JPH11227343A - 熱転写受容シート - Google Patents
熱転写受容シートInfo
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- JPH11227343A JPH11227343A JP10029629A JP2962998A JPH11227343A JP H11227343 A JPH11227343 A JP H11227343A JP 10029629 A JP10029629 A JP 10029629A JP 2962998 A JP2962998 A JP 2962998A JP H11227343 A JPH11227343 A JP H11227343A
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- resin layer
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Abstract
(57)【要約】
【課題】各種のサーマルプリンターに対して、優れた印
画適性を有し、カールの発生がほとんど無く、しかも低
コスト紙基材を用いた熱転写受容シートを提供するもの
である。 【解決手段】支持体と熱転写受容層を有する熱転写受容
シートにおいて、支持体が紙基材上に少なくとも1層を
発泡樹脂層とし、その上層を無発泡樹脂層とする複数の
樹脂層が、ダイを用いて押出して構成され、該樹脂層上
に受容層が設けてなる熱転写受容シートである。
画適性を有し、カールの発生がほとんど無く、しかも低
コスト紙基材を用いた熱転写受容シートを提供するもの
である。 【解決手段】支持体と熱転写受容層を有する熱転写受容
シートにおいて、支持体が紙基材上に少なくとも1層を
発泡樹脂層とし、その上層を無発泡樹脂層とする複数の
樹脂層が、ダイを用いて押出して構成され、該樹脂層上
に受容層が設けてなる熱転写受容シートである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写受容シート
に関するものである。更に詳しく述べるならば、本発明
は、サーマルプリンター、特に染料熱転写プリンターに
適し、カールの発生が殆どなく、画質が良好で、銀塩写
真類似の画像が得られ、かつコスト的にも有利な熱転写
受容シート(以下、単に受容シートと記す)に関するも
のである。
に関するものである。更に詳しく述べるならば、本発明
は、サーマルプリンター、特に染料熱転写プリンターに
適し、カールの発生が殆どなく、画質が良好で、銀塩写
真類似の画像が得られ、かつコスト的にも有利な熱転写
受容シート(以下、単に受容シートと記す)に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、サーマルプリンター、特に鮮明な
フルカラー画像がプリント可能な染料熱転写プリンター
が注目されてきた。染料熱転写プリンターは、染料イン
クシートに、受容シートの染料染着性樹脂を含む受容層
を重ね合わせ、サーマルヘッドなどから供給される熱に
より、染料層の所要箇所の染料を所定濃度だけ受容層上
に転写して画像を形成するものである。インクシート
は、イエロー、マゼンタおよびシアンの3色、あるいは
これにブラックを加えた4色の染料からなる。フルカラ
ー画像は、インクシートの各色の染料を受容シートに順
に繰り返し転写することによって得られる。
フルカラー画像がプリント可能な染料熱転写プリンター
が注目されてきた。染料熱転写プリンターは、染料イン
クシートに、受容シートの染料染着性樹脂を含む受容層
を重ね合わせ、サーマルヘッドなどから供給される熱に
より、染料層の所要箇所の染料を所定濃度だけ受容層上
に転写して画像を形成するものである。インクシート
は、イエロー、マゼンタおよびシアンの3色、あるいは
これにブラックを加えた4色の染料からなる。フルカラ
ー画像は、インクシートの各色の染料を受容シートに順
に繰り返し転写することによって得られる。
【0003】このようなサーマルヘッド付プリンターに
おいて、良好なプリント印画を得るために、一軸ないし
