JPH1121939A - 溶接箱形部材 - Google Patents

溶接箱形部材

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JPH1121939A
JPH1121939A JP18758997A JP18758997A JPH1121939A JP H1121939 A JPH1121939 A JP H1121939A JP 18758997 A JP18758997 A JP 18758997A JP 18758997 A JP18758997 A JP 18758997A JP H1121939 A JPH1121939 A JP H1121939A
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JP
Japan
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welded
thickness
boom
box
plate
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JP18758997A
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English (en)
Inventor
Nobuyoshi Masumoto
展祥 増本
Tatsushi Ito
達志 伊藤
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Komatsu Ltd
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Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強度部材であることを満足しつつ、構造の簡
素化、加工の容易化、軽量化を図った溶接箱形部材の提
供。 【解決手段】 複数の鋼板(1U,1D,2L,2R) を順次溶接し
て箱形とされた溶接箱形部材(13)において、互いに溶接
された鋼板(1U,1D,2L,2R) の少なくとも一方の鋼板(1U,
1D,2L,2R) は、その非溶接部の板厚(t01) が溶接部の板
厚(t1)よりも薄いこととした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶接箱形部材に関
する。
【0002】
【従来の技術】溶接箱形部材は複数枚(例えば3〜5
枚)の鋼板を順次溶接して箱形とされ、曲げ、引っ張
り、圧縮、捻じり等に耐える強度部材として、建築物の
梁や支柱、建設機械の作業機械のブーム等に用いられ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで溶接箱形部材
は、強度部材であることを満足しつつ、構造の簡素化、
加工の容易化、軽量化が図られるが、強度と、構造の簡
素化、加工の容易化及び軽量化とが背反事象であるた
め、次に例示するように、上記要請を過不足なく満たす
ものが見当たらないのが実情である。具体的には油圧式
掘削機械と、クレーンとのブームを比較して次に説明す
る。
【0004】油圧式掘削機械のブームは掘削力に基づく
3次元方向の外力を受けて曲げや捻じりが生ずる。これ
を図8の例機10の側面図を参照し説明する。例機10
は下部走行体11上に上部旋回体12を有し、上部旋回
体12上に関節式のブーム13を有し、ブーム13の先
端にバケット14を有して地山を掘削する。ブーム13
は、図9の断面図に示す通り、上下板1U、1Dと左右
側板2L、2Rとの夫々の両端間を溶接され箱形とな
る。ここで例機10による掘削はブーム13やバケット
14を作動させ、また上部旋回体12を旋回させて行わ
れる。このためブーム13には上記「掘削力に基づく3
次元方向の外力を受けて曲げや捻じり」が生ずる。そし
てブーム13は特にその捻じり剛性がその材質や板厚に
問題無いことを前提として主に溶接部の疲労強度に依存
して構成される。
【0005】一方、クレーン(図示せず)のブームは吊
荷に基づく下向きの曲げが生ずる。例えば実開昭61−
65087号公報にはクレーン用ブームが開示されてい
る。即ち同公報には、図10のブームの断面図に示すよ
うに、上下板1U、1D(厚板)と左右側板2L、2R
(薄板)とを夫々の両端間で補強板3と共にコーナ溶接
して箱形とされた第1のブームが開示されている。また
図11のブームの断面図に示すように、上下板1U、1
