JPH1121184A - コンクリート膜養生剤、及びそれを用いたコンクリートの養生方法 - Google Patents

コンクリート膜養生剤、及びそれを用いたコンクリートの養生方法

Info

Publication number
JPH1121184A
JPH1121184A JP17703897A JP17703897A JPH1121184A JP H1121184 A JPH1121184 A JP H1121184A JP 17703897 A JP17703897 A JP 17703897A JP 17703897 A JP17703897 A JP 17703897A JP H1121184 A JPH1121184 A JP H1121184A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
curing agent
concrete
curing
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17703897A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuo Kobayashi
信夫 小林
Hisashi Oikawa
久 及川
Jun Igarashi
潤 五十嵐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ARUBAA KOGYO KK
Maeda Road Construction Co Ltd
Original Assignee
ARUBAA KOGYO KK
Maeda Road Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ARUBAA KOGYO KK, Maeda Road Construction Co Ltd filed Critical ARUBAA KOGYO KK
Priority to JP17703897A priority Critical patent/JPH1121184A/ja
Publication of JPH1121184A publication Critical patent/JPH1121184A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B40/00Processes, in general, for influencing or modifying the properties of mortars, concrete or artificial stone compositions, e.g. their setting or hardening ability
    • C04B40/04Preventing evaporation of the mixing water

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Aftertreatments Of Artificial And Natural Stones (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
  • Road Repair (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 養生マットによる被覆及び散水を省略するこ
とができるコンクリート膜養生剤及びコンクリートの養
生方法を提供する。 【解決手段】 樹脂又はパラフィン類を有機溶剤に溶解
させてなることを特徴とする膜養生剤を施工後のコンク
リート表面に塗布し、皮膜を形成させ、コンクリートの
硬化初期及び後期における水分蒸発を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、養生マットによる
被覆及び散水を省略することができるコンクリート膜養
生剤、及びそれを用いたコンクリートの養生方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般的にコンクリート舗装における養生
は、初期のコンクリート硬化段階においては、膜養生剤
を用いた膜養生などの初期養生を行い、それに引き続き
後期養生として十分な硬化を促す目的で、保湿効果の高
い織布やスポンジ等からなる養生マットなどで被覆し、
散水による養生が行われる場合が多い。膜養生剤は、コ
ンクリートからの水分の蒸発を抑制し、コンクリートの
乾燥収縮によるひびわれの発生を防止する目的で使用さ
れる。従来、このような膜養生剤としては、ゴムラテッ
クス、或いはシリカパウダー等による膜養生剤が用いら
れてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来方法における
