JP3387828B2 - 電析装置 - Google Patents

電析装置

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JP3387828B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電析(電解めっ
き、電解析出)にて酸化物、とりわけ酸化亜鉛を長尺基
板に連続的に成膜するための電析装置の改良に関する。
更に詳しくは、導電性の高い浴を用いても、安定した酸
化物の連続電析を可能にする電析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、真空プロセスに代えて、電析プロ
セスを利用して、長尺基板に酸化物の堆積膜を連続的に
形成することが提案されている(特開平9−92861
号公報)。
【0003】ところで、長尺基板は、ローラー基板、ウ
ェブ、フープ材、コイル、テープ、リール材など様々な
呼称を持つが、本明細書では長尺基板と呼び、極めて細
長い長方形をした薄板で、長手方向には巻き上げてロー
ルの形に保持できるものを指す。長尺基板に連続的に成
膜を行うことは、稼働率やランニングコストを安くでき
るなど、工業的には極めて有利なものである。電析プロ
セスによる長尺基板への連続成膜は、次のような多くの
利点を有する。
【0004】(1)スパッタ等の真空装置と異なり、膜
堆積が極めて簡便である。高価な真空ポンプは必要ない
し、プラズマを使用するための電源や電極周りの設計に
気をつかう必要がない。
【0005】(2)通常、スパッタに比してランニング
・コストが安い。これは、スパッタの場合、ターゲット
の作製に人手と装置を要し、ターゲットの利用効率も2
割程度以下である上に、装置のスループットを上げなけ
ればならない場合や成膜厚が大きい場合には、ターゲッ
ト交換の作業がかなりのウェイトを占めるようになるか
らである。また、スパッタ以外のCVD法や真空蒸着法
に対しても同様のことがいえる。
【0006】(3)多くの場合、堆積膜が多結晶の微粒
子であり、真空法で作るのと遜色ない導電性・光学特性
を示し、ゾルゲル法や有機物を用いたコーティング法、
更にはスプレー・パイロリシス法等に比べて優位に立
つ。酸化物の堆積膜を形成する場合でもこれらのことが
成り立つ上、廃液が簡単に処理でき、環境に及ぼす影響
も小さく、環境汚染を防止するためのコストも低い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、後述す
る図1及び図2に示されるような電析装置にて、SUS
を始めとするコイル状に巻かれた長尺基板1上に、電析
法によって酸化亜鉛の堆積膜を形成することを試みた。
当初、長尺基板1と電析槽9を接地させた状態で運転し
た結果、次のような不都合な点が見出された。
【0008】すなわち、電析槽9中の長尺基板1の下に
配置したアノード17との位置関係によって大きく異な
る堆積速度を呈し、成膜面がもやもやのあるムラを発生
しやすいことである。このもやもやは、例えば太陽電池
を形成する場合に、CVDプロセスによりアモルファス
・シリコンを主体とする半導体起電力層、更にITOの
透明導電膜層を形成しても消えず、しかも特性のむらと
して残ってしまうことになる。
【0009】本発明者等の知見によれば、この現象は電
析浴16の濃度が高いほど顕著であり、また電流を大き
くして成膜速度を高くしようとすればするほど顕著であ
る。これでは、ランニングコストを下げることができる
という電析法の利点を充分に発揮できないことになる。
【0010】本発明は、本発明者等が見出した上記従来
の問題点にかんがみてなされたもので、アノード17と
の位置関係に拘らず堆積速度を均一に維持でき、一様な
膜を高い堆積速度で得られるようにすることを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、本発明者等の
次のような実験に基づいてなされたものである。
【0012】まず、図3に示されるように、該電解槽9
とその架台66との間に誘電体のスぺーサ67を介在さ
せることで、SUS製の電析槽9内を電気的にフローテ
ィングさせて電析を行ったところ、アノード17の位置
による堆積速度の差異はほとんど発生せず、一様な膜を
高い堆積速度で成膜可能なことが分かった。この時、長
尺基板1は接地した。
【0013】次に、図4に示されるように、SUS製の
電析槽9の内側に10mm厚のテフロンの板による内張
り68を設けて電析を行ったところ、アノード17の位
置による堆積速度の差異はほとんど発生せず、一様な膜
を高い堆積速度で成膜可能なことが分かった。更に、前
記長尺基板1を電気的にフローティングさせ電析を行っ
たところ、更に一様性の高い成膜が可能なことが分かっ
