JPH11212378A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH11212378A
JPH11212378A JP10029354A JP2935498A JPH11212378A JP H11212378 A JPH11212378 A JP H11212378A JP 10029354 A JP10029354 A JP 10029354A JP 2935498 A JP2935498 A JP 2935498A JP H11212378 A JPH11212378 A JP H11212378A
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transfer
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belt
color
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JP10029354A
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English (en)
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Shinichi Namekata
伸一 行方
Shin Kayahara
伸 茅原
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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  • Color Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ニップ対向部の中間転写ベルトの非転写面に
接触する除電部材を有し、部分画像を中間転写ベルトに
順次転写して完成画像を形成させる画像形成装置におい
て、過度の転写電界を発生させることなく、トナー像の
プレ転写を防止することができる画像形成装置を提供す
る。 【解決手段】 偏心カム103cにより除電ブラシを中
間転写ベルト19と接触・離間させることで、中間転写
ベルト19を接地状態と非接地状態とで切り替える構
成、又は、除電スイッチ103dにより中間転写ベルト
19を接地状態とフロート状態とで切り替える構成とし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファクシミリ、複
写機、プリンタ等の画像形成装置に係り、詳しくは、中
間転写ベルトの除電手段の改良に関するものである。
【従来の技術】従来、合成画像の形成が可能な画像形成
装置、とりわけフルカラー画像形成装置においては、像
担持体である感光体の表面に色分解トナー像等の分解画
像を形成させ、この分解画像を、転写電界の電気的力の
付与により順次、中間転写ベルト表面に重ね合わせ転写
してフルカラー画像等の合成画像を形成させる一次転写
行程と、この合成画像を一括して転写紙上に転写する二
次転写行程とを行うことで、転写紙上に合成画像を形成
させるものが広く利用されてきた。そして、転写電界発
生手段としての電荷付与手段から付与される転写電荷を
除電を簡易化すべく、中間転写ベルトを、少なくとも2
層以上で形成し、且つ、非転写面側の層を中抵抗(10
8〜1013Ωcm又は107〜1012Ω/cm2)の材質
からなる中抵抗層で、転写面側の層を高抵抗の材質から
なる高抵抗層で、構成している。
【0002】しかし、かかる構成の画像形成装置では、
感光体表面と中間転写ベルト表面との接触部(ニップ)
よりも両表面の移動方向上流側で、トナーを飛翔させて
しまう、いわゆるプレ転写を生じさせる(以下、この上
流側を入り口側と、これとは反対側、即ち、下流側を出
口側と、それぞれ称する)。図1(a)は、上記構成の
画像形成装置におけるプレ転写を説明する説明図であ
る。図中、9は感光体を、19は中間転写ベルトを、1
00は電荷付与手段を有する出口バイアスローラを、1
01は電荷接地手段を有する入り口アースローラを、L
1はニップ領域を、L2はプレ転写領域を、斜線で示さ
れる三角形は転写電荷の電位勾配をそれぞれ示す。図示
のように上記構成の画像形成装置では、出口バイアスロ
ーラから付与される転写電荷により、ニップ部を介し
て、入り口側から出口側に向けて上昇する電位勾配が形
成される。この電位勾配は、ニップ部のみならず入り口
側においても感光体表面のトナー像に電気的な力を付与
し、一部のトナーを飛翔・プレ転写させる。そして、こ
