JPH11223113A - カム位相可変装置 - Google Patents

カム位相可変装置

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JPH11223113A
JPH11223113A JP2569298A JP2569298A JPH11223113A JP H11223113 A JPH11223113 A JP H11223113A JP 2569298 A JP2569298 A JP 2569298A JP 2569298 A JP2569298 A JP 2569298A JP H11223113 A JPH11223113 A JP H11223113A
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JP
Japan
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vane
cam
hydraulic chamber
oil
camshaft
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Pending
Application number
JP2569298A
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English (en)
Inventor
Shinichi Murata
真一 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP2569298A priority Critical patent/JPH11223113A/ja
Publication of JPH11223113A publication Critical patent/JPH11223113A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L1/00Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
    • F01L1/34Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift
    • F01L1/344Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear
    • F01L1/3442Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear using hydraulic chambers with variable volume to transmit the rotating force
    • F01L2001/3445Details relating to the hydraulic means for changing the angular relationship
    • F01L2001/34483Phaser return springs

Landscapes

  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カムの位相を広範囲にわたって調整できるカ
ム位相可変装置を提供する。 【解決手段】 タイミングプーリ(4)に固定した収容
部材(7)内にベーン部材(12)を設けてカム(3)
と連結し、その収容部材(7)外周に捻りばね部材(2
0)を配設してベーン部材(12)を遅角側に回動付勢
し、更に収容部材(7)内に形成した油圧室の油圧でベ
ーン部材(12)と共にカム(3)を任意の方向に回動
させる。捻りばね部材(20)は収容部材(7)の外周
に位置して径が大きく、かつ十分な巻き数を有するため
付勢力の変化が小さく、ベーン部材(12)の回動範囲
を広く設定可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カムを位相変化さ
せてそのカムにて駆動される機構の動作タイミングを調
整可能なカム位相可変装置に関する。
【0002】
【従来技術】従来のこの種のカム位相可変装置として、
