JPH11228584A - アミノアルコキシシランの製造方法 - Google Patents

アミノアルコキシシランの製造方法

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JPH11228584A
JPH11228584A JP3163298A JP3163298A JPH11228584A JP H11228584 A JPH11228584 A JP H11228584A JP 3163298 A JP3163298 A JP 3163298A JP 3163298 A JP3163298 A JP 3163298A JP H11228584 A JPH11228584 A JP H11228584A
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JP
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magnesium
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amide compound
dimethoxysilane
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JP3163298A
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Shigeru Igai
滋 猪飼
Takefumi Yano
武文 矢野
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Ube Corp
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Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重合触媒成分として優れたアミノアルコキシ
シラン化合物、特にジ(多環状アミノ)ジアルコキシシ
ランを高い収量、簡単なプロセスで製造する方法を提供
する。 【解決手段】 第一工程でマグネシウム、ハロゲン化炭
化水素、第2級アミンとを反応させてマグネシウムアミ
ド化合物を生成し、第二工程で該マグネシウムアミド化
合物とアルコキシシラン化合物とを反応させることを特
徴とするアミノアルコキシシランの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アミノアルコキシ
シラン化合物の新規な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】Si-N結合を有するアミノシラン化合物
は、α−オレフィン重合においてポリマーの立体規則性
を高めるための触媒成分として数多く提案されている。
例えば、特開平3-74393 号、同7-118320号、同7-173212
号、同8-100019号各公報にはアルキル(炭化水素アミ
ノ)ジアルコキシシラン、あるいは、特開平8-120021
号、同8-143621号各公報には、ピペリジル基、ピロリジ
ル基などの環状アミノ基含有シラン化合物を用いるα−
オレフィンの重合方法が開示されている。
【0003】N-Si結合とRO-Si 結合を共に有するアミノ
アルコキシシラン化合物の製造方法として、(1) 脱塩化
水素反応に分類されるアルコキシハロゲン化シラン化合
物と第2 級アミン化合物との反応、(2) 脱金属ハロゲン
化反応あるいは脱金属アルコキサイド反応に分類される
アルコキシハロゲン化シラン化合物あるいはアルコキシ
シラン化合物と第2級アミン化合物の金属塩との反応が
挙げられる。
【0004】(1) については、塩化水素補足剤の存在下
で行う反応が多く知られているが(Industrial and
Engineering Chemistry 、1947年、第39巻、1368頁、
Organosilicon Compounds 、Part 1 、1965年、76-8
2 頁、Academic Press Inc.)、立体的に大きな多環
状パーヒドロアミノ基を複数個有するシラン化合物の製
造に応用した例はない。また、原料のアルコキシハロゲ
ン化シラン化合物はハロゲン化シラン化合物とアルコー
ルから得られるが、不均化反応を伴い純度の高いアルコ
キシハロゲン化シラン化合物の製造は容易ではない。
【0005】(2) において第2級アミン化合物の金属塩
は一般的にはアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の
