JPH11223656A - 被検査物の位置決め方法、および、それが用いられる検査装置 - Google Patents

被検査物の位置決め方法、および、それが用いられる検査装置

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JPH11223656A
JPH11223656A JP2541198A JP2541198A JPH11223656A JP H11223656 A JPH11223656 A JP H11223656A JP 2541198 A JP2541198 A JP 2541198A JP 2541198 A JP2541198 A JP 2541198A JP H11223656 A JPH11223656 A JP H11223656A
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Satoshi Komatsu
敏 小松
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被検査物の外殻部の寸法精度に影響されるこ
となく被検査物を基板における各接続端子に対して精度
よく位置決めすることができ、しかも、端子が高密度化
された被検査物についても精度よく位置決めすることが
できること。 【解決手段】 被検査物としての半導体素子26が位置
調整部材36の載置部38に載置されるもとで、保持体
24により半導体素子26が所定の基準位置に保持され
た後、半導体素子26が保持された保持体24の斜面部
24cが収容部材50の斜面部50aに係合されて半導
体素子26が導電性シート部材54の端子部54aに接
続されるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内部に電子回路を
有する被検査物における電子回路の非破壊試験に用いら
れる被検査物の位置決め方法、および、それが用いられ
る検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器などに実装される半導体集積回
路は、実装される以前の段階で種々の試験が行われその
潜在的欠陥が除去される。その試験は、熱的および機械
的環境試験などに対応した電圧ストレス印加、高温動
作、高温保存などにより非破壊的に実施される。その種
々の試験のうちで初期動作不良集積回路の除去に有効と
される試験として、高温条件のもとで一定時間の動作試
験を行うバーンイン(burn in)試験が行われて
いる。
【0003】このバーンイン試験に用いられる検査装置
は、例えば、フレーム上に配され所定の試験電圧が供給
されるとともに被検査物からの短絡等をあらわす異常検
出信号を送出する入出力部を有するプリント配線基板
と、プリント配線基板上における所定の位置に配され被
検査物としての半導体集積回路が収容される半導体素子
が装着される収容部を有する被検査物収容部材と、半導
体素子の上面に当接し所定の圧力で押圧する当接部を内
面側部分に有し、被検査物収容部材の上部を覆うカバー
部材と、カバー部材および被検査物収容部材双方に係合
しカバー部材を被検査物収容部材に固定するフック部材
とを含んで構成されている。
【0004】カバー部材の一端部は、被検査物収容部材
の一方の端縁部に設けられる支持軸により回動可能に支
持され被検査物収容部材に連結されている。これによ
り、カバー部材は、フック部材が非係合状態とされると
き、被検査物収容部材に対して開閉可能に支持されるこ
ととなる。
【0005】被検査物収容部材の内部に装着される半導
体素子における各辺からそれぞれ四方に伸びる各端子
は、その半導体素子の外殻部のプリント配線基板の各接
続端子に対する相対位置が規制されることにより、プリ
ント配線基板の各接続端子に当接されて位置決めされて
いる。また、各接続端子における半導体素子の端子に接
触する部分は、通常、球面状に形成されている。
【0006】さらに、各接続端子は、プリント配線網を
介して入出力部に接続されている。これにより、カバー
部材が被検査物収容部材の収容室を覆うとき、装着され
た半導体素子における各端子に所定の付勢力が作用され
るもとで、半導体素子の端子とプリント配線基板におけ
る各接続端子とが電気的に導通状態とされることとな
る。
【0007】かかる構成のもとで、所定の試験電圧がプ
リント配線基板の入出力部に供給されて被検査物収容部
材の内部に装着される半導体素子に対して例えば、バー
ンイン試験が行われることとなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のように半導体素
