JPH11226657A - 金属条材の曲げ加工方法及び装置 - Google Patents

金属条材の曲げ加工方法及び装置

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JPH11226657A
JPH11226657A JP10052832A JP5283298A JPH11226657A JP H11226657 A JPH11226657 A JP H11226657A JP 10052832 A JP10052832 A JP 10052832A JP 5283298 A JP5283298 A JP 5283298A JP H11226657 A JPH11226657 A JP H11226657A
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JP
Japan
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bending
zone
strip
metal strip
workpiece
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Application number
JP10052832A
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English (en)
Inventor
Yukimitsu Hanamoto
幸満 花本
Shigeki Kishihara
重樹 岸原
Nobuyoshi Kitayama
信義 北山
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Dai Ichi High Frequency Co Ltd
Original Assignee
Dai Ichi High Frequency Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
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    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/25Process efficiency

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  • Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)
  • General Induction Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属条材を簡便に曲げ加工する方法及び装置
を提供する。 【解決手段】 条材1に長手方向に間隔をおいて複数の
被加工部を設定し、一つの被加工部2の両側を把持具2
1、22で把持し、その被加工部2の一端を誘導コイル
6で加熱して狭幅の赤熱ゾーン3を形成すると共に、一
方の把持具22を旋回させて条材1に曲げモーメントM
を作用させて赤熱ゾーン3を曲げ変形させ、同時に誘導
コイル6を移動させて赤熱ゾーン3を条材1の長手方向
に連続的に移動させ、被加工部2を一端から連続的に曲
げてゆき、被加工部2全体を安定して曲げ変形させ、更
に、この曲げ加工を各被加工部2について逐次実施する
ことで条材を近似曲線状に曲げる構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属条材を熱間曲
げ加工する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属条材の熱間曲げ加工方法とし
ては、次の方法が用いられている。 金属条材が湾曲して通過するように配置した3本の
ローラに加熱した金属条材を通し、連続的に曲げ加工を
行う方法。 金属条材先端を、定位置を支点として旋回可能な旋
回アームで把持し、反対端から軸線方向に押すことで、
その金属条材に曲げモーメントを作用させておき、その
金属条材の長手方向の狭幅領域を誘導コイルによって赤
熱状態に加熱し、曲げ変形させると共に、その金属条材
を誘導コイルに対して前進させることで加熱変形部位を
金属条材の長手方向に移動させ、連続的に曲げ加工を行
う方法。なお、この方法は管体に対して多用されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、3本ロ
ーラ方式は曲げ加工装置がきわめて大型であるので設備
費がかかり、しかも、金属条材全体を炉で高温に加熱す
る必要があることから、曲げ加工に時間がかかるという
問題があった。また、金属条材の長手方向の所望の領域
のみを曲げ加工することが困難であるという問題もあっ
た。一方、旋回アームを用いる方法は、単純な造作では
曲げ半径が旋回アームの半径とほぼ同一となるため、曲
げ半径を任意に変更できず、しかも曲げ半径の大きい曲
げ加工を行うことができないといった問題があった。
【0004】本発明は、上述の問題点に鑑みて為された
もので、金属条材の長手方向の所望領域を、容易に且つ