た。
【0014】また、図5に示されるように、電析槽9内
を電気的にフローティングし、当該電析槽9内の中にP
FA製の深皿状の内槽69を6つ配し、この内槽69の
中に3つずつアノード17を配置し、内槽69の開口部
に長尺基板1が被さるようにした。この構成にて電析を
行ったところ、静止成膜ではアノード17の形状が若干
投影されたが、アノード17の位置による堆積速度の差
異はほとんど発生せず、長尺基板1を連続的に搬送した
場合には、一様な膜を高い堆積速度で成膜可能なことが
分かった。更に、前記長尺基板1を電気的にフローティ
ングさせ電析を行ったところ、更に一様性の高い成膜が
可能なことが分かった。
【0015】本発明は、このような実験の結果に基づく
もので、電析によって酸化物を長尺基板1に堆積する電
析装置において、電析浴16を保持する電析槽9が金属
で形成され、かつ該電析槽9内が電気的にフローティン
グされていることを特徴とする電析装置を提供するもの
である。
【0016】
【発明の実施の形態】まず、本発明のベースとなる電析
装置の一例を図1及び図2に基づいて説明する。なお、
図1及び図2に示される電析装置は、長尺基板1に酸化
亜鉛層を電析プロセスにて形成するだけの機能に単純化
したものである。また、作図の都合上図1と図2に分け
られているが、図1に示される部分と図2に示される部
分は一連に連なっているものであり、両者の連絡状態を
理解しやすくするため、図1には図2に示される水洗槽
30の支持ローラー31付近までが示されている。
【0017】長尺基板1は、ボビンに巻かれたコイル状
の荷姿で本装置に運ばれてセットされるものである。本
装置では、この長尺基板1のコイルを基板繰り出しロー
ラー2部分にセットし、表面保護のために巻き入れられ
た合紙4を合紙巻き上げローラー3で巻き取りつつ長尺
基板1を引き出し、基板巻き上げローラー62に向って
連続的に搬送する。すなわち、コイルから引き出された
長尺基板1は、張力検出ローラー5、給電ローラー6を
経て電析槽9に入り、この電析槽9の内部で、支持ロー
ラー13,14で位置出しされ、電析が施される。次い
で、水洗槽30に送られて水洗される。水洗槽30内で
の位置出しは、支持ローラー31,64によって行われ
る。更に長尺基板1は、温風乾燥炉51で乾燥され、支
持ローラー57を経て蛇行修正ローラー59で横ずれを
補正され、成膜表面保護のため合紙繰り出しローラー6
0からの新たな合紙61を巻き込んで、基板巻き上げロ
ーラー62に巻き上げられて、必要なら次の工程に送ら
れる。
【0018】張力検出ローラー5は長尺基板1の動的な
巻き張力を検知して、基板繰り出しローラー2の軸にリ
ンクされた不図示のパウダークラッチ等のブレーキ手段
にフィードバックをかけ、張力を一定に保つものであ
る。このことにより、長尺基板1の搬送経路が支持ロー
ラー13,14,31,64,57間で所定の位置に保
たれるように設計されている。特に、図1及び図2の装
置では、成膜面に各支持ローラー13,14,31,6
4,57が触れない構成となっているため、張力が弱い
と、支持ローラー13,14,31,64,57から長
尺基板1が外れたり、電析槽9や水洗槽30の出入り口
で長尺基板1が垂れ下がって成膜面を擦ったりして傷付
く等の不具合が発生する。成膜面が触れない装置構成
は、成膜面が損傷を受けたり汚れたりしない等の利点が
あり、とりわけ太陽電池の反射層等のように、ミクロン
・サイズの凹凸を薄膜上に形成しなければならない用途
では好ましい。
【0019】給電ローラー6は、長尺基板1にカソード
側の電位を印加するためのもので、なるべく電析浴16
に近いところに設置され、電源8の負極側に接続されて
いる。
【0020】電析槽9は、電析浴16を保持していると
共に、電析浴16中を通る長尺基板1の経路に沿ってア
ノード17を有する。このアノード17は、給電バー1
5を介して電源8の正極側に接続されている。長尺基板
1に負極の電位が印加され、アノード17に正極の電位
が印加されると、電析浴16中で長尺基板1を負、アノ
ード17を正とする電気化学的な電解析出プロセスが進
行する。電析浴16が高温に保たれる時は、電析浴16
の蒸気の発生がかなり多くなるので、蒸気排出ダクト1
0〜12から蒸気を逃がしてやる。また、電析浴16を
攪拌するために、攪拌エアー導入管19からエアーを導
入して、電析槽9内のエアー吹き出し管18からエアー
をバブリングすることが好ましい。
【0021】電析槽9に高温の電析浴16を補給するに
は、電析循環槽25を設け、この中にヒーター24を設
置して電析浴16を加温し、かかる電析浴16を浴循環
ポンプ23から電析浴液供給管20を通して電析槽9に
供給する。電析槽9からオーバーフローした電析浴16
や、一部積極的に帰還(回収)される電析浴16は、不
