ローラー1014と支持ローラー1031は基
板の搬送に従動して、基板非電析面への傷発生を防止し
ている。
【0106】搬送張力は、基板の1cm幅あたり2.5
kgかけた。搬送時の基板の振動やずれはほとんど発生
せず、基板面は極めて平面に近く保持されていた。
【0107】水洗には超純水を用い、図2に示すよう
に、第三水洗循環槽2049〜第一水洗循環槽2047
へと順に流れ込みが起こるようにした。このとき、第一
水洗循環槽2047での電析浴からの浴液持ち込みによ
る亜鉛イオンの濃度は66ppmであり、充分な洗浄効
果を示した。
【0108】乾燥は、温風乾燥炉2051の雰囲気温度
が80℃となるように制御した。7kWの熱風発生炉2
055を用い、温風吹き出し管2052から出た直後の
空気温度は150℃であった。
【0109】電析浴2016は、硝酸亜鉛を0.2M/
l、デキストリンを0.7g/lの割合で溶解させたも
のを一晩放置して用いた。浴の温度は85℃とし、エア
ー攪拌に用いたエアーの流量は20m3/hrとした。
【0110】アノード2017には4Nの亜鉛板を用
い、アノード2017と基板2001との間に2mA/
cm2の電流密度で電析電流を流し、酸化亜鉛を1.2
ミクロンの厚みで形成した。酸化亜鉛は多結晶の集合体
であり、その多結晶はいずれも1ミクロン程度の大きさ
であることが、走査型電子顕微鏡(SEM)の画像から
確認された。
【0111】この膜を反射層として、長尺基板用のCV
D成膜装置により、a−SiGe(a−はアモルファス
を意味する)とa−Siとからなるpinを3要素組み
合わせた、いわゆるトリプルセルを形成し、太陽電池の
光起電力層とした。この半導体層上には、スパッタリン
グによりITOを700Å作成し、上部電極とした。
【0112】このような太陽電池を摸擬太陽光のもとで
IV測定をし、特性を調べた。
【0113】液滴シャワーを動作させなかった場合のI
V特性は、目視で発生していると確認される波状縞模様
のムラにしたがって、ばらついていた。特に白い境界部
分で、シリーズ抵抗が通常の値24Ω/cm2に比べ
て、90Ω/cm2〜200Ω/cm2と大きくばらつい
ていた。このためIVカーブにそりが見えるなどの特性
上の不具合もあった。Jscついても、6.6mA/c
2以下と低かった。
【0114】一方、液滴シャワーを動作させた場合に
は、目視ではムラを確認することができず、シリーズ抵
抗は23Ω/cm2〜28Ω/cm2の範囲にあって、I
Vカーブはいずれも良好な形状を示した。Jscは7.
0mA/cm2〜7.3mA/cm2と良好な範囲に入っ
ていた。このように、本発明による効果は極めて大きか
った。
【0115】〔実施例2〕図2に示す電析装置に、もう
1槽の電析槽を追加した。追加の電析槽は、図2におけ
る電析槽2009と水洗槽2030との中間に、全く同
じ搬送法、すなわち水平搬送にて構成した。追加した電
析槽と元の電折槽2009で用いた電析浴は、濃度も温
度も同一とした。
【0116】追加した電析槽と水洗槽2030との間に
は、実施例1と同じ純水の散液手段を配し、また元の電
折槽2009と追加した電析槽との間には、やはり同じ
散液手段を配したが、ここでは電析浴で用いる浴液を散
液した。
【0117】実施例2では、実施例1と同様に、波状縞
模様のムラは発生しなかった。本実施例により、実施例
1のように成膜面での波状縞模様のムラを激減すること
ができるばかりでなく、電析槽を追加したため、膜厚を
充分に厚くするだけの酸化亜鉛の電析を容易に行うこと
ができた。
【0118】〔実施例3〕実施例2と同様に追加の電析
槽を設けるとともに、元の電析槽2009と追加した電
析槽との間における長尺基板2001の搬送を、基板表
面が接するローラーを介して行った。
【0119】ローラーはステンレス鋼製の構造体の上に
PFAを巻いたものを用い、シャワーノズルによって、
このローラーと基板成膜面とに同時に浴液を散液した。
【0120】実施例3では、実施例1および実施例と同
様に、波状縞模様のムラは発生しなかった。本実施例に
よれば、基板の搬送方向を必ずしも水平に限定する必要
がないため、電析装置全体の設計の自由度が大幅に向上
し、優れた太陽電池用反射層を極めて安価かつ安定に提
供することができる。
【0121】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電析槽から基板表面に持ち出された浴液が自然乾燥する
までに水洗槽等へ搬送されるので、溶質は析出せず、長
尺基板上に波状縞模様のムラの発生しない一様な酸化膜
を均一に電析することができ、太陽電池の反射層などに
好適である。
【0122】電析浴の温度を60℃以上、より好ましく
は80℃以上に保持することにより、酸化亜鉛などの高
温を必要とする電析プロセスで安定に電析を行うことが
できる。
【0123】複数の電析槽を備えることにより、基板の
搬送速度を上昇させても、膜厚を充分に厚くするだけの
酸化亜鉛の電析を容易に行うことができる。
【0124】電析浴から基板表面に持ち出された浴液の
乾燥を防止するための散液手段が設けられているので、
電析槽から持ち出された浴液の中の溶質分を効果的に希
釈ないしは排出することができる。
【0125】また、水洗手段として複数の水洗槽を備え
ている場合に、水洗槽間に基板表面に湿気を与えるため
の加湿手段が備えられているので、成膜面への波状縞模
様のムラの発生が防止され、電析浴がスクロース等の糖
類を含む場合にも、水洗水の温度を高く保って洗浄効果
を高めることができる。
【0126】さらに、搬送手段として、基板表面に接す
るローラーを用いることにより、基板の搬送方向を必ず
しも水平に限定する必要がなく、電析装置全体の設計の
