JPH11221511A - 処理液吐出ノズルおよび処理液供給装置 - Google Patents

処理液吐出ノズルおよび処理液供給装置

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JPH11221511A
JPH11221511A JP30423998A JP30423998A JPH11221511A JP H11221511 A JPH11221511 A JP H11221511A JP 30423998 A JP30423998 A JP 30423998A JP 30423998 A JP30423998 A JP 30423998A JP H11221511 A JPH11221511 A JP H11221511A
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slit
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liquid
tapered
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茂宏 後藤
Hiroshi Kobayashi
寛 小林
Sanenobu Matsunaga
実信 松永
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スリット状吐出口から均一な流速分布で処理
液を吐出することができる処理液吐出ノズルおよびそれ
を用いた処理液供給装置を提供することである。 【解決手段】 現像液吐出ノズル11は液溜り部20お
よび液吐出部30からなり、液吐出部30は液溜り部2
0の一方の側面に接合されている。液溜り部20の内部
には液溜り空間22が設けられている。液吐出部30に
は、液溜り部20の現像液出口23に連通して水平方向
に延びる複数の管状流路36と、複数の管状流路36か
ら漸次幅広となってスリット状吐出口15に至る複数の
テーパ状流路34とが形成されている。複数のテーパ状
流路34は複数の管状流路36からスリット状吐出口1
5に至るまでの位置またはスリット状吐出口15の位置
で相互に結合して一体化している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、処理液を吐出する
処理液吐出ノズルおよびそれを備えた処理液供給装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基
板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板等の
基板上に処理液を供給するために処理液供給装置が用い
られる。処理液供給装置としては、現像装置、塗布装置
等がある。
【0003】現像装置では、基板上に形成された感光性
膜に処理液として現像液を供給することにより現像処理
を行う。また、塗布装置では、基板の表面に処理液とし
てフォトレジスト液等の塗布液を供給することにより塗
布処理を行う。
【0004】例えば、回転式現像装置は、基板を水平に
保持して鉛直軸の周りで回転させる回転保持部と、基板
の表面に現像液を供給する現像液吐出ノズルとを備え
る。現像液吐出ノズルは、水平面内で回動自在に設けら
れたノズルアームの先端に取り付けられており、基板の
上方位置と待機位置との間を移動することができる。
【0005】現像処理時には、現像液吐出ノズルが待機
位置から基板の上方に移動した後、基板上の感光性膜に
現像液を供給する。供給された現像液は、基板の回転に
よって基板の全面に塗り広げられ、感光性膜と接触す
る。表面張力により基板上に現像液を保持した状態(液
盛り)で一定時間基板を静止させることにより感光性膜
の現像が行われる。現像液の供給が終了すると、現像液
吐出ノズルはノズルアームの回動により基板の上方から
退いた待機位置に移動する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の回転式現像装置では、回転する基板に吐出開始時
の現像液が当たることにより基板上の感光性膜が大きな
衝撃を受ける。その衝撃で現像液中に気泡が生じ、感光
性膜の表面に残留する微小な気泡が現像欠陥となる場合
がある。また、吐出開始時の現像液による衝撃で感光性
膜が損傷するおそれもある。
【0007】そこで、スリット状吐出口を有する現像液
吐出ノズルから現像液を吐出しながら基板上の一端から
他端へ現像液吐出ノズルを直線状に移動させることによ
り、基板上に現像液を供給する現像装置が提案されてい
る。この現像装置によれば、基板上の感光性膜に衝撃が
加わらず、基板上に現像液が均一に供給される。
【0008】図14はスリット状吐出口を有する従来の
現像液吐出ノズルのスリット状吐出口に沿った縦断面
図、図15は図14の現像液吐出ノズルのスリット状吐
出口に垂直な方向に沿った縦断面図である。
【0009】図14および図15に示すように、現像液
吐出ノズル50の上面には現像液供給口51が設けら
れ、底面にはスリット状吐出口54が設けられている。
この現像液吐出ノズル50の内部には、現像液供給口5
1に連通する液溜り空間52が設けられるとともに、液
溜り空間52からスリット状吐出口54に至る現像液流
路53が形成されている。現像液流路53は、スリット
状吐出口54と同一の断面形状を有する。
【0010】現像液供給系(図示せず)から圧送されて
きた現像液は、現像液供給口51から液溜り空間52に
一旦貯留された後に、現像液流路53を通ってスリット
状吐出口54から吐出される。これにより、スリット状
吐出口54の全域から基板の表面に現像液を供給するこ
とができる。
【0011】しかし、圧送されてきた現像液をスリット
状吐出口54から吐出する場合、スリット状吐出口54
での現像液の流速分布は、液溜り空間52からスリット
状吐出口54に至る現像液流路53の寸法誤差により大