のようなプレ転写が発生すると、トナーの転写位置をず
らしてしまい、文字や線の滲み等として不具合を生じて
しまう。
【0003】そこで、本出願人は、特願平9−1501
97号において、上記高抵抗層を介してニップ中間部と
対向する中間転写ベルトの非転写面に、接地による除電
部材としての除電ブラシを設けた画像形成装置を提案し
た。この画像形成装置によれば、電荷付与手段からの電
荷をニップ中間部でアースすることにより、ニップ入り
口側に電位勾配を発生させないので、プレ転写を防止す
ることができる。図1(b)は、上記特願平9−150
197号の複写機におけるニップ周辺の電位状態を説明
する説明図である。図示のように、この画像形成装置に
おける上記電位勾配は、除電ブラシの接地によってニッ
プ中間部から出口バイアスローラに向けて上昇し、入り
口側に形成されることがない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特願平9−
150197号の画像形成装置は、従来のものに比べ
て、フルカラー画像の品質、とりわけ色合いや画像濃度
の変化が大きいという不具合があった。そこで、本発明
者らは、この不具合を解消すべく鋭意研究を行った結
果、上記除電ブラシがトナー像の転写不足を招来してい
たことを解明した。
【0005】中間転写ベルトに部分画像を順次重ね合わ
せる構成の画像形成装置は、該重ね合わせ毎にニップ出
口側における上記高抵抗層の転写面をトナーとは逆極性
(以下、単に逆極性と称する)にチャージアップさせ
る。このチャージアップはニップ出口側における放電に
起因するものである。そして、チャージアップされた上
記高抵抗層が再びニップ部を通過されると、上記逆極性
の電荷がトナー像に付与される電気的転写力を抑制して
転写不足を招来する。そこで、この転写不足を防止する
ため、チャージアップの分だけ、あるいは、多少の余裕
を考慮して、トナー像の重ね合わせ毎に転写電界を増強
させていた。しかし、上記特願平9−150197号の
画像形成装置においては、除電ブラシの接地により、ト
ナーに対して正規極性(以下、単に正規極性と称する)
の電位勾配の電位立ち上がり位置を入り口側からニップ
中間部に移行させる結果、上記増強を施してもニップ部
の転写電界が不足することが判明した。
【0006】図2は上記特願平9−150197号の画
像形成装置の4色フルカラー画像形成時におけるニップ
周辺の電位状態を示す説明図であり、(a)から(d)
は、それぞれ1色目から4色目までのトナー像転写時の
電位状態を示す。図において、内部に斜線を付された四
角形は上記高抵抗層に生ずる上記逆極性のチャージアッ
プ電位を、内部に斜線を付された三角形は転写電界の上
記正規極性の電位勾配を、L1はニップ領域を、103
は除電ブラシを、それぞれ示すものである。また、矢印
は、実効転写電位ゼロ位置、即ち、上記チャージアップ
による逆極性電位と転写電界の正規極性電圧との和がゼ
ロになる位置を示すものであり、感光体表面のトナー像
は、この矢印よりも出口側(図中右側)で転写される。
図示のように、上記特願平9−150197号の画像形
成装置では、ニップ出口における放電によりトナー像の
重ね合わせ転写毎に上記高抵抗層の逆極性チャージがス
テップアップして、実効転写電位ゼロ位置、即ち、転写
開始位置、が出口方向に移行することがわかる。当然な
がら、転写開始位置が出口方向に移行するほど、転写時
間短縮によりトナー像が転写され難くなる。
【0007】このような転写時間短縮は、付与する転写
電界の強度、即ち、出口バイアスローラ100への印加
電圧、をさらに上げたり、出口バイアスローラ100を
よりニップに近い位置に設置してニップ部の実効転写電
位を上昇させたりすることにより解消できるが、前者の
場合にはかなり高い電圧を印加する必要があり、後者の
場合には装置内部の各部材のレイアウトに制約を受ける
ことになり、ランニングコスト、各部材への電気的負荷
の増加、レイアウト自由度の低下、等の観点から好まし
くない。
【0008】本発明は以上の背景に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、ニップ対向部の中間
転写ベルトの非転写面に接触する除電部材を有し、部分
画像を中間転写ベルトに順次転写して完成画像を形成さ
せる画像形成装置において、過度の転写電界を発生させ
ることなく、トナー像のプレ転写を防止することができ
る画像形成装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、表面に完成画像の部分画像を担
