JPH11211749A - 半導体加速度センサ - Google Patents

半導体加速度センサ

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JPH11211749A
JPH11211749A JP1362598A JP1362598A JPH11211749A JP H11211749 A JPH11211749 A JP H11211749A JP 1362598 A JP1362598 A JP 1362598A JP 1362598 A JP1362598 A JP 1362598A JP H11211749 A JPH11211749 A JP H11211749A
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sensor
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貞幸 角
Mitsuhiro Kani
充弘 可児
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孝昌 酒井
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    • H05K3/326Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits by abutting or pinching, i.e. without alloying process; mechanical auxiliary parts therefor the printed circuit having integral resilient or deformable parts, e.g. tabs or parts of flexible circuits

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Abstract

(57)【要約】 【課題】センサチップの固定方法によるセンサ特性の悪
化を防止した半導体加速度センサを提供する。 【解決手段】センサチップ1は、ピエゾ抵抗が形成され
たセンシングエレメント20と、センシングエレメント
20の上下にそれぞれ固着された上部キャップ25及び
下部キャップ26を備えており、センサチップ1に印加
される加速度を電気信号に変換して出力する。センサキ
ャップ1の上部キャップ25をフレキシブル基板10の
開口11に挿入し、センサチップ1のパッド27とフレ
キシブル基板10の配線パターン13とを電気的に接続
した状態で、フレキシブル基板10の長手方向両端部の
配線パターン13を本体回路基板4の電極に半田付けな
どにより電気的に接続すると、フレキシブル基板10に
よってセンサチップ1が本体回路基板4に電気的且つ機
械的に固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板上にピ
エゾ抵抗を形成し、加速度や衝撃を電気信号に変換して
出力する半導体加速度センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の半導体加速度センサとしては図
9に示すような構造を有するものがあり、この半導体加
速度センサAは、半導体基板上に形成されたピエゾ抵抗
により加速度や衝撃を電気信号に変換して出力するセン
サチップ1と、センサチップ1の出力を信号処理する信
号処理用IC2と、例えばセラミックやポリイミド樹脂
などから形成され、センサチップ1や信号処理用IC2
や外部接続用の端子ピン3などが実装された本体回路基
板4と、本体回路基板4に被着されるカバー5とから構
成される。センサチップ1は、図10に示すように、本
体回路基板4にダイボンドペースト9を用いて固定さ
れ、センサチップ1のパッド6と、本体回路基板4の電
極7とをボンディングワイヤ8を介して電気的に接続し
た後、本体回路基板4をカバー5で封止して形成されて
おり、外部の衝撃や電磁波ノイズからセンサチップ1を
保護していた(例えば、特開平9−184851号公報
