JPH11228872A - 透明導電層形成用塗布液とその製造方法 - Google Patents

透明導電層形成用塗布液とその製造方法

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JPH11228872A
JPH11228872A JP10287270A JP28727098A JPH11228872A JP H11228872 A JPH11228872 A JP H11228872A JP 10287270 A JP10287270 A JP 10287270A JP 28727098 A JP28727098 A JP 28727098A JP H11228872 A JPH11228872 A JP H11228872A
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雅也 行延
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブラウン管等表示装置の前面板に適用された
場合、良好な反射防止効果と電界シールド効果を付与し
かつ可視光線域での透過光線プロファイルと耐候性も良
好な透明導電層を形成できる透明導電層形成用塗布液と
その製造方法を提供する。 【解決手段】 この透明導電層形成用塗布液は、溶媒、
およびこの溶媒に分散され表面に金若しくは白金単体ま
たは金と白金の複合体がコーティングされた平均粒径1
〜100nmの貴金属コート銀微粒子を主成分としてい
ることを特徴とする。そして、この透明導電層形成用塗
布液で形成された透明導電層は、導電性微粒子が平均粒
径1〜100nmの貴金属コート銀微粒子で構成されて
いることから、従来の透明導電層形成用塗布液を適用し
た透明導電層と比較して良好な反射防止機能と電界シー
ルド機能を有しかつ可視光線域での透過光線プロファイ
ルと耐候性も良好な特性を具備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明基板上に透明
導電層を形成するための透明導電層形成用塗布液に係
り、特に、ブラウン管(CRT)、プラズマディスプレ
イパネル(PDP)、蛍光表示管(VFD)、液晶ディ
スプレイ(LCD)等表示装置の前面板等に適用された
場合、良好な反射防止効果と電界シールド効果を付与し
かつ可視光線域での透過光線プロファイルと耐候性も良
好な透明導電層を形成できる透明導電層形成用塗布液の
改良とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年のオフィスオートメーション(O
A)化によりオフィスに多くのOA機器が導入され、O
A機器のディスプレイと向き合って終日作業を行わねば
ならないという環境が最近珍しくない。
【0003】ところで、OA機器の一例としてコンピュ
ータの陰極線管(上記ブラウン管とも称する:CRT)
等に接して仕事を行う場合、表示画面が見やすく、視覚
疲労を感じさせないことの外に、CRT表面の帯電によ
るほこりの付着や電撃ショックがないこと等が要求され
ている。更に、これ等に加えて最近では、CRTから発
生する低周波電磁波の人体に対する悪影響が懸念され、
このような電磁波が外部に漏洩しないことがCRTに対
して望まれている。
【0004】そして、上記電磁波は偏向コイルやフライ
バックトランスから発生し、テレビジョンの大型化に伴
って益々大量の電磁波が周囲に漏洩する傾向にある。
【0005】ところで、磁界の漏洩は偏向コイルの形状
を変えるなどの工夫で大部分を防止することができる。
一方、電界の漏洩もCRTの前面ガラス表面に透明導電
層を形成することにより防止することが可能である。
【0006】このような電界の漏洩に対する防止方法
は、近年、帯電防止のために取られてきた対策と原理的
には同一である。しかし、上記透明導電層は、帯電防止
用に形成されていた導電層よりもはるかに高い導電性が
求められている。すなわち、帯電防止用には表面抵抗で
108 Ω/□程度で十分とされているが、漏洩電界を防
ぐ(電界シールド)ためには、少なくとも106 Ω/□
以下、好ましくは103Ω/□以下である低抵抗の透明
導電層を形成する必要がある。
【0007】そこで、上記要求に対処するため、従来よ
りいくつかの提案がなされているが、その中でも低コス
トでかつ低い表面抵抗を実現できる方法として、導電性
微粒子をアルキルシリケート等の無機バインダーと共に
溶媒中に分散した透明導電層形成用塗布液を、CRTの
前面ガラスに塗布・乾燥後、200℃以下の温度で焼成
する方法が知られている。
【0008】そして、この透明導電層形成用塗布液を用
いた方法は、真空蒸着やスパッタ法等の他の透明導電層
の形成方法に比べてはるかに簡便であり、製造コストも
低く、CRTに処理可能な電界シールドとして極めて有
利な方法である。
【0009】この方法に用いられる上記透明導電層形成
用塗布液として、導電性微粒子にインジウム錫酸化物
(ITO)を適用したものが知られている。しかし、得
られる膜の表面抵抗が104 〜106 Ω/□と高いた
め、漏洩電界を十分に遮蔽するには電界キャンセル用の
補正回路が必要となることから、その分、製造コストが
割高となる問題があった。一方、上記導電性微粒子に金
属粉を用いた透明導電層形成用塗布液では、ITOを用
いた塗布液に比べ、若干、膜の透過率が低くなるもの
の、102 〜103 Ω/□という低抵抗膜が得られる。
従って、上述した補正回路が必要なくなるためコスト的
に有利となり、今後主流になると思われる。
【0010】そして、上記透明導電層形成用塗布液に適
用される金属微粒子としては、特開平8−77832号
公報や特開平9−55175号公報等に示されるように
空気中で酸化され難い、銀、金、白金、ロジウム、パラ
ジウム等の貴金属に限られている。これは、貴金属以外
の金属微粒子、例えば、鉄、ニッケル、コバルト等が適
用された場合、大気雰囲気下でこれ等金属微粒子の表面
に酸化物皮膜が必ず形成されてしまい透明導電層として
良好な導電性が得られなくなるからである。
【0011】また、一方では表示画面を見易くするため
に、フェイスパネル表面に防眩処理を施して画面の反射
を抑えることも行われている。この防眩処理は、微細な
凹凸を設けて表面の拡散反射を増加させる方法によって
もなされるが、この方法を用いた場合、解像度が低下し
て画質が落ちるためあまり好ましい方法とはいえない。
従って、むしろ反射光が入射光に対して破壊的干渉を生
ずるように、透明皮膜の屈折率と膜厚とを制御する干渉
法によって防眩処理を行うことが好ましい。このような
干渉法により低反射効果を得るため、一般的には高屈折
率膜と低屈折率膜の光学的膜厚をそれぞれ1/4λと1
/4λ、あるいは1/2λと1/4λに設定した二層構
造膜が採用されており、前述のインジウム錫酸化物(I
TO)微粒子からなる膜もこの種の高屈折率膜として用
いられている。
【0012】尚、金属においては、光学定数(n−i
k,n:屈折率,i2 =−1,k:消衰係数)のうち、
nの値は小さいがkの値がITO等と比べ極端に大きい
ため、金属微粒子からなる透明導電層を用いた場合で
も、ITO(高屈折率膜)と同様に、二層構造膜で光の
干渉による反射防止効果が得られる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の透明
導電層形成用塗布液に適用される金属微粒子としては、
上述したように銀、金、白金、ロジウム、パラジウムな
どの貴金属に限定されているが、これ等の電気抵抗を比
較した場合、白金、ロジウム、パラジウムの比抵抗は、
それぞれ10.6、5.1、10.8μΩ・cmで、
銀、金の1.62、2.2μΩ・cmに比べて高いた
め、表面抵抗の低い透明導電層を形成するには銀微粒子
や金微粒子を適用した方が有利であった。
【0014】しかし、銀微粒子を適用した場合、硫化や
食塩水による劣化が激しく耐候性に問題があり、他方、
金微粒子を適用した場合、上記耐候性の問題はなくなる
が白金微粒子、ロジウム微粒子、パラジウム微粒子等が
適用された場合と同様にコスト上の問題を有していた。
更に、金微粒子を適用した場合には、金特有の光学特性
により形成された透明導電層自体が可視光線の一部を吸
収するため、可視光線全域でフラットな透過光線プロフ
ァイルが要求されるCRTなど表示装置の表示面には適
用できない問題点を有していた。
【0015】本発明はこの様な問題点に着目してなされ
たもので、その課題とするところは、上記CRT等表示
装置の前面板等に適用された場合、良好な反射防止効果
と電界シールド効果を付与しかつ可視光線域での透過光
線プロファイルと耐候性も良好な透明導電層を形成でき