持する像担持体と、複数の層からなり、少なくとも、転
写面の反対面を中抵抗層で、該中抵抗層より上層を高抵
抗層で構成された中間転写ベルトと、該像担持体と該中
間転写ベルトとの接触部及びこの近傍に電界を発生させ
ることにより、像担持体表面の該部分画像を該転写面に
転写させる転写電界発生装置と、該接触部と対向する部
分の該反対面と接触することで、該中抵抗層を接地して
除電する除電部材とを備え、該部分画像を該転写面に順
次重ね合わせることにより、該完成画像を形成させる画
像形成装置であって、該中抵抗層を接地状態と非接地状
態とで切り替えることを特徴とするものである。ここ
で、中抵抗層とは、中抵抗(体積抵抗で108〜1013
Ωcm、表面抵抗で107〜1012Ω/cm2)の材料か
らなる層であり、高抵抗層とは、高抵抗(該中抵抗の値
を超える抵抗値)の材料からなる層である。
【0010】請求項2の発明は、請求項1の画像形成装
置であって、上記除電部材にスイッチを有し、該スイッ
チの入り切りにより上記切り替えを行うことを特徴とす
るものである。
【0011】請求項3の発明は、請求項1の画像形成装
置であって、上記除電部材と上記反対面との接触・離間
により、上記切り替えを行うことを特徴とするものであ
る。
【0012】請求項4の発明は、請求項1、2又は3の
画像形成装置であって、完成画像形成のプロセスにおい
て、所定回数目までの上記転写を上記接地状態で実施
し、該所定回数を超えてから最終回目までの該転写を上
記非接地状態で実施することを特徴とするものである。
【0013】請求項1、2、3及び4の発明において
は、上記除電を接地状態と非接地状態とで切り替えるこ
とにより、上記正規極性の電位勾配の電位立ち上がり位
置を入り口側とニップ部との間で移動させる。例えば、
上記接地状態ではこの電位立ち上がり位置をニップ中間
部出口方向に移行させて入り口側の転写電位を低減する
ことにより、プレ転写を抑制する。また、上記非接地状
態ではこの電位立ち上がり位置をニップ入り口側に移行
させてニップ部の転写電位を上昇させる。完成画像形成
のプロセスにおいて、少なくとも初回の部分画像転写時
における中間転写ベルトは、ニップ入り口部でプレ転写
を招来し易い。そこで、少なくとも初回の部分画像転写
時には、ニップ対向部における除電を施すことで、プレ
転写を防止する。一方、上記高抵抗層はニップを通過さ
れると放電によって像担持体表面の画像とは逆極性にチ
ャージアップされる。そして、重ね合わせ転写のために
チャージアップされた上記高抵抗層がニップ部を再び通
過されると、逆極性チャージがニップ部の転写電界を弱
めて転写不足を招来する。そこで、所定回数を超える重
ね合わせ転写時には、ニップ部の除電を非接地状態にし
て上記電位立ち上がり位置を入り口側に移行させる。こ
の移行により、ニップ入り口部には上記正規極性の電位
が生ずるが、上記高抵抗層の逆極性チャージで相殺され
る結果、プレ転写を生ずることはない。即ち、所定回数
を超える重ね合わせ転写時には、上記高抵抗層の出口部
における逆極性チャージを利用してプレ転写を防止す
る。また、上記電位立ち上がり位置の入り口側への移行
により、ニップ部の実効転写電位を上昇させて転写不足
を抑制する。このように本発明においては、少なくとも
初回の1次転写時にはニップ対向部での除電によりプレ
転写を防止し、所定回数を超えてから最終回目までの重
ね合わせ1次転写時には、ニップ対向部での除電不実施
により実効転写電界を上昇させるとともに上記高抵抗層
の逆極性チャージを利用してプレ転写を防止する。特
に、請求項3においては、除電部材の接触・離間により
除電の実施・不実施を調整するので、除電部材をフロー
ト状態にすることがない。このため、フロート状態によ
って除電部材を帯電させることがない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明をカラー複写機に適
用した一実施形態について説明する。図3は、本実施形
態に係るカラー複写機の概略構成図、図4は同カラー複
写機の感光体・中間転写ベルト回りの拡大図である。
【0015】このカラー複写機は、カラー画像読み取り
装置(以下、カラースキャナという)1とカラー画像記
録装置(以下、カラープリンタという)2とからなって
いる。このカラースキャナ1は、原稿3の画像を照明ラ
ンプ4、ミラー群5、およびレンズ6を介してカラーセ
ンサー7に結像し、原稿のカラー画像情報を、例えばB
lue、Green、Redの色分解光毎に読み取り電
気的な画像信号に変換する。上記カラーセンサ7は、こ
の例ではB、G、Rの色分解手段とCCDのような光電