比較的簡単な装置を用いて、所望の曲率に熱間曲げ加工
することの可能な熱間曲げ加工方法及びそれに用いる曲
げ装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属条材の曲
げ加工を簡単に行うため、金属条材の長手方向に間隔を
置いた複数箇所を被加工部として各被加工部のみに熱間
曲げ加工を適用し、近似曲線状の曲り条材を得る構成と
し、しかも、各被加工部の熱間曲げ加工に際しては、前
記金属条材を前記被加工部の両側の位置にて把持具で把
持して定置し、前記被加工部内の条材長手方向の一部の
区間を誘導加熱して赤熱ゾーンを形成すると共に、前記
把持具によって前記被加工部に曲げモーメントを加えて
前記赤熱ゾーンを曲げ変形させる操作を、誘導加熱する
区間を金属条材の長手方向に順次又は逐次移動させなが
ら適用して被加工部全体を曲げ変形させる構成としたも
のである。
【0006】本発明は、上記したように、複数箇所を被
加工部とし、その被加工部のみを曲げ変形させる構成と
したので、短い被加工部を曲げ変形させればよく、比較
的小型の装置を用いて曲げ変形させることが可能とな
る。しかも、各被加工部を曲げる際には、被加工部全体
を同時に加熱して一気に曲げ加工するのではなく、被加
工部内の条材長手方向の一部の区間のみに赤熱ゾーンを
形成して曲げ加工を行っている。これは次の理由によ
る。すなわち、被加工部全体を同時に加熱して一気に曲
げ加工しようとした場合、曲げモーメントが被加工部の
長手方向の中ほどで極大となるように分布し、また、温
度分布も長手方向の中ほどが極大となるように形成され
がちであることから曲げ変形が被加工部の中ほどに集中
する傾向が強くなり、このため、赤熱ゾーン全体をなだ
らかに湾曲させることができず、中ほどで折れ曲がるよ
うに変形し、曲げ外側ではくびれが生じ、また、曲げ内
側では座屈のような現象を生じ、じゃばら状の不安定な
変形を生じることが多い。このような不安定な曲げ変形
を防止するため、本発明では、上記したように、被加工
部内の条材長手方向の一部の区間に赤熱ゾーンを形成
し、その赤熱ゾーンを曲げ変形させる操作に小分けし
(即ち微分し)、該操作を被加工部全体に亘って移動方
式で適用する(即ち積分する)という方法を採用してい
る。
【0007】かくして、本発明では、曲げ変形を生じる
赤熱ゾーンの長さが短くてよく、しかもその赤熱ゾーン
に生じさせるべき曲げ変形量は小さくてよく、このため
曲げ変形が安定して生じ、曲げ外側にくびれが生じると
か、曲げ内側にじゃばらが生じるといったトラブルを生
じることがないため、不良品が発生しないばかりでな
く、トラブルへの対処が不要となって生産能率が向上す
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を更
に詳細に説明する。本発明の曲げ加工方法の対象とする
条材は任意であり、例えば、角形鋼管、丸形鋼管等の鋼
管、H形鋼、T形鋼、U形鋼(又はC形鋼)、L形鋼等
の形鋼、棒状或いは板状の鋼材等を挙げることができ、
また鋼材以外の金属条材でもよい。なお、図面及び以下
の説明では、金属条材として鋼管を用いるものとし、そ
の肉厚をt、曲げ半径方向の外寸をDとする。
【0009】本発明の金属条材の曲げ加工方法は、図1
(a)に示すように、真っ直ぐな金属条材1(以下条材
と略称する)を曲げ加工するに際し、条材の長手方向に
間隔を置いた複数箇所を被加工部2とし、各被加工部2
に熱間曲げ加工を適用して湾曲させ、図1(b)に示す
ように湾曲した被加工部2Aとその間の直線状部1aか
らなる近似曲線状の曲り条材1Aを得ることを基本と
し、各被加工部2の熱間曲げ加工に当たっては、条材1
を、被加工部2の両側の位置にて二つの把持具で把持し
て定置し、被加工部2内の条材長手方向の一部の区間を
誘導加熱して狭幅の赤熱ゾーンを形成すると共に、両把
持具によって被加工部2に曲げモーメントを加えて赤熱
ゾーンを曲げ変形させる操作を、誘導加熱する区間を条
材1の長手方向に順次又は逐次移動させながら適用して
被加工部2全体を曲げ変形させるものである。
【0010】ここで、「赤熱ゾーンを曲げ変形させる操
作を、誘導加熱する区間を条材1の長手方向に順次移動
させながら適用する」とは、誘導加熱により形成した赤
熱ゾーンを曲げ変形させながら条材1の長手方向に連続
的に移動させ、条材を連続的に曲げ加工する操作を意味
しており、以下、この操作を「連続式」と称する。ま
た、「赤熱ゾーンを曲げ変形させる操作を、誘導加熱す
る区間を条材1の長手方向に逐次移動させながら適用す
る」とは、誘導加熱により形成した赤熱ゾーンを移動さ
せることなく所望量だけ曲げ変形させ、曲げ変形終了
後、長手方向の別の領域を誘導加熱して新たな赤熱ゾー
ンを形成し、その赤熱ゾーンを移動させることなく所望
量だけ曲げ変形させるという操作を次々と繰り返して曲
げ加工する操作を意味しており、以下、この操作を「逐
次式」と称する。以下、連続式及び逐次式の曲げ加工を
それぞれ説明する。
【0011】図2は、連続式の曲げ加工を行う装置の1
実施例を示すもので、(a)は曲げ加工開始時の状態
を、(b)は曲げ加工の途中の状態を示す概略断面図で