有機金属化合物と第2級アミン化合物との反応で製造す
る。有機リチウム化合物とアミンとの反応で得られるリ
チウムアミドとアルキル(トリアルコキシ)シランとの
反応が特開平3-74393 号公報に記載されている。特開
平7-224902号、同8-143621号各公報には、有機マグネシ
ウムハロゲン化物とアミンとの反応で得られるアミノマ
グネシウムハライドと、テトラメトキシシランを反応す
るジアミノジメトキシシランの合成方法が具体的に記載
されている。(2) の方法では容易に入手できる原料とし
てのアルコキシシラン化合物を使用できるが、取扱いに
注意を要する高価な有機金属化合物を原料とする。特に
有機リチウム化合物はそれ自体の合成が難しく、また空
気、水分との接触で激しい分解反応が起こる。これまで
金属アミドとアルコキシシラン化合物との反応で、アミ
ノ基が立体的に非常に嵩高い多環状パーヒドロアミノ基
でしかも複数個有するアミノアルコキシシラン化合物の
合成法の報告はない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】重合触媒成分として優
れたアミノアルコキシシラン化合物、特にジ(多環状ア
ミノ)ジアルコキシシランを高い収量、簡単なプロセス
で製造する方法を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、第一工程でマ
グネシウム、ハロゲン化炭化水素、第2級アミンとを反
応させてマグネシウムアミド化合物を生成し、第二工程
で該マグネシウムアミド化合物とアルコキシシラン化合
物とを反応させることを特徴とするアミノアルコキシシ
ランの製造方法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のアミノアルコキシシラン
の製造方法は、第一工程でマグネシウム、ハロゲン化炭
化水素、第2級アミンとを反応させてマグネシウムアミ
ド化合物を生成し、第二工程で該マグネシウムアミド化
合物とアルコキシシラン化合物とを反応させることを特
徴とするものである。
【0009】本発明のハロゲン化炭化水素おいて、炭化
水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ヘキ
シル基、アミル基、オクチル基、フェニル基などを挙げ
ることができる。ハロゲン原子で好ましいのは塩素、臭
素、沃素である。
【0010】本発明において第2級アミン化合物は通常
知られた有機アミン化合物であり、特に多環状第2 級ア
ミン、多環状パーヒドロ第2 級アミン化合物が好適に用
いられる。多環状パーヒドロ第2 級アミン化合物の具体
例としては、パーヒドロインドール、パーヒドロイソイ
ンドール、パーヒドロキノリン、パーヒドロイソキノリ
ン、パーヒドロカルバゾール、パーヒドロイミノスチル
ベン、パーヒドロアクリジン、及びパーヒドロベンゾ
[f] キノリン、パーヒドロベンゾ[g] キノリン、パーヒ
ドロベンゾ[g] イソキノリン、パーヒドロフェナントリ
ジンのようなシクロヘキシル環が縮合したアミン化合
物、さらにはこれらのアミン化合物において炭素原子に
結合している水素原子の一部がアルキル基、フェニル
基、シクロアルキル基で置換されたアミン化合物を挙げ
ることができる。多環状パーヒドロ第2級アミン化合物
はそれ自体シス体、トランス体の異性体があり、従って
ジ(多環状パーヒドロアミノ)ジアルコキシシランにお
いてはジ(シス多環状パーヒドロアミノ)ジアルコキシ
シラン、(シス多環状パーヒドロアミノ)(トランス多
環状パーヒドロアミノ)ジアルコキシシラン、ジ(トラ
ンス多環状パーヒドロアミノ)ジアルコキシシランの三
種類の異性体がある。
【0011】特に好ましい多環状パーヒドロ第2級アミ
ン化合物としては、パーヒドロインドール、パーヒドロ
イソインドール、パーヒドロキノリン、パーヒドロイソ
キノリンおよびそれらの置換誘導体、シス、トランス異
性体を挙げることができる。アミン類は吸水性がある
が、水含有量は通常1 重量% 以下、好ましくは0.1 重量
% 以下、特に好ましくは0.03重量% 以下である。一般に
アミン類は酸素の存在下で酸化され易く、着色の原因に
なるので、反応に使用する前に溶存酸素は窒素などの不
活性ガスで置換、脱酸素されることが好ましい。
【0012】本発明では第一工程においてマグネシウ
ム、ハロゲン化炭化水素、及び第2級アミン化合物の反
応を行い、マグネシウムアミド化合物を生成する。この
反応は活性水素を有しない極性あるいは不活性炭化水素
