JPH11220905A - 被覆粒状肥料の製造方法 - Google Patents

被覆粒状肥料の製造方法

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JPH11220905A
JPH11220905A JP2334398A JP2334398A JPH11220905A JP H11220905 A JPH11220905 A JP H11220905A JP 2334398 A JP2334398 A JP 2334398A JP 2334398 A JP2334398 A JP 2334398A JP H11220905 A JPH11220905 A JP H11220905A
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solvent
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spray
sprayed
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Koichi Adachi
浩一 足立
Yasushi Terada
泰史 寺田
Kengo Zensei
健吾 前正
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スプレーコーティングにより、粒状肥料の表
面を高分子化合物を主成分とする皮膜で被覆して、溶解
速度を制御した被覆粒状肥料を製造する生産サイクルに
おいて、スプレーコーティングの停止/再開を円滑に行
って、高品質の被覆粒状肥料を効率的に製造する。 【解決手段】 高分子化合物を主成分とする皮膜材料を
溶剤に溶解または懸濁させたコーティング液をガス気流
下で粒状肥料粒子に噴霧すると共に該溶剤を蒸発させ
て、該粒状肥料粒子表面に皮膜を形成する被覆粒状肥料
の製造方法において、コーティング液の噴霧の前後で同
一の噴霧ノズル8より溶剤のみを噴霧する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粒状肥料の表面を
高分子化合物を主成分とする皮膜で被覆して、溶解速度
を制御した被覆粒状肥料の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、農業分野においては様々な種類の
肥料が用いられてきており、形態的には固体粒状のもの
や液状のもの、肥効速度的には速効性のものから緩効性
のものまである。中でも特に、粒状肥料を高分子化合物
(樹脂)等でコーティング(被覆)したコーティング
(被覆)肥料は、肥料成分が長期にわたり徐々に放出さ
れる特徴があり、施肥回数が少なくて済む等の理由か
ら、近年の農業人口の減少に対応する省力型肥料として
注目されている。
【0003】このコーティング材には、従来、安価で汎
用的なポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィ
ン系樹脂や、ポリ塩化ビニルおよびそれらの誘導体など
を主流として、その他、様々な樹脂が用いられている。
【0004】一方、被覆方法としては、樹脂成分を有機
溶剤に溶解させて溶液化したコーティング溶液を、ガス
気流下、粒状肥料粒子に連続的に噴霧用のスプレーノズ
ルより噴霧し、同時に溶剤を蒸発乾燥させて、粒子表面
に樹脂層を積層していく(以下、「スプレーコーティン
グ」と称す。)方法が一般に採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなコ
ーティング肥料を大規模にかつ効率的に製造する方法に
ついては、従来、ほとんど検討が行われていなかった。
【0006】特に、スプレーコーティングによる大規模
生産においては、コーティング溶液をいかに円滑にスプ
レーするかが重要となる。即ち、コーティング肥料の製
造においては、肥料成分の溶出速度を精度よくコントロ
ールするために、粒子間の皮膜厚みを均一にすることが
望まれ、この目的でコーティング操作はバッチ(回分)
式で行われることが多い。このため、1回のコーティン
グ操作が終了するたびに一旦スプレーを停止し、コーテ
ィング装置から製品を抜き出し、次のバッチの原料肥料
を仕込み、再びスプレーを開始するというサイクルで生
産が行われるが、このスプレーコーティングの停止/再
開に当り、スプレーの再開が円滑に行われないという問
題がしばしば発生し、生産効率を低減させることがあっ
た。
【0007】本発明は上記従来の問題点を解決し、被覆
