JPH11212274A - 感光性樹脂版用現像液の処理方法および処理装置 - Google Patents

感光性樹脂版用現像液の処理方法および処理装置

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JPH11212274A
JPH11212274A JP1676798A JP1676798A JPH11212274A JP H11212274 A JPH11212274 A JP H11212274A JP 1676798 A JP1676798 A JP 1676798A JP 1676798 A JP1676798 A JP 1676798A JP H11212274 A JPH11212274 A JP H11212274A
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芳広 嘉生
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Abstract

(57)【要約】 【課題】現像装置内の現像液を清浄に保ったまま、樹脂
含有現像液の廃棄量を最少限にする方法および装置を得
ること。 【解決手段】濃縮タンク内の樹脂含有現像液を廃棄する
直前に、現像装置から濃縮タンクへの現像液の移送を停
止して濃縮タンク内の樹脂含有現像液量を少なくして樹
脂含有率を上げた後、これを廃棄することを特徴とする
感光性樹脂の現像液の処理方法およびそれに用いる装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は感光性樹脂を現像す
る際に生じる現像液の処理方法および処理装置に関し、
現像の際に発生する、樹脂を含んだ現像液をメンブレン
フィルターで濾過して、分散された樹脂を除去した際に
得られる濾液を現像液として再度使用する方法およびそ
れに用いられる装置に関する。さらに詳しくは、現像の
際に発生する樹脂を含んだ現像液の一部をを連続的また
は一定期間ごとに濃縮タンクに移送し、濃縮タンクとメ
ンブレンフィルター間で循環運転しながらクロスフロー
濾過し、得られた濾液は現像装置に戻して現像液として
再度使用し、濃縮タンク内の樹脂含有現像液は樹脂が高
濃度になった時に廃棄する、現像を行いながら現像液か
らの樹脂の除去処理を行う現像液の処理方法において、
高い濾過流量を確保しながら、発生する樹脂含有廃液の
量を減らすことが可能な感光性樹脂用現像液の処理方法
およびその装置である。
【0002】
【従来の技術】感光性樹脂を用いた印刷版は従来の印刷
版に比較し、操作性、生産性、価格、およびその印刷特
性に優れ、近来各種印刷分野で急速に普及している。感
光性樹脂版を現像する方法としては、圧搾空気などを
用いて未露光部を吹き飛ばしてレリーフを形成する方法
や現像液を版面に一定圧力でスプレーしレリーフを作
成する方法や現像液中に版を浸漬させブラシ等で未露
光部を現像液中にこすり出す方法が考案され実用化され
ている。前記のような現像方法で感光性樹脂版を洗い
出す現像液は、現像後に洗い出された未露光部の樹脂が
分散された状態で存在し、多数の感光性樹脂版を洗い出
すと現像液中の樹脂の濃度が上昇し、その結果として、
現像速度が低下する、分散された樹脂が凝集しスカムと
なって版やブラシに付着する、といった問題が生じ、頻
繁に使用済みの現像液を廃棄し、新しい現像液を調製す
る必要があった。
【0003】そこで、これらを解決するために、使用済
みの現像液から樹脂成分を除去し、現像液として再度利
用する方法がいくつか考案された。その一つとして、メ
ンブレンフィルターを用いてクロスフロー濾過すること
により、現像液から効率よく樹脂を除去し、濾過された
現像液を再度現像に使用する方法がある。この方法は現
像液の一部を現像装置から抜き出して濾過処理を行い、
濾過された現像液を現像装置に戻すことも可能であるた
め、現像を行いながら、現像液からの樹脂の除去処理を
行い、それを再度現像液として利用する連続型の現像液
再生方法が可能である。ところが、このメンブレンフィ
ルターを用いた連続型の現像液再生方法は、濃縮タンク
内の現像液樹脂濃度が高くなると、濃縮タンクから現像
液を抜き出して廃棄するが、この廃棄量を減らすには、
なるべく樹脂が高濃度になるまで濃縮タンク中の樹脂を
抜き出さずに運転する必要がある。一方、常に現像装置
内の現像液を清浄に保つためには一定以上の濾過流量が
必要であるが、濃縮タンク内の現像液の樹脂含有濃度が
高くなると、フィルターの単位面積当たりの濾過流量が
低下し、現像装置内の現像液を清浄に保つために必要な
一定以上の濾過流量が確保出来なくなるものであった。
【0004】また、濾過流量を確保するために、樹脂濃
度があまり高くならないうちに濃縮タンク内の樹脂含有
現像液を抜き出すと、廃棄する樹脂含有現像液量が多く
なり、メンブレンフィルターにより現像液を再生するメ
リットが小さくなったり、装置の面から濾過流量を確保
するため、メンブレンフィルターの膜面積を増やすと、
大きなポンプが必要で装置が大型、高価格になり、必ず
しも満足できるものではなかった。特に、感光性樹脂と
して、感光性凸版や、中でも感光性フレキソ版において
は現像する時に大量の未露光樹脂が現像液中に流出する
ために、現像装置内の現像液を清浄に保つには高い濾過
流量が必要で、かつ廃棄する樹脂含有現像液量も多くな
り、上記の問題が大きなものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、前
記問題点を解決すること、つまり装置を大型化する必要
がなく、現像装置内の現像液を清浄に保ったまま、樹脂
