JPH1121322A - 水溶性抗菌感温性樹脂および凝集剤 - Google Patents
水溶性抗菌感温性樹脂および凝集剤Info
- Publication number
- JPH1121322A JPH1121322A JP18714597A JP18714597A JPH1121322A JP H1121322 A JPH1121322 A JP H1121322A JP 18714597 A JP18714597 A JP 18714597A JP 18714597 A JP18714597 A JP 18714597A JP H1121322 A JPH1121322 A JP H1121322A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- copolymer
- nipaam
- water
- vinylbenzylphosphonium
- trvb
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 特定の温度で優れた凝集作用を有し、さらに
抗菌能を有する水溶性の抗菌感温性樹脂およびそれを用
いた凝集剤を提供する。 【解決手段】 N−イソプロピルアクリルアミドとトリ
ブチル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロライドと
の共重合体を主成分とする水溶性抗菌感温性樹脂および
それを用いた凝集剤。
抗菌能を有する水溶性の抗菌感温性樹脂およびそれを用
いた凝集剤を提供する。 【解決手段】 N−イソプロピルアクリルアミドとトリ
ブチル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロライドと
の共重合体を主成分とする水溶性抗菌感温性樹脂および
それを用いた凝集剤。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水溶性の抗菌感温
性樹脂およびそれを用いた凝集剤に関するものである。
性樹脂およびそれを用いた凝集剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電荷を有する水溶性高分子は分子内に数
多くの親水基と疎水基を持っており、水中に分散する粒
子に対して吸着する性質を有する。ビニル重合によって
得られるカチオン性ポリマーは、合成時における官能基
のモル比によっても異なるが、分子量が高く、電荷密度
は高い。またその分子形態は多種多様であるため、懸濁
質に対する凝集性能とポリマー構造との関連についての
研究も多い。製品形態が粉末状高分子である場合には溶
解性が低下することが懸念され溶解拡散を高める技術の
開発が必要であるが、この作業性などの問題点を簡略化
する意味で新しい型の水溶性凝集剤が求められている。
多くの親水基と疎水基を持っており、水中に分散する粒
子に対して吸着する性質を有する。ビニル重合によって
得られるカチオン性ポリマーは、合成時における官能基
のモル比によっても異なるが、分子量が高く、電荷密度
は高い。またその分子形態は多種多様であるため、懸濁
質に対する凝集性能とポリマー構造との関連についての
研究も多い。製品形態が粉末状高分子である場合には溶
解性が低下することが懸念され溶解拡散を高める技術の
開発が必要であるが、この作業性などの問題点を簡略化
する意味で新しい型の水溶性凝集剤が求められている。
【0003】一方、1970年代にゲルの相転移現象が
見いだされ外部環境に応答するインテリジェントマテリ
アルとしての研究が盛んとなり、その刺激応答性を利用
した医薬や農業、工業など多方面での応用が期待されて
いる。
見いだされ外部環境に応答するインテリジェントマテリ
アルとしての研究が盛んとなり、その刺激応答性を利用
した医薬や農業、工業など多方面での応用が期待されて
いる。
【0004】近年、刺激応答性高分子としてN−置換型
(メタ)アクリルアミドポリマーの一部が温度変化によ
り水中で鋭敏な相転移を示すことが見いだされ、盛んに
研究がなされている。その中でもポリN−イソプロピル
アクリルアミドは、相転移温度(下限臨界溶液温度:L
CST)が室温または体温に近い32℃であり、さらに
相転移挙動は濃度や重合度には依存せず鋭敏である。ま
た、構造が比較的単純でその重合が比較的容易であるこ
とから感温性高分子として多く用いられている。
(メタ)アクリルアミドポリマーの一部が温度変化によ
り水中で鋭敏な相転移を示すことが見いだされ、盛んに
研究がなされている。その中でもポリN−イソプロピル
アクリルアミドは、相転移温度(下限臨界溶液温度:L
CST)が室温または体温に近い32℃であり、さらに
相転移挙動は濃度や重合度には依存せず鋭敏である。ま
た、構造が比較的単純でその重合が比較的容易であるこ
とから感温性高分子として多く用いられている。
【0005】また、感温性ポリアクリルアミド系水溶性
凝集剤として、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミ
ドと共役ジエンのスルホン化物との共重合体が提案され
ている。(特開平9−3816号公報)
凝集剤として、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミ
ドと共役ジエンのスルホン化物との共重合体が提案され
ている。(特開平9−3816号公報)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、この様な
従来技術に鑑みて、上記のN−置換型(メタ)アクリル
アミドポリマーまたは共重合体からなる凝集剤は、感温
性で水溶性の凝集剤として有用であるが、その利点を生
かしさらに抗菌能を有する凝集剤について研究し本発明
を完成したものである。
従来技術に鑑みて、上記のN−置換型(メタ)アクリル
アミドポリマーまたは共重合体からなる凝集剤は、感温
性で水溶性の凝集剤として有用であるが、その利点を生
かしさらに抗菌能を有する凝集剤について研究し本発明
を完成したものである。
【0007】本発明は、特定の温度で優れた凝集作用を
有し、さらに抗菌能を有する水溶性の抗菌感温性樹脂お
よびそれを用いた凝集剤を提供することを目的とするも
のである。
有し、さらに抗菌能を有する水溶性の抗菌感温性樹脂お
よびそれを用いた凝集剤を提供することを目的とするも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、下記一
般式(1)
般式(1)
【0009】
【化3】
【0010】(式中、R1 は水素原子またはメチル基を
示し、R2 、R3 は水素原子または炭素数1〜6の直鎖
状または分岐状のアルキル基を示す。ただし、R2 、R
3 は同時に水素原子であることはない。)で表されるN
−アルキル(メタ)アクリルアミドと、下記一般式
(2)
示し、R2 、R3 は水素原子または炭素数1〜6の直鎖
状または分岐状のアルキル基を示す。ただし、R2 、R
3 は同時に水素原子であることはない。)で表されるN
−アルキル(メタ)アクリルアミドと、下記一般式
(2)
【0011】
【化4】
【0012】(式中、R4 、R5 、R6 は炭素数1〜8
の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、X- はアニ
オンを示し、nは1以上の整数を示す。)で表されるビ
ニルベンジルホスホニウム塩系単量体との共重合体を含
有することを特徴とする水溶性抗菌感温性樹脂である。
の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、X- はアニ
オンを示し、nは1以上の整数を示す。)で表されるビ
ニルベンジルホスホニウム塩系単量体との共重合体を含
有することを特徴とする水溶性抗菌感温性樹脂である。
【0013】本発明においては、前記一般式(1)で示
されるN−アルキル(メタ)アクリルアミドが、N−イ
ソプロピルアクリルアミドであるのが好ましい。また、
前記一般式(2)で示されるビニルベンジルホスホニウ
ム塩系単量体が、トリブチル−4−ビニルベンジルホス
ホニウムクロライド、トリヘキシル−4−ビニルベンジ
ルホスホニウムクロライドおよびトリオクチル−4−ビ
ニルベンジルホスホニウムクロライドから選ばれた少な
くとも1種のホスホニウム塩であるのが好ましい。ま
た、上記の共重合体中の含リン量がPとして0.1〜4
wt%であるのが好ましい。
されるN−アルキル(メタ)アクリルアミドが、N−イ
ソプロピルアクリルアミドであるのが好ましい。また、
前記一般式(2)で示されるビニルベンジルホスホニウ
ム塩系単量体が、トリブチル−4−ビニルベンジルホス
ホニウムクロライド、トリヘキシル−4−ビニルベンジ
ルホスホニウムクロライドおよびトリオクチル−4−ビ
ニルベンジルホスホニウムクロライドから選ばれた少な
くとも1種のホスホニウム塩であるのが好ましい。ま
た、上記の共重合体中の含リン量がPとして0.1〜4
wt%であるのが好ましい。
【0014】また、本発明は、上記の水溶性抗菌感温性
樹脂を含有することを特徴とする凝集剤である。この凝
集剤は、特に水懸濁液に対し凝集作用を有する。
樹脂を含有することを特徴とする凝集剤である。この凝
集剤は、特に水懸濁液に対し凝集作用を有する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は、抗菌能を持つホスホニ
ウム基をもつビニルベンジルホスホニウム塩系単量体
と、N−置換型(メタ)アクリルアミドモノマーを共重
合してなる、抗菌性および感温性を有するカチオン性の
水溶性共重合体、およびその水溶性高分子の機能の一つ
である懸濁質の凝集能を利用した凝集剤に係るものであ
る。
ウム基をもつビニルベンジルホスホニウム塩系単量体
と、N−置換型(メタ)アクリルアミドモノマーを共重
合してなる、抗菌性および感温性を有するカチオン性の
水溶性共重合体、およびその水溶性高分子の機能の一つ
である懸濁質の凝集能を利用した凝集剤に係るものであ
る。
【0016】すなわち、本発明の水溶性抗菌感温性樹脂
は、下記一般式(1)
は、下記一般式(1)
【0017】
【化5】
【0018】(式中、R1 は水素原子またはメチル基を
示し、R2 、R3 は水素原子または炭素数1〜6の直鎖
状または分岐状のアルキル基を示す。ただし、R2 、R
3 は同時に水素原子であることはない。)で表されるN