子の端子のプリント配線基板における各接続端子に対す
る位置合わせが、半導体素子の外殻部を位置決めするこ
とにより精度よく行われることにも半導体素子の端子の
高密度化に伴い限界がある。
【0009】以上の問題点を考慮して、本発明は、内部
に電子回路を有する被検査物における電子回路の非破壊
試験に用いられる被検査物の位置決め方法、および、そ
れが用いられる検査装置であって、被検査物の外殻部の
寸法精度に影響されることなく被検査物を基板における
各接続端子に対して精度よく位置決めすることができ、
しかも、端子が高密度化された被検査物についても精度
よく位置決めすることができる被検査物の位置決め方
法、および、それが用いられる検査装置を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係る被検査物の位置決め方法は、内部に
電子回路を有する被検査物を選択的に保持する保持体が
被検査物の端子の保持体に対する相対位置を保持体の所
定の基準位置に一致させて被検査物を保持する第1の工
程と、第1の工程において保持体により保持された被検
査物の端子に電気的に接続される電極を有する基板の電
極の被検査物を保持した保持体に対する相対位置を、保
持体の所定の基準位置に一致させて被検査物を基板に配
設する第2の工程とを含んで構成される。
【0011】また、第2の工程において被検査物の端子
と基板の電極とを接続する導電性シート部材が、被検査
物の端子と基板の電極との間に、加えて備えられてもよ
い。
【0012】第2の工程において被検査物を該基板に配
設する場合、被検査物を基板に対して押圧しつつ保持体
を保持してもよい。
【0013】本発明に係る検査装置は、内部に電子回路
を有する被検査物を選択的に保持する保持体の位置調整
面に係合される被係合面を有し、位置調整面と被係合面
とが互いに係合されることにより、保持されるべき被検
査物の端子の保持体に対する相対位置を保持体の所定の
基準位置に一致させる被検査物位置調整治具と、保持体
の位置調整面に係合される被係合面を被検査物が収容さ
れる収容部に有し、被検査物を保持した保持体の位置調
整面と被係合面とが係合されることにより、収容部に対
して所定の配置関係をもって配され被検査物の端子に電
気的に接続される電極を有する基板の電極の保持体の位
置調整面に対する相対位置を保持体の所定の基準位置に
一致させる被検査物収容部材と、保持体の位置調整面が
被係合面に係合されるもとで保持体に、被検査物位置調
整治具に配された被検査物を保持する動作を行わせる制
御部とを備えて構成される。
【0014】また、被検査物の端子と基板の電極とを接
続する導電性シート部材が、被検査物の端子と基板の電
極との間に加えて備えられてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る被検査物の
位置決め方法の一例が適用された検査装置の構成を示
す。
【0016】図1において、検査装置は、例えば、被検
査物の後述する保持体24に対する位置調整を行う位置
調整作業ステーション、および、位置調整作業ステーシ
ョンに並設され試験されるべき被検査物が収容され所定
の試験が実行される試験ステーションに対して設けられ
ている。
【0017】検査装置は、移動体2を移動可能に支持す
る走行レール4が位置調整作業ステーションおよび試験
ステーションの上方に配されている。移動体2は、走行
レール4に沿って設けられるスクリュウシャフトに連結
されている。回動可能に支持されるスクリュウシャフト
が一方向もしくは他方向に回動されることにより、移動
体2は、図1の矢印Cの示す方向に沿って、即ち、位置
調整作業ステーションと試験ステーションとの間を往復
動せしめられる。なお、スクリュウシャフトの一端は、
図示が省略される駆動手段、例えば、ステッピングモー
タに連結されることにより、回動せしめられる。
【0018】移動体2の下部には、後述する保持体24
を包囲するスリーブ部材8を支持する支持軸6の上端が
連結されている。支持軸6の下端には、エアシリンダ2
0が設けられる支持台16が一体に設けられている。支
持台16は、スリーブ部材8の内周面に対して摺動可能
に嵌合されている。支持台16の外周部には、溝16a
が円周方向に沿って形成されている。溝16aには、O
リング14が設けられている。支持台16の上端部とそ
の上端部に対向するスリーブ部材8の内面部との間に
は、選択的に作動空気が供給される圧力室18が形成さ
れている。
