JPH11106390A - アミノシラン化合物の製法 - Google Patents
アミノシラン化合物の製法Info
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- JPH11106390A JPH11106390A JP27108097A JP27108097A JPH11106390A JP H11106390 A JPH11106390 A JP H11106390A JP 27108097 A JP27108097 A JP 27108097A JP 27108097 A JP27108097 A JP 27108097A JP H11106390 A JPH11106390 A JP H11106390A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 α−オレフィン重合においてポリマーの立体
規則性を高めるための触媒成分として有用なジ(多環状
アミノ)ジアルコキシシランの製造方法を提供する。 【解決手段】 第2級多環状アミンと有機マグネシウム
化合物との反応でジ(多環状アミノ)マグネシウムを製
造し、該ジ(多環状アミノ)マグネシウムとテトラアル
コキシシランとの反応でジ(多環状アミノ)ジアルコキ
シシランを製造することを特徴とするアミノシラン化合
物の製法。
規則性を高めるための触媒成分として有用なジ(多環状
アミノ)ジアルコキシシランの製造方法を提供する。 【解決手段】 第2級多環状アミンと有機マグネシウム
化合物との反応でジ(多環状アミノ)マグネシウムを製
造し、該ジ(多環状アミノ)マグネシウムとテトラアル
コキシシランとの反応でジ(多環状アミノ)ジアルコキ
シシランを製造することを特徴とするアミノシラン化合
物の製法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アミノシラン化合
物の新規な製造方法に関する。
物の新規な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アミノシラン化合物は、α−オレフィン
重合においてポリマーの立体規則性を高めるための触媒
成分として数多く提案されている。例えば、特開平3-74
393 号、同7-118320号、同7-173212号、同8-100019号各
公報にはアルキル(炭化水素アミノ)ジアルコキシシラ
ン、あるいは、特開平8-120021号、同8-143621号各公報
には、ピペリジル基、ピロリジル基などの環状アミノ基
含有シラン化合物を用いるα−オレフィンの重合方法が
開示されている。
重合においてポリマーの立体規則性を高めるための触媒
成分として数多く提案されている。例えば、特開平3-74
393 号、同7-118320号、同7-173212号、同8-100019号各
公報にはアルキル(炭化水素アミノ)ジアルコキシシラ
ン、あるいは、特開平8-120021号、同8-143621号各公報
には、ピペリジル基、ピロリジル基などの環状アミノ基
含有シラン化合物を用いるα−オレフィンの重合方法が
開示されている。
【0003】アミノシラン化合物の合成法としては、有
機リチウム化合物とアミンとの反応で得られるリチウム
アミドとアルキル(トリアルコキシ)シランとの反応が
特開平3-74393 号公報に記載されている。
機リチウム化合物とアミンとの反応で得られるリチウム
アミドとアルキル(トリアルコキシ)シランとの反応が
特開平3-74393 号公報に記載されている。
【0004】また、特開平8-120021号、同8-143621号、
同9-67379 号各公報には、リチウムアミドとテトラジメ
トキシシランとの反応、あるいは、アルキルマグネシウ
ムハライドと炭化水素アミンとの反応で得られる炭化水
素アミノマグネシウムハライドと、テトラメトキシシラ
ンを反応する方法が記載されている。
同9-67379 号各公報には、リチウムアミドとテトラジメ
トキシシランとの反応、あるいは、アルキルマグネシウ
ムハライドと炭化水素アミンとの反応で得られる炭化水
素アミノマグネシウムハライドと、テトラメトキシシラ
ンを反応する方法が記載されている。
【0005】これまでに炭化水素アミノ基が立体的に非
常に嵩高いパーヒドロ多環状アミノ基で、しかも二個有