きな影響を受ける。機械的な加工精度の限界からスリッ
ト長手方向SLの全体にわたって現像液流路53の幅の
ばらつきをなくすことは難しい。特に、スリット状吐出
口54のスリット幅tが狭い場合には、スリット幅tに
対する現像液流路53の幅のばらつきの割合が大きくな
る。それにより、スリット状吐出口54の全域にわたっ
て現像液の流速分布を均一にすることが困難となる。
【0012】現像液の流速分布が十分に均一でない状態
で基板上に現像液を吐出すると、基板の表面に均一に現
像液を供給することができない。それにより、基板面内
で現像均一性が悪くなり、現像後のパターン線幅の均一
性が低下したり、現像不良が生じることがある。
【0013】スリット状吐出口を有する処理液吐出ノズ
ルを他の処理液供給装置に用いた場合にも、同様に、ス
リット状吐出口の全域にわたって処理液の流速分布を均
一にすることが困難となる。
【0014】また、現像液吐出ノズル50を用いて基板
上に現像液を供給する際には、基板の一部領域に液切れ
現象により現像液の存在しない部分が発生することを防
止する必要がある。
【0015】一方、スリット状吐出口54から吐出され
る現像液が現像液吐出ノズル50の外壁面に這い上がる
と、現像液の付着により現像液吐出ノズル50の先端部
が汚染される。このような現像液吐出ノズル50の先端
部の汚染を防止する必要もある。
【0016】スリット状吐出口を有する処理液吐出ノズ
ルを他の処理液供給装置に用いた場合にも、基板の一部
領域に液切れ現象により処理液の存在しない部分が発生
することを防止する必要があり、処理液の付着による処
理液吐出ノズルの汚染を防止する必要もある。
【0017】本発明の目的は、スリット状吐出口から均
一な流速分布で処理液を吐出することができる処理液吐
出ノズルを提供することである。
【0018】本発明の他の目的は、スリット状吐出口か
ら均一な流速分布で処理液を吐出することができ、かつ
液切れ現象および外壁面への処理液の付着が防止された
処理液吐出ノズルを提供することである。
【0019】本発明のさらに他の目的は、スリット状吐
出口から均一な流速分布で基板上に処理液を供給するこ
とができる処理液供給装置を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明に係る処理液吐出ノズルは、処理液が供給される液
溜り空間を有する液溜り部と処理液を吐出するスリット
状吐出口を有する液吐出部とを備え、液吐出部には、ス
リット状吐出口の長手方向に平行な一方向に沿って配列
されかつ一端が液溜り空間に連通する複数の管状流路
と、上記一方向に沿って配列されかつそれぞれ複数の管
状流路の他端から漸次幅広となってスリット状吐出口に
至る複数のテーパ状流路とが形成されたものである。
【0021】本発明に係る処理液吐出ノズルにおいて
は、液溜り部の液溜り空間に供給された処理液が、複数
の管状流路を通って複数のテーパ状流路に導入され、ス
リット状吐出口の長手方向に拡散されてスリット状吐出
口から吐出される。
【0022】管状流路は高い加工精度で形成されるの
で、複数の管状流路の径を等しくすることが可能とな
る。そのため、液溜り空間の処理液の静圧が複数の管状
流路で均一な動圧に変換される。それにより、複数の管
状流路から複数のテーパ状流路に導入される処理液の流
速または流量は複数の管状流路の各開口で等しくなる。
複数の管状流路から複数のテーパ状流路に等しい流速ま
たは流量で導入された処理液がスリット状吐出口の長手
方向に拡散されて相互に合流するので、スリット状吐出
口から均一な流速分布で処理液を吐出することが可能と
なる。
【0023】第2の発明に係る処理液吐出ノズルは、第
1の発明に係る処理液吐出ノズルの構成において、複数
の管状流路は、それぞれ複数のテーパ状流路に対して角
度をなすように設けられたものである。
【0024】この場合、複数の管状流路から複数のテー
パ状流路に導入された処理液がテーパ状流路の内壁に衝
突することにより処理液の流れの方向が変えられた後、
テーパ状流路で拡散される。それにより、複数のテーパ
状流路による処理液の拡散の効果が高くなるとともに、
複数の管状流路を流れる処理液が重力によりテーパ状流
路を通してスリット状吐出口から液滴として落下するこ
とが防止され、また液滴の落下に起因してスリット状吐
出口からテーパ状流路および管状流路を通して液溜り空
間に空気が逆流して処理液中に気泡が生じることも防止
される。
【0025】第3の発明に係る処理液吐出ノズルは、第
1または第2の発明に係る処理液吐出ノズルの構成にお
いて、複数のテーパ状流路は、複数の管状流路からスリ
ット状吐出口に至るまでの位置またはスリット状吐出口
の位置で相互に結合して一体化するものである。
【0026】これにより、複数のテーパ状流路でそれぞ
れ拡散される処理液がスリット状吐出口に至るまでの位
置またはスリット状吐出口の位置で合流し、スリット状
吐出口の全域から均一に吐出される。
【0027】第4の発明に係る処理液吐出ノズルは、第
1、第2または第3の発明に係る処理液吐出ノズルの構
成において、液吐出部は、スリット状吐出口が設けられ
た底面を有し、液吐出部の底面が親水性を有し、移動方
向において液吐出部の底面の前方および後方の外壁面が
撥水性を有するものである。
【0028】この場合、液吐出部の底面が親水性を有す
るので、液吐出部の底面で保液性が良好となり、液吐出
部の底面と基板の表面との間に十分な液溜りが形成され
る。それにより、液吐出部の底面と基板の表面との間で
液切れ現象が起こりにくくなる。
【0029】また、液吐出部の底面の前方および後方の
外壁面が撥水性を有するので、液吐出部の前方および後
方の外壁面に処理液が這い上がる現象が抑制される。そ
れにより、前方および後方の外壁面への処理液の付着に
よる液吐出部の汚染が防止される。
【0030】第5の発明に係る処理液吐出ノズルは、第