二軸延伸フィルムや多層構造フィルム(合成紙)などの
シート上に、染料染着性樹脂を主成分として含む画像受
容層を形成した受容シートが用いられることが多い。こ
のようなシートは、厚さが均一で、柔軟性があり、しか
もセルロース繊維からなる紙に比べて熱伝導度が低いな
どの利点があり、このため、均一で濃度の高い転写画像
が得られるという長所がある。
おいて、良好なプリント印画を得るために、一軸ないし
二軸延伸フィルムや多層構造フィルム(合成紙)などの
シート上に、染料染着性樹脂を主成分として含む画像受
容層を形成した受容シートが用いられることが多い。こ
のようなシートは、厚さが均一で、柔軟性があり、しか
もセルロース繊維からなる紙に比べて熱伝導度が低いな
どの利点があり、このため、均一で濃度の高い転写画像
が得られるという長所がある。
【0004】しかし、上記のようなフィルムまたは合成
紙をシート状支持体として用いた受容シートに熱転写記
録を施すと、熱によりフィルムの延伸応力が開放され
て、熱収縮し、その結果受容シートのカール(プリント
カール)が大きくなりプリンター中の走行が困難とな
り、また得られるプリントの商品価値を著しく低下させ
る等の欠点があった。
紙をシート状支持体として用いた受容シートに熱転写記
録を施すと、熱によりフィルムの延伸応力が開放され
て、熱収縮し、その結果受容シートのカール(プリント
カール)が大きくなりプリンター中の走行が困難とな
り、また得られるプリントの商品価値を著しく低下させ
る等の欠点があった。
【0005】このようなカールを防止するために、比較
的熱収縮性の低いPETなどの延伸フィルムや紙基材を
芯材にし、その両面に上記のようなフィルムまたは合成
紙を積層した積層構造の支持体が使用されている。PE
Tなどの延伸フィルムは高平滑性を有し、芯材に用いた
場合、プリンターの高速度化・高画質化に対応でき好ま
しいが、コストが上昇してしまう。
的熱収縮性の低いPETなどの延伸フィルムや紙基材を
芯材にし、その両面に上記のようなフィルムまたは合成
紙を積層した積層構造の支持体が使用されている。PE
Tなどの延伸フィルムは高平滑性を有し、芯材に用いた
場合、プリンターの高速度化・高画質化に対応でき好ま
しいが、コストが上昇してしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、各種のサー
マルプリンターに対して、優れた印画適性を有し、カー
ルの発生がほとんど無く、表面の光沢性が良好で、しか
も低コスト紙基材を用いた熱転写受容シートを提供しよ
うとするものである。
マルプリンターに対して、優れた印画適性を有し、カー
ルの発生がほとんど無く、表面の光沢性が良好で、しか
も低コスト紙基材を用いた熱転写受容シートを提供しよ
うとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、紙基材を
用いた受容シートについて鋭意研究を行った。受容シー
トの支持体としては、一般に紙基材の両面に合成紙など
のフィルム層を積層した多層構造の支持体が用いられて
いる。その積層方法としては、一般にドライラミネート
法が行われ、その際に用いられる接着剤としては、ポリ
エーテル系、ポリエステル系、などの高分子樹脂成分
に、ポリイソシアネート系、エポキシ系等の硬化剤を配
合したものが挙げられる。しかしながら、これらの接着
剤を用いて、紙基材上にフィルム層を積層した場合、紙
基材表面の繊維形状に基づく凹凸がフィルム層表面上に
も転写され、この凹凸により記録ヘッドの熱の伝達が不
均一となるため、画像部分において白抜け等が起こり十
分に鮮明な画質が得られなかった。
用いた受容シートについて鋭意研究を行った。受容シー
トの支持体としては、一般に紙基材の両面に合成紙など
のフィルム層を積層した多層構造の支持体が用いられて
いる。その積層方法としては、一般にドライラミネート
法が行われ、その際に用いられる接着剤としては、ポリ
エーテル系、ポリエステル系、などの高分子樹脂成分
に、ポリイソシアネート系、エポキシ系等の硬化剤を配
合したものが挙げられる。しかしながら、これらの接着
剤を用いて、紙基材上にフィルム層を積層した場合、紙