変換素子で構成されており、3色同時読み取りを行う。
このカラースキャナ1で得たB、G、Rの色分解画像信
号強度レベルをもとにして、画像処理部(不図示)で色
変換処理を行い、Black(以下、Bkと記す)、C
yan(同、C)、Magenta(同、M)、Yel
low(同、Y)のカラー画像データを得る。具体的に
は、Bk、C、M、Yの画像データを得るため、カラー
プリンタ2の動作とタイミングを取ったスキャナースタ
ート信号を受けて、図3において、照明・ミラー光学系
が左矢印方向へ原稿走査し、1回走査毎に一色の画像デ
ータを得る。この動作を合計4回繰り返すことによっ
て、順次の4色画像データを得る。
【0016】上記カラープリンタ2は書き込み光学ユニ
ット8を備えている。この書き込み光学ユニット8は、
カラースキャナ1からのカラー画像データを光信号に変
換して、原稿画像に対応した光書き込みを行い、感光体
ドラム9に静電潜像を形成する。該ユニット8は、例え
ば、半導体レーザー8−1とその発光駆動制御部(図示
なし)、ポリゴンミラー8−2とその回転用モータ8−
3、f/θレンズ8−4や反射ミラー8−5等で構成す
る。
【0017】また、このプリンター2は潜像担持体とし
ての感光体ドラム9を備えている。この感光体ドラム9
は矢印の如く反時計方向に回転駆動する。この感光体ド
ラム9の回りに、感光体クリーニングユニット(クリー
ニング前除電器を含む)10、除電ランプ11、帯電器
12、電位センサー13、Bk(ブラック)現像器1
4、C(シアン)現像器15、M(マゼンタ)現像器1
6、Y(イエロー)現像器17、現像濃度パターン検知
器18、中間転写ベルト19などを配置している。
【0018】上記の各現像器は、静電潜像を現像するた
めに現像剤の穂を感光体9の表面に接触させて回転する
現像スリーブ(14a、15a、16a、17a)と、
現像剤を汲み上げ・撹拌するために回転する現像パドル
(14b、15b、16b、17b)および現像剤のト
ナー濃度検知センサー(14c、15c、16c、17
c)などで構成されている。待機状態では4個の現像器
全てが、現像スリーブ上の剤は穂切り(現像不動作)状
態になっている。
【0019】上記中間転写ベルト19は、駆動ローラ2
1、出口バイアスローラ100、アースローラ101お
よび従動ローラ郡に張架されており、図示していない駆
動モータにより後述の如く駆動制御する。この中間転写
ベルト19の周りにベルトクリーニングユニット22や
紙転写ユニット23を配置している。ベルトクリーニン
グユニット22は、ブラシローラ22a、ゴムブレード
22b、およびベルトからの接離機構22cなどで構成
している。紙転写ユニット23は、紙転写バイアスロー
ラ(紙転写ローラ)23a、ローラクリーニングブレー
ド23b、およびベルトからの接離機構23cなどで構
成されている。
【0020】また、このプリンター2は、上記紙転写ユ
ニット23と中間転写ベルト19との対向部に転写紙を
送り込むための給紙ローラ25、レジストローラ26、
各種サイズの転写紙を収納する転写紙カセット30、3
1、32、33、OHP用紙や厚紙などの手差し給紙ト
レイ34も備えている。さらに、紙搬送ユニット27で
定着器28、コピートレイ29も備えている。
【0021】次に、画像形成の順序(カラー画像形成順
序)が、Bk、C、M、Yの順である場合を例にして、
このカラー複写機の動作概略を説明する。ただし、画像
形成順序は、これに限定されるものではない。コピー動
作が開始されると、カラースキャナ1で所定のタイミン
グからBk画像データの読み取りがスタートし、この画
像データに基づきレーザー光による光書き込み・潜像形
成が始まる(以下、Bk画像データによる静電潜像をB
k潜像と称す。C、M、Yについても同じ)。このBk
潜像の先端部から現像可能とすべく、Bk現像器14の
現像位置に潜像先端部が到達する前に現像スリーブ14
aを回転開始して剤の穂立てを行い、Bk潜像をBkト
ナーで現像する。以後、Bk潜像領域の現像動作を続
け、Bk潜像後端部がBk現像位置を通過した時点で速
やかにBk現像スリーブ14aの剤穂切りを行い、現像
不作動状態にする。これは少なくとも、次のC画像デー
タによるC潜像先端部が到達する前に完了させる。上記
穂切りは現像スリーブ14aの回転方向を、現像動作中
とは逆方向に切替えることで行う。
【0022】以上のBk現像器14による現像で感光体
9に形成したBkトナー像は、感光体と等速駆動されて
いる中間転写ベルト19の表面に転写する(以下、感光
体から中間転写ベルトへのトナー像転写をベルト転写と
称す)。このベルト転写は、感光体9と中間転写ベルト
19が接触状態において、出口バイアスローラ100に
所定のバイアス電圧を印加することで行う。
【0023】このベルト転写と並行し、感光体9側では
Bk工程の次にC工程に進む。すなわち、所定のタイミ
ングからカラースキャナ1によるC画像データ読み取り
を始め、その画像データによるレーザー光書き込みでC
潜像形成を行う。C現像器15はその現像位置に対し
て、先のBk潜像後先端部が通過した後で、かつC潜像
の先端が到達する前に現像スリーブ15aを回転開始し
て剤の穂立てを行い、このC潜像をCトナーで現像す
る。以後C潜像領域の現像を続け、潜像後端部が通過し
た時点で、先のBk現像器の場合と同様にC現像スリー
ブ15a上の剤穂切りを行う。これもやはり次のM潜像
先端部が到達する前に完了させる。以上のC現像器15
による現像で感光体9に形成したCトナー像を、上記B
kトナー像が転写されているのと同一の中間転写ベルト
19表面に、位置合わせしてベルト転写する。
【0024】MおよびYの工程でも、上述のBk・Cの
工程と同様に、それぞれの画像データ読み取り、潜像形
成、現像及びベルト転写を行う。このようにして、感光
体9に順次形成するBk、C、M、Yのトナー像を中間
転写ベルト19の同一面に順次位置合わせしてベルト転
写し、4色重ねのベルト転写画像を形成する。
【0025】この4色重ね合わせのベルト転写の間、す
なわち、1色目のCトナー像のベルト転写が端部まで終
了した後は、中間転写ベルト19を、例えば、一定速往
動方式、スキップ往動方式、往復動(クイックリター
ン)方式の3方式のなかの1方式で、又はコピー速度の
面からコピーサイズに応じてこのなかの複数の方式を効
率的に組み合わせて駆動する。上記一定往動方式は、一
定方向に低速で転写ベルトを回転させながら、転写を行
う方式である。上記スキップ往動方式は、転写ベルトの
重ね画像形成位置を感光体のトナー像位置に戻すため
に、感光体からベルトを離間させ、そのままの往動方向
に高速スキップさせて所定量を移動したら当初の往動速
度に戻し、その後再び感光体にベルトを接触させること
を繰り返す方式である。上記往復動(クイックリター
ン)方式は、転写ベルトの重ね画像形成位置を感光体の
トナー像位置に戻すために、感光体面からベルトを離間
させ、そして往動を停止させると同時に逆方向に高速リ
ターンさせ、所定量戻した時点で中間転写ベルトを再び
往動方向にスタートさせることを繰り返す方式である。
【0026】また、1色目のBk画像をベルト転写した
後の、2、3、4色目をベルト転写している間は、接離
機構22cによってベルトクリーニングユニット22を
ベルト面から離間させておく。そして、通常はベルト1
9面から離間させておいた紙転写ユニット22の紙転写
バイアスローラ23aを、中間転写ベルト19面に形成
された4色の重ね画像を転写紙に一括転写する時にタイ
ミングを取って接離機構23cで押圧し、該ローラ23
aに所定のバイアス電圧を印加する。これにより、中間
転写ベルト16上の重ねトナー像を転写紙24へ一括転
写する。この転写紙24は、操作パネル(不図示)で指
定されたサイズ紙の収納カセットからタイミングを取っ
てレジストローラ26方向に給紙、搬送し、レジストロ
ーラ26によって、中間転写ベルト面の4色重ね画像の
先端部が紙転写位置に到達するタイミングに合わせて給
紙する。
【0027】以上のようにして中間転写ベルト面から4
色重ねトナー像を一括転写された転写紙24は、紙搬送
ユニット27で定着器28に搬送し、所定温度にコント
ロールした定着ローラ28aと加圧ローラ28bでトナ
ー像を溶融定着してコピートレイ29に搬出されフルカ
ラーコピーを得る。
【0028】なお、ベルト転写後の感光体9は、感光体
クリーニングユニット10(クリーニング前除電器、ブ
ラシローラ、ゴムブレード)で表面をクリーニングし、
また除電ランプ11で均一に除電する。転写紙24にト
ナー像を転写した後の中間転写ベルト19は、接離機構
22cでベルトクリーニングユニット22を中間転写ベ
ルト19に押圧して表面をクリーニングする。
【0029】以下、本実施形態の特徴的な構成の説明を
行う。本実施形態の複写機では、中間転写ベルト19
を、図5の断面図に示すように、表層19a、中間層1
9b、ベース層19cからなる多層構造のベルト材で構
成している。感光体ドラム9に接触する外周面側が表層
19aであり、内周面側がベース層19cである。ま
た、中間層19bとベース層19cとの間には、両層を
接着するための接着層19dが介在している。表層19
aは厚さ1μm程度の絶縁層で形成した。中間層19b
