JPH10183271A - 金合金 - Google Patents
金合金Info
- Publication number
- JPH10183271A JPH10183271A JP34350496A JP34350496A JPH10183271A JP H10183271 A JPH10183271 A JP H10183271A JP 34350496 A JP34350496 A JP 34350496A JP 34350496 A JP34350496 A JP 34350496A JP H10183271 A JPH10183271 A JP H10183271A
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- Japan
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- pure gold
- alloy
- gold
- pure
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 純金より硬質で、ロウ付けなどの加熱によっ
て軟質になり難く、しかも純金と同等の光沢、色調、美
しさ、重量感、高級感をもつ高品位の金合金を提供す
る。 【解決手段】 本発明の金合金は、NiおよびCoから
なる群より選ばれた少なくとも1元素を0.06重量%
以上、Geを0.01重量%以上、並びにCaを0.0
01重量%以上含み、残部が99重量%以上、好ましく
は99.9重量%以上のAuおよび不可避不純物よりな
る。
て軟質になり難く、しかも純金と同等の光沢、色調、美
しさ、重量感、高級感をもつ高品位の金合金を提供す
る。 【解決手段】 本発明の金合金は、NiおよびCoから
なる群より選ばれた少なくとも1元素を0.06重量%
以上、Geを0.01重量%以上、並びにCaを0.0
01重量%以上含み、残部が99重量%以上、好ましく
は99.9重量%以上のAuおよび不可避不純物よりな
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、指輪・ネックレス
・時計などの装飾品や、ペン先、歯科材料、医療器具、
電子機器、測定機器などに用いられる金合金に関し、さ
らに詳しくは、特定成分の少量添加により純金特有の光
沢、色調、美しさ、重量感、高級感を失わずに硬さを高
めた高品位の金合金に関する。
・時計などの装飾品や、ペン先、歯科材料、医療器具、
電子機器、測定機器などに用いられる金合金に関し、さ
らに詳しくは、特定成分の少量添加により純金特有の光
沢、色調、美しさ、重量感、高級感を失わずに硬さを高
めた高品位の金合金に関する。
【0002】
【従来の技術】高品位の金合金は通常、軟質であるた
め、高品位金の装飾品は加工時、使用時に傷が付き易く
て、本来の高級感を維持するのが困難である。例えば、
純金インゴットはマイクロビッカース硬度HVが25程
度である。また、純金インゴットを加工し硬質化して
も、ロウ付けなどの加熱によって元の軟質状態に戻って
しまう。
め、高品位金の装飾品は加工時、使用時に傷が付き易く
て、本来の高級感を維持するのが困難である。例えば、
純金インゴットはマイクロビッカース硬度HVが25程
度である。また、純金インゴットを加工し硬質化して
も、ロウ付けなどの加熱によって元の軟質状態に戻って
しまう。
【0003】そこで、指輪やネックレスなどの金装飾品
には銀(Ag)、銅(Cu)などを25〜40重量%添
加して硬質化した、いわゆるK18やK14などが用い
られてきた。
には銀(Ag)、銅(Cu)などを25〜40重量%添
加して硬質化した、いわゆるK18やK14などが用い
られてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のうち、
いわゆるK18やK14などは、金が99重量%以上の
純金と比べると金の品位が低下するため、その光沢、色
調、美しさ、重量感、高級感などが劣っていた。特にい
わゆるK24は純金としての価値が高いので、加工時、
使用時に傷が付き難いK24が要求されている。
いわゆるK18やK14などは、金が99重量%以上の
純金と比べると金の品位が低下するため、その光沢、色
調、美しさ、重量感、高級感などが劣っていた。特にい
わゆるK24は純金としての価値が高いので、加工時、
使用時に傷が付き難いK24が要求されている。
【0005】そこで、本発明は、純金より硬質で、ロウ
付けなどの加熱によって軟質になり難く、しかも純金と
同等の光沢、色調、美しさ、重量感、高級感をもつ高品
位の金合金を提供することを目的とする。
付けなどの加熱によって軟質になり難く、しかも純金と
同等の光沢、色調、美しさ、重量感、高級感をもつ高品
位の金合金を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の金合金は、上記
目的を達成するものであり、NiおよびCoからなる群
より選ばれた少なくとも1元素を0.06重量%以上、
Geを0.01重量%以上、並びにCaを0.001重
量%以上含み、残部が99重量%以上のAuおよび不可
