JPH11226895A - 帯体の裁断装置 - Google Patents

帯体の裁断装置

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JPH11226895A
JPH11226895A JP3134998A JP3134998A JPH11226895A JP H11226895 A JPH11226895 A JP H11226895A JP 3134998 A JP3134998 A JP 3134998A JP 3134998 A JP3134998 A JP 3134998A JP H11226895 A JPH11226895 A JP H11226895A
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knives
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cutting
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徳男 古谷
Akio Shiomi
昭夫 塩見
Seiichi Tsukihashi
成一 月橋
Takanori Imaizumi
孝紀 今泉
Hideyuki Shimura
英幸 志村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高速且つ確実な処理が可能な汎用性の高い帯体
の裁断装置を提供する。 【解決手段】帯体の裁断装置であるシートたばこのスリ
ッター40は、互いに対向すると共に交合した状態で逆
方向に回転する第1及び第2裁断ローラ62a、62b
を有する。第1及び第2裁断ローラ62a、62bは、
シートたばこATを裁断するための夫々複数枚の第1及
び第2ナイフ64a、64bと、第1及び第2ナイフ6
4a、64bから連続ストランドBTを剥がすための夫
々複数枚の第1及び第2ワイパー72a、72bとを有
する。第1及び第2ナイフ64a、64bは水平固定軸
心周りを回転駆動される駆動輪となり、第1及び第2ワ
イパー72a、72bは第1及び第2ナイフ64a、6
4bの回転に伴って水平固定軸心周りを非強制的に回転
する従動輪となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯体の裁断装置に
関し、特に帯体を裁断後更に加工利用するために裁断す
る装置に関する。本裁断装置は、例えば、たばこ細粉等
を結合剤等で結合することにより得られるシートたばこ
を裁断するために使用される。
【0002】
【従来の技術】シガレット等の通常のたばこには、たば
この葉を裁刻したいわゆる刻たばこが用いられている。
たばこの葉を裁刻する工程あるいは他のたばこ製造工程
において、葉細粉、刻細粉、中骨等の種々のたばこ細粉
が発生する。これらのたばこ細粉を有効利用する為、こ
れらを適当な結合剤等で結合し、これに香料、保湿剤等
を加えて圧延ローラ間から押出し、シートたばこを製造
している。圧延成形したシートたばこは、名刺大程度の
大きさのシートたばこ片に裁断した状態で、流通や貯蔵
に供している。
【0003】シガレット等の製造時には、上記シートた
ばこ片をたばこの葉とブレンドした後にランダムに裁刻
し、シガレットに充填するたばこ刻みの一部として使用
する。シートたばこ刻みをシガレット中の刻みたばこの
一部として使用すると、たばこ原料の消費量が少なくな
り、シガレットの製造コストを抑えることができる。
【0004】シートたばこ片は、たばこ工場において解
包、供給される間に破砕されたり、通常のたばこ葉とブ
レンドされる間に、より高水分のたばこ葉から水分が移
行することにより、その硬さが低下する。また、シート
たばこ片は、裁刻機において高圧で圧縮される等の作用
を受けるため、その膨高性は同工程中に低下する傾向に
ある。従って、たばこ工場におけるシートたばこ片のブ
レンドは、後工程での配合が望ましい。例えば、シート
たばこ片をシガレットに充填可能な刻みまで単独で裁刻
してシートたばこ刻みとしたものを、裁刻機以降の工程
でベースとなる他のたばこ刻みと配合することが望まし
い。
【0005】かかる観点から、特公平6−28578及
び特開平7−265043は、たばこの葉の刻みと最終
段階でブレンド可能な状態までシートたばこを裁刻する
方法を開示する。これらの公報に開示の方法では、先