含有現像液の廃棄量を最少限にする方法および装置を得
ることを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため、鋭意、研究、検討した結果、遂に本発
明を完成するに到った。すなわち本発明は、現像装置
と、濃縮用タンクとメンブレンフィルター間で循環運転
することにより濾過を行う現像液再生装置からなる装置
を用い、現像装置から濃縮タンクに現像液の一部を連続
的または一定間隔ごとに移送し、濃縮用タンク内の樹脂
含有現像液を濾過濃縮して、濾液は現像装置に戻し、濃
縮タンク内の樹脂含有現像液は樹脂が高濃度になったと
きに廃棄する、感光性樹脂の現像液の処理方法におい
て、濃縮タンク内の樹脂含有現像液を廃棄する直前に、
現像装置から濃縮タンクへの現像液の移送を停止して濃
縮タンク内の樹脂含有現像液量を通常運転時の樹脂含有
現像液量より少なくして樹脂含有率を上げた後、これを
廃棄することを特徴とする感光性樹脂の現像液の処理方
法、および少なくとも(1)濃縮タンク、(2)逆浸透
膜、限外濾過膜、精密濾過膜、のいずれか1種類以上の
濾過膜を具備したメンブレンフィルターモジュール、
(3)濃縮タンクからメンブレンフィルターモジュール
へ廃液を移送するための循環ポンプ、(4)メンブレン
フィルターモジュールから出たクロスフローの循環廃液
を濃縮タンクへ移送するための配管、(5)メンブレン
フィルターモジュールから出た濾液を現像装置へ移送さ
せるための配管、(6)現像装置から濃縮タンクへオー
バーフローにより現像液を移送するための配管、(7)
現像装置から濃縮タンクへ現像液を移送するための配管
に設置された液の移送を中断するためのバルブ、(8)
濃縮タンクに設置された液面計、(9)濃縮タンクの液
面が液面計以下になったときに循環ポンプが停止する機
能、(10)濃縮タンクから現像液を抜き出すための配
管、を備えたことを特徴とする感光性樹脂版の現像液処
理装置である。
【0007】本発明において用いられる感光性樹脂版と
してはフロン系溶剤や塩素系溶剤や石油系溶剤やアルコ
ール系溶剤といった溶剤を現像液とする溶剤現像型感光
性樹脂版でもかまわないが、作業環境面や地域環境面か
ら水、界面活性剤水溶液、アルカリ水溶液、酸水溶液な
どを現像液とする水現像型感光性樹脂版が好ましい。こ
れら水現像型感光性樹脂組成物としては、ポリアミドを
必須成分とするポリアミド系感光性樹脂組成物、ポリビ
ニルアルコールを必須成分とするポリビニルアルコール
系感光性樹脂組成物、低分子不飽和基含有ポリエステル
を必須成分とするポリエステル系感光性樹脂組成物、ア
クリル系低分子モノマーを必須成分とするアクリル系感
光性樹脂組成物、およびポリウレタンを必須成分とする
ポリウレタン系感光性樹脂組成物等が挙げられる。
【0008】これら感光性樹脂組成物には光重合性不飽
和単量体、光増感剤その他が添加されることによって光
感光性を付与している。また最近感光性フレキソ版にお
いても、毒性安全性の面から水系現像液に現像可能なも
のが提案されており、本発明の感光性樹脂版としてこれ
らも好ましく用いられる。たとえば、共役ジエン系炭化
水素とα、β−エチレン性不飽和カルボン酸またはその
塩を必須成分とし、これにモノオレフィン系不飽和化合
物とを含む共重合体と光重合性不飽和単量体、光増感剤
を含有する感光性樹脂組成物や共役ジエン系炭化水素重
合体又は共役ジエン系炭化水素とモノオレフィン系不飽
和化合物との共重合体と親水性高分子化合物、非気体性
エチレン性不飽和化合物および光重合開始剤を必須成分
として含有する感光性エラストマー組成物やα,β−エ
チレン性不飽和基を含有する疎水性オリゴマー、エラス
トマー水膨潤性物質及び光集合開始剤を必須成分として
含有する感光性樹脂組成物等がある。他には、刷版の機
械的強度、反発弾性等の性能の向上を目的として、硬質
の有機微粒子を含有する感光性樹脂組成物や水現像性の
付与、水性インク耐性の付与、及び印刷性の向上を目的
として、架橋性樹脂微粒子を含有する感光性樹脂組成物
や刷版のインキ受容性向上を目的として2相構造を有
し、ジアゾ化合物、重クロム酸塩を連続相に含み、分散
相が10μm以下の粒子を含有する感光性樹脂組成物等
があり、いずれも本発明の感光性樹脂組成物として好ま
しく用いることができる。
【0009】以上のように本発明において用いられる感
光性樹脂版には種々の物が挙げられるが、疎水性成分に
親水性成分を付与する方法として、疎水性ポリマーをカ
ルボン酸またはその塩類で変性した樹脂を主成分とする
もの、疎水性ポリマーを主成分とした疎水性成分と親水
性ポリマーを主成分とした親水性成分の混合体を主成分
とするもの、疎水性ポリマーと親水性ポリマーを化学的
に結合させたものを主成分とするもの、疎水性ポリマー
の原料となる疎水性モノマーと親水性ポリマーの原料と
なる親水性モノマーをブロック共重合体させたポリマー
を主成分とするもの等に挙げられるように、疎水性の成
分に何らかの形で親水性成分を組み合わせて、水系現像
液に分散型の感光性フレキソ版としたタイプのものが特
に好ましい例として挙げられる。
【0010】以下に本発明の感光性樹脂版として特に好
ましく用いられる、水現像型感光性樹脂のフレキソ版を
例にとり、本発明の内容を詳しく説明する。まず感光性
樹脂版について説明する。前に挙げた、本発明で用いら
れるのに特に好ましい感光性フレキソ版に用いられる疎
水性ポリマーとは、水に対して溶解または膨潤しない成
分であって、主に水に不溶性のポリマー類の組成物を表
す。このような水に不溶性のポリマーとしては、例えば
1,4−ポリブタジエン、1,2−ポリブタジエン、ア