例えば、ディーゼル式内燃機関に用いられる燃料噴射ポ
ンプの噴射タイミングを調整する噴射タイミング調整装
置を挙げることができる。特開昭60−175738号
公報に記載のように、このような調整装置ではクランク
シャフトにて回転駆動されるハウジング内に燃料噴射ポ
ンプの入力軸と一体回転するベーンロータを配置し、そ
のベーンロータを一対の圧縮コイルばねにより遅角側に
付勢するとともに、付勢力に抗して油圧により進角側に
ベーンロータを制御して所望の噴射タイミングを得てい
る。そして、この調整装置では、ベーンロータとその両
側に設けた固定部材との間に前記圧縮コイルばねが介装
されて、ベーンロータに付勢力を及ぼすように構成され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
噴射タイミング装置ではベーンロータと固定部材との間
に制限されて圧縮コイルばねのスプリング長が十分に確
保できないため、ベーンロータの回動に伴い付勢力が急
変する傾向があった。その結果、ばねの撓み量が最も小
さい(付勢力が弱い)最遅角位置においてベーンロータ
を位置保持できるように比較的大きなばね定数を設定す
ると、最進角位置での付勢力が過大になって油圧による
ベーンロータの回動を妨げてしまい、必然的にベーンロ
ータの回動範囲を広く設定できないという不具合があっ
た。
【0004】そこで、例えば特開平5−296011号
公報のように圧縮コイルばねに代えて、より安定した付
勢力を発揮する渦巻きばねを用いる提案もなされてい
る。この公報では内燃機関の吸気弁や排気弁の開閉タイ
ミングを運転状態に応じて調整するバルブタイミング調
整装置が記載されているが、タイミングプーリの正面に
カムシャフトの軸心を中心として渦巻きばねを配設し、
その中心端をベーンロータに、外周端をタイミングプー
リに掛止して、ベーンロータを付勢している。
【0005】ところが、周知のように渦巻きばねは半径
方向に曲率を次第に変化させながら巻回成形するため製
造し難く、均一なばね定数を得るには厳密な品質管理を
要して製造コストが高騰するという不具合があった。ま
た、撓み量の増減に伴って巻回部分の線間距離が変化し
易く、それが高回転時の遠心力で助長されて重心が偏っ
てしまう。したがって、回転バランスの悪化による種々
の弊害、例えば、カムシャフト軸受部のフリクション増
大や焼付き、或いはカムシャフトの回転変動による機関
の不調や振動発生等を発生させる虞があった。
【0006】本発明の目的は、カムの位相を広範囲にわ
たって調整できるとともに、安価なコストで製造でき、
かつ回転バランスの悪化による種々の弊害を未然に防止
することができるカム位相可変装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、駆動源により回転駆動される収容部材
内にカムと一体で回動するベーン部材を配設し、この収
容部材やカム等の回転駆動される部材のいずれかの外周
に捻りばね部材を配設してベーン部材を回動付勢すると
ともに、収容部材内に形成した油圧室の油圧でベーン部
材に逆方向の回転力を付与して、ベーン部材と共にカム
を回動させる。そして、このように捻りばね部材が収容
部材やカム等の外周に設けられてある程度の径を有して
いるため、付勢力の変化が小さくなってベーン部材の回
動範囲を広く設定可能となり、更に、捻りばね部材は軸
心方向に巻回成形することから均一なばね定数が得ら
れ、かつ、撓みに伴う重心の偏りがない。
【0008】本発明は、好適には内燃機関の吸気弁や排
気弁の開閉タイミングを調整するバルブタイミング調整
装置として具体化することができる。即ち、本発明によ
れば、内燃機関のクランクシャフトにより回転駆動され
る収容部材と、前記収容部材内の同一軸心上に配設され
て弁開閉用のカムシャフトと一体で収容部材に対して相
対回動可能に設けられたベーン部材と、前記収容部材内
に形成されて、内部の油圧によりベーン部材に特定方向
に回転力を付与可能な油圧室と、前記油圧室に対して作
動油を供給する作動油供給手段と、前記クランクシャフ
トにより回転駆動されるいずれかの部材の外周に軸心方
向へ螺旋状をなして配設され、一端が前記ベーン部材側