ある。本実施例の曲げ加工装置は、加熱装置5と曲げモ
ーメント付与機構20とを備えている。
【0012】加熱装置5は、条材1に対向して配置され
その条材1の長手方向の一部の区間を誘導加熱する誘導
コイル6と、それに隣接配置され、冷却媒体7を条材1
に吹き付けて冷却する冷却装置8と、誘導コイル6に接
続された電源装置9と、誘導コイル6及び冷却装置8を
電源装置9と共に条材1に沿って移動させるコイル移動
機構10等を備えている。ここで、コイル移動機構10
は、誘導コイル6及び冷却装置8を条材1に沿って所望
の速度で移動させることの可能なものであれば、その構
造は任意であり、本実施例では、電源装置9を搭載し、
所定位置にセットされた直線状の条材1に平行に移動可
能に設けられた移動台11と、その移動台11を往復動
させるねじ軸12と、そのねじ軸12を回転させるサー
ボモータ13と、そのサーボモータ13の回転制御を行
う制御装置(図示せず)等を備えたものを用いている。
かくして、サーボモータ13の回転制御により、移動台
11及びそれに電源装置9を介して保持された誘導コイ
ル6及び冷却装置8を条材1に沿って所望の速度で移動
させることができ、また、誘導コイル6の条材長手方向
位置に対して所望の速度分布が得られるように、制御可
能である。
【0013】曲げモーメント適用機構20は、条材1
を、被加工部2の両側の位置にてそれぞれ把持する二つ
の把持具21、22と、該二つの把持具21、22相互
間の位置及び角度を変位させて被加工部2に曲げモーメ
ントを作用させるよう、少なくとも一方の把持具を他方
の把持具に対して相対的に変位させる把持具駆動装置
(図示せず、詳細は後述)を備えている。
【0014】本発明に使用しうる曲げモーメント適用機
構は、二つの把持具によって条材の被加工部に曲げモー
メントを作用させうるものであれば任意であり、二つの
把持具が共に装置の枠体に対して変位可能な構成として
もよいが、本実施例の曲げモーメント適用機構20で
は、誘導コイル6を移動させながら曲げ加工する際の誘
導コイル6の移動方向に関して前側に位置する把持具2
1を装置の枠体(図示せず)に対して固定することで定
位置に配置し、他方の把持具22を枠体に対して変位可
能とし、その把持具(以下可動把持具という)22を把
持具駆動装置(図示せず)によって変位させる構成とし
ている。この構成により、条材1の誘導コイル6の前側
に位置する側の部分は、定位置に固定した把持具21に
保持され且つ曲げ加工をされる前のものであるので、直
線状のままで定位置にあり、誘導コイル6をコイル移動
機構10によって直線状に移動させた際、誘導コイル6
が条材1に対して一定の間隙を保って移動することがで
き、条材1を均一に加熱することができる。
【0015】図2に示す曲げ加工装置を用いた連続式の
曲げ加工は次のように行われる。まず、図2(a)に示
すように、条材1を、曲げ加工すべき被加工部2の両側
で把持具21、22に把持させて定置し、誘導コイル6
を被加工部2の一端(可動把持具22側)に位置させ、
その誘導コイル6に通電して被加工部2の加熱を開始
し、また、冷却装置8から冷却媒体7を噴出させる。同
時に、可動把持具22が把持具駆動装置(図示せず)に
よって、他方の把持具21に対して位置及び角度を変位
させるように力を付与され、把持具21で保持された条
材1の被加工部2に曲げモーメントMを加える。この状
態で、誘導コイル6により、塑性変形容易な赤熱ゾーン
3が形成され、そこに作用している曲げモーメントMで
曲げ変形が生じ始めると、コイル移動機構10が作動し
て誘導コイル6を固定側の把持具21に向かって移動さ
せる。これにより、図2(b)に示すように、誘導コイ
ル6が条材1の被加工部2内の長手方向の一部の区間を
加熱して赤熱ゾーン3を形成しながら条材1に沿って長
手方向(矢印Aで示す方向)に移動し、従って、形成さ
れた赤熱ゾーン3が条材1の被加工部2内を長手方向に
移動し、同時にその赤熱ゾーン3が曲げモーメントMに
より連続的に曲げられてゆく。そして、冷却装置8が曲
げ変形を生じた赤熱ゾーン3の後ろ側に冷却水等の冷却
媒体7を噴射して急冷し、塑性変形できなくする。これ
により、移動中の赤熱ゾーン3のみが曲げ変形してゆく
こととなる。なお、誘導コイル6の移動中における赤熱
ゾーン3の幅は、通常、定位置に停止させている誘導コ
イル6で形成される赤熱ゾーン3の幅よりも大きくな
り、図2(b)に示すように、誘導コイル6の前面から
冷却媒体7の吹き付け位置までの距離にほぼ等しくなっ
ている。
【0016】赤熱ゾーン3が被加工部2内の全域を移動
し、把持具21側の端部に到達すると、誘導コイル6の
通電を停止し、可動把持具22による曲げモーメント付
与を停止する。以上の操作により、被加工部2全体が連
続的に曲げ加工され、被加工部2全体がなだらかに湾曲
した形状となる。一つの被加工部2に対して上記した曲
げ加工が終了すると、把持具21、22を開いて条材1
の保持を解除し、条材1を軸線方向に移動させて、次の
被加工部2を把持具21、22間に位置させ、その両側
を把持具21、22で保持する。そして前回と同様の曲
げ加工を行う。その後、同様の動作を各被加工部2につ
いて実施することで、図1(b)に示すように、各被加