基材表面の繊維形状に基づく凹凸がフィルム層表面上に
も転写され、この凹凸により記録ヘッドの熱の伝達が不
均一となるため、画像部分において白抜け等が起こり十
分に鮮明な画質が得られなかった。
【0008】本発明者等は、紙基材に発泡樹脂層と無発
泡樹脂層をダイを用いて押出して樹脂層を構成し、その
上に受容層を設けることで、課題を解決できることを見
出し、本発明に至ったのである。
泡樹脂層をダイを用いて押出して樹脂層を構成し、その
上に受容層を設けることで、課題を解決できることを見
出し、本発明に至ったのである。
【0009】本発明は、支持体と熱転写受容層を有する
熱転写受容シートにおいて、支持体が紙基材上に少なく
とも1層を発泡樹脂層とし、その上層を無発泡樹脂層と
する複数の樹脂層が、ダイを用いて押出して構成され、
該樹脂層上に受容層が設けられてなることを特徴とする
熱転写受容シートである。また、上記の受容シートの発
泡樹脂層及び無発泡樹脂層がいずれもポリオレフィン樹
脂層であることが好ましい。更に、上記受容シートの受
容層の反対面にポリオレフィン層がダイを用いて押出し
て構成することが好ましい。
熱転写受容シートにおいて、支持体が紙基材上に少なく
とも1層を発泡樹脂層とし、その上層を無発泡樹脂層と
する複数の樹脂層が、ダイを用いて押出して構成され、
該樹脂層上に受容層が設けられてなることを特徴とする
熱転写受容シートである。また、上記の受容シートの発
泡樹脂層及び無発泡樹脂層がいずれもポリオレフィン樹
脂層であることが好ましい。更に、上記受容シートの受
容層の反対面にポリオレフィン層がダイを用いて押出し
て構成することが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、支持体が紙基材上に少
なくとも1層を発泡樹脂層とし、その上層を無発泡樹脂
層とする複数の樹脂層が、ダイを用いて押出して構成さ
れることが特徴である。発泡樹脂層を複数層有してもよ
く、また無発泡樹脂層を複数層有してもよいが、必ず発
泡樹脂層は1層以上有し、受容層を形成する最表層には
無発泡樹脂層を有する構成である。発泡樹脂層と無発泡
樹脂層の複数樹脂層の構成によりサーマルヘッドからの
熱エネルギーを有効に受容層に伝達し、高感度化を達成
しかつリボンを介在してのサーマルヘッドとの密着性が
向上し高画質化な印画を得ることができるのである。
なくとも1層を発泡樹脂層とし、その上層を無発泡樹脂
層とする複数の樹脂層が、ダイを用いて押出して構成さ
れることが特徴である。発泡樹脂層を複数層有してもよ
く、また無発泡樹脂層を複数層有してもよいが、必ず発
泡樹脂層は1層以上有し、受容層を形成する最表層には
無発泡樹脂層を有する構成である。発泡樹脂層と無発泡
樹脂層の複数樹脂層の構成によりサーマルヘッドからの
熱エネルギーを有効に受容層に伝達し、高感度化を達成
しかつリボンを介在してのサーマルヘッドとの密着性が
向上し高画質化な印画を得ることができるのである。
【0011】紙基材としては、木材パルプを主成分とす
る天然パルプ基材が、適度な断熱性、クッション性を有
し、かつコスト的にも有利なこと等から好ましく用いら
れる。中でも、高平滑化のためにカレンダー処理された
ものがより好ましく用いられ、必要に応じて顔料を含有
した塗工層を有してもよい。具体的には、上質紙、アー
ト紙、コート紙、ラミネート紙、片艶紙、含浸紙、板紙
等が挙げられる。原紙その坪量は、50〜250g/m
2が好ましい。
る天然パルプ基材が、適度な断熱性、クッション性を有
し、かつコスト的にも有利なこと等から好ましく用いら
れる。中でも、高平滑化のためにカレンダー処理された
ものがより好ましく用いられ、必要に応じて顔料を含有
した塗工層を有してもよい。具体的には、上質紙、アー
ト紙、コート紙、ラミネート紙、片艶紙、含浸紙、板紙
等が挙げられる。原紙その坪量は、50〜250g/m
2が好ましい。
【0012】原紙は、通常の紙用各種添加剤、例えば乾
燥紙力増強剤(カチオン化澱粉、カチオン化ポリアクリ
ルアミド等)、サイズ剤(脂肪酸塩、ロジン、マレイン
化ロジン、カチオン化サイズ剤、反応性サイズ剤等)、
