JPH11228541A - 2−アルコキシ−6−アミノ−3−ピリジンカルボン酸化合物の製造方法 - Google Patents

2−アルコキシ−6−アミノ−3−ピリジンカルボン酸化合物の製造方法

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JPH11228541A
JPH11228541A JP10044427A JP4442798A JPH11228541A JP H11228541 A JPH11228541 A JP H11228541A JP 10044427 A JP10044427 A JP 10044427A JP 4442798 A JP4442798 A JP 4442798A JP H11228541 A JPH11228541 A JP H11228541A
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JP
Japan
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lower alkyl
hydrogen atom
compound
alkyl group
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JP10044427A
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English (en)
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Shirou Kato
志朗 賀登
Yoshimi Hirokawa
美視 広川
Tamaki Horikawa
環 堀川
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Dainippon Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡便かつ高収率で、工業的に有利な2−アル
コキシ−6−アミノ−3−ピリジンカルボン酸化合物の
製造方法の提供。 【解決手段】 下記式(I) 【化1】 (式中、R1 は低級アルキル基、R2 は置換基を有して
いてもよいフェニル基等、R3 はカルボン酸の保護基、
Xは水素原子又はハロゲン原子、nは0、1又は2。)
で表される化合物に下記式(II) 【化2】 (式中、R4 は水素原子、低級アルキル基等、R5 は水
素原子又は低級アルキル基。)で表される化合物を反応
させ、必要に応じてさらに脱保護とハロゲン化のいずれ
か一方又は両方を行うことを特徴とする下記式(III) 【化3】 (式中、R31は水素原子又はカルボン酸の保護基、X1
は水素原子又はハロゲン原子、R1 、R4 及びR5 は前
掲に同じもの。)で表される化合物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セロトニン3及び
ドーパミンD2 の両受容体に強力に拮抗作用を示す
(R)−5−ブロモ−N−(1−エチル−4−メチルヘ
キサヒドロ−1H−1,4−ジアゼピン−6−イル)−
2−メトキシ−6−メチルアミノ−3−ピリジンカルボ
キサミド(以下、化合物Aと称することもある)の中間
体として有用な5−ブロモ−2−メトキシ−6−メチル
アミノ−3−ピリジンカルボン酸及びその関連化合物の
2−アルコキシ−6−アミノ−3−ピリジンカルボン酸
化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】特開平
9−100276号公報には、下記化7で示される5−
ブロモ−2−メトキシ−6−メチルアミノ−3−ピリジ
ンカルボン酸の製造方法が記載されている。
【0003】
【化7】
【0004】(式中、R1 は直鎖状又は分枝状のC1
6 アルキル基を意味する。)
【0005】しかし、上記化7の方法では、出発原料が
高価であり、工程1において−78℃の低温下で反応を
行わなけれならず大量での反応が困難である。さらに、
工程3においてアミンの置換反応の位置選択性が悪いた
め反応収率が満足できるものではなく、従って、化合物
Aの中間体である式(G)の化合物を大量に製造できる
製造方法の確立が要望されている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、5−ブロ
モ−2−メトキシ−6−メチルアミノ−3−ピリジンカ
ルボン酸を簡便かつ工業的に有利に製造する方法につい
て種々検討した結果、入手しやすい2,6−ジクロロ−
3−ピリジンカルボン酸を出発原料とし、高収率で得ら
れる後記式(I)の化合物にアミン誘導体を反応させる
か、或いは必要に応じてさらに加水分解及びハロゲン化