溶媒で行い、通常は例えば、極性炭化水素溶媒としてエ
ーテル溶媒、あるいは一部不活性炭化水素溶媒を含むエ
ーテル溶媒中で行う。エーテル溶媒としては、ジエチル
エーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテ
ル、ジイソアミルエーテルなどのジアルキルエーテル、
テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサン
などの環状エーテルなどが挙げられる。不活性炭化水素
溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、シクロヘキサン、ミネラルオイル、ベンゼン、トル
エン、キシレンなどが挙げられる。特に好ましいのはペ
ンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの低沸点炭化水素溶媒
である。
【0013】本発明では第一工程において使うマグネシ
ウム金属は特に制限されないが、保存中に表面が酸化さ
れているので、例えば、塩化水素水溶液で洗い表面の酸
化マグネシウムを除いたようなものが好ましい。反応の
添加順序は通常、マグネシウムのスラリー中にハロゲン
化炭化水素とアミン化合物の混合物を添加する方法、マ
グネシウムとアミン化合物のスラリー中にハロゲン化炭
化水素を添加する方法が挙げられる。
【0014】各成分の使用量は、通常マグネシウム/ハ
ロゲン化炭化水素/アミンのモル比で1/1/1である
が、特に制限されない。反応温度は通常-20 から150
℃、好ましくは10から100 ℃であり、特に好ましくは20
から80℃である。反応が開始するまでは少量の三成分を
高い反応温度で接触させ、反応開始後は徐々に反応成分
を添加、接触し、高い温度でを反応を継続することが好
ましい。反応開始時に予め調製したマグネシウムアミド
化合物、無水アルコール、あるいは固体の沃素を少量添
加することによって反応を容易に開始することができ
る。反応時間は通常1から30時間、好ましくは3から20
時間、特に好ましくは5から12時間である。第一工程で
の反応温度が高すぎた場合などに、溶液に一部2ハロゲ
ン化マグネシウムの析出固体が見られる時、あるいは未
反応のマグネシウムが残存する時には次の工程の反応前
に分離、除去することもできる。
【0015】本発明の特徴でもあるが、2ハロゲン化マ
グネシウムあるいは未反応のマグネシウム金属が共存し
たままマグネシウムアミド化合物を含む反応溶液をその
まま次の工程の反応に用いることができる。また従来、
先に有機マグネシウムハロゲン化物を製造し、その後ア
ミンとの反応でアミノマグネシウムハライドを製造して
いるが、有機マグネシウムハロゲン化物を製造する際に
は2ハロゲン化マグネシウムの生成を伴う副反応が起こ
りやすい。しかるに本発明によれば、有機マグネシウム
ハロゲン化物を製造、単離することなくアミノマグネシ
ウムハライドを製造するために副反応による2ハロゲン
化マグネシウムの生成を抑えることができる。
【0016】第二工程では第一工程で生成したマグネシ
ウムアミド化合物とアルコキシシラン化合物とを反応さ
せアミノアルコキシシランを製造する。アルコキシシラ
ン化合物としては、テトラアルコキシシラン、アルキル
トリアルコキシシラン、ジアルキルジアルコキシシラ
ン、ハロゲノトリアルコキシシラン、ジハロゲノジアル
コキシシラン、トリハロゲノアルコキシシラン、アルキ
ルハロゲノジアルコキシシラン、アルキルジハロゲノア
ルコキシシラン、ジアルキルハロゲノアルコキシシラ
ン、及びそれらの混合物などが挙げられ、アルキル基、
アルコキシ基の炭素数としては1から24である。この
内、テトラアルコキシシラン、アルキルトリアルコキシ
シランが最も好適に用いられ、具体例としては、テトラ
メトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプ
ロポキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルト
リメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ブチ
ルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシランな
どが挙げられる。特にテトラメトキシシランが好まし
い。
【0017】この反応では所望の反応生成物以外にマグ
ネシウムアルコキシハロゲン化合物が生成し、従ってこ
のマグネシウムアルコキシハロゲン化合物を不溶性の固