工部2を湾曲させ、全体が近似円弧状に湾曲した条材を
製造できる。
【0017】次に、図3は、逐次式の曲げ加工を行う装
置の1実施例を示すもので、(a)は曲げ加工開始時の
状態を、(b)、(c)はそれぞれ、曲げ加工の途中の
異なる時点での状態を示す概略断面図である。この実施
例の曲げ加工装置も、加熱装置5Aと曲げモーメント付
与機構20とを備えている。なお、図3において、図2
の実施例と同一部品には同一符号を付して示している。
【0018】加熱装置5Aは、条材1に対向して配置さ
れその条材1の長手方向の一部の区間を誘導加熱する誘
導コイル6と、誘導コイル6に接続された電源装置9
と、誘導コイル6を電源装置9と共に条材1に沿って移
動させるコイル移動機構10A等を備えている。ここ
で、コイル移動機構10Aは、誘導コイル6及び冷却装
置8を条材1に沿って移動させ、且つ所望の位置で停止
させることの可能なものであれば、その構造は任意であ
り、図2に示す実施例におけるコイル移動機構10を用
いてもよいが、本実施例では、電源装置9を搭載して移
動可能な移動台11Aのみを備え、手動で移動台11A
を所望位置に移動させ且つ停止させる構成としている。
この構成は構造がきわめて簡単で安価に製造しうる利点
がある。
【0019】曲げモーメント適用機構20は、図2に示
す実施例に用いている曲げモーメント適用機構20と同
一のものであり、定位置で条材1を把持する把持具21
と、その把持具21に対して位置及び角度を変位可能に
設けられた可動把持具22と、把持具21に保持されて
いる条材1の被加工部2に曲げモーメントを作用させる
よう、可動把持具22を変位させる把持具駆動装置(図
示せず、詳細は後述)を備えている。
【0020】図3に示す曲げ加工装置を用いた逐次式の
曲げ加工は次のように行われる。まず、図3(a)に示
すように、条材1を、曲げ加工すべき被加工部2の両側
で把持具21、22に把持させて定置し、誘導コイル6
を被加工部2の一端(可動把持具22側)に位置させ、
その誘導コイル6に通電して被加工部2の加熱を開始
し、赤熱ゾーン3を形成する。次いで、把持具駆動装置
が可動把持具22の位置及び角度を変位させ、被加工部
2に曲げモーメントMを作用させて赤熱ゾーン3を図3
(b)に示すように曲げ変形させる。次いで、可動把持
具22で付与していた曲げモーメントMを一旦解除し、
図3(c)に示すように、誘導コイル6を被加工部2内
で条材1の長手方向に適当量移動させて停止させ、まだ
曲げ変形を生じていない領域を加熱して新たな赤熱ゾー
ン3を形成する。この赤熱ゾーン3は、先に赤熱して湾
曲させた部分(以下湾曲部という)3aから離れた位置
としてもよいし、湾曲部3aに接する位置としてもよ
い。新たな赤熱ゾーン3を形成した後、再び可動把持具
22によって被加工部2に曲げモーメントMを作用さ
せ、赤熱ゾーン3を曲げ変形させる。なお、この時まで
に、先に曲げ変形した湾曲部3aは、塑性変形しにくい
温度に降温させており、このため曲げ変形することはな
い。湾曲部3aを降温させるには自然放冷を用いてもよ
いが、時間がかかるため適当な冷却媒体を吹き付ける強
制冷却を用いることが望ましい。強制冷却する場合に
は、図2に示す実施例と同様に、誘導コイル6に冷却装
置8を取り付けておき、誘導コイル6の移動中にその冷
却装置8から湾曲部3aに冷却媒体を吹き付ける構成と
すればよい。
【0021】以後、同様な動作を被加工部2内で繰り返
すことにより、被加工部2全体を曲げ加工することがで
きる。一つの被加工部2に対して上記した曲げ加工が終
了すると、把持具21、22を開いて条材1の保持を解
除し、条材1を軸線方向に移動させて、次の被加工部2
を把持具21、22間に位置させ、その両側を把持具2
1、22で保持する。そして前回と同様の曲げ加工を行
う。その後、同様の動作を各被加工部2について実施す
ることで、図1(b)に示すように、各被加工部2を湾
曲させ、全体が近似円弧状に湾曲した条材を製造でき
る。
【0022】以上に説明したように、本発明の曲げ加工
方法は、連続式又は逐次式のいずれかで実施可能であ
る。このうち、連続式は、逐次式に比べて、加熱、冷却
のタイミングが一定するので曲げが安定し、曲げにくい
断面形状の条材の曲げに好適である。一方、逐次式は連
続式に比べて装置構成が簡単となるため、設備費を低減
できる利点がある。
【0023】上記した連続式及び逐次式の曲げ加工方法
の実施に際して、被加工部2に形成する赤熱ゾーン3の
幅、逐次式において逐次形成する赤熱ゾーンの間隔、被
加工部2の長さ、条材1に形成する被加工部2のピッチ
等について好適条件を示せば以下のようになる。
【0024】まず、赤熱ゾーン3の幅は、その赤熱ゾー
ン3を曲げた際に、赤熱ゾーン3が中ほどで折れ曲がる
ように変形するとか、曲げ外側にくびれが生じるとか、
曲げ内側にじゃばら状の不安定な変形を生じるといった
現象を生じることなく、安定して曲げ変形しうるように
定めるものである。安定した曲げ変形を生じさせるため
の赤熱ゾーン3の幅としては、条材のサイズ(外寸、肉
厚等)及び曲げ角度にもよるが、通常、曲げ内側の肉厚
tの3倍以下に設定することが好ましく、更には、2倍
