JPH11219928A - 電子材料の洗浄方法 - Google Patents

電子材料の洗浄方法

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JPH11219928A
JPH11219928A JP2120298A JP2120298A JPH11219928A JP H11219928 A JPH11219928 A JP H11219928A JP 2120298 A JP2120298 A JP 2120298A JP 2120298 A JP2120298 A JP 2120298A JP H11219928 A JPH11219928 A JP H11219928A
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water
oxygen gas
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JP2120298A
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Hiroshi Morita
博志 森田
Tetsuo Mizuniwa
哲夫 水庭
Junichi Ida
純一 井田
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Kurita Water Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子材料のウェット洗浄において、電子材料表
面に付着した微粒子汚染を、効率よく除去することがで
きる電子材料の洗浄方法を提供する。 【解決手段】オゾン含有水中の溶存オゾンを分解して酸
素ガスとし、得られた酸素ガス含有水を用いて電子材料
を洗浄することを特徴とする電子材料の洗浄方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子材料の洗浄方
法に関する。さらに詳しくは、本発明は、電子材料のウ
ェット洗浄において、電子材料表面に付着した微粒子汚
染を、効率よく除去することができる電子材料の洗浄方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体用シリコン基板、液晶
用ガラス基板、フォトマスク用石英基板などの電子材料
に付着した有機物汚染と金属汚染は、過酸化水素をベー
スとする強い酸化力を有する濃厚薬液を用い、高温で洗
浄されていた。また、微粒子汚染は、アンモニア水と過
酸化水素水の混合液を用いる、いわゆるSC1洗浄によ
り別工程において洗浄されていた。これらの洗浄法を採
用した場合の多大な薬液コスト、リンス用の超純水コス
ト、廃液処理コスト、薬品蒸気を排気し新たに清浄空気
を作る空調コストを低減し、さらに水の大量使用、薬物
の大量廃棄、排ガスの放出などの環境への負荷を低減す
るために、近年ウェット洗浄工程の見直しが進められて
いる。本発明者らは、先に洗浄対象物及び洗浄目的に応
じて、超純水又は超純水に塩酸、アンモニア、過酸化水
素、重亜硫酸塩などを溶解した水に、オゾン、水素ガ
ス、酸素ガス、炭酸ガス、塩素ガス、窒素ガス、希ガス
などの気体を溶解した省資源型の電子材料用洗浄水を開
発した。これらの電子材料用洗浄水の中で、オゾンを溶
解した超純水は、電子材料に付着した有機物汚染及び金
属汚染を除去する効果が大きく、酸素ガスを溶解した超
純水は、電子材料に付着した微粒子汚染を除去する効果
が大きい。また、酸素ガスを溶解した超純水に、さらに
適量のオゾンを溶解したオゾンと酸素ガスを含有する洗
浄水を用い、洗浄水に超音波を伝達しつつ洗浄すると、
電子材料に付着した有機物汚染、金属汚染及び微粒子汚
染を1工程で除去することができる。従来より洗浄に使
用されているオゾン水は、純水にいわゆるオゾンガスを
溶解したものである。オゾンは単離して取り出すことが
できず、実用に供されるオゾンガスは、水の電気分解
や、酸素ガス又は空気を原料とする無声放電により製造
される、10〜20重量%のオゾンと80〜90重量%
の酸素ガスとの混合ガスである。したがって、オゾン水
とは、実際にはオゾンと酸素ガスが溶解している水であ
り、オゾン水に超音波を伝達しつつ電子材料の洗浄を行
うと、有機物汚染、金属汚染及び微粒子汚染を同時に除