参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の半導体加速
度センサでは、センサチップ1に加速度(応力)が印加
されると、半導体基板上に形成されたピエゾ抵抗の抵抗
値が変化し、この抵抗値の変化から加速度を検出してい
るので、センサチップ1に余計な応力が加わると、この
応力をセンサチップ1が誤検出し、センサ特性が悪化す
るという問題があった。
【0004】また、従来の半導体加速度センサでは、セ
ンサチップ1をダイボンドペースト9を用いて本体回路
基板4に固定しているので、センサチップ1、本体回路
基板4及びダイボンドペースト9の線熱膨張係数や弾性
係数などの差によって熱応力が発生するため、この熱応
力をセンサチップ1が誤検出して、センサ特性に悪影響
を与えるという問題もあった。
【0005】さらに、半導体加速度センサは所定の検知
軸方向から加わる加速度や衝撃を検出するため、所定の
検知軸方向に対してのみ感度特性を持っている。すなわ
ち、理想的には検知軸方向に対して完全に直交する方向
から加速度が加わったとしてもセンサチップ1の出力は
発生しない。しかしながら、実際にはセンサチップ1は
検知軸方向と異なる方向から加わる加速度を検知してし
まうので、検知軸方向と異なる方向の感度を他軸感度と
して規定し、この他軸感度をある範囲内で管理する必要
がある。
【0006】例えば、センサチップ1を本体回路基板4
に実装する工程で他軸感度を管理するためには、センサ
チップ1の本体回路基板4に対する固定角度を管理する
必要があり、センサチップ1をダイボンドペースト9に
より本体回路基板4に実装する場合、センサチップ1の
本体回路基板4に対する固定角度は、ダイボンダのチッ
プマウント精度や、ダイボンドペースト9の流動などに
依存するため、他軸感度を管理しにくいという問題があ
る。さらに、製造コストの低減やセンサ全体の小型化を
図るためにセンサチップ1が小型化するにつれて、セン
サチップ1の本体回路基板4に対する固定角度はますま
す管理しにくくなり、他軸感度が悪化する虞がある。
【0007】本発明は上記問題点に鑑みて為されたもの
であり、その目的とするところは、センサチップの固定
によるセンサ特性への影響を低減した半導体加速度セン
サを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明では、ピエゾ抵抗が形成された半導
体基板を有するセンサチップと、センサチップの出力信
号を信号処理する回路が形成された本体回路基板とを備
え、フレキシブル基板を介してセンサチップを本体回路
基板に電気的且つ機械的に接続しており、センサチップ
の固定にボンディングペーストを用いていないので、線
熱膨張係数や弾性係数の差によってセンサチップに発生
する熱応力が低減され、熱応力によるセンサ特性の悪化
を防止することができる。
【0009】請求項2の発明では、請求項1の発明にお
いて、センサチップは半導体基板の表面に固定されて半
導体基板を封止するキャップを有し、フレキシブル基板
にキャップが入り込む開口を設けているので、上部キャ
ップを開口に挿入することにより、フレキシブル基板を
上部キャップの形状に合わせて曲げる必要がなく、TA
B(Tape Automated Bonding)技術を応用した自動化を
容易に行うことができる。
【0010】請求項3の発明では、請求項2の発明にお
いて、上記開口の端部を、センサチップの位置決めを行
えるような形状に形成しているので、開口の端部でセン
サチップを位置決めすることができ、センサチップの本
体回路基板に対する固定角度を精度良く管理することが
できる。請求項4の発明では、請求項1の発明におい
て、上記センサチップの出力端子にバンプを形成し、前
記バンプを介してセンサチップとフレキシブル基板とを
接続しているので、センサチップの出力端子の内、選択
された出力端子にのみバンプを形成すれば、選択された
出力端子のみをフレキシブル基板に接続することができ
る。
【0011】請求項5の発明では、請求項1の発明にお
いて、上記本体回路基板又は本体回路基板を収納する筐
体のいずれか一方に、フレキシブル基板の位置決め用の
突起を設けているので、この突起を用いてフレキシブル