に連結されるとともに他端が前記収容部材側に連結され
て、前記油圧室による回転力と逆方向にベーン部材を回
動付勢する捻りばね部材とを備えたことを特徴とするバ
ルブタイミング調整装置が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】(第一実施例)以下、本発明を内
燃機関の吸気弁の開閉タイミングを調整するバルブタイ
ミング調整装置に具体化した第一実施例を説明する。図
1及び図2に示すように、内燃機関のシリンダヘッド1
の軸受部2にはカムとしての吸気側のカムシャフト3が
回転可能かつ軸方向に移動不能に支持され、カムシャフ
ト3の回転に伴って各気筒の図示しない吸気弁が開閉駆
動されるようになってる。カムシャフト3の前端はシリ
ンダヘッド1から側方に突出してタイミングプーリ4の
ボス部4aが回動可能に嵌め込まれ、このタイミングプ
ーリ4はタイミングベルト5を介して駆動源としての図
示しないクランクシャフトに連結されて、カムシャフト
3の軸心を中心として図1の矢印方向に回転駆動され
る。図示はしないがタイミングベルト5には排気側のタ
イミングプーリも連結されて、排気側のカムシャフトに
て排気弁が開閉駆動されるようになっている。尚、タイ
ミングプーリ4のボス部4aと軸受部2との間にはオイ
ルシール6が嵌め込まれ、シリンダヘッド1から外部へ
のオイルの流出を防止している。
【0010】タイミングプーリ4の一側面には、収容部
材としての略円筒状のハウジング7と円盤状のフロント
カバー8とがボルト9により固定され、その内部にカム
シャフト3の軸心を中心とした略十字状の油圧室10が
形成されて、Oリング11により油密を保持されてい
る。油圧室10内にはベーン部材としてのベーンロータ
12が配置され、その中心部はカムシャフト3の前端に
ノックピン13で位置決めされてカムボルト14で固定
されている。
【0011】ベーンロータ12は4つのベーン12aを
90度間隔で備え、各ベーン12aの間には油圧室10
の固定摺接面10aに当接する円弧状の可動摺接面12
bが形成され、それぞれのベーン12aの先端にはオイ
ルシール18が設けられている。これらの摺接面10
a,12bにより油圧室10は各ベーン12aに対応し
て4つに区画され、各油圧室10内においてベーン12
aの両側には遅角油圧室17aと油圧室としての進角油
圧室17bとが形成されている。
【0012】そして、ベーンロータ12は、図1に実線
で示すように各ベーン12aの一側を油圧室10の内壁
に当接させて遅角油圧室17aの容積を最大とする最遅
角位置と、仮想線で示すように各ベーン12aの他側を
油圧室10の他方の内壁に当接させて進角油圧室17b
の容積を最大とする最進角位置との間で、カムシャフト
3の軸心を中心として回動し得る。その結果、タイミン
グプーリ4に対するカムシャフト3の位相が変化して、
吸気弁の開閉タイミングが変更される。尚、排気側には
このようなバルブタイミング調整装置が備えられていな
いため、排気弁の開閉タイミングは固定されたままであ
る。
【0013】ベーンロータ12にはカムボルト14の頭
部14aを取り囲む環状シール部12cが一体形成さ
れ、そのシール部12cはフロントカバー8に貫設され
たシール孔8a内に回動可能に嵌め込まれて、Xリング
15により油密を保持されている。フロントカバー8に
はばねカバー19が側方より重ねられ、ばねカバー19
の中心部はベーンロータ12の環状シール部12cの中
央に前記カムボルト14で共締めされるとともに、環状
シール部12cに形成された位置決め突部12dにて回
転を規制されている。
【0014】ばねカバー19は有底円筒状をなしてフロ
ントカバー8とハウジング7を外部より隠蔽し、ばねカ
バー19の内周とハウジング7の外周との間には捻りば
ね部材としての捻りコイルばね20が配設されている。
捻りコイルばね20はカムシャフト3の軸心方向へ同一
径で螺旋状に巻回されており、この捻りコイルばね2
0、ハウジング7及びばねカバー19の軸心はカムシャ
フト3の軸心と一致している。捻りコイルばね20の一
端20aはばねカバー19の掛止溝19a内に掛け止め
され、他端20bは前記タイミングプーリ4の掛止孔4