以下とすることが一層好ましい。一方、誘導加熱により
赤熱ゾーン3を形成するには或る程度の加熱幅が必要で
あり、この点からは、肉厚tの0.5倍以上とすること
が好ましい。
【0025】逐次式の曲げ加工を行う場合において、逐
次に形成する赤熱ゾーン3の間隔、すなわち曲げ変形を
生じさせた湾曲部3aの端部と次の曲げのための赤熱ゾ
ーン3の端部との間隔は、小さいほど、被加工部2全体
がなめらかに湾曲した形状となるので、形状の面からは
好ましい。一方、この間隔を小さくすると、一定長さの
被加工部2内に形成する赤熱ゾーン3の個数が増加し、
曲げ加工に時間がかかり生産能率が低下する。従って、
逐次に形成する赤熱ゾーン3の間隔は、これらを考慮し
て定めればよく、具体的には、曲げ内側の肉厚tの1倍
以上、5倍以下程度とすることが好ましい。
【0026】図1において、一つの被加工部2の長さL
は、生産性からは長い方が好ましいが、生産設備面から
は短い方がよい。従って、被加工部2の長さLはこれら
を考慮して定めるものであり、通常、条材の曲げ半径方
向の外寸Dに対して、L=0.5D〜3D程度に設定す
ることが好ましい。また、曲げ半径R(曲げ中立軸の半
径)は5D〜200D程度に、曲げ角度θは0.1〜1
0度程度に設定することが好ましい。
【0027】条材1に形成する複数の被加工部2のピッ
チは短いほど被加工部2の個数が多くなるので、条材1
を曲線に近い形に曲げることができ、外観が良くなる。
また各被加工部2における曲げ角度θが小さくなるので
曲げ加工が容易となると共に外観も良くなる。一方、被
加工部2の個数が増すため生産能率は低くなる。従っ
て、複数の被加工部2のピッチはこれらを考慮して定め
るものであり、通常、被加工部2の長さLに対しピッチ
を1.5倍ないしは3倍程度に定めることが好ましい。
【0028】上記した連続式及び逐次式の曲げ加工方法
の実施に当たって、一つの被加工部2内における曲げ変
位量の分布(曲率分布)は通常一定とするが、必要に応
じ、変化させてもよい。例えば、被加工部2の中央部分
では曲率を大きくしておくが、その両端の直線部につな
がる部分では曲率を小さくして直線部になだらかにつな
がるような曲率分布が好ましく、このような曲率分布を
採用することも可能である。被加工部2内における曲率
分布の調整は、赤熱ゾーン3の加熱温度、その赤熱ゾー
ン3に加える曲げモーメント、赤熱ゾーン3の移動速度
(連続式の場合)、赤熱ゾーン3に曲げ変形を生じさせ
る時間(逐次式の場合)等のいずれか一つ若しくは複数
を、赤熱ゾーンの条材長手方向位置に応じて調整するこ
とで行うことができる。また、これらに代えて、曲げモ
ーメントを付与するための可動把持具22の変位速度
(連続式の場合)又は変位量(逐次式の場合)を赤熱ゾ
ーンの条材長手方向位置に応じて調整することによって
も可能である。
【0029】例えば、連続式の曲げ加工の際には、被加
工部2に可動把持具22によって加える曲げモーメント
Mを一定に保った状態で、赤熱ゾーン3を条材1の長手
方向に一定速度で移動させ、その赤熱ゾーン3の温度を
条材の長手方向位置に応じて、予め所望の曲率分布に対
応して設定した値となるように調整することで所望の曲
率分布を得ることができる。逐次式では、赤熱ゾーン3
を逐次形成し、それぞれの赤熱ゾーンに一定の曲げモー
メントMを一定時間だけ作用させて曲げ変形させる操作
を、条材長手方向の複数の部位について繰り返し実施す
る際に、その赤熱ゾーン3の温度を条材1の長手方向位
置に応じて、予め所望の曲率分布に対応して設定した値
となるように調整することで所望の曲率分布を得ること
ができる。
【0030】また、赤熱ゾーン3の温度に代えて、曲げ
モーメントを調整することでも同様な効果を得ることが
できる。すなわち、連続式の曲げ加工の際には、赤熱ゾ
ーン3を一定温度に保った状態で条材1の長手方向に一
定速度で移動させ、その赤熱ゾーン3に可動把持具22
によって加える曲げモーメントMを赤熱ゾーン3の長手
方向位置に応じて、予め所望の曲率分布に対応して設定
した値となるように調整することで所望の曲率分布を得
ることができる。逐次式では、赤熱ゾーン3を逐次形成
し、それぞれの赤熱ゾーンに曲げモーメントMを一定時
間だけ作用させて曲げ変形させる操作を、条材長手方向
の複数の部位について繰り返し実施する際に、その赤熱
ゾーン3に加える曲げモーメントMの大きさを赤熱ゾー
ン3の長手方向位置に応じて、予め所望の曲率分布に対
応して設定した値となるように調整することで所望の曲
率分布を得ることができる。
【0031】また、上記した赤熱ゾーンの温度又はそれ
に加える曲げモーメントを調整する代わりに、赤熱ゾー
ン3の移動速度(連続式の場合)、又は、赤熱ゾーン3
に曲げ変形を生じさせる時間(逐次式の場合)を調整す
ることによっても上記と同様に被加工部2の曲率分布を
調整できる。すなわち、連続式の曲げ加工の際には、赤
熱ゾーン3を一定温度に昇温させ、且つ一定の曲げモー
メントを加えた状態で、赤熱ゾーン3を条材1の長手方
向に移動させるに際し、その赤熱ゾーン3の移動速度を
長手方向位置に応じて、予め所望の曲率分布に対応して
設定した値となるように調整することで所望の曲率分布