を行うことにより、前記製造方法と比べ、低コストで収
率よく、5−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルアミノ
−3−ピリジンカルボン酸及びその関連化合物である2
−アルコキシ−6−アミノ−3−ピリジンカルボン酸化
合物を製造できることを見いだした。
【0007】本発明によれば、下記式(I)
【0008】
【化8】
【0009】(式中、R1 は低級アルキル基を意味し、
2 は低級アルキル基又は置換基を有していてもよいフ
ェニル基を意味し、R3 はカルボン酸の保護基を意味
し、Xは水素原子又はハロゲン原子を意味し、nは0、
1又は2を意味する。)で表される化合物に下記式(I
I)
【0010】
【化9】
【0011】〔式中、R4 は水素原子、低級アルキル
基、シクロアルキル基、シクロアルキル(低級)アルキ
ル基又は置換基を有していてもよいベンジル基を意味
し、R5 は水素原子又は低級アルキル基を意味する。〕
で表される化合物を反応させること、又は必要に応じて
さらに脱保護とハロゲン化のいずれか一方又は両方を行
うことを特徴とする下記式(III)
【0012】
【化10】
【0013】(式中、R31は水素原子又はカルボン酸の
保護基を意味し、X1 は水素原子又はハロゲン原子を意
味し、R1 、R4 及びR5 は前掲に同じものを意味す
る。)で表される化合物の製造方法が提供される。
【0014】本明細書における用語を以下に説明する。
【0015】低級アルキル基は、特に断らない限り炭素
原子数1〜6のものを意味し、直鎖状又は分枝鎖状のい
ずれでもよい。「低級アルキル基」の具体例としては、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イ
ソブチル、ペンチル、ヘキシルが挙げられる。「シクロ
アルキル基」とは、炭素原子数3〜8のものを意味し、
具体例としてはシクロプロピル、シクロブチル、シクロ
ペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオ
クチルが挙げられる。「シクロアルキル(低級)アルキ
ル基」とは、上記「シクロアルキル基」が置換している
炭素原子数1〜4のアルキル基を意味し、例えばシクロ
プロピルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシ
ルメチルが挙げられる。「ハロゲン原子」とは、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素を意味するが、臭素及び塩素が
好ましい。「置換基を有していてもよいフェニル基」と
は、低級アルキル,低級アルコキシ及びハロゲンから選
ばれる1〜2個で置換されていてもよいフェニル基を意
味し、例えばフェニル基;2−,3−又は4−メチルフ
ェニル;2−,3−又は4−メトキシフェニル;2−,
3−又は4−クロロフェニル;2−,3−又は4−ブロ
モフェニルが挙げられる。「カルボン酸の保護基」と
は、加水分解又は加水素分解により容易に脱離するもの
を意味し、例えば、低級アルキル基、低級アルキル,低
級アルコキシ及びハロゲンから選ばれる1〜2個で置換
基されていてもよいベンジル基が挙げられるが、低級ア
ルキル基が好ましく、メチル基及びエチル基が特に好ま
しい。
【0016】上記本発明の製造方法において、式(I)
におけるXが水素原子であり、ハロゲン化を必須要件と
する製造方法により、X1 がハロゲン原子である式(II
I)の化合物を得ることができる。
【0017】また、上記本発明の製造方法において、式
(I)におけるR3 がカルボン酸の保護基、好ましくは
低級アルキル基であり、脱保護、好ましくは加水分解を
必須要件とする製造方法とする製造方法により、R31
水素原子である式(III)の化合物を得ることができる。
【0018】また、上記本発明の製造方法において、式
(I)におけるXが水素原子で、R3 がカルボン酸の保
護基、好ましくは低級アルキル基であり、ハロゲン化及
び脱保護、好ましくは加水分解を必須要件とする製造方
法により、R31が水素原子であり、X1 がハロゲン原子
である式(III)の化合物を得ることができる。上記ハロ
ゲン化及び脱保護はいずれを先に行ってもよいが、ハロ
ゲン化を先に行う方が好ましい。
【0019】また、上記本発明の製造方法において、ハ
ロゲン化及び/又は脱保護を行わない場合には下記式
(III')
【0020】
【化11】
【0021】(式中、R1 、R3 、R4 、R5 及びXは
前掲に同じものを意味する。)で表される化合物を得る
ことができる。
【0022】本発明の製造方法によって得られる式(II
I)の化合物のうち、R5 が水素原子である化合物が好ま
しく、R1 及びR4 がいずれもメチル基であり、X1