養生マット被覆と散水による後期養生では、水分の蒸発
や急激な温度変化を防止する効果に優れているが、養生
期間中に継続的に散水する必要があり、特に夏期におい
ては散水回数が多くなり、その他にも養生マットの保
守、撤去など、多大な労力と時間を要した。このような
散水による後期養生が必要であるということは、従来の
膜養生剤により形成される膜の水分蒸発の抑制効果が十
分ではないことに起因する。また、従来の膜養生剤は水
系であるため、コンクリート表面に浮き出した水によっ
て局部的に希釈されて流れ易くなる。或いは水系である
ために乾燥が遅く、流動する状態が長いものとなる。そ
のため、表面仕上げのほうき目や道路の勾配によっては
流動して塗布厚が不均一になり、所要の膜厚の確保が難
しく膜養生剤の特性を発揮することができない。したが
って、従来の水系の膜養生剤ではコンクリート表面水の
消失を待って噴霧(塗布)を行う必要があった。そこ
で、本発明者らは、散水による養生を省略することを目
的とし、形成される膜の強度及び気密性が優れ、表面水
に影響されずに造膜することができる膜養生剤を検討し
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記に鑑み提案
されたもので、樹脂又はパラフィン類を有機溶剤に溶解
させてなることを特徴とするコンクリート膜養生剤に関
するものである。また、本発明は、上記構成の膜養生剤
を、施工後のコンクリート表面に塗布することにより、
皮膜を形成させ、コンクリートの硬化初期及び後期にお
ける水分蒸発を抑制することを特徴とするコンクリート
の養生方法をも提案するものである。上記の膜養生剤と
しては、有機溶剤ベースの常温2液硬化型エポキシ樹脂
塗料(塗材)が好ましく、特に主剤として末端にエポキ
シ基を有し、分子中にビスフェノール骨格を有するエポ
キシ樹脂を有機溶剤に溶解させた非水系エポキシ樹脂溶
液と、硬化剤としてポリアミンやポリアミド等とからな
る塗料が望ましい。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の膜養生剤としては、造膜
性を有する樹脂類、パラフィン類を適宜に選定すること
ができ、これらを各種有機溶剤に溶解して構成すること
ができる。前記樹脂としては、各種の分野で塗料、イン
ク、コーティング材として用いられているエポキシ樹
脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、
エチレン−酢ビ樹脂等の合成樹脂、ロジン等の天然樹脂
など種々のものを使用することができる。
【0006】屋外における適用を前提とする膜養生剤の
使用条件を考慮すると、コンクリート表面に浮き出た水
によって溶解したり影響を受けないものであること、常
温で、しかも特殊な乾燥装置(例えば紫外線照射や電子
線照射等)を使用することなく皮膜を形成するものであ
ること、有機溶剤の使用量はできるだけ少ないものであ
ること、等が望ましい。また、形成される養生膜の特性
を考慮すると、薄膜でも気密性が高く、耐摩耗性や引張
強度が高いこと、等が望ましい。したがって、比較的低
分子量で、常温で速やかに硬化し、硬化した後は気密
性、強度及び耐摩耗性が高い皮膜を形成する有機溶剤ベ
ースの常温2液硬化型エポキシ樹脂塗料(塗材)を用い
ることが好ましい。
【0007】有機溶剤ベースの常温2液硬化型エポキシ
樹脂塗料(塗材)としては、主剤として末端にエポキシ
基を有し、分子中にビスフェノール骨格を有するエポキ
シ樹脂を有機溶剤に溶解させた非水系エポキシ樹脂溶液
と、硬化剤としてポリアミン類やポリアミド等とからな
る塗料が望ましい。前記エポキシ樹脂としては、ウレタ
ン変性、ポリサルファイド変性、ゴム(NBR等)変
性、ポリプロピレングリコール変性、シリコン変性等を
含み、分子量900〜3000程度のものが好ましい。
分子量が小さすぎると造膜性において不利であり、分子
量が大きすぎると造膜時にポーラスになりやすく気密効
果が悪くなるし、また粘度が高くなり、有機溶媒量が増
加する。前記有機溶媒としては、トルエン、キシレン等
の芳香族系、イソプロピルアルコール、エチルアルコー
ル等のアルコール系、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエス
テル系、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン系、炭化水素系、セロ
ソルブ系などどのようなものを用いても良く、単独或い
は適宜に複数種類を組み合わせて用いられる。尚、使用
する有機溶剤の可燃性、毒性等については十分に留意し
て適宜に対処することが必要である。前記硬化剤として
も特にその種類を限定するものではないが、一般に市販
されているポリアミン系の硬化剤では造膜性は優れてい
るものの、コンクリート表面への付着性が十分でない場
