JPH11207409A - 金属条材の曲げ加工方法及び装置 - Google Patents

金属条材の曲げ加工方法及び装置

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JPH11207409A
JPH11207409A JP2393198A JP2393198A JPH11207409A JP H11207409 A JPH11207409 A JP H11207409A JP 2393198 A JP2393198 A JP 2393198A JP 2393198 A JP2393198 A JP 2393198A JP H11207409 A JPH11207409 A JP H11207409A
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bending
metal strip
zone
glow
width
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JP2393198A
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English (en)
Inventor
Yukimitsu Hanamoto
幸満 花本
Shigeki Kishihara
重樹 岸原
Masanori Terasaki
雅則 寺崎
Tsugio Yamauchi
次男 山内
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Dai Ichi High Frequency Co Ltd
Original Assignee
Dai Ichi High Frequency Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属条材を簡便に曲げ加工する方法及び装置
を提供する。 【解決手段】 金属条材1を、長手方向の適当な長さに
設定した被加工部2の両側で把持具11、12で把持
し、その被加工部2を複数の誘導コイル7で加熱して被
加工部内に複数の狭幅の赤熱ゾーン3を間隔をあけて形
成し、把持具11、12の少なくとも一方を旋回させて
被加工部2に曲げモーメントを作用させ、複数の狭幅の
赤熱ゾーン3を同時に曲げ変形させることで、被加工部
2全体を安定して曲げ変形させる構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属条材を熱間曲
げ加工する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属条材の熱間曲げ加工方法とし
ては、次の方法が用いられている。 金属条材が湾曲して通過するように配置した3本の
ローラに加熱した金属条材を通し、連続的に曲げ加工を
行う方法。 金属条材先端を、定位置を支点として旋回可能な旋
回アームで把持し、反対端から軸線方向に押すことで、
その金属条材に曲げモーメントを作用させておき、その
金属条材の長手方向の狭幅領域を誘導コイルによって赤
熱状態に加熱し、曲げ変形させると共に、その金属条材
を誘導コイルに対して前進させることで加熱変形部位を
金属条材の長手方向に移動させ、連続的に曲げ加工を行
う方法。なお、この方法は管体に対して行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、3本ロ
ーラ方式は曲げ加工装置がきわめて大型であるので設備
費がかかり、しかも、金属条材全体を炉で高温に加熱す
る必要があることから、曲げ加工に時間がかかるという
問題があった。また、金属条材の長手方向の所望の領域
のみを曲げ加工することが困難であるという問題もあっ
た。一方、旋回アームを用いる方法は、曲げ半径が旋回
アームの半径とほぼ同一となるため、曲げ半径の任意の
変更あるいは、曲げ半径の大きい曲げ加工には特別な工
夫を要しコストが高くつくといった問題があった。
【0004】本発明は、上述の問題点に鑑みて為された
もので、金属条材の長手方向の所望領域を、容易に且つ
比較的簡単な装置を用いて、熱間曲げ加工することの可