ず、複数の円板ナイフを有する一対のローラからなるス
リッターでシートたばこを複数のストランドに裁断し、
更にフィン状の刃を有するローラでストランドを切断す
ることにより、シートたばこ刻みを製造している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記両公報に開示の方
法は、しかしアイデアレベルまでのものであり、実際の
製品ラインに組込めるようなものとはいえない。例え
ば、本発明者らが実験を行なったところ、この方法によ
れば、シートたばこの送り速度が30m/min〜50
m/minにおいては、一応の処理が行なえるが、それ
以上の送り速度ではトラブルが発生しやすいことが見出
された。特に、高速の運転条件下では、スリッターで裁
断したストランドがスリッターのローラにからみつき、
装置停止の原因となることが見出された。
【0007】裁断されたシートがスリッターのローラに
からみつくのを防止するための機構としては、例えばシ
ュレッダーに内蔵されているようなスクレーパーが代表
的である。しかし、スクレーパーは裁断後のシートが廃
棄物となることを前提として設けられているため、たば
こシートのように裁断後更に加工利用されるものの裁断
装置には適していない。
【0008】本発明はこのような従来技術の問題点に鑑
みてなされたものであり、たばこシート等の帯体を裁断
加工するのに適し、より高速且つ確実な処理が可能な汎
用性の高い帯体の裁断装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の視点は、
帯体を複数のストランドに裁断するための装置であっ
て、前記帯体を裁断するためのエッジを外周面の両側縁
に有し且つ第1軸心を中心として第1方向に一体的に回
転駆動される複数の円形の第1ナイフと、前記第1ナイ
フは前記第1軸心に沿って間隔をあけて並設されること
と、前記帯体を裁断するためのエッジを外周面の両側縁
に有し且つ前記第1軸心と平行な第2軸心を中心として
前記第1方向と逆の第2方向に一体的に回転駆動される
複数の円形の第2ナイフと、前記第2ナイフは、前記第
1ナイフと対向すると共に第1ナイフに対して互い違い
に交合するように、前記第2軸心に沿って間隔をあけて
並設されることと、前記複数のストランドを前記第1ナ
イフから剥離するために前記第1ナイフと交互に配設さ
れた、前記第1ナイフとは別体の複数の円形の第1ワイ
パーと、前記第1ワイパーは前記第1ナイフの前記エッ
ジに側方から接触すると共に前記第2ナイフの前記エッ
ジと隙間を介して対向するエッジを外周面の両側縁に有
することと、前記複数のストランドを前記第2ナイフか
ら剥離するために前記第2ナイフと交互に配設された、
前記第2ナイフとは別体の複数の円形の第2ワイパー
と、前記第2ワイパーは前記第2ナイフの前記エッジに
側方から接触すると共に前記第1ナイフの前記エッジと
隙間を介して対向するエッジを外周面の両側縁に有する
ことと、前記第1ワイパーを前記第1軸心と平行で且つ
前記第1軸心に対して相対的且つ実質的に固定された第
3軸心を中心として従動回転自在に支持する支持手段
と、前記第2ワイパーを前記第2軸心と平行で且つ前記
第2軸心に対して相対的且つ実質的に固定された第4軸
心を中心として従動回転自在に支持する支持手段と、を
具備することを特徴とする。
【0010】本発明の第2の視点は、第1の視点の帯体
の裁断装置において、前記第1、第2、第3及び第4軸
心が水平に配向され、前記第1及び第2ナイフに対して
前記帯体が上側から導入され且つ下側から排出されるこ
とを特徴とする。
【0011】本発明の第3の視点は、第2の視点の帯体
の裁断装置において、前記ストランドが垂直下方に剥離
されながら前記第1及び第2ナイフから排出されるよう
に、前記第1ナイフ及び前記第1ワイパーの前記エッジ
の幾何学的交点と、前記第2ナイフ及び前記第2ワイパ
ーの前記エッジの幾何学的交点とが位置決めされること
を特徴とする。
【0012】本発明の第4の視点は、第3の視点の帯体
の裁断装置において、前記支持手段が、前記第1及び第
2ワイパーを動かすことにより、前記幾何学的交点を変
更するための位置調整機構を有することを特徴とする。
【0013】本発明の第5の視点は、第1乃至第4のい
ずれかの視点の帯体の裁断装置において、前記第1及び
第2ワイパーが夫々前記第1及び第2ナイフよりも外径
が大きいリングからなり、前記第1及び第2ワイパーの