【0019】圧力室18に作動空気が供給される場合、
圧力室18が図1に二点鎖線で示されるようにコイルス
プリング10の付勢力に抗して拡大され、一方、圧力室
18の作動空気が図示が省略されるリリーフ通路を介し
て排出される場合、圧力室18は、コイルスプリング1
0の付勢力により縮小される。コイルスプリング10
は、一端がスリーブ部材8の外周上端部に当接されて支
持軸6に巻装されている。
【0020】エアシリンダ20は、供給される作動空気
により伸長状態もしくは収縮状態をとるピストンロッド
20aを有している。ピストンロッド20aの一端に
は、保持体24を選択的に保持するヘッド部22が連結
されている。
【0021】ヘッド部22は、例えば、図1および図2
に示されるように、ピストンロッド20aの一端が連結
される平坦面部と平坦面部に相対向し設けられる複数の
直角錐面22cとを有している。各直角錐面22cに連
なる各側面には後述するスリーブ部材8の溝に摺動可能
に係合されるガイド部22dがそれぞれ設けられてい
る。ヘッド部22の内部には、保持体24の被連結部と
しての嵌合部24bが嵌合される凹部22bが直角錐面
22c側の略中央部に設けられている。凹部22bは、
ヘッド部22の内部に形成される連通路22aの一端に
連通している。連通路22aの他端は、後述する吸引装
置74に接続される吸引パイプ76の一端に連結されて
いる。ヘッド部22の凹部22bと保持体24の嵌合部
24bとは、所定の公差ですきまばめの状態で嵌合され
ている。
【0022】保持体24は、例えば、図1および図3に
示されるように、直角錐台状に形成される被検査物保持
部と、被検査物保持部の一方の端部の略中央部に設けら
れ、凹部22bに選択的に嵌合される嵌合部24bとを
含んで構成されている。被検査物保持部は、被検査物が
吸引圧力により保持される平坦面と平坦面に連なる四方
のそれぞれ側面を形成する各斜面部24cとを有してい
る。被検査物保持部および嵌合部24bを貫通する吸引
圧力供給路24aが被検査物保持部の略中央位置に設け
られている。吸引圧力供給路24aは、一端が平坦面に
開口し他端が嵌合部24bの端部に開口している。連通
路22aの直径に比して小なる直径を有する吸引圧力供
給路24aの一端の周りには、比較的浅い窪み24gが
形成されている。保持体24における各斜面部24cが
後述する位置調整面として形成されることとなる。
【0023】被検査物としての半導体素子26は、図1
に示されるように、例えば、表面実装形のボールグリッ
ドアレー(BGA)とされる。半導体素子26において
後述する被検査物位置調整治具27に対向する面には、
例えば、直径約300(μm)とされるバンプ形の電極
26aが全面にわたって複数個、所定のピッチ間隔、例
えば、約500(μm)で縦横に形成されている。ま
た、電極26aは、半導体素子26の所定の基準位置に
対して相対関係をもって配列されている。
【0024】四角の筒状に作られるスリーブ部材8は、
その上端に支持軸6が貫通される透孔8aを有してい
る。透孔8aを形成する周縁部には、Oリング12が挿
入される溝12gが設けられている。
【0025】スリーブ部材8の下端の開口端の周縁部に
は、後述する各保持体押え部材34の斜面部34aにそ
れぞれ選択的に係合される斜面部8cが所定の勾配をも
ってその延長線が互いに交わるように形成されている。
スリーブ部材8の一方の側面部には、吸引パイプ76が
貫通される切欠部8bが設けられている。
【0026】位置調整作業ステーションにおけるスリー
ブ部材8の下端に対向する位置には、被検査物位置調整
治具27が配されている。
【0027】被検査物位置調整治具27は、図1および
図4に示されるように、支持基台40上に固定される板
状の位置調整部材36の略中央部に、半導体素子26が
載置される載置部38を有している。載置部38は、所
定の間隔、例えば、半導体素子26の電極26aの相互
間距離の間隔で格子状に張られた金属製もしくは樹脂製
の極細い線材38aから構成されている。載置部38の
周辺部には、保持体24の各斜面部24cにそれぞれ選
択的に係合される被係合部としての斜面部36aがその
四方を取り囲むように形成されている。
【0028】試験ステーションにおけるスリーブ部材8
の下端に対向する位置には、被検査物収容部材41が配
されている。被検査物収容部材41は、図1および図5
に示されるように、プリント配線基板60上に配され入
出力端子部62を有する基台58と、基台58の上端面
に形成される凹部58aに設けられ入出力端子部62に
電気的に接続されるプリント配線基板56と、プリント