するジ(炭化水素アミノ)ジ(アルコキシ)シランの合
成法は知られていない。さらに炭化水素アミノ基がパー
ヒドロ多環状アミノ基であるシラン化合物を合成する
際、パーヒドロ多環状アミノ基にはシス、トランスの幾
何異性体があり、所望の割合の幾何異性体を含むジ(パ
ーヒドロ多環状アミノ)シラン化合物を合成する方法は
知られていない。また、原料の第2 級多環状アミンの窒
素−水素結合の水素の酸性度が非常に弱く、金属、金属
水素化物との反応性が低く、金属アミドは生成し難い等
の問題点がある。
常に嵩高いパーヒドロ多環状アミノ基で、しかも二個有
するジ(炭化水素アミノ)ジ(アルコキシ)シランの合
成法は知られていない。さらに炭化水素アミノ基がパー
ヒドロ多環状アミノ基であるシラン化合物を合成する
際、パーヒドロ多環状アミノ基にはシス、トランスの幾
何異性体があり、所望の割合の幾何異性体を含むジ(パ
ーヒドロ多環状アミノ)シラン化合物を合成する方法は
知られていない。また、原料の第2 級多環状アミンの窒
素−水素結合の水素の酸性度が非常に弱く、金属、金属
水素化物との反応性が低く、金属アミドは生成し難い等
の問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、第2級多環
状アミンと有機マグネシウム化合物との反応でジ(多環
状アミノ)マグネシウムを製造し、該ジ(多環状アミ
ノ)マグネシウムとテトラアルコキシシランとの反応で
ジ(多環状アミノ)ジアルコキシシランを製造すること
を特徴とするアミノシラン化合物の製法に関する。
状アミンと有機マグネシウム化合物との反応でジ(多環
状アミノ)マグネシウムを製造し、該ジ(多環状アミ
ノ)マグネシウムとテトラアルコキシシランとの反応で
ジ(多環状アミノ)ジアルコキシシランを製造すること
を特徴とするアミノシラン化合物の製法に関する。
【0007】また、本発明は、第2級多環状アミンと有
機アルミニウム化合物との反応で多環状アミノアルミニ
ウム化合物を製造し、該多環状アミノアルミニウム化合
物とテトラアルコキシシランとの反応でジ(多環状アミ
ノ)ジアルコキシシランを製造することを特徴とするア
ミノシラン化合物の製法に関する。
機アルミニウム化合物との反応で多環状アミノアルミニ
ウム化合物を製造し、該多環状アミノアルミニウム化合
物とテトラアルコキシシランとの反応でジ(多環状アミ
ノ)ジアルコキシシランを製造することを特徴とするア
ミノシラン化合物の製法に関する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明で用いられる第2
級多環状アミンとしては、以下の化合物が挙げられる。
級多環状アミンとしては、以下の化合物が挙げられる。
【0009】窒素原子とともに骨格を形成する炭素数が
7以上の第2級多環式アミンR3 NHである。該多環式
アミンとしては、全飽和多環式アミンであっても、環の
一部が不飽和である第2級多環式アミンであってもよ
い。中でも、第2 級パーヒドロ多環状アミンが本発明の
提案する製造法において好ましい。
7以上の第2級多環式アミンR3 NHである。該多環式
アミンとしては、全飽和多環式アミンであっても、環の
一部が不飽和である第2級多環式アミンであってもよ
い。中でも、第2 級パーヒドロ多環状アミンが本発明の
提案する製造法において好ましい。
【0010】R3 NHの具体例としては、下記の化学構
造式で示すように、パーヒドロインドール、パーヒドロ
イソインドール、パーヒドロキノリン、パーヒドロイソ
キノリン、パーヒドロカルバゾール、パーヒドロアクリ
ジン、パーヒドロフェナントリジン、パーヒドロベンゾ
(g) キノリン、パーヒドロベンゾ(h) キノリン、パーヒ
ドロベンゾ(f) キノリン、パーヒドロベンゾ(g) イソキ
ノリン、パーヒドロベンゾ(h) イソキノリン、パーヒド
ロベンゾ(f) イソキノリン、パーヒドロアセキノリン、
パーヒドロアセイソキノリン、パーヒドロイミノスチル
ベン、さらには前記アミンにおいて炭素原子上の水素原
子の一部がアルキル基、フェニル基、シクロアルキル基
で置換されたアミンとしてキナジリンなどを挙げること
ができる。
造式で示すように、パーヒドロインドール、パーヒドロ
イソインドール、パーヒドロキノリン、パーヒドロイソ
