JPH11221452A - 流体混合促進板及びこれを用いた空調装置 - Google Patents

流体混合促進板及びこれを用いた空調装置

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JPH11221452A
JPH11221452A JP10027944A JP2794498A JPH11221452A JP H11221452 A JPH11221452 A JP H11221452A JP 10027944 A JP10027944 A JP 10027944A JP 2794498 A JP2794498 A JP 2794498A JP H11221452 A JPH11221452 A JP H11221452A
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JP
Japan
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air
fluid mixing
plate
mixing promoting
air conditioner
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JP10027944A
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Inventor
Kenji Matsuda
憲兒 松田
Masahito Shimoji
雅人 下地
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の流体の混合を促進し且つ騒音レベルの
低減を図ることができる流体混合促進板及びこれを用い
た空調装置を提供する。 【解決手段】 温風と冷風の合流部に配設される流体混
合促進板122の左縁部122aに切欠き122cを連
続的に形成して、左縁部122aの後流側に生じる渦の
規則性を無くす。なお、切欠き122cは、必要に応じ
て、右縁部122bに設けてもよく、左縁部122aと
右縁部122bの両方に設けてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は流体混合促進板及び
これを用いた空調装置に関し、温風と冷風とを混合して
吹き出し温度を調節する車両用空調装置等に適用して有
用なものである。
【0002】
【従来の技術】現在、多くの自動車には車両用空調装置
(所謂カーエアコン)が装備されている。この車両用空
調装置はエンジンルームに側に設けられたコンプレッサ
やコンデンサ等からなる部分(所謂室外機)と、車室側
に設けられたエバポレータやヒータコア等からなる部分
(所謂室内機)とを有し、その換気機能や暖房機能や冷
房・除湿機能によって車室内の温度、湿度の調節や送
風、換気などを行うことにより、車室内の環境を快適に
保つ働きをする。
【0003】かかる車両用空調装置にあって、室内機と
しては、例えば図9や図10に示すような構造のものが
ある。
【0004】図9に示す車両用空調装置はエバポレータ
10とヒータコア11とが並列に配置されたものであ
る。詳述すると、ケース21の上流側には内気吸入口2
及び外気吸入口3と、これらの吸入口2,3の切り換え
を行う内外気切換ダンパ1とが設けられ、ケース21の
下流側にはフェイス吹出口16、フット吹出口17及び
デフ吹出口18と、これらの吹出口16,17,18の
切り換えを行う複数の吹出口切換ダンパ13,14,1
5とが設けられている。また、ケース21内にはモータ
5によって駆動されるブロア6と、エアミックスダンパ
7と、エバポレータ10と、ヒータコア11と、流体混
合促進板20とが設けられている。
【0005】ブロア6は吸入口2,3の下方に位置して
いる。また、ブロア6の下流側において、通路が冷風通
路8と温風通路9とに分けられており、エアミックスダ
ンパ7は冷温風通路8,9の上流部に設けられ、エバポ
レータ10は冷風通路8内に設けられ、ヒータコア11
は温風通路9内に設けられている。そして、流体混合促
進板20は、冷温風通路8,9の下流側に形成される温
風と冷風との合流部12の混合境界19に配設されてお
り、上縁部20aが冷風流域22に突出し、下縁部20
bが温風流域23に突出している。即ち、流体混合促進
板20は、温風と冷風がそれぞれ周縁部(この場合には
上縁部20aと下縁部20b)に衝突する状態で配設さ
れている。また、流体混合促進板20は、図10に示す
ように単純な矩形状のものである。
【0006】従って、この車両用空調装置では、内外気
切換ダンパ1で切り換えられた内気吸入口2又は外気吸
入口3からブロア6によってケース21内に吸入された