配線基板56上に配され被検査物としての半導体素子2
6を収容する収容室52を有する収容部材50と、収容
部材50の上面に配され4個の保持体押え部材46を包
囲するガイドフレーム部材44と、保持体押え部材46
およびガイドフレーム部材44の上面に当接され、4個
の保持体押え部材46を円滑に摺動させるべく、収容部
材50と協働して4個の保持体押え部材46を支持する
押えプレート42とを含んで構成されている。
【0029】プリント配線基板60は、図示が省略され
る診断装置に電気的に接続されるとともに基台58の入
出力端子部62に電気的に接続されている。これによ
り、診断装置からの試験信号がプリント配線基板60お
よび入出力端子部62を介してプリント配線基板56に
供給され、また、半導体素子26からの出力信号がプリ
ント配線基板60および入出力端子部62を介して診断
装置に供給されることとなる。
【0030】基台58の入出力端子部62は、プリント
配線基板56に電気的に接続され、凹部58aの全内周
縁部に沿って所定の幅をもって縦横に配列される複数の
接続ピンにより形成されている。複数の接続ピンのうち
の一群が入力部とされ、他方の群が出力部とされてい
る。
【0031】また、プリント配線基板56は、その略中
央部に、図示が省略される導体層を介して入出力端子部
62に接続される電極群56aを有する。電極群56a
は、半導体素子26の電極26aの配置に対応して設け
られている。
【0032】収容部材50は、例えば、耐熱性材料で作
られプリント配線基板56上に固定されている。収容部
材50は、互いに平行に相対向して形成される上面部お
よび下面部を有している。上面部の略中央部には、略正
方形状の開口部が形成されている。開口部は、半導体素
子26が装着される収容室52に連通している。開口部
の一辺の長さは、保持体24において対応する一辺の長
さと同一、もしくは、若干大なる寸法に設定されてい
る。
【0033】収容室52は、開口部の周縁部に連なり所
定の勾配を有する4つの斜面部50aにより囲まれる空
間と、被係合面としての4つの斜面部50aの下端にそ
れぞれ連なる壁面部50bにより囲まれる空間とから構
成されている。斜面部50aの勾配は、保持体24にお
ける斜面部24cの勾配と略同一とされる。壁面部50
bの相互間距離は、保持体24の上底の辺の長さと略同
一とされる。
【0034】また、収容部材50の下面部と収容室52
との間には、凹部50cが設けられている。凹部50c
には、導電性シート部材54が配されている。導電性シ
ート部材54の収容室52に対する相対位置は、導電性
シート部材54の端子部54aの所定の基準位置と収容
室52の開口端の中心位置を通る位置とが一致するよう
に設定されている。
【0035】樹脂材料で薄板状に作られた導電性シート
部材54における略中央部には、図5に示されるよう
に、押圧されることにより選択的に電気的に導通状態と
する端子部56aが半導体素子26の電極26a、およ
び、プリント配線基板56の電極群56aに対応して配
されている。端子部56aは、上述した半導体素子26
の基準位置に対応した所定の基準位置に対して相対関係
をもって配列されている。
【0036】導電性シート部材54の端子部54aは、
複合導電材料、例えば、シリコーンゴムと金属粒子から
なるもので作られ設けられている。複合導電材料として
は、異方性導電ゴムが用いられる。異方性導電ゴムは、
その厚み方向に導電性を有し平面に沿った方向には導電
性を有しない材料である。また、異方性導電ゴムには、
その導電部が絶縁性を有するゴムの中に分散している分
散タイプと、その導電部が部分的に複数個偏在している
偏在タイプがあり、いずれのタイプが用いられても良
い。端子部54aがこのような異方性導電ゴムで作られ
ることにより図7に示されるように、半導体素子26の
各電極26aと端子部54aとが面接触により接続され
るので接触不良が回避されるとともに半導体素子26の
電極26aとの接触による損傷が回避されることとな
る。
【0037】収容部材50の上面に固定されるガイドフ
レーム部材44は、板状部材により形成され、4個の保
持体押え部材46の両側面をそれぞれ摺動可能に案内す
る切欠部44aを有している。また、各保持体押え部材
46の一方の端部と切欠部44aとの間には、各保持体
押え部材46を互いに近接させる方向に付勢するコイル
スプリング48がそれぞれ、設けられている。各保持体
押え部材46の他方の端部には、スリーブ部材8の下端
の斜面部8cに選択的に係合される斜面部46aが形成