−アルキル(メタ)アクリルアミドと、下記一般式
(2)
示し、R2 、R3 は水素原子または炭素数1〜6の直鎖
状または分岐状のアルキル基を示す。ただし、R2 、R
3 は同時に水素原子であることはない。)で表されるN
−アルキル(メタ)アクリルアミドと、下記一般式
(2)
【0019】
【化6】
【0020】(式中、R4 、R5 、R6 は炭素数1〜8
の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、X- はアニ
オンを示し、nは1以上の整数を示す。)で表されるビ
ニルベンジルホスホニウム塩系単量体との共重合体を主
成分として含むことを特徴とする。
の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、X- はアニ
オンを示し、nは1以上の整数を示す。)で表されるビ
ニルベンジルホスホニウム塩系単量体との共重合体を主
成分として含むことを特徴とする。
【0021】本発明における共重合体の一方の成分であ
る、上記一般式(1)で表されるN−アルキル(メタ)
アクリルアミドにおいて、式中のR1 は水素原子または
メチル基を示す。R2 、R3 は水素原子または炭素数1
〜6、好ましくは2〜3の直鎖状または分岐状のアルキ
ル基を示す。R2 、R3 は同一の基でも、あるいは異な
る基でもよい。ただし、R2 、R3 は同時に水素原子で
あることはない。
る、上記一般式(1)で表されるN−アルキル(メタ)
アクリルアミドにおいて、式中のR1 は水素原子または
メチル基を示す。R2 、R3 は水素原子または炭素数1
〜6、好ましくは2〜3の直鎖状または分岐状のアルキ
ル基を示す。R2 、R3 は同一の基でも、あるいは異な
る基でもよい。ただし、R2 、R3 は同時に水素原子で
あることはない。
【0022】一般式(1)で表されるN−アルキル(メ
タ)アクリルアミドの具体例としては、N−イソプロピ
ル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)
アクリルアミド、N,N−ジイソプロピル(メタ)アク
リルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−エチルアクリルアミド、N−エチルメタクリル
アミド、N−シクロプロピルアクリルアミド等が挙げら
れる。これらの中で特に、N−イソプロピルアクリルア
ミド、N−イソプロピルメタクリルアミドが好ましい。
タ)アクリルアミドの具体例としては、N−イソプロピ
ル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)
アクリルアミド、N,N−ジイソプロピル(メタ)アク
リルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−エチルアクリルアミド、N−エチルメタクリル
アミド、N−シクロプロピルアクリルアミド等が挙げら
れる。これらの中で特に、N−イソプロピルアクリルア
ミド、N−イソプロピルメタクリルアミドが好ましい。
【0023】また、これらのモノマーは1種で単独で用
いてもよいし、または2種以上を用いてもよい。本発明
の水溶性抗菌感温性樹脂の特定の温度で凝集作用を示す
感温性の機能は、主としてこれらのモノマーにより付与
される。例えば、N−イソプロピルアクリルアミドは3
3℃付近、N−イソプロピルメタクリルアミドは44℃
付近で感温性を示す。
いてもよいし、または2種以上を用いてもよい。本発明
の水溶性抗菌感温性樹脂の特定の温度で凝集作用を示す
感温性の機能は、主としてこれらのモノマーにより付与
される。例えば、N−イソプロピルアクリルアミドは3
3℃付近、N−イソプロピルメタクリルアミドは44℃
付近で感温性を示す。
【0024】次に、本発明における共重合体の他方の成
分は、抗菌作用の機能を示す一般式(2)で表されるビ
ニルベンジルホスホニウム塩系単量体である。一般式
(2)中のR4 、R5 、R6 は炭素数1〜8の直鎖状ま
たは分岐状のアルキル基を示す。アルキル基の具体例と
しては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプ
ロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、
イソペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチ
ル基、オクチル基、等が挙げられる。また、前記アルキ
ル基をヒドロキシ基またはアルコキシ基で置換した基で
もよい。これらの基の中でメチル基、エチル基のような
低級アルキル基が水溶性に好適である。抗菌効果は、ア
ルキル基の場合、その長さの影響を受け、例えばメチ
ル、エチル、ブチル、オクチルと抗菌効果が高くなる傾
向がみられる。R4 、R5 、R6 は同一の基でも、ある
いは異なる基でもよい。
分は、抗菌作用の機能を示す一般式(2)で表されるビ
ニルベンジルホスホニウム塩系単量体である。一般式
(2)中のR4 、R5 、R6 は炭素数1〜8の直鎖状ま
たは分岐状のアルキル基を示す。アルキル基の具体例と
しては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプ
ロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、
イソペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチ
ル基、オクチル基、等が挙げられる。また、前記アルキ
ル基をヒドロキシ基またはアルコキシ基で置換した基で
もよい。これらの基の中でメチル基、エチル基のような
低級アルキル基が水溶性に好適である。抗菌効果は、ア
ルキル基の場合、その長さの影響を受け、例えばメチ
ル、エチル、ブチル、オクチルと抗菌効果が高くなる傾
向がみられる。R4 、R5 、R6 は同一の基でも、ある
いは異なる基でもよい。
【0025】前記一般式(2)中、nは1以上の整数を
示し、該アルキレン基としては、例えばメチレン、エチ
レン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレ
ン、ヘキサメチレン等の基が挙げられ、このうち、nの
好ましい範囲は1〜8、さらに好ましくは1〜2であ
る。
示し、該アルキレン基としては、例えばメチレン、エチ
レン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレ
ン、ヘキサメチレン等の基が挙げられ、このうち、nの
好ましい範囲は1〜8、さらに好ましくは1〜2であ
る。
【0026】X- は.アニオンであり、例えばフッ素、
塩素、臭素、ヨウ素のハロゲン化物イオン、ギ酸、酢
酸、蓚酸等のカルボキシルイオン、硫酸イオン、リン酸
イオン、メチルまたはジメチルリン酸イオン、エチルま
たはジエチルリン酸イオン、フッ化アンチモンイオン、
フッ化リンイオン、フッ化ヒ素イオン、フッ化ホウ素イ
オン、過塩素酸イオン等が挙げられ、これらのうちハロ
ゲン化物イオンが好ましく、特に塩化物イオンが好まし
い。
塩素、臭素、ヨウ素のハロゲン化物イオン、ギ酸、酢
酸、蓚酸等のカルボキシルイオン、硫酸イオン、リン酸
イオン、メチルまたはジメチルリン酸イオン、エチルま
たはジエチルリン酸イオン、フッ化アンチモンイオン、
フッ化リンイオン、フッ化ヒ素イオン、フッ化ホウ素イ
オン、過塩素酸イオン等が挙げられ、これらのうちハロ
ゲン化物イオンが好ましく、特に塩化物イオンが好まし
い。
【0027】一般式(2)で表されるビニルベンジルホ
スホニウム塩系単量体の好適なものはトリアルキル−4
−ビニルベンジルホスホニウムクロライド(TRVB)
であり、その具体例としては、 トリブチル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロライ
ド(TBVB) トリヘキシル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロラ
イド(THVB) トリオクチル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロラ
イド(TOVB) トリエチル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロライ
ド トリプロピル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロラ
イド トリブチル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロライ
ド 等が挙げられる。それらの中で特に、トリブチル−4−
ビニルベンジルホスホニウムクロライド(TBVB)、
トリヘキシル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロラ
イド(THVB)、トリオクチル−4−ビニルベンジル
ホスホニウムクロライド(TOVB)が好ましい。
スホニウム塩系単量体の好適なものはトリアルキル−4
−ビニルベンジルホスホニウムクロライド(TRVB)
であり、その具体例としては、 トリブチル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロライ
ド(TBVB) トリヘキシル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロラ
イド(THVB) トリオクチル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロラ
イド(TOVB) トリエチル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロライ
ド トリプロピル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロラ
イド トリブチル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロライ
ド 等が挙げられる。それらの中で特に、トリブチル−4−
ビニルベンジルホスホニウムクロライド(TBVB)、
トリヘキシル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロラ
イド(THVB)、トリオクチル−4−ビニルベンジル
ホスホニウムクロライド(TOVB)が好ましい。
【0028】本発明の水溶性抗菌感温性樹脂は、上記一
般式(1)で表されるN−アルキル(メタ)アクリルア
ミドと、一般式(2)で表されるビニルベンジルホスホ
ニウム塩系単量体とをモノマー成分とし、重合開始剤の
存在下、溶媒中で該モノマー成分を共重合させた共重合
体を主成分として含有する。
般式(1)で表されるN−アルキル(メタ)アクリルア
ミドと、一般式(2)で表されるビニルベンジルホスホ
ニウム塩系単量体とをモノマー成分とし、重合開始剤の
存在下、溶媒中で該モノマー成分を共重合させた共重合
体を主成分として含有する。
【0029】下記に共重合の反応式を示す。
【0030】
【化7】
【0031】上記の共重合反応において、一般式(1)
および一般式(2)で表わされるモノマー成分の配合割
合は、モノマーの種類や樹脂の用途により異なり、任意
に設計できるが、通常N−アルキル(メタ)アクリルア
ミド100モルに対してビニルベンジルホスホニウム塩
系単量体0.5〜10モルの範囲であり、好ましくは、
N−アルキル(メタ)アクリルアミド100モルに対し
てビニルベンジルホスホニウム塩系単量体1〜5モルの
範囲が望ましい。
および一般式(2)で表わされるモノマー成分の配合割
合は、モノマーの種類や樹脂の用途により異なり、任意
に設計できるが、通常N−アルキル(メタ)アクリルア
ミド100モルに対してビニルベンジルホスホニウム塩
系単量体0.5〜10モルの範囲であり、好ましくは、
N−アルキル(メタ)アクリルアミド100モルに対し
てビニルベンジルホスホニウム塩系単量体1〜5モルの
範囲が望ましい。
【0032】この配合割合によれば、本発明の水溶性抗
菌感温性樹脂においては、含りん量がPとして0.1〜
4wt%、好ましくは0.1〜2wt%の範囲となり抗
菌性を発現することができる。
菌感温性樹脂においては、含りん量がPとして0.1〜
4wt%、好ましくは0.1〜2wt%の範囲となり抗
菌性を発現することができる。
【0033】ビニルベンジルホスホニウム塩系単量体が
0.5モル未満の場合は、樹脂の抗菌性が不十分とな
り、逆に上記ビニルベンジルホスホニウム塩系単量体の
含量が増加すると、凝集能および抗菌性も高くなるが、
10モルを超えるとあまり経済的ではない。
0.5モル未満の場合は、樹脂の抗菌性が不十分とな
り、逆に上記ビニルベンジルホスホニウム塩系単量体の
含量が増加すると、凝集能および抗菌性も高くなるが、
10モルを超えるとあまり経済的ではない。
【0034】また、必要に応じて他のビニルモノマー、
例えばアクリル酸、メタクリル酸およびそれらのアルキ
ルエステル等を適量使用することもできる。
例えばアクリル酸、メタクリル酸およびそれらのアルキ
ルエステル等を適量使用することもできる。
【0035】上記の共重合は、重合開始剤の存在下で行
なわれるが、重合開始剤としてはラジカル重合触媒を用
いればよいが、そのラジカル重合触媒としては、過酸化
水素、過酸化ベンゾイル、ベンゾイルパーオキサイド、
ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチル
パーオキシ−2−エチルヘキサネート、t−ブチルパー
オキシビバレート、t−ブチルパーオキシジイソブチレ
ート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネー
ト、ラウロイルパーオキサイド等の過酸化物、アゾビス
イソブチロニトリル、アゾビスイソバレリアル酸、アゾ
ビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−
アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩等のアゾ化合
物、過硫酸アンモニム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩等
のラジカル重合触媒や、これらと亜硫酸水素ナトリウ
ム、亜硫酸アンモニウム、L−アスコルビン酸、第一鉄
塩等の還元剤との組合わせによるレドックス系開始剤が
用いられる。
なわれるが、重合開始剤としてはラジカル重合触媒を用
いればよいが、そのラジカル重合触媒としては、過酸化
水素、過酸化ベンゾイル、ベンゾイルパーオキサイド、
ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチル
パーオキシ−2−エチルヘキサネート、t−ブチルパー
オキシビバレート、t−ブチルパーオキシジイソブチレ
ート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネー
ト、ラウロイルパーオキサイド等の過酸化物、アゾビス
イソブチロニトリル、アゾビスイソバレリアル酸、アゾ
ビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−
アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩等のアゾ化合
物、過硫酸アンモニム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩等
のラジカル重合触媒や、これらと亜硫酸水素ナトリウ
ム、亜硫酸アンモニウム、L−アスコルビン酸、第一鉄
塩等の還元剤との組合わせによるレドックス系開始剤が
用いられる。
【0036】重合系溶媒としては、例えばメタノール、
エタノール、アセトン、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、n−ヘキサン、シクロヘキ
サン等が挙げられ、これらは1種または2種以上を使用
することができる。
エタノール、アセトン、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、n−ヘキサン、シクロヘキ
サン等が挙げられ、これらは1種または2種以上を使用
することができる。
【0037】本発明において重合条件は、各種原料によ
って異なるが、重合温度は室温〜100℃、好ましくは
10〜80℃、重合時間は3〜48時間、好ましくは5
〜30時間である。重合終了後、必要に応じて精製、濃
縮して、共重合体が得られる。この共重合体の水溶液
は、本発明の水溶性抗菌感温性樹脂の水溶液として用い
られる。
って異なるが、重合温度は室温〜100℃、好ましくは
10〜80℃、重合時間は3〜48時間、好ましくは5
〜30時間である。重合終了後、必要に応じて精製、濃
縮して、共重合体が得られる。この共重合体の水溶液
は、本発明の水溶性抗菌感温性樹脂の水溶液として用い
られる。
【0038】かくして得られる本発明の水溶性抗菌感温
性樹脂は、様々な細菌類例えば大腸菌や黄色ブドウ球
菌、真菌類、藻類等に有効な抗菌性を示す。また、熱や
溶媒に対して極めて高い化学安定性を有する。また、本
発明の水溶性抗菌感温性樹脂は、水に溶解して水溶液と
なる。
性樹脂は、様々な細菌類例えば大腸菌や黄色ブドウ球
菌、真菌類、藻類等に有効な抗菌性を示す。また、熱や
溶媒に対して極めて高い化学安定性を有する。また、本
発明の水溶性抗菌感温性樹脂は、水に溶解して水溶液と
なる。
【0039】本発明の水溶性抗菌感温性樹脂は、水溶液
の状態で凝集剤として用いられる。水溶液中の水溶性抗
菌感温性樹脂の濃度は通常0.01〜1.0wt%、好
ましくは0.1〜0.5wt%の範囲が望ましい。本発
明の凝集剤は、特に水懸濁液に対し優れた凝集作用を有
する。
の状態で凝集剤として用いられる。水溶液中の水溶性抗
菌感温性樹脂の濃度は通常0.01〜1.0wt%、好
ましくは0.1〜0.5wt%の範囲が望ましい。本発
明の凝集剤は、特に水懸濁液に対し優れた凝集作用を有
する。
【0040】また、本発明の凝集剤には、上記の水溶性
抗菌感温性樹脂に、必要に応じて添加剤を添加すること
ができる。添加剤とては、例えば硫酸アルミニウム、ポ
リ塩化アルミニウム等が挙げられる。
抗菌感温性樹脂に、必要に応じて添加剤を添加すること
ができる。添加剤とては、例えば硫酸アルミニウム、ポ
リ塩化アルミニウム等が挙げられる。
【0041】本発明の水溶性抗菌感温性樹脂を含有する
凝集剤は、感温性と、優れた抗菌性を有するために、特
に特定の温度で凝集能を高めることができ、例えば食
品、病院、工業、農業等の細菌類が発生する懸濁溶液の
凝集剤として有用であり、例えばそれらの分野の細菌類
が発生する排水や汚水の処理を行う場合に、特定の温度
で凝集させることにより、効率の良い凝集剤として利用
できる。
凝集剤は、感温性と、優れた抗菌性を有するために、特
に特定の温度で凝集能を高めることができ、例えば食
品、病院、工業、農業等の細菌類が発生する懸濁溶液の
凝集剤として有用であり、例えばそれらの分野の細菌類
が発生する排水や汚水の処理を行う場合に、特定の温度
で凝集させることにより、効率の良い凝集剤として利用
できる。
【0042】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。
する。
【0043】(1)水溶性抗菌感温性樹脂(下記の略記
に示すTRVB−NIPAAm共重合体)の合成 3種のトリアルキル−4−ビニルベンジルホスホニウム
クロライド(以下、TRVBと略記す)、すなわち トリブチル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロライ
ド(以下、TBVBと略記する) トリヘキシル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロラ
イド(以下、THVBと略記する) トリオクチル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロラ
イド(以下、TOVBと略記する) とN−イソプロピルアクリルアミド(以下、NIPAA
mと記す)のモル比が、下記の表1に示す様に、TRV
B:NIPAAm=x:100(x=2,3,4,5、
NIPAAmの重量は2.263gに固定)となるよう
にそれぞれを精秤し、これをジメチルスルホキシド(D
MSOと記す)20mlに溶解させた。その溶液を重合
試験管に移し、重合開始剤としてα,α′−アゾビスイ
ソブチロニトリル(AIBNと記す)を加え、水浴中で
1時間窒素置換した。その後氷浴中で固化し、熔封後定
温振とう器(島津理化機器製、SBAC−31)を用い