空気はエアミックスダンパ7によって冷風通路8と温風
通路9とに分流され、冷風通路8に流入した空気はエバ
ポレータ10で冷媒との熱交換をして冷風となり、温風
通路9に流入した空気はヒータコア11で温水(エンジ
ン冷却水)との熱交換をして温風となる。その後、冷温
風通路8,9から流出した冷風と温風は合流部12に至
る。
【0007】そして、この冷風と温風とが流体混合促進
板20の上下両側を通るとき、それぞれ流体混合促進板
20の上縁部20aと下縁部20bとに衝突して、この
上下縁部20a,20bの後流側に渦24,25が発生
し、この渦24,25に伴われて冷風と温風が相互の流
域に移動するため、温風と冷風の混合が促進される。そ
の後、混合風は吹出口切換ダンパ13,14,15の切
り換えに応じて、フェイス吹出口16、フット吹出口1
7又はデフ吹出口18の何れか一箇所又は複数箇所から
車室内に吹き出される。
【0008】一方、図11に示す車両用空調装置はエバ
ポレータ40とヒータコア41とが直列に配置されたも
のである。詳述すると、ケース51の上流側には内気吸
入口32及び外気吸入口33と、これらの吸入口32,
33の切り換えを行う内外気切換ダンパ31とが設けら
れ、ケース51の下流側にはフェイス吹出口46、フッ
ト吹出口47及びデフ吹出口48と、これらの吹出口4
6,47,48の切り換えを行う複数の吹出口切換ダン
パ43,44,45とが設けられている。また、ケース
51内にはモータ35によって駆動されるブロア36
と、エアミックスダンパ37と、エバポレータ40と、
ヒータコア41と、流体混合促進板50とが設けられて
いる。
【0009】ブロア36は吸入口32,33の下方に位
置しており、エバポレータ40はブロア36の下流側に
位置している。また、エバポレータ40の下流側におい
て、通路が冷風通路38と温風通路39とに分けられて
おり、エアミックスダンパ37は冷温風通路38,39
の上流部に設けられ、ヒータコア41は温風通路39内
に設けられている。そして、流体混合促進板50は、冷
温風通路38,39の下流側に形成される温風と冷風と
の合流部42の混合境界49に配設されており、上縁部
50aが冷風流域52に突出し、下縁部50bが温風流
域53に突出している。即ち、流体混合促進板50は、
温風と冷風がそれぞれ周縁部(この場合には上縁部50
aと下縁部50b)に衝突する状態で配設されている。
また、流体混合促進板50は、上記の流体混合促進板2
0と同様に単純な矩形状のものである(図10参照)。
【0010】従って、この車両用空調装置では、内外気
切換ダンパ31で切り換えられた内気吸入口32又は外
気吸入口33からブロア36によってケース51内に吸
入された空気は、エバポレータ40で冷媒との熱交換を
して冷風となった後、エアミックスダンパ37によって
冷風通路38と温風通路39とに分流され、冷風通路3
8に流入した冷風はそのまま冷風通路38から流出する
一方、温風通路39に流入した冷風はヒータコア41で
温水(エンジン冷却水)との熱交換をして温風となる。
その後、冷温風通路38,39から流出した冷風と温風
は合流部42に至る。
【0011】そして、この冷風と温風とが流体混合促進
板50の上下両側を通るとき、それぞれ流体混合促進板
50の上縁部50aと下縁部50bとに衝突して、この
上下縁部50a,50bの後流側に渦54,55が発生
し、この渦54,55に伴われて冷風と温風が相互の流
域に移動するため、温風と冷風の混合が促進される。そ
の後、混合風は吹出口切換ダンパ43,44,45の切
り換えに応じて、フェイス吹出口46、フット吹出口4
7又はデフ吹出口48の何れか一箇所又は複数箇所から
車室内に吹き出される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の車両用空調装置では、温風と冷風の混合を促進する
という目的は流体混合促進板20,50を設けることに
よって十分に果たしたものの、この流体混合促進板2
0,50によって騒音の増大を招く場合があることが分
かった。
【0013】この騒音の増大は、流体混合促進板20,
50の設置位置やエアミックスダンパ7,37の回動位
置によって、流体混合促進板20,50の上縁部20
a,50a又は下縁部20b,50bに衝突する冷風又
は温風の流速が比較的速くなる場合に生じる。特に、エ
アミックスダンパ7,37の位置制御を手動可能にした
場合には、可動範囲の予測されない任意の位置に誤って
手動設定されることもあり、このときに冷風又は温風の
流速が増大して騒音の発生し易い条件となる。
【0014】このような騒音増大の原因としては、流体
混合促進板20,50が単純な矩形状であるため、即
ち、上下縁部20a,20b,50a,50bが単純な
