JPH11227212A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JPH11227212A
JPH11227212A JP4299898A JP4299898A JPH11227212A JP H11227212 A JPH11227212 A JP H11227212A JP 4299898 A JP4299898 A JP 4299898A JP 4299898 A JP4299898 A JP 4299898A JP H11227212 A JPH11227212 A JP H11227212A
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JP
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ink
electrode
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jet recording
ink jet
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JP4299898A
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English (en)
Inventor
Hideo Yasutomi
英雄 保富
Akihito Ikegawa
彰仁 池側
Isao Doi
勲 土井
Keiko Momotani
桂子 桃谷
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成が簡単で、安定した記録のできる静電吸
引方式のインクジェット記録装置を提供する。 【解決手段】 光導電層12、フロ−ト電極14、誘電
体層13、光導電層12と誘電体層13の外側に配置さ
れた第1電極11aと第2電極11bを積層して感光体
デバイス部Aを構成する。フロ−ト電極14の先端には
尖頭部14aが形成され、背面電極16から離隔して対
向配置される。また、フロ−ト電極の上にはスリット1
5aを有するインク担持体15が配置され、尖頭部14
aがインクで覆われる。光導電層に画像情報により変調
されたレ−ザ光を照射すると照射部の光導電層の電気抵
抗が低下し、照射部のフロ−ト電極と背面電極との間に
電位が生じて微小なコロナ放電が発生、インクは微小な
液滴Mとなり背面電極に向けて飛翔して記録紙Cに付着
し、画像が記録される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はインクジェット記
録装置、特に静電吸引方式のインクジェット記録装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】液体インクを記録媒体に飛翔させて画像
を記録するインクジェット記録装置は、騒音が少なく、
現像定着処理の必要がない等の利点があり、今後の発展
が期待される記録装置である。インクジェット記録装置
には幾つかの方式がある。
【0003】その第1は荷電変調方式と呼ばれるもの
で、これは一定の圧力で連続する一定周波数のインク液
滴を形成し、そのインク液滴に記録すべき画像に応じた
電界を加えて偏向させて記録すべきインク液滴を選択
し、記録媒体に付着するインク液滴のドットの集合によ
り画像を記録するものである。
【0004】第2はオンデマンド方式と呼ばれるもの
で、これは記録すべき画像に応じて発生する圧力波によ
りノズルからインク液を吐出させる方式で、圧力波の発
生に圧電素子を使用したピエゾ方式や、圧力波の発生に
発熱素子を使用してインク液を加熱沸騰させて泡を発生
させるバブルジェット方式などがある。
【0005】第3は静電吸引方式と呼ばれるもので、こ
れはインク液をノズルから静電的に吸引してインク液が
曵糸状態で飛翔させてインク液の吐出を制御し、記録媒
体に付着するインク液滴のドットの集合により画像を記
録するもので、スリットジェット方式その他の方式があ
る。
【0006】ここで、図13及び図14を参照してスリ
ットジェット方式のインクジェット記録装置の基本構成
を説明する。なお、図13及び図14は記録装置の基本
構成を模式的に示した図であり、各部材の大きさなどは
誇張して示されている。例えばスリット104の開口部
は例えば、約100ミクロン程度の大きさであるが、こ