臭素原子である化合物がさらに好ましい。
【0023】特に好ましい式(III)の化合物としては、
以下の化合物が挙げられる。5−ブロモ−2−メトキシ
−6−メチルアミノ−3−ピリジンカルボン酸、メチル
5−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルアミノ−3−
ピリジンカルボキシレート、及びエチル 5−ブロモ−
2−メトキシ−6−メチルアミノ−3−ピリジンカルボ
キシレート。
【0024】本発明の製造法によって得られる他の式
(III)の化合物としては、例えば、以下の化合物が挙げ
られる。
【0025】5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルア
ミノ−3−ピリジンカルボン酸、5−ブロモ−2−メト
キシ−6−アミノ−3−ピリジンカルボン酸、5−ブロ
モ−6−エチルアミノ−2−メトキシ−3−ピリジンカ
ルボン酸、5−クロロ−6−エチルアミノ−2−メトキ
シ−3−ピリジンカルボン酸、5−ブロモ−2−エトキ
シ−6−メチルアミノ−3−ピリジンカルボン酸、2−
メトキシ−6−メチルアミノ−3−ピリジンカルボン
酸、5−クロロ−2−エトキシ−6−メチルアミノ−3
−ピリジンカルボン酸、5−クロロ−2−イソプロポキ
シ−6−メチルアミノ−3−ピリジンカルボン酸、5−
ブロモ−6−シクロプロピルアミノ−2−メトキシ−3
−ピリジンカルボン酸、及び5−ブロモ−6−シクロプ
ロピルメチルアミノ−2−メトキシ−3−ピリジンカル
ボン酸。
【0026】メチル 5−ブロモ−2−メトキシ−6−
アミノ−3−ピリジンカルボキシレート、エチル 5−
ブロモ−6−エチルアミノ−2−メトキシ−3−ピリジ
ンカルボキシレート、メチル 5−クロロ−2−メトキ
シ−6−メチルアミノ−3−ピリジンカルボキシレー
ト、エチル 5−ブロモ−2−エトキシ−6−メチルア
ミノ−3−ピリジンカルボキシレート、プロピル 2−
メトキシ−6−メチルアミノ−3−ピリジンカルボキシ
レート、メチル 5−クロロ−2−イソプロポキシ−6
−メチルアミノ−3−ピリジンカルボキシレート、ベン
ジル 5−クロロ−2−メトキシ−6−メチルアミノ−
3−ピリジンカルボキシレート、エチル 5−ブロモ−
6−シクロプロピルアミノ−2−メトキシ−3−ピリジ
ンカルボキシレート、及びメチル 5−ブロモ−6−シ
クロプロピルメチルアミノ−2−メトキシ−3−ピリジ
ンカルボキシレート。
【0027】上記本発明の製法で製造された式(III)の
化合物のうち特定の化合物を用い、特開平9−1002
76号公報に記載の方法に従い、アミド化することによ
り化合物Aに導くことができる。また、式(III)の化合
物を用い、同様に化合物Aの関連化合物にも導くことが
できる。
【0028】本発明の製法によると、アミノ化、ハロゲ
ン化、脱保護の各反応の組み合わせにより以下に示す5
種類が可能であり、その方法により製造される式(III)
の化合物を以下に示す。
【0029】(1)アミノ化のみ 式(III)の化合物:R31がカルボン酸の保護基のもの。
【0030】(2)アミノ化と脱保護: 式(III)の化合物:R31が水素原子のもの。
【0031】(3)アミノ化とハロゲン化: 式(III)の化合物:R31がカルボン酸の保護基で、X1
がハロゲン原子のもの。
【0032】(4)アミノ化、脱保護、次いでハロゲン
化: 式(III)の化合物:R31が水素原子で、X1 がハロゲン
原子のもの。
【0033】(5)アミノ化、ハロゲン化、次いで脱保
護: 式(III)の化合物:R31が水素原子で、X1 がハロゲン
原子のもの。
【0034】なお、上記(4)と(5)では、脱保護と
ハロゲン化反応の順番が入れ換った点のみが異なり、生
成される式(III)の化合物は同じである。
【0035】本発明の製法について以下に詳しく説明す
る。
【0036】(a)アミノ化――式(I)の化合物と式
(II)の化合物との反応は、常圧又は加圧下に適当な溶
媒中で行われる。使用する溶媒としては、例えば、メタ
ノール,エタノールなどのアルコール類、ベンゼン,ト
ルエン,キシレンのような芳香族炭化水素類、ジエチル
エーテル,テトラヒドロフラン,ジオキサンのようなエ
ーテル類、塩化メチレン,クロロホルムのようなハロゲ
ン化炭化水素類、酢酸エチル、アセトン、アセトニトリ
ル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、エ
チレングリコール、水等が挙げられ、これらの溶媒はそ
れぞれ単独で或いは2種以上混合して用いることができ
る。反応温度は、通常、約10℃〜約200 ℃、好ましくは
約30℃〜約100 ℃の範囲内とすることができる。また、
式(II)の化合物は、式(I)の化合物1モルに対し、