直線状であるため、この上下縁部20a,20b,50
a,50bに冷温風が衝突したときに、上下縁部20
a,20b,50a,50bの後流側に規則的な渦列が
発生(同位相の渦が発生)することから、可聴域の特定
周波数の騒音が重畳されて増大するものと推察され、特
に、冷温風の流速が比較的速いときにこのことが顕著に
なると推察される。
【0015】図12には単純な矩形状の流体混合促進板
を用いた場合の騒音試験の結果を示す。同図に示すよう
に、特に図中A部の特定周波数の音圧レベル(騒音レベ
ル)が90dB近くまで高くなっており、また、全騒音
レベルも約81dBと高くなっている。
【0016】従って本発明は上記従来技術に鑑み、複数
の流体の混合を促進し且つ騒音レベルの低減を図ること
ができる流体混合促進板及びこれを用いた空調装置を提
供することを課題とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の流体混合促進板は、複数の流体の合流部に、前記複
数の流体がそれぞれ周縁部に衝突する状態で配設される
流体混合促進板であって、前記周縁部の一部又は全部に
複数の切欠きを連続的に形成したことを特徴とする。
【0018】また、本発明の空調装置は、温風と冷風と
の合流部に、前記温風と前記冷風とがそれぞれ周縁部に
衝突する状態で配設された流体混合促進板を有する空調
装置であって、前記流体混合促進板の前記周縁部の一部
又は全部に複数の切欠きを連続的に形成したことを特徴
とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。
【0020】図1は本発明の実施の形態に係る車両用空
調装置の断面図、図2は前記車両用空調装置に備えた流
体混合促進板の拡大平面図(図1のA方向矢視拡大図)
である。
【0021】<構成>図1に示すように、本実施の形態
に係る車両用空調装置(室内機)100は、ブロア(図
示せず)とエバポレータ111とヒータコア112とを
ダクトで連通せずに一体的に設けた一体型のものであ
る。
【0022】詳述すると、エバポレータ111はケース
123内の下部に配設されており、このエバポレータ1
11の下面側に、内気又は外気が図示しない内外気切換
ダンパの切り換えに応じて図示しないブロアにより導入
されるようになっている。ヒータコア112は、エバポ
レータ111の下流側であってケース123内の左寄り
に配設されている。そして、ケース123内の左側には
ヒータコア112が介在する温風通路Wが形成され、右
側にはヒータコア112をバイパスする冷風通路(バイ
パス通路)Bが形成されている。
【0023】一方、エバポレータ111とヒータコア1
12との間にはエアミックスダンパ113が設けられて
いる。このエアミックスダンパ113は、左右方向に往
復移動して冷温風通路B,Wを開閉するスライド式のも
のであり、エバポレータ111から出た冷風を温風通路
Wと冷風通路Bとに分流(即ち各通路B,Wを流れる冷
風量と温風量を制御)する。また、温風通路Wを流れる
温風、冷風通路Bを流れる冷風又は温風と冷風との混合
風は、吹出口切換ダンパであるフェイスダンパ117と
デフ/フットダンパ118とを各モードに応じて開閉制
御することにより、ケース123の上部に形成されたフ
ェイス吹出口114、デフ吹出口115、フット吹出口
116の何れか一箇所又は複数箇所から吹き出すように
なっている。
【0024】つまり、フェイスモードではフェイスダン
パ117によりデフ/フット入口119を閉じてフェイ
ス吹出口114を開くことによりフェイス吹出口114
から吹き出し、フェイス/フットモード(バイレベルモ
ード)ではフェイスダンパ117を中間開度にすると共
にデフ/フットダンパ118でデフ吹出口115を閉じ
てフット吹出口116を開くことによりフェイス吹出口
114とフット吹出口116とから吹き出す。
【0025】フットモードではフェイスダンパ117で
フェイス吹出口114を閉じると共にデフ/フットダン
パ118でデフ吹出口115を閉じてフット吹出口11
6を開くことによりフット吹出口116から吹き出し、
デフ/フットモードではフェイスダンパ117でフェイ
ス吹出口114を閉じると共にデフ/フットダンパ11
8を中間開度にしてデフ吹出口115とフット吹出口1
16とから吹き出し、デフモードではフェイスダンパ1
17でフェイス吹出口114を閉じると共にデフ/フッ
トダンパ118でフット吹出口116を閉じてデフ吹出
口115を開くことによりデフ吹出口115から吹き出
す。
【0026】また、バイパス通路Bの入口(エアミック
スダンパ113の下流側)には、補助ダンパ120が設
けられている。この補助ダンパ120はエアミックスダ
ンパ113を補助するために設けられている。即ち、エ
アミックスダンパ114の開度によって温風通路Wの温
風量と冷風通路Bの冷風量との割合が決められるが、こ
れだけでは、抵抗の少ない冷風通路Bの冷風量が多過ぎ
て吹き出し温度特性が要求されるとおりにはならないた
め、モードに応じて冷風通路Bの冷風量を制御するため
に補助ダンパ120が設けられている。
【0027】具体的には、フェイスモードでは補助ダン
パ120を全開(90°)にして十分な冷風量を確保
し、フェイス/フットモードでは補助ダンパ120を中
間開度(25°〜30°)にしてある程度冷風量を制限
し、フット、デフ/フット、デフの各モードでは補助ダ
ンパ20を全閉にして冷風量を大幅に制限する。更に、
補助ダンパ120には多数の孔120aが開けられてい
る。この孔120aは補助ダンパ120によって制御す
る冷風量がより最適な量になるように設けられたもので
あり、その数や開口位置は風量や容量等に応じた最適な
ものとなるように設定されている。
【0028】また、温風通路Wには、ケース123の左
端側から冷風通路Bまで延びた流体混合促進板(導風
板)121が配設されている。このため、ヒータコア1
12を出た温風は、そのまま上方には流れずに流体混合
促進板(導風板)121によって冷風通路B側へ導か
れ、冷風通路Bを流れる冷風との混合が促進される。
【0029】しかも、温風と冷風との合流部124に
は、本実施の形態に係る流体混合促進板122が配設さ
れている。この流体混合促進板122は、前記流体混合
促進板(導風板)121の右端側(下流端側)に前記流
体混合促進板(導風板)121と間隔をあけて設けられ
ている。このため、流体混合促進板(導風板)121に
導かれて温風通路Wを流れてきた温風は、流体混合促進
板(導風板)121と流体混合促進板122との間の通
路125を通り、冷風通路Bを流れてきた冷風は、混合
促進板22の外側(図中右側)を通る。このとき、前記
温風が流体混合促進板122の左縁部122aに衝突
し、前記冷風が流体混合促進板122の右縁部122b
に衝突する。つまり、流体混合促進板122は、温風と
冷風がそれぞれ周縁部(この場合には左縁部122aと
右縁部122b)に衝突する状態で配設されている。
【0030】そして、図2に示すように、この流体混合
促進板122の左縁部122aには、矩形状の切欠き1
22cが連続的に形成されている。なお、図2中には切
欠き等の寸法例を示している。図示例では、板厚tに対
して、流体混合促進板122の長さaは84〜85t、
幅bは3〜4tである。また、各切欠き122cの幅c
は3〜4t、深さdは1〜2tであり、隣接する切欠き
122c同士の間隔eは3〜4t(但し中央部では6〜
7t)である。
【0031】<作用・効果>従って、上記構成の車両用
空調装置では、図示しないブロアによってケース123
内に吸入された空気は、エバポレータ111で冷媒との
熱交換をして冷風となった後、エアミックスダンパ11
3によって冷風通路Bと温風通路Wとに分流される。そ
の後、冷風通路Bに流入した冷風は、そのまま上方へと
流れて合流部124に至る。一方、温風通路39に流入
した冷風は、ヒータコア41で温水(エンジン冷却水)
との熱交換をして温風となり、この温風が流体混合促進
板(導風板)121に導かれ右方向へと流れて合流部1
24に至る。
【0032】そして、この冷風と温風とが流体混合促進
板122の左右両側を通るとき、それぞれ流体混合促進
板122の左縁部122aと右縁部122bとに衝突し
て、この両縁部122a,122bの後流側に渦が発生
し、この渦に伴われて冷風と温風が相互の流域に移動す
るため、温風と冷風の混合が促進される。その後、混合
風はフェイスダンパ117とデフ/フットダンパ118
の切り換えに応じて、フェイス吹出口114、デフ吹出
口115、フット吹出口116の何れか一箇所又は複数
箇所から車室内に吹き出される。
【0033】ところが、図1に示すように、流体混合促
進板(導風板)121と流体混合促進板122との間の
通路125は比較的狭いため、温風通路Wを流れる温風
がこの通路125を通るときに、温風の流速が増す。し
かも、エアミックスダンパ113が温風通路B側に移動
して、冷風通路Bを流れる冷風量が多い場合には、この
冷風の一部が図中に矢印Yで示すように通路125にも
流れるようになり、その結果、通路125を流れる冷温
風の流速が増大して騒音が発生し易い条件となる。特
に、エアミックスダンパ113の位置制御を手動可能に
した場合には、可動範囲の予測されない任意の位置に誤
って手動設定されることもあり、このときに通路125
を通る冷温風の流速が増大して騒音が発生し易い条件と
なる。
【0034】しかし、本実施の形態に係る流体混合促進
板122の左縁部122aには切欠き122cが連続的
に形成されているため、この左縁部122aの後流側に
生じる渦の規則性が無くなる(同位相の渦の発生が無く
なる)。このため、従来のような可聴域の特定周波数の
騒音が重畳されて増大するという現象が防止される。ま
た、切欠き122c部分では渦同士の干渉も生じ、この
ことによっても前記騒音が低減される。従って、本実施
の形態に係る車両用空調装置は、温風と冷風の混合が促
進され且つ低騒音の車両用空調装置となる。
【0035】図3には左縁部に切欠きを連続的に形成し
た流体混合促進板を用いた場合の騒音試験の結果を示
す。同図中、切欠きを設けた流体混合促進板の試験結果
は実線で示し、切欠きを設けない流体混合促進板の試験
結果(図12と同一のもの)は点線で示している。同図
に示すように、図中A部の特定周波数の音圧レベル(騒
音レベル)が、切欠きを設けない流体混合促進板では9
0dB近くまで高くなっていたのに対して、切欠きを設
けた流体混合促進板では70dB程度にまで低下してお
り、また、全騒音レベルも、切欠きを設けない流体混合
促進板では約81dBであったのに対して、切欠きを設
けた流体混合促進板では約76dBに低減している。従
って、この試験結果からも、上記の効果(騒音低減効
果)を明確に確認することができる。
【0036】なお、上記では、流体混合促進板122の
左縁部122aにのみ切欠き122cを形成したが、勿
論、これに限定するものではなく、例えば、流体混合促
進板122の右縁部122bに衝突する冷風の流速が速
いために右縁部122bの後流側に発生する規則的な渦
列によって騒音が増大するような場合には、この右縁部
122bにも切欠きを連続的に形成するようにしてもよ
い。即ち、必要に応じて、温風と冷風がそれぞれ衝突す
る流体混合促進板122の周縁部(上下縁部122a,
122b)の一部又は全部に複数の切欠き122cを連
続的に形成すればよい。
【0037】図4、図5は、図9、図11に示した従来
の車両用空調装置に本発明の流体混合促進板を備えた場
合の構成を示す要部断面図である。図4、図5に示す車
両用空調装置131,132の合流部12,42には、
従来の流体混合促進板20,50(図9、図10参照)
に代えて、本発明の流体混合促進板122が配設されて
いる。この場合にも、必要に応じて、流体混合促進板1
22の上縁部122d、下縁部122eの何れか一方又
は両方に切欠き122cを形成すればよい。
【0038】また、上記では、切欠き122cは矩形状
であったが、これに限定するものではなく、切欠き12
2cの形状は三角形状やU字状等の任意の形状とするこ
とができる。
【0039】また、上記では、流体混合促進板122の
横断面形状は矩形状であったが、これに限定するもので
はなく、流体混合促進板122の横断面形状が例えば図
6(a)、(b)、(c)、(d)に示すように円形
状、楕円形状、五角形状、三角形状であっても、本発明
を適用することができる。
【0040】また、上記では、流体混合促進板(導風
板)121を設けることにより温風と冷風とが鋭角を成
して合流する場合について説明したが、必ずしもこれに
限定するものではなく、図7(a)、(b)、(c)に
示すように温風と冷風とが平行に流れる場合にも、本発
明の流体混合促進板122を適用することができる。図
7(a)では、冷風通路Bと温風通路Wとが上下に平行
に設けられており、混合境界201に流体混合促進板1
22が配設されている。図7(b)では、温風通路Wを
囲むように冷風通路Bが設けられており、上下の混合境
界201にそれぞれ流体混合促進板122が配設されて
いる。図7(c)では、温風通路Wを囲むように冷風通
路Bが設けられ且つ温風通路Wの幅が狭い場合であり、
上下の混合境界201に跨がるように流体混合促進板1
22が配設されている。そして、各流体混合促進板12
2には、例えば図示のように冷温風の衝突する上縁部1
22dと下縁部122eの両方に切欠き122cを形成
する。
【0041】また、流体混合促進板122の形状は図8
(a)、(b)に示すように冷温風通路B,Wの形状等
に応じてリング状や円板状としてもよく、流体混合促進
板122がリング状の場合には、外周縁部122fと内
周縁部122gの何れか一方又は両方に切欠き122c
を設け、流体混合促進板122が円板状の場合には、外
周縁部122fに切欠き122cを設ける。
【0042】また、上記では、温風と冷風とを混合する
場合について説明したが、これに限定するものではな
く、本発明の流体混合促進板は任意の複数の流体を混合
する場合に適用することができる。即ち、本発明の流体
混合促進板は車両用空調装置に限らず、任意の複数の流
体を混合する場合に広く適用することができる。
【0043】
【発明の効果】以上、発明の実施の形態と共に具体的に
説明したように、本発明の流体混合促進板は、複数の流
体の合流部に、前記複数の流体がそれぞれ周縁部に衝突
する状態で配設される流体混合促進板であって、前記周
縁部の一部又は全部に複数の切欠きを連続的に形成した
ことを特徴とする。
【0044】従って、この流体混合促進板によれば、複
数の流体の混合を促進し、しかも、複数の流体がそれぞ
れ衝突する流体混合促進板の周縁部の一部又は全部に切
欠きを連続的に形成したため、この切欠きを形成した当
該周縁部の後流側に生じる渦の規則性が無くなる(同位
相の渦の発生が無くなる)。このため、従来のような可
聴域の特定周波数の騒音が重畳されて増大するという現
象が防止される。また、切欠き部分では渦同士の干渉も
生じ、このことによっても前記騒音が低減される。
【0045】また、本発明の空調装置は、温風と冷風と
の合流部に、前記温風と前記冷風とがそれぞれ周縁部に
衝突する状態で配設された流体混合促進板を有する空調
装置であって、前記流体混合促進板の前記周縁部の一部
又は全部に複数の切欠きを連続的に形成したことを特徴
とする。
【0046】従って、この空調装置によれば、複数の流
体がそれぞれ衝突する流体混合促進板の周縁部の一部又
は全部に切欠きを連続的に形成したため、この切欠きを
形成した当該周縁部の後流側に生じる渦の規則性が無く
なる(同位相の渦の発生が無くなる)。このため、従来
のような可聴域の特定周波数の騒音が重畳されて増大す
るという現象が防止される。また、切欠き部分では渦同
士の干渉も生じ、このことによっても前記騒音が低減さ
れる。従って、本発明の空調装置は、温風と冷風の混合
が促進され且つ低騒音の空調装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る車両用空調装置の断
面図である。
【図2】前記車両用空調装置に備えた流体混合促進板の
拡大平面図(図1のA方向矢視拡大図)である。
【図3】左縁部に切欠きを連続的に形成した流体混合促
進板を用いた場合の騒音試験の結果を示すグラフ。
【図4】図9に示した従来の車両用空調装置に本発明の
流体混合促進板を備えた場合の構成を示す要部断面図で
ある。
【図5】図11に示した従来の車両用空調装置に本発明
の流体混合促進板を備えた場合の構成を示す要部断面図
である。
【図6】流体混合促進板の横断面形状例を示す横断面図
である。
【図7】冷風と温風とが平行に流れる場合の構成例を示
す要部断面図である。
【図8】流体混合促進板の形状例を示す斜視図である。
【図9】従来の車両用空調装置の断面図である。
【図10】前記車両用空調装置に備えた流体混合促進板
の拡大斜視図である。
【図11】従来の他の車両用空調装置の断面図である。
【図12】単純な矩形状の流体混合促進板を用いた場合
の騒音試験の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
12,42,124 合流部 100,131,132 車両用空調装置 122 流体混合促進板 122a 左縁部 122b 右縁部 122c 切欠き 122d 上縁部 122e 下縁部 122f 外周縁部 122g 内周縁部 125 通路 B,8,38 冷風通路 W,9,39 温風通路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の流体の合流部に、前記複数の流体
    がそれぞれ周縁部に衝突する状態で配設される流体混合
    促進板であって、 前記周縁部の一部又は全部に複数の切欠きを連続的に形
    成したことを特徴とする流体混合促進板。
  2. 【請求項2】 温風と冷風との合流部に、前記温風と前
    記冷風とがそれぞれ周縁部に衝突する状態で配設された
    流体混合促進板を有する空調装置であって、 前記流体混合促進板の前記周縁部の一部又は全部に複数
    の切欠きを連続的に形成したことを特徴とする空調装
    置。
JP10027944A 1998-02-10 1998-02-10 流体混合促進板及びこれを用いた空調装置 Pending JPH11221452A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001314741A (ja) * 2000-05-12 2001-11-13 Mitsubishi Heavy Ind Ltd ガス混合装置
JP2006524560A (ja) * 2003-04-28 2006-11-02 インディゴ テクノロジーズ グループ プロプライアタリー リミテッド 粒子凝集のための流体混合方法及び装置

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