1〜第4のいずれかの発明に係る処理液吐出ノズルの構
成において、液吐出部は、第1の接合面を有する第1の
部材と、第1の接合面に接合される第2の接合面を有す
る第2の部材とを備え、第1の部材の第1の接合面に複
数のテーパ状流路を構成する複数のテーパ状凹部が形成
され、第2の部材の第2の接合面に複数の管状流路の上
記他端が開口されたものである。
【0031】この場合、第1の部材の第1の接合面と第
2の部材の第2の接合面とを接合することにより液吐出
部が構成されるとともに、複数のテーパ状凹部により複
数のテーパ状流路が形成され、複数の管状流路が複数の
テーパ状流路内に開口する。
【0032】第6の発明に係る処理液吐出ノズルは、第
1〜第4のいずれかの発明に係る処理液吐出ノズルの構
成において、液吐出部は、第1の接合面を有する第1の
部材と、第1の接合面に接合される第2の接合面を有す
る第2の部材とを備え、第2の部材の第2の接合面に複
数のテーパ状流路を構成する複数のテーパ状凹部が形成
され、テーパ状凹部に複数の管状流路の上記他端が開口
されたものである。
【0033】この場合、第1の部材の第1の接合面と第
2の部材の第2の接合面とを接合することにより液吐出
部が構成されるとともに、複数のテーパ状凹部により複
数のテーパ状流路が形成され、複数の管状流路が複数の
テーパ状流路内に開口する。
【0034】第7の発明に係る処理液吐出ノズルは、第
5または第6の発明に係る処理液吐出ノズルの構成にお
いて、液吐出部は、第1の部材の第1の接合面と第2の
部材の第2の接合面との間の複数のテーパ状凹部を除く
領域に挟み込まれたシート状シール部材をさらに備えた
ものである。
【0035】この場合、第1の部材の第1の接合面と第
2の部材の第2の接合面との間にシート状シール部材を
挟み込んで第1の部材と第2の部材とを接合することに
より、接着剤を用いることなく液吐出部を構成すること
が可能となる。したがって、処理液と接着剤の反応の問
題が回避される。
【0036】第8の発明に係る処理液吐出ノズルは、第
1〜第4のいずれかの発明に係る処理液吐出ノズルの構
成において、液吐出部は、第1の接合面を有する第1の
部材と、第2の接合面を有する第2の部材と、第1の接
合面に接合される一面および第2の接合面に接合される
他面を有する第3の部材とを備え、第2の部材の第2の
接合面に複数のテーパ状流路を構成する複数のテーパ状
凹部が形成され、テーパ状凹部に複数の管状流路の他端
が開口されたものである。
【0037】この場合、第1の部材の第1の接合面と第
3の部材の一面とを接合しかつ第2の部材の第2の接合
面と第3の部材の他面とを接合することにより液吐出部
が構成されるとともに、複数のテーパ状凹部により複数
のテーパ状流路が形成され、複数の管状流路が複数のテ
ーパ状流路内に開口する。
【0038】第9の発明に係る処理液吐出ノズルは、第
1〜第4のいずれかの発明に係る処理液吐出ノズルの構
成において、液吐出部は、第1の接合面を有する第1の
部材と、第2の接合面を有する第2の部材と、第1の接
合面に接合される一面および第2の接合面に接合される
他面を有する第3の部材とを備え、第1の部材の第1の
接合面に複数のテーパ状流路を構成する複数のテーパ状
凹部が形成され、第3の部材の一面に複数の管状流路の
他端が開口されたものである。
【0039】この場合、第1の部材の第1の接合面と第
3の部材の一面とを接合しかつ第2の部材の第2の接合
面と第3の部材の他面とを接合することにより液吐出部
が構成されるとともに、複数のテーパ状凹部により複数
のテーパ状流路が形成され、複数の管状流路が複数のテ
ーパ状流路内に開口する。
【0040】第10の発明に係る処理液吐出ノズルは、
第8または第9の発明に係る処理液吐出ノズルの構成に
おいて、第1の部材および第2の部材は撥水性材料から
なり、第3の部材は親水性材料からなるものである。
【0041】この場合、第1の部材および第2の部材が
撥水性材料からなるので、液吐出部の前方の外壁面およ
び後方の外壁面が撥水性を有する。それにより、液吐出
部の前方の外壁面および後方の外壁面に処理液が這い上
がる現象が抑制される。したって、液吐出部の前方の外
壁面および後方の外壁面への処理液の付着による液吐出
部の汚染が防止される。
【0042】また、第3の部材が親水性材料からなるの
で、液吐出部の底面が親水性を有する。それにより、液
吐出部の底面で保液性が良好となり、液吐出部の底面と
基板の表面との間に十分な液溜りが形成される。したが
って、液吐出部の底面と基板の表面との間で液切れ現象
が起こりにくくなる。
【0043】第11の発明に係る処理液供給装置は、基
板を保持する基板保持手段と、処理液が供給される液溜
り空間および処理液を吐出するスリット状吐出口を有す
る処理液吐出ノズルと、基板保持手段に保持された基板
の表面に処理液吐出ノズルのスリット状吐出口から処理
液が供給されるように処理液吐出ノズルを基板に対して
相対的に移動させる移動手段とを備え、処理液吐出ノズ
ルには、スリット状吐出口の長手方向に平行な一方向に
沿って配列されかつ一端が液溜り空間に連通する複数の
管状流路と、上記一方向に沿って配列されかつそれぞれ
複数の管状流路の他端から漸次幅広となってスリット状
吐出口に至る複数のテーパ状流路とが形成されたもので
ある。
【0044】本発明に係る処理液供給装置においては、
基板保持手段に保持された基板の表面に処理液吐出ノズ
ルのスリット状出口から処理液が供給されるように移動
手段により処理液吐出ノズルが基板に対して相対的に移
動させられる。
【0045】この場合、処理液吐出ノズルの液溜り空間
に供給された処理液が、複数の管状流路を通って複数の
テーパ状流路に導入され、スリット状吐出口の長手方向
に拡散されてスリット状吐出口から吐出される。
【0046】管状流路は高い加工精度で形成されるの
で、複数の管状流路の径を等しくすることが可能とな