通常、約1モル量〜約10モル量、好ましくは約1モル量
〜約2モル量の割合で反応に供することができる。
【0037】(b)脱保護――本脱保護は、通常、加水
分解又は加水素分解により行われる。
【0038】即ち、必要に応じて行われる加水分解は常
法に従って行うことができ、例えば、適当な溶媒中で酸
性又は塩基性条件下に水と接触することにより行われ
る。溶媒としては、例えば、メタノール,エタノール,
イソプロパノールのようなアルコール類、アセトニトリ
ル、ジオキサン、水又はこれらの混液が用いられる。酸
の具体例としては、塩酸,硫酸のような鉱酸が挙げられ
る。塩基の具体例としては、水酸化ナトリウム,水酸化
カリウムのような水酸化アルカリ、炭酸ナトリウム,炭
酸カリウムのような炭酸アルカリが挙げられる。反応温
度は、通常約20℃〜150 ℃である。
【0039】また、必要に応じて行われる加水素分解は
常法に従って行うことができ、例えば適当な溶媒中でパ
ラジウム炭素,ラネーニッケル等の触媒の存在下、水素
と反応させることにより行われる。溶媒としては、例え
ばエタノール,メタノールのようなアルコール類、水、
酢酸、ジオキサン、テトラヒドロフランなどが用いられ
る。反応温度は、通常約0℃〜80℃であり、常圧又は加
圧下に行われる。
【0040】(c)ハロゲン化――必要に応じて行われ
るハロゲン化は、常圧下に適当な溶媒中で式(II)の化
合物に塩素、臭素、ヨウ素、N−ブロムスクシンイミ
ド、N−クロロスクシンイミドのようなハロゲン化剤を
反応させることにより行われる。使用する溶媒として
は、例えば、ベンゼン,トルエン,キシレンのような芳
香族炭化水素類、ジエチルエーテル,テトラヒドロフラ
ン,ジオキサンのようなエーテル類、塩化メチレン,ク
ロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類、エタノー
ル,イソプロパノールのようなアルコール類、酢酸エチ
ル、アセトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、水等
が挙げられ、これらの溶媒はそれぞれ単独で或いは2種
以上混合して用いることができる。反応温度は、通常、
約−10℃〜約150 ℃で行われ、好ましくは約10℃〜約12
0 ℃の範囲である。また、ハロゲノスクシンイミドは、
式(II)の化合物1モルに対し、通常、約1モル量〜約
1.5 モル量の割合で使用される。
【0041】式(II)の化合物は市販されているか、又
は自体公知の方法で製造することができる。
【0042】式(I)の化合物は、例えば、下記化12
に示す工程により製造することができる。なお、化12
における式(Ia)、(Ib)及び(Ic)の化合物も
式(I)の化合物に含まれる。
【0043】
【化12】
【0044】(式中、X' はハロゲン原子を意味し、
n' は1又は2を意味し、R1 、R2 、R3 、X及びn
は前掲に同じものを意味する。)
【0045】以下に、各工程について説明する。
【0046】工程1:カルボン酸の保護基導入 常法によりカルボン酸の保護基を導入することができ
る。後記参考例1(1)に本反応を具体的に示す。
【0047】工程2:チオ基導入 p−トルエンチオールのようなアリールチオール類、エ
チルチオールのような低級アルキルチオールを用い、適
当な溶媒中、約−30℃〜約0℃で反応させることにより
行うことができる。後記参考例1(2)に本反応を具体
的に示す。
【0048】工程3:アルコキシ基導入 ナトリウムメトキシドのようなナトリウム低級アルコキ
シドを用い、例えばメタノールのアルコ−ル類を用いた
適当な溶媒中、約0℃〜約60℃で反応させることにより
行うことができる。後記参考例1(3)に本反応を具体
的に示す。
【0049】工程4:ハロゲン化 前記本発明の製法の項で述べたハロゲン化と同様の方法
で行うことができる。
【0050】工程5:酸化 m−クロロ過安息香酸のような酸化剤を過剰に用い、塩
化メチレン,クロロホルムのような溶媒中、約0℃〜約
5℃で反応を行う。後記参考例1(4)及び参考例2に
本反応を具体的に示す。
【0051】上記化11に示す方法によれば、工程1〜
工程5を適宜組み合わせることにより所望の式(I)の
化合物を製造することができる。
【0052】上記製法により生成する式(I)及び(II
I)の化合物は、クロマトグラフィー,再結晶,再沈澱等
の常法により単離,精製することができる。
【0053】
【実施例】以下に参考例及び実施例を挙げて本発明をさ
らに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない。化合物の同定は元素分析値,マ
ス・スペクトル,IRスペクトル,NMRスペクトル等
により行った。
【0054】また、以下の参考例及び実施例において、