を得ることができる。また、逐次式では、逐次に形成す
る各赤熱ゾーン3に対して可動把持具22で変位を与え
て曲げ加工を行う際、各赤熱ゾーン3の温度を一定に保
ち且つ可動把持具22で与える曲げモーメントを一定に
保った状態で、各赤熱ゾーン3を曲げ変形させる時間を
赤熱ゾーンの長手方向位置に応じて、予め所望の曲率分
布に対応して設定した値となるように調整することで、
所望の曲率分布を得ることができる。
【0032】更に、上記した各因子の調整に代えて、曲
げモーメントを付与するための可動把持具22の変位速
度(連続式の場合)又は変位量(逐次式の場合)を赤熱
ゾーンの条材長手方向位置に応じて調整することによっ
ても上記と同様に被加工部2の曲率を調整できる。すな
わち、連続式の曲げ加工の際には、赤熱ゾーン3を条材
1の長手方向に一定速度で移動させながら可動把持具2
2の変位速度(単位時間当りの変位量)を赤熱ゾーン3
の長手方向位置に応じて、予め所望の曲率分布に対応し
て設定した値となるように調整することで所望の曲率分
布を得ることができる。また、逐次式では、逐次に形成
する各赤熱ゾーン3に対して、可動把持具22を変位さ
せて曲げ加工を行う際、その可動把持具22の変位量を
赤熱ゾーンの長手方向位置に応じて、予め所望の曲率分
布に対応して設定した値となるように調整することで、
所望の曲率分布を得ることができる。
【0033】本発明方法の実施に当たって、条材1の被
加工部2内に形成する赤熱ゾーン3は、通常は、全体を
ほぼ均一な温度とするが、必要に応じ、温度分布を設け
ることも可能である。例えば、図4に示すように、連続
式の曲げ加工を行う場合において、赤熱ゾーン3に直交
する形に(条材1の長手方向に)低温ゾーン31を設
け、その部分の塑性変形抵抗を大きくすることも可能で
ある。このような低温ゾーン31は冷却空気等の冷却媒
体を吹き付けて冷却することによって、或いは、条材1
を誘導加熱して赤熱ゾーン3を形成する際に低温ゾーン
31での発熱量を小さくしておくことにより形成でき
る。この低温ゾーン31は、図4に示す曲げ平面におい
て条材1の表裏の同じ位置に且つ赤熱ゾーン3が条材1
の長手方向に移動した時に低温ゾーン31が条材1の軸
線に平行に〔例えば、図4(a)に示す直線N−Nに沿
って〕移動するように形成されるものである。赤熱ゾー
ン3に低温ゾーン31を形成しておくと、赤熱ゾーン3
を曲げ変形させた際に、その低温ゾーン31の剛性が高
いためその低温ゾーン31では条材長手方向に伸び縮み
がほとんど生じることがなく、従って、その位置が曲げ
中立軸となり、曲げ変形が安定する。また、低温ゾーン
31の形成位置が曲げ中立軸となるので、条材1を曲げ
変形させる際に曲げ中立軸としたい位置に低温ゾーン3
1を形成することで、所望の位置に曲げ中立軸を設定で
きて、曲げ外側の伸び率と曲げ内側の圧縮率の割り振り
を調整できる。低温ゾーン31は逐次式の場合にも形成
可能であり、同様な効果を奏する。
【0034】更に、赤熱ゾーン3内に温度分布を設ける
に当たっては、上記した低温ゾーン31を設ける場合に
限らず、赤熱ゾーン3内の広い範囲で温度差を設けるよ
うにすることもできる。例えば、曲げ外側の温度を曲げ
内側に比べて高く設定し、曲げ変形させた際の曲げ外側
の伸び率を曲げ内側の圧縮率よりも高くするとか、その
逆とすることができる。
【0035】図1〜図4に示した実施例においては、被
加工部2に形成した赤熱ゾーン3の幅(曲げ加工する前
の幅)を、全周に渡って一定としているが、この幅を周
方向の位置によって変化するように設定することも可能
である。例えば、逐次式で曲げ加工を行う場合におい
て、図5(a)、図5(c)に示すように、曲げ外側を
広くした誘導コイル6Aを用いることによって、曲げ変
形させる前の加熱ゾーン3Aの幅を、曲げ外側が広く、
曲げ内側が狭くなるようにすることができ、この構成と
すると、曲げ外側の幅が図3に示す場合に比べて広くな
っているので、図5(b)に示すように曲げ変形させて
湾曲部3Aaを形成した際、曲げ内側のじゃばら状変形
を抑制しつつ、曲げ外側の薄肉化を抑制できる利点が得
られる。また、逆に、曲げ変形させる前の加熱ゾーンの
幅を、曲げ外側が狭く、曲げ内側が広くなるようにする
こともでき、その場合には曲げ内側の厚肉化を抑えるこ
とができる。
【0036】次に、上記実施例の曲げ加工装置に用いて
いる曲げモーメント付与機構20を更に具体的に説明す
る。前記したように、曲げモーメント付与機構20は条
材1を、被加工部2の両側の位置にてそれぞれ把持する
二つの把持具21、22を備えており、一方の把持具2
1を定位置に固定し、他方の把持具すなわち可動把持具
22を把持具駆動装置によって変位させることで、二つ
の把持具21、22相互間の位置及び角度を変位させて
被加工部2に曲げモーメントを作用させる構成である。
可動把持具22を変位させるための把持具駆動装置とし
ては、種々な構成のものを使用できるので、その例を図
6、図7に示す。
【0037】図6に示す例において、全体を参照符号2
4で示す把持具駆動装置は、可動把持具22を移動可能
に保持した円弧状のガイドレール25と、可動把持具2
2に連結された油圧シリンダ26を備えており、油圧シ