の図面では著しく大きく誇張して示されている。
【0007】図13は記録電極の構造を示す斜視図で、
基台101の上に針状の記録電極105が主走査方向に
沿つて多数平行に配置されており、その上にインク液を
収容する箱状体102が配置される。基台101と箱状
体102を合わせることにより形成された空間がインク
液収容部103となり、基台101と箱状体102を合
わせた前方には所定幅t(例えば、約100ミクロン)
の開口部を有するスリット104が形成される。
【0008】図14は基台101と箱状体102を合わ
せてスリット104を形成した記録装置の構成を示す図
で、スリット104の前方には間隔d隔ててロ−ル状の
対向電極106が配置され、対向電極106の表面上を
記録紙Cが通過するように構成されている。
【0009】針状の記録電極105と対向電極106と
の間に記録パルスPを印加すると、記録電極105から
対向電極106に向けてインクが静電的に吸引され、1
0ミクロン程度の直径のインク液柱Iが延び、インクの
微小ドットDを記録紙Cに付着させることができる。主
走査方向に沿つて多数平行に配置された針状の記録電極
105に記録すべき画像に応じて記録パルスを印加する
ことで主走査方向の記録を行うことができ、副走査方向
には記録紙Cを所定速度で送ることで記録することがで
きる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記した第3の方式で
ある静電吸引方式に属するスリットジェット方式のイン
クジェット記録装置は、構造が簡単で、印字ヘツドを小
型に纏めることができるため、長尺化に有利な構造であ
るが、インク液を飛翔させるために個々の電極を高電圧
で駆動する必要があり、コストが高くなるという不都合
がある。さらに、個々の電極を高電圧で駆動するために
電界の回り込みによるクロスト−クが発生するので、高
密度化に限界があり、長尺化にも限界があつた。
【0011】長尺化を図る場合に最大の問題はインクを
飛翔させるときのバラツキである。これを解決する有効
な手段の1つが、インクを飛翔させるノズル部の形状、
接触角を安定させることであるが、従来のスリットジェ
ット方式のインクジェット記録装置のように、スリット
のみでインクメニスカスを安定させることは困難で、こ
れ以外の要素を付加することが必要であると判断され
た。
【0012】この発明は、インクメニスカスを安定させ
る新規な構成により上記課題を解決し、長尺化が可能な
静電吸引方式のインクジェット記録装置を提供すること
を目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は上記課題を解
決するもので、請求項1の発明は、少なくとも主走査方
向の記録幅を持つ誘電体層上に形成された主走査方向の
記録幅に対応した幅のフロ−ト電極と、該フロ−ト電極
上に形成された光導電層、及び前記誘電体層及び光導電
層の外側に形成された1対の電極を積層して構成した感
光体デバイス部と、前記感光体デバイス部のフロ−ト電
極の前方にフロ−ト電極から離隔して配置された背面電
極と、フロ−ト電極へインクを供給するインク担持体と
を備え、前記フロ−ト電極は背面電極に対向する先端に
尖頭部を備え、該尖頭部がインクに接触していることを
特徴とする。
【0014】そして、前記インクジェット記録装置は、
さらに前記光導電層に画像情報を書き込むレ−ザ光照射
装置を備え、また、前記インクジェット記録装置は、さ
らに前記背面電極と前記インクとの間に背面電極に沿つ
て記録紙を給紙する給紙機構を備える。
【0015】さらに、前記インクジェット記録装置は、
前記感光体デバイス部の1対の電極、及び前記背面電極
に前記インクを微小液滴として背面電極に向けて飛翔さ
せるように電圧を印加する電源を備える。
【0016】そして、感光体デバイス部のフロ−ト電極
は、主走査方向の記録幅に対応して配列され、背面電極
に対向する先端に尖頭部を備えた多数の電極から構成す
るとよい。
【0017】また、前記インク担持体は、フロ−ト電極
に対向する位置に多数のノズルを設けたプレ−トを配置
するとよい。
【0018】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を説明す
る。なお、以下説明するインクジェット記録装置を説明
する図面は、いずれも基本構成を模式的に示す図で、構
成を説明する都合上、各部材の大きさなどは誇張して示
されていることを承知してほしい。