記載の簡略化のために次の略号を使用することもある。
【0055】 J :結合定数、 s :一重線、 d :二重線、 br-s :幅広い一重線。
【0056】参考例 1―― メチル 2−メトキシ−6−(4−メチルフェニル)ス
ルフィニル−3−ピリジンカルボキシレートの製造:
【0057】(1)工程1: 2,6−ジクロロ−3−
ピリジンカルボン酸 50.0 g (0.26 mol)のメタノール溶
液 500 ml に濃硫酸 5 ml を加え20時間加熱還流した。
冷後、溶媒を減圧で留去し、残渣を20%重曹水で中和
し、析出した固体を濾取した。これを水でよく洗浄し、
室温で送風乾燥後、メチル 2,6−ジクロロ−3−ピ
リジンカルボキシレート53.0 gを得た。
【0058】(2)工程2: 上記生成物 51.4 g (0.2
5 mol)のジメチルホルムアミド溶液 250 ml に、別途調
製したカリウムp−トルエンチオレート溶液Aを−25℃
で滴下し、これを1時間攪拌した後、氷水にあけ、酢酸
エチル−n−ヘキサン(2:1)の混合液で抽出した。
抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥後、溶媒を減圧で留去して粗製のメチル 2−クロ
ロ−6−(4−メチルフェニル)チオ−3−ピリジンカ
ルボキシレート73.3 gを得た。なお、溶液Aはp−トル
エンチオール 32.5 g (0.26 mol)のジメチルホルムアミ
ド 150 ml に、室温でカリウムtert−ブトキシド 30.7
g (0.27 mol)を少しずつ加え、15分攪拌して調製した。
【0059】(3)工程3:上記生成物 73.3 g (0.25
mol)のテトラヒドロフラン溶液 500 ml に、室温で28%
ナトリウムメトキシド 48.2 g (0.25 mol)のメタノール
溶液を加え、1時間加熱還流した。冷後、析出した無機
塩を濾去し、濾液を減圧で濃縮した。残渣をクロロホル
ムで溶かし、これを水洗し、飽和食塩水で洗浄後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去して、
メチル 2−メトキシ−6−(4−メチルフェニル)チ
オ−3−ピリジンカルボキシレート 72.8 g を油状物と
して得た。
【0060】(4)工程5:上記生成物 2.4 g (8.3 mm
ol) の塩化メチレン溶液 20 mlに氷冷下、約80% m−ク
ロロ過安息香酸 2.4 g (約11 mmol)を加え、室温で45分
間攪拌した。反応液を飽和重曹水で中和し、クロロホル
ムで抽出し、さらに重曹水、水、飽和食塩水の順で洗浄
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧で留去
して粗製の目的物 2.44 g を得た。
【0061】参考例 2―― メチル 2−メトキシ−6−(4−メチルフェニル)ス
ルホニル−3−ピリジンカルボキシレートの製造:
【0062】工程5: 参考例1(3)で得られたメチ
ル 2−メトキシ−6−(4−メチルフェニル)チオ−
3−ピリジンカルボキシレート上記生成物 3.1 g (11 m
mol)の塩化メチレン溶液 30 mlに、氷冷下、約80% m−
クロロ過安息香酸 6.3 g (約29mmol)を加え、室温で45
分間攪拌した。反応液を飽和重曹水で中和し、クロロホ
ルムで抽出し、さらに重曹水、水、飽和食塩水の順で洗
浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧で留
去して粗製の目的物 3.5 gを得た。
【0063】実施例 1―― メチル 2−メトキシ−6−メチルアミノ−3−ピリジ
ンカルボキシレートの製造:
【0064】参考例1で得られたメチル 2−メトキシ
−6−(4−メチルフェニル)スルフィニル−3−ピリ
ジンカルボキシレート 50.0 g (0.16 mol)のジメチルホ
ルムアミド 500 ml 溶液に、内温60℃で、30%メチルア
ミンのエタール溶液 85.0 g(0.82 mol)をジメチルホル
ムアミド 500 ml で希釈した溶液を1時間かけて滴下
し、そのまま60℃で2.5 時間攪拌した。冷後、水を加
え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を重曹水、水、飽和
食塩水の順で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
溶媒を減圧で留去して粗製の生成物48.0 gを得た。これ
を酢酸エチルで結晶化して結晶を濾取して目的物14.4 g
を得た。 融点 120〜122℃(エタノール−n−ヘキサンか
ら再結晶)
【0065】1H−NMRスペクトル(CDCl3,δppm): 2.
