JPH11221726A - 板状ワークの加工装置 - Google Patents

板状ワークの加工装置

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JPH11221726A
JPH11221726A JP2725298A JP2725298A JPH11221726A JP H11221726 A JPH11221726 A JP H11221726A JP 2725298 A JP2725298 A JP 2725298A JP 2725298 A JP2725298 A JP 2725298A JP H11221726 A JPH11221726 A JP H11221726A
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JP2725298A
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Masashi Nishikawa
昌司 西川
Takatsugu Takakura
隆次 高倉
Takeshi Oyama
剛 大山
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 板状ワークWを搬送する支持機構10を小型
化して板状ワークの加工装置をコンパクトにするととも
に、設備コストを低減させる。 【解決手段】 本発明に係る板状ワークの加工装置は、
一定の形状精度を確保するために縁部の支持を必要とす
る板状ワークWを加工位置まで搬送し、その位置で板状
ワークWの加工を行う板状ワークの加工装置において、
板状ワークWの縁部以外の部分を支持機構10で支持
し、その板状ワークWを加工位置まで搬送する搬送手段
80と、加工位置まで搬送された板状ワークWの縁部を
予め決められた位置に位置決めしてその板状ワークの形
状精度を確保する位置決め手段34,35,36とを有
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一定の形状精度を
確保するために縁部の支持を必要とする板状ワークを加
工位置まで搬送し、その位置で前記板状ワークの加工を
行う板状ワークの加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】これに関する板状ワークの加工装置の全
体斜視図が図10に示されている。前記板状ワークの加
工装置100は、大型で平たいプレス品W(以下、板状
ワークWという)の縁部を溶接するための装置であり、
その板状ワークWを治具パレットPにセットするワーク
投入部101と、板状ワークWの溶接を行う溶接部10
2と、溶接後の板状ワークWを治具パレットPから取り
外すワーク取り外し部103とを備えている。さらに、
前記板状ワークの加工装置100は、板状ワークWの種
類に応じた治具パレットPを複数台保管するパレット保
管部105を備えており、さらにそのパレット保管部1
05とワーク投入部101及びワーク取り外し部103
との間には空の治具パレットPを搬送するパレット搬送
部104が設けられている。
【0003】前記治具パレットPは、対応する板状ワー
クWとほぼ同じ大きさのベースを備えており、そのベー
ス上に板状ワークWを支持する支持部材とその板状ワー
クWの縁部を一定間隔をおいて把持するクランプユニッ
ト及び前記板状ワークWの位置決めを行う基準ピンが装
着されている。加工しようとする板状ワークWに対応す
る治具パレットPが前記ワーク投入部101に位置決め
されると、その板状ワークWが前記治具パレットPにセ
ットされる。前記板状ワークWは治具パレットP上に位
置決めされた状態で予め決められた形状精度が確保さ
れ、その状態で溶接部102まで搬送される。そして、
前記溶接部102において、複数のロボットにより板状
ワークWの縁部の溶接が行われる。
【0004】このようにして板状ワークWの溶接が終了
すると、前記板状ワークWは治具パレットPと共にワー
ク取り外し部103まで搬送され、溶接済みの板状ワー
クWが治具パレットPから取り外される。そして、空の
治具パレットPがパレット搬送部104によってワーク
投入部101まで返送される。また、治具パレットPを
交換する場合には使用済の治具パレットPがパレット保
管部105に戻され、次に溶接される板状ワークWに対
応する治具パレットPが選択される。そして、その治具
パレットPがパレット保管部105からパレット搬送部
104に移載され、前記ワーク投入部101まで搬送さ
れる。次の板状ワークWの溶接も前回と同様の手順で行
われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記板