粒状肥料の生産サイクルにおいて、スプレーコーティン
グの停止/再開を円滑に行って、被覆粒状肥料を効率的
に製造する方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の被覆粒状肥料の
製造方法は、高分子化合物を主成分とする皮膜材料を溶
剤に溶解または懸濁させたコーティング液を、ガス気流
下で、噴霧ノズルより、粒状肥料粒子に噴霧すると共に
該溶剤を蒸発させて、該粒状肥料粒子表面に皮膜を形成
する被覆粒状肥料の製造方法において、該コーティング
液の噴霧前及び噴霧後に、前記噴霧ノズルより溶剤のみ
を噴霧することを特徴とする。
【0009】本発明者らは、円滑なスプレーコーティン
グを行うべく検討を重ねた結果、一旦スプレーを停止し
た後の再開時において、スプレーを円滑に行えない原因
は、スプレーノズルの先端部分やコ−ティング液の供給
配管において、コーティング液から皮膜材料の高分子化
合物が析出し、管路を塞ぐためであり、スプレー停止に
当り、配管内を溶剤で置換しておけばスプレーの停止/
再開のサイクルを円滑に行えることを見出し本発明に到
った。
【0010】本発明に従って、コーティング液の噴霧前
及び噴霧後に、同一の噴霧ノズルから溶剤のみを噴霧す
ることにより、噴霧ノズル内に残留するコーティング液
を洗い流して管路の閉塞を効率的に防止することができ
る。
【0011】本発明において、噴霧溶剤の温度は、コー
ティング液の温度T℃に対して、T℃〜(T+50)℃
の温度であることが好ましい。
【0012】また、噴霧溶剤はコーティング液の流路と
同一流路を通して噴霧することが好ましく、噴霧溶剤の
量はコーティング液の流路の容積の1〜10倍とし、噴
霧時間を0.1〜10分とすることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
細に説明する。
【0014】まず、本発明に係るコーティング液及び溶
剤のスプレー方法について説明する。
【0015】図1は、本発明に好適なコーティング設備
の実施の形態を示す系統図である。
【0016】図1中、1はコーティング装置であり、こ
の中で粒状肥料粒子とガス気流を接触させながら、コー
ティング液のスプレーを行う。2は、コーティング液の
調整槽であり、皮膜材料を溶剤に加温溶解させる。3
は、溶剤貯槽であり、溶剤のみを加温する。調整槽2の
コーティング液、溶剤貯槽3の溶剤は、それぞれバルブ
5、6を介し、ポンプ4によってフィード配管7を通っ
て、ノズル8よりコーティング装置1内の肥料粒子9に
スプレーされる。10、11はそれぞれ流動及び加熱用
のガスの入口、出口であり、入口10から入ったガスは
多孔板12を通って多孔板12上の肥料粒子9を流動さ
せると同時に、スプレーされるコーティング液の溶剤を
蒸発させて、肥料粒子表面に皮膜を形成させる。排ガス
は出口11より排出される。
【0017】本発明においては、後述の被覆粒状肥料の
製造方法において、コーティング液をスプレー(噴霧)
する前に、まず、溶剤のみを同一ノズルからスプレーす
る(以下、溶剤スプレーと称す。)。これによって、ス
プレーノズル内に残留している前バッチのコーティング
液を洗い流す。
【0018】即ち、スプレーノズル先端部分は、当然な
がら常に外気と接触しているため、そこにコーティング
液が残留していると、外気中に溶剤が蒸発し、コーティ
ング液の粘度が上昇したり、皮膜材料の析出が起こり、
ノズル閉塞の原因となる。
【0019】本発明では、これを防ぐために、まず溶剤
スプレーを行い、残留コーティング液を希釈して、ノズ
ル外へ押し出す。また、一般に、コーティング液は高分
子の皮膜材料を溶かしておくために加温してスプレーす
るが、スプレーノズル周辺は保温が不十分となるため、
液のスプレーを停止すると液温が下がり、溶液の粘度が
上がったり、皮膜材料の析出が起こりやすい。本発明に
おいて、コーティング液スプレー前の溶剤スプレーの際
は、溶剤を加温しておくとノズル閉塞防止効果が上が
る。さらに、スプレーノズルだけでなく、コーティング
液を調製する調整槽2からノズルまでの流路も同様にし
て溶剤を流すことで、流路に残留しているコーティング
液も洗い流すことができ、より一層好適である。
【0020】本発明ではまた、コーティング液スプレー
後においても、溶剤スプレーを行う。この場合の効果
は、上述したコーティング液スプレー前の溶剤スプレー
と同様であるが、本発明者らの検討では、コーティング
液の前後に溶剤スプレーを行うのが有効であり、どちら
か一方だけの溶剤スプレーでは、スプレーの停止/再開
のサイクルを円滑に実施することはできないことが判明