D(厚板)の左右端1UL、1DRを直角に折り曲げ、
これら先端間に左右側板2L、2R(薄板)の上下端を
溶接して箱形とされた第2のブームも開示されている。
そしてかかる第2のブームによれば、第1のブームで得
られたクレーン作業時におけるブームの曲げ剛性(例え
ば上板1Uでの引っ張り強度、下板1Dでの圧縮強度及
び特に左右側板2L、2Rでの座屈強度)を確保しつ
つ、補強板3を無くした分だけ構造の簡素化と軽量化と
を達成できるとされている。ここでブームの曲げ剛性
は、溶接ではなく、鋼板自体の強度向上(特にクレーン
のブームとして要求される左右側板での座屈強度)の維
持に着目されて構成されていることが分かる。
【0006】(1)即ち曲げ、引っ張り、圧縮、捻じり
等に耐える強度部材としては、上記油圧式掘削機械のブ
ームが最適例となる。ところがこの場合、溶接部の疲労
強度を考慮しなければ、構造の簡素化、加工の容易化、
軽量化も図ることができないことになる。
【0007】(2)一方、上記クレーンのブームは左右
側板での座屈強度の維持が主眼点とされ、上記第2のブ
ームでは左右側板での座屈強度を維持しつつ、構造の簡
素化と軽量化とが図られている。ところが上記クレーン
のブームでは吊り作業だけであるから捻じり強度を考慮
する必要がない。このため第2のブームの構成をそのま
ま油圧式掘削機械のブームとして採用できない。即ち第
2ブームは、構造の簡素化と軽量化とは達成されている
としても、捻じりに耐える強度部材とは言えない。
【0008】(3)しかも上記クレーンの第2のブーム
は上下板1U、1Dの左右端1UL、1DRを直角に折
り曲げてある。これはクレーンのブームがほぼなだらか
な角柱形状であるため適用できるのである。ところが側
面形状や上下形状が図8の油圧式掘削機械のブームよう
に複雑形状であるときは、この複雑形状に沿って再度曲
げ加工しなければならず、そしてこのような再曲げ加工
は実際上困難である。即ち複雑形状に対しては、その曲
がり目等において、その形状に合致した形状の別の鋼板
を準備する必要が生じてしまう。つまり第2のブームの
構成では、加工上、油圧式掘削機械のブームとして採用
できない。
【0009】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、
強度部材であることを満足しつつ、構造の簡素化、加工
の容易化、軽量化を図った溶接箱形部材を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び効果】上記目的を達成
するため、本発明に係る溶接箱形部材の第1は、複数の
鋼板を順次溶接して箱形とされた溶接箱形部材におい
て、互いに溶接された鋼板の少なくとも一方の鋼板は、
その非溶接部の板厚が溶接部の板厚よりも薄いことを特
徴としている。
【0011】上記第1構成によれば、次のような作用効
果を奏する。溶接箱形部材を構成する鋼材での応力分布
は溶接部を最大として中央部に向かうほど低下する。従
って上記第1構成としても溶接箱形部材全体の強度の低
下が無く、構造の簡素化及び軽量化を図ることができ
る。しかも非溶接部の板厚が溶接部の板厚よりも薄いだ
けであるから、製造上の問題もなく、また溶接箱形部材
が複雑形状であっても平鋼と同様の簡便さをもって複雑
形状に沿った曲げ加工を行うこともできる。即ち上記第
1構成によれば、加工の容易化も達成される。
【0012】第2に、上記第1構成の溶接箱形部材にお
いて、非溶接部の板厚が溶接部の板厚よりも薄い鋼板
は、非溶接部となる位置の板厚が溶接部となる位置の板
厚よりも薄くなるように予め成形された形綱であること
を特徴としている。
【0013】上記第2構成によれば、非溶接部の板厚が
溶接部の板厚よりも薄い鋼板が形綱であるから、製造容
易、また複雑形状の溶接箱形部材に対してもその複雑形
状に沿った曲げ加工も容易である。
【0014】第3に、上記第1又は第2構成の溶接箱形
部材において、非溶接部の板厚が溶接部の板厚よりも薄
い鋼板は、その末端部では非溶接部と溶接部との板厚が
略同一とされていることを特徴としている。
【0015】上記第3構成によれば、末端部の凹部で隙
間が形成されないため、溶接箱形部材内と外気とが連通
することが無く、従って水分等が溶接箱形部材内に侵入
して内部が発錆することが無い。また溶接箱形部材の捻
じれ剛性が低下することが無い。さらにまた末端部と他
の鋼板との溶接性が補償される。
【0016】第4に、上記第1、第2又は第3構成の溶
接箱形部材において、非溶接部の板厚が溶接部の板厚よ