【0019】図1は、第1の実施の形態のインクジェッ
ト記録装置の基本構成を示す側面断面図である。図1に
おいて、13は記録装置の主走査方向の記録幅以上の幅
を持つ誘電体層で、誘電体層13の上には主走査方向の
記録幅に対応してフロ−ト電極34が配置されている。
フロ−ト電極14は、誘電体層13の上に主走査方向に
沿つて配置された多数の細幅の電極から構成され、その
先端には円錐状に尖つた(その他の先端が尖つた尖塔状
でもよい)尖頭部14aが形成されている。さらに、フ
ロ−ト電極14の上には主走査方向の記録幅に対応した
幅の光導電層12が形成されている。なお、フロ−ト電
極14の先端を尖つた形状とすることで電界が集中する
ので、その他の形状のものよりも印加電圧を下げること
ができるが、尖つた形状が不可欠の形状ではない。
【0020】そして、光導電層12、フロ−ト電極1
4、及び誘電体層13が積層された部分を挟んで光導電
層12と誘電体層13の外側には透明な第1電極11a
と第2電極11bが形成され、第1電極11aと第2電
極11bとの間には電源18から直流電圧が印加される
ように構成されている。また、光導電層12の上方に
は、画像情報を書き込むためのレ−ザ発振器20が配置
されている。レ−ザ発振器20は公知のものを使用する
ことができる。
【0021】フロ−ト電極14の上にはインク担持体1
5が配置されており、インク担持体15の下方に形成さ
れたスリット15aがフロ−ト電極14に対向する位置
に位置している。インク担持体15には記録用のインク
Lが収納されており、スリット15aの周辺に毛細管現
象で流出し、フロ−ト電極14の先端の尖頭部14aが
インクで覆われるように構成されている。
【0022】フロ−ト電極14の先端の尖頭部14aの
前方には背面電極16が配置され、背面電極16のフロ
−ト電極側には、記録紙Cが適宜の手段で背面電極16
の表面に沿つて給紙されるように構成されている。背面
電極16には電源19が接続され、フロ−ト電極14と
背面電極16との間に所定の電圧が印加されるように構
成されている。
【0023】図2は、以上説明した光導電層12、フロ
−ト電極14、誘電体層13、光導電層12と誘電体層
13の外側に第1電極11aと第2電極11bを積層し
て構成した部分、この部分を感光体デバイス部と呼ぶ
が、この感光体デバイス部Aの積層構成を示す正面断面
図である。
【0024】図3は、誘電体層13の上に形成されたフ
ロ−ト電極14の配置を示す平面図で、フロ−ト電極1
4は主走査方向に沿つて多数配置されており、その間隔
は記録ドットの間隔を規定するものとなるから、例え
ば、8本/mmか、その2倍程度の間隔で形成するとよ
い。
【0025】このように、フロ−ト電極14を多数の細
幅の電極から構成し、相互に分離することで、光導電層
12上にレ−ザ光を照射した場合に、レ−ザ光の照射を
受けた対応するフロ−ト電極14にのみ第1電極11a
から電荷が移動し、隣接するフロ−ト電極14への電荷
の移動を防ぐことができるので、光導電層12に入力さ
れた高密度の画像を高い解像力で忠実に再現することが
できる。
【0026】図4は、前記した感光体デバイス部Aにイ
ンク担持体15が配置された記録ヘッドを、背面電極1
6側から見た正面図であり、スリット15aが正面にあ
り、スリット15aから主走査方向に沿つて多数配置さ
れたフロ−ト電極14の尖頭部14aが露出している状
態が示されている。なお、図5は、感光体デバイス部A
とレ−ザ発振器20との配置を説明する図である。
【0027】次に、その動作を図1乃至図5、及び微小
液滴の飛翔を説明する図6を参照して説明する。第1電
極11aと第2電極11bとの間に直流電圧を印加し、
レ−ザ発振器20を画像情報により励振して光導電層1
2上にレ−ザ光を照射すると、レ−ザ光が照射された部
分の光導電層12は電気抵抗が低下し、第1電極11a
に印加された電圧はフロ−ト電極14に導かれ、レ−ザ
光が照射された部分のフロ−ト電極14と背面電極16
との間に微小なコロナ放電が発生する。
【0028】このコロナ放電は、フロ−ト電極14の尖
頭部14aを覆うインクを貫通して放電するので、その
部分のインクは微小な液滴Mとなる。形成されたインク
の微小液滴Mは、フロ−ト電極14と背面電極16との
間に形成された電界により背面電極16に向けて飛翔
し、背面電極16の前面に配置された記録紙Cに付着す
る。これにより、記録紙Cの上には微小液滴Mの集合に