る。そのため、液溜り空間の処理液の静圧が複数の管状
流路で均一な動圧に変換される。それにより、複数の管
状流路から複数のテーパ状流路に導入される処理液の流
速または流量は複数の管状流路の各開口で等しくなる。
複数の管状流路から複数のテーパ状流路に等しい流速ま
たは流量で導入された処理液がスリット状吐出口の長手
方向に拡散されて相互に結合されるので、スリット状吐
出口から均一な流速分布で処理液を吐出することが可能
となる。その結果、基板の表面に処理液を均一に供給す
ることができる。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る処理液吐出ノ
ズルおよび処理液供給装置の一例として現像液吐出ノズ
ルおよびそれを用いた現像装置について説明する。
【0048】図1は本発明の一実施例における現像装置
の平面図、図2は図1の現像装置の主要部のX−X線断
面図、図3は図1の現像装置の主要部のY−Y線断面図
である。
【0049】図2および図3に示すように、現像装置
は、基板100を水平姿勢で吸引保持する基板保持部1
を備える。基板保持部1は、モータ2の回転軸3の先端
部に固定され、鉛直方向の軸の周りで回転可能に構成さ
れている。基板保持部1の周囲には、基板100を取り
囲むように円形の内側カップ4が上下動自在に設けられ
ている。また、内側カップ4の周囲には、正方形の外側
カップ5が設けられている。
【0050】図1に示すように、外側カップ5の両側に
はそれぞれ待機ポット6,7が配置され、外側カップ5
の一方の側部側にはガイドレール8が配設されている。
また、ノズルアーム9がアーム駆動部10によりガイド
レール8に沿って走査方向Aおよびその逆方向に移動可
能に設けられている。外側カップ5の他方の側部側に
は、純水を吐出する純水吐出ノズル12が矢印Rの方向
に回転可能に設けられている。
【0051】ノズルアーム9には、現像液吐出ノズル1
1がガイドレール8と垂直に取り付けられている。これ
により、現像液吐出ノズル11は、待機ポット6の位置
から基板100上を通過して待機ポット7の位置まで走
査方向Aに沿って直線状に平行移動可能となっている。
後述するように、現像液吐出ノズル11は液溜り部20
および液吐出部30からなり、液吐出部30の底面にス
リット状吐出口15が形成されている。
【0052】図2に示すように、現像液吐出ノズル11
には、現像液供給系14により現像液が供給される。制
御部13は、モータ2の回転動作、アーム駆動部10に
よる現像液吐出ノズル11の走査および現像液吐出ノズ
ル11からの現像液の吐出を制御する。
【0053】本実施例では、基板保持部1が基板保持手
段に相当し、アーム駆動部10が移動手段に相当し、現
像液吐出ノズル11が処理液吐出ノズルに相当する。
【0054】図4は現像液吐出ノズル11のスリット状
吐出口15に沿った縦断面図、図5は図4の現像液吐出
ノズル11のZ−Z線断面図である。
【0055】図5に示すように、現像液吐出ノズル11
は、液溜り部20および液吐出部30からなり、液吐出
部30は液溜り部20の一方の側面に接合されている。
【0056】液溜り部20の内部には液溜り空間22
と、この液溜り空間22内の現像液の温度を調節するた
めに温水を流す温水用配管24とが設けられ、上端部に
液溜り空間22に連通する現像液供給口21が設けら
れ、一方の側面の下端近傍に現像液出口23が設けられ
ている。また、現像液供給口21に至る現像液用配管2
6の周囲には、現像液用配管26に流れる現像液の温度
を調節するために温水を流す温水用配管25が設けられ
ている。
【0057】液吐出部30は板状の第1の部材31およ
び板状の第2の部材32を備え、第1の部材31と第2
の部材32とがシート状パッキン33を挟んで接合され
ている。液吐出部30の底面には、スリット状吐出口1
5が形成されている。
【0058】液吐出部30には、液溜り部20の現像液
出口23に連通して水平方向に延びる複数の管状流路3
6が形成されている。図4に示すように、複数の管状流
路36は、スリット長手方向SLに沿って等間隔に配列
されている。管状流路36は高い加工精度で形成するこ
とができるので、複数の管状流路36の寸法誤差はほと
んどない。そのため、複数の管状流路36は等しい径を
有する。
【0059】また、この液吐出部30には、スリット長
手方向SLに漸次幅広となりつつ下方に延びてスリット
状吐出口15に至る複数のテーパ状流路34が形成され
ている。複数のテーパ状流路34も、スリット長手方向
SLに沿って等間隔に配列されている。複数の管状流路
36は、それぞれ複数のテーパ状流路34の頂部近傍に
連通している。
【0060】複数のテーパ状流路34は、液吐出部30
の底面のスリット状吐出口15から一定の高さHの位置
で相互に結合して一体化している。それにより、複数の
テーパ状流路34の下端に一定幅の結合領域35が形成
されている。なお、複数のテーパ状流路34が液吐出部
30の底面のスリット状吐出口15の位置で相互に結合
してもよい。この場合、H=0となる。
【0061】液溜り部20、第1の部材31および第2
の部材32は、PVC(ポリ塩化ビニル)、PTFE
(ポリテトラフルオロエチレン)、PPS(ポリフェニ
レンサルファイド)、純石英、高純度アルミナ等により
形成される。また、シート状パッキン33としては、フ
ッ素系樹脂からなるシート、ガラス繊維からなるシー
ト、石英からなるシート等が用いられる。
【0062】図6(a)は現像液吐出ノズル11の液吐
出部30の分解正面図、図6(b)は現像液吐出ノズル
11の液吐出部30の分解側面図である。
【0063】図6に示すように、第1の部材31の第1
の接合面PAには、複数のテーパ状流路34を構成する
複数のテーパ状凹部34aが形成されている。複数のテ
ーパ状凹部34aは、底面から一定の高さHの位置で相
互に結合して一定幅の結合領域35aを形成している。