リンダ26によって可動把持具22をガイドレール25
に沿って移動させ且つその角度を変位させる構成であ
る。このガイドレール25は、把持具21、22の間に
位置する基準点Oを中心とする円弧状に形成されてい
る。この基準点Oは、通常、把持具21に把持した条材
1の被加工部2の中心に設定するが、曲げ角度等によっ
ては異なる位置に設定し、あるいは曲げ加工の進行とと
もに条材長手方向に移動させるようにしてもよい。な
お、可動把持具22を円弧状のガイドレール25に保持
させる代わりに、基準点Oを支点として旋回可能なアー
ムに保持させる構成としてもよい。
【0038】この構成の実施例では、図6(a)に示す
ように、把持具21、22に条材1を、曲げ加工すべき
被加工部2の中心が基準点Oに一致する位置となるよう
にセットし、被加工部2を誘導コイル6(図2、3参
照)で加熱して赤熱ゾーン3を形成すると共に、油圧シ
リンダ26を作動させることにより、可動把持具22を
基準点Oを中心として旋回させ、これによって被加工部
2に曲げモーメントMを作用させて曲げ変形させること
ができ、赤熱ゾーン3を連続式或いは逐次式で移動させ
ることで、図6(b)に示すように、曲げ加工を行なう
ことができる。ここで、この時の油圧シリンダ26によ
る力を調整することで、被加工部に加える曲げモーメン
トの大きさを調整することができ、また、油圧シリンダ
26の伸縮速度或いは伸縮量をデジタルサーボ装置等に
よって調整することで、可動把持具22の変位速度或い
は変位量を調整でき、被加工部2の曲げ変位量(曲げ角
度)或いは変位速度を調整できる。
【0039】この実施例では、把持具21を装置の枠体
に固定した構成であるが、この把持具21を、保持した
条材1の軸線方向に移動可能とし、油圧シリンダ等の適
当な駆動機構で移動させる構成とすることもできる。こ
の構成とすると、可動把持具22を変位させて条材1の
被加工部2を曲げ加工する際、同時に把持具21を条材
1の軸線方向に且つ被加工部2側に移動させることで、
条材1に軸線方向の圧縮力を付与することができる。こ
のように、条材1に圧縮力を作用させた状態で曲げ加工
すると、曲げ外側での減肉を抑制できる。
【0040】図7に示す例では、全体を参照符号24A
で示す把持具駆動装置が、把持具21、22の両端にそ
れぞれ、ピン27A、27Bを介して連結された油圧シ
リンダ28、29を備えている。この実施例では、図7
(a)に示すように、把持具21、22に条材1をセッ
トし、被加工部2を加熱して赤熱ゾーン3を形成すると
共に、一方の油圧シリンダ28を引っ込ませ、他の油圧
シリンダ29を伸び出させることにより、可動把持具2
2を固定側の把持具21に対して旋回させ、これによっ
て被加工部2に曲げモーメントMを作用させ、曲げ変形
させることができ、赤熱ゾーン3を連続式或いは逐次式
で移動させることで、図7(b)に示すように、曲げ加
工を行なうことができる。この実施例においても、油圧
シリンダ28、29による力を調整することで、被加工
部に加える曲げモーメントの大きさを調整することがで
き、また、油圧シリンダ28、29の伸縮速度或いは伸
縮量をデジタルサーボ装置等によって調整することで、
可動把持具22の変位速度或いは変位量を調整でき、被
加工部2の曲げ変位速度或いは曲げ変位量(曲げ角度)
を調整できる。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明の曲げ加工方法
は、条材の長手方向に間隔を置いた複数箇所を被加工部
として各被加工部に熱間曲げ加工を適用し、近似曲線状
の曲り条材を得る構成とし、しかも、各被加工部の熱間
曲げ加工に際しては、前記条材を被加工部の両側の位置
にて把持具で把持して定置し、前記被加工部内の条材長
手方向の一部の区間を誘導加熱して赤熱ゾーンを形成す
ると共に、前記把持具によって被加工部に曲げモーメン
トを加えて赤熱ゾーンを曲げ変形させる操作を、誘導加
熱する区間を条材の長手方向に順次又は逐次移動させな
がら適用して被加工部全体を曲げ変形させる構成とした
ことにより、各被加工部において曲げ外側にくびれが生
じるとか、曲げ内側にじゃばらが生じるといったトラブ
ルを生じることなく、安定して曲げ加工を行うことがで
き、複数の被加工部を次々と曲げ加工を行ってゆくこと
により、近似曲線状の曲げ条材を得ることができるとい
う効果を有している。また、曲げ加工する被加工部は条
材の長手方向の所望位置に設定できるので、条材の長手
方向の所望領域を容易に曲げ加工することができるとい
う効果も有している。
【0042】本発明の曲げ加工装置は、条材を、被加工
部の両側の位置にて二つの把持具で把持し、その把持具
によって被加工部に曲げモーメントを作用させる曲げモ
ーメント適用機構と、前記条材の被加工部内の条材長手
方向の一部の区間に赤熱ゾーンを形成し且つそれを条材
に沿って移動させる加熱装置を備えた構成としたことに
より、上記した本発明方法を実施して近似曲線状の曲げ
条材を得ることができるという効果を有している。ま
た、この曲げ加工装置は、条材に形成する複数の被加工
部のうちの一つを曲げ加工することができればよいの
で、比較的簡単な且つ小型のものであり、設備費を低減