状ワークの加工装置100では、板状ワークWとほぼ同
じ大きさの治具パレットPが必要となるため、前記治具
パレットPが大型になる。さらに、前記治具パレットP
を搬送するパレット搬送部104、及び前記治具パレッ
トPを複数保管するパレット保管部105も大掛かりな
ものとなる。したがって、板状ワークの加工装置100
の設置スペースを広く確保する必要があるとともに設備
コストも高くなる。
【0006】そこで、本発明のうち請求項1、請求項2
に記載の発明は、板状ワークの支持機構(治具パレッ
ト)を小型化して板状ワークの加工装置をコンパクト化
すると共に、設備コストを低く抑えることをその目的と
するものである。また、本発明のうち請求項3に記載の
発明は、加工位置における板状ワークの位置決め手段を
多種類の板状ワークに対応できる構成にすることをその
目的とするものである。また、本発明のうち請求項4、
請求項5に記載の発明は、支持機構(治具パレット)の
搬送手段と、空の支持機構を返却する手段とを上下に重
ねられるようにし、板状ワークの加工装置の設置面積を
小さくすることをその目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した課題は、以下の
特徴を有する板状ワークの加工装置によって解決され
る。即ち、請求項1に記載の板状ワークの加工装置は、
一定の形状精度を確保するために縁部の支持を必要とす
る板状ワークを加工位置まで搬送し、その位置で前記板
状ワークの加工を行う板状ワークの加工装置において、
前記板状ワークの縁部以外の部分を支持機構で支持し、
その板状ワークを加工位置まで搬送する搬送手段と、加
工位置まで搬送された前記板状ワークの縁部を予め決め
られた位置に位置決めしてその板状ワークの形状精度を
確保する位置決め手段と、を有している。
【0008】本発明によると、搬送時に板状ワークを支
持する支持機構はその板状ワークの縁部以外を支持する
方式のため、従来のように板状ワークの縁部を含めてほ
ぼ全体を支持するパレット方式と比べて支持機構を小型
化できる。このため、複数の支持機構を保管する保管
部、及びそれらの支持機構を搬送する搬送手段も小型化
でき、板状ワークの加工装置が全体的にコンパクトなも
のになる。また、前記板状ワークの加工時には、位置決
め手段によりその板状ワークの形状精度を確保できるた
め、加工精度が低下することはない。
【0009】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載された板状ワークの加工装置において、前記支持
機構は板状ワークの種類に応じて準備されており、レー
ルに倣って移動する台車と、その台車から周囲に張り出
して前記板状ワークを下方から支える複数の支持アーム
と、を備えている。
【0010】本発明によると、支持機構はレールに倣っ
て移動する台車を備えているため、その支持機構は板状
ワークを支持した状態で予め決められた範囲を一定の軌
跡で移動することができる。また、前記支持機構は台車
の周囲から複数の支持アームを張り出してその支持アー
ムにより板状ワークを支持する構造のため、支持アーム
を張り出す分だけ台車のサイズを小さくすることができ
る。このため、レールの幅も台車サイズに応じて狭くす
ることができ、搬送手段をさらに小型化することができ
る。
【0011】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
に記載された板状ワークの加工装置において、位置決め
手段は、板状ワークの縁部を把持する把持機構と、その
把持機構を予め決められた位置まで移動させる移動機構
と、を備えている。
【0012】本発明によると、板状ワークの縁部を位置
決めする位置決め手段は、移動機構により把持機構を対
象となる板状ワークに応じて予め決められた位置まで移
動させ、板状ワークの縁部を把持することで位置決めを
行う方式のため、多種類の板状ワークの位置決めを一セ
ットの位置決め手段で実行可能になる。
【0013】また、請求項4に記載の発明は、請求項2
に記載された板状ワークの加工装置において、前記支持
機構を空の状態で板状ワークのセット位置まで移動させ
る移動手段が前記搬送手段と重なる位置に設けられてい
る。本発明によると、空の支持機構を板状ワークのセッ
ト位置まで移動させる移動手段は搬送手段と上下に重な
る位置に設けられているため、板状ワークの加工装置の
設置面積を小さくできる。
【0014】また、請求項5に記載の発明は、請求項4
に記載された板状ワークの加工装置において、前記移動
手段は、前記支持機構を回動させてその支持機構の幅方