【0064】一方、第2の部材32の第2の接合面PB
には、複数の管状流路36が開口している。シート状パ
ッキン33は、第1の部材31の第1の接合面PAの複
数のテーパ状凹部34aを除く領域と同じ形状をなし、
複数のテーパ状凹部34aに対応する複数のテーパ状切
欠き部37を有する。
【0065】第1の部材31、第2の部材32およびシ
ート状パッキン33の上辺および両側辺に沿って複数の
ねじ孔38,39,40がそれぞれ設けられている。
【0066】第1の部材31の第1の接合面PAと第2
の部材32の第2の接合面PBとの間にシート状パッキ
ン33を挟み込んでねじ孔38,39,40にねじ(図
示せず)を通して第1の部材31と第2の部材32とを
ねじで連結することにより、図4および図5に示した液
吐出部30が構成されるとともに、第1の部材31の複
数のテーパ状凹部34a、シート状パッキン33の複数
のテーパ状切欠き部37および第2の部材32の第2の
接合面PBにより複数の管状流路36に連通する複数の
テーパ状流路34が形成される。
【0067】本実施例の現像液吐出ノズル11において
は、現像液供給系14(図2参照)から液溜り部20の
現像液供給口21を通して液溜り空間22に現像液が供
給される。液溜り空間22の現像液は、現像液出口23
から液吐出部30の複数の管状流路36を通って複数の
テーパ状流路34に導入される。このとき、複数の管状
流路36の径が等しく形成されているので、液溜り空間
22の現像液の静圧が複数の管状流路36で均一な動圧
に変換される。それにより、複数の管状流路36から複
数のテーパ状流路34に導入される現像液の流速または
流量は複数の管状流路36の各出口で等しくなる。ま
た、複数の管状流路36から複数のテーパ状流路34に
等しい流速または流量で導入された現像液は、下降する
に従ってスリット長手方向SLに拡散されてスリット状
吐出口15の近傍で相互に合流する。それにより、スリ
ット状吐出口15から均一な流速分布で現像液が吐出さ
れる。
【0068】特に、複数の管状流路36が複数のテーパ
状流路34に対して垂直に設けられているので、複数の
管状流路36から複数のテーパ状流路34に導入された
現像液がテーパ状流路34の内壁に衝突することにより
現像液の流れの方向が変えられた後、拡散される。それ
により、複数のテーパ状流路34による現像液の拡散の
効果が高くなるとともに、複数の管状流路36を流れる
現像液が重力によりテーパ状流路34を通してぼた落ち
することが防止され、また現像液のぼた落ちに起因して
スリット状吐出口15からテーパ状流路34および管状
流路36を通して液溜り空間22に空気が逆流して現像
液中に気泡が生じることも防止される。
【0069】本実施例の現像液吐出ノズル11において
は、シート状パッキン33を挟み込んで第1の部材31
と第2の部材32とをねじで接合することにより接着剤
を用いることなく液吐出部30が構成されるので、現像
液が接着剤と反応するという問題が生じない。
【0070】なお、現像液が接着剤と反応しない場合に
は、シート状パッキン33を用いずに、第1の部材31
の第1の接合面PAと第2の部材32の第2の接合面P
Bとを接着剤で接合してもよい。
【0071】また、本実施例では第1の部材31の第1
の接合面PAに、複数のテーパ状流路34を構成する複
数のテーパ状凹部34aが形成されているが、複数の管
状流路36が開口されている第2の部材32の第2の接
合面PBに、複数のテーパ状流路34を構成する複数の
テーパ状凹部34aを形成してもよい。
【0072】図7に示すように、スリット状吐出口15
は現像液吐出ノズル11の走査方向Aと垂直に配置され
る。スリット状吐出口15のスリット幅tは0.05〜
1.0mmであり、本実施例では0.1mmである。ま
た、スリット状吐出口15の吐出幅Lは、処理対象とな
る基板100の直径と同じかまたはそれよりも大きく設
定され、直径8インチの基板100を処理する場合に
は、本実施例では210mmに設定される。
【0073】現像液吐出ノズル11は、底面が基板10
0の表面に対して平行な状態を保つように走査方向Aに
走査される。スリット状吐出口15と基板100の表面
との間隔は、0.2〜5mm、より好ましくは0.5〜
2mmであり、本実施例では1mmである。
【0074】次に図8および図9を参照しながら図1の
現像装置の動作を説明する。現像処理時には、基板10
0は基板保持部1により静止状態で保持されている。
【0075】待機時には、現像液吐出ノズル11は、待
機ポット6内の位置P0に待機している。現像処理時に
は、現像液吐出ノズル11が上昇した後、走査方向Aに
移動し、外側カップ5内の走査開始位置P1で下降す
る。
【0076】その後、現像液吐出ノズル11は、走査開
始位置P1から所定の走査速度で走査を開始する。この
時点では、現像液吐出ノズル11からまだ現像液の吐出
は行わない。本実施例では、走査速度は10〜500m
m/秒とする。
【0077】現像液吐出ノズル11の走査開始後、現像
液吐出ノズル11のスリット状吐出口15が基板100
上に到達する前に、吐出開始位置P2にて所定の流量で
現像液吐出ノズル11による現像液の吐出を開始する。
本実施例では、現像液の流量は1.5L/分とする。
【0078】現像液吐出ノズル11は、現像液を吐出し
ながら吐出開始位置P2から基板100上を走査方向A
に直線状に移動する(図9参照)。これにより、基板1
00の全面に現像液が連続的に供給される。供給された
現像液は、表面張力により基板100上に保持される。
【0079】現像液吐出ノズル11が基板100上を通
過した後、基板100上から外れた吐出停止位置P3で
現像液吐出ノズル11による現像液の吐出を停止させ
る。そして、現像液吐出ノズル11が外側カップ5内の
走査停止位置P4に到達した時点で現像液吐出ノズル1
1の走査を停止させる。
【0080】その後、現像液吐出ノズル11は、走査停