はPVDF(ポリフッ化ビニリデン)からなる厚さ75
μm程度の絶縁層(体積抵抗率:約1013Ωcm)で形
成した。ベース層19cはPVDF(ポリフッ化ビニリ
デン)及び酸化チタンからなる厚さ75μm程度の中抵
抗層(体積抵抗率:108〜1011Ωcm)で形成し
た。このような材質で形成した中間転写ベルト全体の体
積抵抗率を測定したところ、107〜1012Ωcmであ
った。
【0030】感光体ドラム9上のトナー像を中間転写ベ
ルト501に転写する転写部(以下、「1次転写部」と
いう)では、出口バイアスローラ100及び入り口アー
スローラ101で中間転写ベルト19を感光体ドラム9
側に押し当てるように張架することにより、感光体ドラ
ム9と中間転写ベルト19との間に所定幅のニップ部を
形成している。また、出口バイアスローラ100で中間
転写ベルト19に付与した電荷が、感光体ドラム9と中
間転写ベルト19とが接近状態にある上記1次転写部入
り口領域に望ましくない電界を形成しないよう、ニップ
部の中間転写ベルト19の内周面に、除電ブラシ103
を当接させ、上記電荷を除電させている。1次転写部の
ニップ部深さ及びニップ部領域L1は、所定の転写条件
が得られるように設定する。
【0031】そして、このニップ部の中間対向部におい
て、ベース層19cにアースされた除電ブラシ103を
接触させることにより、出口バイアスローラ100から
中間転写ベルト19に付与された転写電荷を除電する。
この除電により、中間転写ベルト19に付与された転写
電荷はニップ部内の除電ブラシ103接触位置より、入
り口側には実質的には移動せず又はほとんど移動せず、
入り口側における中間転写ベルト19上に転写電荷は存
在しない又はほとんど存在しない。よって、入り口側に
は電位勾配が生成されず又はほとんど生成されず転写画
質に影響を及ぼす電界が発生しない。
【0032】また、本実施形態の複写機では、除電ブラ
シ103をベース部19cから離間させることで、中間
転写ベルト19の除電を中止する。図6(a)及び
(b)は、本実施形態の複写機における除電ブラシ10
3を周辺の部材とともに示した概略構成図である。図示
の通り、本実施形態の除電ブラシ103はブラシ部10
3a、ブラケット部103b及び偏心カム部103cと
で構成されており、この偏心カム部103cを回転させ
ることによりブラシ部103aと中間転写ベルト19と
の状態を、接触状態と離間状態とで切り替えることがで
きる。なお、本発明に係る画像形成装置の除電ブラシの
構成は、図6に示すように偏心カムの代わりにスイッチ
103dを備えることで、除電の状態を接地とフロート
とで切り替えるものであってもよい。
【0033】上記接触状態と離間状態の切り替えは、図
7のブロック図に示される制御系により、CPUからの
信号によりI/Oボードを介して偏心カム103cの駆
動モータをON/OFFさせることにより行う。
【0034】図8は本実施形態の複写機の4色フルカラ
ー画像形成時におけるニップ周辺の電位状態を示す説明
図であり、(a)から(d)は、それぞれ1色目から4
色目までのトナー像転写時の電位状態を示す。図におい
て、内部に斜線を付された四角形は上記高抵抗層に生ず
る逆極性のチャージアップ電位を、内部に斜線を付され
た三角形は転写電界の電位勾配を、L1はニップ領域
を、103は除電ブラシを、それぞれ示すものである。
また、矢印は、実効転写電位ゼロ位置を示すものであ
り、感光体9表面のトナー像は、この矢印よりも出口側
(図中右側)で転写される。本複写機においては、1色
目転写時は除電ブラシをアースにして、2色目以降は、
非接地状態にする。これにより1色目転写時はニップ入
り口部に発生する正規極性の電位勾配を防止又は殆ど発
生させなくしてニップ入り口部におけるプレ転写を防止
する。また、2色目移行4色目転写時にはニップ近傍に
発生する電位勾配の電位立ち上がり位置をニップ中間部
に移行させてニップ部の実効転写電圧を上昇させること
により転写不足を抑制する。さらに、高抵抗層としての
表層19aの逆極性チャージにより、ニップ入り口部に
発生する正規極性の電位を相殺させる。この相殺により
ニップ入り口部におけるプレ転写を防止する。
【0035】出口バイアスローラに印加する一次転写バ
イアスの値は、図9のタイミングチャートに示すよう
に、色分解トナー像の重ね合わせ毎にステップアップさ
せる。なお、この一次転写バイアスの値は、上記特願平
9−150197号の複写機における各色一次転写バイ
アスの値と同じである。即ち、本複写機は、従来の複写
機における一次転写バイアスの値を増加させることな