した。
【0021】溶剤スプレーの量は、コーティング液の流
路の容積の1〜10倍、特に3〜6倍とするのが好まし
い。
【0022】また、溶剤のスプレー時間は0.1〜10
分、特に0.1〜5分、とりわけ0.5〜2分とするの
が好ましい。溶剤スプレー量やスプレー時間が短すぎる
と上記コーティング液の洗浄効果が不十分であるし、逆
に長すぎると、その分1バッチあたりの製造時間が長く
なり、生産効率が減少する。
【0023】なお、溶剤スプレーを行うタイミングは、
コーティング装置内に肥料粒子が存在し、コーティング
状態と同じ流量で乾燥用のガスが流れている時に行うの
が好ましい。コーティング装置内に肥料粒子が存在しな
い場合には、スプレーした溶剤がコーティング装置内に
溜まることになり、また、ガスが流れていない状態で
は、肥料粒子が溶剤で濡れることになり、いずれも不具
合を生じる。したがって、溶剤スプレーを行う時期は、
コーティング液スプレーの前後の好ましくは0.1〜5
分、特に好ましくは0.5〜2分以内のガス流通下及び
肥料粒子存在下である。
【0024】また、スプレーする溶剤の温度は、スプレ
ー時のコーティング液の温度T℃に対して、T〜(T+
50)℃が好ましい。この温度が低すぎると、溶剤スプ
レー時に残留コーティング液の温度を低下させ、皮膜材
料の析出の原因となる。一方、高すぎても溶剤の加熱設
備が過剰になり生産効率上好ましくない。
【0025】次に、本プロセスによる被覆粒状肥料の製
造方法、被覆肥料およびコーティング材等の種類、使用
する装置・機器等の詳細について説明する。
【0026】(1)製造方法 調整槽2にて後述の溶剤に皮膜材料の主成分ポリマー、
界面活性剤、その他添加剤を溶解させ、さらに必要に応
じて無機粉体を添加することによりコーティング溶液を
調製する。一方、原料の粒状肥料9をコーティング装置
1に仕込み、このコーティング装置1内に導入される熱
ガス気流により品温を30〜100℃、好ましくは40
〜80℃に保ちながら、コーティング装置1のスプレー
ノズル8で、調整槽2からポンプ4により供給されるコ
ーティング溶液を噴霧することによりコーティングを行
う。なお、ここでいう品温とは、噴霧されている状態の
肥料粒子集団に、直接、温度検出端子を挿入して測定さ
れる温度をいう。この品温の調整、保持は、溶剤を蒸発
除去するためにコーティング装置1内に供給する熱ガス
気流で行う。熱ガス気流の温度は、当然ながら、品温以
上必要であり、通常、50〜150℃である。その流速
は、溶剤除去速度、品温および粒子の流動状態などを勘
案して決定される。コーティング材の添着量(被覆率)
は、原料の粒状肥料に対し3〜20重量%、好ましくは
5〜15重量%である。また、スプレーコーテイングの
時間は、コーティング溶液濃度、噴霧速度、被覆率等に
より決められるが、通常、0.1〜10時間、好ましく
は0.2〜3時間である。コーティング終了後は、その
ままコーティング装置1から肥料を抜き出すことにより
被覆粒状肥料を得ることできる。
【0027】(2)原料となる粒状肥料 粒状肥料(原肥)には、特に制限はなく、尿素、硫安、
塩安、塩化カリ、硫酸カリ、燐酸アンモニウム等の粒状
の単肥の他に、N、K2O、P25等の多成分を含む粒
状の肥料が使用される。粒状肥料の粒径、形状は特に限
定されないが、一般に粒径0.5〜4mmで、角張った
形態や異形形態のものより、球状または球状に近い形態
の粒子の方が好ましい。
【0028】(3)コーティング(被覆)材料 被覆材料としての高分子化合物の種類には、特に制限は
なく、例えば、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニリデン樹
脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカー
ボネート、ポリアミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリ
ウレタン、エチレン−酢酸ビニル等の熱可塑性樹脂、ア
ルキド樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂
等の熱硬化性樹脂、ABS樹脂、エポキシ樹脂、シリコ
ーン樹脂、その他、天然ゴムやSBR,NBRなどの合
成ゴム、更には、ポリカプロラクトン、ポリ酪酸、脂肪
族ポリエステル、ポリグリコリット、ポリビニルアルコ
ール、酸化ポリエチレン等の分解性ポリマーが挙げられ
る。これらのうち、透湿性が低いため少量でも溶出防止
効果の高い熱可塑性樹脂が好ましく、特にポリエチレン
やポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂が適してい
る。これらの樹脂は単独でも、2種以上の混合物として
用いることも可能である。また、被覆する目的を損なわ
なければ、高分子化合物に加えて他の無機物や有機物を
共存させても構わない。例えば、上記の様な透水性の高
い樹脂で被覆した場合には、溶出性の調整や樹脂の増量
等の目的で、タルク、炭酸カルシウム、クレイ、ケイソ
ウ土、シリカ、金属酸化物、イオウ等の無機物質の他、
界面活性剤、ワックス、可塑剤等の有機物質を加えても
構わない。
【0029】(4)溶剤およびコーティング液 溶剤種には特に制限はなく、様々な条件を考慮して適宜
選択される。その判断材料としては、皮膜材料となる高
分子化合物の溶解力、溶解温度、ハンドリング性、回収
の容易さ、毒性、安全性、価格等が挙げられる。例え
ば、皮膜材料としてポリオレフィン系樹脂、特に低密度
のポリエチレンを用いる場合は、ヘキサン、オクタン、
トルエン、キシレン、テトラリン等の炭化水素系溶剤、
トリクロロエチレン、パークロロエチレン等の塩素化炭
化水素系溶剤が好ましい。
【0030】コーティング液の濃度についても特に限定
されない。コーティング液の濃度を高くすると溶剤の使
用量が低減しかつ処理時間が短くなるので好ましい。ま
た、コーティング液の濃度を低くすると溶液の粘度が低
くなりハンドリング性が良好になる。ただし、スプレー
コーテイングする場合は、使用するスプレーノズルおよ
び噴霧圧力に応じ、適当な噴霧状態が得られる粘度にな
るよう濃度を調整する必要がある。具体的な例を挙げる
と、コーティング材料として低密度ポリエチレンを用
い、溶剤としてパークロロエチレンを用いる場合、コー
ティング溶液の濃度は1〜12重量%、好ましくは3〜
10重量%である。なお、一般に、高分子化合物は低温
時には溶剤不溶のものが多いため、溶解に際しては通常
加熱撹伴が必要である。
【0031】(5)コーティング装置 コーティング装置としては、粒状物質を混合撹伴し、か
つ気流と十分接触せしめる構造、機能を持った装置であ
れば良く特に限定されない。混合撹伴方式で分類する
と、撹伴翼を用いて混合撹伴するタイプの装置として
は、例えば、ヘンシェルミキサーやナウターミキサー等
が挙げられる。装置自身の運動に付随して粒状物質を撹
伴するものとしては、回転ドラム式コーター(特開昭5
2−61216号公報)、回転パン式コーター(特開平
5−85873号公報)、回転落下式コーター(特開平
7−8869号公報,同7−31914号公報)などが
挙げられる。また、振動力で撹伴する振動流動装置(特
開平1−245847号公報)は、大量の粒状物質を激
しく撹伴できるので好ましい。気力で撹伴するタイプと
しては、粒子を吹き飛ばして循環混合するワースター型
または噴流層型コーター、粒子を浮遊流動させる方式と
しては、流動層型コーター(特公平4−61840号公
報)などが挙げられる。
【0032】コーティング液の粒状物質への添着は、通
常、一流体もしくは二流体スプレーノズルを用い、撹伴
粒子中の適切な位置に噴霧することによって行う。ま
た、溶剤の蒸発乾燥除去は前述の通り、熱ガス気流で行
うが、そのガスとしては、空気のほかに、安全面から窒
素、炭酸ガスなどの不活性ガスも使用できる。
【0033】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0034】実施例1 図1に示すコーティング設備を用いて被覆粒状肥料の製
造を行った。
【0035】コーティング装置1としては流動層型コー
ティング装置(流動床径25cm、高さ150cm)を
用いた。スプレーノズル8としては一流体フルコーンノ
ズル(スプレーイングシステム社、ノズル口径0.65
mm)を用いた。また、フィード配管7には、内径6m
m、長さ10mのステンレスパイプを用い、リボンヒー
ターを巻き付けて、80℃に保温した。
【0036】調整槽2において、皮膜材料として融点1
06℃の低密度ポリエチレン(密度0.92)1.5k
gを溶剤のパークロロエチレン28.5kgに加え、8
0℃で溶解させてコーティング溶液を調製した。一方、
溶剤貯槽3に、パークロロエチレン10kgを加え、8
0℃に加温した。
【0037】原料肥料として平均粒径2.5mmの粒状
尿素10kgを上記の流動層コーターに仕込んだ。次
に、流動ガスとして75℃の空気を500Nm3/hr
の流量でコーターへ送風し、粒状尿素を流動状態とし
た。続いて、バルブ6を開いて、ポンプ4を起動し、溶