クリロニトリルゴム、ブタジエンアクリロニトリルゴ
ム、クロロプレンゴム、ポリウレタンゴム、ブタジエン
スチレンコポリマー、スチレン−ブタジエン−スチレン
ブロックコポリマー、スチレン−イソプレン−スチレン
ブロックコポリマー、ポリアミド樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂、ブタジエン−(メタ)アクリル酸コポリマ
ー、ブタジエン−(メタ)アクリル酸−アクリルエステ
ルコポリマー、シリコンゴム、ポリオキシプロピレング
リコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、等の
ような版にゴム弾性を与えるポリマーや、ポリメチル
(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレー
ト、ポリイソプロピル(メタ)アクリレート、ポリn−
ブチル(メタ)アクリレート等のアクリル樹脂、ポリス
チレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、塩素化ポリエ
チレン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリ
酢酸ビニルやこれらの共重合体、ポリウレタン樹脂、ポ
リエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、等の
ような版に硬度や安定性を与えるポリマーを挙げること
ができ、これらを単独または必要に合わせて複数組み合
わせて疎水性成分として用いられるが、これらに限定す
るものではない。その他には架橋剤、ラジカル重合性モ
ノマー、光反応開始剤、酸化安定剤、重合禁止剤などを
必要に合わせてポリマー類に添加してもかまわない。ま
た、ポリマーは反応性を持たせるため必要に応じて変性
しても良い。またこれら樹脂類は、モノマーや架橋剤
と、またはポリマー同志で反応できるように変性するこ
とも可能である。
【0011】親水性成分は、水に可溶または分散または
膨潤する成分で、主に親水性ポリマー類の組成物を表
す。親水性ポリマー類としては例えば、ポリ(メタ)ア
クリル酸またはその塩類の重合体、(メタ)アクリル酸
またはその塩類−アルキル(メタ)アクリレート共重合
体、(メタ)アクリル酸またはその塩類−スチレン共重
合体、(メタ)アクリル酸またはその塩類−酢酸ビニル
共重合体、(メタ)アクリル酸またはその塩類−アクリ
ロニトリル共重合体、ポリビニルアルコール、カルボキ
シメチルセルロース、ポリアクリルアミド、ヒドロキシ
エチルセルロース、ポリエチレンオキサイド、ポリエチ
レンイミン、−COOM基や−SO3 M基や−SO4
基や−PO(OM)n (nは1−3の整数)基を含有す
るポリアクリレート、ポリビニル化合物、ポリウレタ
ン、ポリウレアウレタン、ポリエステル、エポキシ化合
物、ポリアミドおよびこれらの塩類や誘導体等が挙げら
れる(なおここに挙げたMは水素原子、1価の金属原
子、2価の金属原子、3価の金属原子、アンモニウム化
合物のいずれかを示す)。また親水性成分も同様に架橋
剤、ラジカル重合性モノマー、光反応開始剤、酸化安定
剤、重合禁止剤などを必要に合わせて前述のポリマー類
に添加してもかまわないし、必要に応じて変性しても良
い。
【0012】ラジカル重合性モノマーとしては例えば、
スチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、t−ブチ
ルスチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、
アクリル酸、メタアクリル酸、メチル(メタ)アクリレ
ート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メ
タ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレ
ート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチ
ル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アク
リレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2ーエチ
ルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)
アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、ラウ
リル(メタ)アクリレート、n−トリデシル(メタ)ア
クリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、エチレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート、プロピレング
リコールモノ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール
モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール
モノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモ
ノメチルエーテルモノ(メタ)アクリレート、ポリポリ
プロピレングリコールモノメチルエーテルモノ(メタ)
アクリレート、ポリエチレングリコールモノエチルエー
テルモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコ
ールモノエチルエーテルモノ(メタ)アクリレート、n
−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエ
チル(メタ)アクリレート、2−フェノキシプロピル
(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリ
レート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレー
ト、グリシジル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)
アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、トリブ
ロモフェニル(メタ)アクリレート、2,3−ジクロロ
プロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−t−ブチル
アミノエチル(メタ)アクリレート、アクリルアミド、
N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルア
クリルアミド、等が挙げられる。
【0013】架橋剤としては、例えば、エチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、
ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,
6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メ
タ)アクリレート、グリセロールアリロキシジ(メタ)
アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエ
タンジ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒド
ロキシメチルエタントリ(メタ)アクリレート、、1,
1,1−トリスヒドロキシメチルプロパンジ(メタ)ア
クリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロ
パントリ(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌレー
ト、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルトリメリ
テート、ジアリルテレフタレート、ジアリルフタレー
ト、ジビニルベンゼン、ポリウレタン(メタ)アクリレ
ート、ポリエステル(メタ)アクリレート等のような1
分子中に2個以上のラジカル重合性エチレン基を持つ化
合物が挙げられるが、その他に1分子中にエチレン基、
エポキシ基、イソシアネート基、アミノ基、ヒドロキシ
ル基、カルボキシル基等、反応性の官能基を複数個持つ
化合物も挙げられる。
【0014】このような疎水性成分と親水性成分を含有
する感光性樹脂組成物の構造としては、疎水性成分が粒
子状の分散相で親水性成分がその周りを取り囲み連続相
となった構造、疎水性成分がコアで親水性成分がシェル
となったコアシェル粒子をさらに別の疎水性成分が連続
相となった構造、親水性成分が粒子状の分散相となり疎
水性成分が連続相となった構造、疎水性成分と親水性成
分のいずれもが連続相でお互いに絡み合いモザイク状と
なった構造、疎水性成分と親水性成分が均一に相溶した
構造、などが挙げられる。またこれらの構造で、親水性
成分および連続相となった疎水性成分は未硬化の状態で
は化学的に架橋されていないことが好ましい。一方粒子
状の疎水性成分は未硬化の状態で架橋されていても架橋
されていなくてもかまわない。また、疎水性成分と親水
性成分とはお互い化学的に結合されていても結合されて
いなくてもかまわない。
【0015】感光性樹脂組成物の製造方法としては、エ
マルジョン重合やサスペンション重合によってやポリマ
ーを粉砕するなどして得られた分散相の成分を単独また
は連続相の成分と共にニーダーや押し出し機で混合後成
型する方法、疎水性成分と親水性成分とを塊状のままニ
ーダーや押し出し機で混練りし相分離・分散させた後成
型する方法、疎水性成分と親水性成分とを塊状のままニ
ーダーや押し出し機で混練りし均一に相溶させた後成型
する方法、など公知の方法が用いられる。また、親水性
成分および疎水性成分のポリマーは予め重合させたもの
を用いても、感光性樹脂組成物の製造過程でモノマーを
配合しそれを重合させても良い。とくに疎水性成分の粒
子の周りに親水性成分を配置させるときはエマルション
重合などがしばしば用いられる。
【0016】以上のようにして、要求される物性に応じ
て、原材料、構造、製造方法など適宜選択し、目的とす
る感光性樹脂版を得ることができる。例えば印刷用刷版
に要求される物性物性としては、JIS A 硬度が3
0−80度、反発弾性率が20%以上であることが印刷
特性上望ましい。このような感光性樹脂組成物は紫外線
によって硬化させる。硬化させる際に使用される紫外線
は150〜500nmの波長、特に300〜400nm
の波長のものが有効であり、使用される光源としては低
圧水銀灯、高圧水銀灯、カーボンアーク灯、紫外線蛍光
灯、ケミカルランプ、キセノンランプ、ジルコニウムラ
ンプが望ましい。
【0017】次に本発明において感光性樹脂板は上記光
源下で透明画像を有するネガフィルムをあてて紫外線を
照射し画像露光させた後、露光されていない非画像部を
現像液を用いて除去することによって、レリーフ画像が
得られ、一方溶解除去された未硬化の感光性樹脂は乳濁