りも薄い鋼板は、その非溶接部と溶接部との板厚の差を
当該溶接箱形部材の外表面に露出していることを特徴と
している。
【0017】上記第4構成によれば、次のような作用効
果を奏する。凹みを外側面に設けて露出させた溶接箱形
部材と、内側面に設けた溶接箱形部材とでは、仮に両者
の外側最大寸法が同一ならば、前者(即ち第4構成)の
方が、単純曲げ強度は若干低下するものの、非溶接部の
板厚を若干厚くしておきさえすれば、強度回復できる。
それにも増して第4構成では、溶接箱形部材を外観した
とき、コーナ部の凸部が帯状に観察されるため、観察者
は強度上の安心感が得られる。
【0018】第5に、上記第4構成の溶接箱形部材にお
いて、非溶接部の板厚が溶接部の板厚よりも薄い鋼板
は、当該溶接箱形部材の末端開口を閉塞する向きに折り
曲げられていることを特徴としている。
【0019】上記第5構成によれば、次のような作用効
果を奏する。溶接箱形部材の末端は開口し、この開口は
他の鋼板によって閉塞されるのが普通である。ところが
第5構成では、上記第1、第2構成の作用効果の通り、
鋼材の曲げ加工性が良い。この加工性の良さを適用した
のがこの第5構成である。即ち予め鋼板の後端部を溶接
箱形部材の末端開口形状に併せて曲げ加工しておき、こ
の第5構成としたものである。即ち、第5構成によれ
ば、溶接箱形部材の末端開口を閉塞するための上記他の
鋼板が不要である。また鋼板の曲げ加工部は連続性を持
つためその強度を維持できる。
【0020】
【発明の実施の形態及び実施例】本発明に最適な実施形
態例を図1〜図7を参照し説明する。図1は第1実施例
の断面図、図2は第2実施例の断面図、図3は第3実施
例の断面図、図4は第3実施例及び第4実施例を説明す
る溶接箱形部材の部分斜視図、図5は第5実施例の断面
図、図6は第6実施例なる鋼板の端部の斜視図、図7は
第7実施例なる鋼板の断面図である。尚、各実施例を搭
載する例機は、前記図8の油圧式掘削機械である。
【0021】先ず例機なる油圧式掘削機械を図8を参照
し詳細に説明する。例機10は下部走行体11上に上部
旋回体12を有し、上部旋回体12上にエンジン12a
と、一方のカウンタウエイト12bと、他方の関節式の
ブーム13とを有し、ブーム13の先端にバケット14
を有して地山を掘削する。ブーム13は上部旋回体12
に基端をピン連結され第1油圧シリンダ13a1によっ
て俯仰自在とされた第1ブーム13aと、第1ブーム1
3aの先端に基端をピン連結され第2油圧シリンダ13
b1によって俯仰自在とされた第2ブーム13bと、第
2ブーム13bに基端をピン連結されて先端にバケット
14をピン連結される第3油圧シリンダ141とを有し
て構成される。即ちバケット14は第2ブーム13bの
先端に基端をピン連結され第3油圧シリンダ141によ
って回転自在とされている。このような例機10におけ
る第1、第2ブーム13a、13b(以下、総称すると
きはブーム13とする)の夫々が下記の各実施例なる溶
接箱形部材で構成されている。
【0022】即ち第1実施例は、図1に示す通り、鋼板
なる上板1Uと、下板1Dと、左側板2Lと、右側板2
Rとの夫々の両端部間を溶接して箱形とされている。こ
こで上下板1U、1Dは、ブーム13の内側面におい
て、中央部である非溶接部が凹んで板厚t01とされ、両
端部である溶接部の板厚t1よりも薄くしてある(t01
<t1)。尚、このような下上板1U、1Dはロール等
によって中央部の板厚t01が両端部の板厚t1よりも薄
くなるように予め成形された形綱である(尚、形鋼に限
定される必要は何もない)。
【0023】即ち上記第1実施例によれば、次のような
作用効果を奏する。先ず、前記図9の従来のブームの上
下板1U、1Dの板厚は溶接部の疲労強度を維持できる
両端部の板厚を基準とし、全体に渡って均等板厚とされ
ている。ところが上下板1U、1Dでの応力分布は溶接
部を最大として中央部に向かうほど低下する。即ち、前
記図9の従来の均等板厚のブームは、中央部において過
剰品質(言い換えれば不要に大きい安全率)であること
になる。この点に着目し、できるだけ応力の均一化を図
り安全率のばらつきを無くし、結果として、得られた構
成が上記第1実施例である。即ち第1実施例によれば、
強度部材であることを満足しつつ、構造の簡素化及び軽
量化も満足している。しかも非溶接部の板厚t01が溶接
部t1の板厚よりも薄いだけであるから、上下板1U、
1Dの製造は上記形鋼からも明らかなように、製造上の
問題もない。また油圧式掘削機械のブーム13としての
複雑形状に対しても、前記図11の従来のクレーンの第
2のブームのように、両端を直角に折り曲げたものでも
ないから、平鋼と同様の簡便さをもって複雑形状に沿っ
た曲げ加工を行うこともできる。即ち上記第1実施例に
よれば、加工の容易化も達成される。
【0024】上記第1実施例の効果を試作品の実際成績
で述べる。前記図9の従来の上下板1U、1Dの板厚は
12mmである。一方、上記第1実施例に基づく上下板
1U、1Dの板厚は、上記作用効果を完全に維持できる
ことを前提条件として、溶接部での板厚t1(=12m
m、図9の従来板厚と同じ)に対し、非溶接部での板厚
t01(=7mm)を得た。この構成において、特に軽量
化の面で、上下板1U、1Dの重量を約26%低減で
き、もってブーム13の全体重量も約5%低減できた。
尚、カウンタウエイト12bの重量は、油圧式掘削機械
なる例機10のバランス上の観点から、ブーム13の全
体重量の前記軽量化分の数倍分だけ軽量化できる(機種
によってここ倍率は異なる)。このためカウンタウエイ
ト12bも軽量化でき、もってエンジン12aの燃料消
費率(即ち、例機の掘削効率)を大幅に向上でき、省エ
ネ化も達成できた。
【0025】第2実施例を図2に示す。上記第1実施例
では上下板1U、1Dのみブーム13の内側面において
中央部である非溶接部を凹ませた板厚t01とし、両端部
である溶接部の板厚t1よりも薄くしたが(t01<t
1)、第2実施例では、図2に示す通り、上下板1U、
1Dの溶接相手材である左右側板2L、2Rも、上記上
下板1U、1Dと同様、ブーム13の内側面において、
中央部である非溶接部を凹ませて板厚t02とし、上下端
である溶接部の板厚t2よりも薄くしてある(t02<t
2)。
【0026】上記第2実施例によれば、第1実施例より
もさらなる軽量化(即ち、省エネ化や作業効率増大)を
達成できることは明らかである。
【0027】第3実施例を図3及び図4に示す。上記第
1実施例では、上下板1U、1Dをブーム13の内側面
において凹むように構成した。これに対し第3実施例
は、図3に示すように、上下板1U、1Dをブーム13
の外側面において、凹むように構成してある。即ち非溶
接部と溶接部との板厚t1、t01の差をブーム外側面に
露出させたものである。
【0028】上記第3実施例によれば、次のような作用
効果を奏する。図4で示される第2ブーム13bの後部
斜視図で示すように、第3実施例を外観すると、コーナ
部の凸部が帯状に観察されるため、観察者は強度上の安
心感が得られる。
【0029】第4実施例も前記図4に示す。即ち第4実
施例は、同図4に示す通り、下板1Dの後端部を第2ブ
ーム13bの後端から上端まで巻き上げ、上板1Uの後
端部まで溶接してある。
【0030】上記第4実施例によれば、次のような作用
効果を奏する。図4に示された第2ブーム13bの末端
は開口し、この開口は他の鋼板によって閉塞されるのが
普通である。ところが第4実施例では、上記第1実施例
での作用効果で述べた通り、非溶接部の板厚t01が溶接
部の板厚t1よりも薄い鋼板(第1実施例では上下板1
U、1D)は曲げの加工性が良い。この加工性の良さを
適用したのがこの第4実施例である。即ち予め下板1d
の後端部を左右側板2L、2Rの後端部の形状に併せて
曲げ加工しておき、上記第4実施例の如く構成すること
により、第2ブーム13bの末端開口を閉塞するための
他の鋼板を不要としたものである。また第4実施例によ
れば、下板1Dが曲がってもその連続性(即ち、溶接線
が少なくなること)により強度変化(即ち、応力集中
等)が無い等の効果も得られる。
【0031】第5実施例を図5に示す。上記第2実施例
が第1実施例に対応した構成であると同様、第5実施例
は上記第3実施例に対応して構成されている。即ち第3
実施例では上下板1U、1Dのみブーム13の外側面に
おいて中央部である非溶接部を凹ませた板厚t01とし、
両端部である溶接部の板厚t1よりも薄くして構成した
が(t01<t1)。これに対し第5実施例は、図5に示
す通り、左右側板2L、2Rも、上記上下板1U、1D
と同様、ブーム13の外側面において、中央部である非
溶接部が凹ませて板厚t02とし、上下端部である溶接部
の板厚t2よりも薄くして構成したものである(t02<
t2)。
【0032】上記第5実施例によれば、第3実施例より
もさらなる軽量化(即ち、省エネ化や作業効率増大)を
達成できることは明らかである。
【0033】第6実施例を図6に示す。第1〜第5実施
例での非溶接部の板厚が溶接部の板厚よりも薄い鋼板
(第1、第2実施例では上下板1U、1Dであり、第3
〜第5実施例では上下板1U、1D及び左右側板2L、
2R)は夫々の末端部でも非溶接部の板厚toと、溶接
部の板厚t1とが異なってしまう。この隙間では他の鋼
板との溶接性を悪くし、ブーム13の捻じれ剛性を確保
することが難しい。またこの隙間を放置すると、末端部
の凹部で形成される隙間によってブーム13内と外気と
が連通し、水分等がブーム13内に侵入して内部発錆等
の原因となる。
【0034】そこで第6実施例は、図6に示す通り、非
溶接部の板厚が溶接部の板厚よりも薄い鋼板(図6では
下板1D)において、その末端部の板厚t03を溶接肉盛
りや当て板溶接等によって溶接部の板厚t1と同じ板厚
(t03=t1)としたものである。
【0035】即ち第6実施例によれば、末端部の凹部で
隙間が形成されないため、末端部と他の鋼板との溶接性
が補償され、ブーム13の捻じれ剛性が低下することが
無い。さらにまたブーム13内と外気とが連通すること
が無く、従って水分等がブーム13内に侵入して内部が
発錆することが無い。
【0036】第7実施例を図7に示す。上記第1〜第6
実施例における非溶接部の板厚が溶接部の板厚よりも薄
い鋼板は片面のみ非溶接部を凹ませたが、両面を凹ませ
ても構わない。これが図7の第7実施例である。
【0037】尚、上記第1〜第7実施例なるブーム13
は、4枚の鋼板で箱形を構成したが、その特徴部は、例
えば3枚の鋼板でなる三角断面、5枚の鋼板でなる五角
断面、より多くの複数鋼板でなる多角断面の溶接箱形部
材に対し適用しても構わない。
【0038】また上記各実施例の溶接箱形部材は油圧式
掘削機械のブームに適用したが、高強度、構造の簡素
化、加工の容易化、軽量化を要請されるときは、クレー
ンのブーム、他の作業機械の強度メンバ、建築物の梁や
支柱等に適用しても構わない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の断面図である。
【図2】第2実施例の断面図である。
【図3】第3実施例の断面図である。
【図4】第2ブームの後部斜視図であり、第3、第4実
施例の説明図である。
【図5】第5実施例の断面図である。
【図6】第6実施例の鋼板の末端部の斜視図である。
【図7】第7実施例の鋼板の断面図である。
【図8】油圧式掘削機械の側面図である。
【図9】図8のブームの断面図である。
【図10】クレーンの第1のブームの断面図である。
【図11】クレーンの第2のブームの断面図である。
【符号の説明】
1U、1D、2L、2R 鋼板 13 溶接箱形部材 t01、t02 非溶接部の板厚 t1、t2 溶接部の板厚

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の鋼板を順次溶接して箱形とされた
    溶接箱形部材において、互いに溶接された鋼板の少なく
    とも一方の鋼板は、その非溶接部の板厚が溶接部の板厚
    よりも薄いことを特徴とする溶接箱形部材。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の溶接箱形部材において、
    非溶接部の板厚が溶接部の板厚よりも薄い鋼板は、非溶
    接部となる位置の板厚が溶接部となる位置の板厚よりも
    薄くなるように予め成形された形綱であることを特徴と
    する溶接箱形部材。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の溶接箱形部材にお
    いて、非溶接部の板厚が溶接部の板厚よりも薄い鋼板
    は、その末端部では非溶接部と溶接部との板厚が略同一
    とされていることを特徴とする溶接箱形部材。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の溶接箱形部材
    において、非溶接部の板厚が溶接部の板厚よりも薄い鋼
    板は、その非溶接部と溶接部との板厚の差を当該溶接箱
    形部材の外表面に露出していることを特徴とする溶接箱
    形部材。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の溶接箱形部材において、
    非溶接部の板厚が溶接部の板厚よりも薄い鋼板は、当該
    溶接箱形部材の末端開口を閉塞する向きに折り曲げられ
    ていることを特徴とする溶接箱形部材。
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