る透明導電層形成用塗布液を提供し、合わせてこの透明
導電層形成用塗布液の製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に係
る発明は、透明基板上に透明導電層を形成する透明導電
層形成用塗布液を前提とし、溶媒、および、この溶媒に
分散されかつ銀微粒子の表面に金若しくは白金単体また
は金と白金の複合体がコーティングされた平均粒径1〜
100nmの貴金属コート銀微粒子を主成分とすること
を特徴とし、また、請求項2に係る発明は、請求項1記
載の発明に係る透明導電層形成用塗布液を前提とし、上
記貴金属コート銀微粒子における金若しくは白金単体ま
たは金と白金の複合体のコーティング量が、銀100重
量部に対し5〜100重量部の範囲に設定されているこ
とを特徴とするものである。
【0017】次に、請求項3に係る発明は、請求項1ま
たは2記載の発明に係る透明導電層形成用塗布液を前提
とし、導電性酸化物微粒子が含まれていることを特徴と
し、請求項4に係る発明は、請求項3記載の発明に係る
透明導電層形成用塗布液を前提とし、上記導電性酸化物
微粒子が、酸化錫、錫アンチモン酸化物またはインジウ
ム錫酸化物から選択された1種以上の微粒子であること
を特徴とし、また、請求項5に係る発明は、請求項1〜
4のいずれかに記載の発明に係る透明導電層形成用塗布
液を前提とし、無機バインダーが含まれていることを特
徴とするものである。
【0018】次に、請求項6〜8に係る発明は上記透明
導電層形成用塗布液の製造方法を特定した発明に関す
る。
【0019】すなわち、請求項6に係る発明は、請求項
1、3または5記載の透明導電層形成用塗布液の製造方
法を前提とし、銀微粒子のコロイド状分散液に還元剤と
アルカリ金属の金酸塩溶液または/および白金酸塩溶液
を加えるか、上記還元剤とアルカリ金属の金酸塩および
白金酸塩の混合溶液を加えて上記銀微粒子の表面に金若
しくは白金単体または金と白金の複合体をコーティング
し、貴金属コート銀微粒子のコロイド状分散液を得る貴
金属コート銀微粒子調製工程、上記貴金属コート銀微粒
子のコロイド状分散液における電解質濃度を下げる脱塩
処理と上記コロイド状分散液を濃縮する濃縮処理を施し
て貴金属コート銀微粒子の分散濃縮液を得る脱塩・濃縮
工程、上記貴金属コート銀微粒子の分散濃縮液に溶媒単
独、あるいは導電性酸化物微粒子または/および無機バ
インダーが含まれた溶媒を加えて透明導電層形成用塗布
液を得る溶媒配合工程、の各工程を具備することを特徴
とし、請求項7に係る発明は、請求項1、3または5記
載の透明導電層形成用塗布液の製造方法を前提とし、銀
微粒子のコロイド状分散液にアルカリ金属の金酸塩溶液
または/および白金酸塩溶液を加えるか、アルカリ金属
の金酸塩および白金酸塩の混合溶液を加えて、銀、金、
白金のイオン化傾向の差による置換反応により上記銀微
粒子の表面に金若しくは白金単体または金と白金の複合
体をコーティングし、貴金属コート銀微粒子のコロイド
状分散液を得る貴金属コート銀微粒子調製工程、上記貴
金属コート銀微粒子のコロイド状分散液における電解質
濃度を下げる脱塩処理と上記コロイド状分散液を濃縮す
る濃縮処理を施して貴金属コート銀微粒子の分散濃縮液
を得る脱塩・濃縮工程、上記貴金属コート銀微粒子の分
散濃縮液に溶媒単独、あるいは導電性酸化物微粒子また
は/および無機バインダーが含まれた溶媒を加えて透明
導電層形成用塗布液を得る溶媒配合工程、の各工程を具
備することを特徴とする。
【0020】また、請求項8に係る発明は、請求項6ま
たは7記載の透明導電層形成用塗布液の製造方法を前提
とし、上記貴金属コート銀微粒子調製工程において、貴
金属コート銀微粒子における金若しくは白金単体または
金と白金の複合体のコーティング量が銀100重量部に
対し5〜100重量部の範囲に設定されるように、銀微
粒子のコロイド状分散液とアルカリ金属の金酸塩溶液ま
たは/および白金酸塩溶液、あるいは銀微粒子のコロイ
ド状分散液とアルカリ金属の金酸塩および白金酸塩の混
合溶液の各配合割合が調整されていることを特徴とする
ものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。
【0022】まず、本発明は、金若しくは白金が化学的
に安定で、耐候性、耐薬品性、耐酸化性等に優れている
ため、銀微粒子の表面に金若しくは白金単体または金と
白金の複合体をコーティングすればその化学的安定性を
高めることができるという考え方に基づいている。ま
た、白金の電気抵抗は、上述したように銀、金に比べて
若干高いが、金若しくは白金単体または金と白金の複合
体材料は上記銀微粒子表面のコーティング層として適用
されていることから銀の良好な導電性を損なうこともな
い。尚、上記金若しくは白金単体または金と白金の複合
体を銀微粒子にコーティングする代わりに、銀を金若し
くは白金または金並びに白金と合金化させて合金微粒子
とし、上述した耐候性等の特性を改善させる方法も考え
られるが、この方法では微粒子全体における金若しくは
白金単体、または金と白金の濃度を高くする必要がある
ことから多量の金若しくは白金、または金と白金を必要
としコスト的に難がある。以上の考えから、本発明にお
いては、透明導電層形成用塗布液における金属微粒子と
して、銀微粒子の表面に金若しくは白金単体または金と
白金の複合体がコーティングされた貴金属コート銀微粒
子を適用することで上述した問題点の解決を図ってい
る。
【0023】すなわち、銀微粒子の表面に金若しくは白
金単体または金と白金の複合体をコーティングすると、
貴金属コート銀微粒子内部の銀が金若しくは白金単体ま
たは金と白金の複合体により保護されるため、耐候性、
耐薬品性等が著しく改善される。例えば、銀微粒子と、
酸化ケイ素を主成分とするバインダーマトリックスから
成る透明導電層を5%食塩水に浸漬すると、食塩水中の
塩素イオンと透明導電層の銀微粒子が反応して1時間以
内の短時間で著しく劣化し、透明導電層における膜の剥
離さえ生じるが、金若しくは白金単体または金と白金の
複合体がコーティングされた貴金属コート銀微粒子を適
用した透明導電層の場合には、金若しくは白金単体また
は金、白金複合体のコーティング量にもよるが24時間
以上の浸漬でも透明導電層は全く変化せず、優れた耐候
性を示す。また、金並びに白金は大気中で酸化しないた
め、酸化による電気抵抗の劣化もなく、貴金属コート銀
微粒子が適用された透明導電層は、銀微粒子が適用され
た透明導電層の表面抵抗よりも優れている。
【0024】ここで、本発明における上記貴金属コート
銀微粒子は、その平均粒径が1〜100nmであること
を要する(請求項1)。1nm未満の場合、この微粒子
の製造は困難であり、更に、塗液中で凝集し易く実用的
でない。また、100nmを越えると、形成された透明
導電層の可視光線透過率が低くなり過ぎてしまい、仮
に、膜厚を薄く設定して可視光線透過率を高くした場合
でも、表面抵抗が高くなり過ぎてしまい実用的ではない
からである。尚、ここでいう平均粒径とは、透過電子顕
微鏡(TEM)で観察される微粒子の平均粒径を示して
いる。
【0025】次に、上記貴金属コート銀微粒子におい
て、金若しくは白金単体または金、白金複合体のコーテ
ィング量は、銀100重量部に対し5〜100重量部の
範囲に設定することが望ましく(請求項2)、好ましく
は10〜50重量部の範囲に設定するとよい。金若しく
は白金単体または金、白金複合体のコーティング量が5
重量部未満だと、コーティングの保護効果が弱まって耐
候性が若干悪くなる場合があり、逆に、100重量部を
越えるとコスト的に難があるからである。
【0026】尚、形成する透明導電層における膜透過率
の向上を図る目的で、透明導電層形成用塗布液内に酸化
錫、錫アンチモン酸化物またはインジウム錫酸化物から
選択された1種以上の導電性酸化物微粒子を加えてもよ
い(請求項3、請求項4)。この場合、形成される透明
導電層内の貴金属コート銀微粒子と導電性酸化物微粒子
の配合比は、貴金属コート銀微粒子100重量部に対し
導電性酸化物微粒子1〜200重量部、好ましくは10
〜100重量部の範囲に設定するとよい。導電性酸化物
微粒子の配合量が1重量部未満だと、導電性酸化物微粒
子添加の効果がみられず、逆に200重量部を越える
と、透明導電層の抵抗が高くなり過ぎてしまい実用的で
はないからである。また、貴金属コート銀微粒子と同
様、導電性酸化物微粒子の平均粒径は1〜100nm程
度が好ましい。
【0027】次に、貴金属コート銀微粒子を適用する本
発明に係る透明導電層形成用塗布液は、以下のような方
法で製造することができる。まず、既知の方法[例え
ば、Carey−Lea法、Am.J.Sci.、37、47(1889)、Am.J.