く、ニップ入り口部におけるプレ転写を防止するととも
に、色分解トナー像重ね合わせ時のトナー像転写不足を
抑制している。
【発明の効果】請求項1、2、3及び4の発明によれ
ば、所定回数を超えてから最終回目までの重ね合わせ1
次転写時に、上記高抵抗層の逆極性チャージを利用して
プレ転写の防止を図るとともに、ニップ部の実効転写電
位を上昇させて転写不足を抑制するので、過度の転写電
界を発生させることなくニップ部における画像の転写不
足を抑制するとともに、プレ転写を防止することができ
るという優れた効果がある。特に、請求項3の発明によ
れば、フロート状態による除電部材の帯電がないので、
除電部材の放電による電気的な障害を防止することがで
きるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、従来の構成の画像形成装置における
プレ転写を説明する説明図。(b)は、特願平9−15
0197号の複写機におけるニップ周辺電位を説明する
説明図。
【図2】(a)から(d)は、それぞれ同複写機におけ
る1色目から4色目までの色分解トナー像転写時のニッ
プ周辺電位を示す説明図。
【図3】本実施形態に係るカラー複写機の概略構成図。
【図4】同カラー複写機の感光体・中間転写ベルト回り
の拡大図。
【図5】同カラー複写機の中間転写ベルトの構成を示す
断面図。
【図6】(a)及び(b)は、同カラー複写機の除電ブ
ラシ103を周辺の部材とともに示した概略構成図。
【図7】同カラー複写機の制御系を示すブロック図。
【図8】(a)から(d)は、それぞれ同カラー複写機
における1色目から4色目までの色分解トナー像転写時
のニップ周辺電位を示す説明図。
【図9】同カラー複写機における各色分解トナー像転写
時の一次転写バイアスを示すタイミングチャート。
【符号の説明】
1 カラースキャナ 2 カラープリンタ 14 ブラック現像器 15 シアン現像器 16 マゼンタ現像器 17 イエロー現像器 19 中間転写ベルト 19a 表層 19b 中間層 19c ベース層 19d 接着層 21 駆動ローラ 22 ベルトクリーニングユニット22 100 出口バイアスローラ 101 アースローラ 103 除電ブラシ 103a ブラシ部 103b ブラケット部 103c 偏心カム部 103d スイッチ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に完成画像の部分画像を担持する像担
    持体と、複数の層からなり、少なくとも、転写面の反対
    面を中抵抗層で、該中抵抗層より上層を高抵抗層で構成
    された中間転写ベルトと、該像担持体と該中間転写ベル
    トとの接触部及びこの近傍に電界を発生させることによ
    り、像担持体表面の該部分画像を該転写面に転写させる
    転写電界発生装置と、該接触部と対向する部分の該反対
    面と接触することで、該中抵抗層を接地して除電する除
    電部材とを備え、該部分画像を該転写面に順次重ね合わ
    せることにより、該完成画像を形成させる画像形成装置
    であって、該中抵抗層を接地状態と非接地状態とで切り
    替えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】請求項1の画像形成装置であって、上記除
    電部材にスイッチを有し、該スイッチの入り切りにより
    上記切り替えを行うことを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】請求項1の画像形成装置であって、上記除
    電部材と上記反対面との接触・離間により、上記切り替
    えを行うことを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】請求項1、2又は3の画像形成装置であっ
    て、完成画像形成のプロセスにおいて、所定回数目まで
    の上記転写を上記接地状態で実施し、該所定回数を超え
    てから最終回目までの該転写を上記非接地状態で実施す
    ることを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006047707A (ja) * 2004-08-05 2006-02-16 Ricoh Co Ltd 画像形成方法及び画像形成装置
CN100421039C (zh) * 2004-07-30 2008-09-24 夏普株式会社 图像形成装置

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