去することができる。しかし、洗浄水中のオゾンは、超
音波の伝達により分解するので、有機物汚染と金属汚染
のみに着目すると、洗浄水に超音波を伝達することなく
オゾンの濃度を維持したまま洗浄し、微粒子汚染は別工
程において、酸素ガス含有水に超音波を伝達しつつ除去
することが好ましい。しかし、このような2工程による
洗浄を行う場合、オゾン含有水と酸素ガス含有水が必要
になるが、2種類の洗浄水を調製することは、設備面か
らも工程管理上からも、煩雑になるという問題が生ず
る。このために、酸素ガス含有水を用いた微粒子汚染除
去を目的とする洗浄を、設備及び工程管理を簡略化して
行うことができる電子材料の洗浄方法が求められてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電子材料の
ウェット洗浄において、電子材料表面に付着した微粒子
汚染を、効率よく除去することができる電子材料の洗浄
方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、オゾン含有水中
の溶存オゾンを分解して酸素ガスとすることにより、容
易に酸素ガス含有水を得ることができ、電子材料の洗浄
工程において、オゾン含有水による有機物汚染及び金属
汚染の除去と、酸素ガス含有水による微粒子汚染の除去
を効率的に行い得ることを見いだし、この知見に基づい
て本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、
(1)オゾン含有水中の溶存オゾンを分解して酸素ガス
とし、得られた酸素ガス含有水を用いて電子材料を洗浄
することを特徴とする電子材料の洗浄方法、を提供する
ものである。さらに、本発明の好ましい態様として、
(2)オゾン含有水が、オゾンと酸素ガスの混合ガスを
溶解して調製した水である第(1)項記載の電子材料の洗
浄方法、(3)オゾン含有水の溶存オゾン濃度と溶存酸
素ガス濃度の合計が、20mg/リットル以上である第
(1)項記載の電子材料の洗浄方法、(4)オゾンの分解
を、紫外線の照射及び/又は超音波の伝達により行う第
(1)項記載の電子材料の洗浄方法、(5)酸素ガス含有
水に超音波を伝達しつつ洗浄を行う第(1)項記載の電子
材料の洗浄方法、(6)超音波の周波数が400kHz以
上である第(5)項記載の電子材料の洗浄方法、(7)オ
ゾン含有水を用いて電子材料を洗浄する工程を有する第
(1)項記載の電子材料の洗浄方法、(8)オゾン含有水
が、超純水を脱気して溶存気体の飽和度を低下させたの
ち、オゾンと酸素ガスの混合ガスを溶解して調製された
ものである第(1)項記載の電子材料の洗浄方法、(9)
オゾン含有水中の溶存オゾン濃度と溶存酸素ガス濃度の
合計が、当該オゾン含有水の大気圧下における酸素ガス
飽和濃度以下である第(1)項記載の電子材料の洗浄方
法、(10)酸素ガス含有水を気液分離装置に導き、酸
素ガス飽和濃度以上に存在する酸素ガスを分離する第
(1)項記載の電子材料の洗浄方法、(11)酸素ガス含
有水に高純度の酸を添加して、pHを7未満に調整する第
(1)項記載の電子材料の洗浄方法、(12)酸素ガス含
有水に高純度のアルカリを添加して、pHを7以上に調整
する第(1)項記載の電子材料の洗浄方法、及び、(1
3)電子材料が、半導体用シリコン基板、液晶用ガラス
基板又はフォトマスク用石英基板である第(1)項記載の
電子材料の洗浄方法、を挙げることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の電子材料の洗浄方法にお
いては、オゾン含有水中の溶存オゾンを分解して酸素ガ
スとし、得られた酸素ガス含有水を用いて電子材料を洗
浄する。溶存オゾンの分解方法に特に制限はなく、例え
ば、オゾン含有水への紫外線の照射、オゾン含有水への
超音波の伝達、オゾン含有水と活性炭、酸化マンガン、
酸化鉛、白金などとの接触などにより、溶存オゾンを分
解することができる。これらのオゾン分解方法は、1種
の方法を単独で用いることができ、あるいは2種以上の
方法を組み合わせて用いることもできる。これらの方法
の中で、紫外線の照射と超音波の伝達は、高純度のオゾ
ン含有水をその純度を維持したまま酸素ガス含有水に変
換することができるので好ましく、特に紫外線の照射
は、超純水製造システムで使用される紫外線照射装置を