よる画像情報に応じた画像が記録される。
【0029】インク微小液滴の飛翔の原理は現在のとこ
ろ十分に解明されていないが、印加電圧が高い場合は、
微小液滴はインクの背面電極16側に発生する、背面電
極16の極性とは逆の極性の電荷の誘起と、背面電極1
6とフロ−ト電極14との間に発生する微小なコロナ放
電に類似した放電現象による放電圧との、両者の力によ
り飛翔するものと考えられており、また、印加電圧が低
い場合(第1電極11aに約900V以下の電圧を印加
する場合)は、単純な静電誘導による吸引によつて飛翔
するものと考えられている。
【0030】次に、感光体デバイス部Aの積層構成の特
徴について説明する。従来のスリットジェット方式のイ
ンクジェット記録装置は、本件発明と同様に光導電層の
上からレ−ザ光を照射して画像情報を書き込むのである
が、光導電層の暗表面電流が大きいので、光書き込みし
ている部分と光書き込みしていない部分との電位差をあ
まり大きく取ることができない。また、暗表面電流が大
きいので電圧が低下し、印加バイアスも大きくできない
という不都合があつた。
【0031】また、光導電層に光照射することにより発
生する電流(フォトキヤリア)は、光量ムラ、光導電層
の厚みムラにより生ずる電界分布のバラツキ、フォトキ
ヤリアの移動速度の分布のバラツキ等の要因により、光
導電層の電位そのものにムラが生じるという不都合があ
つた。
【0032】これ等の理由から、光導電層への光照射に
よる画像情報書き込み部位と非書き込み部位との電位は
最大で3.2程度のコントラストしか得られず、しかも
非書き込み部位の最大電位は約800V程度しか印加で
きない。更に、電位分布のバラツキΔVも<±90Vと
なり、大きな値を示していた。
【0033】これに対し、本件発明では感光体デバイス
部Aを積層構成とし、光導電層12の上からレ−ザ光を
照射し、第1電極11aに印加された電圧を光導電層1
2を上側から下側に通過させてフロ−ト電極14に導
く、即ち光導電層を厚み方向に使用する。これにより、
光導電層の表面電流を最小限に抑えることができ、且つ
フロ−ト電極14を中間に位置させることで電位分布の
バラツキを殆ど無くすことができた。具体的には、光導
電層への光照射による画像情報書き込み部位と非書き込
み部位との最大電位差は10:1程度まで拡げられ、非
書き込み部位の最大電位は2KV、電位分布のバラツキ
ΔVも<±25Vと、小さくすることができた。
【0034】第2の実施の形態を説明する。先に説明し
た第1の実施の形態では、インク担持体15の下方に形
成されたスリット15aは、主走査方向に沿つて配置さ
れている多数のフロ−ト電極14に対して共通のスリッ
トとして構成されている。
【0035】これに対し、第2の実施の形態では、主走
査方向に沿つて配置されている多数のフロ−ト電極14
の尖頭部14aに対して、それぞれ個別に対向するノズ
ルを設けたノズルプレ−トがスリット15aの前面、即
ち背面電極16に対向して配置されている。その他の構
成部分は第1の実施の形態の記録装置と変わらないの
で、図示及び説明を省略する。
【0036】図7は、第2の実施の形態のフロ−ト電極
の尖頭部とノズルプレ−トのノズル、及び背面電極の配
置状態を説明する平面図、図8はノズルプレ−トのノズ
ル側からフロ−ト電極側を見た正面図であつて、フロ−
ト電極14の尖頭部14aがノズルプレ−ト24のノズ
ル25の中央に位置していることが示されている。
【0037】このような構成とすることで、フロ−ト電
極毎にインクの流れを分離でき、解像力を向上させるこ
とができる。
【0038】第3の実施の形態を説明する。先に説明し
た第2の実施の形態では、主走査方向に沿つて配置され
ている多数のフロ−ト電極14の尖頭部14aに対し
て、それぞれ個別に対向するノズルを設けたノズルプレ
−トがスリット15aの前面、即ち背面電極16に対向
して配置されている。
【0039】これに対し、第3の実施の形態では、主走
査方向に沿つて配置されている多数のフロ−ト電極14
の尖頭部14a、及びノズルプレ−ト24のノズル25
の表面に、撥インク層を形成したものである。その他の
構成部分は第1の実施の形態の記録装置と変わらないの
で、図示及び説明を省略する。
【0040】図9は、第3の実施の形態のフロ−ト電極
の尖頭部とノズルプレ−トのノズル、及び背面電極の配
置状態を説明する断面図であつて、フロ−ト電極14の
尖頭部14aがノズルプレ−ト24のノズル25の中央