能な熱間曲げ加工方法及びそれに用いる曲げ装置を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属条材の曲
げ加工を簡単に行うため、金属条材の長手方向の適当な
長さの領域を一度に曲げ加工するための被加工部とし、
その被加工部内の長手方向に間隔をおいた複数の狭幅領
域を同時に誘導加熱して複数の狭幅の赤熱ゾーンを形成
し、その被加工部に曲げモーメントを加えて、前記複数
の狭幅の赤熱ゾーンを同時に曲げ変形させる構成とす
る。このように、本発明では被加工部を曲げ変形させる
に際し、変形を生じる赤熱ゾーンの幅を狭くすると共に
間隔を開けて複数箇所に分布させたことにより、各赤熱
ゾーンで曲げ変形が安定して生じ、被加工部全体を良好
に安定して曲げ加工することができ、換言すれば、一度
の操作で曲げ加工することのできる被加工部の長さを大
きくして生産性を上げることができる。そして、曲げ加
工する被加工部を金属条材の長手方向に適当な間隔を開
けて設定することにより、近似曲線状の曲げ条材を得る
ことができる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を更
に詳細に説明する。本発明の曲げ加工方法の対象とする
条材は任意であり、例えば、角形鋼管、丸形鋼管等の鋼
管、H形鋼、T形鋼、U形鋼(又はC形鋼)、L形鋼等
の形鋼、棒状或いは板状の鋼材等を挙げることができ、
また鋼材以外の金属条材でもよい。なお、図面及び以下
の説明では、金属条材として鋼管を用いるものとし、そ
の肉厚をt、曲げ半径方向の外寸をDとする。
【0007】本発明の金属条材の曲げ加工方法は、図1
(a)に示すように、金属条材1(以下条材と略称す
る)の長手方向の一部領域を一度に曲げ加工する被加工
部2とし、その被加工部2内の長手方向に間隔をおいた
複数の狭幅領域を同時に誘導加熱して複数の狭幅の赤熱
ゾーン3を形成すると共にその被加工部2に曲げモーメ
ントMを加え、図1(b)に示すように、前記複数の狭
幅の赤熱ゾーン3を同時に曲げ変形させ、被加工部2を
近似曲線状に曲げ変形させるものである。
【0008】一般に、条材に曲げモーメントを加えて曲
げ加工するとき、曲げモーメントは長手方向の中ほどで
極大となるように分布する。これは、直線部になだらか
に連なる曲げ形状が得られるという好ましい作用をもた
らす一方、赤熱ゾーンを形成して行う曲げ加工において
は、温度分布も長手方向の中ほどが極大となるように形
成されがちであることから曲げ変形が中ほどに集中する
傾向が強くなり、曲げ角度の大きさに応じて赤熱ゾーン
の幅(長手方向長さ)を大きくとって曲げ変形を長手方
向に分散させようとしても中ほどで折れ曲がるような変
形になってしまう傾向が生じる。
【0009】赤熱ゾーン幅を大きくとることは、又、圧
縮力を受ける曲げ内縁側におけるじゃばら変形などの不
整変形が起こりやすくなる要因ともなる。
【0010】本発明では赤熱ゾーン幅に係る上述の問題
に対処すべく、狭幅の赤熱ゾーンを複数配置して、所望
の角度の曲げ加工が安定して行なえるようにしている。
しかして、赤熱ゾーンの幅の他、複数配置のピッチ、複
数の赤熱ゾーンを擁する被加工部全体の長さ等について
好適条件を示せば以下のようになる。
【0011】先ず赤熱ゾーン3の幅は、条材のサイズ
(外寸、肉厚等)及び曲げ角度にもよるが、通常、曲げ
内縁部の肉厚tの3倍以下に設定することが好ましく、
更には、2倍以下とすることが一層好ましい。一方、誘
導加熱により赤熱ゾーン3を形成するには或る程度の加
熱幅が必要であり、この点からは、肉厚tの0.5倍以
上とすることが好ましい。
【0012】条材に形成する複数の赤熱ゾーン3のピッ
チは、それぞれの赤熱ゾーンの間に、赤熱ゾーン3より
は低温であって剛性の高い領域4(以下低温領域とい
う)が存在し、そのため被加工部2に曲げモーメントを
加えた時、主として赤熱ゾーン3が曲げ変形するように
定めるものである。赤熱ゾーン3間に形成する低温領域
4の幅(条材の長手方向の寸法)は小さいほど、被加工
部2を曲げ加工した時に全体がよりなめらかな近似曲線
状となるので好ましい。しかしながら、低温領域4の幅
が小さすぎると両側の赤熱ゾーン3からの伝熱によって
昇温し、曲げ加工時に変形し、被加工部2の曲げ内縁側
にじゃばら状の不安定な変形を生じてしまう。従って、