キノリン、パーヒドロカルバゾール、パーヒドロアクリ
ジン、パーヒドロフェナントリジン、パーヒドロベンゾ
(g) キノリン、パーヒドロベンゾ(h) キノリン、パーヒ
ドロベンゾ(f) キノリン、パーヒドロベンゾ(g) イソキ
ノリン、パーヒドロベンゾ(h) イソキノリン、パーヒド
ロベンゾ(f) イソキノリン、パーヒドロアセキノリン、
パーヒドロアセイソキノリン、パーヒドロイミノスチル
ベン、さらには前記アミンにおいて炭素原子上の水素原
子の一部がアルキル基、フェニル基、シクロアルキル基
で置換されたアミンとしてキナジリンなどを挙げること
ができる。
【0011】
【化1】
【0012】また、環の一部が不飽和であるR3 NHの
具体例としては、下記の化学構造式で示すように、1,2,
3,4-テトラヒドロキノリン、1,2,3,4-テトラヒドロイソ
キノリン、さらにはそれらの炭素原子上の水素原子の一
部がアルキル基、フェニル基、シクロアルキル基で置換
されたアミンを挙げることができる。
具体例としては、下記の化学構造式で示すように、1,2,
3,4-テトラヒドロキノリン、1,2,3,4-テトラヒドロイソ
キノリン、さらにはそれらの炭素原子上の水素原子の一
部がアルキル基、フェニル基、シクロアルキル基で置換
されたアミンを挙げることができる。
【0013】
【化2】
【0014】特に好ましいR3 NHは、パーヒドロキノ
リン、パーヒドロイソキノリン、1,2,3,4-テトラヒドロ
キノリン、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリンおよびそ
れらの誘導体を挙げることができる。
リン、パーヒドロイソキノリン、1,2,3,4-テトラヒドロ
キノリン、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリンおよびそ
れらの誘導体を挙げることができる。
【0015】本発明で用いられる有機マグネシウム化合
物としては、ジブチルマグネシウム、ブチルエチルマグ
ネシウム、ジヘキシルマグネシウムなどのジアルキルマ
グネシウムを挙げることができる。
物としては、ジブチルマグネシウム、ブチルエチルマグ
ネシウム、ジヘキシルマグネシウムなどのジアルキルマ
グネシウムを挙げることができる。
【0016】本発明で用いられる有機アルミニウム化合
物としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシル
アルミニウム、トリオクチルアルミニウムなどのトリア
ルキルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロライ
ド、ジエチルアルミニウムクロライド、セスキエチルア
ルミニウムクロライド、エチルアルミニウムジクロライ
ドなどのアルキルアルミニウムハライド、ジエチルアル
ミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイ
ドライド、セスキエチルアルミニウムハイドライドなど
のアルキルアルミニウムハイドライドを挙げることがで
きる。さらに有機アルミニウム化合物にアルモキサンも
含まれ、アルモキサンとは、一般式R'2AlOAlR'2 、R'2A
l(OAl(R')O) p R'2 、 (-Al(R')O-)q で示される直鎖
状、あるいは環状重合体である(R'は炭素数1〜10の炭
化水素基であり、p 、q は重合度であり、p は1以上、
q は4以上である)有機アルミニウムオキシ化合物であ
る。R'としてはメチル、エチル、プロピル、イソブチル
基が挙げられる。
物としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシル
アルミニウム、トリオクチルアルミニウムなどのトリア
ルキルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロライ
ド、ジエチルアルミニウムクロライド、セスキエチルア
ルミニウムクロライド、エチルアルミニウムジクロライ
ドなどのアルキルアルミニウムハライド、ジエチルアル
ミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイ
ドライド、セスキエチルアルミニウムハイドライドなど