体生成物として濾過あるいは遠心分離し、残りの反応溶
液から所望のアミノアルコキシシランを蒸留などで単離
できる。
【0018】第二工程の反応において、各成分の接触
は、通常-20 〜140 ℃、好ましくは0〜100 ℃、特に好
ましくは20から80℃、時間は1 〜15時間、好ましくは3
から10時間行うことができる。マグネシウムアミド化合
物及びアルコキシシラン化合物の各成分の使用量は、ア
ミド基と目的物であるアミノアルコキシシランとのモル
比によって変わる。ジアミノジアルコキシシランの場合
には、マグネシウムアミド化合物/アルコキシシラン化
合物のモル比は通常0.5 〜20倍、好ましくは1 〜5 倍で
ある。アルキルアミノジアルコキシシランの場合には、
マグネシウムアミド化合物/アルキルトリアルコキシシ
ラン化合物のモル比は通常0.1 〜10倍、好ましくは0.5
〜3 倍である。反応時間を短くするためにはモル比をあ
まり大きくすることが好ましいが、未反応のマグネシウ
ムアミド化合物の損失が大きく、マグネシウムアミド化
合物が高価である場合には製造費が高くなる。高価なマ
グネシウムアミド化合物の損失を避けるためには、モル
比を小さくすることが好ましいが、あまり小さくすると
ジアミノジアルコキシシランが必要な時にアミノトリア
ルコキシシランを副生する。各成分の接触順序は特に限
定されないが、マグネシウムアミド化合物に所望のアル
コキシシランを所望の量だけ添加することが好ましい。
【0019】本発明において、生成物のアミノアルコキ
シシランとして好適に製造できるものは、ジ(多環状パ
ーヒドロアミド)ジメトキシシラン、アルキル(多環状
パーヒドロアミド)ジメトキシシランであり、その具体
例としては、ジ(パーヒドロイソキノリノ)ジメトキシ
シラン、ジ(パーヒドロキノリノ)ジメトキシシラン、
エチル(パーヒドロイソキノリノ)ジメトキシシラン、
プロピル(パーヒドロイソキノリノ)ジメトキシシラ
ン、ブチル(パーヒドロイソキノリノ)ジメトキシシラ
ンが挙げられ、ジ(パーヒドロイソキノリノ)ジメトキ
シシランの場合は、ジ(シスパーヒドロイソキノリノ)
ジメトキシシラン、ジ(トランスパーヒドロイソキノリ
ノ)ジメトキシシラン、(トランスパーヒドロイソキノ
リノ)(シスパーヒドロイソキノリノ)ジメトキシシラ
ンの三種類の異性体が挙げられる。
【0020】本発明のアミノアルコキシシランは、α−
オレフィンの重合触媒成分として用いることが出来る。
【0021】
【実施例】以下に、実施例を挙げて、本発明についてさ
らに具体的に説明する。本発明は、これらの実施例のみ
に限定されるものではない。
【0022】実施例1 温度計、還流冷却管、滴下ロートを備えた容量1000mlの
フラスコ内にスターラーピースを入れ、真空ポンプを用
いてフラスコ内を窒素置換した後、マグネシウム金属を
4.85g 、テトラヒドロフランを150ml 、沃素50mg、滴下
ロートにはパーヒドロイソキノリン( トランス/シス=
1/3.2)30ml(0.2mol)、n ブチルクロライドを21ml、テト
ラヒドロフランを150ml を入れた。フラスコ内を撹拌し
ながら、滴下ロートから徐々に混合溶液を1/4 滴下し、
フラスコの水浴温度を制御して反応温度を40℃に上げ、
反応を開始した。さらに40℃で5時間ほどかけて滴下を
終了し、さらに5時間55℃にで反応を継続した。その
後、残留物を濾過分離し反応溶液を得た。次に、再度滴
下ロートにテトラメトキシシランを29.8ml入れ、60℃に
保って、3時間で滴下した。この後、70から80℃でテト
ラヒドロフランを留去しながらn ヘプタンを同量添加
し、8時間反応を継続した。この間、テトラヒドロフラ
ンが200ml ほど留去し、二回に分けて200ml のn ヘプタ
ンをフラスコに追加した。原料のマグネシウム金属、反
応で生成したメトキシマグネシウムクロライドの固体を
濾過分離し、ヘプタン30mlで3回洗滌し、ろ液、洗滌液
を蒸留して目的物であるがジ(パーヒドロイソキノリ
ル)ジメトキシシラン ( トランス-トランス、トラン
ス- シス、シス- シス異性体は約6/36/58) を得た。
沸点は181 ℃/1mmHgであり、ガスクロマトグラフィーに
おける純度は97.5% であり、不純物として(パーヒドロ
イソキノリノ)トリメトキシシラン、パーヒドロイソキ
ノリンが検出された。この時のジ(パーヒドロイソキノ
リノ)ジメトキシシランの原料パーヒドロイソキノリン
基準での収率は77.6%であった。
【0023】実施例2 パーヒドロイソキノリンとしてシス50モル% 、トランス