図示の帰還路を経て電析循環槽25に戻し、再び加温す
る。浴循環ポンプ23の吐出量が一定の場合には、図1
に示すように、2つのバルブ21,22で、電析循環槽
25から電析槽9への電析浴16の供給量を制御するこ
とができる。すなわち、供給量を増やす場合は、バルブ
21の開度を上げると共にバルブ22の開度を下げ、ま
た供給量を増やす場合は逆の操作を行う。電析浴16の
液位は、この供給量と不図示の帰還量を調整することで
保持することができる。
【0022】電析循環槽25には、循環ポンプ27とフ
ィルター65とからなるフィルター循環系が備えられて
おり、電析循環槽25中の粒子を除去できる構成となっ
ている。電析循環槽25と電析槽9と間での電析浴16
の供給・帰還が充分に多い場合には、このように電析循
環槽25にのみフィルター循環系を設置することで、充
分な粒子除去効果を得ることができる。
【0023】図1及び図2に示す装置にあっては、電析
循環槽25にも蒸気排出ダクト26が設置されており、
蒸気が排出される構造となっている。特に電析循環槽2
5にはヒーター24が設置されていて加温源となってい
るため、蒸気の発生が著しく、発生蒸気が不用意に放出
されたり露結したりするのを防止する上で、極めて効果
的である。
【0024】電析予備槽29は、加温された電析浴16
を一気に既設の廃液系に流すと廃液処理装置が損傷され
やすいことから、これを防ぐために設置されたもので、
バルブ28を開くことで電析槽9から排出される電析浴
16を一旦保持するものである。これを設けることによ
って、電析槽9を空にする場合の作業の能率化を図るこ
とができる。
【0025】電析槽9で電析を終えた長尺基板1は、エ
アーナイフ6を経て、水洗循環槽50が接続された水洗
槽30に入って水洗される。水洗槽30内では長尺基板
1は支持ローラー31,64で位置決めされ、第一水洗
槽32、第二水洗槽33、第三水洗槽34中の各洗浄水
中を順に通過する。第一〜第三水洗槽32,33,34
には、それぞれ第一〜第三水洗循環槽47〜49と水循
環ポンプ44〜46が配され、それぞれ2つのバルブ3
8と41,39と42,40と43によって第一〜第三
水洗槽32〜34への水供給量が決まり、供給管35〜
37を介して第一〜第三水洗槽32〜34へ必要量の洗
浄水が供給される。2つのバルブ38と41,39と4
2,40と43による供給量の制御法は、前述した電析
槽9での制御と同様である。また電析槽9と同様に、第
一〜第三水洗槽32〜34からオーバーフローした洗浄
水や、一部積極的に帰還(回収)される洗浄水を、不図
示の帰還路を経てそれぞれの第一〜第三水洗循環槽47
〜49に戻すことも可能である。
【0026】通常、図2に示すような3段の水洗システ
ムでは、長尺基板1の搬送方向における上流側の第一水
洗槽32から、下流側の第三水洗槽34に向って、洗浄
水の純度が高くなっていく。これは、長尺基板1が搬送
されてプロセスが終わりに近づくに従い、長尺基板1の
清浄度が上がって行くことを意味している。このことは
図2に示したように、洗浄水を第三水洗循環槽49に最
初に補給し、次に第三水洗循環槽49で溢れた洗浄水を
第二水洗循環槽48に補給し、更に第二水洗循環槽48
で溢れた洗浄水を第一水洗循環槽47に補給すること
で、水の使用量を大幅に節約して達成できる。
【0027】水洗の終了した長尺基板1は、水洗槽30
の一部に設けられたエアーナイフ63にて水切りがさ
れ、続いて温風乾燥炉51に搬送される。ここでは、水
を充分に乾燥させるだけの温度の対流空気で乾燥を行
う。そのための対流空気は、熱風発生炉55で発生した
熱風を、フィルター54を通してゴミ取りをし、そして
温風吹き出し管52から吹き出して供給する。溢れる空
気は再度温風回収管53より回収して、外気導入管56
からの外気と混合して再び熱風発生炉55に送られる。
温風乾燥炉51での長尺基板1の搬送経路は支持ローラ
ー64と支持ローラー57とで位置出しされる。
【0028】蛇行修正ローラー59は、長尺基板1の幅
方向のずれを補正して基板巻き上げローラー62に巻き
込むものであり、不図示のセンサーによってずれ量を検
知し、蛇行修正ローラー59を不図示のアームを支点と
して回転することによって制御する。通常、センサーの
検知するずれ量も、蛇行修正ローラー59の作動量も極
めて小さく、1mmを超えないようにしている。長尺基
板1を巻き上げるに際して、新しい合紙61を表面膜保
護のために合紙繰り出しローラー60から供給し、これ
を巻き込みつつ長尺基板1を巻き上げる。
【0029】ストッパー7とストッパー58は同時に働
いて、長尺基板1を搬送張力がかかったまま静止させる
ものである。これは、長尺基板1の交換時や装置のメン
テナンス時の作業性を向上させるものである。
【0030】本発明は、上述のような電析装置における