のアルキルアルミニウムハイドライドを挙げることがで
きる。さらに有機アルミニウム化合物にアルモキサンも
含まれ、アルモキサンとは、一般式R'2AlOAlR'2 、R'2A
l(OAl(R')O) p R'2 、 (-Al(R')O-)q で示される直鎖
状、あるいは環状重合体である(R'は炭素数1〜10の炭
化水素基であり、p 、q は重合度であり、p は1以上、
q は4以上である)有機アルミニウムオキシ化合物であ
る。R'としてはメチル、エチル、プロピル、イソブチル
基が挙げられる。
【0017】上記の有機マグネシウム化合物あるいは有
機アルミニウム化合物は、いずれも不活性炭化水素の溶
液として本発明の反応に使用でき、それ故に本発明の最
終段階において生成物を不活性炭化水素の溶液として分
離し、それを重合の触媒成分に用いることができる。ま
た、重合触媒活性を低下させる要因であるエーテルなど
の極性炭化水素を溶媒として用いることなく本発明のシ
ラン化合物を製造できる。
機アルミニウム化合物は、いずれも不活性炭化水素の溶
液として本発明の反応に使用でき、それ故に本発明の最
終段階において生成物を不活性炭化水素の溶液として分
離し、それを重合の触媒成分に用いることができる。ま
た、重合触媒活性を低下させる要因であるエーテルなど
の極性炭化水素を溶媒として用いることなく本発明のシ
ラン化合物を製造できる。
【0018】該不活性炭化水素溶媒としては、例えば、
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキ
サン、ミネラルオイル、ベンゼン、トルエン、キシレン
を用いることができる。特に好ましい不活性炭化水素溶
媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の低沸点
脂肪族炭化水素溶媒である。
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキ
サン、ミネラルオイル、ベンゼン、トルエン、キシレン
を用いることができる。特に好ましい不活性炭化水素溶
媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の低沸点
脂肪族炭化水素溶媒である。
【0019】本発明のテトラアルコキシシランとして
は、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テ
トラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラ
イソブトキシシランなどが挙げられる。中でも、テトラ
メトキシシランが好ましい。
は、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テ
トラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラ
イソブトキシシランなどが挙げられる。中でも、テトラ
メトキシシランが好ましい。
【0020】本発明の第2級多環状アミンのうち、例え
ば、パーヒドロイソキノリンはシス、トランスの幾何異
性体を有し、従って合成されるジ(パーヒドロイソキノ
リノ)ジアルコキシシランはジ(シス−パーヒドロイソ
キノリノ)ジアルコキシシラン、ジ(トランス−パーヒ
ドロイソキノリノ)ジアルコキシシラン、(シス−パー
ヒドロイソキノリノ)(トランス−パーヒドロイソキノ
リノ)ジアルコキシシランの三種類の幾何異性体が存在
する。また、化学反応においては幾何異性体の反応性が
必ずしも同じではなく、二段階の化学反応を含む反応生
成物の異性体分布を制御する必要がある。
ば、パーヒドロイソキノリンはシス、トランスの幾何異
性体を有し、従って合成されるジ(パーヒドロイソキノ
リノ)ジアルコキシシランはジ(シス−パーヒドロイソ
キノリノ)ジアルコキシシラン、ジ(トランス−パーヒ
ドロイソキノリノ)ジアルコキシシラン、(シス−パー
ヒドロイソキノリノ)(トランス−パーヒドロイソキノ
リノ)ジアルコキシシランの三種類の幾何異性体が存在
する。また、化学反応においては幾何異性体の反応性が
必ずしも同じではなく、二段階の化学反応を含む反応生
成物の異性体分布を制御する必要がある。