基板を位置決めすることにより、フレキシブル基板の取
付位置を精度良く管理することができ、センサチップの
本体回路基板に対する固定角度の精度が向上する。
【0012】請求項6の発明では、請求項1の発明にお
いて、本体回路基板に接続されるフレキシブル基板の部
位を本体回路基板に固定するための固定手段を設けてい
るので、固定手段によりフレキシブル基板を本体回路基
板に確実に接続させることができる。請求項7の発明で
は、請求項1の発明において、センサチップの出力信号
を信号処理する信号処理用ICがフレキシブル基板に実
装されているので、本体回路基板に信号処理用ICの実
装スペースを設ける必要がなく、その分他の部品を実装
することができ、本体回路基板の省面積化を図ることが
できる。
【0013】請求項8の発明では、請求項1の発明にお
いて、本体回路基板に実装されたソケットを介してフレ
キシブル基板が本体回路基板に接続されているので、フ
レキシブル基板と本体回路基板とを接続する際の加熱工
程(例えばリフロー半田付けなどの工程)を無くすこと
ができる。請求項9の発明では、請求項8の発明におい
て、センサチップ及びフレキシブル基板は上記ソケット
に着脱自在に取り付けられているので、センサチップの
取り付け、取り外しを容易に行うことができる。
【0014】請求項10の発明では、請求項9の発明に
おいて、センサチップとソケットとの間に緩衝材を介装
しているので、センサチップをソケットに取り付ける際
の衝撃を緩衝材で吸収することができ、ソケットへの装
着時にセンサチップに加わる衝撃を低減することができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】(実施形態1)本実施形態の半導
体加速度センサを図1及び図2に基づいて説明する。セ
ンサチップ1は、重り部21と、重り部21をビーム
(梁)22を介して揺動自在に支持する支持部23と
が、シリコン基板(半導体基板)をエッチング加工する
ことにより形成されたセンシングエレメント20を有
し、ビーム22の表面にはビーム22の撓みに応じて抵
抗値が変化するピエゾ抵抗24がセンシングエレメント
20への拡散技術などにより形成されている。センシン
グエレメント20の上下には上部キャップ25、下部キ
ャップ26がそれぞれ固定されている。上部キャップ2
5及び下部キャップ26はセンシングエレメント20を
封止するためのものであり、センシングエレメント20
と略同様の熱膨張率を有するガラス(耐熱ガラス)で形
成してある。また、上部キャップ25の両側のセンシン
グエレメント20の表面にはアルミニウム等からなる出
力端子としてのパッド27が複数形成されている。さら
に、図2(a)に示すように、下部キャップ26のセン
シングエレメント20に対向する面には、重り部21の
揺動空間を確保するための凹所26aが形成され、上部
キャップ25のセンシングエレメント20に対向する面
にも同様の凹所が形成されている。また、上部キャップ
25及び下部キャップ26の重り部21と対向する部位
には、重り部21の揺動を規制するストッパ(図示せ
ず)がそれぞれ形成されており、センサチップ1に過大
な加速度が印加された時に、ビーム22が破損するのを
防止している。
【0016】而して、図2(a)中の上下方向の加速度
がセンサチップ1に印加されると、その加速度の大きさ
に応じて重り部21が揺動して、ビーム22が撓み、そ
の結果ビーム22に歪による応力が発生し、ピエゾ効果
によってピエゾ抵抗24の抵抗値が変化する。したがっ
て、この抵抗値変化を電圧出力として取り出すことで、
センサチップ1に印加された加速度を検出することがで
きる。
【0017】本実施形態の半導体加速度センサでは、フ
レキシブル基板10を介してセンサチップ1が本体回路
基板4に電気的且つ機械的に接続されている。略矩形状
のフレキシブル基板10の長手方向略中央にはセンサチ
ップ1の上部キャップ25が入り込む開口11が形成さ
れ、長手方向両端部で開口11を挟んで対角の位置には
それぞれ孔12,12が形成されている。また、フレキ
シブル基板10の長手方向における開口11の両側のフ
レキシブル基板10の部位には、センサチップ1と本体