向の寸法を減少させた後、所定位置まで移動させる。本
発明によると、支持機構が幅方向にスペースを取らなく
なるめ、この支持機構を移動させる移動機構も幅方向の
寸法を小さく設定できる。このため、前記移動手段を搬
送手段と重ねて設置する際の自由度が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】〔第1の実施の形態〕以下、図1
〜図9に基づいて、本発明の一の実施の形態に係る板状
ワークの加工装置の説明を行う。本実施の形態に係る板
状ワークの加工装置は、プレス品である車両のボディ構
成部材(以下、板状ワークWという)の縁部を溶接する
ための装置であり、図9にその装置の全体概略斜視図が
示されている。なお、板状ワークWの進行方向をX軸方
向、幅方向をY軸方向、高さ方向をZ軸方向として以下
の説明を行う。
【0016】板状ワークの加工装置1は、図9に示され
るように、ワーク支持台車10に板状ワークWをセット
するワーク投入部20と、その板状ワークWの溶接を行
う溶接部30と、溶接済みの板状ワークWをワーク支持
台車10から取り外すワーク取り外し部40とを備えて
いる。さらに、板状ワークの加工装置1は、ワーク取り
外し部40の近傍にワーク支持台車10を複数保管する
台車保管部50(図4参照)を備えている。また、前記
溶接部30の下には、その台車保管部50で選択された
ワーク支持台車10を前記ワーク投入部20まで移動さ
せるための逆送用ガイド部材90が設置されている。
【0017】前記ワーク支持台車10は板状ワークWの
縁部以外の部分、即ち、中央部近傍を下方から支持して
板状ワークWを搬送可能な状態に保持する台車であり、
図5にその全体斜視図(A図)、及びB−B矢視断面図
(B図)が示されている。前記ワーク支持台車10は細
長い板状の台車本体12を備えており、その台車本体1
2の両側面に複数の車輪14が装着されている。さら
に、前記台車本体12の上面12uにはその台車本体1
2の幅方向及び前後方向に張り出す複数の支持アーム1
6が取付けられており、それらの支持アーム16の先端
部分で板状ワークWの下面が支えられるようになってい
る。また、前記支持アーム16及び台車本体12の上面
12uの所定位置には板状ワークWの位置決めを行うた
めの位置決めピン17が固定されている。
【0018】このため、前記ワーク支持台車10上に板
状ワークWが載置され、そのワーク支持台車10の位置
決めピン17が板状ワークWの位置決め穴(図示されて
いない)に嵌合されると、板状ワークWはワーク支持台
車10上の規定位置に位置決めされる。ここで、前記ワ
ーク支持台車10は、板状ワークWの種類に応じて複数
種類準備されており、共通の台車本体12に対して支持
アーム16の形状や配置及び位置決めピン17の位置が
板状ワークWの種類に応じて変更されている。また、台
車本体12の下側には後記するリニヤモータ70の磁石
(図示されていない)が固定されているとともに、所定
位置にその台車本体12を位置決めするための位置決め
孔18が形成されている。即ち、前記ワーク支持台車1
0が本発明の板状ワークを支持する支持機構として機能
する。
【0019】前記ワーク投入部20は、ワーク支持台車
10に板状ワークWをセットする部分であり、図3に示
されるように、前記ワーク支持台車10をX軸方向にガ
イドするガイド部材80を備えている。前記ガイド部材
80は、図6(A)にその詳細が示されるように、ワー
ク支持台車10を収納する断面略コ字型をしたカバー部
材82を備えており、そのカバー部材82の内部両側に
前記ワーク支持台車10の車輪14を載置する一対のX
軸レール84が配設されている。そして、左右のX軸レ
ール84の間にリニヤモータ70の励磁コイル72が位
置決めされている。この構造により、ガイド部材80に
装着されたワーク支持台車10はリニヤモータ70の働
きでX軸レール84に倣ってX軸方向に移動できるよう
になる。ここで、前記ガイド部材80の構造は後記する
溶接部30及びワーク取り外し部40においても同様で
ある。即ち、前記ガイド部材80が本発明の搬送手段と
して機能する。
【0020】前記ワーク投入部20は、図3に示される
ように、前記ガイド部材80をほぼ水平な状態に支持す
る支持回動機構22を備えている。前記支持回動機構2
2は、ガイド部材80の開口部が上を向いた状態、即
ち、ワーク支持台車10を搬送できる状態(搬送状態)
に支持するとともに、搬送状態から前記ガイド部材80
をX軸回りに約90°回動させて待機状態(二点鎖線参
照)に保持する機構であり、ベース架台23を備えてい
る。前記ベース架台23上にはX軸方向両側に一対の支