【0021】本発明の合成方法に従えば、パーヒドロイ
ソキノリンはシス、トランス体各々a モル% 、100 −a
モル% とすれば、ジ(シス−パーヒドロイソキノリノ)
ジアルコキシシランがa ×a/100 モル% 、ジ(トランス
−パーヒドロイソキノリノ)ジアルコキシシランが(100
−a)×(100−a)/100モル% 、(シス−パーヒドロイソキ
ノリノ)(トランス−パーヒドロイソキノリノ)ジアル
コキシシランが2 ×(100−a)/100モル% である。
ソキノリンはシス、トランス体各々a モル% 、100 −a
モル% とすれば、ジ(シス−パーヒドロイソキノリノ)
ジアルコキシシランがa ×a/100 モル% 、ジ(トランス
−パーヒドロイソキノリノ)ジアルコキシシランが(100
−a)×(100−a)/100モル% 、(シス−パーヒドロイソキ
ノリノ)(トランス−パーヒドロイソキノリノ)ジアル
コキシシランが2 ×(100−a)/100モル% である。
【0022】本発明でまず第一に不活性炭化水素溶媒中
で有機マグネシウム化合物あるいは有機アルミニウム化
合物と第2級多環状アミンとの反応を行ってジ(多環状
アミノ)マグネシウムあるいは多環状アミノアルミニウ
ム化合物を合成する。
で有機マグネシウム化合物あるいは有機アルミニウム化
合物と第2級多環状アミンとの反応を行ってジ(多環状
アミノ)マグネシウムあるいは多環状アミノアルミニウ
ム化合物を合成する。
【0023】この反応において、各成分の接触は通常-3
0 〜100 ℃、好ましくは-10 〜80℃、時間は1 〜360 分
行うことができる。
0 〜100 ℃、好ましくは-10 〜80℃、時間は1 〜360 分
行うことができる。
【0024】各成分の使用量は、第2級多環状アミン/
有機マグネシウム化合物あるいは有機アルミニウム化合
物の金属モル比で通常20〜0.05、好ましくは3 〜0.1 で
ある。反応時間を短くするためにはモル比を1 未満にす
ることが特に好ましいが、生成物を単離せずに次の反応
を続けて行うためには有機マグネシウム化合物の場合2
以上、有機アルミニウム化合物の場合1 以上にすること
が特に好ましい。各成分の接触順序は特に限定されない
が、第2級多環状アミンに有機マグネシウム化合物ある
いは有機アルミニウム化合物を添加することが好まし
い。
有機マグネシウム化合物あるいは有機アルミニウム化合
物の金属モル比で通常20〜0.05、好ましくは3 〜0.1 で
ある。反応時間を短くするためにはモル比を1 未満にす
ることが特に好ましいが、生成物を単離せずに次の反応
を続けて行うためには有機マグネシウム化合物の場合2
以上、有機アルミニウム化合物の場合1 以上にすること
が特に好ましい。各成分の接触順序は特に限定されない
が、第2級多環状アミンに有機マグネシウム化合物ある
いは有機アルミニウム化合物を添加することが好まし
い。
【0025】続いて、ジ(多環状アミノ)マグネシウム
あるいは多環状アミノアルミニウム化合物と、テトラア
ルコキシシランとの反応を行ってジ(多環状アミノ)ジ
アルコシシランを合成する。
あるいは多環状アミノアルミニウム化合物と、テトラア
ルコキシシランとの反応を行ってジ(多環状アミノ)ジ
アルコシシランを合成する。
【0026】この反応ではジ(多環状アミノ)ジアルコ
キシシランと共に不溶解性のジアルコキシマグネシウム
化合物あるいはアルコキシアルミニウム化合物が生成
し、従って不溶性の固体生成物を濾過あるいは遠心分離
し、溶液から所望の生成物が単離できる。
キシシランと共に不溶解性のジアルコキシマグネシウム
化合物あるいはアルコキシアルミニウム化合物が生成
し、従って不溶性の固体生成物を濾過あるいは遠心分離
し、溶液から所望の生成物が単離できる。
【0027】この反応において、各成分の接触は通常-2
0 〜140 ℃、好ましくは0 〜100 ℃、時間は1 〜360 分
行うことができる。
0 〜140 ℃、好ましくは0 〜100 ℃、時間は1 〜360 分
行うことができる。
【0028】各成分の使用量は、ジ(多環状アミノ)マ
グネシウムあるいは多環状アミノアルミニウム化合物/
テトラアルコキシシランのモル比で通常20〜1 、好まし
くは5 〜1 である。反応時間を短くするためにはモル比
を3 以上にすることが特に好ましい。ジ(多環状アミ