填料(クレー、カオリン、チタン等)、湿潤紙力増強剤
(メラミン樹脂、エポキシ化ポリアミド樹脂等)、定着
剤(硫酸アルミニウム、カチオン化デンプン等)、PH
調節剤(苛性ソーダ、炭酸ソーダ等)などの1種以上を
含んでもいてもよい。また原紙は水溶性高分子添加剤、
サイズ剤、無機電解質、吸湿性物質、顔料、染料、PH
調節剤などの1種以上を含む処理液でタブサイズ、又は
サイズプレスされたものであってもよい。
燥紙力増強剤(カチオン化澱粉、カチオン化ポリアクリ
ルアミド等)、サイズ剤(脂肪酸塩、ロジン、マレイン
化ロジン、カチオン化サイズ剤、反応性サイズ剤等)、
填料(クレー、カオリン、チタン等)、湿潤紙力増強剤
(メラミン樹脂、エポキシ化ポリアミド樹脂等)、定着
剤(硫酸アルミニウム、カチオン化デンプン等)、PH
調節剤(苛性ソーダ、炭酸ソーダ等)などの1種以上を
含んでもいてもよい。また原紙は水溶性高分子添加剤、
サイズ剤、無機電解質、吸湿性物質、顔料、染料、PH
調節剤などの1種以上を含む処理液でタブサイズ、又は
サイズプレスされたものであってもよい。
【0013】発泡樹脂層および無発泡樹脂層を含む樹脂
層に用いられる樹脂として、高密度ポリエチレン、中密
度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブテン、ポリペンテン等のポリオレフィン系樹
脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート等
のポリエステル系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリウレタン
系樹脂等が挙げられる。発泡樹脂層、無発泡樹脂層は異
なる樹脂で形成しても構わないが、同種の樹脂を用いる
ことが各層間の密着性を向上させる点で好ましい。中で
も発泡樹脂層、無発泡樹脂層のいずれもがポリオレフィ
ン系樹脂層であると紙基材との密着性がよく、また比較
的安価であるので最も好ましい。
層に用いられる樹脂として、高密度ポリエチレン、中密
度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブテン、ポリペンテン等のポリオレフィン系樹
脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート等
のポリエステル系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリウレタン
系樹脂等が挙げられる。発泡樹脂層、無発泡樹脂層は異
なる樹脂で形成しても構わないが、同種の樹脂を用いる
ことが各層間の密着性を向上させる点で好ましい。中で
も発泡樹脂層、無発泡樹脂層のいずれもがポリオレフィ
ン系樹脂層であると紙基材との密着性がよく、また比較
的安価であるので最も好ましい。
【0014】また、樹脂層には、例えば白色度調整のた
めに、無機微粒子、有機微粒子、蛍光増白剤等が使用さ
れ、さらに帯電防止剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、光安定剤等の添加物を配合してもよい。
めに、無機微粒子、有機微粒子、蛍光増白剤等が使用さ
れ、さらに帯電防止剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、光安定剤等の添加物を配合してもよい。
【0015】発泡樹脂層に配合される発泡剤としては、
公知の樹脂発泡剤が使用でき、例えばプロパン、ブタ
ン、ペンタン等の炭化水素ガス、アゾジカルボンアミ
ド、ジニトロペンタメチレンテトラミン、アゾジカルボ
ンアミド、ジニトロペンタメチレンテトラミン、アゾジ
イソブチロニトリルや重炭酸ソーダ、炭酸アンモニウム
等が挙げられる。なお、発泡倍率は1.1〜2.0程度
が好ましい。
公知の樹脂発泡剤が使用でき、例えばプロパン、ブタ
ン、ペンタン等の炭化水素ガス、アゾジカルボンアミ
ド、ジニトロペンタメチレンテトラミン、アゾジカルボ
ンアミド、ジニトロペンタメチレンテトラミン、アゾジ
イソブチロニトリルや重炭酸ソーダ、炭酸アンモニウム
等が挙げられる。なお、発泡倍率は1.1〜2.0程度
