JPH11228878A - 塗料の着色力の調整方法 - Google Patents

塗料の着色力の調整方法

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JPH11228878A
JPH11228878A JP10048610A JP4861098A JPH11228878A JP H11228878 A JPH11228878 A JP H11228878A JP 10048610 A JP10048610 A JP 10048610A JP 4861098 A JP4861098 A JP 4861098A JP H11228878 A JPH11228878 A JP H11228878A
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coating material
coloring
calculation
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JP10048610A
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Masayuki Osumi
住 雅 之 大
Makoto Ishikawa
川 誠 石
Masayuki Inoue
上 雅 超 井
Koki Murakami
上 弘 毅 村
Makoto Uchida
田 誠 内
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Nisshinbo Holdings Inc
NOF Corp
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NOF Corp
Nisshinbo Industries Inc
Nisshin Spinning Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 原色塗料の着色力の適正な調整を行うに
は、再現性に欠け易い人間の視感判断に依らず、正確な
着色力の測定および計算が必要であるが、調整用のワニ
スまたは原色顔料の量をコンピュータを利用した計算で
求める場合、追加後の分散状態の変化により直線的に着
色力が変化しないので、これに応じた計算方法を実現す
ること。 【解決手段】 塗料の着色力を評価する際、基準となる
塗料を白の塗料と配合させて塗板に作成し、その塗板の
分光反射率を測定した後、光学濃度を計算して求めカラ
ーマッチング用の基礎データとし、評価対象の塗料を所
定比で白塗料と配合して作成した塗板の分光反射率か
ら、全波長領域にわたり、アイソメリックな手法により
カラーマッチングを行い、そこでの計算により得られた
配合比を所定配合比と比較することによって着色力の評
価を行い、その差が最も小さくなる配合比から適切かつ
正確な着色力を得るための調整剤の配合量を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原色塗料の着色力
を調整する目的で、原色塗料が有彩色の場合には標準に
定められた白系の塗料を、原色塗料が白色の場合には標
準に定められた有彩色顔料系の塗料を所定比混合し、こ
れを塗装した後に計測した反射率から、原色塗料の着色
力を計算して求め、この着色力が所定の管理範囲内とな
るようにするための正確な調整手法をコンピュータ処理
により求める塗料の着色力の調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】塗料を製造する際に目的の色相を得る手
段として、予め調整された原色塗料を混合して調合する
方法がある。このとき、原色塗料の着色力が一定に調整
されていない場合には、所定配合比で混合したときの色
相が目的の色相と合致しないので、目標色の管理範囲内
に調整するための追加調整作業を必要としたり、あるい
は追加調整作業が困難になることがある。従って、塗料
を調色する際には、原色塗料の着色力が一定の管理範囲
内に調整されることが望ましい。上記のように、原色塗
料の着色力を調整する場合、従来は、着色力を計測する
ために、原色塗料が有彩色である場合には白系の塗料
を、原色塗料が白である場合には有彩色の塗料を所定配
合比で混合した後に塗装を行って塗板を作成し、この塗
板と基準塗板とを、測色または目視判定により色濃度の
比較を行い、経験に基づき、調整用のワニスまたは原色
顔料の量を求め調整を行っていた。
【0003】しかし、上記の従来技術では、調整用のワ
ニスまたは原色顔料の量を求める手法が、経験と勘に依
存しているため、高度な熟練を必要とする上に、判断す
る者の個人差などによって判断が不正確となりやすく、
そのような場合には、多くの調整回数や追加調整量を要
するなどの不合理な面があり、着色力調整に多くの時間
や手間、コストの増大を招来していた。
【0004】また、測色により基準塗板との差を計測
し、コンピュータ処理にて調整用のワニスまたは原色塗
料の量を求めることもなされているが、求められた量に
基づいて追加された後の顔料の分散状態が変化すること
により、直線的に着色力が変化しないため、正確な調整
量はコンピュータ処理によっても得られていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の発明者らは、
上記の従来手法の問題点について、鋭意検討,究明を重
ねた結果、原色塗料の着色力の適正な調整を行うには、
再現性に欠け易い人間の視感判断に依らず、正確な着色
力の測定および計算が必要であるとの結論に達した。即
ち、調整用のワニスまたは原色顔料の量をコンピュータ
を利用した計算で求めるとしても、追加後の分散状態の
変化により直線的に着色力が変化しないので、これに応
じた計算方法を実現する必要があるとの結論に達し、こ
れを実現することを解決すべき課題として本発明を完成
したのである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するこ
とを目的としてなされた本発明方法の構成は、まず、原
色塗料の着色力を計測する際に、原色塗料が有彩色又は
黒色である場合には標準に定めた白の塗料を、原色塗料
が白である場合には標準に定めた有彩色又は黒色の塗料
を、それぞれ調整対象である原色塗料と所定比混合し、
これを評価対象塗料として一定の条件で塗装した着色力
計測用塗板を作成し、この塗板を分光光度計により表面
の反射率を可視光領域に亘り計測し、この計測値を対象
塗料の光学的条件に基づき、サンダーソン補正を施した
上で、クベルカ・ムンクの光学濃度式により、吸収係数
と散乱係数の比をもって光学濃度とするK/S値に変換
する。
【0007】次に、着色力を計算するための基準となる
検量線を、上記と同様の条件で塗装された対象となる原
色塗料の標準品と原色塗料が有彩色又は黒色である場合
には標準の白塗料と、原色塗料が白である場合には標準
の有彩色又は黒色塗料と所定比混合し、これをダンカン
の混色理論式に基づいて任意の所定濃度におけるK/S
値を算出することにより求める。
【0008】上記計測値に基づいて計算した計測着色力
が管理範囲に入るよう調整するためのワニスあるいは原
色顔料の量については、追加後の分散状況は変化せず追
加量に対して着色力は直線的に変化することを前提に、
一旦、理論計算値を求める。実際の分散状況は追加前後
で変化するため、追加量に対して着色力は直線的に変化
しないので、この点を加味して計算精度を向上させるた
めの補正手段を講じる。このため本発明では、追加ワニ
スを添加した後の着色力の予測値を計算するにあたり、
予め試行した追加ワニスの添加前と添加後の塗料により
形成した夫々のサンプル塗板の1または複数組の分光反
射率をコンピュータのメモリ上に記憶させておき、この
記憶データに基づく着色力と予測計算される着色力との
差をファジィ推論にて調整することにより上記の理論計
算値を補正し、本発明における計算の精度を向上させ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明方法の実施の形態に
ついて説明する。まず、上記の解決手段により、本発明
方法を実施するには、所要の計算機構を必要とするが、
その機構は、一定の膜厚その他の塗装条件にて作成し
た着色力評価用塗板から予め得られる計測対象の塗料の
着色力計算用基礎データと、前記各塗板の分光反射率と
の関係から着色力を計算する計算機構、予めコンピュ
ータのメモリ上に記憶された追加ワニスの添加前後の着
色力の関係から、調整対象の塗料の追加ワニス添加前の
状態の着色力から追加後の着色力を予測計算する計算機
構、前述の,を組み合わせ、目的の着色力に調整
するための適切な追加ワニスの添加量を計算させる計算
機構の3つの機構である。
【0010】まず、第1の計算機構は次の通りである。
調整対象の塗料の配合に供する着色剤から分光反射率を
予測計算するには、その着色剤の測定分光反射率の測定
波長域に対する吸収係数と散乱係数を求める必要があ
る。この吸収係数と散乱係数を求めるためには、クベル
カ・ムンクの光学濃度式と、ダンカンの混色理論による
2定数法の計算方法がある。クベルカ・ムンクの光学濃
度式は、
【0011】
【数 1】
【0012】また、ダンカンの混色理論式は、
【0013】
【数 2】
【0014】である。クベルカ・ムンクの光学濃度は、
吸収係数と散乱係数の比を反射率から計算するもので、
ダンカンの混色理論式を用いて混色計算を行うために
は、吸収係数と散乱係数の各々を求める必要がある。こ
の場合、以下に示す相対法と絶対法が一般に利用されて
いる。
【0015】相対法は白顔料の散乱係数を1として、相
対的に白顔料の吸収係数と着色顔料の吸収係数、散乱係
数をもとめるもので、次式のような形となる。
【0016】
【数 3】
【0017】一方、絶対法による散乱係数、吸収係数を
求める式は次の通りである。
【0018】
【数 4】
【0019】理想状態の反射率を実在の反射率に変換す
る場合で、正反射光を含めて測定した状態を計算するた
めには、次式を用いる。
【0020】
【数 5】
【0021】また、正反射光を含めないで測定した状態
を計算するためには、次式を用いる。
【0022】
【数 6】
【0023】実在の反射率を理想状態の反射率に変換す
る場合、正反射光を含めて測定した状態を理想状態に計
算するためには、次式を用いる。
【0024】
【数 7】
【0025】また、正反射光を含めないで測定した状態
を理想状態に計算するためには、次式を用いる。
【0026】
【数 8】
【0027】次に、着色力の計算方法について説明す
る。以上の各式を用い、調整対象の塗料の配合比をPと
した場合の波長λにおける基礎データから計算されるク
ベルカ・ムンクの光学濃度をD(P,λ)、着色力評価
用塗板を測定した分光反射率から求めた波長λにおける
クベルカ・ムンクの光学濃度をF(λ)とした場合、D
(P,λ)とF(λ)の差が最も小さくなるPを、最小
二乗法で求める。即ち、その式は次の通りであり、
【0028】
【数 9】
【0029】上記式において、D(P,λ)とF(λ)
の差を最小にする配合比Pmをニュートン・ラプソン法
等の計算方法を用いて求めることになる。ここで、着色
力評価用塗板を作成した際の配合比をPrとすると、着
色力Apは次式のように定義される。
【0030】
【数 10】
【0031】ここで上記の配合比Prは、電子天秤等で
計測した値を用いてもよい。なお、この配合比Prのデ
ータの受け渡しについては、ネットワークやフロッピー
ディスク等の記憶媒体を用いて受け渡ししてもよい。
【0032】以上の式を用い、一定条件下で作成した基
礎データを用いて着色力を計算する過程は次のようにな
る。 基礎データサンプルの分光反射率から、測定に供した
分光光度計の測定条件に応じて、実在反射率から理想状
態の反射率に変換する。 変換した理想反射率を用いて、クベルカ・ムンクの光
学濃度に変換する。 光学濃度から、基礎データの作成に供した白顔料の各
測定波長における吸収係数と散乱係数を求め、引き続
き、有彩色顔料の各測定波長における吸収係数と散乱係
数を求める。 ダンカンの混色理論式に基づき、評価対象の塗料を配
合Pで混合したときのクベルカ・ムンクの光学濃度を求
める関数D(P,λ)を構築する。 着色力評価用塗板の測定分光反射率から理想状態の反
射率に変換する。 変換した理想反射率を用いて、クベルカ・ムンクの光
学濃度F(λ)を計算する。 D(P,λ)とF(λ)の差が最も小さくなる配合比
Pmを最小二乗法で求める。 求めた配合比Pmと着色力評価用塗板を作成した際の
配合比Prから着色力Apを求める。
【0033】次に、第2の計算機構により追加ワニス添
加後の着色力の予測計算について説明する。ここでは、
追加後の分散状況は変化せず追加量に対して着色力は直
線的に変化することを前提にして理論計算で求めた着色
力と、実測した着色力との差をファジィ推論にて補正す
るためのファジィ推論機構と、この計算に供するメンバ
ーシップ関数を調整する調整計算機構について説明す
る。
【0034】ファジィ推論では、曖昧性をファジィ集合
論におけるメンバーシップ関数を用いることで定義する
方法をとる。即ち、全体集合Uにおけるファジィ集合A
は、 μA:U→[0,1] なるメンバーシップ関数μAによって定義づけられ、値
μA(u)(∈[0,1])は、Aにおけるu(∈U)の
グレードを表すことになる。
【0035】推論に応用する場合は、ファジィプロダク
ションルールによる方法が多く用いられる。このプロダ
クションルールRは、前件部と後件部から構成され、前
件部2、後件部1は次式で表される。
【0036】
【数 11】
【0037】ファジィの具体的な推論方法については、
現在までに様々な方法が提案されているが、最も代表的
な方法はマンダーニによって考案されたものである。
【0038】
【数 12】
【0039】上式は、非ファジィ化を行う際には、重心
座標を計算することを表している。この非ファジィ化に
関しても、いくつかの方法が提案されている。
【0040】本発明では、追加ワニス添加前の着色力が
Ap、ワニス添加後に目標の着色力がAsとなる追加ワ
ニスの添加量Vaを求めることが目的である。従って、
指定条件下で追加ワニスの添加量に対する着色力の予測
計算が正確に行えれば、求める添加量の計算精度が向上
する。このために、本発明では次の式を適用することと
した。
【0041】
【数 13】
【0042】Corrは、ファジィ推論機構における補
正関数であり、ファジィ推論を行うためのファジィプロ
ダクションルールは、前件部が調整前の着色力と追加ワ
ニスの添加量の2件、後件部は補正値である1件とな
る。
【0043】前件部のファジィラベルは、着色力の場
合、調整目標の着色力に比べて「かなり低い」「やや低
い」の表現であり、追加ワニスの添加量の場合は「多
い」「少ない」の表現となる。前件部のファジィメンバ
ーシップ関数は、想定される調整前の着色力の範囲をn
分割(nは2以上)する。分割は等間隔に行ってもよい
が、目標とする着色力との差が少ない領域では密に、多
い領域では分割を疎になるように、指数関数的に分割の
程度を変化させた方がより効果的である。
【0044】以上に述べたファジィ推論機構における、
ファジィラベルをまとめると、次式のようになる。
【0045】
【数 14】
【0046】
【数 15】
【0047】実測の着色力と理論着色力の差を表すy
は、次式の定義に従って計算される。
【0048】
【数 16】
【0049】実測着色力ARと理論着色力ATを上記のよ
うに取扱うと、yの値のとり得る範囲を想定しやすく、
かつ推論結果の平滑性を確保しやすい。例えばyの範囲
を[0.2,2.0]のように想定して、この範囲を等間隔ま
たは不等間隔にn分割し、後件部のメンバーシップ関数
を規定する。不等間隔に分割する場合は、1.0近辺が蜜
に、範囲の最小値及び最大値近辺では疎になるように分
割すると、より効果的である。
【0050】本発明では、後件部メンバーシップ関数
を、予めn点の条件で作成された追加ワニス添加前後の
塗板の実測着色力と追加ワニス量をコンピュータのメモ
リ上に記憶せしめ、この情報を用いて正確なファジィ出
力yが得られるように工夫している。即ち、ファジィ出
力を得る方法として単純高さ法を用いている。これによ
り、単純な計算で追加ワニス添加後の予測着色力の計算
を行うことを実現している。一方、単純高さ法による非
ファジィ化手法について説明する。単純高さ法ではメン
バーシップ関数は、出力概念yに対する広がりを持た
ず、y軸上の位置とその高さのみの関数となる。このと
きの推論は、次式のようになる。
【0051】
【数 17】
【0052】以上の計算により、理論計算と実測の着色
力の補正を推論するための機構を構築することになる。
これにより、正確な着色力の予測が可能となり、目標の
着色力を得るための追加ワニスの添加量の計算精度を飛
躍的に向上させることが可能になる。
【0053】以上に調整前の着色力から追加ワニスの添
加量に対する着色力の予測計算について説明した。この
計算過程を、関数A(Ap,Va)とすると、目標の着
色力Asを得るための計算の第3の計算機構は、次式を
満足するVaを計算すればよい。
【0054】
【数 18】
【0055】この計算は非線型関数の演算となるので、
ニュートン・ラプソン法などの計算手法を用いる。
【0056】以上の計算機構を用いれば本発明の目的で
ある、塗料の目標とする着色力を得るための追加ワニス
の添加量を、正確に計算することが可能になるのであ
る。
【0057】
【実施例】上記の本発明方法を実施するためのハード構
成は2つのシステムから構成される。その第一は、着色
力測定を行うための塗料を調整するために使用する電子
天秤計量支援システムであり、この支援システムは、ノ
ート型パーソナルコンピュータ(CPU インテル製i
486 33MHz、メモリ16MB)、とコンピュー
タに接続された電子天秤(安藤電子製)から構成され
る。また、システムの第2は、計算機構を構成する計算
システムで、パーソナルコンピュータ(CPUインテル
製Pentium200MHz、メモリ32MB)、カラー表
示装置、分光光度計(ミノルタ CM3700)を用いてシス
テムを構成し、パーソナルコンピュータに、本発明に基
づく着色力計算と調整用ワニスの添加量の計算を行わせ
ることができるファジィ推論を使用した計算機構、デー
タベース参照機構、及び色彩シミュレーション機構を搭
載し、計算機構を実行するための顔料および艶調整材の
データベース機構をプログラムとして搭載した。第一の
システムである電子天秤計量支援システムと第二のシス
テムである計算システムはローカルエリアネットワーク
(イーサネット)により接続し、計量情報は即座に計算
システムに伝達される機構とした。また、プログラムは
オペレーティングシステムがマイクロソフト社のWin
dows‘95に対応している。
【0058】この実施例では、塗料にはアクリル系の焼
付け塗料を用い、有彩色顔料の基礎データには次に示す
配合量で混合した塗板を分光光度計にて分光反射率を測
定したものを用い、塗装手段には、オートバーコータを
用い48番の番線にて塗布した。 クロ 白80%+顔料20% サビ 白80%+顔料20% マピコエロー 白80%+顔料20% スレンレッド 白80%+顔料20% シアニンブルー 白80%+顔料20% 上記各データの白と顔料を混合したデータは、着色力測
定時の基準データにも用いた。次に、基礎データとは異
なる製造ロットの顔料各々を用いて、電子天秤計量支援
システムを用いて白80%+顔料20%のサンプル塗板
を作成して分光光度計により各塗板の分光反射率を測定
し、着色力とCIELAB表色系の色差値を計算した。
これを表1に示す。
【0059】
【表 1】
【0060】一方、測定結果の着色力および、分光反射
率のデータを、本発明のデータベース登録ソフトウェア
を用いてコンピュータの記憶装置に記憶させた。次に着
色力が100.0となるように追加ワニスを計算し、計
算結果に従って塗料を調合し、電子天秤計量支援システ
ムを用いて着色力測定用の塗板を作成した。この塗板を
分光光度計にて分光反射率を測定し、着色力と色差を測
定した。これを表2に示す。
【0061】
【表 2】
【0062】
【発明の効果】本発明は以上の通りであるから、塗料着
色力を実用的に計測できるとともに、着色力の補正計算
を的確に行え、かつこのため作業は短時間にかつ合理的
に行うことができる。また、これによって、着色力が安
定した塗料を調整することができることとなり、塗料を
混合して調色する工程を高精度にかつ合理的に実行する
ことが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井 上 雅 超 兵庫県赤穂市元禄橋町130−203 (72)発明者 村 上 弘 毅 兵庫県赤穂市元禄橋町130−103 (72)発明者 内 田 誠 兵庫県赤穂市海浜町29−102

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗料の着色力を評価する際、評価対象の
    基準となる塗料が有彩色または黒色の場合は白の塗料と
    配合させて塗板を作成し、また、評価対象の基準となる
    塗料が白の場合は有彩色または黒色の塗料と配合させて
    塗板を作成し、必要な塗板の分光反射率を測定した後、
    光学濃度を計算して求めてカラーマッチング用の基礎デ
    ータとする一方、評価対象の塗料が有彩色または黒色の
    場合は白の塗料と配合させて塗板を作成し、また、評価
    対象の塗料が白の場合は有彩色または黒色の塗料と配合
    させて塗板を作成し、前記基準塗料と対応する塗料を用
    いた塗板を測定した分光反射率から、全波長領域に渡
    り、アイソメリックな手法によりカラーマッチングを行
    い、そこでの計算により得られた配合比を所定配合比と
    比較することによって着色力の評価を行い、その差が最
    も小さくなる配合比から適切かつ正確な着色力を得るた
    めの調整剤の配合量を求めることを特徴とする塗料の着
    色力の調整方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された調整剤の配合量を
    求めるにあたり、着色力の調整過程から得られる調整剤
    の添加量及び調整後の着色力を表わすデータをコンピュ
    ータのメモリ上に記憶させておき、前記メモリ上のデー
    タと再現着色力の予測計算値との差を、ファジィ推論を
    用いて調整計算を行うことにより、着色力の調整精度を
    向上させることを特徴とする塗料の着色力の調整方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001279188A (ja) * 2000-02-18 2001-10-10 John Michael Friel 分散型塗料製造システム
JP2008121022A (ja) * 2000-09-20 2008-05-29 Nippon Paint Co Ltd 調色粉体塗料の提供方法・取得方法

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JP2001279188A (ja) * 2000-02-18 2001-10-10 John Michael Friel 分散型塗料製造システム
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