ノ)ジアルコキシシランを単離せずに溶液として重合反
応に用いるためには、未反応のジ(多環状アミノ)マグ
ネシウムあるいは多環状アミノアルミニウム化合物が多
く残らない仕込み比、すなわちテトラアルコキシシラン
に対して多環状アミノ基と金属結合の仕込み量が倍以上
ではあるがそれを大きく越えないことが必要である。各
成分の接触順序は特に限定されないが、ジ(多環状アミ
ノ)マグネシウムあるいは多環状アミノアルミニウム化
合物にテトラメトキシシランを添加する事が好ましい。
グネシウムあるいは多環状アミノアルミニウム化合物/
テトラアルコキシシランのモル比で通常20〜1 、好まし
くは5 〜1 である。反応時間を短くするためにはモル比
を3 以上にすることが特に好ましい。ジ(多環状アミ
ノ)ジアルコキシシランを単離せずに溶液として重合反
応に用いるためには、未反応のジ(多環状アミノ)マグ
ネシウムあるいは多環状アミノアルミニウム化合物が多
く残らない仕込み比、すなわちテトラアルコキシシラン
に対して多環状アミノ基と金属結合の仕込み量が倍以上
ではあるがそれを大きく越えないことが必要である。各
成分の接触順序は特に限定されないが、ジ(多環状アミ
ノ)マグネシウムあるいは多環状アミノアルミニウム化
合物にテトラメトキシシランを添加する事が好ましい。
【0029】
【発明の効果】本発明の製造方法に従えば、取り扱いが
容易でかつ安価な原料を用いて、重合触媒成分として優
れたジ(多環状アミノ)ジアルコキシシラン、中でも、
ジ(パーヒドロイソキノリノ)ジメトキシシランを高い
収量で製造することができる。
容易でかつ安価な原料を用いて、重合触媒成分として優
れたジ(多環状アミノ)ジアルコキシシラン、中でも、
ジ(パーヒドロイソキノリノ)ジメトキシシランを高い
収量で製造することができる。
【0030】
実施例1 ジアルキルマグネシウムを用いた合成方法 滴下ロートを備えた容量200ml のフラスコ内にスターラ
ーピースを入れ、真空ポンプを用いてフラスコ内を窒素
置換した後、パーヒドロイソキノリン(シス78モル% 、
トランス22モル% )0.12mol とn-ヘプタン60mlを入れ
た。滴下ロートには1.6mol/lのn-ブチルエチルマグネシ
ウム- ヘプタン溶液37.5ml(0.06mol) を入れた。氷冷下
でn-ブチルエチルマグネシウム- ヘプタン溶液をフラス
コ内にゆっくりと滴下した後、60℃にて 6時間攪拌を行
い、ジ(パーヒドロイソキノリノ)マグネシウムを得
た。生成したジ(パーヒドロイソキノリノ)マグネシウ
ムを単離せずに、そのまま溶媒と共に次の反応系へ移送
した。
ーピースを入れ、真空ポンプを用いてフラスコ内を窒素
置換した後、パーヒドロイソキノリン(シス78モル% 、
トランス22モル% )0.12mol とn-ヘプタン60mlを入れ
た。滴下ロートには1.6mol/lのn-ブチルエチルマグネシ
ウム- ヘプタン溶液37.5ml(0.06mol) を入れた。氷冷下
でn-ブチルエチルマグネシウム- ヘプタン溶液をフラス
コ内にゆっくりと滴下した後、60℃にて 6時間攪拌を行
い、ジ(パーヒドロイソキノリノ)マグネシウムを得
た。生成したジ(パーヒドロイソキノリノ)マグネシウ
ムを単離せずに、そのまま溶媒と共に次の反応系へ移送
した。
【0031】次の反応系として、滴下ロートを備えた容
量500ml のガラスフィルター付きフラスコ内にスターラ
ーピースを入れ、真空ポンプを用いてフラスコ内を窒素
置換した後、予め合成したジ(パーヒドロイソキノリ
ノ)マグネシウム- ヘプタン溶液0.06mol を入れた。滴
下ロートには、テトラメトキシシランを0.06mol とn-ヘ
プタン60mlを入れた。室温下でテトラメトキシシラン-
ヘプタン溶液をフラスコ内にゆっくりと滴下した後、室
温にて1 時間、更に80℃にて6 時間攪拌を行った。目的
物が充分に生成しているのを確認した後に、ガラスフィ
ルターで沈殿物を濾過し、濾液を蒸留精製してジ(パー
ヒドロイソキノリノ)ジメトキシシランを得た。目的物
の異性体組成はガスクロマトグラフィーにより、ジ(シ
ス−パーヒドロイソキノリノ)ジメトキシシランが56モ
ル% 、ジ(トランス−パーヒドロイソキノリノ)ジメト
キシシランが6 モル% 、(シス−パーヒドロイソキノリ