97 (3H, d, J=5.0Hz), 3.82 (3H, s),3.98 (3H, s), 4.
85 (1H, br-s), 5.95 (1H, d, J=8.5Hz), 8.01 (1H, d,
J=8.5Hz)
【0066】実施例 2―― 2−メトキシ−6−メチルアミノ−3−ピリジンカルボ
ン酸の製造:
【0067】(1) 参考例2で得られたメチル 2−
メトキシ−6−(4−メチルフェニル)スルホニル−3
−ピリジンカルボキシレート 2.5 g (7.8 mmol) のジメ
チルホルムアミド 30 ml溶液に、内温60℃で30%メチル
アミンのエタール溶液 8.7 g (84 mmol)をジメチルホル
ムアミド 10 mlで希釈した溶液をゆっくり滴下し、その
まま60℃で1時間攪拌した。冷却後、水を加え、酢酸エ
チル−n−ヘキサン(1:1)混合液で抽出した。抽出
液を重曹水、水、飽和食塩水の順で洗浄後、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥し、溶媒を減圧で留去して粗製のメチ
ル 2−メトキシ−6−メチルアミノ−3−ピリジンカ
ルボキシレートを得た。
【0068】(2) 上記生成物の2N水酸化ナトリウ
ム水溶液 8.4 ml (16.8 mmol) 及びメタノール 5 ml の
溶液を1時間還流した。冷後メタノールを減圧で留去
し、残渣を酢酸エチルで2回洗浄した。水層は、濃塩酸
でpH3に調整し、析出した固体を濾取して目的物 1.2
gを得た。 融点 168〜169℃(エタノールから再結晶)
【0069】1H−NMRスペクトル(DMSO-d6,δppm):
2.83 (3H, d, J=5.0Hz), 3.85 (3H, s), 6.03 (1H, d,
J=8.5Hz), 7.25 (1H, br-s), 7.80 (1H, d, J=8.5Hz),
11.64(1H, s)
【0070】実施例 3―― メチル 5−ブロム−2−メトキシ−6−メチルアミノ
−3−ピリジンカルボキシレートの製造:
【0071】実施例1で得られたメチル 2−メトキシ
−6−メチルアミノ−3−ピリジンカルボキシレート1
4.5 g (0.074 mol)のジメチルホルムアミド溶液 70 ml
に氷冷下でN−ブロムスクシンイミド14.5 g (0.081 mo
l)のジメチルホルムアミド溶液75 mlを滴下した。室温
で30分間攪拌した後、反応液に氷水を加えて析出した固
体を濾取した。これをn−ヘキサン100 mlで洗浄し、減
圧で乾燥して、目的物18.0 gを固体として得た。 融点 136〜138℃(n−ヘキサン−ジエチルエー
テルから再結晶)
【0072】1H−NMRスペクトル(CDCl3,δppm): 3.
08 (3H, d, J=5.0Hz), 3.82 (3H, s),4.02 (3H, s), 5.