が好ましい。
【0016】本発明は、このような複数の樹脂層をダイ
によって押出して構成すること以外は特に限定するもの
ではない。例えば、発泡樹脂層、無発泡樹脂層を1層づ
つ構成する場合は、第1のダイから発泡剤を含まない無
発泡樹脂層用樹脂を冷却ロール上に溶融押出して無発泡
樹脂層を形成し、該無発泡樹脂層を加圧ロールと冷却ロ
ールとのニップに導き、別に、紙基材を加圧ロールに沿
うようにして該ニップに導き、該ニップの紙基材と無発
泡樹脂層の間に第2のダイから発泡剤を有する発泡樹脂
層用樹脂を溶融押出しすることで、紙基材上に、発泡樹
脂層、無発泡樹脂層の順に樹脂層が形成できる。
によって押出して構成すること以外は特に限定するもの
ではない。例えば、発泡樹脂層、無発泡樹脂層を1層づ
つ構成する場合は、第1のダイから発泡剤を含まない無
発泡樹脂層用樹脂を冷却ロール上に溶融押出して無発泡
樹脂層を形成し、該無発泡樹脂層を加圧ロールと冷却ロ
ールとのニップに導き、別に、紙基材を加圧ロールに沿
うようにして該ニップに導き、該ニップの紙基材と無発
泡樹脂層の間に第2のダイから発泡剤を有する発泡樹脂
層用樹脂を溶融押出しすることで、紙基材上に、発泡樹
脂層、無発泡樹脂層の順に樹脂層が形成できる。
【0017】紙基材と樹脂層からなる支持体の厚さは、
20〜350μmの範囲が好ましい。支持体の厚さが2
0μm未満であると、得られる受容シートの機械的強度
が不十分となるばかりでなく、その硬さや、変形に対す
る反発力が不十分となり、印画の際に生じる受容シート
のカールを十分に防止できないという不都合を生ずるこ
とがある。また、厚さが350μmを越えると、得られ
る受容シートの厚さが過大になることがある。所定容積
のプリンターでは、受容シート収容容積に限度があり、
受容シートの厚さの増大は、当然プリンター内蔵受容シ
ート収容枚数の低下を招く。この場合、所定枚数の受容
シートを収容しようとすれば、プリンターの容積を大き
くしなければならず、プリンターのコンパクト化が困難
となる。なお、発泡樹脂層の厚みとしては5〜100μ
m程度が好ましく、無発泡樹脂層の厚みとしては、2〜
30μm程度が好ましい。
20〜350μmの範囲が好ましい。支持体の厚さが2
0μm未満であると、得られる受容シートの機械的強度
が不十分となるばかりでなく、その硬さや、変形に対す
る反発力が不十分となり、印画の際に生じる受容シート
のカールを十分に防止できないという不都合を生ずるこ
とがある。また、厚さが350μmを越えると、得られ
る受容シートの厚さが過大になることがある。所定容積
のプリンターでは、受容シート収容容積に限度があり、
受容シートの厚さの増大は、当然プリンター内蔵受容シ
ート収容枚数の低下を招く。この場合、所定枚数の受容
シートを収容しようとすれば、プリンターの容積を大き
くしなければならず、プリンターのコンパクト化が困難
となる。なお、発泡樹脂層の厚みとしては5〜100μ
m程度が好ましく、無発泡樹脂層の厚みとしては、2〜
30μm程度が好ましい。
【0018】本発明の受容シートにおいては、このよう
にして得られた樹脂層上に熱転写受容層を形成するもの
である。昇華転写受容シートの場合、インキリボンの染
料を受容するために受容層が設けられている。該受容層
は、染料染着性の高い樹脂を主成分とし、架橋剤、融着
防止剤、および紫外線吸収剤等を適宜加えた層である。
染料染着性の高い樹脂としては、セルロース系樹脂、ポ
リビニルアセタール系樹脂およびポリエステル系樹脂等
が用いられる。また、架橋剤にはイソシアネート化合物
およびエポキシ化合物等、紫外線吸収剤にはベンゾトリ
アゾール系、ベンゾフェノン系、フェニルサリシレート
系およびシアノアクリレート系化合物等、融着防止剤に
はアクリルシリコン系樹脂、さらに滑剤および離型剤等
が用いられる。これら受容層成分は架橋剤を介して架橋
反応を起こすものが望ましい。受容層の塗工量は0.1
〜20.0g/m2 の範囲が好ましい。
にして得られた樹脂層上に熱転写受容層を形成するもの
である。昇華転写受容シートの場合、インキリボンの染
料を受容するために受容層が設けられている。該受容層