避不純物よりなる(請求項1)。
目的を達成するものであり、NiおよびCoからなる群
より選ばれた少なくとも1元素を0.06重量%以上、
Geを0.01重量%以上、並びにCaを0.001重
量%以上含み、残部が99重量%以上のAuおよび不可
避不純物よりなる(請求項1)。
【0007】上記本発明の金合金において、Niおよび
Coからなる群より選ばれた少なくとも1元素を0.0
6重量%以上、Geを0.01重量%以上、並びにCa
を0.001重量%以上含み、残部が99.9重量%以
上のAuおよび不可避不純物よりなる金合金(請求項
2)は、同じK24でも商品価値がより高いため好まし
い。
Coからなる群より選ばれた少なくとも1元素を0.0
6重量%以上、Geを0.01重量%以上、並びにCa
を0.001重量%以上含み、残部が99.9重量%以
上のAuおよび不可避不純物よりなる金合金(請求項
2)は、同じK24でも商品価値がより高いため好まし
い。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の金合金におけるNiおよ
びCoからなる群より選ばれた少なくとも1元素と、G
eと、Caは、軟質の純金を硬質化するために添加さ
れ、これら添加された成分の相乗効果によって金合金が
硬質化される。NiおよびCoからなる群より選ばれた
少なくとも1元素の含有量は0.06重量%以上、Ge
の含有量は0.01重量%以上、Caの含有量は0.0
01重量%以上であることが必要である。NiおよびC
oからなる群より選ばれた少なくとも1元素の含有量が
0.06重量%未満、Geの含有量が0.01重量%未
満、またはCaの含有量が0.001重量%未満では、
硬質化はするが、ロウ付けなどの加熱による軟質化が著
しくなるからである。
びCoからなる群より選ばれた少なくとも1元素と、G
eと、Caは、軟質の純金を硬質化するために添加さ
れ、これら添加された成分の相乗効果によって金合金が
硬質化される。NiおよびCoからなる群より選ばれた
少なくとも1元素の含有量は0.06重量%以上、Ge
の含有量は0.01重量%以上、Caの含有量は0.0
01重量%以上であることが必要である。NiおよびC
oからなる群より選ばれた少なくとも1元素の含有量が
0.06重量%未満、Geの含有量が0.01重量%未
満、またはCaの含有量が0.001重量%未満では、
硬質化はするが、ロウ付けなどの加熱による軟質化が著
しくなるからである。
【0009】Auの含有量が99重量%未満では、金品
位が低下することになる。
位が低下することになる。
【0010】本発明の金合金を製造する際、Niおよび
Coからなる群より選ばれた少なくとも1元素を0.0
6重量%以上、Geを0.01重量%以上、並びにCa
を0.001重量%以上含み、残部が99重量%以上の
Auおよび不可避不純物よりなる金合金インゴットを溶
解法により得る。その後、溶体化処理(例えば700℃
以上)・時効処理(例えば300〜500℃)などの熱
処理、伸線加工・圧延加工などの塑性加工、ロウ付けな
どの加熱などを行って、所望の硬さや形状の製品を得る
ことができる。
Coからなる群より選ばれた少なくとも1元素を0.0
6重量%以上、Geを0.01重量%以上、並びにCa
を0.001重量%以上含み、残部が99重量%以上の
Auおよび不可避不純物よりなる金合金インゴットを溶
解法により得る。その後、溶体化処理(例えば700℃
以上)・時効処理(例えば300〜500℃)などの熱
処理、伸線加工・圧延加工などの塑性加工、ロウ付けな
どの加熱などを行って、所望の硬さや形状の製品を得る
ことができる。
【0011】
【実施例】以下に、本発明を実施例により具体的に説明
する。
する。
【0012】[実施例1〜7、比較例1〜3]まず、N
i、Co、GeおよびCaを各々1重量%含有したそれ
ぞれAu−Ni系、Au−Co系、Au−Ge系、Au
−Ca系の母合金と、純金(純度99.99重量%)を
原料とし、所定の組成となるようにこれらの原料を配合
した。
i、Co、GeおよびCaを各々1重量%含有したそれ
ぞれAu−Ni系、Au−Co系、Au−Ge系、Au
−Ca系の母合金と、純金(純度99.99重量%)を
原料とし、所定の組成となるようにこれらの原料を配合
した。
【0013】なお、上記4種の母合金は、純度99.9
9重量%の純金、Co地金、Ni地金、金属Geおよび
金属Caを原料として、高周波真空溶解炉で溶解した
後、鋳造することにより作製した。
9重量%の純金、Co地金、Ni地金、金属Geおよび
金属Caを原料として、高周波真空溶解炉で溶解した
後、鋳造することにより作製した。
【0014】次に、上記で配合した原料を高周波真空溶
解炉で溶解した後、鋳造した。
解炉で溶解した後、鋳造した。
【0015】鋳造して得た金合金インゴット中のNi、
Co、GeおよびCaの含有量を分析した。なお、上記
元素の分析はいずれも、ICP(発光分光分析装置、セ
イコー電子工業製)を使用して行った。これらの結果と
金品位を表1に示す(「−」印は、無添加を示す)。
Co、GeおよびCaの含有量を分析した。なお、上記