リングの開口内に前記第1及び第2ナイフの前記第1及
び第2軸心を規定する部材が配設されることを特徴とす
る。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る帯体の裁断装
置を使用したシートたばこ刻みの製造システムの一部を
概略的に示す図であり、図2は同製造システムにおける
原料の加工状態の変化を示す図である。
【0015】図1図示の如く、この製造システム10
は、原料の流れの上流側から順に、圧延成形機12、乾
燥機14及び裁刻機16を有する。成形機12へ導入さ
れるシートたばこの原料RMは、製造システム10の上
流側に配設された、配合機(図示せず)や混練機(図示
せず)等を使用して予め調製される。即ち、先ず、配合
機において、たばこ成分である種々のたばこ細粉に、結
合剤、香料、更に必要に応じて保湿剤並びに適度の水分
含量にするための水等の補助成分が混合されて湿潤粉粒
物が造粒される。次に、この湿潤粉粒物が供給機を介し
て混練機に供給され、この混練機において混練されるこ
とによりシートたばこの原料RMの調製が終了する。
【0016】上記湿潤粉粒物中のたばこ細粉の含量は、
水を添加する前の粉体の全重量を基準として、通常75
乃至95%、望ましくは80乃至90%である。ここ
で、結合剤としては、カルボキシメチルセルロースナト
リウム、メチルセルロース、エチルセルロース、スター
チ、アルギン酸ナトリウム等を用いることができる。結
合剤の含量は、たばこ細粉を100重量部として、通常
1乃至15重量部、望ましくは3乃至10重量部であ
る。保湿剤としては、例えばプロピレングリコールとコ
ーンシロップとの混合物(配合比は例えば重量基準で
1:2)を挙げることができる。
【0017】このようにして調製されたシートたばこの
原料RMは、図1図示の如く、先ず成形機12で加工さ
れる。即ち、シートたばこの原料RMは、ホッパー22
から成形機12内に導入され、互いに逆向きに回転され
る一対の圧延ローラ24、26間でシート状の帯体に圧
延成形される。圧延成形されたシートたばこAT(図2
参照)は、成形機12のベルトコンベア28から乾燥機
14のメッシュコンベア32上に移載され、圧延成形機
12、乾燥機14及び裁刻機16間を連続的に送られ
る。メッシュコンベア32により乾燥機14のケーシン
グ34内を搬送される間に、シートたばこATはヒータ
若しくは熱風により乾燥され、その水分が約11%に調
湿される。乾燥機14のメッシュコンベア32上で乾燥
されたシートたばこATは、そのまま裁刻機16に連続
的に導入される。
【0018】裁刻機16内において、シートたばこAT
は連続的に送られながら、先ずスリッター(本発明に係
る帯体の裁断装置)40により送り方向と平行に裁断さ
れて複数の連続ストランドBT(図2参照)に成形され
る。スリッター40は、各ストランドBTの送り方向と
直角な幅が0.6mm〜1.2mmとなるように設定さ
れる。スリッター40の詳細については後述する。
【0019】複数のストランドBTは、スリッター40
の下側に配設されたベルトコンベア42上に落とされ、
スパイラルカッター50へ向けて搬送される。図3図示
の如く、ベルトコンベア42の端部側には上側ベルトコ
ンベア44が配設され、複数のストランドBTは上下ベ
ルトコンベア間42、44に挟まれた状態でスパイラル
カッター50の直前まで搬送される。複数のストランド
BTは、連続的に送られながらスパイラルカッター50
で送り方向と実質的に直角に切断され、たばこの葉の刻
みと最終段階でブレンド可能な状態のシートたばこ刻み
CT(図2参照)に加工される。スパイラルカッター5
0は、ストランドBTの送り方向と平行な各シートたば
こ刻みCTの長さが10mm〜60mmとなるように設
定される。
【0020】スパイラルカッター50は、ベルトコンベ
ア42の端部に対向して配設された、複数の回転刃54
を有するロータリドラム52と固定刃56とを有する。
図4図示の如く、複数の回転刃54は、ロータリドラム
52の周囲に、その軸心に対して斜めに延び且つ周方向
に等間隔となるように配設される。ロータリドラム52
の回転に伴い、回転刃54と固定刃との協働により連続
ストランドBTが上記の長さに切断され、シートたばこ
刻みCTが形成される。スパイラルカッター50により
得られたシートたばこ刻みCTは、スパイラルカッター