合もあり、ポリアミド系の硬化剤ではコンクリート表面
への付着性は有しているものの、造膜性が不足する場合
もある。したがって、ポリアミン系とポリアミド系とを
併用するか、ポリアミド分子中にアミノ基を有するポリ
アミドアミン系硬化剤を用いることが好ましい。分子量
については特に規定するものではないが、組み合わせる
エポキシ樹脂の分子量、粘度等に応じて適宜に設定すれ
ばよい。
【0008】また、必要に応じて適宜に添加剤を添加し
ても良い。例えば皮膜の性状に影響を与えない程度(重
量%で0.1〜1.0%程度)に有機染料を添加して着
色するようにしても良い。この場合、コンクリート表面
に対して塗布する際に重複塗りや塗りムラ、塗り漏れ等
を目視により容易に判別することができる。即ち、本発
明の膜養生剤により形成される皮膜は通常透明であるた
め、塗りムラや塗り漏れが生じても目視では到底判別で
きないので、広大な面積に対して塗りムラなく塗布する
ことは困難である。しかし、前記のように有機染料で着
色すると、色の濃淡により塗りムラを、色の有無により
塗り漏れを容易に判別することができ、即時に対処する
ことができ、一様な皮膜を容易に形成することができ
る。また、無機顔料等では紫外線により変色及び退色を
生じても色そのものが消失するまでには到底至らない
が、紫外線で分解しやすい有機染料を使用すれば、発色
が消失し易いものとなる。したがって、コンクリート舗
装表面に残存した皮膜は次第に透明になるので景観に影
響を与えることがない。
【0009】こうして構成される本発明の膜養生剤は、
従来のラテックス系、シリカ系などの水ベースの膜養生
剤と異なり有機溶剤ベースであるため、気密性に優れた
皮膜を形成することができるので、コンクリート表面か
らの水分蒸発を抑制し、コンクリートの乾燥収縮に起因
するひびわれの発生を抑制することができる。したがっ
て、養生マットによる被覆及び散水を省略することがで
きる。また、本発明の膜養生剤は、コンクリート表面の
浮き水に影響されることなく、従来のようにコンクリー
ト表面水の消失を待つ必要がなく塗布作業を行うことが
できる。したがって、本発明の膜養生剤により作業の効
率化及び省力化、合理化が図れる。尚、本発明の膜養生
剤を塗布する方法については何ら限定するものではな
く、公知のスプレー噴霧、ローラー刷毛塗り、刷毛塗り
などどのような手段を用いても良い。また、本発明の膜
養生剤の塗布量についても何ら限定するものではない
が、できる限り薄い皮膜で、即ち少ない塗布量で所望の
特性を奏することが望ましい。一般に0.1〜0.3リ
ットル/m2 程度の塗布量を目安とする。
【0010】また、特に常温2液硬化型エポキシ樹脂塗
料(塗材)を用いた場合、薄くても極めて高い強度及び
気密性を有する皮膜が形成されるので、前記ひびわれ発
生の抑制効果は極めて確実なものとなる。さらにこの場
合、コンクリート表面に生じたひびわれの発達を皮膜の
高い強度により抑制する効果も果たすものとなる。ま
た、皮膜の高い気密性により、コンクリートの水分蒸発
を抑制し、気化熱の放出を防止することからセメントの
水和反応により生じた発熱をコンクリートの内部に保持
するため、コンクリートの硬化を促進することができ
る。
【0011】尚、本発明の膜養生剤及びコンクリートの
養生方法は、コンクリート舗装における養生に限定する
ものではなく、どのようなコンクリート構造物、二次製
品に適用しても良い。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0013】1.室内試験 1−1使用材料 1-1-1 膜養生剤 本発明の実施例としては、アルバー工業株式会社に委託
して製造したエポキシ系膜養生剤(タフコート0-701H)
を用いた。比較例としては、従来のラテックス系の膜養
生剤であるクレハロンラテックス(呉羽化学工業株式会
社製)、シリカ系の膜養生剤であるノン・クラック(株
式会社ノックス製)を用いた。
【0014】a)タフコート0-701H(アルバー工業株式
会社製) 有機溶剤ベースの常温2液混合型エポキシ樹脂を主体と
したもので、反応硬化により皮膜を形成する。タフコー
ト0-701Hの性状を表1に、その塗膜物性を表2に示し
た。
【表1】
【表2】
【0015】b)クレハロンラテックス(呉羽化学工業
株式会社製) 塩化ビニリデンと塩化ビニルとの共重合体で、コンクリ
ートの表面に合成樹脂の皮膜を形成する。クレハロンラ
テックスの性状を表3に示した。尚、以下、ラテックス
系膜養生剤又は単にラテックス系という。
【表3】
【0016】c)ノン・クラック(株式会社ノックス
製) コンクリート表面に浸透し、コンクリート内のアルカリ
成分と化学結合して皮膜を形成する。ノン・クラックの
性状を表4に示した。尚、以下、シリカ系膜養生剤又は
単にシリカ系という。
【表4】
【0017】1−2 室内試験方法 1-2-1 水分蒸発量 養生室内(温度20℃, 湿度60%)においてステンレス製