できるという効果も有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の曲げ加工方法を説明するもので、
(a)は条材を曲げ変形させる前の条材を示す概略平面
図、(b)は曲げ加工を行った後の条材を示す概略平面
【図2】連続式の曲げ加工を行うための装置を示すもの
で、(a)は曲げ加工開始時の状態を示す概略断面図、
(b)は曲げ加工途中の状態を示す概略断面図
【図3】逐次式の曲げ加工を行うための装置を示すもの
で、(a)は曲げ加工開始時の状態を示す概略断面図、
(b)、(c)はそれぞれ、曲げ加工途中の異なる時点
での状態を示す概略断面図
【図4】図2とは異なる形状の赤熱ゾーンを形成して連
続式で曲げ加工する場合を説明する図2と同様な部分の
図で、(a)は曲げ加工開始時の状態を示す概略断面
図、(b)は曲げ加工途中の状態を示す概略断面図
【図5】図3とは異なる形状の赤熱ゾーンを形成して逐
次式で曲げ加工する場合を説明する図3と同様な部分の
図で、(a)は曲げ加工開始時の状態を示す概略断面
図、(b)、(c)はそれぞれ、曲げ加工途中の異なる
時点での状態を示す概略断面図
【図6】条材に曲げモーメントを付与する曲げモーメン
ト適用機構の1例を示すもので、(a)は曲げ加工開始
時の状態を示す概略平面図、(b)は曲げ加工途中の状
態を示す概略平面図
【図7】曲げモーメント適用機構の他の例を示すもの
で、(a)は曲げ加工開始時の状態を示す概略平面図、
(b)は曲げ加工途中の状態を示す概略平面図
【符号の説明】
1 金属条材(条材) 1A 曲り条材 1a 直線状部 2 被加工部 2A 湾曲した被加工部 3 赤熱ゾーン 5、5A 加熱装置 6 誘導コイル 7 冷却媒体 8 電源装置 10、10A コイル移動機構 11、11A 移動台 20 曲げモーメント適用機構 21、22 把持具 24、24A 把持具駆動装置 25 ガイドレール 26 油圧シリンダ 28、29 油圧シリンダ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属条材の長手方向に間隔を置いた複数
    箇所を被加工部として各被加工部に熱間曲げ加工を適用
    し、近似曲線状の曲り条材を得る曲げ加工方法であっ
    て、前記金属条材を前記被加工部の両側の位置にて把持
    具で把持して定置し、前記被加工部内の条材長手方向の
    一部の区間を誘導加熱して赤熱ゾーンを形成すると共に
    前記把持具によって前記被加工部に曲げモーメントを加
    えて前記赤熱ゾーンを曲げ変形させる操作を、誘導加熱
    する区間を金属条材の長手方向に順次又は逐次移動させ
    ながら適用して被加工部全体を曲げ変形させることを特
    徴とする金属条材の曲げ加工方法。
  2. 【請求項2】 前記赤熱ゾーンの温度を、前記赤熱ゾー
    ンの金属条材長手方向位置に応じて調整して被加工部内
    の曲率分布を調整することを特徴とする、請求項1に記
    載の金属条材の曲げ加工方法。
  3. 【請求項3】 前記赤熱ゾーンに加える曲げモーメント
    の大きさを、前記赤熱ゾーンの金属条材長手方向位置に
    応じて調整して被加工部内の曲率分布を調整することを
    特徴とする、請求項1記載の金属条材の曲げ加工方法。
  4. 【請求項4】 前記赤熱ゾーンを曲げ変形させるために
    前記把持具を変位させる際の変位速度若しくは変位量
    を、前記赤熱ゾーンの金属条材長手方向位置に応じて調
    整して被加工部内の曲率分布を調整することを特徴とす
    る、請求項1記載の金属条材の曲げ加工方法。
  5. 【請求項5】 前記赤熱ゾーンと直交する形に低温ゾー
    ンを形成する請求項1から4のいずれか1項に記載の金
    属条材の曲げ加工方法。
  6. 【請求項6】 金属条材を、前記被加工部の両側の位置
    にてそれぞれ把持する二つの把持具及び該二つの把持具
    相互間の位置及び角度を変位させて前記金属条材の被加
    工部に曲げモーメントを作用させるよう、少なくとも一
    方の把持具を変位させる把持具駆動装置を備えた曲げモ
    ーメント適用機構と、前記金属条材の被加工部内の条材
    長手方向の一部の区間を誘導加熱して赤熱ゾーンを形成
    しうるよう前記金属条材に対向して配置された誘導コイ
    ル及び該誘導コイルを前記金属条材に沿って移動させる
    コイル移動機構を備えた加熱装置とを有する、請求項1
    から5のいずれか1項に記載の方法を実施するための金
    属条材の曲げ加工装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011224606A (ja) * 2010-04-19 2011-11-10 Yaskawa Electric Corp 曲げ加工装置及び曲げ部材の製造方法
JP2019171921A (ja) * 2018-03-27 2019-10-10 三和テッキ株式会社 トロリ線曲げ装置

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