50の下側に配設されたベルトコンベア48上に落とさ
れ、容器58内に回収される。
【0021】次に、スリッター(帯体の裁断装置)40
の詳細について説明する。図5図示の如く、スリッター
40は、シートたばこATを連続ストランドBTとして
裁断するため、互いに対向すると共に交合した状態で逆
方向に回転する第1及び第2裁断ローラ62a、62b
を有する。第1及び第2裁断ローラ62a、62bに
は、シートたばこATを裁断するための夫々複数枚の第
1及び第2ナイフ64a、64bと、第1及び第2ナイ
フ64a、64bから連続ストランドBTを剥がすため
の夫々複数枚の第1及び第2ワイパー72a、72bと
が配設される。第1及び第2ナイフ64a、64bは回
転駆動される駆動輪となり、第1及び第2ワイパー72
a、72bは第1及び第2ナイフ64a、64bの回転
に伴って非強制的に回転する従動輪となる。第1及び第
2裁断ローラ62a、62bは互いに線対称に配置され
且つ実質的に同じ機能の構造を有する。
【0022】第1及び第2ナイフ64a、64bに対し
てシートたばこATは上側から導入され且つ下側から排
出される。また、連続ストランドBTが垂直下方に剥離
されながら第1及び第2ナイフ64a、64bから排出
されるように、第1ナイフ64a及び第1ワイパー72
aのエッジの幾何学的交点と、第2ナイフ64b及び第
2ワイパー72bのエッジの幾何学的交点とが位置決め
される。これらの幾何学的交点は、後述のサイドフレー
ム88a、88bに配設された位置調整機構を介して、
第1及び第2ワイパー72a、72bを動かすことによ
り変更可能となる。
【0023】より具体的には、第1裁断ローラ62a
は、水平な軸心を中心として時計方向(図5において)
に一体的に回転駆動される複数の第1ナイフ64aを有
する。第1ナイフ64aは互いに同一寸法の円形状を有
すると共に、シートたばこATを裁断するためのエッジ
を外周面の両側縁に有する。第1ナイフ64aは、互い
に同一寸法の薄い円筒状即ち円形リング状の複数のスペ
ーサ66aにより、それらの軸心に沿って間隔をあけて
並設固定される。
【0024】第1裁断ローラ62aはまた、第1ナイフ
64aと交互に配設され且つ第1ナイフ64aとは別体
で非固定状態にある複数の第1ワイパー72aを有す
る。第1ワイパー72aは互いに同一寸法の円形リング
状をなすと共に、第1ナイフ64aのエッジに側方から
接触するエッジを外周面の両側縁に有する。
【0025】第1ワイパー72aは第1ナイフ64aの
外径よりも大きな内径を有し、スペーサ66aを包囲す
るように配置される。全ての第1ワイパー72aは、共
通の3つの押さえローラ74a、76a、78aにより
実質的に固定された水平な軸心を中心として個別に従動
回転自在に支持される。ここで、第1ワイパー72aの
内周面とスペーサ66aの外周面との間には僅かな隙間
が形成されるように設定される。
【0026】3つの押さえローラ74a、76a、78
aの内の2つの押さえローラ74a、78aは第1ワイ
パー72aの外周面に接触する一方、1つの押さえロー
ラ76aは、第1ナイフ64aと第1ワイパー72aと
の間で第1ワイパー72aの内周面に接触する。3つの
押さえローラ74a、76a、78aは、個々に位置調
整可能に共通のサイドフレーム88aに取付けられる。
具体的には、サイドフレーム88a上において、ローラ
74aは前後(図5中の左右)にスライド位置調整可能
に固定され、ローラ76a、78aは上下に個々にスラ
イド位置調整可能に固定される。
【0027】更に、第1ワイパー72aの外周面に接触
するようにクリーニング用の共通のブラシローラ82a
が配設される。また、第1ワイパー72aの外周面及び
ブラシローラ82aに対するクリーニング用のエアーを
吸引するように、共通の2つのノズル84a、86aが
配設される。ブラシローラ82a及びノズル84a、8
6aもサイドフレーム88aに取付けられる。
【0028】一方、第2裁断ローラ62bは、水平な軸
心を中心として反時計方向(図5において)に一体的に
回転駆動される複数の第2ナイフ64bを有する。第2
ナイフ64bは第1ナイフ64aと同一で且つ互いに同
一寸法の円形状を有すると共に、シートたばこATを裁
断するためのエッジを外周面の両側縁に有する。第2ナ
イフ64bは、互いに同一寸法の薄い円筒状即ち円形リ
ング状の複数のスペーサ66bにより、それらの軸心に
沿って第1ナイフ64aと等間隔で間隔をあけて並設固