ノ)(トランス−パーヒドロイソキノリノ)ジメトキシ
シランが38モル% であり、純度は98.6% であった。目的
物の沸点は180 ℃/1mmHgであり、この反応における収率
は90% であった。
量500ml のガラスフィルター付きフラスコ内にスターラ
ーピースを入れ、真空ポンプを用いてフラスコ内を窒素
置換した後、予め合成したジ(パーヒドロイソキノリ
ノ)マグネシウム- ヘプタン溶液0.06mol を入れた。滴
下ロートには、テトラメトキシシランを0.06mol とn-ヘ
プタン60mlを入れた。室温下でテトラメトキシシラン-
ヘプタン溶液をフラスコ内にゆっくりと滴下した後、室
温にて1 時間、更に80℃にて6 時間攪拌を行った。目的
物が充分に生成しているのを確認した後に、ガラスフィ
ルターで沈殿物を濾過し、濾液を蒸留精製してジ(パー
ヒドロイソキノリノ)ジメトキシシランを得た。目的物
の異性体組成はガスクロマトグラフィーにより、ジ(シ
ス−パーヒドロイソキノリノ)ジメトキシシランが56モ
ル% 、ジ(トランス−パーヒドロイソキノリノ)ジメト
キシシランが6 モル% 、(シス−パーヒドロイソキノリ
ノ)(トランス−パーヒドロイソキノリノ)ジメトキシ
シランが38モル% であり、純度は98.6% であった。目的
物の沸点は180 ℃/1mmHgであり、この反応における収率
は90% であった。
【0032】実施例2 ジアルキルアルミニウムハライドを用いた合成方法 滴下ロートを備えた容量200ml のフラスコ内にスターラ
ーピースを入れ、真空ポンプを用いてフラスコ内を窒素
置換した後、1.6mol/lのジエチルアルミニウムクロライ
ド- ヘプタン溶液75.0ml(0.12mol) を入れた。滴下ロー
トにはパーヒドロイソキノリン(シス78モル% 、トラン
ス22モル% )0.12mol を入れた。氷冷下でパーヒドロイ
ソキノリンをフラスコ内にゆっくりと滴下した後、60℃
にて 6時間攪拌を行い、パーヒドロイソキノリノエチル
アルミニウムウムクロライドを得た。生成したパーヒド
ロイソキノリノエチルアルミニウムクロライドを単離せ
ずに、そのまま溶媒と共に次の反応系へ移送した。
ーピースを入れ、真空ポンプを用いてフラスコ内を窒素
置換した後、1.6mol/lのジエチルアルミニウムクロライ
ド- ヘプタン溶液75.0ml(0.12mol) を入れた。滴下ロー
トにはパーヒドロイソキノリン(シス78モル% 、トラン
ス22モル% )0.12mol を入れた。氷冷下でパーヒドロイ
ソキノリンをフラスコ内にゆっくりと滴下した後、60℃
にて 6時間攪拌を行い、パーヒドロイソキノリノエチル
アルミニウムウムクロライドを得た。生成したパーヒド
ロイソキノリノエチルアルミニウムクロライドを単離せ
ずに、そのまま溶媒と共に次の反応系へ移送した。
【0033】次の反応系として、滴下ロートを備えた容
量500ml のガラスフィルター付きフラスコ内にスターラ
ーピースを入れ、真空ポンプを用いてフラスコ内を窒素
置換した後、予め合成したパーヒドロイソキノリノエチ
ルアルミニウムクロライド-ヘプタン溶液0.12mol を入
れた。滴下ロートにはテトラメトキシシランを0.06mol
とn-ヘプタン60mlを入れた。室温下でテトラメトキシシ
ラン- ヘプタン溶液をフラスコ内にゆっくりと滴下した
後、室温にて1 時間、更に80℃にて6 時間攪拌を行っ
た。目的物が充分に生成しているのを確認した後に、ガ
ラスフィルターで沈殿物を濾過し、濾液を蒸留精製して
ジ(パーヒドロイソキノリノ)ジメトキシシランを得
た。目的物の幾何異性体組成はガスクロマトグラフィー
により、ジ(シス−パーヒドロイソキノリノ)ジメトキ
シシランが57モル% 、ジ(トランス−パーヒドロイソキ
ノリノ)ジメトキシシランが5 モル% 、(シス−パーヒ
ドロイソキノリノ)(トランス−パーヒドロイソキノリ
ノ)ジメトキシシランが38モル% であり、純度は98.0%
であった。目的物の沸点は180 ℃/1mmHgであり、この反
応における収率は85% であった。
量500ml のガラスフィルター付きフラスコ内にスターラ
ーピースを入れ、真空ポンプを用いてフラスコ内を窒素
置換した後、予め合成したパーヒドロイソキノリノエチ
ルアルミニウムクロライド-ヘプタン溶液0.12mol を入