されている。斜面部46aの勾配は、例えば、スリーブ
部材8の下端の斜面部8cの勾配と略等しく設定されて
いる。また、4個の保持体押え部材46は、ガイドフレ
ーム部材44の上面部に固定される押えプレート42に
摺接されている。これにより、各保持体押え部材46
は、その姿勢が押えプレート42、収容部材50および
ガイドフレーム部材44により規制されることとなる。
【0038】さらに、本発明に係る検査装置の一例にお
いては、加えて、図1に示されるように、制御ユニット
70を備えている。制御ユニット70は、圧力室18お
よびエアシリンダ20に作動空気を供給する空気圧回路
部72の動作制御を行うとともに、例えば、真空ポンプ
を含んでなる吸引装置74の動作制御を行う。
【0039】制御ユニット70には、半導体素子26の
保持体24に対する相対位置の調整をすべく、図示が省
略されるホストコンピュータからの位置調整指令信号S
s、および、半導体素子26について所定の試験が終了
したことをあらわす信号Seが供給される。
【0040】かかる構成のもとで、被検査物としての半
導体素子26について試験を行うにあたり、位置調整作
業ステーションにおいて半導体素子26が、その電極2
6aの相互間が線材38aに係合されて予め載置部38
に載置される。また、制御ユニット70は、ヘッド部2
2の凹部22bに嵌合された保持体24を吸引保持すべ
く、制御信号Cvを吸引装置74に供給し、また、スリ
ーブ部材8を図1に二点鎖線で示される位置まで上昇さ
せるべく、制御信号Cpを空気圧回路部72に供給す
る。そして、移動体2がスリーブ部材8を伴って被検査
物位置調整治具27の上方に位置せしめられる。
【0041】制御ユニット70は、位置調整指令信号S
sが供給されるとき、保持体24の各斜面部24cを位
置調整部材36の斜面部36aに係合させるべく、制御
信号Caを空気圧回路部72に供給する。これにより、
ヘッド部22が下降されて保持体24の各斜面部24c
が対応する各斜面部36aに係合されるとともに、半導
体素子26が、その電極26aを下方に向けて保持体2
4の平坦面に吸引保持されることとなる。その際、載置
部38の保持体24の平坦面に対する相対位置が、保持
体24の各斜面部24cが対応する各斜面部36aに係
合されることにより自動的に調心され、かつ、載置部3
8の所定位置に載置された半導体素子26の所定の基準
位置と保持体24の中心軸線とが一致することとなる。
【0042】次に、制御ユニット70は、ヘッド部22
を図1に示される位置まで上昇させ、保持体24の各斜
面部24cを位置調整部材36の斜面部36aに対して
非係合状態とすべく、制御信号Caを空気圧回路部72
に供給する。
【0043】続いて、位置調整された半導体素子26を
保持する保持体24およびヘッド部22は、図1に示さ
れるように、移動体2の移動により試験ステーションの
上方の所定位置に配される。
【0044】制御ユニット70は、図6に示されるよう
に、スリーブ部材8の各斜面部8cを対応する各保持体
押え部材46の斜面部46aに係合させ、各保持体押え
部材46が互いに離隔するように制御信号Cpの空気圧
回路部72への供給を停止する。これにより、各保持体
押え部材46は、スリーブ部材8により互いに離隔する
ようにコイルスプリング48の付勢力に抗して移動せし
められる。
【0045】続いて、制御ユニット70は、図7に示さ
れるように、保持体24により保持された半導体素子2
6の電極26aを導電性シート部材54の端子部54a
に当接させるべく、制御信号Caを空気圧回路部72に
供給する。これにより、保持体24の斜面部24cが収
容部材50の斜面部50aに係合されることとなる。そ
の際、保持体24の斜面部24cが収容部材50の斜面
部50aに係合されることにより、保持体24の中心軸
線と収容室52の開口部の中心位置を通る中心軸線とが
自動的に調心され一致せしめられる。
【0046】従って、上述したように、導電性シート部
材54の端子部54aの基準位置は、収容室52の開口
部の中心位置を通る中心軸線に一致しているので載置さ
れた半導体素子26の基準位置と導電性シート部材54
の端子部54aの基準位置とが一致することとなる。
【0047】続いて、制御ユニット70は、スリーブ部
材8を図8に示されるように、スリーブ部材8の斜面部
8cを保持体押え部材46の斜面部46aに対して非係
合状態とすべく、制御信号Cpを空気圧回路部72に供
給するとともに、制御信号Cvの吸引装置74への供給
を停止する。
【0048】これにより、各保持体押え部材46の斜面