定される。
【0029】第2ナイフ64bは、第1ナイフ64aと
対向すると共に第1ナイフ64aに対して互い違いに交
合する。第1及び第2ナイフ64a、64bの最大ラッ
プ量は0.5mm〜2mmとなるように設定される。ま
た、第2ナイフ64bの外周面と第1ワイパー72aの
外周面とは、最も近づいた状態においても0.5mm〜
1mmの僅かな隙間を介して対向する。
【0030】第2裁断ローラ62bはまた、第2ナイフ
64bと交互に配設され且つ第2ナイフ64bとは別体
で非固定状態にある複数の第2ワイパー72bを有す
る。第2ワイパー72bは第1ワイパー72aと同一で
且つ互いに同一寸法の円形リング状をなすと共に、第2
ナイフ64bのエッジに側方から接触するエッジを外周
面の両側縁に有する。また、第1ナイフ64aの外周面
と第2ワイパー72bの外周面とは、最も近づいた状態
においても0.5mm〜1mmの僅かな隙間を介して対
向する。
【0031】第2ワイパー72bは第2ナイフ64bの
外径よりも大きな内径を有し、スペーサ66bを包囲す
るように配置される。全ての第2ワイパー72bは、共
通の3つの押さえローラ74b、76b、78bにより
実質的に固定された水平な軸心を中心として個別に従動
回転自在に支持される。また、第2ワイパー72bの周
囲には、接触クリーニング用の共通のブラシローラ82
bと、クリーニング用のエアーを吸引するための共通の
2つのノズル84b、86bとが配設される。第2ワイ
パー72bに対するスペーサ66b、3つの押さえロー
ラ74b、76b、78b、ブラシローラ82b、及び
ノズル84b、86bの関係は第1裁断ローラ62a側
と同一である。押さえローラ74b、76b、78b、
ブラシローラ82b、及びノズル84b、86bは、第
1裁断ローラ62a側と同様、共通のサイドフレーム8
8bに取付けられる。
【0032】図6はスリッター40内においてシートた
ばこATが連続ストランドBTとして裁断されていく態
様を順に示す図である。図6の(a)〜(e)は夫々図
5中のLa〜Leの位置における状態を示す。なお、上
述の如く、第1及び第2ナイフ64a、64bが回転駆
動されるのに伴って、第1及び第2ワイパー72a、7
2bも従動回転するが、第1及び第2ナイフ64a、6
4b並びに第1及び第2ワイパー72a、72bの軸心
は固定されているため、図6の(a)〜(e)に示す状
態は、これら部材の回転状態に係わらず常に一定とな
る。
【0033】先ず、シートたばこATが第1及び第2ナ
イフ64a、64b間に上側から導入され、第1及び第
2ナイフ64a、64bのエッジの上側交差位置La
(図6(a))に到達すると、シートたばこATの裁断
が開始される。この位置Laにおいて、第1及び第2ワ
イパー72a、72bの外周面は、夫々第1ナイフ64
a間の溝、第2ナイフ64b間の溝の奥に控えた状態に
ある。
【0034】第1及び第2ナイフ64a、64bのエッ
ジの重なりが最大となる位置Lb(図6(b))まで
に、シートたばこATは第1及び第2ナイフ64a、6
4bのエッジにより、連続ストランドBTとして完全に
裁断される。この位置Lbにおいても、第1及び第2ワ
イパー72a、72bの外周面は、夫々第1ナイフ64
a間の溝、第2ナイフ64b間の溝内に控えた状態にあ
る。しかし、この時、第1及び第2ナイフ64a、64
bが互いの溝内に進入するため、第1ナイフ64aの外
周面が対向する第2ワイパー72bの外周面に最も接近
し、また同様に、第2ナイフ64bの外周面と第1ワイ
パー72aの外周面とが最も接近する。しかし、これら
の外周面間には少なくともシートたばこATの厚さと同
程度の僅かな隙間が形成されるように設定される。
【0035】裁断形成された連続ストランドBTは、第
1及び第2ナイフ64a、64bの外周面に追従するよ
うな態様で、第1及び第2ナイフ64a、64bのエッ
ジの下側交差位置Lc(図6(c))を通過する。この
位置Lcにおいても、第1及び第2ワイパー72a、7
2bの外周面は、夫々第1ナイフ64a間の溝、第2ナ
イフ64b間の溝内に控えた状態にある。
【0036】しかし、第1及び第2ワイパー72a、7
2bのエッジは、夫々第1及び第2ナイフ64a、64
bのエッジに次第に接近し、第1ナイフ64a及び第1
ワイパー72aのエッジが交差すると共に第2ナイフ6
4b及び第2ワイパー72bのエッジが交差する位置L