これらを考慮して低温領域4の幅を定めるものであり、
通常、低温領域4の幅としては、曲げ内縁部の肉厚tの
1倍以上、5倍以下とすることが好ましい。
【0013】1回の曲げ操作で曲げ変形させる被加工部
2の長さLは、その被加工部2の両側の条材の部分に力
を付与することによって被加工部2に曲げモーメントを
加え、その曲げモーメントによって、被加工部2を所望
の形状に曲げ変形させることができるように、且つ生産
性を考慮して選定するものである。すなわち、この被加
工部2の長さLが長すぎると、複数の赤熱ゾーン3を低
温領域4をはさんで配置したとしても、全部の赤熱ゾー
ン3が均等に曲げ変形するとは限らず、一部の赤熱ゾー
ン3が優先的に曲げ変形してしまう。一方、被加工部2
の長さLを短くすると曲げ変形は比較的均等に生じる
が、生産性が低下してしまう。従って、被加工部2の長
さLはこれらを考慮して定めるものであり、具体的に
は、条材の寸法、赤熱ゾーンの幅、ピッチ等によっても
異なるが、通常、条材の曲げ半径方向の外寸Dに対し
て、L=0.5D〜3D程度に設定することが好まし
い。また、曲げ半径R(曲げ変形により曲線状となった
中立軸N−Nの見掛け半径)は5D〜200D程度に、
曲げ角度θは0.1〜10度程度に設定することが好ま
しい。
【0014】上記した本発明方法の実施に当たって、通
常は、被加工部2に形成する複数の赤熱ゾーン3の幅及
びピッチ並びに加熱温度は一定とし、これによって、被
加工部2がほぼ一定の曲率となるように曲げ加工を行
う。しかしながら、被加工部2に形成する複数の赤熱ゾ
ーン3の幅及びピッチ並びに加熱温度は必ずしも一定と
する必要はなく、必要に応じ異ならせてもよい。例え
ば、被加工部2を長くした場合等において、前述の曲げ
モーメント分布に起因して被加工部中ほどで折れようと
する傾向を修正する目的で、あるいは被加工部内に所望
の曲率分布を形成する目的で、赤熱ゾーン毎にその幅や
ピッチあるいは加熱温度を調整してよい。
【0015】また、本発明方法の実施に当たって、通常
は、各赤熱ゾーン3の温度を全周にわたって均一とする
が、必要に応じ、温度分布を設けることも可能である。
例えば、図2に示すように、複数の狭幅の赤熱ゾーン3
と直交する形に低温ゾーン5を形成しておくことができ
る。この低温ゾーン5は冷却空気等の冷却媒体を吹き付
けて冷却することによって形成するとか、条材1を誘導
加熱して赤熱ゾーン3を形成する際に低温ゾーン5での
発熱量を小さくしておくことにより形成できる。このよ
うに条材1の長手方向に延びる低温ゾーン5を形成して
おくと、被加工部2を曲げ変形させた際に、低温ゾーン
5の剛性が高いためその低温ゾーン5では条材長手方向
に伸び縮みがほとんど生じることがなく、従って、その
位置が曲げ中立軸となり、曲げ変形が安定する。また、
低温ゾーン5の形成位置が曲げ中立軸となるので、条材
1を曲げ変形させる際に曲げ中立軸としたい位置に冷却
ゾーン5を形成することで、所望の位置に曲げ中立軸を
設定できる。
【0016】更に、各赤熱ゾーン3内において温度分布
を設けるに当たっては、狭い幅の低温ゾーン5を設ける
場合に限らず、広い範囲で温度差を設けるようにするこ
ともできる。例えば、曲げ外縁側の温度を曲げ内縁側に
比べて高く設定し、曲げ変形させた際の曲げ外縁側の伸
び率を曲げ内縁側の圧縮率よりも高くするとか、その逆
とすることができる。
【0017】更に又、図1(a)、図2(a)において
被加工部2に形成した各赤熱ゾーン3の幅(曲げ加工す
る前の幅)は、全周に渡って一定としているが、この幅
を周方向の位置によって変化するように設定することも
可能である。例えば、図3(a)に示すように、曲げる
前の加熱ゾーン3の幅を、曲げ外縁側が広く、曲げ内縁
側が狭くなるようにすることができ、この構成とする
と、曲げ外縁側の幅が図1に示す場合に比べて広くなっ
ているので、図3(b)に示すように曲げ変形させた
際、変形を広いゾーンに分散させることとなって曲げ外
縁側の変形部分における伸び率を小さく抑制でき、この
ため、薄肉化の局部集中によるくびれを緩和できる利点
が得られる。また、逆に、曲げる前の加熱ゾーン3の幅
を、曲げ外縁側が狭く、曲げ内縁側が広くなるようにす