b内に掛け止めされ、その付勢力によりばねカバー19
と共にベーンロータ12は常に図1に実線で示す最遅角
位置側に付勢されている。
【0015】尚、捻りコイルばね20は撓みに伴って若
干外径を変化させる性質を有するが、本実施例では、撓
み量が最小で捻りコイルばね20が最も拡径したときで
も、ばねカバー19の内周との間に微小な間隔Δ1が確
保され、逆に撓み量が最大で捻りコイルばね20が最も
縮径したときでも、ハウジング7の外周との間に微小な
間隔Δ2が確保されるように、ばねカバー19の内径と
ハウジング7の外径とが設定されている。
【0016】一方、ばねカバー19の一側にはバランス
調整孔21が形成されており、バルブタイミング調整装
置をカムシャフト3にカムボルト14で連結した状態、
つまりシリンダヘッド1への組付け前のアセンブリ状態
で、このバランス調整孔21にてバランス調整が行われ
ている。図1及び図3に示すように、ベーンロータ12
には一端がそれぞれ進角油圧室17b内に開口する4本
の進角導入油路23が形成され、各進角導入油路23の
他端は第一油路25及び第二油路26を介してカムシャ
フト3の外周全周に形成されたオイル溝27内に開口
し、前記軸受部2に形成された進角供給油路28に対し
てカムシャフト3の回転角度に拘わらず常に連通してい
る。
【0017】同様に、ベーンロータ12には一端がそれ
ぞれ遅角油圧室17a内に開口する4本の遅角導入油路
29が形成され、各遅角導入油路29の他端は第三油路
30及び第四油路31を介してカムシャフト3のオイル
溝32内に開口し、軸受部2に形成された遅角供給油路
33に対してカムシャフト3の回転角度に拘わらず常に
連通している。
【0018】図3に示すように、進角供給油路28及び
遅角供給油路33には、オイルタンク34内の作動油を
オイルポンプ35により圧送する圧送路36とオイルタ
ンク34内に作動油を排出する排出路37とが切換弁3
8を介して接続され、切換弁38の切換動作に応じて各
供給油路28,33が圧送路36及び排出路37と交互
に連通、或いは双方とも遮断される。本実施例ではオイ
ルポンプ35と切換弁38により作動油供給手段が構成
されている。
【0019】次に、本実施例のバルブタイミング調整装
置の作動状況を説明する。内燃機関の停止時のベーンロ
ータ12は、捻りコイルばね20の付勢力で図1に実線
で示す最遅角位置に保持されている。機関始動に際して
切換弁38は図3に示す位置に切り換えられ、オイルポ
ンプ35からの作動油は遅角供給油路33、第四油路3
1、第三油路30及び遅角導入油路29を経て遅角油圧
室17a内に導入され、その油圧は捻りコイルばね20
の付勢力と同方向に作用する。尚、クランクシャフトに
て駆動されるオイルポンプ35の油圧は直ちに上がらな
いため、ベーンロータ12を最遅角位置に保持する作用
は専ら捻りコイルばね20が果たす。
【0020】始動完了後の切換弁38は機関回転数や負
荷等に基づき制御され、吸気弁の開閉タイミングが機関
の運転状態に応じて調整される。例えば、高回転高負荷
時にはバルブオーバーラップを増大すべく切換弁38を
図3とは逆位置に切り換え、作動油を進角供給油路2
8、第二油路26、第一油路25及び進角導入油路23
を経て進角油圧室17b内に導入する。その油圧により
ベーンロータ12は捻りコイルばね20の付勢力に抗し
て進角側に回動し、所定位置に達したときに切換弁38
を中立に切り換えて、ベーンロータ12の位置を保持す
る。
【0021】ところで、周知のようにベーンロータ12
には吸気弁を開閉する際の正・負のトルク変動がカムシ
ャフト3を介して伝達されるため、捻りコイルばね20
のばね定数としては、撓み量が最も小さい(付勢力が弱
い)最遅角位置でもトルク変動に抗してベーンロータ1
2を位置保持できるようにある程度大きな値を設定する
必要がある。ここで、本実施例では捻りコイルばね20
がハウジング7の外周に設けられていることから径が十
分に大きく、かつ十分な巻き数を有するため、ベーンロ
ータ12の回動に伴う捻りコイルばね20の付勢力の変
化は極めて小さい。
【0022】つまり、ばね20の撓み量が最も大きい
(付勢力が強い)最進角位置でもその付勢力は油圧によ