に位置しており、尖頭部14a、及びノズルプレ−ト2
4のノズル25の表面に撥インク層26が形成されてい
ることが示されている。撥インク層は、例えばポリフッ
化ビニリデンなどを使用することができる。
【0041】この構成によれば、フロ−ト電極14と背
面電極16との間に電圧が印加されていない場合は、イ
ンク液面は破線sで示した位置にあり記録紙に接触しな
いが、電圧が印加されるとインク液面は鎖線tで示した
位置にまで隆起し、インクが記録紙に接触して画像記録
が行われる。この構成では、インクを鎖線tで示した位
置にまで隆起させるだけの電位があればよいから、電源
の出力容量を小さくすることが可能となる。
【0042】次に、この発明のインクジェット記録装置
による階調印字について説明する。この発明のインクジ
ェット記録装置では、感光体デバイス部の光導電層に照
射するレ−ザ光の照射時間を調整することで記録紙上に
形成されるドット径を制御し、階調印字を行うことがで
きる。
【0043】以下、レ−ザ光の照射時間とドット径の関
係について調べた実験結果を説明する。この実験は、先
に説明した第1の実施の形態で説明した構成の感光体デ
バイス部Aを使用した。また、使用したインクは、図1
0に示す組成の水性染料系インク(黒色)であり、使用
した記録紙は、HP社製の「LX Jet Series PaperHP5
1634Z」である。
【0044】図11は、レ−ザ光の照射時間を変えなが
ら形成されたドット径(平均値)を測定した結果を示す
図である。この実験では、感光体デバイス部A(図1参
照)の第1電極11aと第2電極11bに、それぞれ
1.6KV、0V(ア−ス)を印加し、光導電層12に
出力5mWの半導体レ−ザ(波長:約780nm)を照
射した。印字(露光)周期は2kHzであり、ドット径
は100ドットの径の平均値を示す。
【0045】実験結果を示す図11から明らかなよう
に、レ−ザ光の照射時間を調整することでドット径を制
御できることを示している。図12は形成されるドット
径の違いを説明する図で、約30μmから約190μm
までの広い範囲でドット径を制御でき、多階調印字がで
きることを示している。
【0046】
【発明の効果】以上詳細に説明したとおり、この発明の
インクジェット記録装置は、少なくとも主走査方向の記
録幅を持つ誘電体層上に形成された主走査方向の記録幅
に対応した幅のフロ−ト電極と、該フロ−ト電極上に形
成された光導電層、及び前記誘電体層及び光導電層の外
側に形成された1対の電極を積層して構成した感光体デ
バイス部と、前記感光体デバイス部のフロ−ト電極の前
方にフロ−ト電極から離隔して配置された背面電極と、
フロ−ト電極へインクを供給するインク担持体とを備
え、前記フロ−ト電極は背面電極に対向する先端に尖頭
部を備え、尖頭部がインクに接触しているインクジェッ
ト記録装置であるから、以下に記載するように、従来の
インクジェット記録装置に見られない多くの優れた効果
を奏するものである。
【0047】第1に、このインクジェット記録装置は、
従来のインクジェット記録装置のように複数のインクチ
ヤンネルからインクを飛翔させるもののように複数のド
ライバを必要とせず、製造コストを低減できるほか、記
録ヘッドを小型に纏めることができ、また、発生する熱
量を低減できるので、温度に対する安定性を向上させる
ことができる。
【0048】第2に、感光体デバイス部が積層構造で、
光導電層を厚み方向に使用するから光導電層の表面電流
を最小限に抑えることができ、且つフロ−ト電極を中間
に位置させるから電位分布のバラツキを殆ど無くすこと
ができ、光照射による画像情報書き込み部位と非書き込
み部位との最大電位を高くしても絶縁リ−クの心配がな
く、コントラストの良い記録画像を得ることができる。
【0049】第3に、従来のインクジェット記録装置に
比較して、インクが記録電極に良く付着し、インクメニ
スカスが一定になり、インクの飛翔が均一となり、安定
した記録画質を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態のインクジェット
記録装置の基本構成を示す側面断面図。
【図2】感光体デバイス部の積層構成を示す正面断面
図。
【図3】誘電体層上に形成されたフロ−ト電極の配置を
説明する平面図。
【図4】記録ヘッドを背面電極側から見た正面図。
【図5】感光体デバイス部とレ−ザ発振器の配置を説明
する図。
【図6】微小液滴の飛翔を説明する図。
