JPH1121641A - 金合金およびその製造方法 - Google Patents

金合金およびその製造方法

Info

Publication number
JPH1121641A
JPH1121641A JP17864097A JP17864097A JPH1121641A JP H1121641 A JPH1121641 A JP H1121641A JP 17864097 A JP17864097 A JP 17864097A JP 17864097 A JP17864097 A JP 17864097A JP H1121641 A JPH1121641 A JP H1121641A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gold alloy
gold
weight
temperature
aging
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17864097A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Obara
剛 小原
Toshiyuki Osako
敏行 大迫
Koichi Yokozawa
公一 横沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Mining Co Ltd filed Critical Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority to JP17864097A priority Critical patent/JPH1121641A/ja
Publication of JPH1121641A publication Critical patent/JPH1121641A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adornments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 純金よりも硬質で、しかも純金と同等の光
沢、色調、美しさ、重量感、高級感を持つ高品位金合金
およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明の金合金は、Rhを0.03重量
%以上、およびTiを0.01重量%以上含み、残部が
99重量%以上のAuおよび不可避不純物よりなる。ま
た、本発明の金合金の製造方法は、上記組成よりなる金
合金インゴットを溶解法により鋳造して得、次に、該金
合金に、必要により溶体化処理を施した後、400〜6
00℃の温度で10〜60分の時効処理を施すことから
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、指輪、ネックレ
ス、時計などの装飾品や、ペン先、歯科材料、医療器
具、電子機器、測定機器などに用いるための金合金とそ
の製造方法に関し、さらに詳しくは、特定成分の少量添
加により純金特有の光沢、色調、美しさ、重量感、高級
感などを失わずに硬さを高めた高品位の金合金とその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高品位の金合金は軟質であるため、高品
位金の装飾品は、加工時、使用時に傷が付きやすく、本
来の高級感を維持するのが困難である。例えば、純金イ
ンゴットはマイクロビッカース硬度HVが30程度であ
る。そこで、指輪やネックレスなどの金装飾品には、銀
(Ag)、銅(Cu)などを25〜40重量%添加して
硬化させた、いわゆる18Kや14Kなどが用いられて
きた。
【0003】しかし、いわゆる18Kや14Kなどは、
純金と比べるとその光沢、色調、美しさ、重量感、高級
感などが劣っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、純
金よりも硬質で、しかも純金と同等の光沢、色調、美し
さ、重量感、高級感を持つ高品位金合金およびその製造
方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく鋭意研究を行った結果、ロジウム(Rh)を
0.03重量%以上、およびチタン(Ti)を0.01
重量%以上含み、残部が99重量%以上のAuおよび不
可避不純物よりなる合金によって、硬質で、しかも純金
装飾材と同等の光沢、色調、美しさ、重量感、高級感を
持つ高品位金合金が得られることを見いだした。
【0006】すなわち、本発明の金合金は、Rhを0.
03重量%以上、およびTiを0.01重量%以上含
み、残部が99重量%以上のAuおよび不可避不純物よ
りなる。当該金合金は、時効硬化性を有し、純金より硬
くなる。
【0007】また、本発明の金合金の製造方法は、Rh
を0.03重量%以上、およびTiを0.01重量%以
上含み、残部が99重量%以上のAuおよび不可避不純
物よりなる金合金インゴットを溶解法により鋳造して
得、次に、該金合金に、必要により溶体化処理を施した
後、時効処理を施すことからなる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の金合金におけるRhとT
iは、軟質の純金を硬化させるために添加され、これら
添加された2成分の相乗効果によって金合金が純金より
高い硬度を有する。Rhの含有量は0.03重量%以
上、Tiの含有量は0.01重量%以上であることが必
要である。Rhの含有量が0.03重量%未満、または
Tiの含有量が0.01重量%未満では、純金より硬く
ならないからである。
【0009】Auの含有量が99重量%未満では、純金
のもつ、光沢、色調、美しさ、重量感、高級感が損なわ
れる。
【0010】上記本発明の金合金において、Au品位が
99.9重量%以上である金合金は、同じ24Kでも商
品価値がより高いため好ましい。
【0011】本発明の金合金の製造方法において、Rh
を0.03重量%以上、およびTiを0.01重量%以
上含み、残部が99重量%以上のAuおよび不可避不純
物よりなる金合金インゴットを溶解法により鋳造して得
る。金合金インゴットの金品位が特に、99.9重量%
以上であると、製造される金合金の商品価値がより高い
ため好ましい。
【0012】鋳造して得た前記金合金に時効処理を施す
ことにより、該金合金が硬化される。時効処理は低温で
施すほど、金合金が硬質になると考えられるが、所定の
硬度を得るために低温ほど長時間を要するので、過度の
低温は生産上好ましくない。そのため、時効温度は40
0℃以上が好ましい。また、時効温度が高過ぎると、時
効硬化が得られない。そのため、時効温度は600℃以
下が好ましい。
【0013】時効時間は、組成、時効温度により異なる
が、一般に10分未満では効果が少なく、60分で充分
であるので、10〜60分の範囲で適宜選択すればよ
い。
【0014】さて、大きな鋳造品などに上記時効処理を
そのまま施すと、時効硬化が十分に得られない場合があ
る。その場合は、時効処理の前に溶体化処理を施し、R
hおよびTiの偏析を消失させることにより、その後の
時効処理で時効硬化を十分発揮させることができる。上
記溶体化処理は、RhおよびTiが金中に固溶する温度
で行うが、より高温で行う方が短時間で溶体化できるの
で生産上好ましい。そのため、最適な溶体化温度は、組
成によって異なるが、一般に900〜1000℃とすれ
ばよい。
【0015】
【実施例】以下に、本発明を実施例により具体的に説明
する。
【0016】[実施例1〜4、比較例1〜3]まず、R
hおよびTiを各々1重量%含有したそれぞれAu−R
h系、Au−Ti系の母合金を作製し、これらの母合金
と純金(純度99.99重量%)とを原料とした。そし
て、これらの原料を所定の組成となるように配合した。
【0017】次に、上記配合した原料を高周波真空溶解
炉で溶解した後、鋳造した。
【0018】鋳造して得た金合金インゴットの組成を分
析し、また、硬さ(マイクロビッカース硬度、荷重:2
00gf)を測定した。分析値および硬さ(時効前)を
表1に示す。
【0019】さらに、上記金合金インゴットに時効処理
を施した後、硬さ(マイクロビッカース硬度、荷重:2
00gf)を測定した。ここで、時効処理は、温度を4
50℃(実施例3、比較例3)、500℃(実施例1、
2、比較例1、2)、および600℃(実施例4)と
し、また、時間をいずれも30分とした。
【0020】時効温度および硬さ(時効後)を表1に示
す。また、実施例1〜4および比較例1〜3の金合金は
いずれも、光沢、色調、美しさ、重量感、高級感が純金
と全く変わらなかった。
【0021】
【表1】
【0022】[実施例5、6]まず、実施例1と同様の
原料を所定の組成となるように配合した。
【0023】次に、実施例1と同様にして、溶解鋳造
し、得た金合金インゴットの組成分析を行った。分析値
を表2に示す。
【0024】さらに、上記金合金インゴットに溶体化処
理を施した。ここで、溶体化処理は、温度を950℃
(実施例5)および1000℃(実施例6)とし、ま
た、時間をいずれも30分とした。溶体化処理を施した
後、硬さ(マイクロビッカース硬度、荷重:200g
f)を測定した。溶体化温度および硬さ(時効前)を表
2に示す。
【0025】その後、溶体化処理を施した金合金インゴ
ットに時効処理を施した。ここで、時効処理は、温度を
450℃(実施例5)および500℃(実施例6)と
し、また、時間をいずれも30分とした。時効温度およ
び硬さ(時効後)を表2に示す。また、実施例5、6の
金合金はいずれも、光沢、色調、美しさ、重量感、高級
感が純金と全く変わらなかった。
【0026】
【表2】
【0027】[従来例]純金(純度99.99重量%)
を原料とし、実施例1と同様にしてこの純金を溶解した
後、鋳造した。
【0028】鋳造した純金インゴットの硬さ(マイクロ
ビッカース硬度、荷重:200gf)を測定した。その
結果、23.6であった。
【0029】表1、表2より、本発明の金合金は、時効
処理後、純金(純度99.99重量%)および比較例1
〜3の金合金に比べて著しく硬化していることがわか
る。また、光沢、色調、美しさ、重量感、高級感が純金
と全く変わらないこともわかった。
【0030】
【発明の効果】本発明の金合金は、純金より硬質なこと
に加え、合金成分が少量であるので、傷が付きにくく、
純金と同等の光沢、色調、美しさ、重量感、高級感など
を持つ。また、鋳造後の熱処理によって、圧延などの加
工処理を施すことなく硬質の高品位金合金を製造できる
ので、デザインの自由度が高まり、複雑な形状の金装飾
品などの製造が可能になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22F 1/00 682 C22F 1/00 682 691 691B 691C

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Rhを0.03重量%以上、およびTi
    を0.01重量%以上含み、残部が99重量%以上のA
    uおよび不可避不純物よりなる金合金。
  2. 【請求項2】 Au品位が99.9重量%以上である請
    求項1に記載の金合金。
  3. 【請求項3】 時効処理が施された請求項1または2に
    記載の金合金。
  4. 【請求項4】 溶体化処理の後に時効処理が施された請
    求項1または2に記載の金合金。
  5. 【請求項5】 時効処理は、温度が400〜600℃、
    時間が10〜60分である請求項3または4に記載の金
    合金。
  6. 【請求項6】 溶体化処理は、温度が900〜1000
    ℃である請求項4に記載の金合金。
  7. 【請求項7】 Rhを0.03重量%以上、およびTi
    を0.01重量%以上含み、残部が99重量%以上のA
    uおよび不可避不純物よりなる金合金インゴットを溶解
    法により得、次に該金合金に時効処理を施すことからな
    る金合金の製造方法。
  8. 【請求項8】 金合金インゴットのAu品位が99.9
    重量%以上である請求項7に記載の金合金の製造方法。
  9. 【請求項9】 溶体化処理の後に時効処理を施す請求項
    7または8に記載の金合金の製造方法。
  10. 【請求項10】 時効処理は、温度が400〜600
    ℃、時間が10〜60分である請求項7、8または9に
    記載の金合金の製造方法。
  11. 【請求項11】 溶体化処理は、温度が900〜100
    0℃である請求項9に記載の金合金の製造方法。
JP17864097A 1997-07-03 1997-07-03 金合金およびその製造方法 Pending JPH1121641A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17864097A JPH1121641A (ja) 1997-07-03 1997-07-03 金合金およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17864097A JPH1121641A (ja) 1997-07-03 1997-07-03 金合金およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1121641A true JPH1121641A (ja) 1999-01-26

Family

ID=16052002

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17864097A Pending JPH1121641A (ja) 1997-07-03 1997-07-03 金合金およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1121641A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7410546B2 (en) Platinum alloy and method of production thereof
JP2001049364A (ja) 硬質貴金属合金部材とその製造方法
EP0819773B1 (en) Process for the manufacture of a pure gold alloy
JPH0770671A (ja) 少量成分の合金化で硬質化した金装飾品材
JP3317434B2 (ja) 金合金およびその製造方法
JP2002536541A (ja) 装飾品用合金組成物
JPH1121641A (ja) 金合金およびその製造方法
JPH10158765A (ja) 金合金およびその製造方法
JPH0820830A (ja) 高い硬度を有する装飾用純白金の製造方法
JPH0770670A (ja) 少量成分の合金化で硬質化した金装飾品材
US4569825A (en) Palladium dental alloy
JPH1060558A (ja) 金合金及びその製造方法
JPH1060559A (ja) 金合金及びその製造方法
JPH10183272A (ja) 金合金
JPH1060557A (ja) 金合金及びその製造方法
JPH1060556A (ja) 金合金及びその製造方法
JPH10183271A (ja) 金合金
JPS61272333A (ja) 装飾品用白金合金
JP3158853B2 (ja) 金装飾品材および金具部材
JP2000080423A (ja) 装飾用金合金
JPH10309204A (ja) 金を用いた複合部材
JPS61272337A (ja) 装飾品用白金合金
JPH0135911B2 (ja)
JP2897974B2 (ja) 時効硬化性金合金
JPH11792A (ja) 高品位金ろう材