液あるいは懸濁状溶液となって現像槽中に残る。ここで
の現像液は水、または水を主成分とする現像液が用いら
れる。なお水を主成分とする現像液とは、水に界面活性
剤、無機や有機のアルカリや酸や塩、その他水に可溶な
化合物を添加したものである。
【0018】ここで用いられる界面活性剤としては、ア
ニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン
系界面活性剤、両性界面活性剤など幅広く用いることが
できる。具体例を挙げると、アニオン系界面活性剤とし
ては、ラウリン酸ソーダやステアリン酸ソーダやオレイ
ン酸ソーダなどの脂肪族カルボン酸塩類、アビエチン酸
ソーダやロジン酸ソーダなどの樹脂石鹸類、ラウリル硫
酸ソーダやラウリル硫酸トリエタノールアミンなどの1
級および2級のアルキル硫酸塩類、ポリオキシエチレン
ラウリルエーテル硫酸ソーダやポリオキシエチレンラウ
リルエーテル硫酸トリエタノールアミンをなどの1級お
よび2級のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩
類、ラウリルベンゼンスルホン酸ソーダやステアリルベ
ンゼンスルホン酸ソーダなどのアルキルベンゼンスルホ
ン酸塩類、プロピルナフタレンスルホン酸ソーダやブチ
ルナフタレンスルホン酸ソーダなどのアルキルナフタレ
ンスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンラウリルフェニ
ルエーテルスルホン酸ソーダなどのポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテルスルホン酸塩類、硫酸化ひま
し油や硫酸化牛油などの硫酸化油類、硫酸化オレイン酸
ブチルなどの硫酸化脂肪酸エステル類、ジオクチルスル
ホ琥珀酸ソーダを代表とするアルキルスルホ琥珀酸塩
類、α−オレフィンスルホン酸塩類、ヒドロキシアルカ
ンスルホン酸塩類、N−メチル−N−アルキルタウリン
塩類、N−アルキルスルホ琥珀酸モノアミド塩類、脂肪
酸モノグリセライド硫酸エステル塩類、アルキルジフェ
ニルエーテルジスルホン酸塩類、ラウリルアルコール燐
酸モノエステルジソーダ塩やラウリルアルコール燐酸ジ
エステルソーダ塩などのアルキルホスフェートの塩類、
ポリオキシエチレンラウリルエーテル燐酸モノエステル
ジソーダ塩やポリオキシエチレンラウリルエーテル燐酸
ジエステルソーダ塩などのポリオキシエチレンアルキル
ホスフェートの塩類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリ
ン縮合物類、スチレン−無水マレイン酸共重合体部分鹸
化物の塩類、オレフィン−無水マレイン酸共重合体部分
鹸化物の塩類などが挙げられる。なお、具体例としては
主にナトリウム塩を挙げたが、カリウム塩、アンモニウ
ム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩なども可能で、特
にこれらに限定されるものではない。
【0019】カチオン系界面活性剤としては、モノステ
アリルアンモニウムクロライドやジステアリルアンモニ
ウムクロライドやトリステアリルアンモニウムクロライ
ドなどの1級および2級および3級アミン塩類、ステア
リルトリメチルアンモニウムクロライドやジステアリル
ジメチルアンモニウムクロライドやステアリルジメチル
ベンジルアンモニウムクロライドなどの4級アンモニウ
ム塩類、N−セチルピリジニウムクロライドやN−ステ
アリルピリジニウムクロライドなどのアルキルピリジニ
ウム塩類、N,Nジアルキルモルホリニウム塩類、ポリ
エチレンポリアミンの脂肪酸アミド塩類、アミノエチル
エタノールアミンとステアリン酸とのアミドの尿素化合
物の酢酸塩類、2−アルキル−1−アルキル−1−ヒド
ロキシエチルイミダゾリニウムクロライドなどが挙げら
れる。なお、具体例としては主にクロライドを挙げた
が、ブロマイド、アルキルサルフェート、アセテートな
ども可能で、特にこれらに限定されるものではない。
【0020】ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキ
シエチレンオレイルエーテルやポリオキシエチレンラウ
リルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル類、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルやポ
リオキシエチレンオクチルフェニルエーテルなどのポリ
オキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキ
シエチレンポリオキシプロピレングリコール類、ポリエ
チレングリコールモノステアレートやポリエチレングリ
コールモノオレートやポリエチレングリコールジラウレ
ートなどの脂肪酸とポリエチレングリコールとのモノお
よびジエステル類、ソルビタンモノラウレートやソルビ
タンモノオレートなどの脂肪酸とソルビタンのエステル
類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートやポ
リオキシエチレンソルビタンモノステアレートやポリオ
キシエチレンソルビタントリラウレートなどのソルビタ
ンのポリオキシエチレン付加物と脂肪酸とのエステル
類、ソルビットモノパルチミテートやソルビットジラウ
レートなどの脂肪酸とソルビットとのエステル類、ポリ
オキシエチレンソルビットモノステアレートやポリオキ
シエチレンソルビットジオレートなどのソルビットのポ
リオキシエチレン付加物と脂肪酸とのエステル類、ペン