て反応温度50℃で24時間振とうしながら重合を行っ
た。得られた共重合体を水−DMSO混合溶媒(TOV
B−NIPAAmはジエチルエーテル)中に沈殿させデ
カンテーションを行ない、さらに透析を行なうことで未
反応モノマーやDMSOを除去し、TRVB−NIPA
Am共重合体水溶液を得た。
に示すTRVB−NIPAAm共重合体)の合成 3種のトリアルキル−4−ビニルベンジルホスホニウム
クロライド(以下、TRVBと略記す)、すなわち トリブチル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロライ
ド(以下、TBVBと略記する) トリヘキシル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロラ
イド(以下、THVBと略記する) トリオクチル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロラ
イド(以下、TOVBと略記する) とN−イソプロピルアクリルアミド(以下、NIPAA
mと記す)のモル比が、下記の表1に示す様に、TRV
B:NIPAAm=x:100(x=2,3,4,5、
NIPAAmの重量は2.263gに固定)となるよう
にそれぞれを精秤し、これをジメチルスルホキシド(D
MSOと記す)20mlに溶解させた。その溶液を重合
試験管に移し、重合開始剤としてα,α′−アゾビスイ
ソブチロニトリル(AIBNと記す)を加え、水浴中で
1時間窒素置換した。その後氷浴中で固化し、熔封後定
温振とう器(島津理化機器製、SBAC−31)を用い
て反応温度50℃で24時間振とうしながら重合を行っ
た。得られた共重合体を水−DMSO混合溶媒(TOV
B−NIPAAmはジエチルエーテル)中に沈殿させデ
カンテーションを行ない、さらに透析を行なうことで未
反応モノマーやDMSOを除去し、TRVB−NIPA
Am共重合体水溶液を得た。
【0044】このTRVB−NIPAAm共重合体の合
成経路を下記に示す。また、TBVB−NIPAAm、
THVB−NIPAAm、TOVB−NIPAAmの配
合割合、および合成した共重合体の含りん量を表1に示
す。
成経路を下記に示す。また、TBVB−NIPAAm、
THVB−NIPAAm、TOVB−NIPAAmの配
合割合、および合成した共重合体の含りん量を表1に示
す。
【0045】リンの定量法 乾燥共重合体0.lgをケルダールフラスコに入れ濃硝
酸10mlを加えてロートを付け、弱火で突沸に注意し
ながら褐色の蒸気が白色になるまで加熱した。放冷後、
60%過塩素酸10mlを加え、弱火〜中火で共重合体
が分解するまで加熱した。分解後さらに2〜3時間加熱
を続け、放冷後ケルダールフラスコ内の溶液をすべて1
00mlメスフラスコに入れて、イオン交換水で標線ま
で合わせた。この溶液を50mlメスフラスコに10m
lとり、これにフェノールフタレイン一滴を加え、微紅
色を示すまで希アンモニア水(体積比でアンモニア水:
イオン交換水=1:4)を加えた。次に5mol/1硝
酸5ml、0.25%メタバナジン酸アンモニウム水溶
液5ml、5%モリブデン酸アンモニウム水溶液5ml
を順次加えイオン交換水で標線まで合わせた。この溶液
の440nmにおける吸光度を紫外可視分光光度計(S
IMADZU製 UVl60A)を用いて測定し、10
0ppmリン標準液から同様に調製した検量線を用い
て、リン含量を次式により求めた。
酸10mlを加えてロートを付け、弱火で突沸に注意し
ながら褐色の蒸気が白色になるまで加熱した。放冷後、
60%過塩素酸10mlを加え、弱火〜中火で共重合体
が分解するまで加熱した。分解後さらに2〜3時間加熱
を続け、放冷後ケルダールフラスコ内の溶液をすべて1
00mlメスフラスコに入れて、イオン交換水で標線ま
で合わせた。この溶液を50mlメスフラスコに10m
lとり、これにフェノールフタレイン一滴を加え、微紅
色を示すまで希アンモニア水(体積比でアンモニア水:
イオン交換水=1:4)を加えた。次に5mol/1硝
酸5ml、0.25%メタバナジン酸アンモニウム水溶
液5ml、5%モリブデン酸アンモニウム水溶液5ml
を順次加えイオン交換水で標線まで合わせた。この溶液
の440nmにおける吸光度を紫外可視分光光度計(S
IMADZU製 UVl60A)を用いて測定し、10
0ppmリン標準液から同様に調製した検量線を用い
て、リン含量を次式により求めた。
【0046】
【数1】 A:検量線から求めた測定液中のリンの含量(mg) V:試料溶液全量(ml) v:比色法に用いた試料溶液量(ml) W:測定に用いた乾燥共重合体の重量(g)
【0047】
【化8】
【0048】
【表1】
【0049】表1の結果から、仕込み比でTOVB:N
IPAAm=5:100の共重合体は水溶性を示さない
ことが認められる。これはホスホニウム基中のアルキル
鎖が長く、そのTOVBの仕込み比が多いため疎水性が
強くなったためと思われる。すべてのTRVBの場合に
おいて、TRVBの仕込み比が多くなるにつれてリン含
量が多くなっていることがわかる。また、THVB及び
TOVBを含む共重合体は仕込み比から計算した理論値
に近いリン含量を示していたが、TBVBを含む共重合
体は理論値の約2倍のリン含量を示していた。
IPAAm=5:100の共重合体は水溶性を示さない
ことが認められる。これはホスホニウム基中のアルキル
鎖が長く、そのTOVBの仕込み比が多いため疎水性が
強くなったためと思われる。すべてのTRVBの場合に
おいて、TRVBの仕込み比が多くなるにつれてリン含
量が多くなっていることがわかる。また、THVB及び
TOVBを含む共重合体は仕込み比から計算した理論値
に近いリン含量を示していたが、TBVBを含む共重合
体は理論値の約2倍のリン含量を示していた。
【0050】(2)TRVB−NIPAAm共重合体水
溶液の粘度測定 粘度測定法 0.3g/dlの共重合体水溶液を調製し、オストワル
ド粘度計を用いて共重合体水溶液の粘度を測定した。な
お、相対粘度は次式により算出した。
溶液の粘度測定 粘度測定法 0.3g/dlの共重合体水溶液を調製し、オストワル
ド粘度計を用いて共重合体水溶液の粘度を測定した。な
お、相対粘度は次式により算出した。
【0051】
【数2】ηrel=t/t0 ηrel:相対粘度 t0 :水の流下時間(sec) t:共重合体水溶液の流下時間(sec)
【0052】(2)−(a)水溶液粘度に及ぼすリン含
量の影響 表1に示すリン含量の異なる各々のTRVB−NIPA
Am共重合体水溶液(濃度0.3g/dl)の粘度を種
々の温度で測定した。
量の影響 表1に示すリン含量の異なる各々のTRVB−NIPA
Am共重合体水溶液(濃度0.3g/dl)の粘度を種
々の温度で測定した。
【0053】図1は、TBVB−NIPAAm共重合体
水溶液の相対粘度の測定結果を示す図である。図2は、
THVB−NIPAAm共重合体水溶液の相対粘度の測
定結果を示す図である。図3は、TOVB−NIPAA
m共重合体水溶液の相対粘度の測定結果を示す図であ
る。
水溶液の相対粘度の測定結果を示す図である。図2は、
THVB−NIPAAm共重合体水溶液の相対粘度の測
定結果を示す図である。図3は、TOVB−NIPAA
m共重合体水溶液の相対粘度の測定結果を示す図であ
る。
【0054】図1〜図3の結果から、共重合体水溶液の
相対粘度は温度の上昇とともに低下する傾向を示した
が、その低下の度合はTHVBを含む共重合体を除いて
仕込み比で2:100>3:100>4:100>5:
100共重合体の順、すなわちリン含量の増加とともに
小さくなる傾向にあった。曇点はリン含量の増加にとも
ない高温側ヘシフトしたが、これは高分子の水に対する
親水性の向上によるものと考えられる。一般に親水性の
低い高分子は脱水されやいため曇点を下げることが報告
されている。TRVB導入量の増加にともないホスホニ
ウム基量も増加するが、アルキル鎖による疎水性も強ま
ることで親水性の大きさは2:100>3:100>
4:100>5:100共重合体の順であると思われ
る。
相対粘度は温度の上昇とともに低下する傾向を示した
が、その低下の度合はTHVBを含む共重合体を除いて
仕込み比で2:100>3:100>4:100>5:
100共重合体の順、すなわちリン含量の増加とともに
小さくなる傾向にあった。曇点はリン含量の増加にとも
ない高温側ヘシフトしたが、これは高分子の水に対する
親水性の向上によるものと考えられる。一般に親水性の
低い高分子は脱水されやいため曇点を下げることが報告
されている。TRVB導入量の増加にともないホスホニ
ウム基量も増加するが、アルキル鎖による疎水性も強ま
ることで親水性の大きさは2:100>3:100>
4:100>5:100共重合体の順であると思われ
る。
【0055】(2)−(b)水溶液粘度に及ぼすアルキ
ル鎖長の影響 アルキル鎖長の異なるTRVB−NIPAAm共重合体
水溶液(濃度0.3g/dl)の粘度を種々の温度で測
定した。
ル鎖長の影響 アルキル鎖長の異なるTRVB−NIPAAm共重合体
水溶液(濃度0.3g/dl)の粘度を種々の温度で測
定した。
【0056】図4は、TRVB:NIPAAm=2:1
00の仕込み比から得られた共重合体水溶液の相対粘度
の測定結果を示す図である。図5は、TRVB:NIP
AAm=3:100の仕込み比から得られた共重合体水
溶液の相対粘度の測定結果を示す図である。図6は、T
RVB:NIPAAm=3:100の仕込み比から得ら
れた共重合体水溶液の相対粘度の測定結果を示す図であ
る。
00の仕込み比から得られた共重合体水溶液の相対粘度
の測定結果を示す図である。図5は、TRVB:NIP
AAm=3:100の仕込み比から得られた共重合体水
溶液の相対粘度の測定結果を示す図である。図6は、T
RVB:NIPAAm=3:100の仕込み比から得ら
れた共重合体水溶液の相対粘度の測定結果を示す図であ
る。
【0057】図4〜図6の結果から、いずれの温度でも
アルキル鎖長の短いものほど高い相対粘度を示す傾向が
見られた。また、いずれの共重合体水溶液の相対粘度も
温度の上昇とともに低下する傾向を示したが、その低下
の度合はTOVB>THVB>TBVB共重合体の順で
あり、とくにTBVB共重合体の低下の度合は小さかっ
た。曇点はアルキル鎖長が長いものほど高温側ヘシフト
した。アルキル鎖長が短かくなると親水性が強まるため
水溶液の粘度もTBVB>THVB>TOVB共重合体
の順であると思われる。