d(図6(d))からは、第1及び第2ワイパー72
a、72bの外周面は第1及び第2ナイフ64a、64
bの外周面よりも外側に突出する。このため、第1及び
第2ナイフ64a、64bの外周面に追従してきた連続
ストランドBTは、第1及び第2ワイパー72a、72
bの外周面により押出され、第1及び第2ナイフ64
a、64bの外周面から剥離される。
【0037】なお、作図の都合上、第1及び第2ナイフ
64a、64bのエッジと第1及び第2ワイパー72
a、72bのエッジとは非接触状態で画かれているが、
実際は第1及び第2ワイパー72a、72bは従動回転
に伴って振動して揺れ動くため、位置Ldにおいてこれ
らエッジは実質的に常に接触している状態となる。
【0038】また、第1ナイフ64a及び第1ワイパー
72aのエッジの幾何学的交点と、第2ナイフ64b及
び第2ワイパー72bのエッジの幾何学的交点とは、連
続ストランドBTが垂直下方に剥離されながら第1及び
第2ナイフ64a、64bから排出されるように位置決
めされる。このため、第1及び第2ナイフ64a、64
bから剥離された連続ストランドBTは、位置Le(図
6(e))で示すように、第1及び第2ナイフ64a、
64bの外周面から離れた状態で垂直下方に落下する。
従って、連続ストランドBTが第1及び第2裁断ローラ
62a、62bに巻き込まれるようなトラブルを防止す
ることができる。
【0039】なお、上記実施の形態においては、第1及
び第2ワイパー72a、72bが、第1及び第2スペー
サ66a、66bに接触しないように、3つの押さえロ
ーラにより支持され且つ位置決めされるが、この構造を
図7図示のように変更することができる。この変更例に
おいては、図7図示の如く、ワイパー72a(72b)
が、スペーサ66a(66b)と、サイドフレーム92
に取付けられ且つワイパー72a(72b)の内周面に
接触する2つの押さえローラ94、96と、により支持
され且つ位置決めされる。但し、ワイパー72a(72
b)の内周面に2つの押さえローラ94、96が接触し
た状態において、ワイパー72a(72b)の内周面と
スペーサ66a(66b)の外周面との間には僅かな隙
間が形成されるように設定される。ローラ94、96
は、サイドフレーム88a上において、上下に個々にス
ライド位置調整可能に固定される。
【0040】図7図示の構造において、ナイフ64a
(64b)が回転していない時は、ワイパー72a(7
2b)は、その内周面が上側のローラ94とスペーサ6
6a(66b)とに接触した状態で支持される。一方、
ナイフ64a(64b)が高速で回転すると、ワイパー
72a(72b)も振動して揺れ動きながら従動回転
し、その内周面はローラ94及びスペーサ66a(66
b)から僅かに浮き上がった状態となる。しかし、ワイ
パー72a(72b)の中心位置は、ローラ94、96
及びスペーサ66a(66b)による拘束を受けて殆ど
動くことがないため、その回転軸心は実質的に固定され
たものとなる。
【0041】また、上記実施の形態ではシートたばこを
裁断する場合について説明したが、本発明に係る帯体の
裁断装置は汎用性の高いものであり、布や紙等他の被処
理体の裁断に対しても同様に適用することができる。即
ち、本発明は上記実施の形態に制限されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能
である。
【0042】
【発明の効果】本発明の帯体の裁断装置によれば、帯体
を裁断して得られるストランドがナイフ等の回転部材に
からみつくのを、実質的に固定された軸心を有するワイ
パーにより確実に防止することができるため、より高速
且つ確実な処理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る帯体の裁断装置を使用したシート
たばこ刻みの製造システムの一部を概略的に示す側面線
図。
【図2】同製造システムにおける原料の加工状態の変化
を示す図。
【図3】同製造システムの裁刻機内のベルトコンベアと
スパイラルカッターとの関係を示す側面線図。
【図4】同スパイラルカッターの外周面を示す平面図。
【図5】同製造システムの裁刻機内のスリッター(帯体
の裁断装置)を示す側面線図。
【図6】同スリッター内においてシートたばこが連続ス
トランドとして裁断されていく態様を順に示す断面図。
【図7】同スリッターにおける第1及び第2ワイパーの
支持構造の変更例を示す側面線図。