柱24が設置されており、その支柱24の上部に中央軸
24cを介して一対のアーム25が回動可能な状態で装
着されている。そして、前記回動アーム25の一端に前
記ガイド部材80が固定されている。また、前記回動ア
ーム25の他端には中央軸24cと平行に受け軸25s
が連結されており、その受け軸25sに前記アーム25
を回動させるための回動シリンダ27が連結されてい
る。
【0021】前記回動シリンダ27は、それぞれの支柱
24とアーム25に対応して前記ベース架台23上に二
台設置されており、それぞれの回動シリンダ27のピス
トンロッド27rが前記受け軸25sに連結されてい
る。このため、前記回動シリンダ27がピストンロッド
27rを延出するように駆動されると、アーム25は図
3において左方向に回動し、ガイド部材80は二点鎖線
で示される位置(待機位置)に保持される。逆に、前記
回動シリンダ27がピストンロッド27rを収納する方
向に駆動されると、アーム25は右方向に回動し、ガイ
ド部材80は図3に示される搬送状態に保持される。
【0022】前記溶接部30は板状ワークWの縁部を溶
接する部分であり、図9に示されるように、搬送状態に
保持されたワーク投入部20のガイド部材80と連続す
る位置に、その溶接部30のガイド部材80が設置され
ている。前記溶接部30は、図1に示されるように、前
記ガイド部材80を搬送位置に位置決め支持する主支持
架台32を備えている。前記主支持架台32は略角筒型
をした細長い架台であり、その上面に前記ガイド部材8
0が固定されている。また、前記主支持架台32の内部
には、ガイド部材80によって搬送されてきたワーク支
持台車10を基準位置に位置決めする基準ピン33が設
置されている(図6参照)。前記基準ピン33は位置決
めシリンダ33yが動作することにより上下動する構造
であり、ワーク支持台車10が停止した状態で上昇しな
がらそのワーク支持台車10の位置決め孔18に挿入さ
れる。これによって、ワーク支持台車10は溶接部30
の基準位置に位置決めされる。
【0023】さらに、前記主支持架台32のトンネル部
側面には、図2に示されるように、ワーク支持台車10
をワーク投入部20側に戻す逆送用ガイド部材90が取
付けられている。前記逆送用ガイド部材90は、ワーク
支持台車10の上面12uが主支持架台32の側面と平
行になるようにそのワーク支持台車10を立てた状態で
搬送する構造であり、ワーク投入部20で待機状態(二
点鎖線で示される状態)のガイド部材80と連続する位
置に位置決めされている。なお、逆送用ガイド部材90
にもガイド部材80と同様にX軸レールやリニヤモータ
70の励磁コイル72が装着されている。即ち、前記逆
送用ガイド部材90が本発明の移動手段として機能す
る。
【0024】また、前記主支持架台32の外部には両側
面に複数のNCユニット34が装着されている。前記N
Cユニット34は、板状ワークWの縁部を把持する第1
クランプ35及び第2クランプ36をX,Y,Z,θ方
向に移動させるためのユニットであり、本実施の形態に
おいては主支持架台32の左側(図1、図2において左
側)に2台、右側に3台設置されている。
【0025】第1クランプ35は主支持架台32の左側
で板状ワークWの縁部を把持するクランプであり、板状
ワークWの種類に応じて複数種類準備されている。前記
第1クランプ35は、図7(C)に示されるように、上
把持部材35uと下把持部材35dとによって板状ワー
クWを上下から挟む構造であり、その上把持部材35u
が連結部35cを介して下把持部材35dに上下回動が
可能な状態で連結されている。そして、上把持部材35
uと下把持部材35dの先端部分がクランプ部として機
能する。
【0026】一方、前記NCユニット34のハンド部3
4hには下把持部材35dの板部35bを把持する把持
爪34fが設けられており(図7(A),(B)参
照)、その把持爪34fの横に上把持部材35uを上下
回動させるクランプシリンダ34kが設置されている。
前記クランプシリンダ34kのピストンロッド34pに
は嵌合凹部34eが形成されており、その嵌合凹部34
eに上把持部材35uの基端部35xが嵌合される。こ
のため、第1クランプ35の上把持部材35uがNCユ
ニット34のクランプシリンダ34kに連結され、さら
に第1クランプ35の下把持部材35dがNCユニット
34の把持爪34fに把持されると、前記クランプシリ
ンダ34kにより第1クランプ35が動作可能となる。
なお、前記主支持架台32の左側には、図2に示される
ように、複数種類の第1クランプ35を保管するクラン
プ保管棚35zが設けられている。
【0027】第2クランプ36は主支持架台32の右側