利用することができるので好適である。本発明方法にお
いて、オゾン含有水は、オゾンと酸素ガスの混合ガスを
超純水に溶解して調製した水であることが好ましい。現
在実用化されているオゾン発生機を用いると、通常オゾ
ンガスと呼ばれるオゾンと酸素ガスの重量比が約15:
85である混合ガスが得られるので、このようなオゾン
ガスを超純水に溶解することにより、本発明方法に用い
るオゾン含有水を容易に得ることができる。オゾン含有
水中の溶存オゾン濃度と溶存酸素ガス濃度の合計は、2
0mg/リットル以上であることが好ましく、30mg/リ
ットル以上であることがより好ましい。溶存オゾン濃度
と溶存酸素ガス濃度の合計が20mg/リットル以上であ
れば、溶存オゾンを分解して得られる酸素ガス含有水の
溶存酸素ガス濃度が20mg/リットル以上となり、微粒
子汚染の除去に高い効果を発揮することができる。オゾ
ンガスを溶解する超純水は、25℃における電気抵抗率
が18MΩ・cm以上であり、有機体炭素が10μg/リ
ットル以下であり、微粒子が10,000個/リットル
以下であることが好ましい。
【0006】本発明方法は、半導体用シリコン基板、液
晶用ガラス基板、フォトマスク用石英基板などの電子材
料の洗浄に使用することができる。本発明方法の酸素ガ
ス含有水を用いる洗浄により、電子材料の表面に付着し
た微粒子汚染を効果的に除去することができる。本発明
方法においては、洗浄に際して超音波などの物理的な作
用を併用することができる。例えば、被洗浄物と接触す
る酸素ガス含有水に超音波を伝達することにより、被洗
浄物表面からの微粒子汚染の脱離効果を高めることがで
きる。電子材料などの極めて微細な加工を施し、かつ清
浄な表面が求められる分野において、超音波を伝達する
場合には、その周波数は400kHz以上であることが好
ましく、1MHz程度以上であることがより好ましい。超
音波の周波数が、従来用いられている数十kHz程度であ
ると、超音波がもたらすキャビテーション効果により、
被洗浄物に損傷を与えるおそれがある。本発明方法にお
いて、酸素ガス含有水を被洗浄物と接触させる方法には
特に制限はなく、例えば、酸素ガス含有水を満たした洗
浄用水槽に被洗浄物を浸漬し、酸素ガス含有水と被洗浄
物を所定時間接触させ、必要に応じて超音波を伝達する
バッチ式洗浄を行うことができ、あるいは、被洗浄物を
スピンナーや移動架台上に載せ、必要に応じて酸素ガス
含有水に超音波を伝達しつつ、酸素ガス含有水を被洗浄
物の表面に注いで処理する枚葉式洗浄を行うこともでき
る。
【0007】本発明方法においては、酸素ガス含有水を
用いる洗浄に、さらにオゾン含有水を用いる洗浄工程を
組み合わせることができる。酸素ガス含有水を用いる洗
浄とオゾン含有水を用いる洗浄の順序に特に制限はな
く、いずれを先ともすることができる。オゾン含有水
は、酸化還元電位が高く、電子材料表面に付着した有機
物汚染及び金属汚染を効果的に除去することができる。
オゾン含有水を用いる洗浄と酸素ガス含有水を用いる洗
浄を組み合わせることにより、電子材料の表面に付着し
た有機物汚染、金属汚染及び微粒子汚染の3種の汚染
を、1系統の処理で効率的に除去することができる。ま
た、溶存オゾンを分解して酸素ガス含有水を得るための
オゾン含有水を、洗浄水としても用いることにより、電
子材料の洗浄工程を合理化することができる。本発明方
法において、オゾン含有水は、超純水を脱気して溶存気
体の飽和度を低下させたのち、オゾンと酸素ガスの混合
ガスを溶解して調製することが好ましい。ここに、飽和
度とは、水中に溶解している気体の濃度を、圧力105P
a、温度20℃における気体の溶解度で除した値であ
る。水が圧力105Pa、温度20℃の酸素ガスと接して
平衡状態にあるとき、水への酸素ガスの溶解度は44.
0mg/リットルであるので、水中に溶解している気体が
酸素ガスのみであって、その濃度が44.0mg/リット
ルである水の飽和度は1.0倍であり、水中に溶解して
いる気体が酸素ガスのみであって、その濃度が22.0m
g/リットルである水の飽和度は0.5倍である。また、
水が圧力105Pa、温度20℃で空気と接して平衡状態
にある水は、窒素ガス14.9mg/リットル及び酸素ガ
ス9.1mg/リットルを溶解して飽和度1.0倍の状態と
なっているので、脱気により気体の濃度を窒素ガス1.