バット(頂部:195 ×255mm ,底部:175 ×235mm ,深
さ40mm)にモルタル〔重量比でセメント1,表乾砂2、
水セメント比0.4 、JIS フロー値160mm 程度〕を2層に
分けて詰めた。表面の浮き水が消失した後、膜養生剤を
噴霧器で散布した。供試体は、 ・屋外(直接日光が当たる風通しの良い屋外) ・養生室内(室温20℃,湿度60%) にそれぞれ放置し、1,2,3,4日後の単位面積当た
りの水分蒸発量を膜養生剤の揮発分を差し引いた重量変
化で求めた。
【0018】1-2-2 長さ変化率 供試体はJIS R 5201の強さ試験に準拠して前
記「水分蒸発量」と同配合のモルタルで作製した。養生
室内(温度20℃, 湿度60%)において3連装の型枠(40
×40×160mm )にモルタル〔重量比でセメント1,表乾
砂2、水セメント比0.4 、JIS フロー値160mm 程度〕を
2層に分けて詰め、浮き水が消失した後、膜養生剤を刷
毛で塗布した。24時間後、型枠から供試体を取り出
し、他の5面にも膜養生剤を塗布した。膜養生剤が指先
で触れてもべとつかなくなった時点でゲージプラグを接
着剤で貼り付けた。長さ変化率は、JIS A 112
9のコンタクトゲージ方法に準じて接着剤が完全に硬化
した時点を基長とし、モルタル打設後3日,7日,28
日後に測定した。
【0019】1-2-3 曲げ強度 供試体はJIS R 5201の強さ試験に準拠して前
記「水分蒸発量」と同配合のモルタルで作製した。養生
室内(温度20℃, 湿度60%)において3連装の型枠(40
×40×160mm )にモルタル〔重量比でセメント1,表乾
砂2、水セメント比0.4 、JIS フロー値160mm 程度〕を
2層に分けて詰め、浮き水が消失した後、膜養生剤を刷
毛で塗布した。24時間後、型枠から供試体を取り出
し、他の5面にも膜養生剤を塗布した。曲げ強度は、J
IS R 5201の曲げ強さ試験に準拠し、モルタル
打設後3日,7日,28日養生後に測定した。
【0020】1-2-4 摩耗量 型枠(φ100mm ,厚さ10mm)にモルタル(重量比でセメ
ント1 ,標準砂2 、水セメント比0.4 )を詰め、表面を
平滑に仕上げた後、表面の浮き水消失後に膜養生剤を噴
霧器にて散布した。供試体を7日間、養生室内(室温20
℃、湿度60%)で養生した後にJIS K 6902の
耐摩耗試験機(摩耗輪CS-17 ,荷重500g)を用いて10
0回転,200回転,300回転,400回転,500
回転後の摩耗量を重量変化で求めた。
【0021】1-2-5 表面ひびわれ抑制状態の観察 円形ろ紙(φ100mm ,厚さ0.26mm)を貼り付けたステン
レス製バット(頂部:195 ×255mm ,底部:175 ×235m
m ,深さ40mm)にセメントペースト(水セメント比0.4
)を250g流し込み、振動を与えながら平坦に均し
た。その直後に膜養生剤を噴霧器にて散布し、乾燥機
(60℃)中に24時間放置した後にセメントペースト表
面のひびわれ発生状態を観察した。円形ろ紙はひびわれ
発生の有無がわかりやすくなるように貼り付けた。
【0022】1-2-6 ダレ試験 表面を平らに仕上げたモルタル板(400 ×200mm, 厚さ
20mm)に膜養生剤を噴霧器にて散布した。散布の際には
モルタル板の4側面をモルタル板より厚い板で拘束して
おき、隙間をシール材でシーリングした。散布後、2%
の勾配を付けたスロープの上に供試体を静かに置き、勾
配下方側面の板を外して膜養生剤が流出可能な状態にし
た。表面の膜養生剤の動きがなくなるまで供試体を放置
し、ダレによる流出量を供試体の重量変化で求めた。
尚、モルタル板は乾燥状態のものと、水中に十分浸した
後に表面の水分を軽く拭き取った湿潤状態のものとの2
種類を使用した。
【0023】1−3 膜養生剤の塗布(散布)量 本発明実施例である膜養生剤の塗布(散布)量を表5に
示した。
【表5】 また、比較例として用いたラテックス系及びシリカ系膜
養生剤の塗布(散布)量は、それぞれの製造会社が推奨
する標準塗布(散布)量とした。 ラテックス系膜養生剤:0. 3リットル/m2 (原液:水=
1:4) シリカ系膜養生剤 :0. 1リットル/m2 (原液:水=
1:2) 尚、水分蒸発量,長さ変化率,曲げ強度,摩耗量の試験
における各膜養生剤の塗布(散布)は、供試体の浮き水
消失時に行うこととした。
【0024】1−4 室内試験結果及び考察 1-4-1 水分蒸発量 図1に各条件における経過日数ごとの水分蒸発量を、膜
養生剤を散布しない場合の水分蒸発量との対比で示し
た。屋外において、本発明実施例の膜養生剤は最も少な
い0. 1リットル/m2 の塗布量でも従来の膜養生剤である
ラテックス系、シリカ系膜養生剤よりも水分蒸発を抑制
し、塗布量が多くなるにつれてさらにその効果が増す結
果となった。また、ラテックス系及びシリカ系膜養生剤