るベーンロータ12の回動を妨げる虞のない小さな値に
抑制されるため、ベーンロータ12の回動範囲、換言す
れば吸気弁の開閉タイミングの調整範囲として、機関設
計上の要求を十分に満たした広い範囲を設定できる。し
かも、最進角位置でも捻りコイルばね20の付勢力がそ
れほど増大しないため、ベーンロータ12を高い応答性
で回動制御できる。その結果、より適切なタイミング制
御を実現して、内燃機関の性能を飛躍的に向上させるこ
とができる。
【0023】加えて、最進角位置でも捻りコイルばね2
0の付勢力が小さな値に抑制されることから、その両端
を掛止する掛止孔4bや掛止溝19aの摩耗、或いはタ
イミングプーリ4やばねカバー19の強度等を特に留意
することなく設計できる上に、これらの部材を軽量化し
て内燃機関の応答性を向上させることができる。一方、
周知のように捻りコイルばね20は同一の曲率を維持し
て軸心方向(図2の左右方向)に巻回成形するため非常
に製造し易く、特に厳密な品質管理を要することなく均
一なばね定数が得られる。よって、安価なコストで捻り
コイルばね20を製造でき、ひいては調整装置全体の製
造コストを低減することができる。
【0024】更に、捻りコイルばね20は前記のように
撓みに伴って若干径を変化させるものの、その巻回部分
のいずれの箇所も回転中心であるカムシャフト3の軸心
から常に等距離に位置する。したがって、高回転時の遠
心力を受けても巻回部分が半径方向(カムシャフト3の
軸心と直交する方向)に撓んで重心が偏ることはなく、
回転バランスの悪化による種々の弊害、例えば、カムシ
ャフト3の回転に伴って軸受部2に偏荷重が加わったと
きのフリクション増大や焼付き、或いはカムシャフト3
の回転変動による機関の不調や振動発生等を未然に防止
することができる。
【0025】加えて、捻りコイルばね20は、圧縮コイ
ルばねのように圧縮時に屈曲してしまう等の予定外の変
位を生ずる虞はなく、このような変位で引き起こされる
他部材との接触による摩耗や引っかかりによる動作不良
等のトラブルを防止することができる。更に、前記のよ
うに捻りコイルばね20の外周側にはばねカバー19の
内周が位置し、内周側にはハウジング7の外周が位置し
ていることから、何らかの要因により、捻りコイルばね
20の巻回部分が遠心力で半径方向に撓んだ場合であっ
ても、これらの部材19,7で撓みが規制されて重心の
偏りは最小限に抑制される。その上、万一捻りコイルば
ね20が折損したときでも、ばねカバー19によりエン
ジンルーム内への破片の飛散が防止されるため、破片に
よって引き起こされる機関停止等の二次的なトラブルを
未然に回避できる。
【0026】(第二実施例)次に、本発明を別のバルブ
タイミング調整装置に具体化した第二実施例を説明す
る。尚、前記した第一実施例との相違は、捻りコイルば
ね102の取付構造にある。よって、共通する構成は同
一番号を付して説明を省略し、相違点を重点的に説明す
る。
【0027】図4に示すように、シリンダヘッド1の軸
受部2にはオイルシール6により閉塞されたばね収容室
101が形成され、ばね収容室101内にはカムシャフ
ト3の軸心方向へ同一径で螺旋状に巻回した捻りばね部
材としての捻りコイルばね102が配設されている。捻
りコイルばね102の一端102aはタイミングプーリ
4のボス部4aに形成された掛止溝103内に掛け止め
され、他端102bはカムシャフト3の外周に形成され
た掛止溝104内に掛け止めされ、この捻りコイルばね
102の付勢力により、カムシャフト3はベーンロータ
12と共に最遅角位置側に付勢されている。
【0028】詳細はしないがカムボルト105には油路
106が貫設され、前記第一実施例と同様に、この油路
106等を経て図示しないポンプからの作動油が遅角油
圧室17aや進角油圧室17b内に供給されて、ベーン
ロータ12が遅角側或いは進角側に回動制御される。そ
して、このようにベーンロータ12の回動付勢に捻りコ
イルばね102を利用しているため、本実施例では第一
実施例と同様の種々の作用効果を得ることができる。
【0029】ところで、上記第一実施例及び第二実施例
では、遅角油圧室17a及び進角油圧室17bの油圧に
よりベーンロータ12を進角側や遅角側に回動させた