電析槽9内を電気的にフローティングさせる点に特徴を
有するものである。この電析槽9内の電気的なフローテ
ィングは、図3に示されるように、電析槽9とその架台
66との間に誘電体のスぺーサ67を介在させることが
できる。また、図4に示されるように、電析槽9に誘電
体の内張68を設けること、更に長尺基板1をも電気的
にフローティングさせると、より好ましい結果を得るこ
とができる。
【0031】また、図5に示されるように、上記のよう
にして電析槽9内を電気的にフローティングさせ、当該
電析槽9内に、内部にアノード17が設けられた、誘電
体で形成された深皿状の内槽69を設け、この内槽69
の開口部に被さるように長尺基板1の搬送経路を設定す
ることも好ましい。この場合も、更に長尺基板1をも電
気的にフローティングさせると、より好ましい結果を得
ることができる。
【0032】以下、本発明における長尺基板1、電析浴
16、電析槽9、スぺーサ67、内張68、内槽69及
び電気的フローティングの意義についてそれぞれ説明す
る。
【0033】(1)長尺基板1 本発明で用いられる長尺基板1の材質は、膜成膜面に電
気的な導通がとれ、電析浴16に侵されないものなら使
用でき、SUS、Al、Cu、Fe、Cr等の金属が用
いられる。金属コーティングを施したPETフィルム等
も利用可能である。これらの中で、素子化プロセスを後
工程で行うには、SUSが比較的安価で防食性に優れ、
長尺基板1としては優れている。
【0034】長尺基板1の表面は、平滑でも良いし、粗
面でも良い。更に、長尺基板1には別の導電性材料が成
膜されていてもよく、電析の目的に応じて選択される。
【0035】SUS製の長尺基板1の場合は、他の金属
に比べて電気抵抗が大きいため、特に長尺基板1の厚み
が0.1mm程度以下であると、電析浴16を介したア
ノード17と長尺基板1の抵抗より大きくなることが多
い。このような場合には、長尺基板1に対するアノード
電位の制御が難しかったり、長尺基板1とアノード17
間で流れるべき電流が、他の部材、例えば電析槽9自体
や配管から逃げてしまい、制御が難しくなる。制御の難
しさは、本発明の課題で述べたようなむらの原因となる
ことが多い。本発明は特にこのような場合に有効であ
る。
【0036】(2)電析浴16 本発明で用いられる電析浴16は、酸化亜鉛成膜用の硝
酸亜鉛(6水和物として入手する)を主としたものが適
用可能である。膜の一様性を高めるために、スクロース
やデキストリンなどの糖類を添加することもできる。
【0037】電析浴16の電導度が1mS/cm以上で
ある場合に本発明の効果が得やすく、とりわけ10mS
/cm以上であると本発明の効果が顕著である。これ
は、電析浴16の電導性が大きくなると、アノード17
から長尺基板1に流れる電流経路以外に、アノード17
から電析槽9に流れる電流経路や配管を始めとする部材
に電流経路が形成されやすくなるからである。
【0038】更に説明すると、アノード17から長尺基
板1に流れる電流経路以外の電流経路に流れる電流が大
きくなること自体は、単に電流消費量を増大させるだけ
であるとみることもできるが、実際の系において、アノ
ード17から長尺基板1に流れる電流経路以外の電流経
路に流れる電流は、流れ先の電位が安定しないことが多
いことから、アノード17から長尺基板1に流れる電流
のふらつきを大きなものとすることになる。本発明の本
質は、アノード17から長尺基板1に流れる電流経路以
外の電流経路に流れる電流を定常化又は減少させて、ア
ノード17から長尺基板1に流れる電流を安定化もしく
は効率化することにある。
【0039】電析浴16としては、太陽電池の光り閉じ
込め反射層として有効な光の波長程度の凹凸をもった酸
化亜鉛膜を形成するには、硝酸亜鉛の濃度を0.1M/
l以上にしたものが良い。c軸に配向した酸化亜鉛膜を
得るには、長尺基板1にもよるが、一般的には0.05
M/l以下とするのが良い。いずれの場合にも、添加す
る糖類はスクロースにあっては3g/l以上、デキスト
リンにあっては、0.1g/l以上とするのが良い。こ
れらの場合、電析浴16の温度は、60℃以上とするの
が金属の析出がない点で好ましい。とりわけ80℃以上
であると、一様性が上がるので好ましい。また、これら
の温度では電析浴16の電導度が著しく上がるため、本
発明の効果が一層顕著になる。
【0040】(3)電析槽9 本発明に適用可能な電析槽9としては、金属において
は、SUS、Fe、Al、Cu、Cr、真鍮等が耐熱性
・加工性の良さから利用でき、防食性の点からはSUS
が好ましい。SUSはマルテンサイト系、フェライト
系、オーステナイト系いずれも適用可能である。保湿性
が必要とされる場合には、二重構造とし、間に断熱材を
充填することができる。断熱材としては、断熱性能及び
簡便性の点から、空気、油脂、ガラスウール、ウレタン
樹脂等が好ましい。
【0041】(4)スぺーサ67、内張68、内槽69 本発明におけるスぺーサ67、内張68、内槽69とし
て用いられる誘電体としては、アルミナ、マグネシア、
カルシア、窒化珪素、炭化珪素を始めとするセラミック
ス、鉛カリ、鉛カリソーダ、亜鉛ホウケイ酸、アルミノ
珪酸、ホウケイ酸、バリウムホウケイ酸、アルカリバリ
ウムなどのガラス、AAS(アクリロニトリル・アクリ
レート・スチレン)、ABS(アクリロニトリル・ブタ
ジエン・スチレン)、ACS(アクリロニトリル・塩化
ポリエチレン・スチレン)、AES(アクリロニトリル
・エチレン・スチレン)、AS(アクリロニトリル・ス
チレン)等のスチレン系樹脂、EVC(エチレン・ビニ
ル・クロライド)、EVA(エチレン・ビニル・アセテ
ート)、PVC(ポリ塩化ビニル)、VP(プロピオン
酸ビニル)、PVB(ポリビニルブチラール)、PVF
(ポリビニルフォルマール)等のビニル系樹脂、PTF
E(ポリ四フッ化エチレン)、FEP(フッ化エチレン
・ポリプロピレン)、PFA(四フッ化エチレン・パー
フルオロアルキルビニルエーテル)、ETFE(四フッ
化エチレン・エチレン)、CTFE(ポリクロロトリフ
ルオロエチレン)、PVDF(ポリフッ化ビニリデ
ン)、ECTFE(三フッ化塩化エチレン・エチレ
ン)、PVF(ポリフッ化ビニル)等のフッ素樹脂、ポ
リアセタール樹脂、ナイロンを始めとするポリアミド樹
脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリ
イミド樹脂、LDPE(低密度ポリエチレン)、LLD
PE(直鎖状低密度ポリエチレン)、HDPE(高密度
ポリエチレン)、UHMWPE(超高分子量ポリエチレ
ン)等のポリエチレン樹脂、PET(ポリエチレンテレ
フタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレー
ト)、ポリカーボネート等のポリエステル樹脂、ポリス
チレン、ポリパラメチルスチレン等のスチローラー樹
脂、ポリプロピレン等のプロピレン樹脂、PMMA(ポ
リメチルメタクリレート)等のアクリル樹脂、BPA
(ビスフェノールA)等のエポキシ樹脂、DAP(ジア
リルフタレート)等のアリル樹脂、ベークライト等のフ
ェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フルフリルア
ルコール・ポリマー、フルフリルアルコール・フルフラ
ール・コポリマー、フルフラール・フェノール・コポリ
マー、フルフラール・ケトン・コポリマー等のフラン樹
脂、ウレタン樹脂、尿素樹脂が適用可能である。更に、
これら材料の混合物や、繊維との複合材料とすることも
できる。樹脂を用いる場合で、特に電析浴16の使用温
度が高く、耐腐食性を高めたい時にはフッ素樹脂の使用
が好ましい。
【0042】本発明におけるスぺーサ67や内張68と
しては、上記のセラミックスやガラスや樹脂の板状のも
の、フィルム状のもの、発泡させたもの、繊維状にして
織ったもの等が適用できる。また、内槽69としては、
例えば箱形や円筒形の型を用いて上記のセラミックスや
ガラスや樹脂を成形加工したもの等を用いることができ
る。
【0043】(5)電気的フローティング 電析槽9内又は長尺基板1の電気的フローティングと
は、電析槽9の内面又は長尺基板1が装置本体に対して
電気的にフローティングしていることを言う。一般的に
は、装置本体は接地されているため、接地に対して電気
的にフローティングしていることを言う。
【0044】電析槽9内の電気的フローティングは、図
3に示されるように、電析槽9を支えている架台66と
電析槽9との間に、例えばテフロン、デルリン等の誘電
体のスぺーサ67を挟むことで行なうことができる。ま
た、電析槽9を架台66にボルト等で固定する場合に
は、ボルトを介して電析槽9と架台66が導通しないよ
な措置を施す。また、架台66と接地面との間に、例え
ばテフロン、デルリン等の誘電体のスぺーサ67を挟ん
で行なうこともできるが、図4に示されるように、電解
槽9と架台66の間にスぺーサ67を挟み込む方が簡便
である。架台66と接地面間にスぺーサ67を挟み込む
場合において、接地面にアンカーボルトを打つ時には、
アンカーボルトを介して架台66が接地面と導通しない
ような措置を施す。なお、電析槽9への配管にSUS配
管等を用いる場合、途中に耐熱塩化ビニル樹脂配管や継
手等を介在させておくことが好ましい。つまり、電析槽
9と電析槽9内の配管を同電位とすることが好ましい。
【0045】長尺基板1の電気的フローティングは、長
尺基板1と接する総てのローラー(例えば支持ローラー
5,13,14,31,64,57、蛇行修正ローラー
59等)の回転軸の軸受面に、例えばテフロン、デルリ