剤のみを0.3L/minの流量で2分間スプレーし
た。その後すぐにバルブ6を閉じるとともにバルブ5を
開き、コーティング溶液を50kg/hrの流量で25
分間スプレーした。この後、バルブ5を閉じるとともに
バルブ6を開き、再び溶剤のみを0.3L/minで2
分間スプレーした。2分後、ポンプ4を停止し、流動ガ
スを止め、コーターの中のコ−ティング肥料を抜き出し
た。その10分後、再度粒状尿素を10kg仕込み、同
じ手順でコ−ティングを行った。その結果、順調にコ−
ティングが進行した。このような操作を4回繰り返した
が、すべて円滑にコ−ティングを行うことができた。な
お、各溶剤スプレーに用いた溶剤量は、コーティング溶
液流路の容積の2倍である。
【0038】比較例1 実施例1において、1バッチ目のコーティング溶液をス
プレーした後、溶剤スプレーを行わずにポンプを停止
し、コーターの中のコ−ティング肥料を抜き出した。そ
の10分後、2回目のコ−ティングを行う前に溶剤スプ
レーを実施しようとしたが、ポンプを起動しても溶剤が
流れなかった。ノズルを取り外して中を調べたところ、
ゲル状のコーティング溶液が流路内で閉塞していること
がわかった。
【0039】比較例2 1バッチ目は実施例1と同じ方法で行い、2バッチ目に
おいて、コーティング溶液スプレー前の溶剤スプレーを
行わずにコーティング溶液をいきなりフィードしたとこ
ろ、スプレー開始2分後にコーティング溶液が流れなく
なった。
【0040】比較例3 1バッチ目において、コーティング溶液スプレー前の溶
剤スプレーを行わずにコーティング溶液をフィードする
ためポンプ4を起動したが、コーティング溶液は全く流
れなかった。
【0041】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の被覆粒状肥
料の製造方法によれば、スプレーコーティングの停止/
再開を円滑に行って、高品質の被覆粒状肥料を効率的に
製造することができ、被覆粒状肥料の大規模生産を工業
的、経済的に有利に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の被覆粒状肥料の製造方法に好適なコー
ティング設備の実施の形態を示す系統図である。
【符号の説明】
1 コーティング装置 2 調整槽 3 溶剤貯槽 4 ポンプ 8 スプレーノズル 9 肥料粒子 12 多孔板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子化合物を主成分とする皮膜材料を
    溶剤に溶解または懸濁させたコーティング液を、ガス気
    流下で、噴霧ノズルより、粒状肥料粒子に噴霧すると共
    に該溶剤を蒸発させて、該粒状肥料粒子表面に皮膜を形
    成する被覆粒状肥料の製造方法において、該コーティン
    グ液の噴霧前及び噴霧後に、前記噴霧ノズルより溶剤の
    みを噴霧することを特徴とする被覆粒状肥料の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記噴霧溶剤の温度
    が、コーティング溶液の温度T℃に対して、T℃〜(T
    +50)℃の温度であることを特徴とする被覆粒状肥料
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記噴霧溶剤
    を、コーティング液の流路と同一流路を通して噴霧する
    ことを特徴とする被覆粒状肥料の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項におい
    て、前記噴霧溶剤の噴霧量が、コーティング液の流路の
    容積の1〜10倍であることを特徴とする被覆粒状肥料
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項におい
    て、前記噴霧溶剤の噴霧時間が0.1〜10分であるこ
    とを特徴とする被覆粒状肥料の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016107258A (ja) * 2014-09-25 2016-06-20 ズス・マイクロテック・リソグラフィ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツングSuss MicroTec Lithography GmbH ラッカーで基板を被覆する方法およびラッカー層を平坦化するための装置

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