アルキル鎖長の短いものほど高い相対粘度を示す傾向が
見られた。また、いずれの共重合体水溶液の相対粘度も
温度の上昇とともに低下する傾向を示したが、その低下
の度合はTOVB>THVB>TBVB共重合体の順で
あり、とくにTBVB共重合体の低下の度合は小さかっ
た。曇点はアルキル鎖長が長いものほど高温側ヘシフト
した。アルキル鎖長が短かくなると親水性が強まるため
水溶液の粘度もTBVB>THVB>TOVB共重合体
の順であると思われる。
【0058】(3)TRVB−NIPAAm共重合体の
清澄能測定 清澄能測定は、下記の(a)〜(g)に示す諸条件(温
度、塩濃度など)を調整した500mg/lのカオリン
懸濁液300mlを300ml用ビーカーに入れて30
0rpmで撹拌しながら1000mg/lの濃度に調整
した共重合体水溶液を所定量添加し、2分間500rp
mで撹拌を行ない、つづいて15分間300rpmで撹
拌を行なったのち、2分間静置して、その上澄液を約5
mlとり、660nmにおける光透過率を紫外可視分光
光度計で測定した。
清澄能測定 清澄能測定は、下記の(a)〜(g)に示す諸条件(温
度、塩濃度など)を調整した500mg/lのカオリン
懸濁液300mlを300ml用ビーカーに入れて30
0rpmで撹拌しながら1000mg/lの濃度に調整
した共重合体水溶液を所定量添加し、2分間500rp
mで撹拌を行ない、つづいて15分間300rpmで撹
拌を行なったのち、2分間静置して、その上澄液を約5
mlとり、660nmにおける光透過率を紫外可視分光
光度計で測定した。
【0059】(3)−(a)清澄能に及ぼす開始剤量の
影響 開始剤(AIBN)量の異なるTRVB−NIPAAm
共重合体の清澄能を室温(22〜25℃)で測定した。
影響 開始剤(AIBN)量の異なるTRVB−NIPAAm
共重合体の清澄能を室温(22〜25℃)で測定した。
【0060】図7は、TBVB:NIPAAm=2:1
00の仕込み比から得られた共重合体の清澄能の測定結
果を示す図である。図8は、THVB:NIPAAm=
2:100の仕込み比から得られた共重合体の清澄能の
測定結果を示す図である。図9は、TOVB:NIPA
Am=2:100の仕込み比から得られた共重合体の清
澄能の測定結果を示す図である。
00の仕込み比から得られた共重合体の清澄能の測定結
果を示す図である。図8は、THVB:NIPAAm=
2:100の仕込み比から得られた共重合体の清澄能の
測定結果を示す図である。図9は、TOVB:NIPA
Am=2:100の仕込み比から得られた共重合体の清
澄能の測定結果を示す図である。
【0061】図7〜図9の結果から、横軸に共重合体添
加量をとった場合、上澄み透過率(清澄能)は極大値を
持つ凸曲線となった。これは極大までは共重合体による
橋架け吸着による凝集、それ以上では共重合体の飽和吸
着による凝集粒子の再分散が起こったためと考えられ
る。なお、清澄能の極大値における添加量を最適共重合
体添加量と示す。最適共重合体添加量における清澄能
は、TBVB、THVBおよびTOVBを含むいずれの
共重合体も、開始剤(AIBN)量の少ないものほど高
い清澄能を示した。通常、ラジカル重合では開始剤量が
少ない場合ほど高分子量のものが得られることが知られ
ている。この場合の凝集効果も分子量が大きいほど良好
であることを意味する。
加量をとった場合、上澄み透過率(清澄能)は極大値を
持つ凸曲線となった。これは極大までは共重合体による
橋架け吸着による凝集、それ以上では共重合体の飽和吸
着による凝集粒子の再分散が起こったためと考えられ
る。なお、清澄能の極大値における添加量を最適共重合
体添加量と示す。最適共重合体添加量における清澄能
は、TBVB、THVBおよびTOVBを含むいずれの
共重合体も、開始剤(AIBN)量の少ないものほど高
い清澄能を示した。通常、ラジカル重合では開始剤量が
少ない場合ほど高分子量のものが得られることが知られ
ている。この場合の凝集効果も分子量が大きいほど良好
であることを意味する。
【0062】なお、以後の清澄能測定は開始剤量AIB
N=100mgから得られた共重合体について検討し
た。
N=100mgから得られた共重合体について検討し
た。
【0063】(3)−(b)清澄能に及ばすリン含量の
影響 リン含量の異なるTRVB−NIPAAm共重合体の清
澄能を室温(22〜25℃)で測定した。なお、開始剤
量AIBN=100mgから得られた共重合体について
検討した。
影響 リン含量の異なるTRVB−NIPAAm共重合体の清
澄能を室温(22〜25℃)で測定した。なお、開始剤
量AIBN=100mgから得られた共重合体について
検討した。
【0064】図10は、TBVB−NIPAAm共重合
体の清澄能の測定結果を示す図である。図11は、TH
VB−NIPAAm共重合体の清澄能の測定結果を示す
図である。図12は、TOVB−NIPAAm共重合体
の清澄能の測定結果を示す図である。
体の清澄能の測定結果を示す図である。図11は、TH
VB−NIPAAm共重合体の清澄能の測定結果を示す
図である。図12は、TOVB−NIPAAm共重合体
の清澄能の測定結果を示す図である。
【0065】図10〜図12の結果から、リン含量の増
加にともない極大値における清澄能は低下した。最適共
重合体添加量はリン含量の増加にともない減少したが、
この減少は、後述の(3)−(d)に示す懸濁液中へ添
加されたホスホニウム基量に依存していることが確認で
きた。
加にともない極大値における清澄能は低下した。最適共
重合体添加量はリン含量の増加にともない減少したが、
この減少は、後述の(3)−(d)に示す懸濁液中へ添
加されたホスホニウム基量に依存していることが確認で
きた。
【0066】(3)−(c)清澄能に及ばすアルキル鎖
長の影響 アルキル鎖長の異なるTRVB−NIPAAm共重合体
の清澄能を室温(22〜25℃)で測定した。なお、開
始剤量AIBN=100mgから得られた共重合体につ
いて検討した。
長の影響 アルキル鎖長の異なるTRVB−NIPAAm共重合体
の清澄能を室温(22〜25℃)で測定した。なお、開
始剤量AIBN=100mgから得られた共重合体につ
いて検討した。
【0067】図13は、TRVB:NIPAAm=2:
100の仕込み比から得られた共重合体の清澄能の測定
結果を示す図である。図14は、TRVB:NIPAA
m=3:100の仕込み比から得られた共重合体の清澄
能の測定結果を示す図である。図15は、TRVB:N
IPAAm=4:100の仕込み比から得られた共重合
体の清澄能の測定結果を示す図である。
100の仕込み比から得られた共重合体の清澄能の測定
結果を示す図である。図14は、TRVB:NIPAA
m=3:100の仕込み比から得られた共重合体の清澄
能の測定結果を示す図である。図15は、TRVB:N
IPAAm=4:100の仕込み比から得られた共重合
体の清澄能の測定結果を示す図である。
【0068】図13〜図14の結果から、最適共重合体
添加量はアルキル鎖長の増加にともない増加したが、こ
の増加も後述の(3)−(d)に示す懸濁液中へ添加さ
れたホスホニウム基量に依存していることが確認でき
た。またアルキル鎖長の短いものほど極大における清澄
能は高くなった。アルキル鎖長が長いものほど疎水性が
増加するために清澄能が低下したと思われる。なお、以
後の清澄能測定は最適共重合体添加量で行なった。
添加量はアルキル鎖長の増加にともない増加したが、こ
の増加も後述の(3)−(d)に示す懸濁液中へ添加さ
れたホスホニウム基量に依存していることが確認でき
た。またアルキル鎖長の短いものほど極大における清澄
能は高くなった。アルキル鎖長が長いものほど疎水性が
増加するために清澄能が低下したと思われる。なお、以
後の清澄能測定は最適共重合体添加量で行なった。
【0069】(3)−(d)清澄能に及ぼす最適添加量
の影響 上述の(3)−(b)および(3)−(c)で示した清
澄能の凸曲線の極大における共重合体添加量(最適共重
合体添加量)にずれが生じる要因を検討した。図16
は、TRVB:NIPAAmの最適共重合体添加量と共
重合体のリン含量の関係を示す図である。
の影響 上述の(3)−(b)および(3)−(c)で示した清
澄能の凸曲線の極大における共重合体添加量(最適共重
合体添加量)にずれが生じる要因を検討した。図16
は、TRVB:NIPAAmの最適共重合体添加量と共
重合体のリン含量の関係を示す図である。
【0070】図16における最適リン添加量は表1に示
した共重合体のリン含量と最適添加量の積として算出し
た。それぞれのアルキル鎖長では共重合体のリン含量の
増加にともない共重合体最適添加量は減少しているが、
その積である最適リン添加量はほば一定となった。ま
た、アルキル鎖長が長くなるにつれて最適リン添加量は
若干減少しているが、これはアルキル鎖長もカオリン懸
濁粒子の凝集に関与していることを示唆する。
した共重合体のリン含量と最適添加量の積として算出し
た。それぞれのアルキル鎖長では共重合体のリン含量の
増加にともない共重合体最適添加量は減少しているが、
その積である最適リン添加量はほば一定となった。ま
た、アルキル鎖長が長くなるにつれて最適リン添加量は
若干減少しているが、これはアルキル鎖長もカオリン懸
濁粒子の凝集に関与していることを示唆する。
【0071】(3)−(e)清澄能に及ばす塩添加効果 TRVB:NIPAAm=2:100の仕込み比から得
られた共重合体について、NaClを共存させた場合の
清澄能を25℃で測定した。なお、測定は(3)−
(c)で示した清澄能の最適共重合体添加量で行なっ
た。
られた共重合体について、NaClを共存させた場合の
清澄能を25℃で測定した。なお、測定は(3)−
(c)で示した清澄能の最適共重合体添加量で行なっ
た。
【0072】図17は、TRVB:NIPAAm=2:
100の仕込み比から得られた共重合体のNaClを共
存させた場合の清澄能の測定結果を示す図である。
100の仕込み比から得られた共重合体のNaClを共
存させた場合の清澄能の測定結果を示す図である。
【0073】同一NaCl添加量ではアルキル鎖長の短
いTBVBを含む共重合体が高い清澄能を示す傾向にあ
り、同一アルキル鎖長ではNaC1が0.00lwt/
vol%付近で極大となり、それ以上の濃度では低下し
た。これは極大までは添加塩のイオンによる分散粒子の
脱水、電荷の中和による凝結が起こり凝集を向上させた
が、極大より高濃度域では共重合体の荷電が抑えられ収