37 (1H, br-s), 8.15 (1H, s)
【0073】実施例 4―― 5−ブロム−2−メトキシ−6−メチルアミノ−3−ピ
リジンカルボン酸の製造:
【0074】実施例2で得られた2−メトキシ−6−メ
チルアミノ−3−ピリジンカルボン酸 1.0 g (5.5 mmo
l) のジメチルホルムアミド溶液 10 mlにN−ブロムス
クシンイミド 1.1 g (6.2 mmol) を少しずつ加え、80℃
で1.5 時間加熱攪拌した。冷後、反応液を氷水にあけ析
出固体を濾取し、これを水で十分に洗浄後、送風乾燥し
て目的物1.4 g を得た。 融点 224〜225℃
【0075】1H−NMRスペクトル(DMSO-d6,δppm):
2.92 (3H, d, J=5Hz), 3.88 (3H, s),7.08 (1H, d, J=5
Hz), 7.98 (1H, s), 12.08 (1H, s)
【0076】実施例 5―― 5−ブロム−2−メトキシ−6−メチルアミノ−3−ピ
リジンカルボン酸の製造:
【0077】実施例3で得られたメチル 5−ブロム−
2−メトキシ−6−メチルアミノ−−3−ピリジンカル
ボキシレート 18.0 g (0.065 mmol)を用い、実施例2
(2)と同様に反応・処理して目的物16.9 gを得た。
【0078】
【発明の効果】本発明の製法によれば、合成中間体とし
て有用な2−アルコキシ−6−アミノ−3−ピリジンカ
ルボン酸化合物を簡便に、かつ高収率で工業的に有利に
製造することができる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I) 【化1】 (式中、R1 は低級アルキル基を意味し、R2 は低級ア
    ルキル基又は置換基を有していてもよいフェニル基を意
    味し、R3 はカルボン酸の保護基を意味し、Xは水素原
    子又はハロゲン原子を意味し、nは0、1又は2を意味
    する。)で表される化合物に下記式(II) 【化2】 〔式中、R4 は水素原子、低級アルキル基、シクロアル
    キル基、シクロアルキル(低級)アルキル基又は置換基
    を有していてもよいベンジル基を意味し、R5 は水素原
    子又は低級アルキル基を意味する。〕で表される化合物
    を反応させること、又は必要に応じてさらに脱保護とハ
    ロゲン化のいずれか一方又は両方を行うことを特徴とす
    る下記式(III) 【化3】 (式中、R31は水素原子又はカルボン酸の保護基を意味
    し、X1 は水素原子又はハロゲン原子を意味し、R1
    4 及びR5 は前掲に同じものを意味する。)で表され
    る化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 式(I)におけるXが水素原子であり、
    ハロゲン化を必須要件とする請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 式(I)におけるR3 が低級アルキル基
    であり、脱保護として加水分解を必須要件とする請求項
    1記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 式(I)におけるXが水素原子であり、
    3 が低級アルキル基であり、脱保護として加水分解を
    行った後、ハロゲン化を行うことを必須要件とする請求
    項1記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 式(I)におけるXが水素原子であり、
    3 が低級アルキル基であり、ハロゲン化を行った後、
    脱保護として加水分解を行うことを必須要件とする請求
    項1記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 下記式(I) 【化4】 (式中、R1 は低級アルキル基を意味し、R2 は低級ア
    ルキル基又は置換基を有していてもよいフェニル基を意
    味し、R3 はカルボン酸の保護基を意味し、Xは水素原
    子又はハロゲン原子を意味し、nは0、1又は2を意味
    する。)で表される化合物に下記式(II) 【化5】 〔式中、R4 は水素原子、低級アルキル基、シクロアル
    キル基、シクロアルキル(低級)アルキル基又は置換基
    を有していてもよいベンジル基を意味し、R5 は水素原
    子又は低級アルキル基を意味する。〕で表される化合物
    を反応させることを特徴とする下記式(III') 【化6】 (式中、R1 、R3 、R4 、R5 及びXは前掲に同じも
    のを意味する。)で表される化合物の製造方法。
  7. 【請求項7】 R5 が水素原子である請求項1〜6のい
    ずれか一項に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 R1 及びR4 がいずれもメチル基であ
    り、R5 が水素原子である請求項1〜6のいずれか一項
    に記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 式(III)の化合物が5−ブロモ−2−メ
    トキシ−6−メチルアミノ−3−ピリジンカルボン酸、 メチル 5−ブロモ−2−メトキシ−6−メチルアミノ
    −3−ピリジンカルボキシレート、及びエチル 5−ブ
    ロモ−2−メトキシ−6−メチルアミノ−3−ピリジン
    カルボキシレートから選ばれるいずれかの化合物である
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の製造方法。
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