【図7】第2の実施の形態のフロ−ト電極の尖頭部とノ
ズルプレ−トのノズル、及び背面電極の配置状態を説明
する断面図。
【図8】ノズルプレ−トのノズル側からフロ−ト電極側
を見た正面図。
【図9】第3の実施の形態のフロ−ト電極の尖頭部とノ
ズルプレ−トのノズル、及び背面電極の配置状態を説明
する平面図。
【図10】レ−ザ光の照射時間と形成されるドット径の
関係を調べる実験に使用したインクの組成を示す図。
【図11】レ−ザ光の照射時間と形成されるドット径の
関係を示す図。
【図12】形成されるドット径の違いを説明する図。
【図13】従来のスリットジェット方式のインクジェッ
ト記録装置の基本構成を分解して説明する図。
【図14】従来のスリットジェット方式のインクジェッ
ト記録装置の基本構成を説明する図。
【符号の説明】
11a 第1電極 11b 第2電極 12 光導電層 13 誘電体層 14 フロ−ト電極 14a 尖頭部 15 インク担持体 15a スリット 16 背面電極 18 電源 19 電源 20 レ−ザ発振器 24 ノズルプレ−ト 25 ノズル A 感光体デバイス部 C 記録紙 L インク M 微小液滴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土井 勲 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 桃谷 桂子 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも主走査方向の記録幅を持つ誘
    電体層上に形成された主走査方向の記録幅に対応した幅
    のフロ−ト電極と、該フロ−ト電極上に形成された光導
    電層、及び前記誘電体層及び光導電層の外側に形成され
    た1対の電極を積層して構成した感光体デバイス部と、 前記感光体デバイス部のフロ−ト電極の前方にフロ−ト
    電極から離隔して配置された背面電極と、 フロ−ト電極へインクを供給するインク担持体とを備
    え、 前記フロ−ト電極は背面電極に対向する先端に尖頭部を
    備え、該尖頭部がインクに接触していることを特徴とす
    るインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記インクジェット記録装置は、さらに
    前記光導電層に画像情報を書き込むレ−ザ光照射装置を
    備えたことを特徴とする請求項1記載のインクジェット
    記録装置。
  3. 【請求項3】 前記インクジェット記録装置は、さらに
    前記背面電極と前記インクとの間に背面電極に沿つて記
    録紙を給紙する給紙機構を備えたことを特徴とする請求
    項1記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記インクジェット記録装置は、前記感
    光体デバイス部の1対の電極、及び前記背面電極に前記
    インクを微小液滴として背面電極に向けて飛翔させるよ
    うに電圧を印加する電源を備えることを特徴とする請求
    項1記載のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記感光体デバイス部のフロ−ト電極
    は、主走査方向の記録幅に対応して配列され、背面電極
    に対向する先端に尖頭部を備えた多数の電極から構成さ
    れることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記
    録装置。
  6. 【請求項6】 前記インク担持体は、フロ−ト電極に対
    向する位置に多数のノズルを設けたプレ−トが配置され
    ていることを特徴とする請求項1記載のインクジェット
    記録装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013193390A (ja) * 2012-03-22 2013-09-30 Ricoh Co Ltd 液滴吐出装置

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JP2013193390A (ja) * 2012-03-22 2013-09-30 Ricoh Co Ltd 液滴吐出装置

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