は、染料染着性の高い樹脂を主成分とし、架橋剤、融着
防止剤、および紫外線吸収剤等を適宜加えた層である。
染料染着性の高い樹脂としては、セルロース系樹脂、ポ
リビニルアセタール系樹脂およびポリエステル系樹脂等
が用いられる。また、架橋剤にはイソシアネート化合物
およびエポキシ化合物等、紫外線吸収剤にはベンゾトリ
アゾール系、ベンゾフェノン系、フェニルサリシレート
系およびシアノアクリレート系化合物等、融着防止剤に
はアクリルシリコン系樹脂、さらに滑剤および離型剤等
が用いられる。これら受容層成分は架橋剤を介して架橋
反応を起こすものが望ましい。受容層の塗工量は0.1
〜20.0g/m2 の範囲が好ましい。
【0019】なお、支持体の裏面は、ポリオレフィン樹
脂などの耐水性、熱可塑性樹脂で塗布により、あるいは
ラミネートにより被覆すると、紙基材の吸湿によるカー
ルを防止することができ好ましい。ポリオレフィン樹脂
としては、エチレン、α−オレフィン類、例えばプロピ
レンなどの単独重合体、及び前記オレフィンの少なくと
も2種の共重合体から選ばれ、これら各種重合体の2種
以上を併用することも可能である。特に、支持体裏面に
ポリオレフィン樹脂層がダイを用いて押出して構成した
場合、極めてカールを安定化することができ特に好まし
い。
脂などの耐水性、熱可塑性樹脂で塗布により、あるいは
ラミネートにより被覆すると、紙基材の吸湿によるカー
ルを防止することができ好ましい。ポリオレフィン樹脂
としては、エチレン、α−オレフィン類、例えばプロピ
レンなどの単独重合体、及び前記オレフィンの少なくと
も2種の共重合体から選ばれ、これら各種重合体の2種
以上を併用することも可能である。特に、支持体裏面に
ポリオレフィン樹脂層がダイを用いて押出して構成した
場合、極めてカールを安定化することができ特に好まし
い。
【0020】本発明の受容シートにおいて、裏面(受容
層に対し反対側)上に、走行性向上、静電気の防止、受
容シート相互の擦れによる受容層の損傷防止、さらには
プリントした受容シートを重ね置きおきしたとき、受容
層からそれに接触隣接する受容シート裏面への染料の移
行の防止などを目的として背面塗被層が形成されていて
もよい。背面塗被層には、接着剤として有効な樹脂が含
まれ、且つ、この樹脂は、受容シートの走行性、受容層
面の傷つき防止の為にも有効なものである。このような
樹脂としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエス
テル樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン
樹脂、メラミン樹脂等、並びにこれらの樹脂の反応硬化
物を用いることができる。
層に対し反対側)上に、走行性向上、静電気の防止、受
容シート相互の擦れによる受容層の損傷防止、さらには
プリントした受容シートを重ね置きおきしたとき、受容
層からそれに接触隣接する受容シート裏面への染料の移
行の防止などを目的として背面塗被層が形成されていて
もよい。背面塗被層には、接着剤として有効な樹脂が含
まれ、且つ、この樹脂は、受容シートの走行性、受容層
面の傷つき防止の為にも有効なものである。このような
樹脂としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエス
テル樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン
樹脂、メラミン樹脂等、並びにこれらの樹脂の反応硬化
物を用いることができる。
【0021】また背面塗被層には帯電防止処理のために
各種の導電剤を添加することができる。導電剤として
は、カチオン系ポリマーを用いることが望ましい。カチ
オン系ポリマーとしては、一般的にポリエチレンイミ
ン、カチオン性モノマーを含むアクリル系重合体、カチ
オン変性アクリルアミド系重合体およびカチオン澱粉等
を用いることができる。背面被覆層の塗工量は、0.3
〜15g/m2 の範囲内にあることが望ましい。0.3
g/m2 未満であると、受容層と裏面とが擦れ合った時
受容層の傷つきを十分に防止できないことがあり、また
15g/m2 を越えると、効果が飽和し不経済である。
各種の導電剤を添加することができる。導電剤として
は、カチオン系ポリマーを用いることが望ましい。カチ
オン系ポリマーとしては、一般的にポリエチレンイミ
ン、カチオン性モノマーを含むアクリル系重合体、カチ
オン変性アクリルアミド系重合体およびカチオン澱粉等
を用いることができる。背面被覆層の塗工量は、0.3
〜15g/m2 の範囲内にあることが望ましい。0.3
g/m2 未満であると、受容層と裏面とが擦れ合った時
受容層の傷つきを十分に防止できないことがあり、また
15g/m2 を越えると、効果が飽和し不経済である。
【0022】本発明における受容層、裏面塗被層などの
各塗工層は、ブレードコーター、エアーナイフコータ
ー、ゲートロールコーターなど公知のコーターを用いて
塗工、乾燥して形成することができる。
各塗工層は、ブレードコーター、エアーナイフコータ
ー、ゲートロールコーターなど公知のコーターを用いて
塗工、乾燥して形成することができる。
【0023】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
に説明するが、勿論本発明はこれによって限定されるも
のではない。尚、実施例中の「部」および「%」は、す
べて「重量部」および「重量%」を示す。
に説明するが、勿論本発明はこれによって限定されるも
のではない。尚、実施例中の「部」および「%」は、す
べて「重量部」および「重量%」を示す。
【0024】実施例 米坪150g/m2の原紙上に、下記表1に表した成分
を、下記表2の厚さとなるように、表面側に発泡樹脂層
及び無発泡樹脂層を、裏面側に無発泡樹脂を、それぞれ
ダイを用いることにより設け、5種類の支持体を得た。
を、下記表2の厚さとなるように、表面側に発泡樹脂層
及び無発泡樹脂層を、裏面側に無発泡樹脂を、それぞれ
ダイを用いることにより設け、5種類の支持体を得た。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】得られた支持体の表層側に下記受容層用塗
液を、固形分塗工量が8g/m2となるように塗工、乾
燥(120℃、1分間)して受容層を形成した。又、下
記背面塗被層用塗液を受容層と反対側に1.5g/m2を
塗布乾燥し背面塗被層を得た。さらに、このシートを1
0枚重ねて、60℃のオーブン中でイソシアネートの架
橋を進め、受容シートを得た。
液を、固形分塗工量が8g/m2となるように塗工、乾
燥(120℃、1分間)して受容層を形成した。又、下
記背面塗被層用塗液を受容層と反対側に1.5g/m2を
塗布乾燥し背面塗被層を得た。さらに、このシートを1
0枚重ねて、60℃のオーブン中でイソシアネートの架
橋を進め、受容シートを得た。
【0028】 「受容層用塗液」 ポリエステル樹脂(商標:バイロン200,東洋紡社製) 100部 シリコーンオイル(商標:KF393,信越シリコン社製) 3部 イソシアネート(商標:タケネートD−140N,武田薬品社製) 5部 トルエン 300部
【0029】 「背面塗被層用塗液」 アクリル酸エステル共重合体 (商標:プライマールWL−81,ロームアンドハース社製) 100部 エポキシ樹脂(商標:エポコートDX−225,シェル化学社製) 5部 導電剤(商標:サフトマーST1000,三菱油化社製) 50部 変性エタノール 1420部
【0030】評価 上記各実施例および比較例で得られた受容シートについ
て、それぞれ下記の方法により測定を行い得られた結果
を表3に示す。
て、それぞれ下記の方法により測定を行い得られた結果
を表3に示す。
【0031】〔画像の均一性〕厚さ6μmのポリエステ
ルフィルムの上に昇華性染料をバインダーとともに含む
インク層を設けたイエロー、マゼンタ、シアンの3色そ
れぞれのインクシートを受容シートに接触させ、市販の
熱転写ビデオプリンター(商標:VY−50、日立製作
所製)を用いて、サーマルヘッドで段階的に加熱するこ
とにより所定の画像を受容シートに熱転写させ、各色の
中間調の単色および色重ねの画像をプリントした。この
受容シート上に転写された記録画像について、マクベス