タエリスリトールモノステアレートなどの脂肪酸とペン
タエリスリトールとのエステル類、グリセリンモノラウ
レートなどの脂肪酸とグリセリンとのエステル類、砂糖
およびしょ糖の脂肪酸エステル類、ラウリン酸ジエタノ
ールアミドやラウリン酸モノエタノールアミドなどの脂
肪族アルカノールアミド類、ラウリルジメチルアミンオ
キサイドなどのアミンオキサイド類、ステアリルジエタ
ノールアミンなどの脂肪族アルカノールアミン類、ポリ
オキシエチレンアルキルアミン類、トリエタノールアミ
ン脂肪酸エステル類などが挙げられる。
【0021】両性界面活性剤としては、ラウリルアミノ
プロピオン酸ソーダなどのアミノ酸型両面界面活性剤
類、ラウリルジメチルベタインやラウリルジヒドロキシ
エチルベタインなどのカルボキシベタイン型両面界面活
性剤類、ステアリルジメチルスルホエチレンアンモニウ
ムエチレンアンモニウムベタインなどのスルホベタイン
型両性界面活性剤類、イミダゾリニウムベタイン型両性
界面活性剤類、レシチンなどが挙げられる。無機や有機
のアルカリや酸や塩、その他水に可溶な化合物の例とし
ては水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化カルシウム、アンモニア、モノエタノールア
ミやジエタノールアミンやトリエタノールアミンといっ
たアルカノールアミン類、等のアルカリや塩酸、硫酸、
硝酸、燐酸、蟻酸、酢酸、シュウ酸、コハク酸、クエン
酸、マレイン酸、パラトルエンスルホン酸、等の酸や炭
酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、トリポリ燐酸ナト
リウム、ピロ燐酸カリウム、珪酸ナトリウム、硫酸ナト
リウム、塩化ナトリウム、ほう酸ナトリウム、酢酸ナト
リウム、酢酸マグネシウム、クエン酸ナトリウム、琥珀
酸ナトリウム等の塩類やベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、トルエンスルホン酸ナトリウム、キシレンスルホン
酸ナトリウム、スチレンスルホン酸ナトリウム、フェノ
ール2,4−ジスルホン酸ナトリウム、メチルスルホン
酸ナトリウムなどのスルホン酸塩やアルキル硫酸エステ
ルの塩類、カルボキシメチルセルロースやメチルセルロ
ースといった高分子化合物、等が挙げられる。また、粘
度調整剤、分散安定剤、凝集剤、ゼオライト、など各種
の添加剤を必要に応じて添加することができる。
【0022】また、水系の現像液ではあるが、必要に応
じてエタノール、イソプロパノール、セロソルブ、グリ
セリン、ポリエチレングリコール、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、アセトンといった水に溶解
する他の有機溶媒を混合することもできる。現像液のp
Hは特に限定されるものではないが、作業上の安全性の
面から3〜12の範囲であることが好ましい。現像時の
温度は10〜50℃が好ましい。
【0023】本発明では、このようにして感光性樹脂版
を現像た際に生じる、未露光部の樹脂を分散状態で含ん
だ現像液から樹脂を除去処理するのに、現像装置と、濃
縮用タンクとメンブレンフィルター間で循環運転するこ
とにより濾過を行う現像液再生装置からなる装置を用
い、現像を行いながら、再生処理を行う。具体的には、
現像装置内の樹脂を含んだ現像液の一部を現像装置から
濃縮タンクに連続的または一定間隔ごとに移送し、濃縮
用タンク内の樹脂含有現像液を濾過濃縮する。濾液は現
像装置に戻し、現像液として再利用される。このため、
現像液の再生のため現像を停止することなく、連続的に
現像−再生が行われ、現像装置内の現像液中の樹脂濃度
は常に一定以下に保つことが出来る。
【0024】これらメンブレンフィルターの素材として
は、ポリスルホン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアクリロ
ニトリル樹脂、酢酸セルロース、エチルセルロース、ニ
トロセルロース類、等の有機膜やアルミナ、シリカ、酸
化チタン、ジルコニアを主成分としたセラミック膜や合
金類を焼結した金属膜、等が挙げられるが特に限定する
ものではない。また、モジュールの形態としては、有機
膜では中空糸やチューブラー型、セラミック膜や金属膜
ではチューブラー型やマルチルーメン型が好ましく用い
られる。本発明での濾過方式は原液を濾過膜のモジュー
ルに循環させて流し、液の一部を濾液として取り出すク
ロスフロー方式が好ましく用いられる。
【0025】本発明において、原液を濾過膜モジュール
に流す速度としては、濾過膜に対して原水の流速が0.
2m/秒以上になるようにすることが望ましく、これ未
満であると濾過膜が閉塞したり、濾過流量の低下が著し
い。また、濾過膜にかかる原水の圧力は膜の種類によっ
て異なるが、0.2kg/cm2 以上であることが望ま
しい。また、メンブレンフィルターには閉塞による濾過
流量低下を防ぐため、一定時間毎に濾液側から圧力をか
けて逆洗する機構を備えることも可能である。
【0026】なお、この濾過処理運転を通常運転と呼
び、この運転中、濃縮タンク内の現像液の樹脂濃度は徐
々に上昇する。現像液中の樹脂含有率は通常5〜20%
程度まで行い、この後、現像装置から濃縮タンクへの現
像液の移送を停止し、この状態で、メンブレンフィルタ
ーによる現像液の再生運転を続ける。その結果、濃縮タ
ンク内の樹脂含有現像液の量は通常運転時の液量より少
なくなり、樹脂含有率は上昇する。この運転を追加濃縮
運転と呼ぶ。この追加濃縮運転により、濃縮タンク内の
樹脂含有量を15〜50%まで上げ、現像液量を通常運