れた。滴下ロートにはテトラメトキシシランを0.06mol
とn-ヘプタン60mlを入れた。室温下でテトラメトキシシ
ラン- ヘプタン溶液をフラスコ内にゆっくりと滴下した
後、室温にて1 時間、更に80℃にて6 時間攪拌を行っ
た。目的物が充分に生成しているのを確認した後に、ガ
ラスフィルターで沈殿物を濾過し、濾液を蒸留精製して
ジ(パーヒドロイソキノリノ)ジメトキシシランを得
た。目的物の幾何異性体組成はガスクロマトグラフィー
により、ジ(シス−パーヒドロイソキノリノ)ジメトキ
シシランが57モル% 、ジ(トランス−パーヒドロイソキ
ノリノ)ジメトキシシランが5 モル% 、(シス−パーヒ
ドロイソキノリノ)(トランス−パーヒドロイソキノリ
ノ)ジメトキシシランが38モル% であり、純度は98.0%
であった。目的物の沸点は180 ℃/1mmHgであり、この反
応における収率は85% であった。
Claims (2)
- 【請求項1】 第2級多環状アミンと有機マグネシウム
化合物との反応でジ(多環状アミノ)マグネシウムを製
造し、該ジ(多環状アミノ)マグネシウムとテトラアル
コキシシランとの反応でジ(多環状アミノ)ジアルコキ
シシランを製造することを特徴とするアミノシラン化合
物の製法。 - 【請求項2】 第2級多環状アミンと有機アルミニウム
化合物との反応で多環状アミノアルミニウム化合物を製
造し、該多環状アミノアルミニウム化合物とテトラアル
コキシシランとの反応でジ(多環状アミノ)ジアルコキ
シシランを製造することを特徴とするアミノシラン化合
物の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27108097A JPH11106390A (ja) | 1997-10-03 | 1997-10-03 | アミノシラン化合物の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27108097A JPH11106390A (ja) | 1997-10-03 | 1997-10-03 | アミノシラン化合物の製法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11106390A true JPH11106390A (ja) | 1999-04-20 |
Family
ID=17495101
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27108097A Pending JPH11106390A (ja) | 1997-10-03 | 1997-10-03 | アミノシラン化合物の製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11106390A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005111089A3 (en) * | 2004-04-29 | 2006-03-16 | Exxonmobil Chem Patents Inc | Multi-donor catalyst system for the polymerization of olefins |
-
1997
- 1997-10-03 JP JP27108097A patent/JPH11106390A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005111089A3 (en) * | 2004-04-29 | 2006-03-16 | Exxonmobil Chem Patents Inc | Multi-donor catalyst system for the polymerization of olefins |
US7183234B2 (en) | 2004-04-29 | 2007-02-27 | Exxonmobil Chemical Patents Inc. | Multi-donor catalyst system for the polymerization of olefins |
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