回路基板4とを電気的に接続するための導体パターン1
3がフレキシブル基板10の長手方向に沿って複数設け
られている。なお、フレキシブル基板10以外の構成
は、図9に示す半導体加速度センサと同様であるので、
共通する部分の図示及び説明は省略する。
【0018】以下に、フレキシブル基板10を用いてセ
ンサチップ1を本体回路基板4に取り付ける方法を説明
する。まず、フレキシブル基板10の開口11にセンサ
チップ1の上部キャップ25を挿入して、センサチップ
1のパッド27とフレキシブル基板10の導体パターン
13とを例えばバンプにより電気的に接続する。次に、
本体回路基板4に突設された位置決め用の突起14,1
4をフレキシブル基板10の孔12,12に挿入して、
フレキシブル基板10の位置決めを行い、フレキシブル
基板10の導体パターン13と本体回路基板4の端子と
を半田付けなどによって電気的に接続すると、センサチ
ップ1が本体回路基板4に電気的に接続されるととも
に、フレキシブル基板10によりセンサチップ1が本体
回路基板4に固定される。このように、本実施形態では
フレキシブル基板10を用いてセンサチップ1を本体回
路基板4に電気的且つ機械的に接続しており、線熱膨張
係数や弾性係数の差によってセンサチップ1に発生する
熱応力が低減され、センサチップ1のセンサ特性が悪化
するのを防止できる。
【0019】上述のように、フレキシブル基板10を介
してセンサチップ1を本体回路基板4に電気的且つ機械
的に接続し、センサチップ1のオフセット電圧(センサ
チップ1に加速度が印加されていない時に発生する出力
電圧)やセンサ感度及びそれらの温度特性の補正などを
本体回路基板4上の回路で行った後、本体回路基板4に
外部接続用の端子ピン3を半田付けなどで接続する。そ
の後、本体回路基板4をカバー5内に入れ、カバー5内
の隙間に樹脂等を注入して、半導体加速度センサAを形
成する。尚、半導体加速度センサAは例えば自動車等に
用いられるABS装置やエアバック装置などの制御回路
に組み込まれて使用される。また、本実施形態では、セ
ンサチップ1の位置決め用の突起14を本体回路基板4
に設けているが、本体回路基板4を収納するカバー5に
センサチップ1の位置決め用の突起14を設けても良
く、センサチップ1の位置決め精度が向上する。
【0020】ところで、ピエゾ抵抗24を用いるセンサ
チップ1では、オフセット電圧を低くするために抵抗値
の補正(タップ補正)を行う必要がある。タップ補正の
方法としては、ウェハ段階でセンサ特性を検査し、その
オフセット電圧に応じてセンシングエレメント20上に
形成された抵抗を選択し、選択した抵抗に対応するパッ
ド27と外部回路(即ちフレキシブル基板10)とをボ
ンディングワイヤなどにより接続する方法があった。例
えば、接続方向にのみ導電性を有する異方性導電樹脂を
用いてセンサチップ1のパッド27とフレキシブル基板
10の配線パターン13とを接続する場合、全てのパッ
ド27と配線パターン13とが導通されるため、特定の
パッド27を選択して配線パターン13に導通させるこ
とができず、タップ補正を容易に行うことができなかっ
た。そこで、本実施形態では、図2(c)に示すよう
に、センサ特性より選択された抵抗に対応するパッド2
7にのみバンプ28を形成し、このバンプ28を用いて
パッド27とフレキシブル基板10の配線パターン13
とを接続しているので、選択したパッド27のみをフレ
キシブル基板10の配線パターン13に導通させること
ができ、タップ補正を容易に行うことができる。
【0021】なお、図3に示すように、信号処理用IC
2をフレキシブル基板10に実装し、フレキシブル基板
10を介して信号処理用IC2を本体回路基板4に電気
的且つ機械的に接続しても良く、信号処理用IC2の実
装スペースを本体回路基板4に設ける必要がないので、
その分他の部品を実装することができ、本体回路基板4
の省面積化を図ることができる。なお、信号処理用IC
2はバンプ或いはワイヤボンィングなどの方法でフレキ
シブル基板10に接続される。
【0022】(実施形態2)本実施形態の半導体加速度
センサに用いるフレキシブル基板10の斜視図を図4
(a)に示し、フレキシブル基板10とセンサチップ1