転の70〜20%程度まで減らすことが可能である。そ
の後、この追加濃縮した濃縮タンク内の樹脂含有現像液
を廃棄する。本発明の特徴は、濃縮タンク内の樹脂含有
現像液を廃棄する直前にこの追加濃縮を行うことであ
る。
【0027】この方法によって、通常運転時には、比較
的濃縮タンク中の樹脂濃度が低い状態でメンブレン濾過
運転が出来るため、高い濾過流量が確保でき、濃縮タン
ク内の樹脂含有現像液を廃棄する時には高濃度まで濃縮
を進めて、廃棄する樹脂含有現像液量を減らす、という
相反する要求を満足させることが出来る。一方、この樹
脂含有現像液は、抜き出した後、凝集処理、遠心分離、
濾過処理、常圧や減圧下での乾燥、といった公知の方法
で樹脂を除去した後廃棄したり、吸水材による固形化後
廃棄したり、そのまま焼却処理して廃棄する、といった
ことができる。この場合本発明では、高濃度に濃縮して
液量が少ないためこれらの廃棄処理も容易で低コストで
行うことが出来る。なお、濃縮廃液を廃棄するため、現
像液の全体量は処理後で最初の量より減少する。そのた
め、長期間現像液の再生をして安定して現像を行なうた
めには、廃棄した濃縮液に相当する量の水および他の現
像薬剤成分を加える必要がある。
【0028】
【発明の実施の形態】次に図面を用いて本発明の実施の
形態を詳しく説明する。図1は、本発明現像液の処理方
法における一実施形態の工程図であり、図2は、本発明
現像装置の一実施形態の斜視図である。図1および図2
において、現像装置13からオーバーフローにより配管
4を通って送られた現像液は濃縮タンク1に貯められ
る。濃縮タンク1からは循環ポンプ3により配管5を通
ってメンブレンフィルター2に廃液が送られ、配管6を
通って濃縮タンク1に戻され、繰り返しこのラインを循
環する。一方、メンブレンフィルターモジュール2から
出た濾液は配管7を通って現像装置13に返送される。
この通常運転中には濾液として現像装置13に返送され
た分だけ、現像装置13からオーバーフローにより濃縮
タンク1に送られるため、濃縮タンク1内の現像液の液
面位置は14でほぼ一定である。
【0029】濃縮タンク1中の現像液の樹脂濃度が一定
量まで濃くなると、バルブ9を閉め、現像装置13から
の現像液の移送を止め、追加濃縮を行う。これにより、
濃縮タンク1内の現像液の液面は徐々に減少し、樹脂濃
度が上がる。濃縮タンク1内の現像液の液面が液面計1
1以下になると、液面計11が作動し、ポンプ3が止ま
り追加濃縮が終了する。濃縮タンク1およびメンブレン
フィルターモジュール2、配管5、6内の樹脂含有現像
液は濃縮液抜き出しバルブ10を開いて抜き取られ、廃
棄処理される。この後、バルブ10を閉め、バルブ9を
開け、さらに不足分の現像液を追加した後、ポンプ9を
動かし、通常濃縮処理を再開する。
【0030】なお、これら装置は、本発明に必要最小限
の設備を具備したものであるが、濾過モジュールに大き
なスカムが流れモジュール内の流路を閉塞するのを防ぐ
ためのプレフィルター、圧力計や流量計や温度計といっ
た測定器類、バイパス配管やポンプやバルブといった配
管設備類、ヒーターや冷却装置といった温度調節器類、
水や界面活性剤や添加剤を自動で投入する装置など、必
要に応じて備えることが出来る。
【0031】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。なお、実施例および比較例におけるメンブレンフ
ィルターは以下A、B、Cで示されるホローファイバー
型の以下のものを用い、現像液は以下a〜fで示される
水溶液を用い、追加にもこの現像液を用いた。 A.分画分子量5万 (HF5−43−PM50−PB コーチメンブレンシ
ステム社製) B.分画分子量50万(HF5−43−PM500−P
B 同上) C.孔径0.1μ(HF5−43−PMF0.1−PB
同上) a.炭酸ソーダ0.3% トリポリリン酸ソーダ0.5% ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル0.2% b.炭酸ソーダ0.3% 硼砂0.3% ラウリル硫酸ソーダ0.4% c.炭酸ソーダ0.3% 植物油脂肪酸ソーダ0.7% d.ブチルナフタレンスルホン酸ソーダ4% e.ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド0.3% 植物油脂肪酸ソーダ0.4% ジエタノールアミン0.1% f.炭酸ソーダ0.2% ラウリルベンゼンスルホン酸ソーダ0.6%
【0032】実施例1〜13 感光性フレキソ印刷版(東洋紡績株式会社製、コスモラ
イト、CLH 厚み1.7mm)をA2の大きさに切
り、各線幅の細線やベタ部などを有する適当なネガフィ
ルム(露光部50%)を密着させ、照度25W/m2の水
銀灯で、5分間照射を行いパターンを焼き付けた。ネガ
フィルムを除いた後、図1に示す工程に従い、各種の現
像液中で40℃でレリーフ深度が約1mmになるように
ナイロンブラシこすりによる現像を行うことにした。ま
ず、現像装置内のタンクに現像液50リットルを入れ、
濃縮タンクには20リットルの同じ現像液を入れ、循環
濾過を行った。濾液は配管7を通って現像装置に返送さ
れ、現像装置からはオーバーフローにより現像液が濃縮
タンク1に送られた。この時濃縮タンク1内には15リ
ットルの現像液が存在し、メンブレンフィルター2と配
管内には3リットルの現像液が存在し、現像装置内には
オーバーフローをするための水面上昇分も合わせて52
リットルの現像液が存在した。
【0033】この状態で先ほど準備した感光性フレキソ
版を20分に1枚の割合で現像した。連続で20枚現像