5mg/リットル、酸素ガス0.9mg/リットルとした水
の飽和度は0.1倍である。
【0008】本発明方法に用いるオゾン含有水の製造方
法には特に制限はないが、あらかじめ超純水を脱気して
飽和度を低下させ、水中の気体溶解キャパシティーに空
きを作ったのち、オゾンと酸素ガスの混合ガスを溶解す
ることが好ましい。例えば、十分に脱気処理を施して、
溶存気体の飽和度が0.1倍以下となった超純水に、通
常オゾンガスと呼ばれるオゾンと酸素ガスの重量比が1
5:85である混合ガスを、総量で30mg/リットルに
なるよう供給すると、30mg/リットルの85重量%、
すなわち25.5mg/リットルの酸素ガスと、30mg/
リットルの15重量%、すなわち4.5mg/リットルの
オゾンを溶解したオゾン含有水を得ることができる。こ
のような方法により、供給したオゾンと酸素ガスの混合
ガスを、ほぼ100%の効率で溶解させることができ
る。本発明方法において、オゾン含有水は、気体透過膜
モジュールを多段に用いて超純水中の溶存気体の除去
と、オゾン及び酸素ガスの溶解を行うことにより調製す
ることができる。例えば、気体透過膜モジュールを2段
に設け、前段の気体透過膜モジュールを用いて全溶存気
体を対象とする減圧膜脱気を行い、後段の気体透過膜モ
ジュールを用いてオゾンと酸素ガスの混合ガスを溶解す
ることができる。気体透過膜モジュールを2段に設け
て、全溶存気体を対象とする減圧膜脱気とオゾンと酸素
ガスの混合ガスの溶解を行うことにより、オゾンと酸素
ガスの混合ガスを無駄に放出することなく、ほぼ定量的
に水に溶解することができる。このような方法によれ
ば、供給する気体が無駄なく溶解するために、供給する
混合ガス中のオゾンと酸素ガスの比率が、ほぼそのまま
オゾン含有水中の溶存オゾン濃度と溶存酸素ガス濃度の
比率となる。なお、オゾンと酸素ガスの混合ガスの溶解
方法としては、気体透過膜モジュールを用いる方法のほ
かに、バブリング法、インラインミキシング法、スタテ
ィクミキサーによるミキシング法、ポンプ内部でのミキ
シングによる方法などを適用することができる。
【0009】本発明方法に用いるオゾン含有水は、溶存
オゾン濃度と溶存酸素ガス濃度の合計が、当該オゾン含
有水の大気圧下における酸素ガス飽和濃度以下であるこ
とが好ましい。当該オゾン含有水の大気圧下における酸
素ガス飽和濃度は、オゾン水及び該オゾン水中の溶存オ
ゾンを分解して得られる酸素ガス含有水の使用温度にお
いて、大気圧下に溶解し得る酸素ガスの最高濃度であ
る。オゾン含有水の調製に用いる超純水が完全に脱気さ
れ、飽和度0倍となっている場合は、この水の酸素ガス
飽和濃度は44.0mg/リットルであるので、溶存オゾ
ン濃度と溶存酸素ガス濃度の合計が44.0mg/リット
ル以下であれば、酸素ガス飽和濃度以下である。また、
オゾン含有水の製造に用いる超純水が脱気されて溶存窒
素ガス濃度が7.2mg/リットルとなっているとき、こ
の窒素ガスの占める飽和度は0.375倍である。した
がって、この水の残余の飽和度0.625倍に相当する
気体を溶解することができるので、この洗浄水の酸素ガ
ス飽和濃度は27.5mg/リットルとなる。本発明方法
において、オゾン含有水中の溶存オゾンが分解すると、
オゾンは同重量の酸素ガスとなる。したがって、溶存オ
ゾン濃度と溶存酸素ガス濃度の合計が、洗浄水の大気圧
下における酸素ガス飽和濃度以下であれば、溶存オゾン
が完全に分解しても水中に気泡が発生することがなく、
効果的に電子材料の均一な洗浄を行うことができる。溶
存オゾン濃度と溶存酸素ガス濃度の合計が、オゾン含有
水の大気圧下における酸素ガス飽和濃度を超えると、溶
存オゾンが分解して酸素ガスとなることにより、酸素ガ
ス含有水は酸素ガスが過飽和の状態となり、酸素ガス含
有水中に気泡が発生する。酸素ガス含有水中に気泡が発
生すると、電子材料の表面の洗浄が部分的に不均一に行
われ、微粒子汚染などの除去が不十分となるおそれがあ
る。溶存オゾンが分解しても、生成する酸素ガスを水に
溶解し、気泡が発生しないためには、溶存オゾンが全量
酸素ガスに変換した場合にも過飽和にならない条件を満
たす必要がある。このためには、原水として用いる超純
水からあらかじめ溶存気体を除去し、除去した気体の量
に見合う量、すなわち飽和度換算で同等な量、又はそれ
以下の量のオゾンと酸素ガスを溶解することが好まし