で板状ワークWの縁部を把持するクランプであり、複数
種類の板状ワークWを把持できる構造となっている。前
記第2クランプ36は、図8に示されるように、上把持
部材36uと下把持部材36dとによって板状ワークW
を上下から挟む構造であり、その上把持部材36uが連
結部36cを介して下把持部材36dに上下回動が可能
な状態で連結されている。また、前記上把持部材36u
の先端には球面を有する押圧部36aが装着されてお
り、さらに下把持部材35dの先端には球状凸部と球状
凹部の嵌合作用により受面36eの傾斜を自由に変えら
れる受け部36fが設けられている。
【0028】前記下把持部材36dは前記NCユニット
34のハンド部34hに直接連結される構造であり、そ
の下把持部材36dの基端部にクランプシリンダ37が
取付けられている。そして、そのクランプシリンダ37
のピストンロッド37pの先端が上把持部材36uの基
端部36xに連結されている。したがって、前記クラン
プシリンダ37が動作することにより、第2クランプ3
6は上把持部材36uの押圧部36と下把持部材36d
の受け部36fとの間で板状ワークWを把持できるよう
になる。
【0029】このため、前記第1クランプ35及び第2
クランプ36によって板状ワークWの縁部を把持して、
各々のNCユニット34により各々のクランプ35,3
6を位置決めすることにより、板状ワークWの形状精度
を確保することができる。即ち、前記第1クランプ35
及び第2クランプ36が本発明における位置決め手段の
把持機構として機能し、NCユニット34が位置決め手
段の移動機構として機能する。さらに、前記溶接部30
にはNCユニット34の外側に溶接ロボットR1〜R4
が設置されている。
【0030】前記ワーク取り外し部40は、溶接部30
から搬送されてきた溶接済の板状ワークWをワーク支持
台車10から取り外し、空のワーク支持台車10を台車
保管部50に返却するとともに、次の板状ワークWに対
応するワーク支持台車10を前記ワーク投入部20に送
り出す部分である。前記ワーク取り外し部40は、図4
に示されるように、ガイド部材80を備えており、その
ガイド部材80が支持回動機構42によってほぼ水平に
保持されている。ここで、前記支持回動機構42の構造
は前述のワーク投入部20の支持回動機構22の構造と
同様である。
【0031】そして、前記ガイド部材80が支持回動機
構42によって搬送状態(図4に示される状態)に保持
されると、ワーク取り外し部40のガイド部材80は溶
接部30のガイド部材80と連続するようになる。ま
た、前記ガイド部材80が支持回動機構42によって待
機状態に保持されると(二点鎖線参照)、ワーク取り外
し部40のガイド部材80は溶接部30の逆送用ガイド
部材90と連続するようになる。
【0032】さらに、前記ワーク取り外し部40には、
支持回動機構42の左側(図4参照)にガイド部材80
のワーク支持台車10を台車保管部50に返却したり、
その台車保管部50のワーク支持台車10をガイド部材
80にセットする台車交換用ロボットR5が設置されて
いる。また、前記台車保管部50は返却されたワーク支
持台車10を横向きに並べた状態で複数台保管できるよ
うになっている(図4参照)。
【0033】次に、本実施の形態に係る板状ワークの加
工装置1の動作を説明する。先ず、ワーク取り外し部4
0のガイド部材80が搬送状態(図4に示す状態)に保
持されているときに、次に使用されるワーク支持台車1
0が台車交換用ロボットR5により台車保管部50から
前記ガイド部材80に移載される。次に、ワーク取り外
し部40の支持回動機構42が動作して前記ガイド部材
80が待機状態(図における二点鎖線の状態)に位置決
めされる。これによって、前記ガイド部材80は溶接部
30の逆送用ガイド部材90と連続するようになるとと
もに、ワーク支持台車10はその上面12uが横向きに
なる。さらに、ワーク投入部20の支持回動機構22が
駆動されてそのワーク投入部20のガイド部材80も待
機状態に保持される。
【0034】次に、ガイド部材80及び逆送用ガイド部
材90のリニヤモータ70が駆動されて、ワーク取り外
し部40のワーク支持台車10が溶接部30のトンネル
部を通ってワーク投入部20まで搬送される。ワーク支
持台車10がワーク投入部20に到達すると、ワーク投
入部20の支持回動機構22が駆動され、ガイド部材8
0が搬送状態(図3に示される状態)に保持される。ま
た、ワーク取り外し部40では支持回動機構42が駆動
され、ガイド部材80は搬送状態に保持される。これに
よって、前記ワーク投入部20、溶接部30及びワーク
取り外し部40のガイド部材80が全て連続するように