止位置P4で上昇した後、他方の待機ポット7の位置P
5まで移動し、待機ポット7内に下降する。
【0081】基板100上に現像液が供給された状態を
一定時間維持し、現像を進行させる。このとき、モータ
2により基板保持部1を回転駆動し、基板100を回転
させてもよい。その後、純水吐出ノズル12により純水
を基板100上に供給しながら基板100を高速回転さ
せることにより基板100上の現像液を振り切り、基板
100を乾燥させて現像処理を終了する。
【0082】本実施例の現像装置では、現像液吐出ノズ
ル11のスリット状吐出口15の全域から均一な流速分
布で現像液が吐出されるので、基板上に均一に現像液が
供給される。したがって、基板面内での現像均一性が良
好となり、現像後のパターン線幅の均一性が向上すると
ともに、現像不良の発生が回避される。
【0083】また、本実施例の現像装置では、現像液吐
出ノズル11が静止した基板100上に到達する前に現
像液の吐出が開始されるので、吐出開始時の現像液が基
板100に衝撃を与えることが回避される。それによ
り、現像液中の気泡の発生が抑制され、現像欠陥の発生
が防止される。
【0084】さらに、現像液吐出ノズル11が静止した
基板100上をスリット状吐出口15と基板100の上
面とが近接した状態で水平方向に直線状に平行移動し、
スリット状吐出口15に形成された帯状の現像液が基板
100の表面に連続的に接触するので、基板100の表
面に衝撃が加わることなく基板100の全面に現像液が
均一に供給される。
【0085】また、現像液吐出ノズル11が基板100
上を通過するまで現像液の供給が続けられるので、吐出
停止時の衝撃による液盛り中の現像液への悪影響が防止
される。その結果、現像欠陥の発生が抑制されるととも
に、現像後の感光性膜パターンの線幅均一性が向上す
る。
【0086】また、現像液吐出ノズル11が基板100
上を通り過ぎた後に現像液の吐出が停止されるので、吐
出停止時の現像液の液だれにより基板100上の感光性
膜に衝撃が加わることが防止される。したがって、現像
欠陥の発生や感光性膜パターンの線幅均一性の劣化が防
止される。
【0087】なお、上記実施例の現像液吐出ノズル11
では、液吐出部30の複数の管状流路36が複数のテー
パ状流路34に対して直角に設けられているが、複数の
管状流路36が複数のテーパ状流路34に対して0度よ
りも大きく180度よりも小さい角度で傾斜するように
設けられてもよい。
【0088】図10は図1〜図3の現像装置に用いられ
る現像液吐出ノズルの他の例を示すスリット状吐出口に
沿った縦断面図、図11は図10の現像液吐出ノズルの
B−B線断面図である。
【0089】図11に示すように、現像液吐出ノズル1
1aは、液溜り部20および液吐出部60からなり、液
吐出部30は液溜り部20の一方の側面に接合されてい
る。現像液吐出ノズル11aの液溜り部20の構成は、
図5に示した現像液吐出ノズル11の液溜り部20の構
成と同様である。
【0090】液吐出部60は、板状の第1の部材61、
板状の第2の部材62および板状の第3の部材63を備
え、第3の部材63の一面および他面にそれぞれ第1の
部材61および第2の部材62が接合されている。液吐
出部60の底面には、スリット状吐出口15aが形成さ
れている。
【0091】第1の部材61および第2の部材62は、
例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等の撥
水性材料により形成され、第3の部材63は、例えば石
英等の親水性材料により形成される。それにより、液吐
出部60の底面71は親水性を有し、液吐出部60の前
方の外壁面72および後方の外壁面73は撥水性を有す
る。
【0092】液吐出部60には、液溜り部20の現像液
出口23に連通して水平方向に延びる複数の管状流路6
6が形成されている。図10に示すように、複数の管状
流路66はスリット長手方向をSLに沿って等間隔に配
列されている。管状流路66は高い加工精度で形成する
ことができるので、複数の管状流路66の寸法誤差はほ
とんどない。そのため、複数の管状流路66は等しい径
を有する。
【0093】また、この液吐出部60には、スリット長
手方向SLに漸次幅広となりつつ下方に延びてスリット
状吐出口15aに至る複数のテーパ状流路64が形成さ
れている。複数のテーパ状流路64も、スリット長手方
向SLに沿って等間隔に配列されている。複数の管状流
路66は、それぞれ複数のテーパ状流路64の頂部近傍
に連通している。
【0094】複数のテーパ状流路64は、液吐出部60
の底面のスリット状吐出口15aから一定の高さHの位
置で相互に結合して一体化している。それにより、複数
のテーパ状流路64の下端に一定幅の結合領域65が形
成されている。なお、複数のテーパ状流路64が液吐出
部60の底面のスリット状吐出口15aの位置で相互に
結合してもよい。この場合、H=0となる。
【0095】図12(a)は図10および図11の現像
液吐出ノズル11aの液吐出部60の分解正面図、図1
2(b)は図10および図11の現像液吐出ノズル11
aの液吐出部60の分解側面図である。
【0096】図12に示すように、第1の部材61の第
1の接合面Paは平坦な平面となっている。第2の部材
62の第2の接合面Pbには、複数のテーパ状流路64
を構成する複数のテーパ状凹部64aが形成されてい
る。複数のテーパ状凹部64aは、底面から一定の高さ
Hの位置で相互に結合して一定幅の結合領域65aを形
成している。また、この第2の部材62の各テーパ状凹
部64a内の頂部近傍にそれぞれ管状流路66が開口し
ている。第3の部材63の一面および他面は平坦な平面
となっている。
【0097】第1の部材61、第2の部材62および第
3の部材63の上辺および両側辺に沿って複数のねじ孔
68,69,70がそれぞれ設けられている。
【0098】第1の部材61の第1の接合面Paと第2
の部材62の第2の接合面Pbとの間に第3の部材63
を挟み込んでねじ孔68,69,70にねじ(図示せ
ず)を通して第1の部材61、第3の部材63および第
2の部材62をねじで連結することにより、図10およ
び図11に示した液吐出部60が構成されるとともに、
第2の部材62の複数のテーパ状凹部64aおよび第3
の部材63の他面により複数の管状流路66に連通する
複数のテーパ状流路64が形成される。
【0099】図13は図10および図11の現像液吐出
ノズル11aの液吐出部60の底面図である。
【0100】図13に示すように、スリット状吐出口1
5aは現像液吐出ノズル11aの走査方向Aと垂直に配
置される。スリット状吐出口15aの寸法は、図7に示
したスリット状吐出口15と同様である。
【0101】現像液吐出ノズル11aは、底面71が基
板の表面に対して平行な状態を保つように走査方向Aに
走査される。
【0102】この現像液吐出ノズル11aにおいては、
現像液供給系14(図2参照)から液溜り部20の現像
液供給口21を通して液溜り空間22に現像液が供給さ
れる。液溜り空間22の現像液は、現像液出口23から
液吐出部60の複数の管状流路66を通って複数のテー
パ状流路64に導入される。このとき、複数の管状流路
66の径が等しく形成されているので、液溜り空間22
の現像液の静圧が複数の管状流路66で均一な動圧に変
換される。それにより、複数の管状流路66から複数の
テーパ状流路64に導入される現像液の流速または流量
は複数の管状流路66の各出口で等しくなる。また、複
数の管状流路66から複数のテーパ状流路64に等しい
流速または流量で導入された現像液は、下降するに従っ
てスリット長手方向SLに拡散されてスリット状吐出口
15aの近傍で相互に合流する。それにより、スリット
状吐出口15aから均一な流速分布で現像液が吐出され
る。
【0103】特に、複数の管状流路66が複数のテーパ
状流路64に対して垂直に設けられているので、複数の
管状流路66から複数のテーパ状流路64に導入された
現像液がテーパ状流路64の内壁に衝突することにより
現像液の流れの方向が変えられた後、拡散される。それ
により、複数のテーパ状流路64による現像液の拡散の
効果が高くなるとともに、複数の管状流路66を流れる
現像液が重力によりテーパ状流路64を通してぼた落ち
することが防止され、また現像液のぼた落ちに起因して
スリット状吐出口15aからテーパ状流路64および管
状流路66を通して液溜り空間22に空気が逆流して現
像液中に気泡が生じることも防止される。
【0104】また、液吐出部60の底面71が親水性を
有するので、液吐出部60の底面71における保液性が
良好となり、液吐出部60の底面71と基板の表面との
間に十分な液溜りが形成される。それにより、液吐出部
60の底面71と基板の表面との間で液切れ現象が発生
することがない。したがって、基板上の一部領域に液切
れ現象により現像液のない部分が発生することが防止さ
れる。
【0105】また、液吐出部60の前方および後方の外
壁面72,73が撥水性を有するので、液吐出部60の
外壁面72,73に現像液が這い上がる現象が抑制され
る。したがって、液吐出部60の外壁面72,72に現
像液が付着することによる液吐出部60の汚染が防止さ
れる。
【0106】なお、本例では、第2の部材62の第2の
接合面Pbに複数のテーパ状流路64を構成する複数の
テーパ状凹部64aが形成され、各テーパ状凹部64a
内に管状流路66が開口しているが、第1の部材61の
第1の接合面Paに複数のテーパ状流路64を構成する
複数のテーパ状凹部64aが形成され、複数の管状流路
66が第2の部材62および第3の部材63に設けら
れ、管状流路66の端部が第1の部材61の第1の接合
面Paに接合される第3の部材63の一面に開口しても
よい。
【0107】上記実施例では、本発明を現像液吐出ノズ
ルおよび現像装置に適用した場合を説明したが、本発明
は、例えばレジスト液等の塗布液を吐出する塗布液吐出
ノズルおよびそれを用いた塗布装置など、他の処理液吐
出ノズルおよびそれを用いた処理液供給装置にも適用す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における現像装置の平面図で
ある。
【図2】図1の現像装置の主要部のX−X線断面図であ
る。
【図3】図1の現像装置の主要部のY−Y線断面図であ
る。
【図4】図1の現像装置に用いられる現像液吐出ノズル
のスリット状吐出口に沿った縦断面図である。
【図5】図4の現像液吐出ノズルのZ−Z線断面図であ
る。
【図6】図4の現像液吐出ノズルの分解正面図および分
解側面図である。
【図7】図4の現像液吐出ノズルの液溜り部の底面図で
ある。
【図8】図1の現像装置の動作を説明するための図であ
る。
【図9】基板上での現像液吐出ノズルの走査を示す平面
図である。
【図10】図1の現像装置に用いられる現像液吐出ノズ
ルの他の例を示すスリット状吐出口に沿った縦断面図で
ある。
【図11】図10の現像液吐出ノズルのB−B線断面図
である。
【図12】図10および図11の現像液吐出ノズル分解
正面図および分解側面図である。
【図13】図10および図11の現像液吐出ノズルの液
溜り部の底面図である。
【図14】スリット状吐出口を有する従来の現像液吐出
ノズルのスリット状吐出口に沿った縦断面図である。
【図15】図14の現像液吐出ノズルのスリット状吐出
口に垂直な方向に沿った縦断面図である。
【符号の説明】