が、遅角油圧室17aの油圧は必ずしも作用させる必要
はなく、例えば従来技術で説明した特開昭60−175
738号公報と同様に、ベーンロータ12の遅角側への
回動は捻りコイルばね20,102の付勢力のみで行う
ように構成してもよい。
【0030】また、上記第一実施例及び第二実施例で
は、捻りコイルばね20,102を長さ方向全体に同一
径で巻回したが、必ずしも全体を同一径とする必要はな
く、例えば、第一実施例のハウジング7の外周形状や第
二実施例のカムシャフト3の外周形状等に合わせて、捻
りコイルばね20,102の径を長さ方向に若干変化さ
せてもよい。
【0031】更に、上記第一実施例では捻りコイルばね
20をハウジング7の外周に設け、第二実施例では捻り
コイルばね102をカムシャフト3の外周に設けたが、
その設置位置は、タイミングプーリ4周辺の部材レイア
ウトに応じて種々に変更でき、要はタイミングプーリ4
と共にクランクシャフトにより回転駆動される部材の外
周であればよい。
【0032】また、上記第一実施例では、捻りコイルば
ね20とハウジング7の外周及びばねカバー19の内周
との間に間隔Δ1,Δ2を設けたが、必ずしも各部材2
0,7,19を常に離間させる必要はなく、相互に接触
させてもよい。一方、上記第一実施例及び第二実施例で
は、吸気弁の開閉タイミングを調整するバルブタイミン
グ調整装置に具体化したが、本発明はこれに限定される
ものではなく、吸気弁に代えて排気弁の開閉タイミン
グ、若しくは吸排気弁の開閉タイミングを共に調整する
バルブタイミング調整装置として具体化してもよい。更
にバルブタイミング調整装置以外の、例えば従来技術で
説明した特開昭60−175738号公報のようにディ
ーゼル式内燃機関の燃料噴射タイミングを調整する噴射
タイミング調整装置に具体化してもよい。この場合のタ
イミング調整装置は燃料噴射ポンプの入力軸に設けら
れ、その入力軸に連結されたカムの位相を機関の運転状
態に応じて調整することになる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明のカム位相可
変装置によれば、付勢力の変化が小さい捻りばね部材に
てベーン部材を回動付勢しているため、その回動範囲を
広く設定してカムの位相を広範囲に調整することができ
る。また、捻りばね部材は均一なばね定数が容易に得ら
れるため製造コストを低減でき、かつ、撓みに伴う重心
の偏りがないため、回転バランスの悪化による種々の弊
害を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施例のバルブタイミング調整装置を示す
横断面図である。
【図2】第1図のII−II線断面図である。
【図3】第1図のIII−III線断面図である。
【図4】第二実施例のバルブタイミング調整装置を示す
横断面図である。
【符号の説明】
3 カムシャフト(カム) 7 ハウジング(収容部材) 8 フロントカバー(収容部材) 12 ベーンロータ(ベーン部材) 17b 進角油圧室(油圧室) 20,102 捻りコイルばね(捻りばね部材) 35 オイルポンプ(作動油供給手段) 38 切換弁(作動油供給手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源により回転駆動される収容部材
    と、 前記収容部材内の同一軸心上に配設されてカムと一体で
    収容部材に対して相対回動可能に設けられたベーン部材
    と、 前記収容部材内に形成されて、内部の油圧によりベーン
    部材を前記収容部材に対し進角方向又は遅角方向に回転
    力を付与可能な油圧室と、 前記油圧室に対して作動油を供給する作動油供給手段
    と、 前記駆動源により回転駆動されるいずれかの部材の外周
    に軸心方向へ螺旋状をなして配設され、一端が前記ベー
    ン部材側に連結されるとともに他端が前記収容部材側に
    連結されて、前記油圧室による前記遅角方向への回転力
    と逆方向にベーン部材を回動付勢する捻りばね部材とを
    備えたことを特徴とするカム位相可変装置。
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