の場合、養生室内での水分蒸発量と屋外における水分蒸
発量が同一直線に近似できる傾向となったが、本発明実
施例の膜養生剤の場合、そのような傾向にはならなかっ
た。このことは、本発明実施例の膜養生剤の粘度が比較
的高いため、供試体表面の均一な散布状態が確保できな
かったことに起因すると考えられる。また、溶剤で希釈
して粘度を下げた場合、原液量が0. 15リットル/m2
それほど多くない塗布量(0. 25リットル/m2 )にもか
かわらず、水分蒸発量を最も抑制する結果となった。こ
れらの結果から、本発明実施例の膜養生剤は水分蒸発を
抑制する効果に優れていることと、散布の均一性が水分
蒸発を抑制する効果に影響することが確認できた。
【0025】1-4-2 長さ変化率 図2に経過日数と長さ変化率の関係を、図3に養生室内
の水分蒸発量と長さ変化率の関係の一例を示した。図2
より、本発明実施例の膜養生剤を0. 2リットル/m2 散布
した場合の長さ変化率は、十分に水分が補給される水中
養生の場合と同様に極めて小さい値を示していることが
わかる。ラテックス系、シリカ系膜養生剤を散布した場
合は何れも大きな長さ変化が生じていた。また、図3よ
り、水分蒸発量が多いほど長さ変化率が大きいという傾
向が認められた。長さ変化率は、乾燥収縮によるひびわ
れの発生と直接的に結びつくと考えられることから、本
発明実施例の膜養生剤はひびわれを抑制する効果が高い
と判断できる。
【0026】1-4-3 曲げ強度 図4に材令と曲げ強度の関係を示した。図4より、本発
明実施例の膜養生剤を散布した場合の材令3日における
曲げ強度はラテックス系、シリカ系膜養生剤を散布した
場合に比べて大きく、その後は強度の増加が小さくなっ
ていることがわかる。このことは、本発明実施例の膜養
生剤により形成された皮膜が水分蒸発による気化熱の放
出を抑制し、供試体の温度が保持されたことにより、初
期のモルタル強度が増加したためと、皮膜自体の引張り
強度のためであると推察される。
【0027】1-4-4 摩耗量 図5に回転数と摩耗量の関係を示した。図5より本発明
実施例の膜養生剤を散布した場合の摩耗量はラテックス
系、シリカ系膜養生剤を散布した場合に比べて著しく少
ないことがわかる。したがって、本発明実施例の膜養生
剤により形成された皮膜は、コンクリート表面の耐摩耗
性を強化する働きを有すると判断できる。
【0028】1-4-5 表面ひびわれ抑制状態の観察 試験後の供試体の表面状態を観察した。膜養生剤なしの
場合は、幅1. 5〜1mm程度のひびわれが供試体表面
のほぼ全面に発生した。ラテックス系膜養生剤を散布し
た場合は幅0. 7〜0. 3mm程度、シリカ系膜養生剤
を散布した場合は幅1〜0. 5mm程度のひびわれが部
分的に発生した。両者を比較すると、水分蒸発量及び長
さ変化率が少なかったラテックス系膜養生剤の方が発生
したひびわれの本数も少なく、ひびわれの幅も狭いとい
う結果となった。本発明実施例の膜養生剤の場合は、塗
布量0. 1リットル/m2 で幅1〜0. 5mmのひびわれの
発生が数本認められたが、そのひびわれ表面は皮膜で覆
われており、皮膜が乾燥収縮によるひびわれの発達を抑
制しているように推察された。原液のまま0. 2リットル/
2 散布した場合や原液を溶剤で希釈して0. 25量リッ
トル/m2 散布した場合(原液量0. 15リットル/m2 )に
おいては、1本の極めて微細なひびわれが発生したが、
そのひびわれ表面も皮膜で覆われており、ひびわれの幅
については微細すぎて測定できなかった。本発明実施例
の膜養生剤の皮膜形成は反応硬化により進行するもので
あり、その皮膜形成の機構は水分蒸発が促進される条件
下にあっても早期に皮膜を形成すると考えられる。さら
に、形成される皮膜の水分蒸発抑制効果と皮膜自体の強
度によって、ひびわれの発生及び発達が抑制されると判
断できる。
【0029】1-4-6 ダレ試験 乾燥状態の供試体においては、何れの散布条件において
も膜養生剤の流出は認められなかった。湿潤状態の供試
体においては、ラテックス系、シリカ系膜養生剤で塗布
量の1/3程度の流出が認められた。このことは、これ
らの膜養生剤が水系で、皮膜を形成する乾燥速度が遅い
ことに起因していると考えられた。そのため、コンクリ
ート表面に浮き水がある場合にこれらラテックス系、シ
リカ系膜養生剤を散布すると、局部的に希釈されて道路
勾配等により流れ易くなると考えられた。そして、所定
の塗布量の確保が困難となり、膜養生剤本来の目的を達
成できないと考えられた。一方、本発明実施例の膜養生
剤は湿潤状態の供試体においても流出は全く認められな
かった。このことは、本発明実施例の膜養生剤が非水系
であること、皮膜形成が速いことに起因しているものと
考えられた。そのため、コンクリート表面に浮き水があ
る場合に本発明実施例の膜養生剤を散布しても、道路勾