【符号の説明】
10…製造システム 12…圧延成形機 14…乾燥機 16…裁刻機 40…スリッター(帯体の裁断装置) 50…スパイラルカッター 52…ロータリドラム 54…回転刃 56…固定刃56 64a、64b…第1及び第2ナイフ 66a、66b…スペーサ 72a、72b…第1及び第2ワイパー AT…シートたばこ BT…ストランド CT…シートたばこ刻み
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 月橋 成一 東京都墨田区横川一丁目17番7号 日本た ばこ産業株式会社内 (72)発明者 今泉 孝紀 宮城県黒川郡富谷町富谷字日渡34番地の11 東洋刃物株式会社富谷工場内 (72)発明者 志村 英幸 宮城県黒川郡富谷町富谷字日渡34番地の11 東洋刃物株式会社富谷工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯体を複数のストランドに裁断するための
    装置であって、 前記帯体を裁断するためのエッジを外周面の両側縁に有
    し且つ第1軸心を中心として第1方向に一体的に回転駆
    動される複数の円形の第1ナイフと、前記第1ナイフは
    前記第1軸心に沿って間隔をあけて並設されることと、 前記帯体を裁断するためのエッジを外周面の両側縁に有
    し且つ前記第1軸心と平行な第2軸心を中心として前記
    第1方向と逆の第2方向に一体的に回転駆動される複数
    の円形の第2ナイフと、前記第2ナイフは、前記第1ナ
    イフと対向すると共に第1ナイフに対して互い違いに交
    合するように、前記第2軸心に沿って間隔をあけて並設
    されることと、 前記複数のストランドを前記第1ナイフから剥離するた
    めに前記第1ナイフと交互に配設された、前記第1ナイ
    フとは別体の複数の円形の第1ワイパーと、前記第1ワ
    イパーは前記第1ナイフの前記エッジに側方から接触す
    ると共に前記第2ナイフの前記エッジと隙間を介して対
    向するエッジを外周面の両側縁に有することと、 前記複数のストランドを前記第2ナイフから剥離するた
    めに前記第2ナイフと交互に配設された、前記第2ナイ
    フとは別体の複数の円形の第2ワイパーと、前記第2ワ
    イパーは前記第2ナイフの前記エッジに側方から接触す
    ると共に前記第1ナイフの前記エッジと隙間を介して対
    向するエッジを外周面の両側縁に有することと、 前記第1ワイパーを前記第1軸心と平行で且つ前記第1
    軸心に対して相対的且つ実質的に固定された第3軸心を
    中心として従動回転自在に支持する支持手段と、 前記第2ワイパーを前記第2軸心と平行で且つ前記第2
    軸心に対して相対的且つ実質的に固定された第4軸心を
    中心として従動回転自在に支持する支持手段と、 を具備することを特徴とする帯体の裁断装置。
  2. 【請求項2】前記第1、第2、第3及び第4軸心が水平
    に配向され、前記第1及び第2ナイフに対して前記帯体
    が上側から導入され且つ下側から排出されることを特徴
    とする請求項1に記載の帯体の裁断装置。
  3. 【請求項3】前記ストランドが垂直下方に剥離されなが
    ら前記第1及び第2ナイフから排出されるように、前記
    第1ナイフ及び前記第1ワイパーの前記エッジの幾何学
    的交点と、前記第2ナイフ及び前記第2ワイパーの前記
    エッジの幾何学的交点とが位置決めされることを特徴と
    する請求項2に記載の帯体の裁断装置。
  4. 【請求項4】前記支持手段が、前記第1及び第2ワイパ
    ーを動かすことにより、前記幾何学的交点を変更するた
    めの位置調整機構を有することを特徴とする請求項3に
    記載の帯体の裁断装置。
  5. 【請求項5】前記第1及び第2ワイパーが夫々前記第1
    及び第2ナイフよりも外径が大きいリングからなり、前
    記第1及び第2ワイパーのリングの開口内に前記第1及
    び第2ナイフの前記第1及び第2軸心を規定する部材が
    配設されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
    に記載の帯体の裁断装置。
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