Sci.、38(1889)]により銀微粒子のコロイド分散液を
調製する。すなわち、硝酸銀水溶液に、硫酸鉄(II)水
溶液とクエン酸ナトリウム水溶液の混合液を加えて反応
させ、沈降物を濾過・洗浄した後、純水を加えることに
より簡単に銀微粒子のコロイド分散液(Ag:0.1〜
10重量%)が調製される。この銀微粒子のコロイド分
散液の調製方法は平均粒径1〜100nmの銀微粒子が
分散されたものであれば任意でありかつこれに限定され
るものではない。得られた銀微粒子のコロイド分散液に
還元剤を加え、更にそこにアルカリ金属の金酸塩溶液若
しくは白金酸塩溶液を加えるか、アルカリ金属の白金酸
塩溶液並びに金酸塩溶液、またはアルカリ金属の白金酸
塩並びに金酸塩の混合溶液を加えることで上記銀微粒子
の表面に金若しくは白金単体または金と白金の複合体を
コーティングし、貴金属コート銀微粒子のコロイド状分
散液を得ることができる(請求項6)。尚、この貴金属
コート銀微粒子調製工程で、必要により、銀微粒子のコ
ロイド分散液、アルカリ金属の金酸塩溶液、アルカリ金
属の白金酸塩溶液、アルカリ金属の金酸塩並びに白金酸
塩の混合溶液の少なくともいずれか一つ、または、それ
ぞれに少量の分散剤を加えてもよい。また、上記貴金属
コート銀微粒子調製工程において銀微粒子表面への金若
しくは白金単体または金、白金複合体のコーティング反
応が起こるのは、金酸塩、白金酸塩の還元により金、白
金が生じる際に、既に液中に微細な銀微粒子が多量に存
在するためで、金、白金が単独で核発生(均一核発生)
するよりも、銀微粒子を核としてその表面に成長する方
がエネルギー的に有利な条件で進行するからである。従
って、金酸塩、白金酸塩の還元により金、白金が生じる
際、液中に微細な銀微粒子が多量に存在することを前提
としているため、貴金属コート銀微粒子調製工程におけ
る金酸塩溶液若しくは白金酸塩溶液、または、白金酸塩
溶液並びに金酸塩溶液あるいはこれ等混合溶液と上記還
元剤との添加タイミングについては、少なくとも金酸塩
溶液若しくは白金酸塩溶液、または、金酸塩溶液並びに
白金酸塩溶液あるいはこれ等混合溶液より先に上記還元
剤が添加されるよう調整することが好ましい。すなわ
ち、還元剤と金酸塩溶液若しくは白金酸塩溶液、還元剤
と金酸塩溶液並びに白金酸塩溶液、還元剤と金酸塩並び
に白金酸塩の混合溶液を混ぜた状態で銀微粒子のコロイ
ド分散液に添加した場合には、金酸塩溶液若しくは白金
酸塩溶液、金酸塩溶液並びに白金酸塩溶液、金酸塩並び
に白金酸塩の混合溶液を上記還元剤に混ぜた段階で金酸
塩、白金酸塩の還元により金、白金が生じてしまい、か
つ、金、白金が単独で核発生(均一核発生)してしまう
ため、金酸塩溶液、白金酸塩溶液等と還元剤とを混ぜた
後に銀微粒子のコロイド分散液に添加しても銀微粒子表
面への金若しくは白金単体または金、白金複合体のコー
ティング反応が起こらなくなることがあるからである。
【0028】尚、上記還元剤には、ヒドラジン(N
24)、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)等の水
素化ホウ素化合物、ホルムアルデヒド等を用いることが
できるが、銀微粒子のコロイド分散液に加えられたとき
に銀超微粒子の凝集を起こさず、金酸塩、白金酸塩を
金、白金に還元できれば任意でありこれらに限定される
ものではない。
【0029】例えば、金酸カリウム[KAu(O
H)4]、および白金酸カリウム[K2Pt(OH)6
をヒドラジンあるいは水素化ホウ素ナトリウムで還元す
る場合の還元反応は、それぞれ以下の様に示される。
【0030】KAu(OH)4+3/4N24→Au+
KOH+3H2O+3/4N2↑ K2Pt(OH)6+N24 →Pt+2KOH+4H2
+N2↑ KAu(OH)4+3/4NaBH4→Au+KOH+3
/4NaOH+3/4H3BO3+3/2H2↑ K2Pt(OH)6+NaBH4 →Pt+2KOH+Na
OH+H3BO3+2H2↑ ここで、還元剤として上記水素化ホウ素ナトリウムを用
いた場合、上記反応式から確認できるように還元反応に
より生じる電解質の濃度が高くなるため、後述するよう
に微粒子が凝集し易く、還元剤としての添加量が限ら
れ、用いる銀微粒子のコロイド分散液における銀濃度を
高くできない不便さがある。
【0031】一方、還元剤として上記ヒドラジンを用い
た場合、上記反応式から確認できるように還元反応によ
り生じる電解質が少なく、還元剤としてより適してい
る。
【0032】尚、金、白金のコーティング原料として、
アルカリ金属の金酸塩、アルカリ金属の白金酸塩以外の
塩、例えば塩化金酸(HAuCl4)、塩化白金酸(H2
PtCl6)、または、塩化金酸塩(NaAuCl4、K
AuCl4等)、塩化白金酸塩(Na2PtCl6、K2
tCl6等)を用いると、ヒドラジンによる還元反応は
以下のように示される。
【0033】XAuCl4+3/4N24 →Au+XC
l+3HCl+3/4N2↑ X2PtCl6+N24 →Pt+2XCl+4HCl+
2↑ (X=H,Na,K等) この様に塩化金酸等を適用した場合、上記金酸塩、白金
酸塩を用いた場合と比較して、還元反応による電解質濃
度が高くなるだけでなく塩素イオンを生じるため、これ
が銀微粒子と反応し、難溶性の塩化銀を生成してしまう
ことから、本発明に係る透明導電層形成用の原料に用い
ることは困難である。
【0034】また、上記の方法において、ヒドラジン等
の還元剤を用いず、銀と金と白金のイオン化傾向の差に
よる置換反応により金若しくは白金単体または金、白金
複合体のコーティングを行うことも可能である。
【0035】すなわち、銀微粒子のコロイド分散液に、
アルカリ金属の金酸塩溶液若しくは白金酸塩溶液、また
は、アルカリ金属の金酸塩溶液並びに白金酸塩溶液、あ
るいはアルカリ金属の金酸塩並びに白金酸塩の混合溶液
を直接加えることにより、貴金属コート銀微粒子のコロ
イド状分散液を得ることができる(請求項7)。
【0036】尚、金、白金のコーティング反応は、以下
のように示される。
【0037】3Ag+Au3+→3Ag++Au 4Ag+Pt4+→4Ag++Pt 以上のようにして得られた貴金属コート銀微粒子のコロ
イド状分散液は、この後、透析、電気透析、イオン交
換、限外濾過等の脱塩処理方法により分散液内の電解質
濃度を下げることが好ましい。これは、電解質濃度を下
げないとコロイドは電解質で一般に凝集してしまうから
であり、この現象は、Schulze−Hardy則としても知られ
ている。
【0038】尚、同様の理由から、上記貴金属コート銀
微粒子のコロイド状分散液若しくは透明導電層形成用塗
布液内に、酸化錫、錫アンチモン酸化物またはインジウ
ム錫酸化物から選択された導電性酸化物微粒子を配合す
る場合、これ等導電性酸化物微粒子若しくはその分散液
についてもその脱塩を十分に行っておくことが望まし
い。
【0039】次に、脱塩処理された貴金属コート銀微粒
子のコロイド状分散液を濃縮処理して貴金属コート銀微
粒子の分散濃縮液を得、この貴金属コート銀微粒子の分
散濃縮液に、有機溶剤単独、あるいは導電性酸化物微粒
子または/および無機バインダーが含まれた有機溶剤を
添加して成分調整(微粒子濃度、水分濃度等)を行い、
本発明に係る透明導電層形成用塗布液が得られる。尚、
脱塩処理方式として限外濾過が適用された場合、この限
外濾過は以下に述べるように濃縮処理としても作用する
ことから、脱塩処理と濃縮処理を同時進行で行うことも
可能である。従って、貴金属コート銀微粒子が分散され
たコロイド状分散液の脱塩処理と濃縮処理については、
適用する処理方式によりその順序は任意に設定され、限
外濾過等が適用された場合には同時処理も可能である。
【0040】ここで、本発明に係る透明導電層形成用塗
布液において、銀微粒子表面に白金単体若しくは金と白
金の複合体がコーティングされていることの根拠は、透