配等があっても流出が少なく、所定の塗布量を確保しや
すいものと考えられた。したがって、本発明実施例の膜
養生剤は、コンクリート表面の浮き水状態の如何にかか
わらず、表面仕上げ直後に散布でき、作業の効率化、省
力化、合理化を図ることができると共に、早期の水分蒸
発の抑制が可能になると考えられた。
【0030】1−5 室内試験のまとめ 本発明実施例の膜養生剤は当初目的とした早期の皮膜形
成機能と高い水分蒸発抑制効果を有することが確認でき
た。また、形成される皮膜は、コンクリートの初期のひ
びわれの発達を抑制する効果を有すると推察できる結果
も得られた。また、塗布(散布)量は、実施工において
はエンジンスプレヤ等を使用して散布ムラが少なく効率
の良い作業を行えば、0. 2リットル/m2 で十分な効果が
得られるものと判断された。
【0031】2.試験施工 2−1 その1 施工場所:宮城県古川市 前田道路(株)東北機械工場
敷地内 施工月日:平成8年1月26日 施工規模:幅3. 5m,延長15m,厚さ15cm フレッシュコンクリートの品質:
【表6】 養生条件: a工区)本発明実施例の膜養生剤(0.2リットル/m2 ) +養生
マット2 枚+ブルーシート b工区)養生マット2 枚+
ブルーシート 養生マットとしては厚さ3〜5mm程度の麻布を用い
た。ブルーシートは不透水性の着色ビニールシートであ
る。これら養生マットとブルーシートは、冬期の施工で
あることから両工区とも保温を目的として被覆した。図
6に温度測定結果を、表7にa工区と同じ条件で現場養
生を行った供試体と標準養生(水中20℃)を行った供試
体の曲げ強度試験結果を示した。
【表7】 施工直後から翌日早朝までの間において、気温は−3℃
程度であったが、本発明実施例の膜養生剤を散布したa
工区のコンクリートの内部温度は5℃程度、表面温度は
3℃程度であった。一方、膜養生剤を散布しなかったb
工区のコンクリートの内部温度は2 ℃程度、表面温度は
0℃に近く、本発明実施例の膜養生剤を散布した場合と
の差が見られた。この温度差の傾向は施工後4日程度続
いたが、その後温度差は小さくなった。曲げ強度は、3
日強度で凍害防止の目安(10kg/cm 2 )の2倍以上を確
保し、7日強度でコンクリート舗装の開放時の基準(35
kgf/cm2 )を越えた。これらの結果から、本発明実施例
の膜養生剤がコンクリートの表面を被覆し、表面からの
水分蒸発を抑えることにより、気化熱の放出を抑制し、
セメントの水和作用による発熱をコンクリートの内部に
保持することが実証できたものと考えられる。
【0032】2−2 その2 施工場所:東京都瑞穂町 前田道路(株)機材センター
敷地内 施工月日:平成8年9月3日 施工規模:幅8. 5m,延長27m,厚さ30cmまた
は35cm フレッシュコンクリートの品質:
【表8】 養生条件: a工区)本発明実施例の膜養生剤(0.2リットル /m 2 )施工厚さ35cm b工区)ラテックス系膜養生剤(0.3リットル /m 2 )+養生マット+散水(5日 間) 施工厚さ30cm 図7に温度測定を行った結果を示した。図7より、温度
測定初期においては、本発明実施例の膜養生剤を散布し
たa工区のコンクリート内部の温度が気温よりも30℃
程度高くなっていることがわかる。このことは、気温の
高い環境において、セメントの水和作用による発熱を本
発明実施例の膜養生剤の皮膜がコンクリート内部に保持
したためと考えられる。また、コンクリートの温度ひび
われを軽減するためには、温度が最大となった後の温度
降下が急激とならないようにすることとされているが、
図7から明らかなように本発明実施例の膜養生剤を散布
したa工区のコンクリート内部の温度は施工直後に急激
に上昇したものの、その後の温度の降下はb工区の散水
養生の場合と同様に緩やかであった。夏期における施工
では、太陽光線の輻射熱によるコンクリートの急激な温
度上昇でセメントの水和作用が促進され、長期強度の伸
びが低下する可能性がある。しかし、本発明実施例の膜
養生剤により、コンクリート表面のひびわれの発生が抑
制され、所定の強度が確保されれば、供用性に問題が生
じることはないと考えられる。
【0033】2−3 その他 本発明実施例の膜養生剤を用い、養生マットによる被覆
及び散水を行わない施工は、前記2箇所を含めて合計5
箇所において実施した。スランプの大きい(8cm 程度)
コンクリートを使用した場合の試験施工も行ったが、コ
ンクリート表面のひびわれ発生は見られなかった。ま
た、他の何れの場合もコンクリート表面のひびわれ発生
は見られなかった。さらに、本発明実施例の膜養生剤に
CIソルベントブルー70を0.5重量%添加した場合
の試験も行ったが、目視により重複塗りや塗りムラ、塗
り漏れ等を容易に判別することができ、均一に塗布(散
布)することができた。また、この場合も前記と全く同
様の室内試験結果、試験施工結果が得られた。
【0034】以上本発明を実施例に基づいて説明した