ることもでき、その場合には曲げ内縁側の圧縮率を小さ
く抑えることができ、じゃばらの防止に有用となる。
【0018】以上のように、本発明方法は、被加工部2
を曲げ変形させるに際し、変形を生じる赤熱ゾーン3の
幅を狭くし、間隔を開けて複数箇所に分布させるという
構成としており、これにより、各赤熱ゾーン3で安定し
た曲げ変形を生じさせ、被加工部2全体を良好に安定し
て曲げ加工することができる。この被加工部2は条材1
の長手方向の所望位置に設定するものであり、1箇所と
してもよいし、複数箇所としてもよい。被加工部2を条
材1の長手方向に適当な間隔を開けて複数箇所に設定
し、その複数の被加工部2に対して次々と曲げ加工を施
すことにより、複数の被加工部2を設定した領域全体を
なだらかな近似曲線状に曲げることができ、近似曲線状
の曲げ条材を製造できる。曲げ加工条件を複数の被加工
部毎に個別に設定して所望の近似曲線形状の条材を製造
することもできる。
【0019】
【実施例】次に、上記曲げ加工方法を実施するための曲
げ加工装置の実施例を、図1に示す加工方法を例にとっ
て説明する。前記したように、本発明は条材1に赤熱ゾ
ーン3を形成する手段として誘導加熱を用いるものであ
り、誘導加熱のための加熱装置6を設けている。この加
熱装置6は、図1に示すように、狭幅の環状の誘導コイ
ル7を適当な間隔をあけて配置し、電源装置8に接続し
たものであり、各誘導コイル7に同時に通電することに
より、条材1の狭幅領域に急速入熱を行って、敏速に複
数の赤熱ゾーン3を短いピッチで形成できる。ここで、
各誘導コイル7の幅は、通常、形成しようとする赤熱ゾ
ーン3の幅にほぼ等しく選定しておけばよい。なお、赤
熱ゾーン3の間隔が小さくて、各赤熱ゾーン3の間の低
温領域4が昇温し、塑性変形抵抗が低下する恐れのある
場合には、低温領域4の加熱を防止するため、その領域
に冷却空気等の冷却媒体を吹き付ける冷却装置を設けて
おいてもよい。加熱装置6あるいはこれを構成する各コ
イル7は定位置に移動しないように設けても良いが、条
材1に沿って移動可能とすることが好ましい。この構成
とする、条材1に対する加熱位置を変更しやすいばかり
でなく、曲げ加工の際に、誘導コイル7を曲げ加工した
後の条材1に接触しない位置に移動させることができ、
条材1を大きく曲げ加工することができる利点が得られ
る。
【0020】本発明の曲げ加工装置は更に、被加工部2
に曲げモーメントを加えるための曲げモーメント適用機
構10を備えている。この曲げモーメント適用機構10
は、条材1を、被加工部2の両側の位置にてそれぞれ把
持する二つの把持具11、12と、該二つの把持具1
1、12相互間の角度を変位させて被加工部2に曲げモ
ーメントを作用させるよう、少なくとも一方の把持具を
他方の把持具に対して角度変位させる駆動装置を備えて
いる。
【0021】ここで、前記した二つの把持具11、12
は、少なくとも一方の把持具を他方の把持具に対して角
度変位させることが可能に設けられるものであり、具体
的には、一方の把持具11を装置の枠体(図示せず)に
対して固定することで定位置に配置し、他方の把持具1
2を枠体に対して移動可能とする構造(図1参照)、或
いは、把持具11、12を共に装置の枠体に対して移動
可能に保持させるという構成を採ることができる。ま
た、その把持具を角度変位させるための駆動装置は種々
の構造のものを採用しうる。以下、図4〜図6を参照し
て曲げモーメント適用機構の種々な例を説明説明する。
【0022】図4の実施例では、一方の把持具11は装
置の枠体(図示せず)に固定されており、他方の把持具
12が枠体に設けている円弧状のガイドレール14に移
動可能に保持されている。そして、把持具12には、駆
動装置として油圧シリンダ15が連結され、把持具12
をガイドレール14に沿って移動させるようになってい
る。ここで、ガイドレール14は、把持具11、12の
間に位置する基準点Oを中心とする円弧状に形成されて
いる。この基準点Oは、通常、把持具11に把持した条
材1の被加工部2の中心に設定するが、曲げ角度等によ
っては異なる位置に設定してもよい。なお、把持具12
を円弧状のガイドレール14に保持させる代わりに、基
準点Oを支点として旋回可能なアームに保持させる構成
としてもよい。これらの構成の実施例では、図4(a)