縮するため凝集は抑制されたものと考えられる。
いTBVBを含む共重合体が高い清澄能を示す傾向にあ
り、同一アルキル鎖長ではNaC1が0.00lwt/
vol%付近で極大となり、それ以上の濃度では低下し
た。これは極大までは添加塩のイオンによる分散粒子の
脱水、電荷の中和による凝結が起こり凝集を向上させた
が、極大より高濃度域では共重合体の荷電が抑えられ収
縮するため凝集は抑制されたものと考えられる。
【0074】(3)−(f)清澄能の温度依存性に及ぼ
すリン含量の影響 リン含量の異なるTRVB−NIPAAm共重合体の清
澄能を種々の温度で測定した。なお、測定は(3)−
(b)で示した清澄能の最適共重合体添加量で行なっ
た。
すリン含量の影響 リン含量の異なるTRVB−NIPAAm共重合体の清
澄能を種々の温度で測定した。なお、測定は(3)−
(b)で示した清澄能の最適共重合体添加量で行なっ
た。
【0075】図18は、TBVB−NIPAAm共重合
体の清澄能の温度依存性の測定結果を示す図である。図
19は、THVB−NIPAAm共重合体の清澄能の温
度依存性の測定結果を示す図である。図20は、TOV
B−NIPAAm共重合体の清澄能の温度依存性の測定
結果を示す図である。
体の清澄能の温度依存性の測定結果を示す図である。図
19は、THVB−NIPAAm共重合体の清澄能の温
度依存性の測定結果を示す図である。図20は、TOV
B−NIPAAm共重合体の清澄能の温度依存性の測定
結果を示す図である。
【0076】図18〜図20の結果から、いずれの温度
でもリン含量の増加にともない、清澄能は低下する傾向
が見られた。清澄能は20〜25℃付近までは温度の上
昇とともに向上するが、それ以上では一端低下し、30
℃以上で再度上昇する傾向が見られた。これらの共重合
体は、温度の上昇とともに溶液粘度が低下することを図
1〜図3に述べたが、清澄能はこれらの傾向とは異なっ
ている。
でもリン含量の増加にともない、清澄能は低下する傾向
が見られた。清澄能は20〜25℃付近までは温度の上
昇とともに向上するが、それ以上では一端低下し、30
℃以上で再度上昇する傾向が見られた。これらの共重合
体は、温度の上昇とともに溶液粘度が低下することを図
1〜図3に述べたが、清澄能はこれらの傾向とは異なっ
ている。
【0077】(3)−(g)清澄能の温度依存性に及ば
すアルキル鎖長の影響 アルキル鎖長の異なるTRVB−NIPAAm共重合体
の清澄能を種々の温度で測定した。なお、測定は(3)
−(c)で示した清澄能の最適共重合体添加量で行なっ
た。
すアルキル鎖長の影響 アルキル鎖長の異なるTRVB−NIPAAm共重合体
の清澄能を種々の温度で測定した。なお、測定は(3)
−(c)で示した清澄能の最適共重合体添加量で行なっ
た。
【0078】図21は、TRVB:NIPAAm=2:
100の仕込み比から得られた共重合体の清澄能の温度
依存性の測定結果である。図22は、TRVB:NIP
AAm=3:100の仕込み比から得られた共重合体の
清澄能の温度依存性の測定結果である。図23は、TR
VB:NIPAAm=4:100の仕込み比から得られ
た共重合体の清澄能の温度依存性の測定結果である。
100の仕込み比から得られた共重合体の清澄能の温度
依存性の測定結果である。図22は、TRVB:NIP
AAm=3:100の仕込み比から得られた共重合体の
清澄能の温度依存性の測定結果である。図23は、TR
VB:NIPAAm=4:100の仕込み比から得られ
た共重合体の清澄能の温度依存性の測定結果である。
【0079】図21〜図23の結果から、いずれの温度
でもアルキル鎖長の短いものほど高い清澄能を示す傾向
が見られた。清澄能は20〜25℃付近までは温度の上
昇とともに向上するが、それ以上では一端低下し、30
℃以上で再度上昇する傾向が見られた。25℃以上では
TBVBを含む共重合体は他に比べて特に高い清澄能を
示した。これは図4〜図6に示したように、TBVBを
含む共重合体の溶液粘度が25℃以上でも低下しないこ
とと対応しており、溶液中で広がりの大きい共重合体ほ
ど凝集能が高いことを示唆する。
でもアルキル鎖長の短いものほど高い清澄能を示す傾向
が見られた。清澄能は20〜25℃付近までは温度の上
昇とともに向上するが、それ以上では一端低下し、30
℃以上で再度上昇する傾向が見られた。25℃以上では
TBVBを含む共重合体は他に比べて特に高い清澄能を
示した。これは図4〜図6に示したように、TBVBを
含む共重合体の溶液粘度が25℃以上でも低下しないこ
とと対応しており、溶液中で広がりの大きい共重合体ほ
ど凝集能が高いことを示唆する。
【0080】(4)TRVB−NIPAAm共重合体の
沈降能測定 沈降速度 所定の温度で目盛付試験管(内径16.2mm×全長1
80mm)にカオリン1.5g及び1000mg/lの
濃度に調整した共重合体水溶液を所定量添加し全量を3
0mlとし、25回転倒して十分に混合させたのち垂直
に立て、沈降物界面が液面から7ml沈降した地点か
ら、さらに5ml沈降するまでの時間を測定した。
沈降能測定 沈降速度 所定の温度で目盛付試験管(内径16.2mm×全長1
80mm)にカオリン1.5g及び1000mg/lの
濃度に調整した共重合体水溶液を所定量添加し全量を3
0mlとし、25回転倒して十分に混合させたのち垂直
に立て、沈降物界面が液面から7ml沈降した地点か
ら、さらに5ml沈降するまでの時間を測定した。
【0081】沈降体積および光透過率 所定の温度で目盛付試験管(内径16.2mm×全長1
80mm)にカオリン1.5g及び1000mg/lの
濃度に調整した共重合体水溶液を所定量添加し全量を3
0mlとし、25回転倒して十分に混合させたのち垂直
に立て、1時間後の試験管下端から沈降物界面までの体
積を測定した。また、沈降体積の測定と同時に上澄液を
約5mlとり、660nmにおける光透過率を紫外可視
分光光度計で測定した。
80mm)にカオリン1.5g及び1000mg/lの
濃度に調整した共重合体水溶液を所定量添加し全量を3
0mlとし、25回転倒して十分に混合させたのち垂直
に立て、1時間後の試験管下端から沈降物界面までの体
積を測定した。また、沈降体積の測定と同時に上澄液を
約5mlとり、660nmにおける光透過率を紫外可視
分光光度計で測定した。
【0082】(4)−(a)沈降能に及ばすリン含量の
影響 リン含量の異なるTRVB−NIPAAm共重合体の沈
降能を25℃で測定した。
影響 リン含量の異なるTRVB−NIPAAm共重合体の沈
降能を25℃で測定した。
【0083】図24は、TBVB−NIPAAm共重合
体を添加した場合のカオリン懸濁液の光透過率を示す図
である。図25は、TBVB−NIPAAm共重合体を
添加した場合のカオリン懸濁液のカオリンの沈降速度を
示す図である。図26は、TBVB−NIPAAm共重
合体を添加した場合のカオリン懸濁液のカオリンの沈降
体積を示す図である。
体を添加した場合のカオリン懸濁液の光透過率を示す図
である。図25は、TBVB−NIPAAm共重合体を
添加した場合のカオリン懸濁液のカオリンの沈降速度を
示す図である。図26は、TBVB−NIPAAm共重
合体を添加した場合のカオリン懸濁液のカオリンの沈降
体積を示す図である。
【0084】図24〜図26の結果から、光透過率、沈
降速度、および沈降体積はポリマー添加量が約0.2w
t%/カオリン付近で極大値を持つ凸曲線となった。こ
のことはTRVB−NIPAAm共重合体が水溶液状態
では通常の水溶性高分子凝集剤と全く同様の凝集機構、
つまり、約0.2wt%/カオリンまではポリマー分子
による橋架け吸着による凝集、約0.2wt%/カオリ
ン以上では共重合体の飽和吸着による凝集粒子の再分散
が起こっていることを示す。
降速度、および沈降体積はポリマー添加量が約0.2w
t%/カオリン付近で極大値を持つ凸曲線となった。こ
のことはTRVB−NIPAAm共重合体が水溶液状態
では通常の水溶性高分子凝集剤と全く同様の凝集機構、
つまり、約0.2wt%/カオリンまではポリマー分子
による橋架け吸着による凝集、約0.2wt%/カオリ
ン以上では共重合体の飽和吸着による凝集粒子の再分散
が起こっていることを示す。
【0085】また、光透過率は約0.3wt%/カオリ
ン付近より急激な低下が見られるのに対し、(3)−
(b)で示した清澄能では500mg/lのカオリン懸
濁液に対して約1.5mg/lから透過率の低下が見ら
れた。この約1.5mg/lという濃度は、実際の凝集
系におけるポリマー添加量に換算すれば約0.3wt%
/カオリンに相当する。したがってTRVB−NIPA
Am共重合体の最適添加量はカオリン濃度に依存せず約
0.3wt%/カオリンであることが分かった。
ン付近より急激な低下が見られるのに対し、(3)−
(b)で示した清澄能では500mg/lのカオリン懸
濁液に対して約1.5mg/lから透過率の低下が見ら
れた。この約1.5mg/lという濃度は、実際の凝集
系におけるポリマー添加量に換算すれば約0.3wt%
/カオリンに相当する。したがってTRVB−NIPA
Am共重合体の最適添加量はカオリン濃度に依存せず約
0.3wt%/カオリンであることが分かった。
【0086】また、同一アルキル鎖ではリン含量の増加
にともない最適添加量時の光透過率は低下し、沈降速度
は遅くなり、沈降体積は大きくなる傾向が確認できた。
沈降速度が平均的凝集粒子の密度、沈降体積が凝集粒子
の大きさおよびパッキング(Packing)状態、上
澄みの光透過率が凝集されなかった粒子と、それぞれ測
定された対象が異なるため、凝集効果の大小関係に異な
った結果が得られたと考えられる。
にともない最適添加量時の光透過率は低下し、沈降速度
は遅くなり、沈降体積は大きくなる傾向が確認できた。
沈降速度が平均的凝集粒子の密度、沈降体積が凝集粒子
の大きさおよびパッキング(Packing)状態、上
澄みの光透過率が凝集されなかった粒子と、それぞれ測
定された対象が異なるため、凝集効果の大小関係に異な
った結果が得られたと考えられる。
【0087】(4)−(b)沈降能に及ばすアルキル鎖
長の影響 アルキル鎖長の異なるTRVB−NIPAAm共重合体
の沈降能を25℃で測定した。
長の影響 アルキル鎖長の異なるTRVB−NIPAAm共重合体
の沈降能を25℃で測定した。
【0088】図27は、TRVB:NIPAAm=3:
100の仕込み比から得られた共重合体を添加した場合
のカオリン懸濁液の光透過率を示す図である。図28