い。
【0010】本発明方法においては、オゾン含有水中の
溶存オゾンを分解して得られた酸素ガス含有水を気液分
離装置に導き、酸素ガス飽和濃度以上に存在する酸素ガ
スを分離することもできる。超純水に過剰量のオゾンと
酸素ガスの混合ガスを供給すると、酸素ガスに比べて溶
解度の高いオゾンの溶解が進み、10mg/リットル以
上、場合によっては20mg/リットル以上の高濃度にオ
ゾンを溶解したオゾン含有水が得られる。このようなオ
ゾン含有水中の溶存オゾンを分解すると、得られる酸素
ガス含有水中の酸素ガスが過飽和となるので、顕著に気
泡が発生し、均一な微粒子汚染の除去を行うことが困難
となる。このような場合、酸素ガス含有水を気液分離装
置に導いて、酸素ガス飽和濃度以上に存在する酸素ガス
を分離することにより、大気圧下で超音波を伝達したと
きも、酸素ガス含有水に気泡の発生がなく、均一な洗浄
を行うことができる。本発明方法においては、酸素ガス
含有水に高純度の酸を添加することにより、pHを7未満
に調整して使用することができる。pHを7未満に調整す
ることにより、有機物汚染と金属汚染の除去効果を高め
ることができる。pH調整に使用する酸には特に制限はな
く、例えば、塩酸、硫酸、フッ化水素酸、炭酸、二酸化
炭素などを挙げることができる。また、酸素ガス含有水
に高純度のアルカリを添加することにより、pHを7以上
に調整して使用することもできる。pHを7以上に調整す
ることにより、微粒子汚染の除去効果を高めることがで
きる。pH調整に使用するアルカリには特に制限はなく、
例えば、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ムなどを挙げることができる。洗浄水への酸又はアルカ
リの添加は、電子材料の洗浄の目的、すなわち、洗浄前
の汚染の状態、除去すべき対象物などを考慮して選択す
ることができる。酸又はアルカリの添加時期には特に制
限はなく、例えば、オゾン含有水中の溶存オゾンを分解
したのちに、得られた酸素ガス含有水に酸又はアルカリ
を添加することができ、あるいは、酸又はアルカリを含
有したオゾン含有水を調製し、溶存オゾンを分解するこ
とにより、酸性又はアルカリ性の酸素ガス含有水を得る
こともできる。
【0011】図1は、本発明方法の一態様の工程系統図
である。超純水が、真空ポンプ1により気相側が減圧に
保たれた気体透過膜モジュール2に導かれ、全溶存気体
が脱気される。脱気された超純水は、オゾン発生機3か
ら気相側にオゾンと酸素ガスの混合ガスが供給される気
体透過膜モジュール4に導かれ、オゾンと酸素ガスを溶
解することによりオゾン含有水が調製される。オゾン含
有水は、洗浄槽5において電子材料の洗浄に使用され、
主として電子材料の表面に付着した有機物汚染と金属汚
染が除去される。オゾン含有水は、オゾン分解部6にお
いて溶存オゾンが分解され、酸素ガス含有水に変換され
て洗浄槽7に導かれる。洗浄槽7には、超音波発振機8
が備えられ、酸素ガス含有水に超音波が伝達される。洗
浄槽5において主として有機物汚染と金属汚染が除去さ
れた電子材料は、洗浄槽7に移されて、主として微粒子
汚染が除去される。本発明の電子材料の洗浄方法によれ
ば、オゾン含有水中の溶存オゾンを分解して酸素ガス含
有水とすることにより、1系統のオゾン含有水の製造、
供給システムを用いて、電子材料をオゾン含有水及び酸
素ガス含有水で洗浄することが可能となる。
【0012】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。なお、実施例及び比較例におい
て、洗浄効果は下記の方法により評価した。 (1)被洗浄物 表面を酸化した直径6インチのシリコンウェーハを、直
径1μm以下のアルミナ微粒子及び銅1mg/リットルを
含む超純水に3分間浸漬したのち、有機系洗浄剤[NC
W−601A、和光純薬工業(株)製]0.2重量%を含
む純水に浸漬し、超純水でリンスして被洗浄物である汚
染シリコンウェーハを調製した。この汚染シリコンウェ
ーハは、有機物1.0×1013炭素原子/cm2、銅2.0
×1014原子/cm2、微粒子20,000個/ウェーハ1
枚により汚染されていた。 (2)評価 (2−1)有機物 FT−IR分析法により表面の炭素量を測定し、洗浄前
後の測定値から有機物汚染の除去率を求めた。 (2−2)銅濃度 全反射蛍光X線分析法により表面の銅濃度を測定し、洗