部46a側の一端が保持体24の下底の周縁部分にそれ
ぞれ係合され、保持体24が保持され、かつ、所定の圧
力で均等に下方に向けて押圧され、また、図9に示され
るように、保持体24がヘッド部22から離脱すること
となる。
【0049】その際、半導体素子26の上面に均等に圧
力が作用されることとなるので半導体素子26の電極2
6aを介して導電性シート部材54の端子部54aに加
わる押圧力が、均等に付与され、その結果、電極26a
および端子部54aとプリント配線基板56の入出力端
子部62との間が導通状態とされることとなる。
【0050】そして、図9に示される状態において、所
定の雰囲気中において、プリント配線基板60を介して
試験信号が供給されて試験が行われる。また、プリント
配線基板60から得られる出力信号に基づいて図示が省
略される診断装置により半導体素子26の潜在的欠陥が
判断されることとなる。
【0051】制御ユニット70は、試験終了後、試験済
みの半導体素子26を被検査物収容部材41から取り外
すにあたっては、先ず、図10および図11に示される
ように、半導体素子26について所定の試験が終了した
ことをあらわす信号Seが供給されるとき、信号Seに
基づいてヘッド部22の凹部22bと保持体24の嵌合
部24bとを係合させるべく、制御信号Caを空気圧回
路部72に供給する。これにより、エアシリンダ20の
ロッド20aが伸長状態とされ、ヘッド部22の凹部2
2bと保持体24の嵌合部24bとが係合される。
【0052】次に、制御ユニット70は、図12に示さ
れるように、スリーブ部材8の各斜面部8cを対応する
各保持体押え部材46の斜面部46aに係合させ、各保
持体押え部材46が互いに離隔するように制御信号Cp
の空気圧回路部72への供給を停止する。これにより、
各保持体押え部材46は、スリーブ部材8により互いに
離隔するようにコイルスプリング48の付勢力に抗して
移動せしめられる。
【0053】続いて、制御ユニット70は、ヘッド部2
2の凹部22bに嵌合された保持体24および半導体素
子26を吸引保持すべく、制御信号Cvを吸引装置74
に供給し、また、図13に示されるように、ヘッド部2
2を上昇させるべく、制御信号Caを空気圧回路部72
に供給する。
【0054】また、制御ユニット70は、スリーブ部材
8を図1に二点鎖線で示される位置まで上昇させるべ
く、制御信号Cpを空気圧回路部72に供給する。
【0055】これにより、図1に示されるように、半導
体素子26を保持した保持体24が被検査物収容部材4
1の上方に位置せしめられた後、移動体2が位置調整作
業ステーションの上方に戻され、試験済みの半導体素子
26が保持体24から取り外されて新たな半導体素子2
6について上述の動作が同様に繰り返される。
【0056】なお、上述の本発明に係る検査装置の一例
においては、位置調整作業ステーションおよび試験ステ
ーションは、1系統備えられた構成とされているが、か
かる例に限られることなく、位置調整作業ステーション
および試験ステーションがそれぞれ、複数、設けられる
構成とされてもよいことは勿論である。
【0057】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る被検査物の位置決め方法、および、それが用いら
れる検査装置によれば、保持体が被検査物の端子の保持
体に対する相対位置を保持体の所定の基準位置に一致さ
せて被検査物を保持するもとで、保持体により保持され
る被検査物の端子に電気的に接続される電極を有する基
板の電極の被検査物を保持した保持体に対する相対位置
を、保持体の所定の基準位置に一致させて被検査物を基
板に配設するので被検査物の外殻部の寸法精度に影響さ
れることなく被検査物を基板における各接続端子に対し
て精度よく位置決めすることができ、しかも、端子が高
密度化された被検査物についても精度よく位置決めする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る被検査物の位置決め方法の一例が
適用された検査装置の構成を概略的に示す構成図であ
る。
【図2】図1に示される例において用いられるヘッド部
の外観を示す斜視図である。
【図3】図1に示される例において用いられる保持体の
外観を示す斜視図である。
【図4】図1に示される例に用いられる位置調整部材を
示す平面図である。
【図5】図1に示される例において用いられる被検査物
収容部材の構成を示す分解斜視図である。
【図6】図1に示される例において被検査物収容部材の
動作説明に供される断面図である。
【図7】図1に示される例において被検査物収容部材の