過電子顕微鏡(TEM)による粒子観察と成分分析(E
DX:エネルギー分散型X線解析装置)にて、金若しく
は白金単体または金、白金複合体のコーティング前後で
粒子径がほとんど変化してないこと、および、金若しく
は白金単体または金、白金複合体の分布が各粒子に対し
て一様であること、更にはEXAFS(Extended X-ray
Absorption Fine Structure:広域X線吸収微細構造)
解析による金若しくは白金単体または金、白金複合体の
配位数から技術的に確認されている。
【0041】尚、銀微粒子に対する金、白金複合体の被
覆形態については、金、白金複合体のコーティング工程
(すなわち貴金属コート銀微粒子調製工程)で金酸塩の
溶液と白金酸塩の溶液を適用するか、金酸塩と白金酸塩
の混合溶液を適用するかの違いにより、また、これ等溶
液の配合タイミングや適用する金酸塩と白金酸塩の濃度
の違い等により各種の形態が考えられる。すなわち、こ
れ等条件の違いにより銀微粒子の全表面若しくは一部を
金が被覆しかつその全体を白金が被覆していたり、この
逆で銀微粒子の全表面若しくは一部を白金が被覆しかつ
その全体を金が被覆していたり、あるいは銀微粒子の全
表面を互いに重なることなく白金と金がそれぞれ単体で
または合金化された状態で被覆している形態等が考えら
れる。
【0042】また、上記貴金属コート銀微粒子のコロイ
ド状分散液の濃縮処理は、減圧エバポレーター、限外濾
過等の常用の方法で行うことができる。また、透明導電
層形成用塗布液中の水分濃度は、1〜20重量%が好ま
しい。20重量%を超えると、透明基板上にこの透明導
電層形成用塗布液を塗布した後、乾燥中に、水の高い表
面張力によりはじきを生じ易くなる場合があるからであ
る。
【0043】尚、透明導電層形成用塗布液中に界面活性
剤を加えれば上記はじきの問題は解決可能である。しか
し、界面活性剤の配合による塗布欠陥が生じ易くなる別
の問題を生ずることがある。従って、透明導電層形成用
塗布液中の水分濃度は1〜20重量%が好ましい。
【0044】また、上記有機溶剤としては特に制限はな
く、塗布方法や製膜条件により、適宜に選定される。例
えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブ
タノール、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコール
等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン
(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、シ
クロヘキサノン、イソホロン等のケトン系溶媒、プロピ
レングリコールメチルエーテル、プロピレングリコール
エチルエーテル等のグリコール誘導体、ジメチルホルム
アミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NM
P)等が挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0045】次に、この様にして得られた本発明に係る
透明導電層形成用塗布液を用いて、透明基板、および、
この透明基板上に形成され平均粒径1〜100nmの貴
金属コート銀微粒子とバインダーマトリックスを主成分
とする透明導電層とこの上に形成された透明コート層か
ら成る透明2層膜とでその主要部が構成される透明導電
性基材を得ることができる。
【0046】そして、透明基板上に上記透明2層膜を形
成するには以下の方法でこれを行うことができる。すな
わち、溶媒と平均粒径1〜100nmの貴金属コート銀
微粒子を主成分とする本発明に係る透明導電層形成用塗
布液を、ガラス基板、プラスチック基板等の透明基板上
にスプレーコート、スピンコート、ワイヤーバーコー
ト、ドクターブレードコート等の手法にて塗布し、必要
に応じて乾燥した後、例えばシリカゾル等を主成分とす
る透明コート層形成用塗布液を上述した手法によりオー
バーコートする。次に、オーバーコートした後、例えば
50〜250℃程度の温度で加熱処理を施しオーバーコ
ートした透明コート層形成用塗布液の硬化を行って上記
透明2層膜を形成する。尚、50〜250℃程度の加熱
処理では、貴金属コート銀微粒子は金若しくは白金単体
または金と白金の複合体で保護されているため問題を生
じないが、銀微粒子であると200℃を超えた場合に酸
化拡散により表面抵抗値が上昇し膜の劣化が生じる。
【0047】ここで、シリカゾル等を主成分とする透明
コート層形成用塗布液を上述した手法によりオーバーコ
ートした際、予め塗布された溶媒と貴金属コート銀微粒
子を主成分とする透明導電層形成用塗布液により形成さ
れた貴金属コート銀微粒子層の間隙に、オーバーコート
したシリカゾル液(このシリカゾル液は上記加熱処理に
より酸化ケイ素を主成分とするバインダーマトリックス
となる)がしみ込むことで、導電性の向上、強度の向
上、耐候性の一層の向上が同時に達成される。更に、貴
金属コート銀微粒子が酸化ケイ素を主成分とする上記バ
インダーマトリックス中に分散された透明導電層の光学
定数(n−ik)において、屈折率nはさほど大きくな
いが消衰係数kが大きいため、上記透明導電層と透明コ
ート層の透明2層膜構造により、透明2層膜の反射率を
大幅に低下できる。そして、図1に示すように、ITO
微粒子(比較例2)や銀微粒子(比較例1)が適用され
た場合と比較しても、金単体がコーティングされた貴金
属コート銀微粒子(実施例1)を用いた場合、可視光線
の短波長域(380〜500nm)で反射率が改善され
る。また、透明2層膜の透過光線プロファイルも、図2
に示すように、可視光線の短波長域で、銀微粒子に金単
体をコートすることで改善される。例えば、可視光線波
長域(380〜780nm)の5nmおきの各波長での
透明基板を含まない透明2層膜だけの透過率について、
その標準偏差を比較すると、銀微粒子(比較例1)を用
いた場合7%程度あるが、銀微粒子に貴金属コートする
(実施例1〜11)と2〜3%程度の小さな値となり、
非常にフラットな透過プロファイルが得られている。こ
れら透明2層膜の反射、透過特性が改善される理由につ
いては未だ明らかでないが、銀微粒子に金若しくは白金
単体または金と白金の複合体をコーティングしたことに
よる金属微粒子の表面プラズモンの変化が考えられる。
【0048】ここで、上記シリカゾルとしては、オルト
アルキルシリケートに水や酸触媒を加えて加水分解し、
脱水縮重合を進ませた重合物、あるいは既に4〜5量体
まで加水分解縮重合を進ませた市販のアルキルシリケー
ト溶液を、さらに加水分解と脱水縮重合を進行させた重
合物等を利用することができる。尚、脱水縮重合が進行
すると、溶液粘度が上昇して最終的には固化してしまう
ので、脱水縮重合の度合いについては、ガラス基板やプ
ラスチック基板などの透明基板上に塗布可能な上限粘度
以下のところに調整する。但し、脱水縮重合の度合いは
上記上限粘度以下のレベルであれば特に指定されない
が、膜強度、耐候性等を考慮すると重量平均分子量で5
00から3000程度が好ましい。そして、アルキルシ
リケート部分加水分解重合物は、透明2層膜の加熱焼成
時に脱水縮重合反応がほぼ完結して、硬いシリケート膜
(酸化ケイ素を主成分とする膜)になる。尚、上記シリ
カゾルに、弗化マグネシウム微粒子、アルミナゾル、チ
タニアゾル、ジルコニアゾル等を加え、透明コート層の
屈折率を調節して透明2層膜の反射率を変えることも可
能である。
【0049】また、溶媒とこの溶媒に分散された平均粒
径1〜100nmの貴金属コート銀微粒子に加え、透明
導電層のバインダーマトリックスを構成する無機バイン
ダー成分としてのシリカゾル液を配合させて本発明に係
る透明導電層形成用塗布液を構成してもよい(請求項5
〜請求項7)。この場合においても、シリカゾル液が含
まれた透明導電層形成用塗布液を塗布し、必要に応じて
乾燥させた後に透明コート層形成用塗布液を上述した手
法によりオーバーコートすることで、同様の透明2層膜
が得られる。尚、透明導電層形成用塗布液内に導電性酸
化物微粒子を配合する場合と同様の理由から、透明導電
層形成用塗布液内に配合する上記シリカゾル液について
もその脱塩を十分に行っておくことが望ましい。
【0050】以上説明したように、本発明に係る透明導
電層形成用塗布液を適用して形成された透明導電層を具
備する透明導電性基材は、従来よりも優れた反射防止効
果と透過光線プロファイルを有し、かつ、良好な耐候性
と高い電界シールド効果を有するため、例えば、上述し
たブラウン管(CRT)、プラズマディスプレイパネル
(PDP)、蛍光表示管(VFD)、フィールドエミッ
ションディスプレイ(FED)、エレクトロルミネッセ
ンスディスプレイ(ELD)、液晶ディスプレイ(LC
D)等表示装置における前面板等に用いることができ
る。
【0051】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明するが
本発明はこれら実施例に限定されるものではない。ま
た、本文中の『%』は、透過率、反射率、ヘーズ値の
(%)を除いて『重量%』を示し、また『部』は『重量
部』を示している。
【0052】[実施例1]前述のCarey−Lea法により銀
微粒子のコロイド分散液を調製した。具体的には、9%
硝酸銀水溶液33gに、23%硫酸鉄(II)水溶液39
gと37.5%クエン酸ナトリウム水溶液48gの混合
液を加えた後、沈降物をろ過・洗浄した後、純水を加え
て、銀微粒子のコロイド分散液(Ag:0.45%)を
調製した。この銀微粒子のコロイド分散液15gに、1
%ヒドラジン水溶液0.5gを加えて攪拌しながら、金
酸カリウム[KAu(OH)4 ]水溶液(Au:0.1
%)15gと2%高分子分散剤水溶液0.3gの混合液
を加え、金単体がコーティングされた貴金属コート銀微
粒子のコロイド分散液を得た。
【0053】この貴金属コート銀微粒子のコロイド分散
液をイオン交換樹脂(三菱化学社製商品名ダイヤイオン
SK1B,SA20AP)で脱塩した後、限外ろ過によ
り濃縮した液に、エタノール(EA)、ジアセトンアル
コール(DAA)を加え、貴金属コート銀微粒子が含ま
れた実施例1に係る透明導電層形成用塗布液(Ag:
0.217%、Au:0.057%、水:11.8%、
EA:82.9%、DAA:5.0%)を得た。この透
明導電層形成用塗布液を透過電子顕微鏡で観察した結
果、貴金属コート銀微粒子の平均粒径は、7.2nmで
あった。
【0054】次に、貴金属コート銀微粒子が含まれた実
施例1に係る透明導電層形成用塗布液を、40℃に加熱
されたガラス基板(厚さ3mmのソーダライムガラス)
上に、スピンコート(130rpm,60秒間)した
後、続けて、シリカゾル液をスピンコート(130rp
m,60秒間)し、さらに、180℃、20分間硬化さ
せて、貴金属コート銀微粒子を含有する透明導電層と、
酸化ケイ素を主成分とするシリケート膜から成る透明コ
ート層とで構成された透明2層膜付きのガラス基板、す
なわち、実施例1に係る透明導電性基材を得た。
【0055】ここで、上記シリカゾル液は、メチルシリ
ケート51(コルコート社製商品名)を19.6部、エ
タノール57.8部、1%硝酸水溶液7.9部、純水1
4.7部を用いて、SiO2 (酸化ケイ素)固形分濃度
が10%のものを調製し、最終的に、SiO2 固形分濃
度が0.7%となるようにイソプロピルアルコール(I
PA)とn−ブタノール(NBA)の混合物(IPA/
NBA=3/1)により希釈して得ている。
【0056】そして、ガラス基板上に形成された透明2
層膜の膜特性(表面抵抗、可視光線透過率、透過率の標
準偏差、ヘーズ値、ボトム反射率/ボトム波長)を以下
の表1に示す。尚、上記ボトム反射率とは透明導電性基
材の反射プロファイルにおいて極小の反射率をいい、ボ
トム波長とは反射率が極小における波長を意味してい
る。また、実施例1に係る透明導電性基材の反射プロフ
ァイルを図1と図3に、透過プロファイルを図2と図4
に合わせて示す。
【0057】尚、表1において可視光線波長域(380
〜780nm)の5nmおきの各波長における透明基板
(ガラス基板)を含まない透明2層膜だけの透過率は、
以下の様にして求められている。すなわち、 透明基板を含まない透明2層膜だけの透過率(%)=
[(透明基板ごと測定した透過率)/(透明基板の透過
率)]×100 ここで、本明細書においては、特に言及しない限り、透
過率としては、透明基板ごと(すなわち透明基板を含む
透明2層膜のことで上記透明導電性基材を意味する)測
定した値を用いている。
【0058】また、透明2層膜の表面抵抗は、三菱化学
(株)製の表面抵抗計ロレスタAP(MCP−T400)
を用い測定した。ヘーズ値と可視光線透過率は、透明基
板ごと、村上色彩技術研究所製のヘーズメーター(HR
−200)を用いて測定した。反射率、及び反射・透過
プロファイルは、日立製作所(株)製の分光光度計(U−
4000)を用いて測定した。また、貴金属コート銀微
粒子の粒径は日本電子製の透過電子顕微鏡で評価してい
る。
【0059】[実施例2]実施例1と同様の方法で調製
した銀微粒子のコロイド分散液を用い、かつ、1.5%
ヒドラジン水溶液と金酸カリウム水溶液(Au:0.1
5%)を用いると共に、実施例1と同様の処理を行って
平均粒径6.3nmの貴金属コート銀微粒子が分散した
実施例2に係る透明導電層形成用塗布液(Ag:0.2
21%、Au:0.079%、水:5.0%、EA:8
9.7%、DAA:5.0%)を得た。
【0060】そして、この透明導電層形成用塗布液を用
い、かつ、シリカゾル液のSiO2(酸化ケイ素)固形
分濃度が0.65%となるように希釈した以外は、実施
例1と同様に行い、貴金属コート銀微粒子を含有する透
明導電層と、酸化ケイ素を主成分とするシリケート膜か
ら成る透明コート層とで構成された透明2層膜付きのガ
ラス基板、すなわち、実施例2に係る透明導電性基材を
得た。
【0061】ガラス基板上に形成された透明2層膜の膜
特性を以下の表1に示す。また、実施例2に係る透明導
電性基材の反射プロファイルを図5に、透過プロファイ
ルを図6に示す。
【0062】[実施例3]実施例1と同様の方法で調製
した銀微粒子のコロイド分散液を用い、かつ、0.5%
ヒドラジン水溶液と金酸カリウム水溶液(Au:0.0
5%)を用いると共に、実施例1と同様の処理を行って
平均粒径6.8nmの貴金属コート銀微粒子が分散した
実施例3に係る透明導電層形成用塗布液(Ag:0.2
4%、Au:0.028%、水:3.7%、EA:9
1.0%、DAA:5.0%)を得た。
【0063】そして、この透明導電層形成用塗布液を用
い、かつ、シリカゾル液のSiO2(酸化ケイ素)固形
分濃度が0.65%となるように希釈した以外は、実施
例1と同様に行い、貴金属コート銀微粒子を含有する透
明導電層と、酸化ケイ素を主成分とするシリケート膜か
ら成る透明コート層とで構成された透明2層膜付きのガ
ラス基板、すなわち、実施例3に係る透明導電性基材を
得た。
【0064】ガラス基板上に形成された透明2層膜の膜
特性を以下の表1に示す。
【0065】[実施例4]実施例1と同様の方法で調製
した銀微粒子のコロイド分散液を用い、還元剤としての
ヒドラジン水溶液を加えずに、撹拌しながら、金酸カリ
ウム水溶液(Au:0.05%)15gを加え、金と銀
の置換反応により、貴金属コート銀微粒子のコロイド分
散液を得ると共に、実施例1と同様の処理を行って平均
粒径6.5nmの貴金属コート銀微粒子が分散した実施
例4に係る透明導電層形成用塗布液(Ag:0.245
%、Au:0.025%、水:7.6%、EA:87.
1%、DAA:5.0%)を得た。
【0066】そして、この透明導電層形成用塗布液を用
いた以外は、実施例1と同様に行い、貴金属コート銀微
粒子を含有する透明導電層と、酸化ケイ素を主成分とす
るシリケート膜から成る透明コート層とで構成された透
明2層膜付きのガラス基板、すなわち、実施例4に係る
透明導電性基材を得た。
【0067】ガラス基板上に形成された透明2層膜の膜
特性を以下の表1に示す。
【0068】[実施例5]実施例1と同様の方法で調製
した銀微粒子のコロイド分散液を用い、かつ、1%ヒド
ラジン水溶液0.4gと金酸カリウム水溶液(Au:
0.075%)を用いて、平均粒径7.1nmの貴金属
コート銀微粒子が分散した溶液を得た。
【0069】次に、この溶液内に、平均粒径0.03μ
mのインジウム錫酸化物(ITO)微粒子(住友金属鉱
山社製、商品名SUFP−HX)を用いかつイオン交換
により十分に脱塩して得られたITO分散液を加えて、
最終的に貴金属コート銀微粒子とITO微粒子が分散し
た実施例5に係る透明導電層形成用塗布液(Ag:0.
294%、Au:0.049%、ITO:0.1%、
水:9.7%、EA:84.95%、DAA:4.9
%)を得た。
【0070】そして、この透明導電層形成用塗布液を用
い、かつ、重量平均分子量が1920のシリカゾル液を
用いて、SiO2 (酸化ケイ素)固形分濃度が0.8%
となるように希釈し、更に35℃に加熱されたガラス基
板を用いると共に、透明導電層形成用塗布液とシリカゾ
ル液を150rpmで60秒間の条件でスピンコート
し、かつ、210℃、20分間硬化させた以外は、実施
例1と同様に行い、貴金属コート銀微粒子とITO微粒
子を含有する透明導電層と、酸化ケイ素を主成分とする
シリケート膜から成る透明コート層とで構成された透明
2層膜付きのガラス基板、すなわち、実施例5に係る透
明導電性基材を得た。
【0071】ガラス基板上に形成された透明2層膜の膜
特性を以下の表1に示す。また、製造された実施例5に
係る透明導電性基材の反射プロファイルを図7に、透過
プロファイルを図8に示す。
【0072】[実施例6]実施例1と同様の方法で調製
した銀微粒子のコロイド分散液を用い、かつ、1%ヒド
ラジン水溶液0.4gと金酸カリウム水溶液(Au:
0.075%)を用いて、平均粒径7.1nmの貴金属
コート銀微粒子が分散した溶液を得た。
【0073】次に、この溶液内に、平均粒径0.01μ
mのアンチモン錫酸化物(ATO)微粒子(石原産業社
製、商品名SN−100P)を用いかつイオン交換によ
り十分に脱塩して得られたATO分散液を加えて、最終
的に貴金属コート銀微粒子とATO微粒子が分散した実
施例6に係る透明導電層形成用塗布液(Ag:0.29
%、Au:0.048%、ATO:0.174%、水:
11.0%、EA:83.58、DAA:4.9%)を
得た。
【0074】そして、この透明導電層形成用塗布液を用
い、かつ、重量平均分子量が1920のシリカゾル液を
用いて、SiO2 (酸化ケイ素)固形分濃度が0.8%
となるように希釈し、更に35℃に加熱されたガラス基
板を用いると共に、透明導電層形成用塗布液とシリカゾ
ル液を150rpmで60秒間の条件でスピンコート
し、かつ、210℃、20分間硬化させた以外は、実施
例1と同様に行い、貴金属コート銀微粒子とATO微粒
子を含有する透明導電層と、酸化ケイ素を主成分とする
シリケート膜から成る透明コート層とで構成された透明
2層膜付きのガラス基板、すなわち、実施例6に係る透
明導電性基材を得た。
【0075】ガラス基板上に形成された透明2層膜の膜
特性を以下の表1に示す。また、製造された実施例6に
係る透明導電性基材の反射プロファイルを図9に、透過
プロファイルを図10に示す。
【0076】[実施例7]実施例1と同様の方法で調製
した銀微粒子のコロイド分散液を用い、かつ、1%ヒド
ラジン水溶液0.4gと金酸カリウム水溶液(Au:
0.075%)を用いて、貴金属コート銀微粒子の分散
濃縮液を得、これに無機バインダーとしてのテトラメチ
ルシリケートの4量体(コルコート社製商品名メチルシ
リケート51)を含んだ溶液を加えて、平均粒径7.0
nmの貴金属コート銀微粒子が分散した実施例7に係る
透明導電層形成用塗布液(Ag:0.29%、Au:
0.052%、SiO2 :0.02%、水:8.78
%、EA:85.85%、DAA:5.0%)を得た。
【0077】そして、この透明導電層形成用塗布液を用
い、かつ、重量平均分子量が2460のシリカゾル液を
用いて、SiO2 (酸化ケイ素)固形分濃度が0.7%
となるように希釈し、更に35℃に加熱されたガラス基
板を用いると共に、透明導電層形成用塗布液とシリカゾ
ル液を150rpmで60秒間の条件でスピンコート
し、かつ、210℃、20分間硬化させた以外は、実施
例1と同様に行い、貴金属コート銀微粒子を含有する透
明導電層と、酸化ケイ素を主成分とするシリケート膜か
ら成る透明コート層とで構成された透明2層膜付きのガ
ラス基板、すなわち、実施例7に係る透明導電性基材を
得た。
【0078】ガラス基板上に形成された透明2層膜の膜
特性を以下の表1に示す。
【0079】[実施例8]9%硝酸銀水溶液33gに、
23%硫酸鉄(II)水溶液39gと37.5%クエン酸
ナトリウム水溶液48gの混合液を加えた後、沈降物を
濾過・洗浄した後、純水を加えて、銀微粒子のコロイド
分散液(Ag:0.49%)を調製した。この銀微粒子
のコロイド分散液240gにヒドラジン1水和物(N2
4・H2O)の1%水溶液5gを加えて攪拌しながら、
白金(IV)酸カリウム[K2Pt(OH)6]水溶液(P
t:0.06%)200gを加え、白金単体がコーティ
ングされた貴金属コート銀微粒子のコロイド分散液を得
た。
【0080】この貴金属コート銀微粒子のコロイド分散
液を限外濾過により濃縮した後、この濃縮液に純水を加
えて再び限外濾過により濃縮する工程を繰返して得た脱
塩された濃縮液に、エタノール(EA)、ジアセトンア
ルコール(DAA)を加えて、実施例8に係る透明導電
層形成用塗布液(Ag:0.245%、Pt:0.02
5%、水:7.48%、EA:87.25%、DAA:
5.0%)を得た。この透明導電層形成用塗布液を透過
電子顕微鏡で観察した結果、貴金属コート銀微粒子の平
均粒径は、9.2nmであった。
【0081】次に、この透明導電層形成用塗布液を、4
0℃に加熱されたガラス基板(厚さ3mmのソーダライ
ムガラス)上に、スピンコート(130rpm,60秒
間)した後、続けて、シリカゾル液をスピンコート(1
30rpm,60秒間)し、さらに、180℃、20分
間硬化させて、貴金属コート銀微粒子を含有する透明導
電層と、酸化ケイ素を主成分とするシリケート膜から成
る透明コート層とで構成された透明2層膜付きのガラス
基板、すなわち、実施例8に係る透明導電性基材を得
た。
【0082】ここで、上記シリカゾル液は、メチルシリ
ケート51(コルコート社製商品名)を19.6部、エ
タノール57.8部、1%硝酸水溶液7.9部、純水1
4.7部を用いて、SiO2 (酸化ケイ素)固形分濃度
が10%のものを調製し、最終的に、SiO2 固形分濃
度が0.65%となるようにイソプロピルアルコール
(IPA)とn−ブタノール(NBA)の混合物(IP
A/NBA=3/1)により希釈して得ている。
【0083】そして、ガラス基板上に形成された透明2
層膜の膜特性を以下の表1に示す。また、製造された実
施例8に係る透明導電性基材の反射プロファイルを図1
1と図13に、透過プロファイルを図12と図14に合
わせて示す。
【0084】[実施例9]実施例8と同様の方法で調製
した銀微粒子のコロイド分散液を用い、かつ、ヒドラジ
ン1水和物(N24・H2O)の1%水溶液6.3g
と、金酸塩[KAu(OH)4]水溶液(Au:0.0
98%)121gおよび白金酸カリウム[K2Pt(O
H)6]水溶液(Pt:0.065%)121gの混合
溶液を用いると共に、実施例8と同様の処理を行って、
金と白金の複合体がコーティングされた平均粒径11.
7nmの貴金属コート銀微粒子を分散した実施例9に係
る透明導電層形成用塗布液(Ag:0.26%、Au:
0.03%、Pt:0.02%、水:7.48%、E
A:87.2%、DAA:5.0%)を得た。
【0085】そして、この透明導電層形成用塗布液を用
いた以外は、実施例8と同様に行い、貴金属コート銀微
粒子を含有する透明導電層と、酸化ケイ素を主成分とす
るシリケート膜から成る透明コート層とで構成された透
明2層膜付きのガラス基板、すなわち、実施例9に係る
透明導電性基材を得た。
【0086】ガラス基板上に形成された透明2層膜の膜
特性を以下の表1に示す。また、製造された実施例9に
係る透明導電性基材の反射プロファイルを図15に、透
過プロファイルを図16に示す。
【0087】[実施例10]実施例8と同様の方法で調
製した銀微粒子のコロイド分散液を用い、還元剤として
の上記ヒドラジン水溶液を加えずに、撹拌しながら、白
金酸カリウム[K2Pt(OH)6]水溶液(Pt:0.
064%)203gを加え、白金と銀の置換反応によ
り、白金がコーティングされた貴金属コート銀微粒子の
コロイド分散液を得ると共に、実施例8と同様の処理を
行って、平均粒径9.2nmの貴金属コート銀微粒子が
分散した実施例10に係る透明導電層形成用塗布液(A
g:0.24%、Pt:0.025%、水:9.2%、
EA:85.53%、DAA:5.0%)を得た。
【0088】そして、この透明導電層形成用塗布液を用
いた以外は、実施例8と同様に行い、貴金属コート銀微
粒子を含有する透明導電層と、酸化ケイ素を主成分とす
るシリケート膜から成る透明コート層とで構成された透
明2層膜付きのガラス基板、すなわち実施例10に係る
透明導電性基材を得た。
【0089】ガラス基板上に形成された透明2層膜の膜
特性を以下の表1に示す。
【0090】[実施例11]実施例8と同様の方法で調
製した銀微粒子のコロイド分散液(Ag:0.49%)
240gを用い、還元剤としての上記ヒドラジン水溶液
を加えずに、撹拌しながら、白金酸カリウム[K2Pt
(OH)6]水溶液(Pt:0.064%)203gを
加え、白金と銀の置換反応により、白金単体がコーティ
ングされた平均粒径9.2nmの貴金属コート銀微粒子
を分散した溶液を得た。
【0091】次に、この溶液内に、平均粒径0.03μ
mのインジウム錫酸化物(ITO)微粒子(住友金属鉱
山社製、商品名SUFP−HX)を用いかつイオン交換
により十分に脱塩して得られたITO分散液を加えて、
最終的に上記貴金属コート銀微粒子とITO微粒子が分
散した実施例11に係る透明導電層形成用塗布液(A
g:0.312%、Pt:0.0325%、ITO:
0.12%、水:12.3%、EA:87.23%)を
得た。
【0092】そして、この透明導電層形成用塗布液を用
い、かつ、重量平均分子量が1920のシリカゾル液を
用いて、SiO2 (酸化ケイ素)固形分濃度が0.8%
となるように希釈し、更に35℃に加熱されたガラス基
板を用いると共に、透明導電層形成用塗布液とシリカゾ
ル液を150rpmで60秒間の条件でスピンコート
し、かつ、210℃、20分間硬化させた以外は、実施
例8と同様に行い、貴金属コート銀微粒子とITO微粒
子を含有する透明導電層と、酸化ケイ素を主成分とする
シリケート膜から成る透明コート層とで構成された透明
2層膜付きのガラス基板、すなわち、実施例11に係る
透明導電性基材を得た。
【0093】ガラス基板上に形成された透明2層膜の膜
特性を以下の表1に示す。また、製造された実施例11
に係る透明導電性基材の反射プロファイルを図17に、
透過プロファイルを図18に示す。
【0094】[比較例1]実施例1と同様の方法で調製
した銀微粒子のコロイド分散液を用い、金コーティング
せずに、平均粒径6.9nmの銀微粒子が分散した比較
例1に係る透明導電層形成用塗布液(Ag:0.3%、
水:4.0%、EA:90.7%、DAA:5.0%)
を得た。
【0095】そして、この透明導電層形成用塗布液を用
いた以外は、実施例1と同様に行い、銀微粒子を含有す
る透明導電層と、酸化ケイ素を主成分とするシリケート
膜から成る透明コート層とで構成された透明2層膜付き
のガラス基板、すなわち、比較例1に係る透明導電性基
材を得た。
【0096】ガラス基板上に形成された透明2層膜の膜
特性を以下の表1に示す。また、製造された比較例1に
係る透明導電性基材の反射プロファイルを図1と図11
に、透過プロファイルを図2と図12に示す。
【0097】[比較例2]平均粒径30nmのITO微
粒子が溶剤に分散された比較例2に係る透明導電層形成
用塗布液(住友金属鉱山社製、商品名SDA−104、
ITO:2%)を40℃に加熱されたガラス基板(厚さ
3mmのソーダライムガラス)上に、スピンコート(1
50rpm,60秒間)した後、続けて、SiO2 (酸
化ケイ素)固形分濃度が1.0%となるように希釈した
シリカゾル液をスピンコート(150rpm,60秒
間)し、さらに、180℃、30分間硬化させて、IT
O微粒子を含有する透明導電層と、酸化ケイ素を主成分
とするシリケート膜から成る透明コート層とで構成され
た透明2層膜付きのガラス基板、すなわち比較例2に係
る透明導電性基材を得た。
【0098】そして、ガラス基板上に形成された透明2
層膜の膜特性を以下の表1に示す。また、製造された比
較例2に係る透明導電性基材の反射プロファイルを図1
に示す。
【0099】
【表1】
【0100】『耐候性試験』実施例1〜11に係る透明
導電性基材と比較例1に係る透明導電性基材を、5%食
塩水に浸漬し、透明基板(ガラス基板)上に設けた透明
2層膜の表面抵抗値、膜の外観を調べた。この結果を以
下の表2に示す。
【0101】
【表2】
【0102】『評 価』 (1)表1に示された結果から明らかなように、各実施
例に係る透明2層膜の表面抵抗(Ω/□)と透過率の標
準偏差の値が、各比較例に係る透明2層膜の値と較べて
著しく改善されていることが確認される。また、図2と
図12に示された実施例1および実施例8に係る透明導
電性基材の透過プロファイルと比較例1に係る透明導電
性基材の透過プロファイルの比較から明らかなように、
実施例1および実施例8の透明導電性基材では非常にフ
ラットな透過プロファイルが得られていることも確認さ
れる。また、図1と図11の反射プロファイルから明ら
かなように、比較例1、2に較べて実施例1および実施
例8に係る透明導電性基材では可視光線波長域における
反射特性も改善されていることが確認される。 (2)また、表2に示された結果から明らかなように、
比較例1に係る透明2層膜に較べて各実施例に係る透明
2層膜の耐候性も著しく改善されていることが確認され
る。 (3)次に、金単体がコーティングされた貴金属コート
銀微粒子を適用している実施例1〜7に係る透明導電性
基材の可視光線透過率を比較した場合、表1から確認さ
れるようにITOを含ませた実施例5とATOを含ませ
た実施例6の可視光線透過率が他の実施例に較べて高い
値を示している。
【0103】他方、白金単体または金、白金複合体がコ
ーティングされた貴金属コート銀微粒子を適用している
実施例8〜11に係る透明導電性基材の表面抵抗を比較
した場合、表1から確認されるようにITOを含ませた
実施例11の表面抵抗が一番小さな値になっており、か
つ、可視光線透過率についてはそれぞれ略同一の値にな
っている。すなわち、実施例11で、実施例8〜10の
表面抵抗値と略同一となるように透明導電層の厚みをよ
り薄く設定した場合、透明導電層の可視光線透過率を実
施例8〜10より高くできることを示している。
【0104】これ等からITOやATO等の導電性酸化
物微粒子を透明導電層内に含ませた場合、透明導電層に
おける膜透過率の向上を図れることが確認される。 (4)尚、実施例1〜11においては、上記金酸塩と白
金酸塩として金酸カリウムおよび白金酸カリウムを適用
して貴金属コート銀微粒子を調製しているが、これ等金
酸カリウムおよび白金酸カリウムに代えて金酸ナトリウ
ムおよび白金酸ナトリウムを適用した実験も行ってい
る。
【0105】そして、金酸ナトリウムおよび白金酸ナト
リウムを適用して得られた貴金属コート銀微粒子につい
ても実施例1〜11と同様の評価試験を行い、かつ、同
様の評価が得られることを確認している。
【0106】
【発明の効果】請求項1〜5記載の発明に係る透明導電
層形成用塗布液によれば、溶媒、および、この溶媒に分
散されかつ表面に金若しくは白金単体または金と白金の
複合体がコーティングされた平均粒径1〜100nmの
貴金属コート銀微粒子を主成分としているため、従来の
透明導電層形成用塗布液が適用された透明導電層と比較
して、良好な反射防止機能と電界シールド機能を有しか
つ可視光線域での透過光線プロファイルと耐候性も良好
な透明導電層を形成できる効果を有する。
【0107】また、請求項6〜8記載の発明に係る透明
導電層形成用塗布液の製造方法によれば、本発明に係る
透明導電層形成用塗布液を低コストでかつ簡便に製造で
きる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1および比較例1〜2に係る透明導電性
基材の反射プロファイルを示すグラフ図。
【図2】実施例1および比較例1に係る透明導電性基材
の透過プロファイルを示すグラフ図。
【図3】実施例1に係る透明導電性基材の反射プロファ
イルを示すグラフ図。
【図4】実施例1に係る透明導電性基材とこの基材の構
成部材であるガラス基板の透過プロファイルを示すグラ
フ図。
【図5】実施例2に係る透明導電性基材の反射プロファ
イルを示すグラフ図。
【図6】実施例2に係る透明導電性基材とこの基材の構
成部材であるガラス基板の透過プロファイルを示すグラ
フ図。
【図7】実施例5に係る透明導電性基材の反射プロファ
イルを示すグラフ図。
【図8】実施例5に係る透明導電性基材とこの基材の構
成部材であるガラス基板の透過プロファイルを示すグラ
フ図。
【図9】実施例6に係る透明導電性基材の反射プロファ
イルを示すグラフ図。
【図10】実施例6に係る透明導電性基材とこの基材の
構成部材であるガラス基板の透過プロファイルを示すグ
ラフ図。
【図11】実施例8および比較例1〜2に係る透明導電
性基材の反射プロファイルを示すグラフ図。
【図12】実施例8および比較例1に係る透明導電性基
材の透過プロファイルを示すグラフ図。
【図13】実施例8に係る透明導電性基材の反射プロフ
ァイルを示すグラフ図。
【図14】実施例8に係る透明導電性基材とこの基材の
構成部材であるガラス基板の透過プロファイルを示すグ
ラフ図。
【図15】実施例9に係る透明導電性基材の反射プロフ
ァイルを示すグラフ図。
【図16】実施例9に係る透明導電性基材とこの基材の
構成部材であるガラス基板の透過プロファイルを示すグ
ラフ図。
【図17】実施例11に係る透明導電性基材の反射プロ
ファイルを示すグラフ図。
【図18】実施例11に係る透明導電性基材とこの基材
の構成部材であるガラス基板の透過プロファイルを示す
グラフ図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01B 5/14 H01J 5/08 H01J 5/08 9/20 A 9/20 29/88 29/88 G03F 1/14 G // G03F 1/14 H05K 9/00 V H05K 9/00 G02B 1/10 A

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板上に透明導電層を形成する透明導
    電層形成用塗布液において、 溶媒、および、この溶媒に分散されかつ銀微粒子の表面
    に金若しくは白金単体または金と白金の複合体がコーテ
    ィングされた平均粒径1〜100nmの貴金属コート銀
    微粒子を主成分とすることを特徴とする透明導電層形成
    用塗布液。
  2. 【請求項2】上記貴金属コート銀微粒子における金若し
    くは白金単体または金と白金の複合体のコーティング量
    が、銀100重量部に対し5〜100重量部の範囲に設
    定されていることを特徴とする請求項1記載の透明導電
    層形成用塗布液。
  3. 【請求項3】導電性酸化物微粒子が含まれていることを
    特徴とする請求項1または2記載の透明導電層形成用塗
    布液。
  4. 【請求項4】上記導電性酸化物微粒子が、酸化錫、錫ア
    ンチモン酸化物またはインジウム錫酸化物から選択され
    た1種以上の微粒子であることを特徴とする請求項3記
    載の透明導電層形成用塗布液。
  5. 【請求項5】無機バインダーが含まれていることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載の透明導電層形成
    用塗布液。
  6. 【請求項6】請求項1、3または5記載の透明導電層形
    成用塗布液の製造方法において、 銀微粒子のコロイド状分散液に還元剤とアルカリ金属の
    金酸塩溶液または/および白金酸塩溶液を加えるか、上
    記還元剤とアルカリ金属の金酸塩および白金酸塩の混合
    溶液を加えて上記銀微粒子の表面に金若しくは白金単体
    または金と白金の複合体をコーティングし、貴金属コー
    ト銀微粒子のコロイド状分散液を得る貴金属コート銀微
    粒子調製工程、 上記貴金属コート銀微粒子のコロイド状分散液における
    電解質濃度を下げる脱塩処理と上記コロイド状分散液を
    濃縮する濃縮処理を施して貴金属コート銀微粒子の分散
    濃縮液を得る脱塩・濃縮工程、 上記貴金属コート銀微粒子の分散濃縮液に溶媒単独、あ
    るいは導電性酸化物微粒子または/および無機バインダ
    ーが含まれた溶媒を加えて透明導電層形成用塗布液を得
    る溶媒配合工程、 の各工程を具備することを特徴とする透明導電層形成用
    塗布液の製造方法。
  7. 【請求項7】請求項1、3または5記載の透明導電層形
    成用塗布液の製造方法において、 銀微粒子のコロイド状分散液にアルカリ金属の金酸塩溶
    液または/および白金酸塩溶液を加えるか、アルカリ金
    属の金酸塩および白金酸塩の混合溶液を加えて、銀、
    金、白金のイオン化傾向の差による置換反応により上記
    銀微粒子の表面に金若しくは白金単体または金と白金の
    複合体をコーティングし、貴金属コート銀微粒子のコロ
    イド状分散液を得る貴金属コート銀微粒子調製工程、 上記貴金属コート銀微粒子のコロイド状分散液における
    電解質濃度を下げる脱塩処理と上記コロイド状分散液を
    濃縮する濃縮処理を施して貴金属コート銀微粒子の分散
    濃縮液を得る脱塩・濃縮工程、 上記貴金属コート銀微粒子の分散濃縮液に溶媒単独、あ
    るいは導電性酸化物微粒子または/および無機バインダ
    ーが含まれた溶媒を加えて透明導電層形成用塗布液を得
    る溶媒配合工程、 の各工程を具備することを特徴とする透明導電層形成用
    塗布液の製造方法。
  8. 【請求項8】上記貴金属コート銀微粒子調製工程におい
    て、貴金属コート銀微粒子における金若しくは白金単体
    または金と白金の複合体のコーティング量が銀100重
    量部に対し5〜100重量部の範囲に設定されるよう
    に、銀微粒子のコロイド状分散液とアルカリ金属の金酸
    塩溶液または/および白金酸塩溶液、あるいは銀微粒子
    のコロイド状分散液とアルカリ金属の金酸塩および白金
    酸塩の混合溶液の各配合割合が調整されていることを特
    徴とする請求項6または7記載の透明導電層形成用塗布
    液の製造方法。
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