が、本発明は上記した実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載の構成を変更しない限りどの
ようにでも実施することができる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明の膜養生剤
は、従来のラテックス系、シリカ系などの水ベースの膜
養生剤と異なり有機溶剤ベースであるため、コンクリー
ト表面の浮き水に影響されることなく、従来のように表
面水の消失を待つ必要がなく塗布作業を行うことができ
る。また、本発明の膜養生剤により形成される皮膜は気
密性に優れているので、コンクリート表面からの水分蒸
発を抑制し、ひびわれの発生を抑制することができる。
したがって、本発明の膜養生剤により、養生マットによ
る被覆及び散水を省略することができ、作業の効率化及
びコンクリート工事全体の合理化を図ることができる。
【0036】特に常温2液硬化型エポキシ樹脂塗料(塗
材)を用いた場合、極めて高い気密性及び強度を有する
皮膜が形成されるので、前記ひびわれ発生の抑制効果は
確実なものとなる。またこの場合、コンクリート表面に
生じたひびわれの発達を皮膜の高い強度により抑制する
効果も果たすものとなる。さらに、皮膜の高い気密性に
よりコンクリートの水分蒸発を抑制し、気化熱の放出を
防止することからセメントの水和反応により生じた発熱
をコンクリートの内部に保持するため、コンクリートの
硬化養生を促進することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例室内試験における水分蒸発量の試験結果
を示すグラフである。
【図2】実施例室内試験における長さ変化率の試験結果
であって、経過日数と長さ変化率の関係を示すグラフで
ある。
【図3】実施例室内試験における長さ変化率の試験結果
であって、養生室内の水分蒸発量と長さ変化率の関係を
示すグラフである。
【図4】実施例室内試験における曲げ強度の試験結果で
あって材令と曲げ強度の関係を示すグラフである。
【図5】実施例室内試験における摩耗量の試験結果であ
って、回転数と摩耗量の関係を示すグラフである。
【図6】実施例試験施工(冬期)における温度測定結果
を示すグラフである。
【図7】実施例試験施工(夏期)における温度測定結果
を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五十嵐 潤 神奈川県海老名市杉久保279 前田道路株 式会社技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂又はパラフィン類を有機溶剤に溶解
    させてなることを特徴とするコンクリート膜養生剤。
  2. 【請求項2】 有機溶剤ベースの常温2液硬化型エポキ
    シ樹脂塗料であることを特徴とするコンクリート膜養生
    剤。
  3. 【請求項3】 樹脂又はパラフィン類を有機溶剤に溶解
    させた膜養生剤を、施工後のコンクリート表面に塗布す
    ることにより、皮膜を形成させ、コンクリートの硬化初
    期及び後期における水分蒸発を抑制することを特徴とす
    るコンクリートの養生方法。
JP17703897A 1997-07-02 1997-07-02 コンクリート膜養生剤、及びそれを用いたコンクリートの養生方法 Pending JPH1121184A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17703897A JPH1121184A (ja) 1997-07-02 1997-07-02 コンクリート膜養生剤、及びそれを用いたコンクリートの養生方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17703897A JPH1121184A (ja) 1997-07-02 1997-07-02 コンクリート膜養生剤、及びそれを用いたコンクリートの養生方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1121184A true JPH1121184A (ja) 1999-01-26

Family

ID=16024069

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17703897A Pending JPH1121184A (ja) 1997-07-02 1997-07-02 コンクリート膜養生剤、及びそれを用いたコンクリートの養生方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1121184A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101185766B1 (ko) * 2009-04-01 2012-10-02 이학재 용제가역형 수지를 이용한 거푸집용 코팅 합판