なる。次に、前記ガイド部材80に支持されたワーク支
持台車10に板状ワークWがセットされる。
【0035】前記ワーク支持台車10に板状ワークWが
セットされると、リニヤモータ70が駆動され、板状ワ
ークWを載置したワーク支持台車10は溶接部30まで
搬送される。次に、位置決めシリンダ33yが動作して
基準ピン33が上昇し、その基準ピン33がワーク支持
台車10の位置決め孔18に挿入される。これによっ
て、ワーク支持台車10は溶接部30の基準位置に位置
決めされる。
【0036】一方、溶接部30では、NCユニット34
がクランプ保管棚35zに保持された複数の第1クラン
プ35の中から板状ワークWの種類に応じた第1クラン
プ35を選択し、ハンド部34hに装着する。次に、そ
れぞれのNCユニット34がX,Y,Z,θ方向に移動
し、第1クランプ35及び第2クランプ36で板状ワー
クWの縁部を把持してその板状ワークWの縁部を溶接位
置に位置決めする。これによって、変形し易い大型の板
状ワークWであっても形状精度が確保される。
【0037】このようにして板状ワークWの縁部の位置
決めが完了すると、溶接ロボットR1〜R4によって板
状ワークWの縁部の溶接が行われる。そして、溶接が終
了すると第1クランプ35及び第2クランプ36が開か
れてNCユニット34は待機位置まで戻される。次に、
再びリニヤモータ70が駆動され、溶接済の板状ワーク
Wを載置したワーク支持台車10はワーク取り外し部4
0まで搬送される。
【0038】前記ワーク取り外し部40では、溶接済の
板状ワークWがワーク支持台車10から取り外されて次
工程に搬送される。さらに、空のワーク支持台車10は
台車交換用ロボットR5によって台車保管部50に返却
される。また、次に溶接される板状ワークWに対応した
ワーク支持台車10が台車保管部50で選択され、前記
台車交換用ロボットR5によってワーク取り外し部40
のガイド部材80に移載される。そして、前述した手順
と同様の手順で次の板状ワークWの溶接が行われる。
【0039】このように、本実施の形態に係る板状ワー
クの加工装置1によると、ワーク支持台車10で板状ワ
ークWを搬送するときにはその板状ワークWの中央部を
支持するため、従来のようにパレットにより板状ワーク
Wの縁部を支持して搬送する方式と比べてワーク支持台
車10を小型化できる。このため、複数のワーク支持台
車10を保管する台車保管部50、及びそれらのワーク
支持台車10を搬送するガイド部材80等も小型化でき
るため、板状ワークの加工装置1がコンパクトなものに
なる。
【0040】また、前記板状ワークWの溶接時には、N
Cユニット34や第1クランプ35、第2クランプ36
によりその板状ワークWの縁部を位置決めして形状精度
を確保できるため、その板状ワークWの溶接に不都合が
生じることがない。また、ワーク支持台車10はレール
に倣って移動する台車本体12を備えているため、その
ワーク支持台車10は板状ワークWを支持した状態で予
め決められた範囲を一定の軌跡で移動することができ
る。また、前記ワーク支持台車10は台車本体12の周
囲から複数の支持アーム16を張り出してその支持アー
ム16により板状ワークWを支持する構造のため、支持
アーム16を張り出す分だけ台車本体12のサイズを小
さくすることができる。このため、X軸レール84の幅
も台車本体12のサイズに応じて狭くすることができ、
ガイド部材80をさらに小型化することができる。
【0041】また、NCユニット34で第1クランプ3
5及び第2クランプ36を移動させて板状ワークWの縁
部を位置決めする方式のため、多種類の板状ワークの位
置決めを容易に実行できるようになる。さらに、ワーク
支持台車10をワーク取り外し部40からワーク投入部
20まで送る逆送用ガイド部材90は搬送用のガイド部
材80の下に配置されているため、従来のように、逆送
用ガイド部材90をガイド部材80と平行して配置する
方式と比べて板状ワークの加工装置1の設置面積を小さ
くできる。さらに、逆送用ガイド部材90はワーク支持
台車10を横向きにした状態でワーク投入部20まで戻
す方式のため、その逆送用ガイド部材90の幅方向の寸
法が小さくなり、前記逆送用ガイド部材90をガイド部
材80と重ねて設置する際の自由度が向上する。
【0042】ここで、本実施の形態においては溶接装置
に本発明を応用した例を示したが、これに限られず、例
えば切削装置や研削装置等に応用することも可能であ
る。また、ワーク支持台車10を搬送あるいは逆送する
手段としてリニヤモータ70を使用したが、これに限ら
れず、ラック&ピンオンを使用したり、ベルトを使用し
たり、ボールネジ&ナット等を使用する方式でも可能で