した後、バルブ9を閉め、現像装置からの現像液の移送
を止め、追加濃縮を行った。約10分後、濃縮タンク1
内の現像液の液面が液面計11以下になり、ポンプ3が
止まった。濃縮タンク1およびメンブレンフィルター
2、配管5、6内の樹脂含有現像液を濃縮液抜き出しバ
ルブ10を開いて抜き出し、廃棄処理した。この時の廃
液量は9リットルであった。この後、バルブ10を閉
め、バルブ9を開け、さらに不足分の現像液を追加した
後、ポンプ9を動かし、通常濃縮処理を再開した。この
操作を10回繰り返し、合計で200枚現像を行った。
なお、一連の操作2回目以降の現像開始直後と追加濃縮
する直前に、濾過流量、現像装置内のタンク内の現像液
の樹脂濃度、濃縮タンク内の現像液の樹脂濃度を測定
し、さらに廃棄した現像液の樹脂濃度と量を測定した。
その結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】比較例1〜3 実施例1〜11と同様に露光、現像を行い、20枚現像
後に濃縮タンク内の樹脂含有現像液は追加濃縮すること
なく廃棄した。この操作を10回繰り返し、合計で20
0枚現像を行った。その結果を表2に示す。
【0036】比較例4〜6 実施例1〜11と同様に露光、現像を行い、実施例の2
倍の40枚現像した。現像液は追加濃縮することなく廃
棄した。この操作を5回繰り返し、合計で200枚現像
を行った。その結果を表2に示す。
【0037】
【表2】 なお、表1および表2の濾過流量、樹脂濃度はそれぞれ
の2回目以降の操作での測定の平均を、廃液量は200
枚洗い出すまでの合計を示した。表1より明らかなよう
に、実施例1〜13では、現像装置内のタンク内の現像
液の樹脂濃度は20枚の現像後でも低く保たれ、また濾
過流量の低下も少ない。さらに追加濃縮を行うため廃液
量も少なくできたことが判る。また表2より明らかなよ
うに、比較例1〜3では、現像装置内のタンク内の現像
液の樹脂濃度は20枚の現像後でも低く保たれ、また濾
過流量の低下も少ないが、追加濃縮を行うわなかったた
め、廃液量が多く、比較例4〜6では、廃液量は少なか
ったが、40枚現像後は濾過流量が低くなったために処
理が追いつかず、現像装置内のタンク内の現像液の樹脂
濃度が高くなり、ブラシが沈澱してきた樹脂により詰ま
っていることが判る。
【0038】
【発明の効果】以上、かかる構成よりなる本発明装置を
用い、本発明方法を採用することにより、現像液廃液の
量を減らすことができ、凝集処理などの作業も容易でか
つ薬剤の使用量も少なくて済みコスト的にも有利とな
る。さらには、排水として排出する総量も少ないため、
低公害、地域環境保全に大きく貢献することが出来る。
また、通常運転中は濾過流量を高く確保できるため、安
定して長期間、多数枚の感光性樹脂版の現像作業が可能
である等、産業界に寄与すること大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像液の処理方法における一実施形態
例の工程図である。
【図2】本発明の現像装置の一実施形態例の斜視図であ
る。
【符号の説明】
1.濃縮タンク 2.メンブレンフィルターモジュール 3.循環ポンプ 4.現像装置から濃縮タンクへの配管 5、6.配管(廃液貯蔵タンクとメンブレンフィルター
間の循環用) 7.メンブレンフィルターから現像装置への配管 8.圧力計 9.バルブ 10.濃縮液抜き出しバルブ 11.液面計 12.ポンプ制御装置 13.現像装置 14.通常運転時の液面位置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】現像装置と、濃縮用タンクとメンブレンフ
    ィルター間で循環運転することにより濾過を行う現像液
    再生装置からなる装置を用い、現像装置から濃縮タンク
    に現像液の一部を連続的または一定間隔ごとに移送し、
    濃縮用タンク内の樹脂含有現像液を濾過濃縮して、濾液
    は現像装置に戻し、濃縮タンク内の樹脂含有現像液は樹
    脂が高濃度になったときに廃棄する、感光性樹脂の現像
    液の処理方法において、濃縮タンク内の樹脂含有現像液
    を廃棄する直前に、現像装置から濃縮タンクへの現像液
    の移送を停止して濃縮タンク内の樹脂含有現像液量を少
    なくして樹脂含有率を上げた後、これを廃棄することを
    特徴とする感光性樹脂の現像液の処理方法。
  2. 【請求項2】少なくとも(1)濃縮タンク、(2)逆浸
    透膜、限外濾過膜、精密濾過膜、のいずれか1種類以上
    の濾過膜を具備したメンブレンフィルターモジュール、
    (3)濃縮タンクからメンブレンフィルターモジュール
    へ廃液を移送するための循環ポンプ、(4)メンブレン
    フィルターモジュールから出たクロスフローの循環廃液
    を濃縮タンクへ移送するための配管、(5)メンブレン
    フィルターモジュールから出た濾液を現像装置へ移送さ
    せるための配管、(6)現像装置から濃縮タンクへオー
    バーフローにより現像液を移送するための配管、(7)
    現像装置から濃縮タンクへ現像液を移送するための配管
    に設置された液の移送を中断するためのバルブ、(8)
    濃縮タンクに設置された液面計、(9)濃縮タンクの液
    面が液面計以下になったときに循環ポンプが停止する機
    能、(10)濃縮タンクから現像液を抜き出すための配
    管を備えたことを特徴とする感光性樹脂版用現像液の処
    理装置。
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