ン等の誘電体を被覆することや、長尺基板1と接する総
てのローラーの回転軸の軸受を誘電体で形成することに
よって行うことができる。また、長尺基板1と接触する
総てのローラーの表面を誘電体で被覆したり、長尺基板
1と接触する総てのローラーのを誘電体で形成すること
によっても行うことができる。被覆は、例えばポリイミ
ドフィルム等の誘電体フィルムを両面テープで貼り付け
たり、テフロン等の樹脂の誘電体を含浸させること等に
よって行うことができ、これらの方法をいくつか組み合
わせても良い。
【0046】電気的フローティングは、電析槽9内に何
も入れない状態で、電析槽9の内面と接地面との間の電
気抵抗、長尺基板1と接地面との間の電気抵抗、電析槽
9と長尺基板1との間の電気抵抗をテスターで測定し、
その結果がMΩ台を示すことによって確認することがで
きる。
【0047】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0048】実施例1 図3に示されるような電析槽を図1及び図2に示される
ような電析装置に組み込んで成膜を行った。
【0049】図3において、電析槽9はSUSで形成さ
れており、二重構造であって中にグラスウールを断熱材
として持ち、断熱保温性が良好なものとなっている。S
US430製の長尺基板1は、この電析槽9の両側壁に
形成されたスリットを通して搬送される。スリットが形
成された電析槽9の両側壁部分は二重壁となっている。
電析槽9内に保持された電析浴16は、オーバーフロー
して、二重壁の間に落ちるようになっている。オーバー
フローして二重壁間に落ちた電析浴16は、ここでは不
図示の循環系を介して再び電析浴16として用いられ
る。循環量を制御して、オーバーフロー点から浴面まで
の高さは35mmとした。
【0050】電析浴16は、0.2M/lの硝酸亜鉛で
あり、80℃に保持した。硝酸亜鉛は、存在する亜鉛の
イオンもしくは錯イオン及び硝酸イオンの共同作用で、
電気化学的に長尺基板1の表面で酸化亜鉛を電析させる
ものである。電析浴16は、酸化亜鉛膜の一様性を高め
るために、デキストリンを0.7g/l含有するものと
した。電析浴16の電導度は65mS/cmであった。
【0051】電析浴16内には4個のアノード17を配
置した。これらのアノード17は長尺基板1との間で電
位をかけられることで、電気化学反応を進行させるもの
である。酸化亜鉛形成のために、アノード17側の電位
を長尺基板1側の電位よりも高く維持される。
【0052】電析槽9は、架台66上にアクリル板のス
ぺーサ67を介して設置されている。このことにより、
電析槽9内は接地に対して電気的にフローティングさ
れ、アノード17から直接電力線がSUS製の電析槽9
に走らない構造とされている。また、それぞれのアノー
ド17は別々の電源8にそれぞれ接続されていて、独立
の電流を流すことができるようになっている。電流のリ
ターンは、長尺基板1に接して従動する給電ローラー6
から共用リターンとして実現されている。各電源8は定
電流源として制御し、長尺基板1に向かって流す電析電
流密度は、アノード17それぞれで、0.2mA/cm
2 から30mA/cm2 の範囲で設定できるようにし
た。
【0053】長尺基板1の搬送を停止し、静止成膜にて
検討したところ、この範囲の電流密度で1〜200Å/
Sの電流にほぼ比例した堆積速度が得られた。本例では
約13mA/cm2 の電流密度を用いた。静止で得られ
た堆積速度は約100Å/sであった。それぞれのアノ
ード17の大きさは長尺基板1に垂直に向かう面で11
0×500mmであり、厚みは20mmとした。アノー
ドには純度4Nの亜鉛を用いた。それぞれの電源8の電
流設定値は約7Aであり、電源電圧は2.5〜4.0V
を指示した。
【0054】また、アノード17と長尺基板1間の距離
は10mmと25mmとしたが、いずれにおいても電析
酸化亜鉛膜は極めて一様であった。更に、長尺基板1の
搬送速度1200mm/minにて、長尺基板1上に1
ミクロン厚の一様な酸化亜鉛膜を連続的に形成すること
ができた。
【0055】比較例1 実施例1と同様の電解槽9を電気的に接地して図1及び
図2に示されるような電析装置に組み込んで膜形成を行
った。
【0056】約100Å/sの成膜速度を得るために
は、約180mA/cm2 の電流密度が必要であった。
すなわち、電源から流さねばならない電流は約100A
であり、電源の容量限界にせまるものであった。それば
かりか、アノード17と長尺基板1間の距離の大小によ
る影響を極めて受けやすく、アノード17と長尺基板1
間を15mmにセットすると、膜に大幅なむら模様が発
生し、太陽電池を形成した時に特性の大きなばらつきが
発現してしまった。また、相対的な距離の違いを少なく