50モル% のものを使用した以外は実施例1と同様に反応
を行った。その結果、得られたジ(パーヒドロイソキノ
リル)ジメトキシシランは、ガスクロマトグラフィーに
おいてトランス・トランス、シス・トランス、シス・シ
スの異性体が順に検出され、各々約25%、50%、25%の
混合物であることがわかった。純度は97.1% であり、不
純物として(パーヒドロイソキノリノ)トリメトキシシ
ラン、パーヒドロイソキノリンが検出された。この時の
ジ(パーヒドロイソキノリノ)ジメトキシシランの原料
パーヒドロイソキノリン基準での収率は78.9%であっ
た。
【0024】実施例3 温度計、還流冷却管、滴下ロートを備えた容量1000mlの
フラスコ内にスターラーピースを入れ、真空ポンプを用
いてフラスコ内を窒素置換した後、マグネシウム金属を
4.85g 、イソプロピルエーテルを150ml 、沃素50mg、滴
下ロートにはパーヒドロイソキノリン( トランス/シス
=1/3.2)30ml(0.2mol)、n ブチルクロライドを21ml、テ
トラヒドロフランを150ml を入れた。フラスコ内を撹拌
しながら、滴下ロートから徐々に混合溶液を1/4 滴下
し、フラスコの水浴温度を制御して反応温度を55℃に保
つようにして反応を開始した。55℃で5時間ほどかけて
滴下を終了し、さらに5時間60℃にで反応を継続した。
次に、再度滴下ロートにテトラメトキシシランを29.8ml
入れ、60℃に保って、3時間で滴下した。この後、70か
ら80℃でテトラヒドロフランを留去しながらn ヘプタン
を同量添加し、8時間反応を継続した。この間、テトラ
ヒドロフランが200ml ほど留去し、二回に分けて200ml
のn ヘプタンをフラスコに追加した。原料のマグネシウ
ム金属、反応で生成したメトキシマグネシウムクロライ
ドの固体を濾過分離し、ヘプタン30mlで3回洗滌し、ろ
液、洗滌液を蒸留して目的物であるがジ(パーヒドロイ
ソキノリル)ジメトキシシラン ( トランス- トラン
ス、トランス- シス、シス- シス異性体は約6/36/5
8) を得た。沸点は181 ℃/1mmHgであり、ガスクロマト
グラフィーにおける純度は97.0% であり、不純物として
(パーヒドロイソキノリノ)トリメトキシシラン、パー
ヒドロイソキノリンが検出された。この時のジ(パーヒ
ドロイソキノリノ)ジメトキシシランの原料パーヒドロ
イソキノリン基準での収率は85.4%であった。
【0025】実施例4 パーヒドロイソキノリンとしてシス50モル% 、トランス
50モル% のものを使用した以外は実施例3 と同様に反応
を行った。その結果、得られたジ(パーヒドロイソキノ
リル)ジメトキシシランは、ガスクロマトグラフィーに
おいてトランス・トランス、シス・トランス、シス・シ
スの異性体が順に検出され、各々約25%、50%、25%の
混合物であることがわかった。純度は96.8% であり、不
純物として(パーヒドロイソキノリノ)トリメトキシシ
ラン、パーヒドロイソキノリンが検出された。この時の
ジ(パーヒドロイソキノリノ)ジメトキシシランの原料
パーヒドロイソキノリン基準での収率は86.2%であっ
た。
【0026】
【発明の効果】本発明の製造方法により、反応性が非常
に高く、取扱いに注意を要する有機金属化合物を直接原
料として用いることなく、入手が容易に可能な原料だけ
で簡単な操作によってアミノアルコキシシランを高い収
率で製造することができる。特に反応性が低いN−H結
合を有する多環状第2 級アミン化合物から、立体的に非
常に嵩高い多環状パーヒドロアミノ基を二個有するジ
(多環状パーヒドロアミノ)ジメトキシシランなどのジ
(多環状アミノ)ジアルコキシシランを容易に製造する
ことができ、それらはα−オレフィン重合触媒成分とし
て有用である。また、本発明においては、多環状パーヒ
ドロアミノ基の異性体分率を制御して製造することがで
きる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一工程でマグネシウム、ハロゲン化炭
    化水素、第2級アミンとを反応させてマグネシウムアミ
    ド化合物を生成し、第二工程で該マグネシウムアミド化
    合物とアルコキシシランとを反応させることを特徴とす
    るアミノアルコキシシランの製造方法。
JP3163298A 1998-02-13 1998-02-13 アミノアルコキシシランの製造方法 Pending JPH11228584A (ja)

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