自由度が大幅に向上する。
【0127】電析浴中で成膜される酸化物が酸化亜鉛で
あり、浴液の溶媒が水であって、乾燥により析出する溶
質が硝酸亜鉛であることにより、凹凸を有する酸化亜鉛
を一様に成膜することができるため、充分な光閉じ込め
効果を有する反射層を得ることができ、優れた特性を有
する光起電力素子を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電析装置における電析槽と水洗槽の接
続近傍を拡大して示す概略図である。
【図2】本発明の適用可能な装置の一例を示す概略図で
ある。
【符号の説明】
1001 基板 1014、1031 支持ローラー 1016 電析浴 1063、1064 オーバーフロー 1065、1066 液きりブレード 1067 電析槽壁 1068、1068 オーバーフロー覆い 1070 水洗槽壁 1031 支持ローラー 2001 長尺基板 2002 基板繰り出しローラー 2003 合紙巻き上げローラー 2005 張力検出ローラー 2006 給電ローラー 2007、2058 ストッパー 2008 電源 2009 電析槽 2062 基板巻き上げローラー 2010〜2012 蒸気排出ダクト 2013、2014、2031、2057、2066
支持ローラー 2015 給電バー 2016 電析浴 2017 アノード 2018 エアー吹き出し管 2019 攪拌エアー導入管 2020 電析浴液供給管 2021、2022、2038〜2043 バルブ 2023 浴循環ポンプ 2024 ヒー夕ー 2025 電析循環槽 2026 蒸気排出ダクト 2027 循環ポンプ 2029 電折予備槽 2030 水洗槽 2032 第一水洗槽 2033 第二水洗槽 2034 第三水洗槽 2035〜2037 供給管 2044〜2046 水循環ポンプ 2047〜2049 水洗循環槽 2051 温風乾燥炉 2052 温風吹き出し管 2053 温風回収管 2054 フィルター 2055 熱風発生炉 2056 外気導入管 2059 蛇行修正ローラー 2060 合紙繰り出しローラー 2066 エアーナイフ
フロントページの続き (72)発明者 宮本 祐介 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 実開 昭63−24268(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 17/00 C25D 9/04 C25D 19/00

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電析浴中で長尺基板と電極とに通電し
    て、基板上に酸化物を成膜する電析槽と、電析槽を通過
    した基板を水洗する水洗手段と、水洗手段を通過した基
    板を強制乾燥する乾燥手段とを備えている長尺基板の電
    析装置において、 長尺基板の搬送手段が、電析浴から基板表面に持ち出さ
    れた浴液が槽間の搬送経路で自然乾燥して溶質を析出す
    るのに要する時間よりも、短時間で槽間を通過する搬送
    速度を有することを特徴とする長尺基板の電析装置。
  2. 【請求項2】 電析浴が、糖類を含有していることを特
    徴とする請求項1に記載の長尺基板の電析装置。
  3. 【請求項3】 電析浴の温度が、60℃以上であること
    を特徴とする請求項1または2に記載の長尺基板の電析
    装置。
  4. 【請求項4】 電析浴の温度が、80℃以上であること
    を特徴とする請求項1または2に記載の長尺基板の電析
    装置。
  5. 【請求項5】 基板の搬送経路に、複数の電析槽を備え
    ていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    の長尺基板の電析装置。
  6. 【請求項6】 少なくとも電析槽の出口側の搬送経路
    に、電析槽を通過した基板に散液して、その表面に持ち
    出された浴液の乾燥を防止するための散液手段が設けら
    れていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記
    載の長尺基板の電折装置。
  7. 【請求項7】 散液として、水、先行する電析浴と同じ
    浴液、あるいはそれと水との混合液が用いられることを
    特徴とする請求項6に記載の長尺基板の電析装置。
  8. 【請求項8】 水洗手段として複数の水洗槽が備えら
    れ、搬送経路において基板表面が乾燥し易くなる程度に
    水洗水の温度が高い場合には、水洗槽間に基板表面に湿
    気を与えるための加湿手段が備えられていることを特徴
    とする請求項1〜7のいずれかに記載の長尺基板の電析
    装置。
  9. 【請求項9】 搬送手段として、基板表面に接するロー
    ラーが用いられることを特徴とする請求項1〜8のいず
    れかに記載の長尺基板の電析装置。
  10. 【請求項10】 基板が強磁性体である場合には、搬送
    手段として、基板上面に接する磁石ローラーを用いるこ
    とを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の長尺基
    板の電析装置。
  11. 【請求項11】 電析浴中で成膜される酸化物が酸化亜
    鉛であり、浴液の溶媒が水であって、乾燥により析出す
    る溶質が硝酸亜鉛であることを特徴とする請求項1〜1
    0のいずれかに記載の長尺基板の電析装置。
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