動作説明に供される断面図である。
【図8】図1に示される例において被検査物収容部材の
動作説明に供される断面図である。
【図9】図1に示される例において被検査物収容部材の
動作説明に供される断面図である。
【図10】図1に示される例において被検査物収容部材
の動作説明に供される断面図である。
【図11】図1に示される例において被検査物収容部材
の動作説明に供される断面図である。
【図12】図1に示される例において被検査物収容部材
の動作説明に供される断面図である。
【図13】図1に示される例において被検査物収容部材
の動作説明に供される断面図である。
【符号の説明】
22 ヘッド部 24 保持体 24a 斜面部 26 半導体素子 27 被検査物位置調整治具 36 位置調整部材 36a 斜面部 38 載置部 50 収容部材 50a 斜面部 52 収容室 54 導電性シート部材 70 制御ユニット 74 吸引装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に電子回路を有する被検査物を選択
    的に保持する保持体が該被検査物の端子の該保持体に対
    する相対位置を該保持体の所定の基準位置に一致させて
    該被検査物を保持する第1の工程と、 前記第1の工程において前記保持体により保持された前
    記被検査物の端子に電気的に接続される電極を有する基
    板の該電極の該被検査物を保持した保持体に対する相対
    位置を、該保持体の前記所定の基準位置に一致させて該
    被検査物を該基板に配設する第2の工程と、を含んで構
    成される被検査物の位置決め方法。
  2. 【請求項2】 内部に電子回路を有する被検査物を選択
    的に保持する保持体の位置調整面に係合される被係合面
    を有し、該位置調整面と該被係合面とが互いに係合され
    ることにより、保持されるべき該被検査物の端子の該保
    持体に対する相対位置を該保持体の所定の基準位置に一
    致させる被検査物位置調整治具と、 前記保持体の位置調整面に係合される被係合面を前記被
    検査物が収容される収容部に有し、該被検査物を保持し
    た前記保持体の該位置調整面と該被係合面とが係合され
    ることにより、該収容部に対して所定の配置関係をもっ
    て配され前記被検査物の端子に電気的に接続される電極
    を有する基板の該電極の前記保持体の位置調整面に対す
    る相対位置を該保持体の前記所定の基準位置に一致させ
    る被検査物収容部材と、 前記保持体の位置調整面が前記被係合面に係合されるも
    とで前記保持体に、前記被検査物位置調整治具に配され
    た被検査物を保持する動作を行わせる制御部と、 を具備して構成される検査装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の工程において前記被検査物の
    端子と前記基板の電極とを接続する導電性シート部材
    が、前記被検査物の端子と前記基板の電極との間に、加
    えて備えられることを特徴とする請求項1記載の被検査
    物の位置決め方法。
  4. 【請求項4】 前記第2の工程において前記被検査物を
    該基板に配設する場合、該被検査物を該基板に対して押
    圧しつつ前記保持体を保持することを特徴とする請求項
    1記載の被検査物の位置決め方法。
  5. 【請求項5】 前記被検査物の端子と前記基板の電極と
    を接続する導電性シート部材が、前記被検査物の端子と
    前記基板の電極との間に、加えて備えられることを特徴
    とする請求項2記載の検査装置。
JP2541198A 1998-02-06 1998-02-06 被検査物の位置決め方法、および、それが用いられる検査装置 Pending JPH11223656A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002214288A (ja) * 2000-12-20 2002-07-31 Hanmi Co Ltd 半導体パッケージ装置切断用ハンドラ・システム

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JP2002214288A (ja) * 2000-12-20 2002-07-31 Hanmi Co Ltd 半導体パッケージ装置切断用ハンドラ・システム

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