に示すように、把持具11、12に条材1を、曲げ加工
すべき被加工部2の中心が基準点Oに一致する位置とな
るようにセットし、被加工部2を複数の誘導コイル7
(図1参照)で加熱して複数の赤熱ゾーン3を形成する
と共に、油圧シリンダ15を作動させることにより、図
4(b)に示すように、把持具12を基準点Oを中心と
して旋回させ、これによって被加工部2に曲げモーメン
トMを作用させ、略円弧状に曲げ加工することができ
る。また、この時の把持具12の移動量を制御すること
で、被加工部2の曲げ変位量(曲げ角度)を調整でき
る。
【0023】図5の実施例では、一方の把持具11は装
置の枠体(図示せず)に固定されており、他方の把持具
12は枠体に対して自在に移動可能に保持されている。
そして、把持具11、12の両端にそれぞれ、駆動装置
として油圧シリンダ17、18がピン19、20によっ
て連結されている。この実施例では、図5(a)に示す
ように、把持具11、12に条材1をセットし、被加工
部2を加熱した後、一方の油圧シリンダ17は引っ込ま
せ、他の油圧シリンダ18は伸び出させることにより、
図5(b)に示すように、把持具12を把持具11に対
して旋回させ、これによって被加工部2に曲げモーメン
トMを作用させ、略円弧状に曲げ加工することができ
る。
【0024】図6の実施例では、二つの把持具11、1
2を共に、装置の枠体(図示せず)に対して移動可能に
保持させておき、その把持具11、12にそれぞれアー
ム22、23を取り付けておき、そのアーム22、23
の先端をそれぞれピン24、25によって、油圧シリン
ダ26、27に連結している。そして、この油圧シリン
ダ26、27は、曲げ加工を行う前の被加工部2の長手
方向に平行で且つ中心軸線C−C(被加工部2の中心を
通り条材1に直角な軸線)に対して互いに対称となるよ
うに、枠体に固定している。この実施例では、図6
(a)に示すように、把持具11、12に条材1をセッ
トし、被加工部2を加熱した後、両油圧シリンダ26、
27でピン24、25を互いに接近する方向に対称に移
動させることで、図6(b)に示すように、各アーム2
2、23及びそれに固定された把持具11、12を対称
に旋回させ、これによって、被加工部2に曲げモーメン
トMを作用させ、略円弧状に曲げ加工することができ
る。
【0025】以上の図4〜図6に示す各実施例におい
て、条材1の長手方向の複数箇所に被加工部2を設定し
て曲げ加工を行う場合には、まず、条材1の先端側の被
加工部2を把持具11、12間の基準点O上に位置させ
て上記した曲げ加工を行う。次いで、把持具11、12
を外し、条材1を前進させて次の被加工部2を基準点O
上に位置させ、その後、把持具11、12でその条材1
を把持し(この際、把持具12は条材1の湾曲した部分
を把持することとなる場合があるので、その場合には把
持具12の位置を必要に応じ移動させておく)、前回と
同様にして曲げ加工を行う。以下、同様の操作を繰り返
すことで、条材1に設定した複数の被加工部2を次々と
曲げ加工することができ、近似曲線状の曲げ条材を得る
ことができる。
【0026】
【発明の効果】以上のように、本発明の曲げ加工方法及
び装置は、金属条材の長手方向の適当な長さの領域を被
加工部とし、その被加工部内の長手方向に間隔をおいた
複数の狭幅領域を同時に誘導加熱して複数の狭幅の赤熱
ゾーンを形成し、その被加工部に曲げモーメントを加え
て曲げ変形させる構成としたことにより、複数の赤熱ゾ
ーンを同時に安定して曲げ変形させることができ、生産
性よく被加工部を曲げ加工することができるという効果
を有している。また、この被加工部は金属条材の長手方
向の任意の位置に設定できるので、金属条材の長手方向
の所望領域のみを簡便に曲げ変形させることができ、し
かもその被加工部を金属条材の長手方向に適当な間隔を
開けて設定し、次々と曲げ加工を行ってゆくことによ
り、近似曲線状の曲げ条材を得ることができるという効
果も有している。
【0027】更に、本発明の曲げ加工装置は、被加工部
に複数の赤熱ゾーンを形成するための複数の誘導コイル
を備えた加熱装置と、その被加工部の両側を把持して被
加工部に曲げモーメントを付与する曲げモーメント適用
機構を設けたものであるので、比較的簡単な且つ小型の