反射濃度計RD−914(:商標)を用いて、印加エネ
ルギー別に反射濃度を測定し、光学濃度(黒)が1.0
に相当する階調部分の記録画像の均一性について、濃淡
ムラの有無、および白抜けの有無などについて目視観察
した。上記、評価結果が特に優秀なものを5、良好なも
のを4、普通のものを3、少し欠陥のあるものを2、欠
陥の著しいものを1とした。
ルフィルムの上に昇華性染料をバインダーとともに含む
インク層を設けたイエロー、マゼンタ、シアンの3色そ
れぞれのインクシートを受容シートに接触させ、市販の
熱転写ビデオプリンター(商標:VY−50、日立製作
所製)を用いて、サーマルヘッドで段階的に加熱するこ
とにより所定の画像を受容シートに熱転写させ、各色の
中間調の単色および色重ねの画像をプリントした。この
受容シート上に転写された記録画像について、マクベス
反射濃度計RD−914(:商標)を用いて、印加エネ
ルギー別に反射濃度を測定し、光学濃度(黒)が1.0
に相当する階調部分の記録画像の均一性について、濃淡
ムラの有無、および白抜けの有無などについて目視観察
した。上記、評価結果が特に優秀なものを5、良好なも
のを4、普通のものを3、少し欠陥のあるものを2、欠
陥の著しいものを1とした。
【0032】〔プリントカール測定法〕上記、サンプル
を20℃65%条件下で5時間放置後、4角のカールを
測定し、その平均値を受容シートのカールとしての指標
とした。
を20℃65%条件下で5時間放置後、4角のカールを
測定し、その平均値を受容シートのカールとしての指標
とした。
【0033】
【表3】
【0034】
【発明の効果】本発明は、各種のサーマルプリンターに
対して、優れた印画適性を有し、カールの発生が殆どな
く、表面の光沢性が良好で、しかも低コストの熱転写受
容シートを提供するもであって、産業界に寄与するとこ
ろは大である。
対して、優れた印画適性を有し、カールの発生が殆どな
く、表面の光沢性が良好で、しかも低コストの熱転写受
容シートを提供するもであって、産業界に寄与するとこ
ろは大である。
Claims (3)
- 【請求項1】支持体と熱転写受容層を有する熱転写受容
シートにおいて、支持体が紙基材上に少なくとも1層を
発泡樹脂層とし、その上層を無発泡樹脂層とする複数の
樹脂層が、ダイを用いて押出して構成され、該樹脂層上
に受容層が設けられてなることを特徴とする熱転写受容
シート。 - 【請求項2】発泡樹脂層及び無発泡樹脂層がいずれもポ
リオレフィン樹脂層である請求項1に記載の熱転写受容
シート - 【請求項3】受容層の反対面にポリオレフィン層がダイ
を用いて押出して構成された請求項1又は2記載の熱転
写受容シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10029629A JPH11227343A (ja) | 1998-02-12 | 1998-02-12 | 熱転写受容シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10029629A JPH11227343A (ja) | 1998-02-12 | 1998-02-12 | 熱転写受容シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11227343A true JPH11227343A (ja) | 1999-08-24 |
Family
ID=12281390
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10029629A Pending JPH11227343A (ja) | 1998-02-12 | 1998-02-12 | 熱転写受容シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11227343A (ja) |
-
1998
- 1998-02-12 JP JP10029629A patent/JPH11227343A/ja active Pending
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