との接続状態を図4(b)に示す。尚、フレキシブル基
板10以外の構成は実施形態1の半導体加速度センサと
同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付し
て、その説明を省略する。
【0023】本実施形態では、フレキシブル基板10の
幅方向における開口11の両端部に、センサチップ1の
側面と面接触する支持片15を設けている。したがっ
て、センサチップ1を本体回路基板4に取り付ける際
は、フレキシブル基板10の開口11にセンサチップ1
の上部キャップ25を挿入し、センサチップ1(上部キ
ャップ25)の側面と支持片15とを面接触させて、接
着或いは成形によりセンサチップ1を支持片15に固定
しているので、支持片15によりセンサチップ1を精度
良く位置決めすることができる。而して、本体回路基板
4に対するセンサチップ1の固定角度の精度が向上し、
センサチップ1の他軸感度が向上する。尚、支持片15
をフレキシブル基板10と別部材としても良いことは言
うまでもない。
【0024】(実施形態3)本実施形態では、図5
(a)(b)に示すように、本体回路基板4に接続され
るフレキシブル基板10の両端部を本体回路基板4に固
定するための固定手段たる押さえ板16,16を設けて
いる。押さえ板16の下面には突起16aが突設されて
おり、この突起16aに対応する本体回路基板4の部位
には貫通孔4aが設けられている。而して、フレキシブ
ル基板10を本体回路基板4に電気的且つ機械的に接続
した状態で、本体回路基板4に接続されるフレキシブル
基板10の部位の上方に押さえ板16を載せ、本体回路
基板4の貫通孔4aに押さえ板16の突起16aを挿入
して、突起16aを熱圧着や接着などにより貫通孔4a
に固着することにより、押さえ板16が本体回路基板4
に固定され、押さえ板16と本体回路基板4との間にフ
レキシブル基板10の両端部が挟持される。このよう
に、フレキシブル基板10の両端部は押さえ板16によ
って本体回路基板4に固定されるので、フレキシブル基
板10と本体回路基板4との接触信頼性が向上する。
【0025】(実施形態4)上述の各実施形態ではセン
サチップ1を直接本体回路基板4に固定しているが、本
実施形態では、図6に示すように、本体回路基板4に実
装されたソケット30にフレキシブル基板10を用いて
センサチップ1を固定している。ソケット30は、本体
回路基板4に実装された略矩形状のベース31と、ベー
ス31の上面に固着される枠体32とから構成され、フ
レキシブル基板10の開口11に上部キャップ25を挿
入した状態のセンサチップ1をベース31上に載置し、
ベース31に枠体32を被着することにより、ベース3
1に設けられたリード(図示せず)にフレキシブル基板
10の導電パターンを接触させるとともに、フレキシブ
ル基板10をソケット30に固定する。
【0026】本実施形態では、ソケット30を用いてフ
レキシブル基板10を本体回路基板4に接続しているの
で、フレキシブル基板10と本体回路基板4とを半田付
けする際の加熱工程がなくなるため、温度変化によって
センサチップ1に加わる応力が低減され、センサチップ
1の温度特性が向上する。しかも、半田付けなどの接続
箇所がないため、本体回路基板4とフレキシブル基板1
0との導通の信頼性が向上する。
【0027】ところで、上述のソケット31において、
図7に示すように、ベース31の両側にそれぞれ一対の
係止爪片33を突設するとともに、ベース31の係止爪
片33に対応する枠体32の部位に係止爪片33が入り
込む凹所34を設け、凹所34に係止爪片33が係止離
脱自在に係止する係止突起(図示せず)を形成すること
により、枠体32がベース31に着脱自在に固定される
ようにしても良く、枠体32の取り付け、取り外しが容
易に行えるので、センサチップ1を容易に交換すること
ができる。
【0028】また、図8に示すように、本体回路基板4
に実装されるベース31と、ベース31に被着される一
面開口した略箱状のカバー35とでソケット30を構成
し、ベース31の両側から一対の係止爪片33を突設す
るとともに、係止爪片33に対応するカバー35の部位
に凹所34を形成し、凹所34内に係止爪片33が係止