浄前後の銅濃度から銅汚染の除去率を求めた。 (2−3)微粒子 レーザー散乱方式による基板上異物検査装置で微粒子を
計測し、洗浄前後の微粒子数から微粒子汚染の除去率を
求めた。 実施例1 第1工程においてオゾン含有水を用いて洗浄を行い、第
2工程においてオゾン含有水中の溶存オゾンを分解して
調製した酸素ガス含有水を用いて洗浄を行った。 第1工程:前段の気体透過膜モジュールを用いて超純水
中の溶存気体を除去したのち、後段の気体透過膜モジュ
ールを用いてオゾンと酸素ガスの混合ガスを溶解し、溶
存オゾン濃度が3mg/リットルであり、溶存酸素ガス濃
度が22mg/リットルであり、窒素ガスを溶解していな
いオゾン含有水を調製した。このオゾン含有水と、汚染
シリコンウェーハ上に洗浄水を噴出する枚葉式スピン洗
浄装置を用いて洗浄を行った。オゾン含有水の流量は8
00ml/分、ウェーハの回転速度は500rpm、洗浄時
間は1分間とし、洗浄後10秒間超純水でリンスした。
汚染濃度測定用の試料については、さらに、回転速度を
1,500rpmに上げて20秒間保持し、乾燥した。第1
工程における有機物汚染の除去率は98%、銅汚染の除
去率は99%、微粒子汚染の除去率は20%であった。 第2工程:第1工程において用いたオゾン含有水を、紫
外線照射装置に通水してオゾンを分解し、溶存酸素ガス
濃度が25mg/リットルである酸素ガス含有水を調製し
た。第1工程において超純水でリンスしたシリコンウェ
ーハに、枚葉式スピン洗浄装置を用い、酸素ガス含有水
に1.6MHzの超音波発振器を内蔵した超音波照射ノズル
[プレテック社、Fine Jet]から、超音波を伝
達しつつ噴出した。酸素ガス含有水の流量は800ml/
分、ウェーハの回転速度は500rpmであり、洗浄時間
は1分間とした。洗浄後10秒間超純水でリンスしたの
ち、さらに、回転速度を1,500rpmに上げて20秒間
保持し、乾燥した。第2工程を終えたシリコンウェーハ
の有機物汚染の除去率は98%、銅汚染の除去率は99
%、微粒子汚染の除去率は99%であった。第1工程及
び第2工程の洗浄結果を、第1表に示す。
【0013】
【表1】
【0014】第1表の結果から、有機物、銅及び微粒子
で汚染されたシリコンウェーハを、オゾン含有水で洗浄
したのち、オゾン含有水中のオゾンを分解して酸素ガス
とした酸素ガス含有水を用いて、超音波を伝達しながら
洗浄することにより、1系統の設備を用いた処理で、有
機物汚染、銅汚染及び微粒子汚染を、高い水準で除去し
得ることが分かる。
【0015】
【発明の効果】本発明の電子材料の洗浄方法によれば、
従来のオゾン水製造・供給装置に、オゾン分解装置を付
加するのみで、有機物汚染、金属汚染及び微粒子汚染を
同時に除去することができるシリーズ洗浄を実現するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明方法の一態様の工程系統図であ
る。
【符号の説明】
1 真空ポンプ 2 気体透過膜モジュール 3 オゾン発生機 4 気体透過膜モジュール 5 洗浄槽 6 オゾン分解部 7 洗浄槽 8 超音波発振機

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オゾン含有水中の溶存オゾンを分解して酸
    素ガスとし、得られた酸素ガス含有水を用いて電子材料
    を洗浄することを特徴とする電子材料の洗浄方法。
JP2120298A 1998-02-02 1998-02-02 電子材料の洗浄方法 Pending JPH11219928A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8329475B2 (en) 2002-11-14 2012-12-11 Ortho-Clinical Diagnostics, Inc. Wash process for removing undesired components in samples being analyzed
KR20180043439A (ko) * 2016-10-19 2018-04-30 세메스 주식회사 기판을 처리하는 장치의 부품 세정 방법 및 장치

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