JP2014028729A (ja) * 2012-07-31 2014-02-13 Shimizu Corp 被膜養生剤、被膜養生構造、およびコンクリート製造方法
CN103964893A (zh) * 2014-04-25 2014-08-06 交通运输部公路科学研究所 一种早强耐磨型混凝土养护剂及其制备方法和用途
JP2014173246A (ja) * 2013-03-06 2014-09-22 Taiheiyo Cement Corp コンクリート舗装のひび割れ抑制方法
JP2015165072A (ja) * 2014-03-03 2015-09-17 株式会社Nippo コンクリート舗装の養生管理装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101185766B1 (ko) * 2009-04-01 2012-10-02 이학재 용제가역형 수지를 이용한 거푸집용 코팅 합판
JP2014028729A (ja) * 2012-07-31 2014-02-13 Shimizu Corp 被膜養生剤、被膜養生構造、およびコンクリート製造方法
JP2014173246A (ja) * 2013-03-06 2014-09-22 Taiheiyo Cement Corp コンクリート舗装のひび割れ抑制方法
JP2015165072A (ja) * 2014-03-03 2015-09-17 株式会社Nippo コンクリート舗装の養生管理装置
CN103964893A (zh) * 2014-04-25 2014-08-06 交通运输部公路科学研究所 一种早强耐磨型混凝土养护剂及其制备方法和用途

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101876162B (zh) 一种路桥混凝土的耐久性无痕修补方法
KR100956489B1 (ko) 콘크리트 구조물에 대한 폴리우레아 방수 코팅공법
KR101673936B1 (ko) 건축물 바닥마감용 도료 조성물 및 이를 이용한 시공방법
US4937033A (en) Method of forming protective layer on concrete or mortar
CN104878743B (zh) 一种海洋工程预应力钢筋混凝土桩基础防腐材料及其施工方法
JPH1121184A (ja) コンクリート膜養生剤、及びそれを用いたコンクリートの養生方法
KR20160100117A (ko) 콘크리트 바닥의 친환경 표면강화 시공방법
JP2750815B2 (ja) 打放し調仕上げ方法
JP4364003B2 (ja) 軽量気泡コンクリートパネルの表面改修方法
JP3219028U (ja) 建築構造物の外装材に対する塗装による補修・改修処理層の積層構造
WO2023008097A1 (ja) 構造物保護シート及び補強された構造物の製造方法
De Vries et al. Hydrophobie Treatment of Concrete
JP7462262B2 (ja) コンクリート構造体の塗布材およびその塗布方法
CN106149556A (zh) 甲基丙烯酸甲酯路面涂层的施工方法
JPH0214163B2 (ja)
JP2004232425A (ja) 打放しコンクリート又は軽量気泡コンクリート材の表面構造及びその仕上げ方法
JP4729886B2 (ja) 舗道用シートの絵付け方法
JPH10306242A (ja) 塗料組成物および塗装方法
JPH0665531A (ja) 石材調着色仕上げ塗装法
Hensick et al. Protection and relocation of frescoes during construction at the Harvard Art Museums
JP2673744B2 (ja) 排水溝の施工方法
JPS5834435B2 (ja) セメントモルタル又はコンクリ−トモルタル塗装の前処理方法
KR20150101712A (ko) 내후성강 교량 및 철근 콘크리트 코팅용 조성물
Safee et al. PAINTING AND PLASTERING FOR BUILDING'S FINISHING WORKS
JPH0681866B2 (ja) 型 枠

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060829

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070522

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071009