ある。さらに、本実施の形態における台車保管部50で
はワーク支持台車10を横向きに並べて保管する例を示
したが、ワーク支持台車10を立てた状態で放射状に並
べる方式でも可能である。これによって、台車保管部5
0の設置面積をさらに小さくすることができる。
【0043】
【発明の効果】本発明によると、搬送の際に板状ワーク
を支持する支持機構を小型化できるため、板状ワークの
加工装置をコンパクトにでき、設備コストも低減させる
ことができる。さらに、加工時には板状ワークの形状精
度を確保できるため加工上の不都合が生じることはな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一の実施の形態に係る板状ワークの加
工装置における溶接部の全体斜視図である。
【図2】図1のII-II 矢視図である。
【図3】本発明の一の実施の形態に係る板状ワークの加
工装置におけるワーク投入部の全体斜視図である。
【図4】本発明の一の実施の形態に係る板状ワークの加
工装置におけるワーク取り外し部の全体斜視図である。
【図5】本発明の一の実施の形態に係る板状ワークの加
工装置におけるワーク支持台車の斜視図(A図)、及び
A図におけるB-B 矢視図(B図)である。
【図6】本発明の一の実施の形態に係る板状ワークの加
工装置におけるワーク支持台車と基準ピンの関係を表す
正面図(A図)、及び側面図(B図)である。
【図7】本発明の一の実施の形態に係る板状ワークの加
工装置の溶接部における第1クランプの側面図(A
図)、NCユニットのハンド部の斜視図(B図)及び第
1クランプの斜視図(C図)である。
【図8】本発明の一の実施の形態に係る板状ワークの加
工装置の溶接部における第2クランプの側面図である。
【図9】本発明の一の実施の形態に係る板状ワークの加
工装置の全体概略斜視図である。
【図10】従来の板状ワークの加工装置の全体斜視図で
ある。
【符号の説明】
W 板状ワーク 10 ワーク支持台車(支持機構) 12 台車本体 16 支持アーム 20 ワーク投入部 30 溶接部 34 NCユニット(位置決め手段の移動機構) 35 第1クランプ(位置決め手段の把持機構) 36 第2クランプ(位置決め手段の把持機構) 40 ワーク取り外し部 50 台車保管部 80 ガイド部材(搬送手段) 90 逆送用ガイド部材(移動手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定の形状精度を確保するために縁部の
    支持を必要とする板状ワークを加工位置まで搬送し、そ
    の位置で前記板状ワークの加工を行う板状ワークの加工
    装置において、 前記板状ワークの縁部以外の部分を支持機構で支持し、
    その板状ワークを加工位置まで搬送する搬送手段と、 加工位置まで搬送された前記板状ワークの縁部を予め決
    められた位置に位置決めしてその板状ワークの形状精度
    を確保する位置決め手段と、を有する板状ワークの加工
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された板状ワークの加工
    装置において、 前記支持機構は板状ワークの種類に応じて準備されてお
    り、 レールに倣って移動する台車と、 その台車から周囲に張り出して前記板状ワークを下方か
    ら支える複数の支持アームと、を備えている板状ワーク
    の加工装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載された板状ワークの加工
    装置において、 位置決め手段は、板状ワークの縁部を把持する把持機構
    と、 その把持機構を予め決められた位置まで移動させる移動
    機構と、を備えている板状ワークの加工装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載された板状ワークの加工
    装置において、 前記支持機構を空の状態で板状ワークのセット位置まで
    移動させる移動手段が前記搬送手段と重なる位置に設け
    られている板状ワークの加工装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載された板状ワークの加工
    装置において、 前記移動手段は、前記支持機構を回動させてその支持機
    構の幅方向の寸法を減少させた後、所定位置まで移動さ
    せる板状ワークの加工装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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