離脱自在に係止する係止突起36を設け、カバー35が
ベース31に着脱自在に固定されるようにしても良い。
尚、カバー35のベース31と対向する面にはセンサチ
ップ1を収納する凹所35aが設けられている。
【0029】ここで、フレキシブル基板10の開口11
に上部キャップ25を挿入した状態のセンサチップ1を
ベース31上に載置し、ベース31にカバー35を被
せ、係止爪片33を係止突起36に係止させて、カバー
35をベース31に固定する。この時、カバー35の脚
部35b,35bでフレキシブル基板10の両端部をベ
ース31に接触させ、フレキシブル基板10と本体回路
基板4とをベース31を介して導通させる。なお、カバ
ー35とセンサチップ1との間には緩衝材37が介装さ
れているので、センサチップ1をソケット30に装着す
る際にセンサチップ1に加わる衝撃を緩衝材37で抑制
することができる。
【0030】
【発明の効果】上述のように、請求項1の発明は、ピエ
ゾ抵抗が形成された半導体基板を有するセンサチップ
と、センサチップの出力信号を信号処理する回路が形成
された本体回路基板とを備え、フレキシブル基板を介し
てセンサチップを本体回路基板に電気的且つ機械的に接
続しており、センサチップの固定にボンディングペース
トを用いていないので、線熱膨張係数や弾性係数の差に
よってセンサチップに発生する熱応力が低減され、熱応
力によるセンサ特性の悪化を防止できるという効果があ
る。
【0031】請求項2の発明は、センサチップは半導体
基板の表面に固定されて半導体基板を封止するキャップ
を有し、フレキシブル基板にキャップが入り込む開口を
設けているので、上部キャップを開口に挿入することに
より、フレキシブル基板を上部キャップの形状に合わせ
て曲げる必要がなく、TAB技術を応用した自動化が容
易に行え、生産性が向上するという効果がある。
【0032】請求項3の発明は、上記開口の端部を、セ
ンサチップの位置決めを行えるような形状に形成してい
るので、開口の端部でセンサチップを位置決めすること
ができ、センサチップの本体回路基板に対する固定角度
を精度良く管理することができ、センサチップの他軸感
度が向上するという効果がある。請求項4の発明は、上
記センサチップの出力端子にバンプを形成し、前記バン
プを介してセンサチップとフレキシブル基板とを接続し
ているので、センサチップの出力端子の内、選択された
出力端子にのみバンプを形成すれば、選択された出力端
子のみをフレキシブル基板に接続することができ、タッ
プ補正を容易に行えるという効果がある。
【0033】請求項5の発明は、上記本体回路基板又は
本体回路基板を収納する筐体のいずれか一方に、フレキ
シブル基板の位置決め用の突起を設けているので、この
突起を用いてフレキシブル基板を位置決めすることによ
り、フレキシブル基板の取付位置を精度良く管理するこ
とができ、センサチップの本体回路基板に対する固定角
度の精度が向上し、他軸感度が向上するという効果があ
る。
【0034】請求項6の発明は、本体回路基板に接続さ
れるフレキシブル基板の部位を本体回路基板に固定する
ための固定手段を設けているので、固定手段によりフレ
キシブル基板を本体回路基板に確実に接続させることが
でき、フレキシブル基板と本体回路基板との接触信頼性
が向上するという効果がある。請求項7の発明は、セン
サチップの出力信号を信号処理する信号処理用ICがフ
レキシブル基板に実装されているので、本体回路基板に
信号処理用ICの実装スペースを設ける必要がなく、そ
の分他の部品を実装することができ、本体回路基板の省
面積化を図ることができるという効果がある。
【0035】請求項8の発明は、本体回路基板に実装さ
れたソケットを介してフレキシブル基板が本体回路基板
に接続されているので、フレキシブル基板と本体回路基
板とを接続する際の加熱工程を無くすことができ、加熱
工程がセンサチップに与える影響を低減して、センサチ
ップの温度特性が向上するという効果があり、しかもソ
ケットによりセンサチップを接続しているので導通信頼
性が向上するという効果もある。
【0036】請求項9の発明は、センサチップ及びフレ
キシブル基板は上記ソケットに着脱自在に取り付けられ
ているので、センサチップの取り付け、取り外しを容易
に行うことができ、センサチップの交換を容易に行える
という効果がある。請求項10の発明は、センサチップ
とソケットとの間に緩衝材を介装しているので、センサ
チップをソケットに取り付ける際の衝撃を緩衝材で吸収
することができ、ソケットへの装着時にセンサチップに
加わる衝撃を低減することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は実施形態1の半導体加速度セ
ンサに用いるセンサチップの固定方法を示す説明図であ
る。
【図2】同上に用いるセンサチップを示し、(a)はセ
ンサチップの内部構造を示す説明図、(b)は外観斜視
図、(c)は要部拡大図である。
【図3】同上に用いるセンサチップの別の固定方法を示
す斜視図である。
【図4】実施形態2の半導体加速度センサに用いるフレ
キシブル基板を示し、(a)は外観斜視図、(b)はセ
ンサチップを固定する状態を示す断面図である。
【図5】実施形態3の半導体加速度センサに用いるフレ
キシブル基板を示し、(a)は外観斜視図、(b)は要
部断面図である。
【図6】実施形態4の半導体加速度センサに用いるソケ
ットを示す外観斜視図である。
【図7】同上に用いる別のソケットを示す外観斜視図で
ある。
【図8】同上に用いるまた別のソケットを示す断面図で
ある。
【図9】従来の半導体加速度センサを示し、(a)は分
解斜視図、(b)は外観斜視図である。
【図10】同上のセンサチップの実装状態を示す斜視図
である。
【符号の説明】
1 センサチップ 4 本体回路基板 10 フレキシブル基板 11 開口 13 配線パターン 20 センシングエレメント 25 上部キャップ 26 下部キャップ 27 パッド

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピエゾ抵抗が形成された半導体基板を有す
    るセンサチップと、センサチップの出力信号を信号処理
    する回路が形成された本体回路基板とを備え、フレキシ
    ブル基板を介してセンサチップを本体回路基板に電気的
    且つ機械的に接続することを特徴とする半導体加速度セ
    ンサ。
  2. 【請求項2】センサチップは半導体基板の表面に固定さ
    れて半導体基板を封止するキャップを有し、フレキシブ
    ル基板にキャップが入り込む開口を設けて成ることを特
    徴とする請求項1記載の半導体加速度センサ。
  3. 【請求項3】上記開口の端部を、センサチップの位置決
    めを行えるような形状に形成することを特徴とする請求
    項2記載の半導体加速度センサ。
  4. 【請求項4】上記センサチップの出力端子にバンプを形
    成し、前記バンプを介してセンサチップとフレキシブル
    基板とを接続することを特徴とする請求項1記載の半導
    体加速度センサ。
  5. 【請求項5】上記本体回路基板又は本体回路基板を収納
    する筐体のいずれか一方に、フレキシブル基板の位置決
    め用の突起を設けたことを特徴とする請求項1記載の半
    導体加速度センサ。
  6. 【請求項6】本体回路基板に接続されるフレキシブル基
    板の部位を本体回路基板に固定するための固定手段を設
    けたことを特徴とする請求項1記載の半導体加速度セン
    サ。
  7. 【請求項7】センサチップの出力信号を信号処理する信
    号処理用ICがフレキシブル基板に実装されることを特
    徴とする請求項1記載の半導体加速度センサ。
  8. 【請求項8】本体回路基板に実装されたソケットを介し
    てフレキシブル基板が本体回路基板に接続されることを
    特徴とする請求項1記載の半導体加速度センサ。
  9. 【請求項9】センサチップ及びフレキシブル基板は上記
    ソケットに着脱自在に取り付けられることを特徴とする
    請求項8記載の半導体加速度センサ。
  10. 【請求項10】センサチップとソケットとの間に緩衝材
    を介装することを特徴とする請求項9記載の半導体加速
    度センサ。
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