装置で曲げ加工を行うことができるという効果も有して
いる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による曲げ加工装置による曲
げ加工方法を説明するもので、(a)は条材を曲げ変形
させる前の状態を示す概略断面図、(b)は曲げ加工を
行った後の状態を示す概略断面図
【図2】図1とは異なる形状の赤熱ゾーンを用いた曲げ
加工方法を説明するもので、(a)は条材を曲げ変形さ
せる前の状態を示す概略断面図、(b)は曲げ変形後の
概略断面図
【図3】図1、図2とは異なる形状の赤熱ゾーンを用い
た曲げ加工方法を説明するもので、(a)は条材を曲げ
変形させる前の状態を示す概略断面図、(b)は曲げ変
形後の概略断面図
【図4】本発明の一実施例による曲げ加工装置を示すも
ので、(a)は条材を曲げ変形させる前の状態を示す概
略平面図、(b)は曲げ変形後の概略平面図
【図5】本発明の他の実施例による曲げ加工装置を示す
もので、(a)は条材を曲げ変形させる前の状態を示す
概略平面図、(b)は曲げ変形後の概略平面図
【図6】本発明の更に他の実施例による曲げ加工装置を
示すもので、(a)は条材を曲げ変形させる前の状態を
示す概略平面図、(b)は曲げ変形後の概略平面図
【符号の説明】
1 金属条材(条材) 2 被加工部 3 赤熱ゾーン 4 低温領域 5 低温ゾーン 6 加熱装置 7 誘導コイル 8 電源装置 10 曲げモーメント適用機構 11、12 把持具 14 ガイドレール 15 油圧シリンダ 17、18 油圧シリンダ 22、23 アーム 26、27 油圧シリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山内 次男 兵庫県明石市二見町南二見21番4 第一高 周波工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属条材の長手方向の一部領域を被加工
    部とし、その被加工部内の長手方向に間隔をおいた複数
    の狭幅領域を同時に誘導加熱して複数の狭幅の赤熱ゾー
    ンを形成すると共にその被加工部に曲げモーメントを加
    えて、前記複数の狭幅の赤熱ゾーンを同時に曲げ変形さ
    せることを特徴とする金属条材の曲げ加工方法。
  2. 【請求項2】 前記複数の狭幅の赤熱ゾーンの各々の幅
    を、金属条材の曲げ内縁部の肉厚の0.5〜2倍とし、
    隣接した赤熱ゾーンの間の低温領域の幅を金属条材の曲
    げ内縁部の肉厚の1〜5倍とする、請求項1記載の金属
    条材の曲げ加工方法。
  3. 【請求項3】 各赤熱ゾーン毎に、該赤熱ゾーンの幅と
    加熱温度ならびに隣接した赤熱ゾーンの間の低温領域の
    幅を個別に設定する、請求項1又は2記載の金属条材の
    曲げ加工方法。
  4. 【請求項4】 前記複数の狭幅の赤熱ゾーンと直交する
    形に低温ゾーンを形成する請求項1から3のいずれか1
    項に記載の金属条材の曲げ加工方法。
  5. 【請求項5】 金属条材を、被加工部の両側の位置にて
    それぞれ把持する二つの把持具と、該二つの把持具相互
    間の角度を変位させて前記金属条材の被加工部に曲げモ
    ーメントを作用させるよう、少なくとも一方の把持具を
    他方の把持具に対して角度変位させる駆動装置を備えた
    曲げモーメント適用機構と、前記金属条材の被加工部に
    対向させて且つ長手方向に間隔をあけて配置された複数
    の誘導コイルを備えた加熱装置とを有する、請求項1か
    ら4のいずれか1項に記載の方法を実施するための金属
    条材の曲げ加工装置。
JP2393198A 1998-01-21 1998-01-21 金属条材の曲げ加工方法及び装置 Pending JPH11207409A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114260338A (zh) * 2021-12-24 2022-04-01 金保莱管道系统江苏有限公司 一种用于不锈钢钢管自动夹持切割机
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