するために、アノード17と長尺基板1間の距離を50
mmと大きくとると、膜の堆積速度が一桁以上小さくな
り、本装置の要求仕様を全く満足しない値となった。
【0057】一方、実施例1のように電析槽9を接地に
対してフローティングさせた場合には、前述のように、
電源8から7Aの電流を供給すればよく、またアノード
17と長尺基板1間の距離を10mmと25mmとして
も殆ど変化せず、しかも電析酸化亜鉛膜は一様で、さら
に、長尺基板1の搬送速度1200mm/minにて、
基板上に1ミクロン厚の一様な酸化亜鉛膜を連続的に形
成することができるものである。
【0058】実施例2 図4に示されるように、実施例1の電析槽9の内側に、
厚さ5mmのテフロン板の内張68を設け、この電析槽
9を図1及び図2に示されるような電析装置に組み込ん
で電析成膜を行った。
【0059】電源8からそれぞれ約5Aの電流供給で約
70Å/sの成膜速度が得られた。また、アノード17
と長尺基板1間の距離は10mmと25mmとしたが、
いずれにおいても電析酸化亜鉛膜は極めて一様であっ
た。更に、長尺基板1の搬送速度850mm/minに
て、長尺基板1上に1ミクロン厚の一様な酸化亜鉛膜を
連続的に形成することができた。
【0060】実施例3 長尺基板1を接地に対して電気的にフローティングさせ
た以外は実施例2と同様に電析を行った。長尺基板1の
電気的フローティングは、各ローラの軸受としてデルリ
ン製のものを用いることによって行った。
【0061】電源8からそれぞれ約5Aの電流供給で約
70Å/sの成膜速度が得られ、またアノード基板間距
離を10mmと25mmととしたが、いずれの場合も電
析酸化亜鉛膜は極めて一様であった。更に、長尺基板1
の搬送速度850mm/minにて、長尺基板1上に1
ミクロン厚の極めて一様な酸化亜鉛膜を連続的に形成す
ることができた。
【0062】実施例4 図5に示されるような電析槽を図1及び図2に示される
ような電析装置に組み込んで成膜を行った。
【0063】図5において、電析槽9はSUSで形成さ
れており、二重構造であって中にグラスウールを断熱材
として持ち、断熱保温性が良好なものとなっている。S
US430製の長尺基板1は、この電析槽9の両側壁に
形成されたスリットを通して搬送される。スリットが形
成された電析槽9の両側壁部分は二重壁となっている。
電析槽9内に保持された電析浴16は、オーバーフロー
して、二重壁の間に落ちるようになっている。オーバー
フローして二重壁間に落ちた電析浴16は、ここでは不
図示の循環系を介して再び電析浴16として用いられ
る。循環量を制御して、オーバーフロー点から浴面まで
の高さは35mmとした。
【0064】電析槽9と長尺基板1はそれぞれ接地に対
して独立に電気的にフローティングさせた。
【0065】電析浴16は、0.2M/lの硝酸亜鉛で
あり、80℃に保持した。硝酸亜鉛は、存在する亜鉛の
イオンもしくは錯イオン及び硝酸イオンの共同作用で、
電気化学的に長尺基板1の表面で酸化亜鉛を電析させる
ものである。電析浴16は、酸化亜鉛膜の一様性を高め
るために、デキストリンを0.7g/l含有するものと
した。電析浴16の電導度は65mS/cmであった。
【0066】電析浴16内には4個のアノード17を配
置した。これらのアノード17は長尺基板1との間で電
位をかけられることで、電気化学反応を進行させるもの
である。酸化亜鉛形成のために、アノード17側の電位
を長尺基板1側の電位よりも高く維持される。
【0067】それぞれのアノード17は、肉厚2mm、
内寸210mm×120mmのPFA製の内槽69内に
設けられている。このことにより、アノード17から直
接電力線がSUS製の電析槽9に走らない構造とされて
いる。また、それぞれのアノード17は別々の電源8に
それぞれ接続されていて、独立の電流を流すことができ
るようになっている。電流のリターンは、長尺基板1に
接して従動する給電ローラー6から共用リターンとして
実現されている。各電源8は定電流源として制御し、長
尺基板1に向かって流す電析電流密度は、アノード17
それぞれで、0.2mA/cm2 から30mA/cm2
の範囲で設定できるようにした。
【0068】長尺基板1の搬送を停止して、静止成膜に
て検討したところ、この範囲の電流密度で1〜200Å
/sの電流にほぼ比例した堆積速度が得られ、本例では
約10mA/cm2 の電流密度を用いた。静止で得られ
る堆積速度は80Å/sであった。それぞれのアノード
17の大きさは長尺基板1に垂直に向かう面で110×
200mmであり、厚みは20mmとした。アノードに
は純度4Nの亜鉛を用いた。それぞれの電源8の電流設
定値は2Aであり、電源電圧は1.5〜2.5Vを指示
した。
【0069】また、アノード17と長尺基板1間の距離
は10mmと25mmとしたが、いずれにおいても電析
酸化亜鉛膜は極めて一様であった。更に、長尺基板1の
搬送速度400mm/minにて、長尺基板1上に1ミ
クロン厚の一様な酸化亜鉛膜を連続的に形成することが
できた。
【0070】
【発明の効果】以上示したように、本発明によれば、長
尺基板1へ酸化亜鉛等の酸化膜を形成するに際し、膜の
一様性を著しく向上させることができる。また、本発明
に係る電析装置は、既存の装置を利用して容易に得るこ
とができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のベースとなる電析装置の一例を示す部
分図である。
【図2】本発明のベースとなる電析装置の一例を示す、
図1に続く部分図である。
【図3】実施例1で用いた電析槽の説明図である。
【図4】実施例2及び3で用いた電析槽の説明図であ
る。
【図5】実施例4で用いた電析槽の説明図である。
【符号の説明】
1 長尺基板 2 基板繰り出しローラー 3 合紙巻き上げローラー 4 合紙 5 張力検出ローラー 6 給電ローラー 7 ストッパー 8 電源 9 電析槽 10 蒸気排出ダクト 11 蒸気排出ダクト 12 蒸気排出ダクト 13 支持ローラー 14 支持ローラー 15 給電バー 16 電析浴 17 アノード 18 エアー吹き出し管 19 攪拌エアー導入管 20 電析浴液供給管 21 バルブ 22 バルブ 23 浴循環ポンプ 24 ヒーター 25 電析循環槽 26 蒸気排出ダクト 27 循環ポンプ 28 バルブ 29 電析予備槽 30 水洗槽 31 支持ローラー 32 第一水洗槽 33 第二水洗槽 34 第三水洗槽 35 供給管 36 供給管 37 供給管 38 バルブ 39 バルブ 40 バルブ 41 バルブ 42 バルブ 43 バルブ 44 水循環ポンプ 45 水循環ポンプ 46 水循環ポンプ 47 第一水洗循環槽 48 第二水洗循環槽 49 第三水洗循環槽 50 水洗循環層 51 温風乾燥炉 52 温風吹き出し管 53 温風回収管 54 フィルター 55 熱風発生炉 56 外気導入管 57 支持ローラー 58 ストッパー 59 蛇行修正ローラー 60 紙繰り出しローラー 61 合紙 62 基板巻き上げローラー 63 エアーナイフ 64 支持ローラー 65 フィルター 66 架台 67 スぺーサ 68 内張 69 内槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒尾 浩三 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−92861(JP,A) 特開 昭49−1437(JP,A) 実開 平6−12470(JP,U) 特公 昭45−36283(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 9/04 C25D 17/02 C25D 17/04

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電析によって酸化物を長尺基板に連続的
    に堆積する電析装置において、電析浴を保持する電析槽
    が金属で形成され、かつ該電析槽内が電気的にフローテ
    ィングされていることを特徴とする電析装置。
  2. 【請求項2】 前記電析槽内の電気的フローティング
    が、前記電析槽と該電析槽の架台との間又は前記電析槽
    の架台と接地面の間に誘電体のスぺーサを介在させるこ
    とで行われていることを特徴とする請求項1記載の電析
    装置。
  3. 【請求項3】 前記電析槽に誘電体の内張が施されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の電析装置。
  4. 【請求項4】 前記電析槽が、内部にアノード電極が設
    けられた、誘電体で形成された深皿状の内槽を有するこ
    とを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の電析装
    置。
  5. 【請求項5】 前記長尺基板が電気的にフローティング
    されていることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記
    載の電析装置。
  6. 【請求項6】 前記長尺基板の電気的フローティング
    が、前記長尺基板と接する総てのローラーの表面又はそ
    の回転軸の軸受面に誘電体の被覆を施すこと、又は、前
    記長尺基板と接する総てのローラー又はその回転軸の軸
    受を誘電体で形成することで行われていることを特徴と
    する請求項5の電析装置。
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