は、TRVB:NIPAAm=3:100の仕込み比か
ら得られた共重合体を添加した場合のカオリンの沈降速
度を示す図である。図29は、TRVB:NIPAAm
=3:100の仕込み比から得られた共重合体を添加し
た場合のカオリンの沈降体積を示す図である。
100の仕込み比から得られた共重合体を添加した場合
のカオリン懸濁液の光透過率を示す図である。図28
は、TRVB:NIPAAm=3:100の仕込み比か
ら得られた共重合体を添加した場合のカオリンの沈降速
度を示す図である。図29は、TRVB:NIPAAm
=3:100の仕込み比から得られた共重合体を添加し
た場合のカオリンの沈降体積を示す図である。
【0089】図27〜図29の結果から、アルキル鎖長
の長いものほど最適添加量以上での光透過率は大きく、
沈降速度は速くなり、沈降体積は大きくなる傾向が確認
できた。カオリンの沈降体積は、測定された全ての添加
範囲で、アルキル鎖長の長いホスホニウム基を含む共重
合体ほど大きかった。TBVBを含む共重合体は密度の
高いカオリンフロックを形成するので早く沈降し、清澄
能は高いが、沈降容積は小さいことがわかった。
の長いものほど最適添加量以上での光透過率は大きく、
沈降速度は速くなり、沈降体積は大きくなる傾向が確認
できた。カオリンの沈降体積は、測定された全ての添加
範囲で、アルキル鎖長の長いホスホニウム基を含む共重
合体ほど大きかった。TBVBを含む共重合体は密度の
高いカオリンフロックを形成するので早く沈降し、清澄
能は高いが、沈降容積は小さいことがわかった。
【0090】(5)以上の総括 長さの異なるアルキル鎖を有するホスホニウム塩モノマ
ーTRVBと感温性を示すNIPAAmの共重合により
感温性を有するカチオン性の水溶性TRVB−NIPA
Am共重合体が得られた。
ーTRVBと感温性を示すNIPAAmの共重合により
感温性を有するカチオン性の水溶性TRVB−NIPA
Am共重合体が得られた。
【0091】共重合体水溶液の相対粘度は温度の上昇と
ともに低下する傾向を示した。その低下の度合は同一仕
込み比ではアルキル鎖長の長いTRVBを含む共重合体
ほど、また同一アルキル鎖をもつ共重合体ではその含量
の小さいものほど大きかった。相転移温度(曇点)は同
一共重合体濃度ではホスホニウム基含量の増加、ホスホ
ニウム基のアルキル鎖長の減少とともに32℃より高温
側ヘシフトした。
ともに低下する傾向を示した。その低下の度合は同一仕
込み比ではアルキル鎖長の長いTRVBを含む共重合体
ほど、また同一アルキル鎖をもつ共重合体ではその含量
の小さいものほど大きかった。相転移温度(曇点)は同
一共重合体濃度ではホスホニウム基含量の増加、ホスホ
ニウム基のアルキル鎖長の減少とともに32℃より高温
側ヘシフトした。
【0092】これらの共重合体によるカオリン懸濁液の
凝集を検討した。清澄能は、共重合体中のホスホニウム
基含量の減少、ホスホニウム基中のアルキル鎖長の減少
とともに向上した。最適共重合体添加量は、同一アルキ
ル鎖をもつTRVBを含む共重合体ではその仕込み比の
増加にともない減少し、同一仕込み比で得られた共重合
体ではホスホニウム基中のアルキル鎖長の短かいものほ
ど減少した。共重合体のホスホニウム基含量と最適共重
合体添加量の積として算出した最適ホスホニウム基添加
量はそれぞれのアルキル鎖をもつホスホニウム基におい
て、仕込み比に依存せずほば一定となった。
凝集を検討した。清澄能は、共重合体中のホスホニウム
基含量の減少、ホスホニウム基中のアルキル鎖長の減少
とともに向上した。最適共重合体添加量は、同一アルキ
ル鎖をもつTRVBを含む共重合体ではその仕込み比の
増加にともない減少し、同一仕込み比で得られた共重合
体ではホスホニウム基中のアルキル鎖長の短かいものほ
ど減少した。共重合体のホスホニウム基含量と最適共重
合体添加量の積として算出した最適ホスホニウム基添加
量はそれぞれのアルキル鎖をもつホスホニウム基におい
て、仕込み比に依存せずほば一定となった。
【0093】各組成のTRVB−NIPAAm共重合体
の最適共重合体添加量における清澄能を温度を変えて測
定した結果、20〜25℃までは温度の上昇とともに向
上したが、それ以上では一端低下し、30℃以上で再度
上昇した。NaClを含むカオリン懸濁液の凝集ではN
aClが0.00lwt/vol%において清澄能は極
大となり、それ以上の濃度では低下した。
の最適共重合体添加量における清澄能を温度を変えて測
定した結果、20〜25℃までは温度の上昇とともに向
上したが、それ以上では一端低下し、30℃以上で再度
上昇した。NaClを含むカオリン懸濁液の凝集ではN
aClが0.00lwt/vol%において清澄能は極
大となり、それ以上の濃度では低下した。
【0094】沈降体積の大きさは同一アルキル鎖のホス
ホニウム基をもつ共重合体ではその導入量の大きいもの
ほど、また同一仕込み比で得られた共重合体ではホスホ
ニウム基のアルキル鎖長の長いものほど大きくなること
がわかった。
ホニウム基をもつ共重合体ではその導入量の大きいもの
ほど、また同一仕込み比で得られた共重合体ではホスホ
ニウム基のアルキル鎖長の長いものほど大きくなること
がわかった。
【0095】(6)抗菌活性試験 グラム陽性菌の代表として、スタフィロコッカス・オ
ーレウス(Staphylococcus aureu
s)IFOl2732に対して、下記の表2に示す試料
1〜3を、下記の表3に示した濃度および作用時間で作
用させた。得られた抗菌活性の結果を表3に示す。
ーレウス(Staphylococcus aureu
s)IFOl2732に対して、下記の表2に示す試料
1〜3を、下記の表3に示した濃度および作用時間で作
用させた。得られた抗菌活性の結果を表3に示す。
【0096】グラム陰性菌の代表として、エシエリア
・コリ(Escherichia coli)IFO3
806に対して、下記の表2に示す試料1〜3を、下記
の表4に示した濃度および作用時間で作用させた。得ら
れた抗菌活性の結果を表4に示す。
・コリ(Escherichia coli)IFO3
806に対して、下記の表2に示す試料1〜3を、下記
の表4に示した濃度および作用時間で作用させた。得ら
れた抗菌活性の結果を表4に示す。
【0097】なお、各々の抗菌活性の評価は、下記の溶
液希釈法で行なった。 溶液希釈法:生理食塩水l8ml中に、lml当たり
106 個の菌2mlを摂取し、試料1〜3の各試料を3
0℃にて表3および表4に示した濃度および作用時間で
作用させ、その後の菌数を測定した。接触時間に対し、
菌数の減少が著しいほど殺菌活性が強いことを示す。表
中の数字は菌数(個/ml)を示す。
液希釈法で行なった。 溶液希釈法:生理食塩水l8ml中に、lml当たり
106 個の菌2mlを摂取し、試料1〜3の各試料を3
0℃にて表3および表4に示した濃度および作用時間で
作用させ、その後の菌数を測定した。接触時間に対し、
菌数の減少が著しいほど殺菌活性が強いことを示す。表
中の数字は菌数(個/ml)を示す。
【0098】
【表2】
【0099】
【表3】
【0100】
【表4】
【0101】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の水溶性抗菌
感温性樹脂によれば、特定の温度で優れた凝集作用を有
し、さらに且つ短時間の接触で十分な抗菌効果を有する
優れた効果が得られる。また、上記の水溶性抗菌感温性
樹脂を用いることにより、特定の温度で優れた凝集作用
を有する抗菌性の凝集剤を得ることができる効果が得ら
れる。
感温性樹脂によれば、特定の温度で優れた凝集作用を有
し、さらに且つ短時間の接触で十分な抗菌効果を有する
優れた効果が得られる。また、上記の水溶性抗菌感温性
樹脂を用いることにより、特定の温度で優れた凝集作用
を有する抗菌性の凝集剤を得ることができる効果が得ら
れる。
【図1】TBVB−NIPAAm共重合体水溶液の相対
粘度の測定結果を示す図である。
粘度の測定結果を示す図である。
【図2】THVB−NIPAAm共重合体水溶液の相対
粘度の測定結果を示す図である。
粘度の測定結果を示す図である。
【図3】TOVB−NIPAAm共重合体水溶液の相対
粘度の測定結果を示す図である。
粘度の測定結果を示す図である。
【図4】TRVB:NIPAAm=2:100の仕込み
比から得られた共重合体水溶液の相対粘度の測定結果を
示す図である。
比から得られた共重合体水溶液の相対粘度の測定結果を
示す図である。
【図5】TRVB:NIPAAm=3:100の仕込み
比から得られた共重合体水溶液の相対粘度の測定結果を
示す図である。
比から得られた共重合体水溶液の相対粘度の測定結果を
示す図である。
【図6】TRVB:NIPAAm=3:100の仕込み
比から得られた共重合体水溶液の相対粘度の測定結果を
示す図である。
比から得られた共重合体水溶液の相対粘度の測定結果を
示す図である。
【図7】TBVB:NIPAAm=2:100の仕込み
比から得られた共重合体の清澄能の測定結果を示す図で
ある。
比から得られた共重合体の清澄能の測定結果を示す図で
ある。
【図8】THVB:NIPAAm=2:100の仕込み
比から得られた共重合体の清澄能の測定結果を示す図で
ある。
比から得られた共重合体の清澄能の測定結果を示す図で
ある。
【図9】TOVB:NIPAAm=2:100の仕込み
比から得られた共重合体の清澄能の測定結果を示す図で
ある。
比から得られた共重合体の清澄能の測定結果を示す図で
ある。
【図10】TBVB−NIPAAm共重合体の清澄能の
測定結果を示す図である。
測定結果を示す図である。
【図11】THVB−NIPAAm共重合体の清澄能の
測定結果を示す図である。
測定結果を示す図である。
【図12】TOVB−NIPAAm共重合体の清澄能の
測定結果を示す図である。
測定結果を示す図である。
【図13】TRVB:NIPAAm=2:100の仕込
み比から得られた共重合体の清澄能の測定結果を示す図
である。
み比から得られた共重合体の清澄能の測定結果を示す図
である。
【図14】TRVB:NIPAAm=3:100の仕込
み比から得られた共重合体の清澄能の測定結果を示す図
である。
み比から得られた共重合体の清澄能の測定結果を示す図
である。
【図15】TRVB:NIPAAm=4:100の仕込
み比から得られた共重合体の清澄能の測定結果を示す図
である。
み比から得られた共重合体の清澄能の測定結果を示す図
である。
【図16】TRVB:NIPAAmの最適共重合体添加