1 基板保持部 8 ガイドレール 9 ノズルアーム 10 ノズル駆動部 11,11a 現像液吐出ノズル 13 制御部 14 現像液供給系 15,15a スリット状吐出口 20 液溜り部 22 液溜り空間 23 現像液出口 30,60 液吐出部 31,61 第1の部材 32,62 第2の部材 33 シート状パッキン 34,64 テーパ状流路 34a,64a テーパ状凹部 35,65 結合領域 36,66 管状流路 37 テーパ状切欠き部 63 第3の部材 PA,Pa 第1の接合面 PB,Pb 第2の接合面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/30 569C (72)発明者 松永 実信 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神 北町1番地の1 大日本スクリーン製造株 式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理液が供給される液溜り空間を有する
    液溜り部と処理液を吐出するスリット状吐出口を有する
    液吐出部とを備え、 前記液吐出部には、 前記スリット状吐出口の長手方向に平行な一方向に沿っ
    て配列されかつ一端が前記液溜り空間に連通する複数の
    管状流路と、 前記一方向に沿って配列されかつそれぞれ前記複数の管
    状流路の他端から漸次幅広となって前記スリット状吐出
    口に至る複数のテーパ状流路とが形成されたことを特徴
    とする処理液吐出ノズル。
  2. 【請求項2】 前記複数の管状流路は、それぞれ前記複
    数のテーパ状流路に対して角度をなすように設けられた
    ことを特徴とする請求項1記載の処理液吐出ノズル。
  3. 【請求項3】 前記複数のテーパ状流路は、前記複数の
    管状流路から前記スリット状吐出口に至るまでの位置ま
    たはスリット状吐出口の位置で相互に結合して一体化す
    ることを特徴とする請求項1または2記載の処理液吐出
    ノズル。
  4. 【請求項4】 前記液吐出部は、前記スリット状吐出口
    が設けられた底面を有し、前記液吐出部の前記底面が親
    水性を有し、移動方向において前記液吐出部の前記底面
    の前方および後方の外壁面が撥水性を有することを特徴
    とする請求項1、2または3記載の処理液吐出ノズル。
  5. 【請求項5】 前記液吐出部は、第1の接合面を有する
    第1の部材と、前記第1の接合面に接合される第2の接
    合面を有する第2の部材とを備え、 前記第1の部材の前記第1の接合面に前記複数のテーパ
    状流路を構成する複数のテーパ状凹部が形成され、前記
    第2の部材の前記第2の接合面に前記複数の管状流路の
    前記他端が開口されたことを特徴とする請求項1〜4の
    いずれかに記載の処理液吐出ノズル。
  6. 【請求項6】 前記液吐出部は、第1の接合面を有する
    第1の部材と、前記第1の接合面に接合される第2の接
    合面を有する第2の部材とを備え、 前記第2の部材の前記第2の接合面に前記複数のテーパ
    状流路を構成する複数のテーパ状凹部が形成され、前記
    テーパ状凹部に前記複数の管状流路の前記他端が開口さ
    れたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    処理液吐出ノズル。
  7. 【請求項7】 前記液吐出部は、前記第1の部材の前記
    第1の接合面と前記第2の部材の前記第2の接合面との
    間の前記複数のテーパ状凹部を除く領域に挟み込まれた
    シート状シール部材をさらに備えたことを特徴とする請
    求項5または6記載の処理液吐出ノズル。
  8. 【請求項8】 前記液吐出部は、第1の接合面を有する
    第1の部材と、第2の接合面を有する第2の部材と、前
    記第1の接合面に接合される一面および前記第2の接合
    面に接合される他面を有する第3の部材とを備え、 前記第2の部材の前記第2の接合面に前記複数のテーパ
    状流路を構成する複数のテーパ状凹部が形成され、前記
    テーパ状凹部に前記複数の管状流路の前記他端が開口さ
    れたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    処理液吐出ノズル。
  9. 【請求項9】 前記液吐出部は、第1の接合面を有する
    第1の部材と、第2の接合面を有する第2の部材と、前
    記第1の接合面に接合される一面および前記第2の接合
    面に接合される他面を有する第3の部材とを備え、 前記第1の部材の前記第1の接合面に前記複数のテーパ
    状流路を構成する複数のテーパ状凹部が形成され、前記
    第3の部材の前記一面に前記複数の管状流路の前記他端
    が開口されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    に記載の処理液吐出ノズル。
  10. 【請求項10】 前記第1の部材および前記第2の部材
    は撥水性材料からなり、前記第3の部材は親水性材料か
    らなることを特徴とする請求項8または9記載の処理液
    吐出ノズル。
  11. 【請求項11】 基板を保持する基板保持手段と、 処理液が供給される液溜り空間および処理液を吐出する
    スリット状吐出口を有する処理液吐出ノズルと、 前記基板保持手段に保持された基板の表面に前記処理液
    吐出ノズルの前記スリット状吐出口から処理液が供給さ
    れるように前記処理液吐出ノズルを前記基板に対して相
    対的に移動させる移動手段とを備え、 前記処理液吐出ノズルには、 前記スリット状吐出口の長手方向に平行な一方向に沿っ
    て配列されかつ一端が前記液溜り空間に連通する複数の
    管状流路と、 前記一方向に沿って配列されかつそれぞれ前記複数の管
    状流路の他端から漸次幅広となって前記スリット状吐出
    口に至る複数のテーパ状流路とが形成されたことを特徴
    とする処理液供給装置。
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