元素の分析はいずれも、ICP(発光分光分析装置、セ
イコー電子工業製)を使用して行った。これらの結果と
金品位を表1に示す(「−」印は、無添加を示す)。
【0016】上記金合金インゴットを厚さ0.2mmま
で圧延した。得られた金合金圧延板材の硬さ(マイクロ
ビッカース硬度、荷重:200gf)を測定した。これ
らの結果を表2に示す。
で圧延した。得られた金合金圧延板材の硬さ(マイクロ
ビッカース硬度、荷重:200gf)を測定した。これ
らの結果を表2に示す。
【0017】さらに、上記金合金圧延板材を350℃で
30分焼鈍した。得られた金合金焼鈍板材の硬さ(マイ
クロビッカース硬度、荷重:200gf)を測定した。
これらの結果を表2に示す。
30分焼鈍した。得られた金合金焼鈍板材の硬さ(マイ
クロビッカース硬度、荷重:200gf)を測定した。
これらの結果を表2に示す。
【0018】なお、実施例1〜7および比較例1〜3の
金合金はいずれも、光沢、色調、美しさ、重量感、高級
感が後述する従来例1の純金と全く変わらなかった。
金合金はいずれも、光沢、色調、美しさ、重量感、高級
感が後述する従来例1の純金と全く変わらなかった。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】[従来例1]純金(純度99.99重量
%)を原料とし、実施例1と同様にして高周波真空溶解
炉でこの純金を溶解した後、鋳造した。
%)を原料とし、実施例1と同様にして高周波真空溶解
炉でこの純金を溶解した後、鋳造した。
【0022】鋳造して得た純金インゴットを厚さ0.2
mmまで圧延した。得られた純金圧延板材の硬さ(マイ
クロビッカース硬度、荷重:200gf)を測定した結
果、76であった。
mmまで圧延した。得られた純金圧延板材の硬さ(マイ
クロビッカース硬度、荷重:200gf)を測定した結
果、76であった。
【0023】さらに、上記純金圧延板材を350℃で3
0分焼鈍した。得られた純金焼鈍板材の硬さ(マイクロ
ビッカース硬度、荷重:200gf)を測定した結果、
33であった。
0分焼鈍した。得られた純金焼鈍板材の硬さ(マイクロ
ビッカース硬度、荷重:200gf)を測定した結果、
33であった。
【0024】表2より本発明の金合金はいずれも、比較
例1〜3の金合金および従来例1の純金(純度99.9
9重量%)に比べて加熱による軟質化が極めて少ないこ
とが分かる。
例1〜3の金合金および従来例1の純金(純度99.9
9重量%)に比べて加熱による軟質化が極めて少ないこ
とが分かる。
【0025】
【発明の効果】本発明の金合金は、純金より硬質で、ロ
ウ付けなどの加熱によって軟質になり難い。しかも、純
金に添加する元素成分が少量であるので、加工時、使用
時に傷が付き難く、純金のもつ光沢、色調、美しさ、重
量感、高級感を損なわない特性を有する。
ウ付けなどの加熱によって軟質になり難い。しかも、純
金に添加する元素成分が少量であるので、加工時、使用
時に傷が付き難く、純金のもつ光沢、色調、美しさ、重
量感、高級感を損なわない特性を有する。
Claims (2)
- 【請求項1】 NiおよびCoからなる群より選ばれた
少なくとも1元素を0.06重量%以上、Geを0.0
1重量%以上、並びにCaを0.001重量%以上含
み、残部が99重量%以上のAuおよび不可避不純物よ
りなる金合金。 - 【請求項2】 NiおよびCoからなる群より選ばれた
少なくとも1元素を0.06重量%以上、Geを0.0
1重量%以上、並びにCaを0.001重量%以上含
み、残部が99.9重量%以上のAuおよび不可避不純
物よりなる金合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34350496A JPH10183271A (ja) | 1996-12-24 | 1996-12-24 | 金合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34350496A JPH10183271A (ja) | 1996-12-24 | 1996-12-24 | 金合金 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10183271A true JPH10183271A (ja) | 1998-07-14 |
Family
ID=18362030
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34350496A Pending JPH10183271A (ja) | 1996-12-24 | 1996-12-24 | 金合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10183271A (ja) |
-
1996
- 1996-12-24 JP JP34350496A patent/JPH10183271A/ja active Pending
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