量と共重合体のリン含量の関係を示す図である。
量と共重合体のリン含量の関係を示す図である。
【図17】TRVB:NIPAAm=2:100の仕込
み比から得られた共重合体のNaClを共存させた場合
の清澄能の測定結果を示す図である。
み比から得られた共重合体のNaClを共存させた場合
の清澄能の測定結果を示す図である。
【図18】TBVB−NIPAAm共重合体の清澄能の
温度依存性の測定結果を示す図である。
温度依存性の測定結果を示す図である。
【図19】THVB−NIPAAm共重合体の清澄能の
温度依存性の測定結果を示す図である。
温度依存性の測定結果を示す図である。
【図20】TOVB−NIPAAm共重合体の清澄能の
温度依存性の測定結果を示す図である。
温度依存性の測定結果を示す図である。
【図21】TRVB:NIPAAm=2:100の仕込
み比から得られた共重合体の清澄能の温度依存性の測定
結果である。
み比から得られた共重合体の清澄能の温度依存性の測定
結果である。
【図22】TRVB:NIPAAm=3:100の仕込
み比から得られた共重合体の清澄能の温度依存性の測定
結果である。
み比から得られた共重合体の清澄能の温度依存性の測定
結果である。
【図23】TRVB:NIPAAm=4:100の仕込
み比から得られた共重合体の清澄能の温度依存性の測定
結果である。
み比から得られた共重合体の清澄能の温度依存性の測定
結果である。
【図24】TBVB−NIPAAm共重合体を添加した
場合のカオリン懸濁液の光透過率を示す図である。
場合のカオリン懸濁液の光透過率を示す図である。
【図25】TBVB−NIPAAm共重合体を添加した
場合のカオリン懸濁液のカオリンの沈降速度を示す図で
ある。
場合のカオリン懸濁液のカオリンの沈降速度を示す図で
ある。
【図26】TBVB−NIPAAm共重合体を添加した
場合のカオリン懸濁液のカオリンの沈降体積を示す図で
ある。
場合のカオリン懸濁液のカオリンの沈降体積を示す図で
ある。
【図27】TRVB:NIPAAm=3:100の仕込
み比から得られた共重合体を添加した場合のカオリン懸
濁液の光透過率を示す図である。
み比から得られた共重合体を添加した場合のカオリン懸
濁液の光透過率を示す図である。
【図28】TRVB:NIPAAm=3:100の仕込
み比から得られた共重合体を添加した場合のカオリンの
沈降速度を示す図である。
み比から得られた共重合体を添加した場合のカオリンの
沈降速度を示す図である。
【図29】TRVB:NIPAAm=3:100の仕込
み比から得られた共重合体を添加した場合のカオリンの
沈降体積を示す図である。
み比から得られた共重合体を添加した場合のカオリンの
沈降体積を示す図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1 は水素原子またはメチル基を示し、R2 、
R3 は水素原子または炭素数1〜6の直鎖状または分岐
状のアルキル基を示す。ただし、R2 、R3 は同時に水
素原子であることはない。)で表されるN−アルキル
(メタ)アクリルアミドと、下記一般式(2) 【化2】 (式中、R4 、R5 、R6 は炭素数1〜8の直鎖状また
は分岐状のアルキル基を示し、X- はアニオンを示し、
nは1以上の整数を示す。)で表されるビニルベンジル
ホスホニウム塩系単量体との共重合体を含有することを
特徴とする水溶性抗菌感温性樹脂。 - 【請求項2】 前記一般式(1)で示されるN−アルキ
ル(メタ)アクリルアミドが、N−イソプロピルアクリ
ルアミドである請求項1記載の水溶性抗菌感温性樹脂。 - 【請求項3】 前記一般式(2)で示されるビニルベン
ジルホスホニウム塩系単量体が、トリブチル−4−ビニ
ルベンジルホスホニウムクロライド、トリヘキシル−4
−ビニルベンジルホスホニウムクロライドおよびトリオ
クチル−4−ビニルベンジルホスホニウムクロライドか
ら選ばれた少なくとも1種のホスホニウム塩である請求
項1記載の水溶性抗菌感温性樹脂。 - 【請求項4】 前記共重合体中の含リン量がPとして
0.1〜4wt%である請求項1乃至3のいずれかの項
に記載の水溶性抗菌感温性樹脂。 - 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかの項に記載の
水溶性抗菌感温性樹脂を含有することを特徴とする凝集
剤。 - 【請求項6】 水懸濁液に対し凝集作用を有する請求項
5記載の凝集剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18714597A JP3682745B2 (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | 水溶性抗菌感温性樹脂および凝集剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18714597A JP3682745B2 (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | 水溶性抗菌感温性樹脂および凝集剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1121322A true JPH1121322A (ja) | 1999-01-26 |
JP3682745B2 JP3682745B2 (ja) | 2005-08-10 |
Family
ID=16200919
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18714597A Expired - Fee Related JP3682745B2 (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | 水溶性抗菌感温性樹脂および凝集剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3682745B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012170871A (ja) * | 2011-02-21 | 2012-09-10 | Hiroshima Univ | 懸濁液の固形分分離方法 |
-
1997
- 1997-06-30 JP JP18714597A patent/JP3682745B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012170871A (ja) * | 2011-02-21 | 2012-09-10 | Hiroshima Univ | 懸濁液の固形分分離方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3682745B2 (ja) | 2005-08-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
RU2040528C1 (ru) | Способ получения водорастворимого катионного полимерного флокулянта | |
CN101500677B (zh) | 凝集剂组合物及其制造方法 | |
JP5366301B2 (ja) | 粉末状イオン性水溶性高分子およびその用途 | |
JP4167969B2 (ja) | 凝集処理剤及びその使用方法 | |
EP1236748A1 (en) | Polymer flocculents and preparation thereof | |
JP6465435B2 (ja) | 油中水型エマルジョン凝集処理剤を用いた汚泥の脱水方法 | |
JP3247795B2 (ja) | 両性高分子汚泥脱水剤及びこれを用いた汚泥脱水方法 | |
EP3805164A1 (en) | Sludge dehydration agent and sludge dehydration method | |
JP5641642B2 (ja) | 汚泥の濃縮方法 | |
JP6737439B2 (ja) | 汚泥脱水剤及び汚泥脱水方法 | |
WO2018168447A1 (ja) | 汚泥脱水剤及び汚泥脱水方法 | |
JP3682745B2 (ja) | 水溶性抗菌感温性樹脂および凝集剤 | |
JP5729717B2 (ja) | 汚泥の濃縮方法 | |
CN101522582B (zh) | 污水污泥的脱水方法 | |
Avci et al. | New cationic polyelectrolytes for flocculation processes of baker's yeast waste water | |
JP5995534B2 (ja) | 凝集処理剤および排水処理方法 | |
JP2012170943A (ja) | 汚泥脱水剤および汚泥脱水処理方法 | |
Yoo et al. | Characterization of stimuli‐sensitive polymers for biomedical applications | |
JP5709257B2 (ja) | 汚泥処理剤および汚泥脱水処理方法 | |
JP2000007737A (ja) | 水溶性抗菌感温性樹脂および凝集剤 | |
JP6590731B2 (ja) | 活性汚泥沈降方法 | |
JPH08269111A (ja) | ポリマー粒子分散液の製造方法、ポリマー粒子の精製方法およびポリマーの変性方法 | |
JP2001031723A (ja) | 水溶性感温性樹脂および凝集剤 | |
JP5940881B2 (ja) | 両性高分子凝集剤及びその製造方法並びにこれを用いる汚泥の脱水方法 | |
JPS5828284B2 (ja) | 水溶性カチオン重合体の製造法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050510 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Effective date: 20050518 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Effective date: 20050518 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |