JPH11229138A - スパッタ装置 - Google Patents

スパッタ装置

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JPH11229138A
JPH11229138A JP10044492A JP4449298A JPH11229138A JP H11229138 A JPH11229138 A JP H11229138A JP 10044492 A JP10044492 A JP 10044492A JP 4449298 A JP4449298 A JP 4449298A JP H11229138 A JPH11229138 A JP H11229138A
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JP
Japan
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discharge
time
current
detecting
timer
Prior art date
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JP10044492A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Tanaka
努 田中
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】放電遅れ時間のばらつきによる成膜時間のばら
つきを解消し、膜厚再現性が向上するスパッタ装置を提
供する。 【解決手段】DC電源6を用いたスパッタ装置におい
て、ターゲット5と試料3との間に流れる突入電流を非
接触で検出する検出手段9,10を設け、突入電流の検
出によりプラズマ放電の開始を検出する。突入電流の検
出により成膜時間を設定するタイマー11を作動させ、
このタイマー11のタイムアップ信号によりDC電源6
の印加を終了する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はDC電源を用いたス
パッタ装置、特にプラズマ放電の開始を検出する装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、薄膜形成装置としてスパッタ装置
が広く用いられている。このスパッタ装置は、真空室内
にターゲットと試料とを対向して配置し、両者の間に高
電圧を印加することによりターゲットから粒子をたたき
出し、試料表面に薄膜を形成するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、スパッタリ
ング法で形成される膜厚は、スパッタ時間(成膜時間)
で制御されるのが一般的である。図1は従来の一般的な
スパッタ処理法を示し、電圧を印加してから実際に放電
が開始されるまでの時間が放電遅れ時間であり、放電開
始から放電終了までが成膜時間である。通常、電源には
成膜時間を設定するタイマーが設けられており、これは
電圧の印加と同時もしくはRAMP時間(立ち上がり時
間)が終了してからカウントを開始する。すなわち、電
圧印加から放電終了までの時間がタイマーによって一定
時間に設定されている。
【0004】しかしながら、電圧を印加してから実際に
放電が開始されるまでの時間(放電遅れ時間)にばらつ
きがある。そのため、図1のように放電遅れ時間が長く
なると、成膜時間が相対的に短くなり、放電遅れ時間が
短くなると、成膜時間が相対的に長くなる。つまり、放
電遅れ時間のばらつきがそのまま成膜時間のばらつきと
なり、膜厚再現性の悪化につながるという問題があっ
た。
【0005】このような成膜時間のばらつきを少なくす
るため、成膜レート(単位時間当たりに形成される膜
厚)を小さくして放電遅れ時間の影響を小さくする方
法、最初はシャッターを閉じておき、放電が開始されて
いることを確認してからシャッターを開き、シャッター
の開時間によって膜厚を制御する方法、放電を強制的に
開始させる点火装置を用いて放電遅れ時間を短縮する方
法などがある。
【0006】しかし、第1の方法の場合、成膜レートを
小さくするため、処理時間が長くなり、生産効率が悪い
という欠点がある。第2の方法の場合、放電の開始を確
認してからの処理になるため、処理時間が長くなるこ
と、シャッターの開閉によって膜厚分布が悪くなるこ
と、ターゲットの寿命が短くなるなどの欠点がある。さ
らに、第3の方法の場合、放電遅れ時間のばらつきの影
響はなくならず、点火装置を真空槽内に配置するため、
真空槽の大型化、部品数の増加を招き、真空引きの時間
が長くなるなどの欠点がある。
【0007】そこで、本発明の目的は、放電遅れ時間の
ばらつきによる成膜時間のばらつきを解消し、膜厚再現
性が向上するスパッタ装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、DC電源を用いたスパッ
タ装置において、ターゲットと試料との間に流れる突入
電流を検出する検出手段を設け、突入電流の検出により
プラズマ放電の開始を検出することを特徴とするスパッ
タ装置を提供する。
【0009】DCスパッタ装置における放電開始時の電
圧・電流特性は、図2に示すように、初めイグニッショ
ン電圧と呼ばれる電圧が印加され、放電が始まると突入
電流が流れる。その後、設定の投入電力(電力で運転す
る場合)になるように電流・電圧値が落ちつく。そこ
で、この突入電流を検出することにより、放電の開始を
正確に検出でき、放電遅れ時間のばらつきによる成膜時
間のばらつきが解消される。
【0010】回路に直列に電流測定器を接続し、この電
流測定器で突入電流を検出しようとすると、電圧降下が
起き、放電特性(電流・電圧など)が変化してしまう。
そこで、請求項2に記載のように、突入電流を非接触で
検出する検出手段を設けるのが望ましい。この場合に
は、回路に非接触の検出手段を設けることで、放電特性
に影響を与えずに突入電流を検出できる。
【0011】請求項3に記載のように、突入電流の検出
により成膜時間を設定するタイマーを作動させ、このタ
イマーのタイムアップ信号によりDC電源の印加を終了
するようにすれば、成膜時間を正確にコントロールで
き、膜厚再現性が向上する。
【0012】請求項1〜3の発明では、突入電流によっ
てプラズマ放電の開始を検出したが、請求項4の発明
は、イグニッション電圧の降下によりプラズマ放電の開
始を検出するものである。すなわち、図2のように、イ
グニッション電圧は電源投入に伴って立ち上がり、プラ
ズマ放電が開始すると同時に所定の放電維持電圧まで降
下する。この降下を検出すれば、突入電流と同様にプラ
ズマ放電の開始を正確に検出できる。
【0013】
【発明の実施の形態】図3は本発明にかかるスパッタ装
置の一例を示す。この実施例では、DCマグネトロンス
パッタ装置の例を示す。1は真空室であり、図示しない
減圧ポンプによって排気され、例えば10-4Pa程度の
真空度に保たれている。そして、真空室1内にはアルゴ
ンガスなどの不活性ガスが導入されている。真空室1の
上部には試料ホルダ2が設けられ、この試料ホルダ2に
は基板などの試料3が着脱可能に保持される。一方、試
料ホルダ2と対向する真空室1の下部には電極4が設け
られ、この電極4上にターゲット5が着脱可能に取り付
けられている。
【0014】上記試料ホルダ2と電極4の間には、陰極
側を電極4側に向けて高圧のDC電源6が接続されてお
り、この電源6に対して並列に電圧計7が接続されてい
る。また、電源6を開閉するスイッチ8が直列に接続さ
れている。なお、試料ホルダ2側(陽極側)はアースさ
れている。上記スイッチ8をONすると、周知のよう
に、陰極であるターゲット5にプラズマ中のイオンが衝
突し、ターゲット5の原子がたたき出される。このスパ
ッタ原子が試料3に付着して膜を形成する。
【0015】DC電源6からの配線中には、非接触で電
流を検出する電流測定器9が設けられている。この電流
測定器9としては、例えばホール素子を用いることがで
きる。電流測定器9の出力信号は放電検出器10へ入力
され、ここで突入電流を検出する。具体的には、図2の
ような電流測定器9の出力信号をレベルIでトリガーす
ることにより、放電検出器10からは突入電流の発生時
にONとなるパルス状の信号が得られる。
【0016】放電検出器10の出力信号は成膜時間設定
タイマー11に送られ、タイマー11を動作させる。タ
イマー11には、予め成膜時間が設定されており、この
タイマー11がタイムアップした時点でスイッチ8をO
FFさせ、DC電源6の電圧印加を終了する。
【0017】通常のシステムを用いてスパッタを行なう
と、図1のように放電遅れ時間のばらつきにより成膜時
間のばらつきが生じ、条件によっては1sec程度のば
らつきがあった。これに対し、本発明では図4のよう
に、放電遅れ時間に関係なく、突入電流によって放電開
始を検出できることから、成膜時間をタイマー11によ
って常に一定に設定できる。そのため、膜厚再現性が向
上するという効果を奏する。なお、図2において、突入
電流の後に立ち上がる電流は放電電流であり、この放電
電流の立ち上がり以後、定常状態となる。突入電流の発
生から放電電流が立ち上がるまで、一般に約10mse
c程度である。
【0018】第1実施例では、突入電流によって放電の
開始を検出したが、イグニッション電圧の降下によって
放電の開始を検出することも可能である。すなわち、D
C電源6と並列に接続された電圧計7をモニターする
と、図2に記載のように、イグニッション電圧は電源投
入に伴って立ち上がり、プラズマ放電が開始すると同時
に所定の放電維持電圧まで降下する。つまり、突入電流
の発生と同時にイグニッション電圧が降下する。この降
下を検出すれば、突入電流と同様にプラズマ放電の開始
を正確に検出できる。そこで、図2のようにイグニッシ
ョン電圧と放電維持電圧の中間にトリガーレベルEを設
定すれば、このトリガーレベルEによってイグニッショ
ン電圧の降下を検出できる。その後は、第1実施例と同
様にタイマーを作動させればよい。
【0019】本発明は上記実施例に限定されるものでは
ない。第1実施例では電流測定器9を用いて電流を非接
触で検出したが、配線中に分流器などを挿入して、直接
電流を測定することも可能である。
【0020】なお、本発明は、DC電源を用いたスパッ
タ装置であれば、DCマグネトロンスパッタ装置に限ら
ず、他のスパッタ装置にも適用できる。
【0021】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、突入電流もしくはイグニッション電圧の降下を
検出することにより、放電の開始を検出するようにした
ので、放電遅れ時間のばらつきによる成膜時間のばらつ
きを解消でき、膜厚再現性を向上させることができる。
また、従来のように処理時間が長くなったり、スパッタ
装置が大型になるという問題がなく、生産性の高いスパ
ッタ装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例のスパッタ処理のタイムチャート図であ
る。
【図2】本発明の放電検出原理を示す電流・電圧特性図
である。
【図3】本発明にかかるスパッタ装置の一例の回路図で
ある。
【図4】本発明のスパッタ処理のタイムチャート図であ
る。
【符号の説明】
1 真空室 2 試料ホルダ 3 試料 4 電極 5 ターゲット 6 DC電源 7 電圧計 9 電流測定器 10 放電検出器 11 タイマー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】DC電源を用いたスパッタ装置において、 ターゲットと試料との間に流れる突入電流を検出する検
    出手段を設け、突入電流の検出によりプラズマ放電の開
    始を検出することを特徴とするスパッタ装置。
  2. 【請求項2】上記検出手段は、突入電流を非接触で検出
    することを特徴とする請求項1に記載のスパッタ装置。
  3. 【請求項3】上記突入電流の検出により成膜時間を設定
    するタイマーを作動させ、このタイマーのタイムアップ
    信号によりDC電源の印加を終了することを特徴とする
    請求項1または2に記載のスパッタ装置。
  4. 【請求項4】DC電源を用いたスパッタ装置において、 イグニッション電圧の降下によりプラズマ放電の開始を
    検出することを特徴とするスパッタ装置。
JP10044492A 1998-02-09 1998-02-09 スパッタ装置 Pending JPH11229138A (ja)

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Cited By (4)

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